JPH08242687A - 種菌カプセルを用いた乾式茸種菌の製造方法 - Google Patents

種菌カプセルを用いた乾式茸種菌の製造方法

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JPH08242687A
JPH08242687A JP7043289A JP4328995A JPH08242687A JP H08242687 A JPH08242687 A JP H08242687A JP 7043289 A JP7043289 A JP 7043289A JP 4328995 A JP4328995 A JP 4328995A JP H08242687 A JPH08242687 A JP H08242687A
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inoculum
capsules
capsule
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seed
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JP7043289A
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Hyun Suku Kim
ヒュン スク キム,
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 種菌カプセルの製造を極めて容易にし、かつ
大量生産することが可能であり、製造コストが安価にな
るとともに、自動化作業が可能となり、人力を節減する
ことができる種菌カプセルを用いた乾式茸種菌の製造方
法を提供する。 【構成】 シート板20に形成した複数の凹状袋部21
の中に乾燥状態の大鋸屑を主成分とする乾燥状態の培養
物30を詰める工程と、シート板20の上面部にビニー
ルテープ22を接着して凹状袋部21の開口部を密封
し、凹状袋部21を個々に切断、分離してカプセル2A
を製造する工程と、分離されたカプセル2Aを高温で蒸
熟して殺菌処理を行った後、その外表面に種菌4を付
け、種菌カプセル2Aを製造する工程と、この種菌カプ
セル2Aを培養する工程と、を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、種菌カプセルを用いた
乾式茸種菌の製造方法に係り、特に松茸や椎茸等の茸栽
培用茸種菌の製造方法に関するものであり、さらに詳し
くは、乾式で製造された種菌カプセルを用いて茸種菌を
大量生産できるとともに、製造コストを安価にでき、自
動作業化が容易であって、人力を節減することが可能な
種菌カプセルを用いた乾式茸種菌の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、茸を栽培するためには、例え
ば、くぬぎ、栗の木、柏等の丸木原木に菌糸または胞子
等の種菌を移植して埋立た後、これを適温、適湿に調整
することにより前記種菌を培養することが行われてい
る。
【0003】この種菌を丸木原木に移植埋立するための
従来方法としては、例えば、図1(A)、図1(B)及
び図1(C)の順序に示すものがある。
【0004】すなわち、図1(A)に示す工程では、複
数の凹状袋部11が形成された合成樹脂材シート板12
を用意し、この凹状袋部11に種菌と、培養物として水
分が含有された大鋸屑とを詰め、これを適温、適湿の状
態で約一週間放置し、菌糸を一次培養する。
【0005】前記培養物が凹状袋部11内で固まった
ら、図1(B)に示すように、凹状袋部11を下から上
方に押して取り出し、これを図1(C)に示すように丸
木原木13に形成した凹穴14に押し込み、この表面を
蜜鑞等で封鎖する。以上の工程により、前記種菌を丸木
原木に移植し埋め立てる作業が完了される。
【0006】しかしながら、この従来の移植埋立方法に
は、次のような欠点がある。すなわち、種菌と水分を含
んだ大鋸屑は時間が経過すると、図1(B)に示すよう
に、固まる。したがって、これを取り出そうとする際に
は、凹状袋部11の下部を押し上げて合成樹脂材シート
板12から一つ一つ分離させる必要があるが、この作業
が大変面倒であるという欠点がある。また、個体状の大
鋸屑は崩れ易く、その形状を保つことが困難であるた
め、分離作業を行い難く種菌の生産性が低下するという
欠点もある。そしてまた、水分を含んだ大鋸屑は、その
中に含まれた種菌が菌糸を出して丸木原木13に適応す
るまで、栄養分の供給及び保温、保湿を行うが、従来法
では、個体化された大鋸屑がそのまま外部に露出されて
いるため、保温及び保湿を行うことが困難である。さら
に、培養物が、例えば、くぬぎ等の大鋸屑のみであるた
め、十分な栄養分の供給を行うことができないという問
題もある。
【0007】特に、注射器等を用いて大鋸屑中に種菌を
含ませる従来の方法では、その種菌から育つ菌糸が大鋸
屑の中央部分から原木に至るまでに長い時間がかかる結
果、菌糸の成長速度が遅くなるという問題がある。
【0008】そこで、このような問題点を解決するため
に、特開平2−255018号公報に記載されているよ
うに、大鋸屑、茸菌糸及び水分を含有し、一定状態に培
養された混合物を、図2に示すような複数の凹状袋部2
1が形成された通気性シート板20の各凹状袋部21に
詰めた後、図3に示すように各凹状袋部21を切断して
種菌カプセルを製造し、これを一定期間培養して種菌が
培養された種菌カプセルを原木に活着させる方法があ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
2−255018号公報に記載の従来方法は、種菌カプ
セルを製造する際に、予め殺菌処理され一定状態に培養
された茸菌糸、大鋸屑及び水分を含む湿った状態の茸種
菌混合物を通気性シートの各凹状袋部毎に一つ一つ手作
業で詰める必要があるため、大量生産することが困難で
あり、製造コストが高くなるという問題がある。また、
自動化作業ができず、多数の人力を必要とするという欠
点もある。ここで、茸種菌混合物を凹状袋部に詰める際
に、手作業が必要な理由は、茸菌糸が生息しかつ水分を
含む湿った状態の茸種菌混合物は、塊状に固められてお
り、これには特に微細な茸菌糸が含まれている。したが
って、手作業でなくては、これを前記凹状袋部に詰める
ことができない。
【0010】また、前記従来方法は、一定状態に培養さ
れた微細な茸菌糸を切断した状態で通気性シートの凹状
袋部内に詰める必要があるため、茸菌糸が破損されてい
る結果、茸菌糸の活着率が低下し、一度殺菌処理された
茸種菌混合物を前記凹状袋部に詰めた後、再び殺菌処理
する必要があるため、作業が遅延するという問題もあ
る。
【0011】本発明は、このような従来の問題点を解決
することを課題とするものであり、種菌カプセルの製造
を極めて容易にすることができ、かつ大量生産すること
が可能であり、製造コストが安価になるとともに、自動
化作業が可能となり、人力を節減することができる種菌
カプセルを用いた乾式茸種菌の製造方法を提供すること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明の特徴は、種菌用のカプセルを乾燥状態で製造
した後に、種菌を前記カプセルの表面に付着して培養す
ることである。すなわち、従来の方法は、湿った状態で
培養された菌糸を含む湿った状態の混合物を、木または
シートに形成した凹状袋部に移植したが、本発明は、乾
燥状態の混合物を種菌用のカプセルに詰めてから種菌を
培養するものである。
【0013】本発明は、シート板に培養物を詰め、これ
を切断してなる種菌カプセルを用いて茸種菌を製造する
方法において、シート板に形成された複数の凹状袋部の
中に乾燥状態の大鋸屑を主成分とする乾燥状態の培養物
を詰める工程と、前記シート板の上面部にビニールテー
プを接着して前記凹状袋部の開口部を密封し、当該凹状
袋部を個々に切断、分離してカプセルを製造する工程
と、前記分離されたカプセルを高温で蒸熟して殺菌処理
を行った後、その外表面に種菌を付ける工程と、前記種
菌が付けられたカプセルを培養する工程と、を含むこと
を特徴とする種菌カプセルを用いた乾式茸種菌の製造方
法を提供するものである。
【0014】
【実施例】以下、本発明をより詳細に説明する。
【0015】図4は、本発明の実施例に係る茸種菌の製
造方法を示す工程図である。図4(C)に示すように、
完成された種菌カプセル2は、図4(A)及び図4
(B)に示すように、シート板20に形成された凹状袋
部21の中に、大鋸屑と籾殻を、大鋸屑:籾殻=約7:
3の比率で混合した培養物30が収容されており、その
上側開口部23がビニールテープ22で密封された構造
を備えている。
【0016】前記ビニールテープ22は、凹状袋部21
の上側開口部23の外周縁面24に接着されるものであ
る。また、凹状袋部21は、保湿及び通気性を備えた材
質、例えば、合成樹脂材からなる不織布で形成されてお
り、その外表面に種菌4が付けられる。
【0017】本実施例に係る茸種菌の製造方法は、図4
(A)〜図4(C)の順に行われるものであり、図2に
既に示したように、不織布からなるシート板20に形成
された複数の凹状袋部21の中に前記培養物30を充填
して、この凹状袋部21の中を一杯に満たすと、図4
(A)に示す状態となる。ここで、本発明の特徴である
が、大鋸屑と籾殻を約7:3の比率で混合した培養物3
0には水分が含まれておらず、乾燥した状態にあるた
め、この培養物30を凹状袋部21内へ充填する作業を
極めて容易に行うことができる。すなわち、粉末状の培
養物30は、乾燥された状態にあるから、僅かな振動ま
たは他の方法により簡単に充填することができるため、
自動化または大量生産が可能となる。
【0018】その後、図4(B)に示すように、シート
板20全体の上面に、密封材としてビニールテープ22
を貼り付けて、培養物30が充填された各々の凹状袋部
21を密封する。ここで使用するビニールテープ22
は、その接着成分が粉末体として付けられているもので
あり、熱圧着手段(図示せず)により、加熱押圧されて
接着されるものであり、その接着面は各々の凹状袋部2
1の外周縁面24に接着される。次に、ビニールテープ
22により密封された各々の凹状袋部21の外周縁部2
4を、切断器具6の円形刃物61により切断する。この
切断器具6は、各々の凹状袋部21の外周縁部24全部
を複数の円形刃物61により一度に切り取るように切断
するものである。
【0019】このようにして、図4(C)に示すよう
に、培養物30が収容された個別のカプセル2Aを得
る。次に、このカプセル2Aを約120℃の高温で消毒
殺菌処理した後、このカプセル2Aの外表面に種菌4を
付着する。次いで、これらを一定時間培養することによ
り、種菌カプセル2を完成する。なお、図5に、以上の
工程をまとめて示す。
【0020】以上説明したように、図4及び図5に示す
茸種菌の製造方法は、自動化が容易であって、実際に一
枚のシート板20から数百個のカプセル2Aを短時間に
製造することができるため、大量生産が可能である。
【0021】このように製造された種菌カプセル2を丸
木原木に移植埋立して栽培すると、種菌カプセル2の外
表面、つまり通気性材質からなる不織布表面に種菌が安
着し、この種菌はカプセル内部の培養物30から栄養供
給を受けることができる。したがって、この種菌から育
つ菌糸は、すぐに丸木原木に活着して繁殖し始めること
ができる。このため、本発明は、培養物の中心から表面
に向けて菌糸が伸び出る従来の方法に比べ、菌糸の成長
速度が極めて速くなる。
【0022】
【発明の効果】 以上詳細に説明したように、本発明
は、種菌が含まれていない乾燥状態の培養物をシート板
の凹状袋部に詰めて種菌用のカプセルを製造するため、
種菌用のカプセルの製造が容易であり、かつ大量生産が
可能であり、製造コストが安価になる。さらに、使用す
る人力を節減でき、自動化が可能である。また、このよ
うに製造された種菌用のカプセルの外表面に種菌を無作
為で付着する方法で茸種菌を製造するため、茸種菌を大
量生産することができる。したがって、従来の方法に比
べ、移植可能な種菌の製造原価を節減できる。また、保
温、保湿及び通気性のある材質からなる凹状袋部の全体
をカプセルとして移植する方法であるため、種菌が付け
られ個体化された培養物をシートから一つ一つ取り出す
従来方法に比べ、移植時の破損がなく、保管、移送時の
取扱管理及び移植作業を非常に簡便に行うことができ
る。このため、生産性の向上が図られ、人件費の節減効
果に優れ、さらに本発明に係る種菌カプセルを使用して
移植栽培すると、カプセルの表面に付着された種菌から
育つ菌糸が、丸木原木に直接増殖し始めるため、大鋸屑
中から菌糸を増殖させる従来の方法に比べ、茸の成長時
間を大幅に短縮できる。また、菌糸は、カプセルにより
保護されるため、雑菌や、蚊の幼虫等による被害を防止
することができ、収益性を大きく向上することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の種菌製造及び移植方法を示す図である。
【図2】従来の種菌カプセルが複数形成されたシート板
を示す斜視図である。
【図3】従来の種菌カプセルの断面図である。
【図4】本発明の実施例に係る茸種菌の製造方法を示す
図である。
【図5】本発明の実施例に係る茸種菌の製造方法を示す
工程図である。
【符号の説明】
2 種菌カプセル 2A カプセル 4 種菌 20 シート板 21 凹状袋部 22 ビニールテープ 23 上側開口部 24 外周縁面 30 培養物

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート板に培養物を詰め、これを切断し
    てなる種菌カプセルを用いて茸種菌を製造する方法にお
    いて、シート板に形成された複数の凹状袋部の中に乾燥
    状態の大鋸屑を主成分とする乾燥状態の培養物を詰める
    工程と、前記シート板の上面部にビニールテープを接着
    して前記凹状袋部の開口部を密封し、当該凹状袋部を個
    々に切断、分離してカプセルを製造する工程と、前記分
    離されたカプセルを高温で蒸熟して殺菌処理を行った
    後、その外表面に種菌を付ける工程と、前記種菌が付け
    られたカプセルを培養する工程と、を含むことを特徴と
    する種菌カプセルを用いた乾式茸種菌の製造方法。
JP7043289A 1995-03-02 1995-03-02 種菌カプセルを用いた乾式茸種菌の製造方法 Pending JPH08242687A (ja)

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06121616A (ja) * 1991-12-04 1994-05-06 Isamu Kiyouraku 茸菌カプセルの製造法
JPH06125646A (ja) * 1992-02-28 1994-05-10 Isamu Kiyouraku 椎茸の種駒製造法

Patent Citations (2)

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