JPH08240893A - 漂白用もしくは漂白/定着用組成物 - Google Patents

漂白用もしくは漂白/定着用組成物

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JPH08240893A
JPH08240893A JP8002344A JP234496A JPH08240893A JP H08240893 A JPH08240893 A JP H08240893A JP 8002344 A JP8002344 A JP 8002344A JP 234496 A JP234496 A JP 234496A JP H08240893 A JPH08240893 A JP H08240893A
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acid
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iron
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リチャード ブラウン エリック
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生分解性であり急速な漂白作用を有し、塩化
物再ハロゲン化と適合する高水溶性漂白剤を提供する。 【解決手段】 過酸漂白剤を含まず、そして(a)第二
鉄イオン、(b)ポリカルボキシレートもしくはアミノ
カルボキシレートリガンド、及び(c)芳香族窒素複素
環を含むカルボキシレートリガンド、を含む三元錯体を
漂白剤として含んでなる組成物であって、前記錯体中の
鉄に対する(b)のリガンドのモル比が少なくとも1:
1であり、そして前記錯体中の鉄に対する(c)のリガ
ンドのモル比が少なくとも0.6:1であり、(b)も
しくは(c)以外の酸性化合物によって与えられる3〜
7のpHを有する漂白もしくは漂白/定着用組成物。こ
の組成物を用いる写真用漂白もしくは漂白/定着方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真用漂白もしく
は漂白/定着用組成物、及びそれを用いて、像様露光さ
れ露光されたカラー写真要素を処理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀カラー写真要素を処理する
とき、現像された銀は、適当な漂白剤で銀塩に酸化され
る。そして酸化された銀は、定着工程で要素から除去さ
れる。いくつかの処理では、前記の二つの工程を、いわ
ゆる漂白/定着工程として組み合わせることができる。
【0003】通常の漂白剤には、エチレンジアミン四酢
酸(EDTA)及び1,3−プロピレンジアミン四酢酸
(PDTA)等の、アミノポリカルボキシレートリガン
ドの鉄キレート錯体が含まれる。これらの薬剤は良く役
割を果たすが、一般的に生分解性ではなく、環境に対す
る懸念は数多くの文化の中で突出している。複数の欠点
を持つ他の漂白剤も知られている。例えば、β−アラニ
ン二酢酸の鉄錯体が知られているが、それらは、鉄−E
DTA錯体に比べると相対的に遅い漂白剤である。従っ
て、これらはより高濃度で用いなければならず、コスト
及び環境的な理由から望ましくない。
【0004】特開昭51−07930号明細書には、ニ
トリロ三酢酸もしくは2,6−ピリジン二カルボン酸、
又はその両方を用いて、中和溶液もしくは定着溶液の汚
染を減少させることが記載されている。アミノカルボン
酸金属錯体塩もしくはポリカルボン酸金属錯体塩を含有
する漂白溶液も知られている。特開昭53−04852
7号明細書にはそのような錯体を用いてカブリを低下さ
せる方法が記載されている。
【0005】欧州特許出願第0329088号A明細書
には、緩衝剤を含有する漂白液での、一方が2−ピリジ
ンカルボン酸(PCA)である二座(bidentate )錯体
が記載されている。PCAと鉄の錯体は記載されていな
い。クエン酸第二鉄等のその他の生分解性漂白剤は、p
H3より下の非常に低pHにおいてのみ有効である(ド
イツ国特許第3,919,551号A1明細書を参照さ
れたい)。生分解性漂白剤のもう一つの例は、2,6−
ピリジン二カルボン酸(PDCA)の鉄錯体である。こ
の錯体は、過硫酸塩漂白の効果的な触媒として説明され
ている。しかし、この鉄錯体が主たる酸化剤である場
合、商業的に実施可能な漂白に必要な濃度で用いるに
は、この鉄錯体は水溶性が十分でない。
【0006】一種以上のリガンドを含有し、カラー写真
材料中に望ましくない色素生成を伴わない急速な漂白に
役に立つ漂白液が開発されている。例えば、KODAK FLEX
ICOLOR(商標)漂白IIでは、一方の塩はEDTA第二鉄
アンモニウムであり、もう一方はPDTA第二鉄アンモ
ニウムである。そのような混合物は安定であり、優れた
漂白作用を与えるが、これらの注目の錯体の両方とも容
易には生分解性とならない。錯体の他の混合物が、欧州
特許第0430000号Aに記載されているが、チオ硫
酸塩定着剤と一緒に用いる場合、それらは安定性に欠け
る。他のリガンド混合物が欧州特許第0534086号
A明細書に記載されており、そこでは二座配位子が緩衝
剤として用いられている。
【0007】有用な三元漂白剤が、特願平6−2312
01号明細書に記載されている。そのような物質は、一
つの鉄原子及び二種類のリガンドからなる。これらの物
質はいくつかの処理では有用であるが、引き続き、生分
解性物質を用いるより急速な処理のニーズがある。特開
昭50−26542号明細書には、2−カルボキシピリ
ジン、8−ヒドロキシキノリンもしくは2−カルボキシ
ピラジン等の一つ以上のリガンドを有する鉄キレートを
含有する漂白液が記載されている。しかし、鉄に対する
これらのリガンドのモル比は、その公報の実施例に記載
されているように非常に小さい。その割合では、当業界
で望まれている急速且つ優れた漂白性能を提供できな
い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】当該技術分野では、好
ましくは生分解性リガンドを含んでなり、急速な漂白作
用を提供し、塩化物再ハロゲン化と適合する高水溶性漂
白剤のニーズが依然としてある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の問題は、過酸漂白
剤を含まず、そして(a)第二鉄イオン、(b)ポリカ
ルボキシレートもしくはアミノカルボキシレートリガン
ド、及び(c)芳香族窒素複素環を含むカルボキシレー
トリガンド、を含む三元錯体を漂白剤として含んでなる
漂白もしくは漂白/定着用組成物であって、前記錯体中
の鉄に対する(b)のリガンドのモル比が少なくとも
1:1であり、そして前記錯体中の鉄に対する(c)の
リガンドのモル比が少なくとも0.6:1であり、
(b)もしくは(c)以外の酸性化合物によって与えら
れる3〜7のpHを有する漂白もしくは漂白/定着用組
成物を用いて解決された。
【0010】又、本発明は、上記漂白もしくは漂白/定
着用組成物を用いてハロゲン化銀カラー写真要素を処理
すること含んでなる、写真用漂白もしくは漂白/定着方
法も提供する。本発明の写真処理組成物は、強力で且つ
急速な漂白作用を提供する。更に、前記の好ましい漂白
剤は、高水溶性であり生分解性である。
【0011】本発明の非常に驚くべき利点は、本発明の
漂白剤が、漂白速度をほとんど低下させないか全く低下
させないで、再ハロゲン化剤として、臭化物濃度の減少
もしくは臭化物と塩化物の置換を可能にすることであ
る。塩化銀が臭化銀よりも乳剤コーティングからより容
易に定着されるので、銀金属の塩化銀への再ハロゲン化
は望ましい。従って、本発明は、適切な再ハロゲン化
剤、特に塩化物再ハロゲン化剤を含有する再ハロゲン化
第二鉄キレート漂白液としての用途に適している。塩化
物を用いることは、塗布銀の50%を越える部分が塩化
銀の形態である写真要素を処理するのに特に好ましい。
【0012】これらの利点は、カルボキシレートリガン
ドの選択された組み合わせから形成されるある種の三元
鉄錯体を漂白剤として用いて達成された。第一のリガン
ドはポリカルボキシレートもしくはアミノポリカルボキ
シレートであり、第二のリガンドは窒素複素環を持つカ
ルボキシレートである。更に、優れた漂白作用を達成
し、錆生成及び水不溶性を避けるために、鉄に対する特
定のリガンドのモル比が決められいる。従って、鉄に対
する第一のリガンドのモル比は少なくとも1:1であ
り、鉄に対する第二のリガンドのモル比は少なくとも
0.6:1である。より具体的な割合は、定着剤もしく
は再ハロゲン化剤を含有する漂白液には有用となるであ
ろう。
【0013】本発明を用いて行った実験から、鉄塩と種
々の既知のリガンドを単に混合するだけでは、当業者が
前記三元錯体の作成を合理的に予想できないことは明ら
かである。多くの場合、二元錯体の混合物が作成される
が、それは本発明ではない。他の場合では、存在する二
つのリガンドの一方だけによって第二鉄イオンが錯体化
されるが、これも本発明ではない。しかし、本明細書に
記載した物質では、真の三元錯体が形成される。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の組成物には一種以上の三
元鉄錯体が含まれ、各錯体は、鉄及び以下に規定する二
種類の明確に異なるクラスのリガンドのそれぞれに由来
する一種以上のリガンドから成る。従って、本発明に用
いる三元錯体は、二種類の明確に異なるリガンド構造を
有する鉄塩から形成される錯体である。
【0015】金属イオン及び二種類のキレート化合物に
由来する三元錯体の成立は、例えば、Irving他によっ
て、J. Chem. Soc., 2904(1954) に記載されるpH滴定
法によって直接測定することができる。あるいは、錯体
が、個々のリガンドもしくは非錯体化金属イオン塩と十
分に異なる吸収スペクトルを持つならば、分光法も用い
ることができる。
【0016】Bond他による、J. Faraday Soc., 55, 131
0(1959) に記載のタイプの電位差測定を用いて、三元錯
体化を検討することもできる。異なる量の関心のある二
種類のキレートリガンドを添加して、等濃度の第二鉄イ
オン塩及び第一鉄イオン塩を含有する溶液中で電位差が
測定される。例1でこの方法を具体的に説明する。本発
明の実施において漂白剤として用いる鉄塩は、一般的に
は、下記定義のリガンドとの錯体化のために適切な量の
第二鉄イオンを提供する第二鉄イオン塩類である。これ
らに限定はされないが、有用な第二鉄塩類には、硝酸第
二鉄九水和物、硫酸第二鉄アンモニウム、酸化第二鉄、
硫酸第二鉄及び塩化第二鉄が含まれる。硝酸第二鉄九水
和物が好ましい。これらの塩類を任意の適当な形態で提
供することができ、多くの商用の供給源から入手でき
る。
【0017】あるいは、第二鉄塩類を、硫酸第一鉄、酸
化第一鉄、硫酸第一鉄アンモニウム及び塩化第一鉄等の
対応する第一鉄イオン塩類から生成することができる。
所望する第二鉄イオンを生成するためには、第一鉄イオ
ン溶液に空気もしくは酸素を通気すること等の適切な手
段で第一鉄イオンを酸化する追加の工程を必要とする。
【0018】本発明に用いる第一のクラスのリガンド
は、当該技術分野で公知のポリカルボキシレートもしく
はアミノカルボキシレートリガンドであり、少なくとも
二つのカルボキシ基を持つ化合物(ポリデンテート)も
しくはそれらの対応する塩類を含む。そのようなリガン
ドは、第二鉄イオンに結合可能な部位の数を引用して、
二座、三座、四座、五座、及び六座リガンドとなること
ができる。これらのリガンドは水溶性でなければなら
ず、また、好ましくは生分解性である(以下に規定す
る)。これらのリガンド類を、以下、「(b)リガン
ド」という。
【0019】これらに限定はされないが、より具体的な
(b)リガンド類には、ヒドロキシカルボン酸、第三級
窒素原子を持つアルキレンジアミンテトラカルボン酸、
第二級窒素原子を持つアルキレンジアミンポリカルボン
酸、イミノポリ酢酸、置換されたエチルイミノポリカル
ボン酸、脂肪族二塩基酸基を持つアミノポリカルボン酸
及び芳香族もしくは複素環置換基を持つアミノリガンド
が含まれる。
【0020】構造式(I)〜(VII)に関して、
(b)リガンドの代表的な有用なクラスを下記のように
規定するが、実際問題として本発明はこれらのリガンド
に限定されないことを認識するべきである。このよう
に、有用な(b)リガンドは、以下の構造のいずれかを
有する化合物となることができる:
【0021】
【化1】
【0022】[式中、R1 及びR2 は、独立して水素も
しくはヒドロキシであり、R3 及びR4 は、独立して水
素、ヒドロキシもしくはカルボキシ(又は対応する塩)
であり、M1 及びM2 は、独立して水素もしくは一価の
カチオン(アンモニウム、ナトリウム、カリウムもしく
はリチウム等)であり、k、m及びnは、0もしくは1
であるが、k、m及びnの少なくとも一つは1であり、
そしてさらに化合物(I)は少なくとも一つのヒドロキ
シ基を持つ]、
【0023】
【化2】
【0024】[式中、R6 、R7 、R8 、R9 及びR10
は、独立して、直鎖もしくは分枝鎖の、置換又は非置換
の炭素数1〜8のアルキレン基(例えば、メチレン、エ
チレン、トリメチレン、ヘキサメチレン、2−メチルト
リメチレン及び4−エチルヘキサメチレン)であり、そ
してM1 、M2 、M3 及びM4 は、上記M1 及びM2
定義するように、独立して、水素もしくは一価のカチオ
ンである]、
【0025】
【化3】
【0026】[式中、R11、R12、R13、R14、R15
びR16は、独立して、水素、ヒドロキシ、直鎖又は分枝
鎖の置換もしくは非置換の炭素数1〜5のアルキル基
(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
n−ペンチル、t−ブチル及び2−エチルプロピル)、
環の炭素数が5〜10の置換もしくは非置換のシクロア
ルキル基(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、
シクロヘプチル、及び2,6−ジメチルシクロヘキシ
ル)、又は芳香核の炭素数が6〜10の置換もしくは非
置換のアリール基(例えば、フェニル、ナフチル、トリ
ル及びキシリル)であり、M1 、M2 、M3 及びM4
は、上記定義と同じであり、そしてWは、共役結合又は
二価の置換もしくは非置換の脂肪族結合基(下記定義の
もの)である]、
【0027】
【化4】
【0028】[式中、R17、R18及びR19の少なくとも
二つは、カルボキシメチル(もしくは対応する塩類)で
あり、そして三番目の基は、水素、置換もしくは非置換
の炭素数1〜5のアルキル基(上記定義と同じ)、置換
もしくは非置換のヒドロキシエチル又は非置換のカルボ
キシメチル(又は対応する塩類)である]、
【0029】
【化5】
【0030】[式中、R20及びR21は、独立して、置換
又は非置換の、カルボキシメチル(もしくは対応する塩
類)もしくは2−カルボキシエチル(又は対応する塩
類)であり、そしてR22、R23、R24及びR25は、独立
して、水素、置換もしくは非置換の炭素数1〜5のアル
キル基(上記定義と同じ)、ヒドロキシ、カルボキシ、
又は置換もしくは非置換のカルボキシメチル(又は対応
する塩類)であるが、R22、R23、R24及びR25の一つ
だけがカルボキシ又は置換もしくは非置換のカルボキシ
メチル(又は対応する塩類)である]、
【0031】
【化6】
【0032】[式中、R26及びR27は、独立して、水
素、置換もしくは非置換の炭素数1〜5のアルキル基
(上記定義と同じ)、置換もしくは非置換のヒドロキシ
エチル、置換又は非置換のカルボキシメチルもしくは2
−カルボキシエチル(又は対応する塩類)であり、M1
及びM2 は、上記定義と同じであり、p及びqは、独立
して、0、1もしくは2であるが、pとqの合計は2を
越えない]又は、
【0033】
【化7】
【0034】[式中、Zは、置換もしくは非置換の環の
炭素数が6〜10のアリール基(上記定義と同じ)又は
置換もしくは非置換の、環中に5〜7個の炭素、窒素、
硫黄及び酸素原子を有する複素環(例えば、フラニル、
チオフラニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、
ジチオリル、チアゾリル、オキサゾイル、ピラニル、ピ
リジル、ピペリジニル、ピラジニル、トリアジニル、オ
キサジニル、アゼピニル、オキセピニル及びチアピニ
ル)であり、Lは、二価の置換もしくは非置換の脂肪族
結合基(上記定義と同じ)であり、R28及びR29は、独
立して、水素、置換もしくは非置換の炭素数1〜5のア
ルキル基(上記定義と同じ)、置換もしくは非置換の炭
素数2〜4のカルボキシアルキル基(例えば、置換又は
非置換の、カルボキシメチルもしくはカルボキシエチ
ル、又は対応する塩類)、又はヒドロキシ置換の炭素数
2〜4のカルボキシアルキル(又は対応する塩類)であ
るが、R28及びR29の少なくとも一方は、置換もしくは
非置換のカルボキシアルキル基、又はヒドロキシ置換の
カルボキシアルキル基であり、rは、0もしくは1であ
る]。
【0035】上記「W」及び「L」の定義中の「二価の
置換もしくは非置換の脂肪族結合基」には、原子数1〜
6の鎖を形成する、一種以上のアルキレン、シクロアル
キレン、オキシ、チオ、アミノ、もしくはカルボニル基
を含んでなる非芳香族結合基が含まれる。そのような基
には、これらの限定されないが、アルキレン、アルキレ
ンオキシアルキレン、アルキレンシクロアルキレン、ア
ルキレンチオアルキレン、アルキレンアミノアルキレ
ン、アルキレンカルボニルオキシアルキレンが含まれ、
それらの全ては、置換されていても非置換であってもよ
く、直鎖もしくは分枝を有してもよく、そして当業者に
容易に明らかなものである。
【0036】上記構造の「置換もしくは非置換の」一価
及び二価の基の定義おいては、「置換」とは、当該基に
一種以上の例えば、炭素数1〜5のアルキル基(直鎖も
しくは分枝鎖)、ヒドロキシ、スルホ、カルボンアミ
ド、スルホンアミド、スルファモイル、スルホナト、チ
オアルキル、アルキルカルボンアミド、アルキルカルバ
モイル、アルキルスルホンアミド、アルキルスルファモ
イル、カルボキシル、アミノ、ハロ(クロロもしくはブ
ロモ等)、スルホノ(−SO2 R)もしくはスルホキソ
[−S(O)R](ここで、Rは、炭素数1〜5の分枝
鎖もしくは直鎖アルキル基)等の置換基が存在すること
を意味する。
【0037】前述の構造式(I)〜(VII)に関し
て、好ましい基は次の通りである:R1 及びR2 は、独
立して、水素もしくはヒドロキシであり、R3 及びR4
は、独立して、水素もしくはカルボキシであるが、構造
式(I)では少なくとも一つのヒドロキシ基が存在し、
6 、R7 、R8 、R9 及びR10は、独立して、炭素数
1〜3のアルキレンであり、M1 、M2 、M3 及びM4
は、独立して、水素、アンモニウム、ナトリウムもしく
はカリウムであり、R11、R12、R13、R14、R15及び
16は、独立して、水素、ヒドロキシもしくはメチルで
あり、Wは、共役結合又は置換もしくは非置換の炭素数
1〜3のアルキレン基であり、R17、R18及びR19の少
なくとも二つは、カルボキシメチルであり、三番目の基
は、水素、メチル、カルボキシメチルもしくはカルボキ
シエチルであり、R20及びR21は、それぞれ、カルボキ
シメチルであり、R22、R23、R24及びR25は、独立し
て、水素、カルボキシメチルもしくはカルボキシであ
り、R26及びR27は、独立して、水素、メチルもしくは
カルボキシメチルであり、Zは、2−ピリジルもしくは
2−イミダゾリルであり、Lは、置換もしくは非置換の
炭素数1〜3のアルキレンであり、R28及びR29は、独
立して、水素、2−カルボキシエチルもしくはカルボキ
シメチルであり、そしてrは、1である。
【0038】構造式I、IIIもしくはIVを有するリ
ガンドが好ましい。より好ましい(b)リガンドは、ク
エン酸、酒石酸、イミノ二酢酸、メチルイミノ二酢酸、
ニトリロ三酢酸、β−アラニン二酢酸、アラニン二酢
酸、エチレンジアミン二コハク酸、エチレンジアミン二
酢酸、アラニン二プロピオン酸、イソセリン二酢酸、セ
リン二酢酸、イミノ二コハク酸、アスパラギン酸一酢
酸、アスパラギン酸二酢酸、アスパラギン酸二プロピオ
ン酸、2−ヒドロキシベンジルイミノ二酢酸及び2−ピ
リジルメチルイミノ二酢酸である。この中の生分解性リ
ガンド(例えば、クエン酸、ニトリロ三酢酸、β−アラ
ニン二酢酸及びエチレンジアミン二コハク酸)が最も好
ましい。このうち、クエン酸が特別好ましい(b)リガ
ンドである。
【0039】前記の具体的に規定したこれらのリガンド
の他に、追加の有用なリガンドを記載した、欧州特許出
願公開第0567126号、米国特許第5,250,4
01号及び同5,250,402号各明細書等のかなり
の文献が存在する。これらの物質の多くは市販されてい
るか、当業者に既知の方法で調製することができる。
【0040】第二のクラスのカルボキシレートリガンド
を用いて、本発明の実施の三元錯体を提供する。そのよ
うな化合物は、一般的に少なくとも一つのカルボキシル
基及び芳香族窒素複素環を含んでなっている。それら
は、水溶性であり、好ましくは生分解性である。以下、
そのようなリガンドを「(c)リガンド」という。より
具体的には、(c)リガンドには、置換もしくは非置換
の2−ピリジンカルボン酸及び置換もしくは非置換の
2,6−ピリジン二カルボン酸(又は対応する塩類)が
含まれる。ピリジニル環上にあることができる置換基に
は、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置
換のシクロアルキル、又は置換もしくは非置換のアリー
ル基(構造式I〜VIIにおいて定義したものと同
じ)、ヒドロキシ、ニトロ、スルホ、アミノ、カルボキ
シ、スルファモイル、スルホンアミド、ホスホ、ハロ、
又は第二鉄イオン三元錯体形成、安定性、溶解性もしく
は触媒活性を妨げないその他の基が含まれる。これらの
置換基は前記ピリジニル核の任意の位置間で5員〜7員
の縮合環を形成するのに必要な原子となることができ
る。
【0041】このタイプの好ましい(c)リガンドを次
の構造式で表す:
【0042】
【化8】
【0043】及び
【0044】
【化9】
【0045】[式中、R、R' 、R''及びR''' は、独
立して、水素、置換もしくは非置換の炭素数1〜5のア
ルキル基(上記定義と同じ)、置換もしくは非置換の炭
素数6〜10のアリール基(上記定義と同じ)、置換も
しくは非置換の炭素数5〜10のシクロアルキル基(上
記定義と同じ)、ヒドロキシ、ニトロ、スルホ、アミ
ノ、カルボキシ、スルファモイル、スルホンアミド、ホ
スホ、又はハロ(例えば、クロロもしくはブロモ)であ
り、あるいはR、R' 、R''及びR''' の任意の二つ
は、前記ピリジニル核と縮合して置換もしくは非置換の
5員〜7員の環を形成するのに必要な炭素原子を含んで
なることができる]。
【0046】構造式VIII及びIXを規定する一価及
び二価の基は、上記構造式I〜VIIに規定する基と同
様に置換基を持つことができる。好ましい、R、R' 、
R''及びR''' は、独立して、水素、ヒドロキシもしく
はカルボキシである。最も好ましい化合物は、非置換の
2−ピリジンカルボン酸及び2,6−ピリジン二カルボ
ン酸である。
【0047】これらの化合物の塩類も同様に有用である
ことは理解されるであろう。本発明の有用な三元錯体
を、調製し、また塩(例えば、アンモニウムもしくはア
ルカリ金属塩)として分離することができ、又は本発明
の組成物の調製の一部としてその場で合成することがで
きる。また、上記のように、酸化条件に曝して対応する
第一鉄錯体から第二鉄錯体を生成することもできる。前
記錯体の調製では、リガンド及び鉄塩を一緒に同時に混
合するか、種々の成分を適当な順に添加することができ
る。好ましくは、(c)リガンドを、鉄塩及び(b)リ
ガンドの後に反応混合物に添加する。
【0048】本明細書で用いる「生分解性の」もしくは
「生分解性」の用語は、Organization for Economic Co
operation and Development(OECD) による、Test Guide
line302B(パリ、1981) に記載された、「Modified Zahn
-Wellens Test」としても知られている標準テストプロ
トコルにおける、少なくとも80%分解をいう。漂白も
しくは漂白/定着用組成物における第二鉄イオンの濃度
は、一般的に少なくとも0.0005モル/l(リット
ル)である。最適効果のための具体的な量は、用いる特
定のリガンド及び錯体の特定の用途に依存して変わる。
例えば、再ハロゲン化浴中で漂白剤として用いる場合の
錯体の濃度は、漂白−定着浴でその錯体を用いる場合と
は異なるであろう。錯体中で所望する量の第二鉄イオン
を得るのに必要な鉄塩の量は、当業者には容易に明らか
であろう。
【0049】多くの一般的な場合では、第二鉄イオンの
濃度は0.005〜1モル/lであり、0.005〜
0.5モル/lが好ましい。第二鉄イオンの量は好まし
くは0.01〜0.5モル/lであり、より好ましい量
は0.02〜0.2モル/lである。漂白/定着用組成
物では、第二鉄イオンの好ましい量は、0.01〜0.
モル/lであり、より好ましい量は、0.02〜0.1
5モル/lである。三元錯体における第二鉄イオンに対
する(b)リガンドのモル比は、少なくとも1:1であ
るが、(b)リガンドの好ましい量は、用いる特定のリ
ガンド及び錯体の用途に依存して変わる。より一般的に
は、このモル比は1:1〜5:1であるが、好ましいモ
ル比は1:1〜3.5:1である。1:1未満のモル比
では錆生成及び汚染がより一層起こりそうであり、水不
溶性塩類を生成する傾向が大きい。
【0050】(c)リガンドのモル比は少なくとも0.
6:1である。この錯体の他の成分に関しては、最適な
量は用いる特定のリガンド及び錯体の特定の用途に依存
して変わるであろう。より一般的なモル比は0.6:1
〜4:1である。下記例22に説明するように、0.
6:1未満のモル比では、漂白作用もしくは漂白/定着
作用が劣っている。4:1よりも著しく高いモル比で
は、第二鉄イオン及び(c)リガンドの望ましくない水
不溶性塩類が生成する可能性がある。
【0051】妥当な処理時間(例えば、3分未満)で、
所定の像様露光され現像されたハロゲン化銀カラー写真
要素の現像金属銀の少なくとも90%を漂白するのに必
要な量として、錯体量を定義することによってより関数
的な方法で、錯体の量を決定することができる。写真ペ
ーパー等のいくつかの写真要素の場合、この漂白効率は
もっと短い時間で達成されるのに対して、カラーネガフ
ィルム等の他の写真要素は、より長い時間(例えば、最
大6.5分)を必要とする。通常の手順の実験を用い
て、与えられたタイプの写真要素の場合の漂白組成物に
用いる三元錯体の適量を、当業者は容易に決定できるで
あろう。
【0052】本発明の組成物のpH値は、三元錯体を形
成するのに役に立ち、定着剤等の種々の選択的な薬剤の
安定性を促進する。このpHは、好ましくは2〜8の範
囲であり、最も好ましくは3〜7の範囲である。pHを
調節及びコントロールするために、この組成物は、三元
錯体を形成するのに用いる化合物以外の一種以上の有機
酸性化合物を含む。そのような化合物は、典型的に1.
5と7の間のpKa を有する弱酸である。好ましくはそ
のような酸は、一つ以上のカルボキシル基を有し、pK
a が2.5〜7のカルボン酸である。用いる酸の量は、
一般的に少なくとも0.05モル/lであり、より好ま
しくは0.1〜3モル/lである。
【0053】限定はされないが、有用な酸性化合物に
は、一塩基酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコー
ル酸、安息香酸及びスルホ安息香酸)、アミノ酸(例え
ば、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ア
ラニン、アルギニン、グリシン、セリン及びロイシ
ン)、二塩基酸(例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク
酸、グルタル酸、酒石酸、フマル酸、マレイン酸、リン
ゴ酸、オキザロ酢酸、フタル酸、4−スルホフタル酸、
5−スルホイソフタル酸及びスルホコハク酸)、三塩基
酸(例えば、クエン酸)、並びに前記酸類のアンモニウ
ムもしくはアルカリ金属塩類が含まれる。好ましい酸の
例は、酢酸、グリコール酸、マレイン酸、コハク酸、ス
ルホコハク酸、5−スルホイソフタル酸及び4−スルホ
フタル酸である。
【0054】ひとつの態様では、本発明の組成物を漂白
/定着用に用い、それは、当業者に容易に明らかとな
る、チオ硫酸塩、チオシアン酸塩、チオエーテル類、ア
ミン類、メルカプト含有化合物、チオン類、チオウレア
類、ヨウ化物等の一種以上の定着剤を含有する。これら
に限定されないが、特に有用な定着剤には、チオ硫酸ア
ンモニウム、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム及
びチオ硫酸グアニジンが含まれ、急速定着のためにはチ
オ硫酸アンモニウムが特に好ましい。定着剤の有用で且
つ最適な量は、当業者に容易に明らかであり、一般的
に、0.1〜3.0モル/lである。
【0055】漂白−定着組成物は、亜硫酸塩(例えば、
亜硫酸アンモニウム)、重亜硫酸塩、もしくはメタ重亜
硫酸塩等の保恒剤、又は漂白及び定着促進剤を含有する
ことができる。本明細書に記載する三元錯体を漂白剤と
して用いる。従って、この組成物は過酸(過硫酸塩もし
くは過酸化物)漂白剤を含有しない。漂白剤組成物の詳
細(他の成分、pH及び他の特徴)は周知であり、例え
ばリサーチディスクロージャー(Research Disclosure
)、365 巻、 1994 年、に記載されている。リサーチ
ディスクロージャーは、Kenneth Mason Publication Lt
d., Dudley Annex, 12a North Street, Emsworth, Hamp
shire PO10 7DQ, England 、の刊行物である(Emsworth
Design Inc., 121 West 19th Street, New York, N.Y.
10011からも入手できる)。この文献を、以下、「リサ
ーチディスクロージャー」という。
【0056】本発明の好ましい態様では、本発明の漂白
組成物は、ハロゲン化物等(例えば、塩化物、臭化物も
しくはヨウ化物)の一種以上の再ハロゲン化剤を含んで
なる。本発明以前であっても、塩化物イオンを再ハロゲ
ン化剤として好ましく用いるが、鉄キレートを含む塩化
物再ハロゲン化漂白溶液を使用することは不可能であっ
た。本明細書に記載する三元第二鉄錯体の存在下では、
強力な漂白能力を損なわないで臭化物イオンを、濃度を
低くするかもしくは塩化物イオンと置き換えることがで
きる。一般的に再ハロゲン化剤の量は、0.05〜2モ
ル/lであり、0.1〜0.5モル/lが好ましい。こ
の再ハロゲン化剤に用いる対イオンは、アンモニウムイ
オン、アルカリ金属イオンもしくはアルカリ土類イオン
等の任意の受け入れ可能なカチオンとなることができ
る。漂白効率及び水溶解性のためにはアンモニウムが好
ましいが、ナトリウム及びカリウムがより環境的に望ま
しいであろう。
【0057】本発明の組成物は、銀保持漂白組成物とし
て当該技術分野で公知のものとなることもでき、米国特
許第4,454,224号明細書の例に記載されるよう
にハロゲン化物再ハロゲン化剤の代わりに有機銀塩を含
有することができる。本発明の好ましい態様は、以下の
構成を含んでなる、像様露光され現像されたハロゲン化
銀写真要素を漂白もしくは漂白/定着する組成物を有す
る: 1)漂白液として、 a)第二鉄イオン、 b)クエン酸もしくはその塩、及び c)2−ピリジンカルボン酸もしくは2,6−ピリジン
二カルボン酸、を含んでなる三元錯体であって、前記錯
体中の鉄に対する(b)リガンドのモル比が1:1〜
3.5:1であり、前記錯体中の鉄に対する(c)リガ
ンドのモル比が0.6:1〜4:1である三元錯体、 2)酢酸もしくはグリコール酸緩衝剤、並びに 3)再ハロゲン化剤、定着剤、消泡剤、塩素掃去剤、漂
白促進剤、カルシウムイオン封鎖剤、腐食抑制剤、及び
蛍光増白剤からなる群より選ばれる一種以上の成分、こ
の組成物は、過酸漂白剤を含まない。
【0058】本発明を用いて処理される写真要素は、写
真材料として通常のいずれのハロゲン化銀も含有するす
ることができる。しかし、この写真要素は、少なくとも
50モル%の塩化銀、より好ましくは少なくとも90モ
ル%の塩化銀を含有する高塩化物要素であるのが好まし
い。多くの種類の写真要素の詳細は、上記リサーチディ
スクロージャーに記載されている。
【0059】カラー写真要素、特にカラーネガフィルム
及びカラープリントペーパーの好ましい処理順序は、こ
れらに限定されないが、次のものが含まれる: (P−1)発色現像/停止/漂白−定着/洗浄/安定化
/乾燥。 (P−2)発色現像/停止/漂白−定着/安定化/乾
燥。 (P−3)発色現像/漂白−定着/洗浄/安定化/乾
燥。
【0060】(P−4)発色現像/漂白−定着/洗浄。 (P−5)発色現像/漂白−定着/安定化/乾燥。 (P−6)発色現像/停止/洗浄/漂白−定着/洗浄/
乾燥。 (P−7)発色現像/漂白/定着/安定化。 (P−8)発色現像/漂白/洗浄/定着/洗浄/安定
化。
【0061】(P−9)発色現像/漂白/漂白−定着/
定着/安定化。 プロセス(P−1)〜(P−9)のそれぞれの変法が考
えられる。例えば、発色現像の前に前硬膜化浴等の浴を
用いることができ、もしくは洗浄工程を安定化工程の次
にしてもよい。さらに、発色現像の前に、白黒現像、化
学カブリ浴、光再露光、及び洗浄の追加工程を有するリ
バーサル処理が考えられる。
【0062】
【実施例】次の例は本発明を具体的に説明しようとする
ものであって、本発明を限定するものではない。例1:三元錯体作成の説明 この例によって、本発明の組成物が、鉄塩並びに本明細
書で定義する(b)及び(c)リガンドから形成される
三元錯体を含んでなっていることを説明する。
【0063】第二鉄イオン三元錯体の生成を、第一鉄イ
オン、第二鉄イオン、並びに(b)及び(c)リガンド
混合物からなる溶液をレドックス電位測定することによ
って決定した。それぞれ、第一鉄イオン塩(2ミリモル
/l)及び第二鉄イオン塩(2ミリモル/l)を含有す
る四種類の溶液を調製した。溶液1は、唯一のリガンド
として2−ピリジンカルボン酸(50ミリモル/l)を
含んでいた。溶液2は、唯一のリガンドとしてニトリロ
三酢酸(5ミリモル/l)を含んでいた。溶液3及び4
は、2−ピリジンカルボン酸(50ミリモル/l)及び
ニトリロ三酢酸(それぞれ、2及び4ミリモル/l)を
含んでいた。
【0064】各溶液から得られた電位(飽和カロメル電
極に対するE1/2 )を、図1及び2に示すように、溶液
のpHの関数としてプロットした。図中の番号を付した
曲線は、各リガンド溶液の計算電位に対応する。両方の
リガンドを含有する溶液3及び4は、溶液1よりも低い
電位であるが、溶液2ほど低くないことがわかる。図1
の実線(錯体の生成に基づいて計算される電位)が溶液
2及び3に観察される測定電位を説明することから、三
元錯体が生成したことを証明している。そのような錯体
を考慮することなしには、図2の点線に示されるような
溶液2及び3の電位を説明できない。第二鉄イオンと各
リガンドとの僅かに異なる二元錯体以外は、第二鉄イオ
ン三元錯体が生成しなかった、と仮定して電位を計算し
た。これは溶液1及び2の電位を十分に説明する。
【0065】この分析により、一定の三元錯体の生成が
得られると、三元錯体の総第二鉄イオン塩の割合を、種
々の溶液pH値で各リガンドの種々の濃度の場合におい
て計算した。pH4のところで、このリガンド組み合わ
せのリガンドと鉄イオンとの最適なモル比は、(b)リ
ガンド:(c)リガンド:鉄イオンの比で1.2:1.
3:1であった。この条件下で三元錯体は、溶液中の総
第二鉄イオンの83%からなっていた。
【0066】例2〜17:種々の漂白及び漂白/定着用
組成物 これらの例により、本発明の組成物、並びに後の例で用
いる比較の漂白もしくは漂白/定着用組成物の調製を説
明する。全ての組成物において、鉄対リガンドのモル比
は、鉄:(b)リガンド:(c)リガンドである。
【0067】対照A組成物を、水(4リットル)に、臭
化カリウム(280g)、氷酢酸(240.2g)、ニ
トリロ三酢酸(183.49g)及びpHを5にするた
めの水酸化カリウム45%(w/w )水溶液を混合して調
製した。硝酸第二鉄九水和物(323.2g)を加え、
得られた溶液を水で希釈して7リットルにした。固形の
炭酸カリウムでpHを5に調節し、そしてこの溶液を水
で希釈して8リットルにした。鉄対リガンド比は1:
1.2:0であった。
【0068】例2組成物を対照Aと同様に調製した。但
し、第二鉄イオン塩添加直後に2,6−ピリジン二カル
ボン酸(133.7g、水2リットルに予め溶解し、p
Hを5に調節)を添加した。炭酸カリウムでpH5に調
節した後、十分量の水を加えて8リットルにした。鉄対
リガンドは1:1.2:1であった。対照B組成物を対
照Aと同様に調製した。但し、ニトリロ酢酸に代えて、
メチルイミノ二酢酸の二カリウム塩(687.11gの
52%w/w 溶液)を用いた。鉄対リガンド比は1:1.
2:0であった。
【0069】例3組成物を対照Aと同様に調製した。但
し、ニトリロ酢酸に代えて、メチルイミノ二酢酸の二カ
リウム塩(687.11gの52%w/w 溶液)を用い、
第二鉄イオン塩添加直後に2−ピリジンカルボン酸(9
8.49g)を添加した。鉄対リガンド比は1:2:1
であった。例4組成物を、水(4リットル)に、臭化カ
リウム(446.93g)、氷酢酸(240.2g)、
ニトリロ三酢酸(305.82g)及びpHを5にする
ために十分量の水酸化カリウム45%(w/w )水溶液を
混合して調製した。硝酸第二鉄九水和物(323.2
g)を加え、続いて2−ピリジンカルボン酸(98.4
9g)を加え、得られた溶液を水で希釈して7リットル
にした。固形の炭酸カリウムでpHを4に調節した後、
この溶液を水で希釈して8リットルにした。鉄対リガン
ド比は1:2:1であった。
【0070】例5組成物を例4と同様に調製した。但
し、等モルの塩化カリウム(280g)で臭化カリウム
を置き換えた。鉄対リガンド比は1:2:1であった。
例6組成物を、水(4リットル)に、臭化カリウム(4
46.93g)を、氷酢酸(240.2g)、クエン酸
(307.41g)及びpHを5にするために十分量の
水酸化カリウム45%(w/w )水溶液を混合して調製し
た。硝酸第二鉄九水和物(323.2g)を加え、続い
て2−ピリジンカルボン酸(98.49g)を加え、得
られた溶液を水で希釈して7リットルにした。固形の炭
酸カリウムでpHを4に調節した後、この溶液を水で希
釈して8リットルにした。鉄対リガンド比は1:2:2
であった。
【0071】例7組成物を例6と同様に調製した。但
し、等モルの塩化カリウム(280g)で臭化カリウム
を置き換えた。鉄対リガンド比は1:2:2であった。
対照C組成物を、クエン酸第二鉄貯蔵液[50ml:ク
エン酸第二鉄(0.25モル/l)、クエン酸(0.5
モル/l)、酢酸(0.5モル/l)、及びpHを5に
するための十分量の水酸化カリウムを含有する]、臭化
カリウム(3.5g)及び2−ピリジンカルボン酸
(0.0831g)を混合して調製した。得られた溶液
を炭酸カリウムでpHを5に調節し、蒸留水で容量を1
00mlに調節した。第二鉄錯体が平衡に達したことを
確実にするために、調製1日後にこの漂白液を試験し
た。このようにして、鉄対リガンド比1:2:0.05
4(この割合は、上記特開昭50−26542号明細書
記載の割合と同じである)を有する漂白剤を作成した。
【0072】例8組成物を対照Cと同様に調製した。但
し、この組成物は、2−ピリジンカルボン酸を0.92
33g含有していた。従って、この漂白剤の鉄対リガン
ド比は1:2:0.6であった。例9組成物を対照Cと
同様に調製した。但し、この組成物は、2−ピリジンカ
ルボン酸を1.5389g含有していた。従って、この
漂白剤の鉄対リガンド比は1:2:1であった。
【0073】例10組成物を対照Cと同様に調製した。
但し、この組成物は、2−ピリジンカルボン酸を3.0
778g含有していた。従って、この漂白剤の鉄対リガ
ンド比は1:2:2であった。対照D組成物を、水(4
リットル)に、臭化カリウム(446.93g)、氷酢
酸(240.2g)、1,3−プロピレンジアミン四酢
酸(269.52g)及びpHを4にするための十分量
の水酸化カリウム45%(w/w )水溶液を混合して調製
した。硝酸第二鉄九水和物(323.2g)を加え、こ
の溶液を水で希釈して7リットルにした。固形の炭酸カ
リウムでpHを5に調節し、そしてこの溶液を水で希釈
して8リットルにした。鉄対リガンド比は1:1.1:
0であった。
【0074】対照E組成物を対照Dと同様に調製した。
但し、等モルの塩化カリウム(280g)で臭化カリウ
ムを置き換えた。鉄対リガンド比は1:1.1:0であ
った。例11組成物を、水(4リットル)に、臭化カリ
ウム(446.93g)、氷酢酸(240.2g)、ニ
トリロ酢酸(305.82g)及びpHを4にするため
の十分量の水酸化カリウム45%(w/w )水溶液を混合
して調製した。硝酸第二鉄九水和物(323.2g)を
加え、続いて2−ピリジンカルボン酸(98.49g)
を加え、この溶液を水で希釈して7リットルにした。固
形の炭酸カリウムでpHを4に調節した後、この溶液を
水で希釈して8リットルにした。鉄対リガンド比は1:
2:1であった。
【0075】対照F組成物を例11と同様に調製した。
但し、氷酢酸を除いた。鉄対リガンド比は1:2:1で
あった。対照G組成物を、臭化カリウム(0.875
g)と、硝酸第二鉄(0.6モル/l)及び酢酸カリウ
ム(2.5モル/l)の溶液(5ml)、並びにエチレ
ンジアミン二コハク酸(0.63モル/l)の溶液(5
ml)を混合して調製し、水酸化カリウム45%(w/w
)水溶液でpHを5に調節した。そして水を加えて2
5mlにし、濃硫酸5滴未満でpHを4に調節した。鉄
対リガンド比は1:1.05:0であった。
【0076】対照H組成物を対照Fと同様に調製した。
但し、(b)リガンド添加後に、2−ピリジンカルボン
酸(1.2モル/l、水酸化カリウム溶液でpHを4に
調節した)の溶液(1ml)を添加できるように希釈水
の容量を少なくした。鉄対リガンド比は1:1.05:
0.4であった。例12組成物を対照Gと同様に調製し
た。但し、(b)リガンド添加後に、2−ピリジンカル
ボン酸(1.2モル/l、水酸化カリウム溶液でpHを
4に調節した)の溶液(1.5ml)を添加できるよう
に希釈水の容量を少なくした。鉄対リガンド比は1:
1.05:0.6であった。
【0077】例13組成物を対照Gと同様に調製した。
但し、(b)リガンド添加後に、2−ピリジンカルボン
酸(1.2モル/l、水酸化カリウム溶液でpHを4に
調節した)の溶液(2.5ml)を添加できるように希
釈水の容量を少なくした。鉄対リガンド比は1:1.0
5:1であった。対照I組成物を対照Gと同様に調製し
た。但し、(b)リガンド添加後に、固形の2,6−ピ
リジン二カルボン酸(0.2016g)を添加した。鉄
対リガンド比は1:1.05:0.4であった。
【0078】例14組成物を対照Gと同様に調製した。
但し、(b)リガンド添加後に、固形の2,6−ピリジ
ン二カルボン酸(0.3521g)を添加した。鉄対リ
ガンド比は1:1.05:0.7であった。例15組成
物を対照Gと同様に調製した。但し、(b)リガンド添
加後に、固形の2,6−ピリジン二カルボン酸(0.5
025g)を添加した。鉄対リガンド比は1:1.0
5:1であった。
【0079】対照J組成物を、硝酸第二鉄九水和物
(0.025モル/l)、チオ硫酸アンモニウム(0.
2モル/l)、亜硫酸アンモニウム(0.018モル/
l)、硝酸アンモニウム(0.96モル/l)、酢酸
(0.33モル/l)、及びニトリロ三酢酸(0.02
75モル/l)を混合して調製した。この溶液を酢酸も
しくは水酸化アンモニウムを用いてpHを5もしくは6
に調節した(下記例23を参照されたい)。鉄対リガン
ド比は1:1.1:0であった。
【0080】対照K組成物を対照Jと同様に調製した。
但し、ニトリロ三酢酸の量を0.055モル/lにし
た。二種類のpH値でこの組成物を用いた(下記例23
を参照されたい)。鉄対リガンド比は1:2.2:0で
あった。例16組成物を対照Jと同様に調製した。但
し、ニトリロ三酢酸の量を0.03モル/lにし、
(b)リガンド添加後に、2−ピリジンカルボン酸
(0.0315モル/l)を添加した。鉄対リガンド比
は1:1.2:1.3であった。
【0081】例17組成物を例16と同様に調製した。
但し、(b)リガンド添加後に、2,6−ピリジン二カ
ルボン酸(0.0275モル/l)を添加した。鉄対リ
ガンド比は1:1.2:1.1であった。例18:漂白組成物の最適化 この例では、本発明のいくつかの組成物を用いる、像様
露光した現像されたカラー写真要素の漂白を説明する。
また、対照漂白組成物の使用とこれらの組成物の使用を
比較する。
【0082】KODACOLOR GOLD ULTRA(商標)400 スピー
ドカラーフィルムの試料(各35mm×304.8m
m)に、通常の1Bセンシトメータ(1/100秒、3
000K、デーライトVaフィルタ)でフラッシュ露光
を与えた。露光した試料を、以下の手順で通常のカラー
ネガ処理液(例えば、Brit.J.Photo., 196ページ, 1988
を参照されたい)を用いて、37.7℃で処理して定着
した(但し、漂白されない)。
【0083】 3分、15秒 現像浴 1分 停止浴 1分 水洗 4分 定着浴 3分 水洗、そして 1分 水すすぎ。
【0084】そしてこのフィルム試料を空気乾燥した。
漂白速度を測定するために、1.3cm2 の丸形片を各
試料から取り、フローセルに入れた。このセル(1cm
×1cm×2cm)を組み立てて、前記丸形片を紫外光
/可視ダイオードアレイ分光計中に保持し、この丸形片
の表面上を処理液が循環しながら丸形片の可視吸収を測
定できるようにした。
【0085】処理液(20ml)及びフローセルの両方
を25℃の一定温度に維持した。5秒間隔で500秒間
に渡って100回吸収測定した(814、816、81
8及び820nmでの平均)。時間に対してこの吸収を
プロットし、50%漂白に必要な時間をグラフから決定
した。対照試験は、このフローセル法が、37.7℃で
の標準処理実施において漂白速度を予測するのに優れて
いることを示した。
【0086】記載した漂白プロトコルを用いる漂白組成
物のpH5において得られた漂白速度を次の表Iに示
す。この組成物は、一定の1:2の鉄対(b)リガンド
比、及び種々の量の(c)リガンドを含有する。対照組
成物Cは、鉄対リガンド比が1:2:0.054である
特開昭50−26542号明細書(上記)記載の漂白組
成物を表す。本発明の組成物(例8〜10)が著しく優
れた漂白速度を提供することは明らかである。
【0087】 表I 組成物 鉄:bリガンド:cリガンド 漂白速度 (モル比) 対照C 1:2:0.054 500秒後に約10%漂白 例8 1:2:0.6 274秒後に約50%漂白 例9 1:2:1 149秒後に約50%漂白 例10 1:2:2 87秒後に約50%漂白
【0088】例19:本発明を用いる急速漂白 この例では、カラー写真要素の急速漂白における、本発
明の二種類の組成物の使用と二種類の対照組成物の使用
とを比較する。KODACOLOR GOLD PLUS (商標)100 スピ
ードフィルムの試料(各35mm×304.8mm)
に、通常の1Bセンシトメータ(1/25秒、3000
K、デーライトVaフィルタ、21ステップ0−4濃度
チャート)でステップ様露光を与えた。露光した試料
を、以下の手順で漂白液以外は標準カラーネガ処理液
(例18を参照されたい)を用いて、37.7℃で処理
して定着した。
【0089】 3分、15秒 現像浴 1分 停止浴 1分 水洗 種々の時間 漂白浴 3分 水洗 4分 定着浴 3分 水洗、そして 1分 水すすぎ。
【0090】漂白時間は、0、15、30、45、6
0、75、90、120、180及び240秒であっ
た。処理したフィルム試料を空気乾燥し、Dmax 残留銀
(ステップ2、3及び4での平均値)を、通常のX線蛍
光分光器で各試料について測定した。残留銀のデータを
漂白時間の関数として、次の表IIに示す。明らかに、
本発明の組成物が、二元錯体[(c)リガンドを欠く]
のみを有する対照組成物よりも著しく漂白作用が改良さ
れている。この例で試験をした本発明の組成物は、生分
解性である。
【0091】 表II 漂白時間 残留銀(g/m2 (秒) 対照A 例2 対照B 例3 0 1.079 1.083 1.114 1.116 15 1.048 0.649 0.839 0.672 30 1.011 0.404 0.624 0.479 45 0.974 0.270 0.475 0.313 60 0.901 0.137 0.355 0.212 75 0.886 0.088 0.283 0.102 90 0.850 0.069 0.228 0.084 120 0.779 0.056 0.150 0.064 180 0.682 0.060 0.100 0.047 240 0.564 0.048 0.077 0.057
【0092】例20:本発明の再ハロゲン化漂白組成物
の使用 この例では、本発明の再ハロゲン化漂白組成物と本発明
の範囲外の組成物の使用とを比較する。KODACOLOR GOLD
ULTRA(商標)400 スピードフィルム及びKODAK DURACL
EAR (商標)フィルムの試料(各35mm×304.8
mm)に、通常の1Bセンシトメータ(3000K、デ
ーライトVaフィルタ、21ステップ0−4濃度チャー
ト、KODACOLOR GOLD ULTRAフィルムは1/100秒、そ
してKODAK DURACLEAR フィルムは1/2秒)を用いて像
様露光を与えた。露光した試料を、上記例19に記載し
たプロトコルを用いて、通常のカラーネガ処理液(例1
8を参照されたい)を用いて、37.7℃で処理して定
着した。
【0093】漂白時間は、0、15、30、45、6
0、90、120、180及び240秒であった。処理
したフィルム試料を空気乾燥し、Dmax 残留銀(ステッ
プ2、3及び4での平均値)を、通常のX線蛍光分光器
で各試料について測定した。残留銀のデータを漂白時間
の関数として、二種類のフィルムの各漂白溶液について
それぞれ次の表III及びIVに示す。
【0094】臭化物を等モルの塩化物に置き換えた、
1,3−プロピレンジアミン四酢酸を含有する漂白液
が、漂白速度の大きな低下を伴う(対照E)のとは対照
的に、再ハロゲン化剤として塩化物を含有する本発明の
組成物(例5及び7)は、臭化物を含有するものと比較
して漂白速度の僅かな低下しか示さなかった。結果とし
て、本発明は、生分解リガンドのみを含有する第二鉄キ
レート漂白液を用いて、塩化銀に銀を再ハロゲン化する
実際的な手段を提供する。この例では、塩化銀写真要素
(KODAK DURACLEAR フィルム、表IV)に本発明を用い
ることも説明する。
【0095】 表III 漂白時間 残留銀(g/m2 (秒) 例4 例5 例6 例7 対照D 対照E 0 1.129 1.117 1.088 1.116 1.128 1.134 15 0.632 0.833 0.724 0.814 0.570 1.108 30 0.471 0.683 0.614 0.669 0.325 1.056 45 0.279 0.560 0.461 0.567 0.130 0.994 60 0.198 0.475 0.420 0.499 0.069 0.905 90 0.066 0.347 0.261 0.336 0.050 0.845 120 0.044 0.207 0.172 0.233 0.036 0.734 180 0.037 0.061 0.031 0.033 0.032 0.573 240 0.044 0.046 0.048 0.013 0.035 0.480
【0096】 表IV 漂白時間 残留銀(g/m2 (秒) 例4 例5 例6 例7 対照D 対照E 0 1.733 1.899 1.743 1.862 1.889 1.897 15 1.104 1.499 1.400 1.443 0.945 1.633 30 0.695 1.156 1.188 1.230 0.401 1.482 45 0.424 0.894 0.979 0.998 0.076 1.232 60 0.239 0.705 0.730 0.807 0.047 1.042 90 0.066 0.380 0.492 0.540 0.048 0.736 120 0.060 0.084 0.270 0.275 0.037 0.467 180 0.069 0.046 0.081 0.043 0.038 0.111 240 0.065 0.052 0.067 0.037 0.065 0.042
【0097】例21:本発明の組成物における緩衝剤の
使用 この例では、本発明の組成物の緩衝剤としてはたらく有
機酸の必要性を説明する。その有機酸は、(b)もしく
は(c)リガンド以外の化合物である。KODAK EKTAR
(商標)100 スピードフィルムを、通常の1Bセンシト
メータ(1/100秒、3000K、デーライトVaフ
ィルタ、21ステップ0−4濃度チャート)でステップ
様露光を与えた。露光した試料を、以下の三種類の処理
プロトコルで標準カラーネガ処理液を用いて、37.7
℃で処理して定着した。
【0098】 プロトコルA: 3分、15秒 現像浴 1分 停止浴 1分 水洗 4分 漂白浴 (例11) 3分 水洗 4分 定着浴 3分 水洗、そして 1分 水すすぎ。
【0099】プロトコルB:現像の次の停止浴及び水洗
を省略した以外は、プロトコルAと同じである。 プロトコルC:現像の次の停止浴及び水洗を省略し、漂
白液として例11組成物を対照F組成物で置き換えた以
外は、プロトコルAと同じである。
【0100】次に表Vに各処理プロトコルでの青及び緑
濃度のデータを示す。対照F組成物(酢酸を含まない)
を用いるプロトコルCが、漂白液として例11組成物を
用いるプロトコルA及びBの両方よりも実質的により高
い緑及び青濃度を与えるので、望ましくないのは明らか
である。
【0101】 表V プロトコル 青Dmin 緑Dmin A(本発明) 0.85 0.89 B(本発明) 0.86 0.90 C(対照) 1.01 0.94
【0102】例22:追加の比較 この例では、フローセル(例18を参照されたい)を用
いて、いくつかの漂白組成物を用いて得られる漂白速度
を測定する。KODACOLOR GOLD ULTRA 400スピードカラー
フィルムに、通常の1Bセンシトメータ(1/100
秒、3000K、デーライトVaフィルタ)を用いてフ
ラッシュ露光を与えた。露光した試料を、37.7℃で
現像して定着(漂白されない)した。
【0103】そしてこのフィルムを空気乾燥して、フロ
ーセル中に各試料の丸形片を用意してテストにかけた。
種々の組成物のpH4で得られた漂白速度を次の表VI
に示す。明らかに、対照組成物よりも本発明の組成物が
著しく改善された漂白速度を与える。錯体を形成するの
に用いるリガンドが生分解性であり安価であるので、例
12〜15の組成物が特に望ましい。第二鉄イオンとエ
チレンジアミン二コハク酸との二元錯体は、相対的に弱
い漂白剤であるが、追加の(c)リガンドを含有する三
元鉄錯体は、より強力な漂白剤である。
【0104】 表VI 組成物 鉄:bリガンド:cリガンド 漂白速度 (モル比) 対照G 1:1.05:0 500秒後に約47%漂白 対照H 1:1.05:0.4 265秒後に約90%漂白 例12 1:1.05:0.6 215秒後に約90%漂白 例13 1:1.05:1 175秒後に約90%漂白 対照I 1:1.05:0.4 185秒後に約90%漂白 例14 1:1.05:0.7 135秒後に約90%漂白 例15 1:1.05:1 110秒後に約90%漂白
【0105】例23:本発明の漂白/定着用組成物の使
この例では、像様露光され現像されカラー写真要素を漂
白/定着するための本発明の実施を、上記フローセル操
作を用いて説明する。増感された臭化銀乳剤(1.08
g/m2)及び一種類のイエロー色素生成カラーカプラ
ーを含有する単一乳剤層フィルムを、フローセル装置内
で試験した。セルを通して各組成物を急速に注入するフ
ローセルで各種の組成物を用いて、このフィルム試料を
漂白/定着した。810nmで時間の関数として画像濃
度をセル内でモニターして、3000K光源に0.5秒
フラッシュ露光して、フィルムに生成された銀の酸化及
び消滅を測定した。以下のプロトコルで処理した。
【0106】 3分 発色現像浴 1分 停止浴(3%酢酸) 1分 水洗、そして 1分 安定化浴
【0107】二種類のpH値のところで下記表VIIに
示す組成物を用いて、漂白/定着を行った。銀濃度低下
を用いて濃度の半分が変化する(漂白/定着工程で、銀
の半分が除かれたことを示す。)時間を計算した。表V
IIのデータから、三元錯体を含有する本発明の組成物
が、第二鉄イオンと単独のリガンドの二元錯体のみを含
有する組成物(対照J及びK)よりも速い漂白/定着を
提供する(特に、より低いpHにおいて)ことがわか
る。
【0108】 表VII 組成物 銀濃度を50%除く時間(秒) pH5 pH6 対照J 96 124 対照K 112 125 例16 84 135 例17 73 98
【図面の簡単な説明】
【図1】例1に記載した種々の三元及び二元錯体の、p
Hに対してレドックス電位をプロットしたグラフ。
【図2】例1に記載した種々の三元及び二元錯体の、p
Hに対してレドックス電位をプロットしたグラフ。
フロントページの続き (72)発明者 スチュアート ティー.ゴードン アメリカ合衆国,ニューヨーク 10534, ピッツフォード,コロニアル パークウェ イ 25

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 過酸漂白剤を含まず、そして(a)第二
    鉄イオン、(b)ポリカルボキシレートもしくはアミノ
    カルボキシレートリガンド、及び(c)芳香族窒素複素
    環を含むカルボキシレートリガンド、を含む三元錯体を
    漂白剤として含んでなる組成物であって、前記錯体中の
    鉄に対する(b)のリガンドのモル比が少なくとも1:
    1であり、そして前記錯体中の鉄に対する(c)のリガ
    ンドのモル比が少なくとも0.6:1であり、(b)も
    しくは(c)以外の酸性化合物によって与えられる3〜
    7のpHを有する漂白もしくは漂白/定着用組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の漂白もしくは漂白/定
    着用組成物を用いてハロゲン化銀カラー写真要素を処理
    することを含んでなる写真漂白もしくは漂白/定着方
    法。
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