JPH0854723A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理剤 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理剤

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JPH0854723A
JPH0854723A JP19065094A JP19065094A JPH0854723A JP H0854723 A JPH0854723 A JP H0854723A JP 19065094 A JP19065094 A JP 19065094A JP 19065094 A JP19065094 A JP 19065094A JP H0854723 A JPH0854723 A JP H0854723A
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JP19065094A
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Kenji Kuwae
健児 加
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 輸送上や取り扱い上の危険を伴う液体処理剤
をなくし、また廃棄量の多い樹脂性ボトルを使用しな
い、且つ微粉を発生することなく強度に優れ、輸送時に
おいても初期の形状を維持できる安定な、さらにはブロ
ッキングを起こさ無い流動性に優れたハロゲン化銀カラ
ー写真用固体処理剤の提供。 【構成】 少なくとも一種のピコリン酸誘導体の鉄(II
I)錯塩と、有機酸および/又は該塩を、同一粒子中に
一括して含有する粒子を少なくとも含む漂白能を有する
ハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理剤。前記ピ
コリン酸誘導体の鉄(III)錯塩が、下記一般式〔I〕
で示される化合物および/又はその塩の鉄(III)キレ
ート化合物である漂白能を有するハロゲン化銀カラー写
真感光材料用固体処理剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀カラー写真
感光材料用固体処理剤に関し、更に詳しくは漂白用処理
剤の安定性が飛躍的に向上し,溶解作業をなくし,しか
も処理剤容器のボトルのフリー化を可能にしたハロゲン
化銀カラー写真感光材料用固体処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀カラー写真感光材料(以
下、単に感光材料ともいう)は露光後、現像、脱銀、洗
浄、安定化等の工程により処理される。処理が自動現像
機で行なわれる場合は、補充方式が一般に広く用いられ
処理槽内の処理液の活性度を保つように制御されてい
る。この補充方式の場合は感光材料からの溶出物の希
釈,蒸発量の補正及び消費成分の補充を目的としている
ため通常、オーバーフロー液が多量に排出される。
【0003】近年、写真廃液の海洋投棄に関する規制化
の動きや、プラスチック材料の廃棄に対する規制が世界
的に高まってきている。写真廃液をなくし、処理剤容器
のボトルも使用しない新しいシステムの開発が求められ
ている。また、液体危険物の輸送に関する安全性確保の
ために、包装材料に対する安全規制が強化され価格の上
昇を招いている。最近急増しているミニラボにおいて
は、人手不足からパート化が進み、補充液の溶解作業が
難しく誤溶解に起因する事故が相次いで補充システムに
対する苦情が多く出されるようになってきた。従って写
真業界においては写真廃液がほとんどなくボトルも使用
しないで、溶解作業が全く不要となる固形ケミカル補充
システムの開発が強く求められている。
【0004】上記の問題を解決する方法として、特開昭
54-133332号公報には粉末状アミノポリカルボン酸鉄(I
II)錯塩を用いた写真用漂白処理剤が開示されている。
この方法は液体状の処理剤を用いないため、処理剤容器
のポリビン等を使用することなく包装が可能であるが、
処理液に調整する場合に粉末が飛散してコンタミネーシ
ョンや作業環境を悪化させるなどの欠点を有している。
さらに、上記の粉末を用いて錠剤を作成しても充分な強
度が得られず実用的でない。
【0005】一方、特開平3-39379号公報には所定の範
囲の平均粒径を有する再ハロゲン化剤を含有するアミノ
ポリカルボン鉄(III)錯塩の顆粒剤が開示されてい
る。この方法によれば前述の粉末の飛散は防止されるも
のの、製造者から使用者の手に渡るまでの間の輸送経路
において様々な衝撃にさらされるため、使用時には顆粒
が破壊して大量の微粉末を発生することがあり、実用上
大きな問題となることが判明した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】又、前述の顆粒剤を打
錠して錠剤にした場合も同様に、強い衝撃が加わると錠
剤が割れたり、欠けたりすることが起こり、商品価値が
著しく低下する。特に自動投入装置によって自動現像機
の溶解槽もしくは処理槽に直接投入する場合には、本発
明の最も利用価値の高い使用方法ではあるが、万一割れ
た錠剤や欠けた錠剤が混入していると、投入装置がつま
って投入の精度が悪化し、現像液の活性度が大巾に変動
したり、又投入動作が不可能となったり、更には装置の
故障という最悪の事態が起こることになり、使用するま
での間は錠剤の形状を保つことが最重要の課題であるこ
とが判った。
【0007】この様な固体処理剤の輸送時における処理
剤の形状を維持する必要性は、液体の処理剤には考えら
れなかった問題ではあるが、この問題を解決することに
より輸送上のメリットは先にも述べた様に非常に大き
く、この問題の解決が重要であることが判った。
【0008】前述の様な問題は、アミノポリカルボン酸
鉄(III)錯塩が非常に結合性の悪い物性を有している
ために、造粒又は打錠を行っても十分な強度得られない
ことが判明し、特開平5-100391号公報のような方法では
不十分であることが判った。またさらに、前述の特開平
3-39379号公報の顆粒剤はさらに別の問題として高湿度
条件下では吸湿により大きな塊状を形成するいわゆるブ
ロッキングを起こし流動性が著しく劣化する現象が起こ
る。このため、例えば成形された顆粒剤を包装する工程
において秤量にバラツキが生じたり、錠剤成形に用いた
場合に臼に充填される顆粒の重量がバラツクため錠剤の
重量が一定しないなどの欠点があることが判った。
【0009】従って、本発明の第1の目的は輸送上や取
り扱い上の危険を伴う液体処理剤をなくし、また廃棄量
の多い樹脂性ボトルを使用しないハロゲン化銀カラー写
真用固体処理剤を提供することにある。また、第2の目
的は微粉を発生することなく強度に優れ輸送時において
も初期の形状を維持できる安定な、さらにはブロッキン
グを起こさない流動性に優れたハロゲン化銀カラー写真
用固体処理剤を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は以下
の構成により達成される。
【0011】1.少なくとも一種のピコリン酸誘導体の
鉄(III)錯塩と、有機酸および/又は該塩を、同一粒
子中に一括して含有する粒子を少なくとも含むことを特
徴とする漂白能を有するハロゲン化銀カラー写真感光材
料用固体処理剤。
【0012】2.前記ピコリン酸誘導体の鉄(III)錯
塩が、下記一般式〔I〕で示される化合物および/又は
その塩の鉄(III)キレート化合物であることを特徴と
する前記1記載の漂白能を有するハロゲン化銀カラー写
真感光材料用固体処理剤。
【0013】
【化3】
【0014】式中Rは水素原子、炭素数1〜3の置換基
を有してもよい飽和、不飽和のアルキル基、カルバモイ
ル基、水酸基、−COOM′、−PO3(M′)2基、−SO3H、ア
ミノ基又はハロゲン原子、nは0〜4の整数、M′は水
素原子又はカチオンを表す。
【0015】3.前記ピコリン酸誘導体の鉄(III)錯
塩が、ピリジン-2,6-ジカルボン酸および/又はその塩
の鉄(III)キレート化合物であることを特徴とする前
記1記載の漂白能を有するハロゲン化銀カラー写真感光
材料用固体処理剤。
【0016】4.前記ピコリン酸誘導体の鉄(III)錯
塩がピコリン酸又はその塩の鉄(III)キレート化合物
であることを特徴とする前記1記載の漂白能を有するハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理剤。
【0017】5.前記固体処理剤が顆粒状であることを
特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載の漂白能を
有するハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理剤。
【0018】6.前記少なくとも一種のピコリン酸誘導
体の鉄(III)錯塩と、有機酸および/又は該塩を同一
粒子中に一括して含有する粒子が、前記有機酸および/
又は該塩と、前記ピコリン酸誘導体の鉄(III)錯塩が
それぞれ粒径150μm以下の固体であるものを混合した後
造粒して作られた造粒物で、該造粒物の平均粒径が300
〜3000μmであることを特徴とする前記5記載の漂白能
を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理
剤。
【0019】7.前記有機酸が、少なくとも1つのカル
ボキシル基を有する化合物であることを特徴とする前記
5または6に記載の漂白能を有するハロゲン化銀カラー
写真感光材料用固体処理剤。
【0020】8.前記有機酸が、下記一般式〔II〕で表
される化合物であることを特徴とする前記7記載の漂白
能を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理
剤。
【0021】
【化4】
【0022】9.前記有機酸が、コハク酸、マレイン
酸、グリコール酸、アジピン酸、クエン酸、フマル酸か
ら選ばれる化合物の少なくとも1つであることを特徴と
する前記4又は5記載の漂白能を有するハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料用固体処理剤。
【0023】10.前記顆粒状固体処理剤が、前記ピコリ
ン酸誘導体の鉄(III)錯塩の含有量に対する前記有機
酸及び該塩の総含有量のモル比率で、0.8〜3.0となる様
に造粒されていることを特徴とする前記5〜9のいずれ
か1項に記載の漂白能を有するハロゲン化銀カラー写真
感光材料用固体処理剤。
【0024】11.前記固体処理剤において、前記ピコリ
ン酸誘導体の鉄(III)錯塩の総含有量に対する該有機
酸及び該塩の総含有量のモル比率が、0.8〜3.0であるこ
とを特徴とする前記5〜10のいずれか1項に記載のハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理剤。
【0025】12.前記固体処理剤が下記化合物群から選
ばれる少なくとも1種の化合物を含有することを特徴と
する前記5〜11のいずれか1項に記載の漂白能を有する
ハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理剤。
【0026】(A群)糖類 (B群)水溶性ポリマー (C群)デキストリン類 13.前記固体処理剤が漂白剤であることを特徴とする前
記5〜12のいずれか1項に記載の漂白能を有するハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料用固体処理剤。
【0027】14.前記固体処理剤が錠剤状であることを
特徴とする、前記1〜4のいずれか1項に記載の漂白能
を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理
剤。
【0028】15.前記少なくとも一種のピコリン酸誘導
体の鉄(III)錯塩と有機酸又は有機酸塩を同一粒子中
に一括して含有する粒子を圧縮成形して得られることを
特徴とする前記14記載の漂白能を有するハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料用固体処理剤。
【0029】16.前記少なくとも一種のピコリン酸誘導
体の鉄(III)錯塩と、有機酸又は該塩を同一粒子中に
一括して含有する粒子が、前記有機酸および/又は該塩
と、前記ピコリン酸誘導体鉄(III)錯塩がそれぞれ粒
径150μm以下の固体であるものを混合した後造粒して作
られた造粒物で、該造粒物の平均粒径が300〜3000μmで
あることを特徴とする前記14又は15記載の漂白能を有す
るハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理剤。
【0030】17.前記有機酸が、少なくとも1つのカル
ボキシル基を有する化合物であることを特徴とする前記
14〜16のいずれか1項に記載の漂白能を有するハロゲン
化銀カラー写真感光材料用固体処理剤。
【0031】18.前記有機酸が、前記一般式〔II〕で表
される化合物であることを特徴とする前記17記載の漂白
能を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理
剤。
【0032】19.前記有機酸が、コハク酸、マレイン
酸、グリコール酸、アジピン酸、クエン酸、フマル酸か
ら選ばれる化合物の少なくとも1つであることを特徴と
する前記14〜16のいずれか1項に記載の漂白能を有する
ハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理剤。
【0033】20.前記粒子、前記ピコリン酸誘導体の鉄
(III)錯塩の含有量に対する前記有機酸及び該塩の総
含有量のモル比率で、0.8〜3.0となる様に造粒されてい
ることを特徴とする前記14〜19のいずれか1項に記載の
漂白能を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体
処理剤。
【0034】21.前記固体処理剤において、該固体処理
剤総量中の前記ピコリン酸誘導体の鉄(III)錯塩の総
含有量に対する有機酸及び該塩の総含有量のモル比率
が、0.8〜3.0であることを特徴とする前記14〜20のいず
れか1項に記載の漂白能を有するハロゲン化銀カラー写
真感光材料用固体処理剤。
【0035】22.前記固体処理剤が、下記化合物群から
選ばれる少なくとも1種の化合物を含有することを特徴
とする前記14〜21のいずれか1項に記載の漂白能を有す
るハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理剤。
【0036】(A群)糖類 (B群)水溶性ポリマー (C群)デキストリン類 23.前記固体処理剤が漂白剤であることを特徴とする前
記14〜22のいずれか1項に記載の漂白能を有するハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料用固体処理剤。
【0037】以下、本発明について具体的に説明する。
【0038】本発明者らは、上記課題について検討を重
ねていくうちに、前述のピコリン酸誘導体の鉄(III)
錯塩にコハク酸のごとき固形の有機酸を、1つの粒子の
中に含有するような粒子、例えば、両者を微粉末に粉砕
物としたものを混合したものを造粒して作られた2次粒
子のごとき顆粒は、製造後24時間ぐらいの間にその強度
が著しく上昇するという誠に驚くべき現象を見い出した
(以下、単にエージング効果と略することもある)。ま
た、前述のピコリン酸誘導体の鉄(III)錯塩にコハク
酸のごとき固形の有機酸を、1つの粒子の中に含有する
ような顆粒を打錠して得られた錠剤は、打錠時の硬度が
増すだけではなく顆粒と同様に打錠後エージングするこ
とにより著しく硬度が増すという現象も見られた。
【0039】従来においても、アミノポリカルボン酸鉄
(III)錯塩と有機酸を使用する固体処理剤の例は知ら
れているが、有機酸とアミノポリカルボン酸鉄(III)
錯体を粉体として混合して打錠したもの、又は両者を別
々に造粒して混合したもの、及びその混合物を打錠した
ものでは本発明の様なエージング効果は現れず、本発明
の現象は全く予想がつかないことであり画期的なものと
いえよう。
【0040】本発明の固体処理剤は、1つの粒子中に有
機酸又は該塩とピコリン酸誘導体の鉄(III)錯塩の両
者を含有する様な特徴をもつ粒子を固体処理剤中に含む
形態のもので、もちろん他の化合物を同一粒子中に含有
していても良い。実質的にはそれらの特徴を持つ粒子群
を構成要素とし、該粒子を圧縮成形して得られる錠剤状
の固体処理剤も本発明の好ましい実施形態の1つであ
る。ただし、該粒子とは錠剤自身を示すものではない。
【0041】一方、有機酸又は該塩とピコリン酸誘導体
の鉄(III)錯塩の粉末を造粒することなくただ混合し
たものまた、それらの混合物がブロッキング等によって
自然に部分的に吸着したもの等は本発明の様な効果は出
現せず本発明に含まれない。また、有機酸の造粒物又は
さらにその他の化合物との混合物から造粒を行った造粒
物有機酸を含有する造粒物と、ピコリン酸誘導体の鉄
(III)錯塩の造粒物又はさらにその他の化合物との混
合物から造粒を行った造粒物(ピコリン酸誘導体の鉄
(III)錯塩を含有する造粒物)とを混合して得られる
混合物は、同一の粒子の中に有機酸とピコリン酸誘導体
の鉄(III)錯塩を含有する様な構成とはならないので
本発明の固体処理剤とは明確に差別される。ただし、ピ
コリン酸誘導体の鉄(III)錯塩と有機酸を同一粒子中
に含有する粒子の他に、上述の造粒物、又はその他の化
合物をさらに添加した混合物、あるいはその混合物を打
錠して得られる錠剤状の固体処理剤は本発明に含まれ
る。
【0042】上述のピコリン酸誘導体の鉄(III)錯塩
と有機酸を同一粒子中に含む粒子の製造方法は特に問わ
ないが、両化合物(更に必要に応じてその他の添加物
も)を粉砕物とし、これらの粉砕物の混合物を造粒操作
によって顆粒状又は丸薬状の形態とすることで本発明の
粒子が簡単に得ることができる。
【0043】上記の方法における粉砕物の粒径として
は、150μm以下に粉砕しておくことが好ましいが、より
好ましくは100μm以下、更に好ましくは50μm以下であ
る。上記の粒径は、粒径の上限についての数値について
述べているのであり、平均粒径とは異なり、上記の粒径
より大きなものが実質的に20%以内であることが目安と
なる。ただし、これらの粒径のものが得られれば、粉砕
以外の方法例えば晶析等で得られた粉末を使用してもさ
しつかえない。特に上述の粒径が100μm以下の顆粒を打
錠して得られる錠剤はエージングにより硬度が著しく向
上する。
【0044】又、上記の造粒操作によって得られる顆
粒、又は丸薬状の造粒物(以下造粒物とする)は、重量
平均粒径が300〜3000μmとすることが取り扱い性及び本
発明の効果の強度の面からも好ましく、またより好まし
くは250〜1000μmである。
【0045】前記造粒物の製造方法としては、転動造
粒、押し出し造粒、圧縮造粒、解砕造粒、撹拌造粒、流
動層造粒、噴霧乾燥造粒等の公知の方法を用いることが
できる。
【0046】また、錠剤型固体処理剤は、公知の圧縮機
を用いて製造することができる。製造には、例えば油圧
プレス機、単発式打錠機、ロータリー式打錠機、ブリケ
ッティングマシンを用いることができる。錠剤型固体処
理剤は任意の形状をとることが可能であるが、生産性、
取り扱い性の点から円筒型のものが好ましい。また、打
錠(圧縮)圧力は、好ましくは300〜3000Kg/cm2、より
好ましくは500〜2000Kg/cm2の範囲である。
【0047】本発明の固体処理剤は、少なくとも1種の
ピコリン酸誘導体の鉄(III)錯塩を含有するものであ
り、異なった種類のピコリン酸誘導体の鉄(III)錯塩
を併用しても良い。
【0048】本発明のピコリン酸誘導体の鉄(III)錯
塩としては、下記一般式〔I〕で示される化合物又はそ
の塩の鉄(III)キレート化合物として使用するこが好
ましい。
【0049】
【化5】
【0050】式中Rは水素原子、炭素数1〜3の置換基
を有してもよい飽和、不飽和のアルキル基(例えば、メ
チル、エチル、プロピル、ビニル、アリル、ヒドロキシ
メチル、ヒドロキシエチル、カルボキシメチル等の各
基)、カルバモイル基、水酸基、−COOM′、−PO3(M′)
2基、−SO3H、アミノ基又はハロゲン原子(例えば、塩
素原子、臭素原子等)を表す。nは0〜4の整数、M′
は水素原子又はカリウムイオン、ナトリウムイオン、リ
チウムイオン、アンモニウムイオン等のカチオンを表
す。また、式中Rは全て同一である必要はなく、異なっ
ていてもよい。
【0051】次に本発明の一般式〔I〕で表される化合
物の具体例を挙げるが本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0052】
【化6】
【0053】この中で、I−1,I−2,I−3,I−
10,I−12,I−14が好ましく用いられるが、I−1,
I−10がより好ましく、I−1が特に好ましい。
【0054】これら一般式(I)で示される化合物は公
知の方法で合成することが出来(例えば、ベルギー特許
第551,132号に記載された方法等)、また市販品として
入手することも可能である。
【0055】また、本発明のピコリン酸誘導体の鉄(II
I)錯塩としては、Fe(III)イオンとピコリン酸誘導体
の比率が1:1〜1:3である様なキレート化合物であ
り特にFe(III)イオンとピコリン酸誘導体が1:2の
比率で形成された錯塩が好ましい。また、そのカウンタ
ーカチオンとしては、ナトリウム、カリウム、リチウム
等のアルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、アニオ
ンとしてはハロゲンイオン、硝酸イオン、硫酸イオン等
が好ましい。また、これらの鉄(III)錯塩は含水塩で
あっても、無水塩であっても良い。
【0056】又、上述のピコリン酸誘導体の鉄(III)
錯塩とともにピコリン酸誘導体の遊離酸及び/又は該塩
を併用することが好ましいが、その場合、ピコリン酸誘
導体の鉄(III)錯塩に対する、ピコリン酸誘導体の遊
離酸及び/又は該塩の割合がモル比で0.01〜3、より好
ましくは0.05〜1.5である。本発明のピコリン酸誘導体の
鉄(III)錯塩の他に、下記化合物〔A′〕群の鉄(II
I)キレートを併用して用いることもできる。
【0057】〔化合物〔A′〕群〕 〔A′−1〕エチレンジアミン四酢酸 〔A′−2〕トランス-1,2-シクロヘキサンジアミン四
酢酸 〔A′−3〕ジヒドロキシエチルグリシン 〔A′−4〕エチレンジアミンテトラキスメチレンホス
ホン酸 〔A′−5〕ニトリロトリスメチレンホスホン酸 〔A′−6〕ジエチレントリアミンペンタキスメチレン
ホスホン酸 〔A′−7〕ジエチレントリアミン五酢酸 〔A′−8〕エチレンジアミンジオルトヒドロキシフェ
ニル酢酸 〔A′−9〕ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸 〔A′−10〕エチレンジアミンプロピオン酸 〔A′−11〕エチレンジアミンジ酢酸 〔A′−12〕ヒドロキシエチルイミノジ酢酸 〔A′−13〕ニトリロトリ酢酸 〔A′−14〕ニトリロ三プロピオン酸 〔A′−15〕トリエチレンテトラミン六酢酸 〔A′−16〕エチレンジアミン四プロピオン酸 〔A′−17〕1,3-プロパンジアミン四酢酸 〔A′−18〕グリコールエーテルジアミン四酢酸 特に好ましくは〔A′−1〕,〔A′−7〕,〔A′−
17〕,〔A′−18〕である。
【0058】本発明における同一粒子中に、有機酸又は
該塩とピコリン酸誘導体の鉄(III)錯塩を含有する粒
子(以下、本発明の粒子と略す)において、有機酸及び
該塩とピコリン酸誘導体の鉄(III)錯塩の含有比率は
少なくとも両者を含んでいれば任意の値をとりうるが、
ピコリン酸誘導体の鉄(III)錯塩の総モル数(α)に
対する有機酸及び該塩の総モル数(β)の値、すなわち
(β)/(α)で表される値が0.8〜3.0であることが好
ましく、特に好ましくは1.6〜2.5である。
【0059】これらの数値は本発明の粒子中における含
有率の比であるが、更に、これら本発明の粒子全体にお
ける平均値、すなわち、前述の本発明の造粒物を作成す
る場合の粉砕物の混合比率によって表される数値を適用
することが好ましい。また、錠剤中に含まれる有機酸お
よびピコリン酸誘導体の鉄(III)錯塩の含有率におい
て上記の値となっているとより好ましい。
【0060】更に、固体処理剤中に本発明の粒子の他に
有機酸又は該塩の粉末又はそれらを含有する造粒物、又
はピコリン酸誘導体の鉄(III)錯塩又は該錯塩を含有
する造粒物等を付加的に含む場合も、同一包装内に含ま
れたすべての処理剤中又は一錠剤中において、上記の値
となることがより好ましい。
【0061】又、本発明の粒子を2種以上を含む固体処
理剤も当然実施形態の一つとしてあげられるが、それぞ
れの本発明の粒子が上記値となっていることが好まし
い。
【0062】本発明における有機酸とは、少なくとも1
つのカルボキシル基を有する化合物で、又有機酸の塩と
は該塩有機酸のアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウ
ム塩、リチウム塩)又はオニウム塩(アンモニウム塩
等)が好ましく用いられる。
【0063】本発明においては、有機酸又は有機酸塩、
もしくは両者を併用して用いることができる。又、異な
る2種以上の化合物を併用しても良く、有機酸と該塩を
併用する場合、該塩の遊離酸の形が異なるものを用いて
も良い。
【0064】本発明における有機酸としては、前記一般
式〔II〕で選ばれる化合物の中で下記に示される化合物
から特に好ましく用いられる。
【0065】
【化7】
【0066】式中、Xは−COOM,−OH,−SO3M1,−PO3
M2M3であり、M,M1,M2,M3は同一であっても異な
っていても良くアルカリ金属又は水素原子を表す。な
お、Xは互いに同一であっても良いし異なっていても良
い。r1は1〜4の整数で、Zはn価の炭素と水素又は
炭素と水素と酸素原子から構成される炭素数1〜10の連
結基を表し、kは0又は1を表す。
【0067】更に好ましい形は、下記一般式〔II−A〕
又は〔II−B〕で表される。
【0068】
【化8】
【0069】ここで、L8,L9はアルキレン基でr2
3は0又は1、r4は1〜5の整数、qは0〜4の整数
でr4+q≦5である。
【0070】
【化9】
【0071】ここで、Yは
【0072】
【化10】
【0073】を表す。L10,L11はアルキレン基、r5
〜r8は0〜1、A10,A11は−OH,−COOM,−SO3M,
−PO3M1M2,−Hであり、M,M1,M2はアルカリ金属、
又は水素原子を表す。又、L10,L11は炭素数0〜6の
2価の連結基でYは互いに同一であっても異なっていて
も良く、又、となり合うYの炭素原子が二重結合により
連結されていても良い。
【0074】又、一般式〔II−B〕で表される化合物で
特に好ましい形は、
【0075】
【化11】
【0076】又は、
【0077】
【化12】
【0078】である。
【0079】特に好ましいXは−COOMである。又、好ま
しいl6は0〜6の整数でより好ましくは2〜4であ
る。更に、l7,l8は0〜3の整数で、より好ましくは
0である。
【0080】以下に、一般式〔II〕で表される本発明の
有機酸の具体的例示化合物を示すが、これらに限定され
るものではない。
【0081】
【化13】
【0082】
【化14】
【0083】
【化15】
【0084】以上の例示化合物の中で、特に好ましいの
は例示化合物(II−1),(II−3),(II−4),
(II−5),(II−6),(II−10),(II−14),
(II−15),(II−21),(II−22),(II−23),
(II−26),(II−27)であり、とりわけ好ましいの
は、(II−5),(II−6),(II−10),(II−1
5),(II−21),(II−23)である。また、前記の酸
の塩としては、アンモニウム塩、リチウム塩、ナトリウ
ム塩、カリウム塩などが挙げられるが、保存安定性の観
点からナトリウム塩、カリウム塩が特に好ましい。これ
らの有機酸又はその塩は、単独で用いることも出来るし
2種以上を併用することも可能である。
【0085】また本発明に係わる再ハロゲン化剤として
は、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウ
ム、臭化カリウム、臭化ナトリウム、臭化アンモニウ
ム、沃化カリウム、沃化ナトリウム、沃化アンモニウム
等公知の化合物が使用できるが、本発明の効果をより良
好にする化合物としては臭化物が好ましく、さらに好ま
しいのは臭化カリウム、臭化アンモニウムである。
【0086】また、ピコリン酸誘導体の鉄(III)錯塩
に対する再ハロゲン化剤のモル比は、0.5以上(特に1.0
以上)が好ましく、また、4.0以下(特に3.5以下(さら
に3.0以下))が好ましい。
【0087】本発明でいう糖類とは、単糖類及び、1種
又は複数種の単糖類が複数個互いにグリコシド結合した
多糖類とをいう。
【0088】単糖類とは、単一のポリヒドロキシアルデ
ヒド、ポリヒドロキシケトン及びこれらの還元誘導体、
酸化誘導体、デオキシ誘導体、アミノ誘導体、チオ誘導
体など広い範囲の誘導体の総称である。多くの糖は、一
般式 CnH2nOnで表されるが、この一般式で表される糖骨
格から誘導される化合物も含めて、本発明では単糖類と
定義する。これらの単糖類のうちで好ましいものは、糖
のアルデヒド基及びケトン基を還元して各々第一、第二
アルコール基とした糖アルコールであり、特に好ましく
は、炭素数が6のヘキシットである。
【0089】多糖類には、セルロース類、デンプン類、
グリコーゲン類などが含まれ、セルロース類には、水酸
基の一部又は全部がエーテル化されたセルロースエーテ
ル等の誘導体を含み、デンプン類には加水分解して麦芽
糖に至るまでの種々の分解生成物であるデキストリン類
等を含む。セルロース類は溶解性の観点からアルカリ金
属塩の形でもかまわない。これら多糖類で好ましく用い
られるものは、セルロース類とデキストリン類であり、
より好ましくはデキストリン類である。
【0090】本発明の単糖類の具体的例示化合物を次に
示す。
【0091】(C−1) グリセリン (C−2) D-トレイット (C−3) L-トレイット (C−4) meso-エリトリット (C−5) D-アラビット (C−6) L-アラビット (C−7) アドニット (C−8) キシリット (C−9) D-ソルビット (C−10) L-ソルビット (C−11) D-マンニット (C−12) L-マンニット (C−13) D-イジット (C−14) L-イジット (C−15) D-タリット (C−16) L-タリット (C−17) ズルシット (C−18) アロズルシット (C−19) L-エリトリット (C−20) D-エリトリット これら例示化合物のうち好ましく用いられるのは(C−
4)及び(C−9)〜(C−20)である。
【0092】本発明の多糖類の具体的例示化合物を示
す。
【0093】(D−1) α-デキストリン (D−2) β-デキストリン (D−3) γ-デキストリン (D−4) δ-デキストリン (D−5) ε-デキストリン (D−6) α-限界デキストリン (D−7) β-限界デキストリン (D−8) ホスホリラーゼ限界デキストリン (D−9) 可溶性デンプン (D−10) 薄手ノリデンプン (D−11) 白色デキストリン (D−12) 黄色デキストリン (D−13) ブリテッシュガム (D−14) パインフロー (商品名、松谷化学工
業株式会社製) (D−15) パインデックス100 (商品名、松谷化学工
業株式会社製) (D−16) パインデックス 1 (商品名、松谷化学工
業株式会社製) (D−17) パインデックス 2 (商品名、松谷化学工
業株式会社製) (D−18) パインデックス 3 (商品名、松谷化学工
業株式会社製) (D−19) パインデックス 4 (商品名、松谷化学工
業株式会社製) (D−20) パインデックス 6 (商品名、松谷化学工
業株式会社製) (D−21) フードテックス (商品名、松谷化学工
業株式会社製) (D−22) マックス 1000(商品名、松谷化学工
業株式会社製) (D−23) グリスターP (商品名、松谷化学工
業株式会社製) (D−24) TK−16 (商品名、松谷化学工
業株式会社製) (D−25) MPD (商品名、松谷化学工
業株式会社製) (D−26) H−PDX (商品名、松谷化学工
業株式会社製) (D−27) スタコデックス (商品名、松谷化学工
業株式会社製) (D−28) マビット (商品名、林原商事株
式会社製) (D−29) プルラン (商品名、林原商事株
式会社製) (D−30) メチルセルロース (D−31) ジメチルセルロース (D−32) トリメチルセルロース (D−33) エチルセルロース (D−34) ジエチルセルロース (D−35) トリエチルセルロース (D−36) カルボキシメチルセルロース (D−37) カルボキシエチルセルロース (D−38) アミノエチルセルロース (D−39) ヒドロキシメチルセルロース (D−40) ヒドロキシエチルメチルセルロース (D−41) ヒドロキシプロピルセルロース (D−42) ヒドロキシプロピルメチルセルロース (D−43) ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセ
テートサクシネート (D−44) カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロ
ース これら例示化合物の中で好ましく用いられるものは、
(D−1)〜(D−28)である。
【0094】糖類は、広く天然に存在しており、市販品
を簡単に入手できる。又、種々の誘導体についても還
元、酸化あるいは脱水反応などを行うことによって容易
に合成できる。
【0095】次に、本発明の水溶性ポリマーについて説
明する。これらの好ましい化合物の例を以下に挙げる。
【0096】水溶性ポリマーとしては、ポリアルキレン
グリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリ
ドン(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポ
リビニルアセテート、アミノアルキルメタクリレート共
重合体、メタクリル酸-メタクリル酸エステル共重合
体、メタクリル酸-アクリル酸エステル共重合体、メタ
クリル酸系ベタイン型ポリマーなどが挙げられる。ポリ
アルキレングリコールとしては、好ましくは下記一般式
〔P〕で示される化合物である。
【0097】本発明における、一般式〔P〕で示される
化合物について具体的説明をする。
【0098】
【化16】
【0099】式中、A1,A2,A3は置換されていても
無置換であってもよい直鎖または分岐のアルキレンを表
し、これらは同一であっても異なっていてもよい。
【0100】好ましく用いられるものは、A1,A2,A
3がそれぞれ無置換であるものであり。最も好ましい
1,A2,A3の形としては、
【0101】
【化17】
【0102】があげられる。
【0103】l1,l2,l3は、それぞれ0〜500の整数
を表す。
【0104】ただし、l1+l2+l3≧5である。
【0105】これらのうちで、好ましく用いられるの
は、l1,l2,l3のうち少なくとも1つが15以上のも
のであり、さらに好ましくは20以上のものである。
【0106】また、本発明における一般式〔P〕で示さ
れる化合物が共重合型の場合は、以下に示される様な配
列のものも包含される。
【0107】 −A−B−A−B−A−B−A−B−A−B− −A−A−B−A−B−B−A−A−A−B−A−A−B−B−A− −A−A−A−A−A−A−B−B−B−B−B−B−A−A−A−A−A− これらの中でも特に好ましい化合物としては、一般式
〔P′〕で示される、エチレングリコールとプロピレン
グリコールのブロックポリマー(プルロニック型非イオ
ン)およびポリエチレングリコール(以下PEGと略す
こともある)である。
【0108】
【化18】
【0109】式中、l4,l5,l6は一般式〔P〕中の
1,l2,l3と同義である。
【0110】本発明における一般式〔P′〕で示される
化合物において、総分子量中のエチレンオキシドの重量
%は70重量%以上であることが好ましく、特に好ましく
は80重量%以上のものであり、プロピレングリコールの
平均分子量としては1400〜2100の範囲にあることが好ま
しい。
【0111】また、ポリエチレングリコールの場合は、
平均分子量が600〜20000の範囲にあるものが好ましく、
特に好ましくは1500〜6000の範囲のものである。
【0112】また、本発明における平均分子量とは水酸
基価により算出した分子量を指す。
【0113】本発明の最も好ましい、水溶性ポリマーは
平均分子量1500〜6000の分子量のポリエチレングリコー
ルである。
【0114】本発明において、糖類および水溶性ポリマ
ーの合計の添加量が、固体処理剤の1wt%以上が好まし
く、また、30wt%以下(特に20wt%以下)が好ましい。
【0115】又、本発明の固体処理剤は漂白剤として使
用するだけでなく、別に作製した定着剤と合わせて使用
することにより、漂白定着剤として利用することも可能
である。
【0116】例えば、本発明の粒子と定着剤成分を含有
する粒子(顆粒剤等)を混合したり、又、本発明の漂白
用錠剤と定着成分を含む錠剤を合わせて使用することが
可能である。又、漂白剤の成分と定着剤の成分をあらか
じめ所定の量を混合して同一の包装材料に入れておく
と、使用時の取り扱い上有利となる。
【0117】又、本発明の粒子と定着剤成分の混合物を
打錠して得られる錠剤も実施可能である。
【0118】本発明の漂白剤を定着剤と合わせて漂白定
着剤として使用する場合には、定着剤としてチオ硫酸塩
(アンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩)チオシ
アン酸塩(アンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム
塩)が用いられる。又、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、メタ
重亜硫酸塩、(アンモニウム塩、ナトリウム塩、カリウ
ム塩)等の保恒剤を用いることが好ましい。
【0119】加圧圧縮されて得られる固体処理剤の見か
け上の密度(かさ密度)は1.0g/cm3〜2.0g/cm3が好
ましく、より好ましくは1.1g/cm3〜1.5g/cm3であ
る。1.0g/cm3より小さいと得られる固形物の強度が不
足し、2.0g/cm3を超えると得られる固形物の溶解性が
悪化する。
【0120】本発明の固体処理剤の使用態様としては、
例えば特開平3-39739号公報に記載されているように所
定量の固体処理剤を水に溶解し、補充液,またはタンク
液を作成することが出来る。また、欧州特許公開EP-0,5
95,312A号公報に記載されているように予じめ補充頻度
に応じた量を個別に包装しておき、自動現像機で感光材
料の処理量に応じて処理槽へ直接補充する方法に使用す
ることも可能であり、何ら限定されるものではない。
【0121】
【実施例】以下、本発明を具体的に実施例1〜実施例10
で詳細に説明する。
【0122】実施例1 (A)ビスピリジン-2,6-ジカルボン酸鉄(III)アンモニウム 2500g (鉄(III)イオンとピリジン-2,6-ジカルボン酸が1:2 の割合で錯形成した錯塩) (B)マレイン酸 2000g (C)臭化カリウム 1000g 上記(A),(B),(C)をそれぞれ市販のハンマー
ミルで粒径20μmになるまで粉砕したものを、以下の実
験に用いた。
【0123】〔試料(1−1)の作成〕 操作(1−1) 粉砕物(A)を撹拌造粒機中で5分間、粉体重量の5%
の水を噴霧しながら造粒した。次にこの造粒物を流動層
乾燥機により、50〜65℃の温度で乾燥を行い、造粒物の
水分をほぼ完全に除去した。
【0124】操作(1−2) 粉砕物(B)についても、操作(1−2)と同様の操作
を行った。
【0125】操作(1−3) 上記操作(1−1)と(1−2)で得られた造粒物を、
クロスロータリー式混合機により5分間混合して試料
(1−1)を作成した。
【0126】〔試料(1−2)の作成〕粉砕物(A)と
粉砕物(B)を撹拌造粒機中で3分間混合した後、粉体
重量の5重量%の水を噴霧しながら5分間造粒操作を行
った。次に、この造粒物を流動層乾燥機により50〜65℃
の温度で乾燥を行い造粒物の水分をほぼ完全に除去し
た。
【0127】〔試料(1−3)〜(1−5)の作成〕表
1記載の粉体の組み合わせで同様の造粒操作を行い、試
料(1−3)〜試料(1−5)を作成した。
【0128】〔実験〕作成した試料を、ポリエチレン樹
脂性の密閉できる内容量2Lの直方体状の容器に各500
gずつ計2コ密閉封入した。次にIDEX社製バイブレ
ーションテスタBF−UAに上記の容器をセットし、振
動テストを行った。1回目は試料作成直後に、また、残
る1つの容器については試料作成から25℃で24時間放置
した後に同様の振動テストを行った。振動条件は10〜60
Zの間を200sec周期で40分間行った。次に、上記のサ
ンプルを目開き149μmのJIS規格のふるいでふるい分
けを行い、ふるい下に落ちた粒子の重量比率を求めた。
なお、本試験ではこの数値が小さいほど振動による微粉
の発生が少なく、取り扱い性に優れていることを表す。
【0129】結果をまとめて表1に示す。
【0130】
【表1】
【0131】なお、表中「顆粒剤の造粒構成」とは例え
ば試料(1−5)における[A,B]+[C]は(A)
の粉砕物と(B)の粉砕物を混合して造粒した造粒物
と、(C)の粉砕物を造粒した造粒物のそれぞれを混合
した試料を表す。更に、A,B,Cは前記の処方中の素
材の前に記した記号と同じで下記のものを表す。
【0132】(A)ピコリン酸誘導体の鉄(III)錯塩 (B)有機酸 (C)臭化カリウム 表1の結果より、ピコリン酸誘導体の鉄(III)錯塩と
有機酸の粉砕物を混合した後に造粒して作成した本発明
の造粒物は、24時間の経過の後、振動テストによる微粉
の発生量が著しく減少し、エージングによる顆粒の強度
の増加が見られた。又、試料作成直後についても、有機
酸とピコリン酸誘導体の鉄(III)錯体を別々に造粒し
たものよりも強度が強いことがわかる。
【0133】実施例2 実施例2は下記の操作によって顆粒試料を作成した。即
ち、ビスピリジン-2,6-ジカルボン酸鉄(III)アンモニ
ウム1900gとコハク酸(表2記載の量)、および臭化カ
リウム860gを市販のバンタムミル中で平均粒径20μ
mになるまで粉砕した後、この微粉末を表2に記載の比
率で混合し、その内2kgを市販の撹拌造粒機中で室温に
て約8分間、150mlの水を添加することにより造粒し
た。次に得られた造粒物を流動層乾燥機で60℃で2時間
乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去し、顆粒試料
(2−1)〜試料(2−9)を作成した。
【0134】上記の方法によって作成した顆粒試料800
gを40℃,60%RHの恒温恒湿槽に保存しブロッキングを
起こすまでの日数を測定し、あわせて乾燥直後の微粉の
発生率も測定した。微粉の発生時の測定方法は目開き14
9μmのJIS規格のふるいでふるい分けを行い、ふるい
の下に落ちた粒子の重量%で示した。その結果を下記の
表2に示す。
【0135】
【表2】
【0136】上記の表2の結果より、本発明の試料はエ
ージングによる顆粒強度の効果があらわれるが、更に、
ビスピリジン-2,6-ジカルボン酸鉄(III)錯塩に対する
コハク酸のモル比率が0.8〜3.0のときには試料作成直後
においても、上記の比率の範囲外のものよりも顆粒の強
度の高いものが得られ、更に乾燥直後の微粉の発生量も
少なく、ブロッキングも起りにくくなる効果が認めら
れ、取り扱い性に優れていることが分かった。
【0137】実施例3 実施例1で用いたビスピリジン-2,6-ジカルボン酸鉄(I
II)錯塩の代わりに表3に示す例示化合物の鉄(III)
錯塩を用いて実施例1と同様に顆粒試料を作成して保存
実験を行った。その結果を表3に示す。表3に示すよう
に実施例2と同様の結果を得た。
【0138】
【表3】
【0139】実施例4 実施例2の顆粒試料(2−5)の作成において表4に示
す化合物を添加し、その他は実施例2と同様の操作で実
験を行った結果を表4に示す。
【0140】
【表4】
【0141】上記の表4より、造粒時に水溶性の結合剤
を乾燥直後の微粉の発生がさらに少なくなり、保存時に
ブロッキングも起こさず、本発明の効果をより良好に奏
することが判る。
【0142】実施例5 (A)ビスピリジン-2,6-ジカルボン酸鉄(III)カリウム 2500g (B)コハク酸 2100g (C)臭化カリウム 1000g 上記(A),(B),(C)をそれぞれ市販のハンマー
ミルで粒径50μmになるまで粉砕したものを、実施例1
と同様の操作で作成した。
【0143】顆粒試料各2000gにN-ラウロイルサルコシ
ンナトリウム(粒径100μm以下に粉砕したもの)、顆粒
重量の1.0wt%を添加して3分間混合した後、得られた
混合物を菊水製作所(株)製クリーンプレスコレクト18K
を改造した打錠機により、一錠あたりの充填量を2.0
g,圧縮圧力を850kg/cm2に設定して直径17mmの錠剤試
料(5−1)〜試料(5−5)を各1500個作成した。こ
のようなにして得られた錠剤試料を、打錠直後と打錠か
ら24時間25℃にて密閉した容器の中に放置した後、それ
ぞれランダムに20個とり、スピードチェッカーNT−50
(岡田精工(株))を用いて硬度を測定しその平均値を求
めた。硬度の測定値はロードセルにかかった荷重の最大
値(錠剤が割れる時にかかった荷重)が表示される様に
なっている。結果を表5に示す。
【0144】
【表5】
【0145】表5の結果より、ビスピリジン-2,6-ジカ
ルボン酸鉄(III)錯塩とコハク酸の粉砕物を混合して
作成した造粒物を打錠して得られる本発明の錠剤は、ビ
スピリジン-2,6-ジカルボン酸鉄(III)錯塩とコハク酸
を別々に造粒して混合したものを打錠して得られる錠剤
には見られない、打錠後のエージングで硬度が増加する
という驚くべき効果が認められた。
【0146】実施例6 実施例2で作成した顆粒試料各1,000gにN-ラウロイル
サルコシンナトリウム10gを添加して3分間混合した
後、得られた混合物を菊水製作所(株)製クリーンプレ
スコレクト18Kを改造した打錠機により、一錠あたりの
充填量を2.0g,圧縮圧力を850kg/cm2に設定して直径1
7mmの錠剤試料(6−1)〜(6−9)を各500個作成し
た。このようにして得られた錠剤試料をランダムに20個
とり、スピードチェッカーNT−50(岡田精工(株))を
用いて硬度を測定しその平均値を求めた。打錠時におい
て原料の金型(打錠用機)への付着の様子を観察した。
その結果を表6に示す。又、実施例5と同様の方法で24
時間後に測定した値を示した。
【0147】
【表6】
【0148】実施例7 (A)ピコリン酸誘導体の鉄(III)錯塩(表7記載) 5mol (B)コハク酸 1060g(9mol) マレイン酸2Na・1水塩 270g(1.5mol) (C)臭化カリウム 870g 上記の化合物を実施例5と同様の方法で造粒、打錠を行
い、錠剤試料(7−1)〜(7−15)を作成した。実施
例5と同様の方法で、打錠直後と24時間後の錠剤の硬度
の測定を行った。
【0149】結果を表7に示す。
【0150】
【表7】
【0151】上記表7の結果より、本発明のピコリン酸
誘導体の鉄(III)錯塩はいずれも同様に本発明の効果
が得られることがわかった。
【0152】実施例8 (A)ビスピリジン-2,6-ジカルボン酸鉄(III)カリウム 3mol (B)有機酸(表8記載) 計 7mol (C)臭化アンモニウム 350g 上記化合物を実施例5と同様の方法で造粒し、打錠を行
い錠剤状試料(8−1)〜(8−34)を作成した。又、
これらの試料を実施例5と同様の評価を行った。結果を
表8,9に示す。
【0153】
【表8】
【0154】
【表9】
【0155】上記結果より、本発明の有機酸をピコリン
酸誘導体の鉄(III)錯塩とを含む造粒物を打錠して得
られた。錠剤は、コハク酸同様にエージングによる硬度
の増加の効果が認められた。又、複数の有機酸、有機酸
塩を併合することにより、より良い効果が得られる。
【0156】実施例9 (A)ビスピリジン-2,6-ジカルボン酸鉄(III)アンモニウム 4000g (B)コハク酸 1800g マレイン酸2Na・1水塩 70g アジピン酸 80g (C)1,3-プロパンジアミン4酢酸 20g 例示化合物(表9記載) 臭化カリウム 1600g 上記化合物を、それぞれ粒径50μm以下になるまで粉砕
したものを撹拌造粒機で3分間混合した後、粉体重量の
5%の水を噴霧しながら5分間造粒操作を行った。次に
この造粒物を流動層乾燥機により50〜65℃の温度で乾燥
を行い造粒物の水分をほぼ完全に除去した。
【0157】上記操作により得られた顆粒試料に、N-ラ
ウロイルサルコシンナトリウム(粒径50μm以下に粉砕
したもの)を顆粒重量の1.0wt%添加して3分間混合し
た後、実施例5と同様の操作で打錠を行い、錠剤の硬度
の測定を行った。ただし、錠剤の直径は30mm、充填量は
11gとした。また、打錠した錠剤の重量のバラツキを任
意に20錠サンプリングして数1で求めた。
【0158】
【数1】
【0159】結果を表10に示す。
【0160】
【表10】
【0161】表10の結果より、本発明のポリエチレング
リコール類、糖類、デキストリン類を使用すると硬度の
上昇が認められた。又、ポリエチレングリコール類では
番手が1540〜6000のものが硬度だけでなく重量のバラツ
キの程度も少なくする効果が認められ、流動性の良い顆
粒であることが推察できる。
【0162】又、糖類を添加した場合は重量バラツキの
低下及び著しい硬度の増加が認められ、本発明のより良
い実施方法といえる。
【0163】又、添加量としては2%〜30%が好ましい
ことが分かる。
【0164】実施例10 (A)ピコリン酸誘導体の鉄(III)錯体・カリウム、表11記載 5mol (B)コハク酸 1060g (9mol) マレイン酸2Na・1水塩 270g(1.5mol) (C)臭化カリウム 870g 上記化合物を実施例5と同様の方法で実験を行い。錠剤
試料(10−1)〜(10−8)を作成した。実施例5と同
様の方法で、打錠直後と24時間後の錠剤の硬度の測定を
行った、結果を表11に示す。
【0165】
【表11】
【0166】上記結果より、本発明の他のキレート剤に
ついても同様にエージングによる硬度が強くなる効果が
得られた。
【0167】
【発明の効果】本発明によるハロゲン化銀カラー写真用
固体処理剤は輸送上や取り扱い上の危険を伴う液体処理
剤をなくし、また廃棄量の多い樹脂性ボトルを使用しな
い、且つ微粉を発生することなく強度に優れ、輸送時に
おいても初期の形状を維持できる安定な、さらにはブロ
ッキングを起こさない流動性に優れた効果を有する。

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一種のピコリン酸誘導体の鉄
    (III)錯塩と、有機酸および/又は該塩を、同一粒子
    中に一括して含有する粒子を少なくとも含むことを特徴
    とする漂白能を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料
    用固体処理剤。
  2. 【請求項2】 前記ピコリン酸誘導体の鉄(III)錯塩
    が、下記一般式〔I〕で示される化合物および/又はそ
    の塩の鉄(III)キレート化合物であることを特徴とす
    る請求項1記載の漂白能を有するハロゲン化銀カラー写
    真感光材料用固体処理剤。 【化1】 式中Rは水素原子、炭素数1〜3の置換基を有してもよ
    い飽和、不飽和のアルキル基、カルバモイル基、水酸
    基、−COOM′、−PO3(M′)2基、−SO3H、アミノ基又は
    ハロゲン原子、nは0〜4の整数、M′は水素原子又は
    カチオンを表す。
  3. 【請求項3】 前記ピコリン酸誘導体の鉄(III)錯塩
    が、ピリジン-2,6-ジカルボン酸および/又はその塩の
    鉄(III)キレート化合物であることを特徴とする請求
    項1記載の漂白能を有するハロゲン化銀カラー写真感光
    材料用固体処理剤。
  4. 【請求項4】 前記ピコリン酸誘導体の鉄(III)錯塩
    がピコリン酸又はその塩の鉄(III)キレート化合物で
    あることを特徴とする請求項1記載の漂白能を有するハ
    ロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理剤。
  5. 【請求項5】 前記固体処理剤が顆粒状であることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の漂白能を
    有するハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理剤。
  6. 【請求項6】 前記少なくとも一種のピコリン酸誘導体
    の鉄(III)錯塩と、有機酸および/又は該塩を同一粒
    子中に一括して含有する粒子が、前記有機酸および/又
    は該塩と、前記ピコリン酸誘導体の鉄(III)錯塩がそ
    れぞれ粒径150μm以下の固体であるものを混合した後造
    粒して作られた造粒物で、該造粒物の平均粒径が300〜3
    000μmであることを特徴とする請求項5記載の漂白能を
    有するハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理剤。
  7. 【請求項7】 前記有機酸が、少なくとも1つのカルボ
    キシル基を有する化合物であることを特徴とする請求項
    5または6に記載の漂白能を有するハロゲン化銀カラー
    写真感光材料用固体処理剤。
  8. 【請求項8】 前記有機酸が、下記一般式〔II〕で表さ
    れる化合物であることを特徴とする請求項7記載の漂白
    能を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理
    剤。 【化2】
  9. 【請求項9】 前記有機酸が、コハク酸、マレイン酸、
    グリコール酸、アジピン酸、クエン酸、フマル酸から選
    ばれる化合物の少なくとも1つであることを特徴とする
    請求項4又は5記載の漂白能を有するハロゲン化銀カラ
    ー写真感光材料用固体処理剤。
  10. 【請求項10】 前記顆粒状固体処理剤が、前記ピコリ
    ン酸誘導体の鉄(III)錯塩の含有量に対する前記有機
    酸及び該塩の総含有量のモル比率で、0.8〜3.0となる様
    に造粒されていることを特徴とする請求項5〜9のいず
    れか1項に記載の漂白能を有するハロゲン化銀カラー写
    真感光材料用固体処理剤。
  11. 【請求項11】 前記固体処理剤において、前記ピコリ
    ン酸誘導体の鉄(III)錯塩の総含有量に対する該有機
    酸及び該塩の総含有量のモル比率が、0.8〜3.0であるこ
    とを特徴とする請求項5〜10のいずれか1項に記載のハ
    ロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理剤。
  12. 【請求項12】 前記固体処理剤が下記化合物群から選
    ばれる少なくとも1種の化合物を含有することを特徴と
    する請求項5〜11のいずれか1項に記載の漂白能を有す
    るハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理剤。 (A群)糖類 (B群)水溶性ポリマー (C群)デキストリン類
  13. 【請求項13】 前記固体処理剤が漂白剤であることを
    特徴とする請求項5〜12のいずれか1項に記載の漂白能
    を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理
    剤。
  14. 【請求項14】 前記固体処理剤が錠剤状であることを
    特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の漂白
    能を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理
    剤。
  15. 【請求項15】 前記少なくとも一種のピコリン酸誘導
    体の鉄(III)錯塩と有機酸又は有機酸塩を同一粒子中
    に一括して含有する粒子を圧縮成形して得られることを
    特徴とする請求項14記載の漂白能を有するハロゲン化銀
    カラー写真感光材料用固体処理剤。
  16. 【請求項16】 前記少なくとも一種のピコリン酸誘導
    体の鉄(III)錯塩と、有機酸又は該塩を同一粒子中に
    一括して含有する粒子が、前記有機酸および/又は該塩
    と、前記ピコリン酸誘導体鉄(III)錯塩がそれぞれ粒
    径150μm以下の固体であるものを混合した後造粒して作
    られた造粒物で、該造粒物の平均粒径が300〜3000μmで
    あることを特徴とする請求項14又は15記載の漂白能を有
    するハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理剤。
  17. 【請求項17】 前記有機酸が、少なくとも1つのカル
    ボキシル基を有する化合物であることを特徴とする請求
    項14〜16のいずれか1項に記載の漂白能を有するハロゲ
    ン化銀カラー写真感光材料用固体処理剤。
  18. 【請求項18】 前記有機酸が、前記一般式〔II〕で表
    される化合物であることを特徴とする請求項17記載の漂
    白能を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処
    理剤。
  19. 【請求項19】 前記有機酸が、コハク酸、マレイン
    酸、グリコール酸、アジピン酸、クエン酸、フマル酸か
    ら選ばれる化合物の少なくとも1つであることを特徴と
    する請求項14〜16のいずれか1項に記載の漂白能を有す
    るハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理剤。
  20. 【請求項20】 前記粒子、前記ピコリン酸誘導体の鉄
    (III)錯塩の含有量に対する前記有機酸及び該塩の総
    含有量のモル比率で、0.8〜3.0となる様に造粒されてい
    ることを特徴とする請求項14〜19のいずれか1項に記載
    の漂白能を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料用固
    体処理剤。
  21. 【請求項21】 前記固体処理剤において、該固体処理
    剤総量中の前記ピコリン酸誘導体の鉄(III)錯塩の総
    含有量に対する有機酸及び該塩の総含有量のモル比率
    が、0.8〜3.0であることを特徴とする請求項14〜20のい
    ずれか1項に記載の漂白能を有するハロゲン化銀カラー
    写真感光材料用固体処理剤。
  22. 【請求項22】 前記固体処理剤が、下記化合物群から
    選ばれる少なくとも1種の化合物を含有することを特徴
    とする請求項14〜21のいずれか1項に記載の漂白能を有
    するハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理剤。 (A群)糖類 (B群)水溶性ポリマー (C群)デキストリン類
  23. 【請求項23】 前記固体処理剤が漂白剤であることを
    特徴とする請求項14〜22のいずれか1項に記載の漂白能
    を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理
    剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08240893A (ja) * 1995-01-10 1996-09-17 Eastman Kodak Co 漂白用もしくは漂白/定着用組成物
WO2023030951A1 (en) * 2021-09-01 2023-03-09 Unilever Ip Holdings B.V. Bleach catalysts, bleach systems and cleaning compositions

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