JPH08297349A - ハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤とその製造方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤とその製造方法

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JPH08297349A
JPH08297349A JP10392395A JP10392395A JPH08297349A JP H08297349 A JPH08297349 A JP H08297349A JP 10392395 A JP10392395 A JP 10392395A JP 10392395 A JP10392395 A JP 10392395A JP H08297349 A JPH08297349 A JP H08297349A
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halide photographic
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JP10392395A
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Wataru Satake
亘 佐竹
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 錠剤製造時の生産性を損なわず、安定した性
能が得られるハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤と
その製造方法を提供することにある。 【構成】 ハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤の製
造方法において、造粒工程を経て得られた顆粒体と特に
造粒操作を行なっていない粉粒体を混合圧縮して成型
し、該粉粒体の含水率が10重量%以下であることを特
徴とするハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤の製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,ハロゲン化銀写真感光
材料用固体処理剤の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ハロゲン化銀写真感光材料(以
下、感材と略すことがある)は、露光後、現像、脱銀、
洗浄、安定化等の工程により処理される。処理は通常自
動現像機(以下、自現機と称す)で行われ、その場合は
補充液補充方式が広く用いられ、処理槽内の処理液の活
性度を一定に保つ様にコントロールされている。補充液
補充方式の場合、感材からの溶出物の希釈、蒸発量の補
正及び消費成分の補充を目的としており、液体を供給す
る関係から通常オーバーフロー液が多量に排出されてい
る。
【0003】一方近年、写真廃液やプラスチック材料の
廃棄に対する規制が世界的に高まってきており、写真廃
液を減らし、しかも液剤用ポリボトルを使用しない新し
いシステムの開発が求められている。又液体危険物の輸
送に関する安全性確保のために包材に対する安全規制が
強化されコストの上昇を招いている。又最近急増してい
るミニラボ店においては低コスト化と人手不足からパー
トタイマー化や女性化がすすみ、補充液の溶解或いは希
釈準備作業が難しく、誤溶解に起因する事故が相次ぎ、
補充システムに対する苦情が多く出される様になってき
た。
【0004】従って当写真業界においては、写真廃液が
ほとんどなく、ボトルも使用せずしかも溶解作業が全く
不要となる固形ケミカル(固体処理剤)の補充システム
の開発が強く求められている。(例えば、特開平5−1
19454号、同5−165174号及び同5−232
656号等) そこで、ハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤を大
量、安定に製造する必要が生じてくるが、その製造時の
問題点については、ほとんど知られていない。いわんや
製造の安定性、生産性や、製造された錠剤の性能のバラ
ツキとその具体的改善方法については全く知られていな
いのが現状である。
【0005】現在錠剤を造る打錠工程の生産性向上と安
定のためには、打錠する素材を全て湿式造粒等によって
顆粒状としてから打錠することが行われている。一旦顆
粒状としてから打錠しないと、素材のブロッキングの発
生や連続打錠時の杵付着が発生し生産性の低下、製品の
バラツキを招くからである。
【0006】しかし、これにより確かに打錠性能は改善
される面があるものの、打錠する前に素材を全て顆粒状
とすることは打錠以前の工程に大きな負荷をかける。造
粒工程でそれだけ多量の素材を処理する必要があるのは
勿論、素材変更に当たっては機器の洗浄や条件設定変更
等を必要とし、作業の連続性が失われるからである。ま
た、錠剤により多くの造粒剤が混入して処理剤性能に影
響を与えると言う問題もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解決する為に成されたものであり、錠剤製造時の生産性
を損なわず、安定した性能が得られるハロゲン化銀写真
感光材料用固体処理剤の製造方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、下記構
成の何れかを採ることによって達成される。
【0009】(1) ハロゲン化銀写真感光材料用固体
処理剤の製造方法において、造粒工程を経て得られた顆
粒体と特に造粒操作を行なっていない粉粒体を混合圧縮
して成型し、該粉粒体の含水率が10重量%以下である
ことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料用固体処理
剤の製造方法。
【0010】(2) 前記粉粒体の含水率が5重量%以
下であることを特徴とする(1)記載のハロゲン化銀写
真感光材料用固体処理剤の製造方法。
【0011】(3) 前記粉粒体の素材の一つが以下に
掲げたものから選ばれることを特徴とする(1)記載の
ハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤の製造方法。
【0012】1)カラー発色現像主薬 2)ポリアミノカルボン酸鉄塩 3)チオ硫酸塩 (4) 前記粉粒体の素材が硫酸塩であり、該粉粒体の
混合割合が重量で30%以上99%以下であることを特
徴とする(1)記載のハロゲン化銀写真感光材料用固体
処理剤の製造方法。
【0013】(5) 前記粉粒体を混合する前に湿式造
粒により得られた顆粒体を整粒することを特徴とする
(1)記載のハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤の
製造方法。
【0014】(6) ハロゲン化銀写真感光材料用固体
処理剤において、造粒工程を経て得られた顆粒体と特に
造粒操作を行なっていない粉粒体を混合圧縮して成型し
た固体処理剤であり、該粉粒体の含水率が10重量%以
下であることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料用
固体処理剤。
【0015】全ての処理液成分である素材を造粒操作を
行って顆粒体としなくても、粉粒体の含水率を10重量
%以下、特に望ましくは5重量%以下にすることで安定
に固体処理剤が出来るという本発明の構成から、製造工
程の簡素化、安定化が計られ、製造コストも下げること
が出来る。なお、粉粒体の含水率を10重量%以下にす
るには、通常化学製品の乾燥に用いられる加熱と必要に
より送風の機構を備えた乾燥機あるいは、調湿された空
間に保管することにより可能である。乾燥温度は素材の
分解を防ぐため通常100℃以下の加熱が良い。
【0016】なお、ハロゲン化銀写真感光材料用固体処
理剤の含水率に注目した発明としては特開平5−119
450号がある。しかし、この発明は固体処理剤作製後
の輸送や取り扱い時に微粉化しやすいという問題点を克
服する目的で成されており、作製後の固体処理剤全体の
含水率に注目している。従って、製造工程での簡素化、
安定化を目指す本発明とは目的及び構成上異なる。
【0017】本発明でいう顆粒体形成のための造粒方法
は、造粒工程で溶媒を注加することを特徴とする湿式造
粒であり、転動造粒、押し出し造粒、解砕造粒、撹拌造
粒、流動層造粒、噴霧乾燥造粒等の公知の方法を用いる
ことができる。溶媒としては水を用いることが好まし
い。
【0018】本発明でいう特に造粒工程を行っていない
粉粒体とは、上記造粒方法の中でも撹拌造粒と流動層造
粒を行っていない、微粒結晶からなる粉体結晶あるいは
結晶破片から選ばれる単体又はそれぞれの混合物のこと
をいい、通常使用する前に整粒工程を行い、その時の粒
径が500μm以下のものが40%以上であるものを指
す。
【0019】さらに詳しくは、粉粒体がカラー発色現像
主薬の場合粒径350μm以下のものが40%以上、ア
ミノポリカルボン酸鉄塩の場合粒径350μm以下のも
のが40%以上、チオ硫酸塩の場合、149μm以上5
00μm以下のものが40%以上であるものが好まし
い。
【0020】又、本発明の粉粒体や顆粒体を加圧圧縮し
て錠剤に形成する際には、公知の圧縮機、例えば油圧プ
レス機、単発式打錠機、ロータリー式打錠機、ブリケッ
ティングマシーン等を用いることができる。
【0021】本発明における整粒とは、粗粉砕、すなわ
ち2000μm程度以上の粉粒体をそれ以下のサイズに
砕くことを指し、造粒前に原料を100μm以下に微粉
砕するときに用いる粉砕とは異なる。整粒においてはハ
ンマーミル型、ロールミル型、スクリーンミル型等の粉
砕機を用いることができる。中でも、破壊羽根で粉粒体
を破砕し、スクリーンにより一定の粒度以下の粉粒体の
みを排出するタイプのものが好ましく、例えばフラッシ
ュミル(不二バウダル社製)、ニュースピードミル(岡
田精工社製)等が市販されている。本発明においては、
湿式造粒した顆粒を必要に応じて整粒して用いても良
く、特に2000μm以上の粉粒体が存在する場合は整
粒するのが好ましい。
【0022】その際の目開きは0.35mm以上2.0
mm以下が作業性及び圧縮形成した際の硬度の点で好ま
しい。
【0023】本発明でいう含水率とは、市販の電子式水
分計を用い100℃で恒量になるまで加熱し、減少した
重量を求めこの減少した重量を含有水分量として算出し
たものをいう。
【0024】本発明の粉粒体としては、水溶性基を有す
るp−フェニレンジアミン系化合物が好ましく用いられ
る。
【0025】前記水溶性基は、p−フェニレンジアミン
系化合物のアミノ基又はベンゼン核上に少なくとも1つ
有するものが挙げられ、具体的に水溶性基としては、−
(CH2n−CH2OH、−(CH2m−NHSO2
(CH2n−CH3、−(CH2m−O−(CH2n
CH3、−(CH2CH2O)nm2m+1(m及びnはそ
れぞれ0以上の整数を表す。)−COOH基、−SO3
H基等が特に好ましいものとして挙げられる。
【0026】本発明に好ましく用いられる発色現像主薬
の具体的例示化合物を以下に示す。
【0027】
【化1】
【0028】
【化2】
【0029】
【化3】
【0030】上記に例示したp−フェニレンジアミン系
化合物の中で、本発明において特に好ましいのは例示化
合物X−(1),X−(3),X−(18)である。
【0031】発色現像用固体処理剤には前記のp−フェ
ニレンジアミン系化合物の他に、アルカリ剤を含有させ
ることが好ましい。
【0032】アルカリ剤とは、水溶液とした際にpH8
以上のアルカリ性を呈する化合物であり、好ましい具体
例としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナ
トリウム、重炭酸カリウム、燐酸三ナトリウム、燐酸三
カリウム、燐酸二ナトリウム、燐酸二カリウム、硼酸ナ
トリウム、硼酸カリウム、四硼酸ナトリウム(ほう
砂)、四硼酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化リチウム等が挙げられる。
【0033】発色現像用固体処理剤には保恒剤として、
特開平7−92623号に記載した一般式(1)で表さ
れる化合物を含有させることが好ましい。その他に、亜
硫酸塩、キレート剤、蛍光増白剤等を含有させることが
できる。
【0034】本発明の粉粒体には、アミノポリカルボン
酸鉄塩が好ましく用いられる。例えば特開平7−282
13号公報第12〜40項に記載の一般式〔I〕,〔A
−I〕,〔A−II〕,〔A−III〕,〔A−IV〕,〔A
−V〕,〔A−VI〕,〔A−VII〕,〔A−VIII〕及び
化合物〔A′〕群で表される化合物等が挙げられる。
【0035】漂白定着用固体処理剤には前記のアミノポ
リカルボン酸鉄塩の他にチオ硫酸塩,チオシアン酸塩,
チオ尿素,チオエーテル等の定着剤を含有させることが
好ましい。その他に、亜硫酸塩を含有させることができ
る。
【0036】本発明の粉粒体にはチオ硫酸塩が好ましく
用いられる。
【0037】チオ硫酸塩としてはアンモニウム,カリウ
ム,ナトリウム等の各塩を単独又は併用で含有してもか
まわない。
【0038】定着用固体処理剤には以下の一般式〔II
I〕又は〔V〕で表される化合物を含有させることがで
きる。
【0039】
【化4】
【0040】式中、Q1は含窒素ヘテロ環(5〜6員の
不飽和環または飽和環が縮合しているものも含む)形成
するに必要な原子群を表し、R11は水素原子アルカリ金
属原子、
【0041】
【化5】
【0042】又はアルキル基を表す。但し、Q′はQ1
と同義である。
【0043】
【化6】
【0044】式中、X1は水素原子、アルカリ金属原子
を表し、Y1は水素原子、アルキル基、アシル基を表
し、R1,R2は水素原子、アルキル基又はアリル基で、
少なくとも1つは硫黄原子を含有する。R1,R2は同一
でも同一でなくてもよい。m′は1〜5の整数を表す。
【0045】本発明における一般式〔III〕,〔V〕で
表される化合物を具体例に挙げる。
【0046】
【化7】
【0047】
【化8】
【0048】
【化9】
【0049】
【化10】
【0050】
【化11】
【0051】尚、チオ硫酸塩においては、粉粒体の混合
割合は重量で30%以上99%以下が望ましく、特に望
ましくは40%以上80%以下がよい。
【0052】本発明の固体処理剤を錠剤化する際には水
溶性ポリマー及び/または糖類を組み合わせて使用する
ことにより本発明の効果をより良好に奏する。以下に好
ましい化合物の例を挙げるが、これに限定されない。
【0053】I.水溶性ポリマー ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルピロリドン、ポリビニルアセタール、ポリビニル
アセテート、アミノアルキルメタクリレート共重合体、
チタクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体、メタク
リル酸−アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸系
ベタイン型ポリマーなど。
【0054】II.糖類 グリコース、ガラクトースなどの単糖類、マルトース、
サクロース、ラクトースなどの二糖類、マンニトール、
ソルビトール、エリスリトールなどの糖アルコール、プ
ルラン、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロ
キシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース、酢酸フタル酸セルロース、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロースアセテートサクシネート、カルボキシメ
チルエチルセルロース、デキストリン酸でんぷん分解物
など。
【0055】これらの中でも特に好ましい化合物として
は、ポリプロピレングリコールとポリエチレングリコー
ルのブロックポリマー(プルロニック型ポリマー)、ポ
リエチレングリコール(重量平均分子量2,000〜20,00
0)、レーム・ファーマ社製オイドラギットに代表され
るメタクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体および
メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、エリスリ
トール、マルトース、マニトール、松谷化学社製パイン
フローまたはパインデックスに代表されるデキストリン
およびでんぷん分解物、三菱油化社製ユカフォーマーに
代表されるメタクリル酸系ベタイン型ポリマーが挙げら
れる。
【0056】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0057】(実施例1) カラーペーパー用発色現像剤 (パーツA) ジスルホエチルヒドロキシアミン 51,200g チノパールSFP(チバガイギー社製) 19,200g D−マンニトール 9,600g を用いて下記の操作を行った。
【0058】パーツA−1 市販の整粒機(16メッシュ)を用いて整粒した後、市
販の混合機で混合した。混合後の成分について含水率
0.8%になるまで調湿した空間へ放置した。
【0059】パーツA−2 A−1を市販のスピードニーダーを用いて、水を少量ず
つ添加し混合造粒する。
【0060】水の添加量は6000mlとした。造粒
後、市販の流動層乾燥機を用いて乾燥した。乾燥は顆粒
の含水率0.8%になるまで行った。
【0061】乾燥後、市販の整粒機(16メッシュ)を
用いて整粒した。
【0062】 (パーツB) P−フェニレンジアミン系化合物CD−3(X−1) 75,000g を用いて以下の操作を行った。
【0063】パーツB−1 市販の整粒機(16メッシュ)を用いて整粒した後、市
販の混合機で混合した。混合後の成分について含水率が
表1の値になるまで調湿した空間へ放置した。
【0064】 (パーツC) P−トルエンスルホン酸ナトリウム 16,000g 亜硫酸ナトリウム 450g 水酸化リチウム 4,000g 炭酸カリウム 40,000g ジエチレントリアミン5酢酸5ナトリウム塩 7,000g ポリエチレングリコール(平均分子量4000) 12,000g D−マンニトール 6,000g を用いて以下の操作を行った。
【0065】パーツC−1 市販の整粒機(16メッシュ)を用いて整粒した後、市
販の混合機で混合した。混合後の成分について含水率
0.8%になるまで調湿した空間へ放置した。
【0066】パーツC−2 C−1を市販のスピードニーダーを用いて少量ずつ添加
し混合造粒する。
【0067】水の添加量は3,500mlとした。造粒
後、市販の流動層乾燥機を用いて乾燥した。乾燥は顆粒
の含水率0.8%になるまで行った。乾燥後、市販の整
粒機(16メッシュ)を用いて整粒した。
【0068】(固体処理剤の作製)上記A−1〜C−2
の5種のパーツをA:B:C=12:16:72の重量
比になるように分取し、1.0wt%ミリストイル−N
−メチル−β−アラニンナトリウムを添加して市販の混
合機を用いて10分間混合した。混合物を菊水製作所製
タフプレスコレクト2028HUS打錠機により200
錠/分のスピードで錠剤化する。充填量は10.5gと
して1400kg/cm2の圧縮圧力で成型した。
【0069】得られた固体処理剤は直径30mmの円筒
型に成るようにし、以下の性能比較に用いた。
【0070】尚、本発明における含水率は水分による重
量減少率を市販の赤外水分計を用いて測定した(100
℃10分間加熱)。
【0071】(評価項目) 1.非造粒パーツのブロッキング性 造粒操作を使わないパーツの試料50kgを整粒してス
テンレンス製容器へ入れて1日保存した。保存後の試料
を取り出し容器の底に近い所から50gを分取し、ミク
ロ型電磁ふるい器(M−100型)で30秒間振動分級
した。
【0072】その時1.5mmメッシュ上に残存した粉
粒体の重量%を計算し、ブロッキング程度を評価した。
【0073】2.連続打錠性 各パーツを混合後、打錠機により錠剤化する時の状態を
評価した。
【0074】打錠機の杵への付着性 5…5,000錠連続打錠しても付着なし 4…3,000錠連続打錠した時点で、やや付着がみら
れたがさらに連続打錠可能であった 3…3,000錠連続打錠した時点で、付着物の洗浄が
必要となった 2…1,000錠連続打錠で付着物の洗浄が必要となっ
た 1…500錠打錠で付着物の洗浄が必要となった。
【0075】3.生産性 1万錠実用上問題のない良品を錠剤打錠するまでに要す
る時間(全造粒品=100)とし、その比率で示した。
従って、数値が小さい方が好ましい。又、A−1,B−
1,C−1の組み合わせで打錠した場合等は、打錠を開
始するまでの作業量は少ないが打錠で不良品等が出るた
め良品を一万錠作製するに要する時間は長くなってしま
う。
【0076】4.硬度のバラツキ 1万錠打錠した中からランダムに20錠をサンプリング
して硬度測定し、相対標準偏差を求めた。
【0077】結果を表1に示す。
【0078】
【表1】
【0079】本発明内のものは、非造粒パーツのブロッ
キング性、連続打錠性、生産性、硬度のバラツキ全てに
おいて実用上十分な特性をもつのに対して発明外のもの
は何れかの特性上の問題がある事がわかる。
【0080】(実施例2)カラーネガフィルム用発色現
像剤 (パーツA) 炭酸カリウム 50,000g 亜硫酸ナトリウム 8,000g ジエチレントリアミン5酢酸5ナトリウム塩 5,000g ポリエチレングリコール(平均分子量6000) 5,000g P−トルエンスルホン酸ナトリウム 7,500g D−マンニトール 4,500g を用いて下記の操作を行った。
【0081】パーツA−1 市販の整粒機(16メッシュ)を用いて整粒した後、市
販の混合機で混合した。混合後の成分について含水率
0.8%になるまで調湿した空間へ放置した。
【0082】パーツA−2 A−1を市販のスピードニーダーを用いて、水を少量ず
つ添加し混合造粒する。
【0083】水の添加量は2,500mlとした。造粒
後、市販の流動層乾燥機を用いて乾燥した。乾燥は顆粒
の含水率0.8%になるまで行った。
【0084】乾燥後、市販の整粒機(16メッシュ)を
用いて整粒した。
【0085】 (パーツB) ヒドロキシルアミン硫酸塩 64,000g 臭化カリウム 7,500g ピロカテコール−3,5−ジスルホン酸ジナトリウム 3,500g パインフロー(松谷化学社製) 5,000g を用いて以下の操作を行った。
【0086】パーツB−1 市販の整粒機(16メッシュ)を用いて整粒した後、市
販の混合機で混合した。混合後の成分について含水率
0.8%になるまで調湿した空間へ放置した。
【0087】パーツB−2 B−1を市販のスピードニーダーを用いて、水を少量ず
つ添加し混合造粒する。
【0088】水の添加量は2,400mlとした。造粒
後、市販の流動層乾燥機を用いて乾燥した。乾燥は顆粒
の含水率0.8%になるまで行った。
【0089】乾燥後、市販の整粒機(16メッシュ)を
用いて整粒した。
【0090】 (パーツC) P−フェレンシアミン系化合物CD−4(X−3) 75,000g を用いて、以下の操作を行った。
【0091】パーツC−1 市販の整粒機(16メッシュ)を用いて整粒した後、市
販の混合機で混合した。混合後の成分について、含水率
が表2の値になるまで調湿した空間へ放置した。
【0092】(固体処理剤の作製)上記A−1〜C−1
の5種のパーツをA:B:C=80:6:14の重量比
になるように分取し、0.3wt%ミリストイル−N−
メチル−β−アラニンナトリウムを添加して市販の混合
機を用いて10分間混合した。
【0093】混合物を菊水製作所製タフプレスコレクト
2028HUS打錠機により200錠/分のスピードで
錠剤化する。充填量は11.5gとして1400kg/
cm2の圧縮圧力で成型した。得られた固体処理剤は直
径30mmの円筒型に成るようにし、実施例1と同じ性
能評価を行った。
【0094】結果を表2に示す。
【0095】
【表2】
【0096】本発明内のものは全ての性能において実用
上十分な特性をもつのに対して本発明外のものは、何れ
かの性能に実用性を欠くことがわかる。
【0097】(実施例3) カラーペーパー用漂白定着剤 (パーツA) ジエチレントリアミン5酢酸鉄(III)ナトリウム 70,000g ポリエチレングリコール(平均分子量4000) 8,000g 炭酸カリウム 6,000g を用いて下記の操作を行った。
【0098】パーツA−1 市販の整粒機(16メッシュ)を用いて整粒した後、市
販の混合機で混合した。混合後の成分について含水率は
表3の値になるまで調湿した空間へ放置した。
【0099】 (パーツB) チオ硫酸アンモニウム 66,000g 重亜硫酸ナトリウム 12,000g パインフロー(松谷化学社製) 1,500g 用いて、以下の操作を行った。
【0100】パーツB−1 市販の整粒機(16メッシュ)を用いて整流した後、市
販の混合機で混合した。混合後の成分について含水率
0.8%になるまで調湿した空間へ放置した。
【0101】パーツB−2 B−1を市販のスピードニーダーを用いて、水を少量ず
つ加えながら混合造粒する。水の添加量は3000ml
とした。造粒後、市販の流動層乾燥機を用いて乾燥し
た。乾燥は顆粒の含水率0.8%になるまで行った。
【0102】乾燥後、市販の整粒機(16メッシュ)を
用いて整粒した。
【0103】パーツB−3 B−1を市販の流動層造粒機を用いて、パーツB中のパ
インフロー1500gを水8000mlに溶解したもの
を少量ずつ添加し混合造粒する。
【0104】乾燥は、含水率0.8%になるまで行っ
た。
【0105】乾燥後、市販の整粒機(16メッシュ)を
用いて整粒した。
【0106】(固体処理剤の作製)上記A−1〜B−3
の4種のパーツをA:B=45:55の重量比になるよ
うに分取し、0.5wt%N−ラウロイルサルコシンナ
トリウムを添加して市販の混合機を用いて10分間混合
した。混合物を菊水製作所製タフプレスコレクト202
8HUS打錠機により、200錠/分のスピードで錠剤
化する。充填量は11.0gとして1400kg/cm
2の圧縮圧力で成型した。
【0107】得られた固体処理剤は直径30mmの円筒
型に成るようにし、実施例1と同じ性能評価を行った。
結果を表3に示す。
【0108】
【表3】
【0109】本発明内のものは、全ての性能において実
用上十分な特性をもつのに対して本発明外では、何れか
の性能において実用性を満足し得ないことがわかる。
【0110】(実施例4) カラーネガフィルム用定着剤 (パーツA) チオ硫酸アンモニウム 表4記載量 亜硫酸ナトリウム 14,000g エチレンジアミン4酢酸2ナトリウム塩 1,600g 炭酸カリウム 1,600g パインフロー(松谷化学(株)製) 1,300g 3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール 800g を用いて下記の操作を行った。
【0111】パーツA−1 市販の整粒機(16メッシュ)を用いて整粒した後、市
販の混合機で混合した。混合後の成分について、含水率
0.8%になるまで調湿した空間へ放置した。
【0112】パーツA−2 A−1を市販のスピードニーダーを用いて、水を少量ず
つ添加し、混合造粒する。
【0113】水の添加量は2500mlとした。造粒
後、市販の流動層乾燥機を用いて乾燥した。乾燥は顆粒
の含水率0.8%になるまで行った。
【0114】乾燥後、市販の整粒機(16メッシュ)を
用いて整粒した。
【0115】パーツA−3 A−1を市販の流動層造粒機を用いて、パーツB中のパ
インフロー1300gを水15000mlに溶解したも
のを少量ずつ添加し混合造粒する。乾燥は、顆粒の含水
率0.8%なるまで行った。
【0116】乾燥後、市販の整粒機(16メッシュ)を
用いて整粒した。
【0117】 (パーツB) チオ硫酸アンモニウム 表4記載量 を用いて、下記の操作を行った。
【0118】パーツB−1 市販の整粒機(16メッシュ)を用いて整粒した。混合
後の成分について、含水率は表4記載量になるまで調湿
した空間へ放置した。
【0119】(固体処理剤の作製)上記A−1〜B−1
の4種のパーツを表4記載の重量比になるように分取
し、0.2wt%N−ラウロイルサルコシンナトリウム
を添加して市販の混合機を用いて10分間混合した。混
合物を菊水製作所製タフプレスコレクト2028HUS
打錠機により200錠/分のスピードで錠剤化する充填
量は11.0gとして1400kg/cm2の圧縮圧力
で成型した。得られた固体処理剤は直径30mmの円筒
型に成るようにし、実施例1と同じ性能評価を行った。
【0120】結果を表4に示す。
【0121】
【表4】
【0122】本発明内のものは、非造粒パーツのブロッ
キング性、連続打錠性、生産性、硬度のバラツキ全てに
おいて実用上十分な特性をもつのに対して発明外のもの
は何れかの特性に問題がある事がわかる。
【0123】
【発明の効果】本発明により、錠剤製造時の生産性を損
なわず、安定した性能が得られるハロゲン化銀写真感光
材料用固体処理剤の製造方法を提供することが出来る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤
    の製造方法において、造粒工程を経て得られた顆粒体と
    特に造粒操作を行なっていない粉粒体を混合圧縮して成
    型し、該粉粒体の含水率が10重量%以下であることを
    特徴とするハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 前記粉粒体の含水率が5重量%以下であ
    ることを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写真感
    光材料用固体処理剤の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記粉粒体の素材の一つが以下に掲げた
    ものから選ばれることを特徴とする請求項1記載のハロ
    ゲン化銀写真感光材料用固体処理剤の製造方法。 1)カラー発色現像主薬 2)ポリアミノカルボン酸鉄塩 3)チオ硫酸塩
  4. 【請求項4】 前記粉粒体の素材がチオ硫酸塩であり、
    該粉粒体の混合割合が重量で30%以上99%以下であ
    ることを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写真感
    光材料用固体処理剤の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記粉粒体を混合する前に該粉粒体を整
    粒することを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写
    真感光材料用固体処理剤の製造方法。
  6. 【請求項6】 ハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤
    において、造粒工程を経て得られた顆粒体と特に造粒操
    作を行なっていない粉粒体を混合圧縮して成型した固体
    処理剤であり、該粉粒体の含水率が10重量%以下であ
    ることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料用固体処
    理剤。
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