JPH08236754A - pチャネル型高耐圧MOSFET - Google Patents

pチャネル型高耐圧MOSFET

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JPH08236754A
JPH08236754A JP3330595A JP3330595A JPH08236754A JP H08236754 A JPH08236754 A JP H08236754A JP 3330595 A JP3330595 A JP 3330595A JP 3330595 A JP3330595 A JP 3330595A JP H08236754 A JPH08236754 A JP H08236754A
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drift region
type drain
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JP3330595A
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Inventor
Atsuo Hirabayashi
温夫 平林
Hitoshi Sumida
仁志 澄田
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】半導体基板上に貼り合わせ酸化膜を介してn型
半導体層を接合したSOIウェハのn型半導体層の表面
層に形成したpチャネル型MOSFETの、ソース電極
に基板に対して正の電位が印加される状態でのソース電
極・ドレイン電極間の耐圧を向上させる。 【構成】p型ドレインドリフト領域4の表面不純物濃度
を1×1014〜1×1016cm-3に、拡散深さを0.5
〜4.0μmに、シリコン層3の不純物濃度を2×10
14〜1×1016cm-3とする。またp型ドレイン領域と
p型ドレインドリフト領域を表面不純物濃度と拡散深さ
が同じp型拡散領域14とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体基板上に絶縁膜
を介して接合されたn型半導体層に形成されるpチャネ
ル型MOSFETに関する。
【0002】
【従来の技術】図8に半導体基板上に絶縁膜を介して接
合されたn型半導体層に形成されるpチャネル型MOS
FET(金属−酸化膜−半導体構造の電界効果トランジ
スタ、以後pMOSFETと称する)の従来例を示す。
この図は支持基板1に張り合わせ酸化膜2を介して接合
したシリコン層3を有するSOI基板のシリコン層3の
表面層に形成されたpMOSFETの要部断面図であ
る。近年デバイスの高耐圧化や、基板との絶縁、寄生容
量の低減のため、このようなSOI(シリコンオンイン
シュレータ)基板を用いた半導体装置が多数製造されて
いる。張り合わせ酸化膜2の膜厚は1〜3μm、シリコ
ン層3は、n型で不純物濃度は2.0×10 14cm-3
厚さは10μmである。シリコン層3の表面層の一部
に、表面不純物濃度が3.0×1016cm-3、拡散深さ
が2.0μmのp型ドレインドリフト領域4と、表面不
純物濃度が3.7×1015cm-3、拡散深さが6.0μ
mのp型ドレイン領域8が接続して形成されている。ま
たシリコン層3の表面層の一部にp型ドレインドリフト
領域4から少し離して、表面不純物濃度が1.0×10
17cm-3、拡散深さが4.5μmのn型ベース領域5
と、そのn型ベース領域5の表面層の一部に表面不純物
濃度が2.6×1019cm-3、拡散深さが0.8μmの
p型ソース領域9が形成されている。n型ベース領域5
の表面層にはまた、高濃度のn型コンタクト領域10が
形成されている。p型ドレインドリフト領域4の表面上
には、厚いLOCOS酸化膜6がある。p型ソース領域
9とp型ドレインドリフト領域4に挟まれたn型ベース
領域5およびシリコン層3の表面露出部の表面上には、
ゲート酸化膜7を介してゲート電極11が設けられ、p
型ドレイン領域8の表面上にはドレイン電極13が、p
型ソース領域9の表面上にはソース電極12がそれぞれ
設けられている。このpMOSFETは、ゲート電極1
1への負電圧の印加によりゲート電極11の直下のn型
ベース領域5およびシリコン層3の表面近傍に反転層を
生じ、ソース電極12とドレイン電極13との間が導通
するものである。
【0003】このpMOSFETの使用回路の例を図9
に示す。この回路は高耐圧負荷の駆動回路である。電源
101とグラウンド100との間にpMOSFET20
1とnチャネル型MOSFET(nMOSFET)20
2とがドレインを共通にして直列に接続されており、共
通にしたドレインから出力端子102が取り出されてい
る。負荷は出力端子102とグラウンド100との間に
接続される。電源101の電圧は例えば200Vであ
る。この回路の動作を簡単に説明する。pMOSFET
201のゲート電極11に接続された入力端子103に
(負の)オン信号が入力され、nMOSFET202の
ゲート電極に接続された入力端子104に(負の)オフ
信号が入力されると、pMOSFET201はオン状
態、nMOSFET202はオフ状態となり、出力端子
102は電源電位となる。一方、入力端子103に(正
の)オフ信号、入力端子104に(正の)オン信号が入
力されると、pMOSFET201はオフ状態、nMO
SFET202はオン状態となり、出力端子102は接
地電位となる。pMOSFET201のソース電極12
は、常に電源端子101から供給される電源の電位とな
っている。従って、出力端子102が接地電位となる場
合、pMOSFET201のドレイン電極13も接地電
位となり、pMOSFET201のソース電極12とド
レイン電極13との間には電源電圧が印加された状態と
なる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に半導体装置の基
板は接地電位に置かれることが多い。そのような場合に
図9の回路に使用された図8のpMOSFETを考える
と、そのpMOSFETがオフ状態の時は、支持基板1
およびドレイン電極13には接地電位、ソース電極12
には、(正の)電源電位が与えられた状態となる。
【0005】図10に、図8のpMOSFET201の
素子耐圧のソース電極電位依存性を示す。横軸は基板1
の電位を基準にしたソース電極12の電位、縦軸は素子
耐圧すなわちソース電極12とドレイン電極13との間
の耐圧である。ソース電極電位が負の場合は200V以
上の耐圧を示し、ソース電極電位が零では300V以上
の耐圧を示すのに対し、ソース電極電位が正の場合は1
00V程度の耐圧を示すに過ぎない。
【0006】すなわち、図8のpMOSFET201を
基板接地、ソース電極には正電位がかかる状態で使用す
る場合、素子耐圧はおよそ100Vであり、図9に示す
ようなソース電極12に200Vの電位が印加される回
路には適用できないことになる。以上の問題に鑑み、本
発明の目的は、基板に対するソース電極電位が高い状態
でのソース・ドレイン間耐圧の高いpチャネル型MOS
FETを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】ソース電極に印加される
電位が正の場合、素子耐圧の低下が起こる理由を解析し
た。先ず図11は、ソース電極12が基板1と同じ接地
電位の場合の電位分布を示している。ソース電極12と
ドレイン電極13間には300Vの電圧が印加されてい
る。この場合、ソース電極12の電位と支持基板1の電
位は同じ接地電位であり、基板1とドレイン電極13間
にも300Vが印加されている。図の実線は30Vごと
の等電位線を表している。空乏層はn型ベース領域5と
p型ドレイン領域8との間に広く広がっていて、p型ド
レインドリフト領域4はほぼ全部空乏化している。ま
た、深さ方向では、p型ドレイン領域8の下のシリコン
層3および張り合わせ酸化膜2内にも広がっている。こ
の広い空乏層に支えられて、300Vという高耐圧が保
たれていることがわかる。
【0008】一方、図12にソース電極12が基板1に
対して正の電位に保たれた場合の電位分布を示す。前述
の接地電位の場合と異なりソース電極12と基板1との
間には200Vの電圧が印加されている。空乏層はnベ
ース領域5の下方のシリコン層3および張り合わせ酸化
膜2に広がるが、横方向には、p型ドレインドリフト領
域4の途中で詰まってしまい、十分に広がらないので耐
圧は余り高くならない。図の実線は10Vごとの等電位
線を表していて、ソース電極12とドレイン電極13と
の間の耐圧は100V程しかない。
【0009】両者を比較すると、ソース電極12に正の
電位が印加された場合は、ソース電極12に接地電位が
印加された場合よりもp型ドレインドリフト領域4の空
乏化が進まず、ゲート電極11の下のLOCOS酸化膜
6の端近傍で電界集中が発生してブレークダウンを起こ
す。これは、シリコン層3の電荷が張り合わせ酸化膜2
から広がる空乏層を補償するため、p型ドレインドリフ
ト領域4から広がる空乏層を補償する電荷が不足するた
めに起こると考えられる。
【0010】以上に述べた耐圧機構の差異により、ソー
ス電極12に印加される電位が正の場合、耐圧の低下が
起こる。そして、この耐圧低下の問題を解決するために
は、ソース電極12に正の電位が印加された場合のシリ
コン層3とp型ドレインドリフト領域4との電荷量の均
衡を図り、p型ドレインドリフト領域の空乏化を促進す
ることが重要である。そのためには、 p型ドレインドリフト領域4およびp型ドレイン領域
8の不純物濃度の低減 シリコン層3の不純物濃度の増加 の二つの方法がある。しかし、の方法は、同じシリコ
ン層3に形成される他の素子への影響が懸念されるので
大きく変えることは難しい。
【0011】ここに本発明は、半導体基板上に絶縁膜を
介して接合されたn型半導体層と、そのn型半導体層の
表面層に形成されたn型ベース領域と、そのn型ベース
領域の表面層の一部に形成されたp型ソース領域と、n
型ベース領域と離してn型半導体層の表面層に形成され
たp型ドレインドリフト領域と、p型ドレインドリフト
領域のn型ベース領域から遠い側のn型半導体層の表面
層にp型ドレインドリフト領域と接続して形成されたp
型ドレイン領域と、p型ソース領域とp型ドレインドリ
フト領域に挟まれたn型ベース領域およびn型半導体層
の表面露出部の表面上にゲート絶縁膜を介して設けられ
たゲート電極と、p型ドレインドリフト領域の表面上に
形成された厚いLOCOS酸化膜と、p型ソース領域と
p型ドレイン領域との表面上にそれぞれ設けられたソー
ス電極、ドレイン電極とを有するpチャネル型MOSF
ETにおいて、p型ドレインドリフト領域の表面不純物
濃度が1.0×1014〜1.0×1016cm-3であるも
のとする。
【0012】特に、p型ドレインドリフト領域の拡散深
さが0.5〜4.0μmであること、n型半導体層の不
純物濃度が2×1014〜1×1016cm-3であることが
重要である。更に、p型ドレインドリフト領域およびp
型ドレイン領域が同じp型拡散領域からなることがよ
い。
【0013】n型ベース領域とp型ドレインドリフト領
域とが接続していてもよい。
【0014】
【作用】前述の手段を講じ、p型ドレインドリフト領域
の表面不純物濃度が1.0×1014〜1.0×1016
-3であるものとすれば、p型ドレインドリフト領域の
空乏化が促される。更に、p型ドレインドリフト領域の
拡散深さが0.5〜4.0μmであり、また、n型半導
体層の不純物濃度が2×1014〜1×1016cm-3であ
るものとすれば、n型半導体層およびpドレインドリフ
ト領域の空乏層の電荷がバランスする。
【0015】特に、p型ドレインドリフト領域およびp
型ドレイン領域が同じp型拡散領域からなるものとすれ
ば、両領域が同時に形成できる。n型ベース領域とp型
ドレインドリフト領域とが接続していれば、ゲート電圧
印加時のチャネル長を短くできる。
【0016】
【実施例】以下に図面を参照しながら本発明の実施例に
ついて説明する。図3は、本発明第一の実施例のMOS
FETの断面図である。図は、支持基板1に張り合わせ
酸化膜2を介して接合したシリコン層3を有するSOI
基板のシリコン層3の表面層に形成したpMOSFET
の要部断面図である。図3はpMOSFETのスイッチ
ング作用を行う活性部の一部を示しており、pMOSF
ETには他に主に周辺に耐圧を分担する部分があるが、
その部分は通常の構造をとればよいのでここでは省略す
る。図3は図8の従来のものと類似の構造であるが、念
のため各パラメータを説明する。張り合わせ酸化膜2の
膜厚は1〜3μm、シリコン層3は、n型で不純物濃度
は1.0×1015cm-3、厚さは10μmである。シリ
コン層3の表面層の一部に、表面不純物濃度が1.0×
1015cm-3、拡散深さが2.0μmのp型ドレインド
リフト領域4と、表面不純物濃度が3.7×1015cm
-3、拡散深さが6.0μmのp型ドレイン領域8とが接
続して形成されている。またシリコン層3の表面層の一
部にp型ドレインドリフト領域4から少し離して、表面
不純物濃度が1.0×1017cm-3、拡散深さが4.5
μmのn型ベース領域5と、そのn型ベース領域5の表
面層の一部に表面不純物濃度が2.6×1019cm-3
拡散深さが0.8μmのp型ソース領域9が形成されて
いる。n型ベース領域5の表面層にはまた、高濃度のn
型コンタクト領域10が形成されている。p型ドレイン
ドリフト領域4のn型ベース領域5に近い部分の表面上
には、厚いLOCOS酸化膜6がある。p型ソース領域
9とp型ドレインドリフト領域4に挟まれたn型ベース
領域5およびシリコン層3の表面露出部の表面上には、
ゲート酸化膜7を介して多結晶シリコンからなるゲート
電極11が設けられ、p型ドレイン領域8の表面上には
Al合金からなるドレイン電極13が、p型ソース領域
9およびn型コンタクト領域10の表面上には共通に接
触するソース電極12がそれぞれ設けられている。ドレ
イン電極13が設けられるp型ドレイン領域8の表面層
には、表面不純物濃度1×1020cm-3、拡散深さ1μ
mのp型コンタクト領域15を形成し、接触抵抗を下げ
ている。支持基板1はp型でもn型でもよい。
【0017】このpMOSFETの動作は、従来のもの
と同じであり、ゲート電極11への負電圧の印加でゲー
ト電極11の直下のn型ベース領域5およびシリコン層
3の表面近傍に反転層を生じ、ソース電極12からドレ
イン電極13へと電流が流れる。その負電圧を取り去れ
ば、ソース電極12からドレイン電極13へと電流は止
まる。
【0018】図2に、図3のpMOSFETの素子耐圧
のソース電極電位依存性を■印で示す。横軸は基板1の
電位を基準にしたソース電極12の電位、縦軸は素子耐
圧すなわちソース電極12とドレイン電極13との間の
耐圧である。ソース電極電位が負の場合は150V以下
の耐圧を示し、ソース電極電位が零では約150Vの耐
圧を示すのに対し、ソース電極電位が正の場合は耐圧が
向上し、ソース電極電位が200Vでは300V以上の
耐圧を示す。従って、図9のようなソース電極に正電位
が印加される回路に適用できる。
【0019】図3のpMOSFETは、基本的な構造は
従来のものと同じであるが、p型ドレインドリフト領域
4の表面不純物濃度が低められていることが特徴であ
る。従って、その製造方法としてはp型ドレインドリフ
ト領域4を形成するためのp型不純物のイオン注入量を
変えるだけで済み、大きな工程変更を要しない。主な製
造条件について検討を行った。図1に、図3のpMOS
FETの素子耐圧のp型ドレインドリフト領域4の表面
不純物濃度依存性を示す。パラメータとしては、シリコ
ン層3の不純物濃度が1×1015cm-3でp型ドレイン
ドリフト領域4の拡散深さが2.0μmのときである。
横軸はp型ドレインドリフト領域4の表面不純物濃度、
縦軸は素子耐圧すなわちソース電極12とドレイン電極
13との間の耐圧である。p型ドレインドリフト領域4
の表面不純物濃度が1×1014cm-3から1×1016
-3の範囲で耐圧は200V以上になっている。る。
【0020】図4に、図3のpMOSFETの素子耐圧
のp型ドレインドリフト領域4の拡散深さ依存性を示
す。横軸はp型ドレインドリフト領域4の拡散深さ、縦
軸は素子耐圧である。パラメータとしては、シリコン層
3の不純物濃度が1×1015cm-3でp型ドレインドリ
フト領域4の表面不純物濃度が1×1015cm-3のとき
である。p型ドレインドリフト領域4の拡散深さが0.
5〜4.0μmの範囲で耐圧は200V以上になってい
る。
【0021】図5に、図3のpMOSFETの素子耐圧
のシリコン層3の不純物濃度依存性を示す。横軸はシリ
コン層3の不純物濃度、縦軸は素子耐圧である。パラメ
ータとしては、p型ドレインドリフト領域4の表面不純
物濃度が1×1015cm-3、拡散深さが2.0μmのと
きである。シリコン層3の不純物濃度が2×1014cm
-3から1×1016cm-3の範囲で耐圧は200V以上に
なっている。
【0022】これらの範囲においては、空乏層内のシリ
コン層3とp型ドレインドリフト領域4の電荷がバラン
スし、空乏化が促進されるため耐圧が高くなるのであ
る。このようにSOI基板上に形成したpチャネル型M
OSFETにおいて、ソース電極に正電位が印加される
状態で高耐圧を得るためには、以下の条件が望ましいこ
とがわかった。
【0023】(1)p型ドレインドリフト領域4の表面
不純物濃度が1×1014cm-3〜1×1016cm-3の範
囲であること。 (2)pドレインドリフト領域4の拡散深さが0.5〜
4.0μmの範囲であること。 (3)シリコン層3の不純物濃度が2×1014cm-3
1×1016cm-3の範囲であること。
【0024】図6は、本発明第二の実施例のpMOSF
ETの要部断面図である。図3の第一の実施例と類似の
構造のpMOSFETであるが、次の点で異なってい
る。すなわち、シリコン層3の表面層に、表面不純物濃
度が1.0×1015cm-3、拡散深さが2.0μmのp
型拡散領域14が形成されていて、p型ドレインドリフ
ト領域とp型ドレイン領域とを兼ねていることである。
また、この場合はシリコン層3の不純物濃度が3×10
14cm-3と第一の実施例に比べてやや低い実験例であ
る。このpMOSFETの動作は、従来のものと同じで
ある。
【0025】図2に、図6のpMOSFETの素子耐圧
のソース電極電位依存性を●印で示す。横軸は基板1の
電位を基準にしたソース電極12の電位、縦軸は素子耐
圧すなわちソース電極12とドレイン電極13との間の
耐圧である。ソース電極電位が負の場合は150〜17
0Vの低い耐圧を示し、ソース電極電位が零では約18
0Vの耐圧を示すのに対し、ソース電極電位が正の場合
は耐圧が向上し、ソース電極電位が150Vでは300
V以上の耐圧を示す。ソース電極電位が150Vを越え
ると耐圧が低下するが、200Vのとき210Vの素子
耐圧を示し、図9の回路への適用が可能であることがわ
かる。この場合はシリコン層3の不純物濃度が3×10
14cm-3と第一の実施例に比べてやや低い実験例であ
り、図5の依存性からシリコン層3の不純物濃度を高く
すれば、更に高耐圧に出来ると考えられる。
【0026】特に、図6のpMOSFETは、図3の第
一の実施例のpドレインドリフト領域4とp型ドレイン
領域8に比べて、p型拡散領域14の形成が一度の不純
物の導入ですむので、工程数が減少するという利点があ
る。図7は、本発明第三の実施例のpMOSFETの断
面図であり、図6の第二の実施例の変形である。このp
MOSFETにおいては、p型拡散領域14がn型ベー
ス領域5と接続するように形成されていて、ゲート電極
11は、p型ソース領域9とp型拡散領域14に挟まれ
たn型ベース領域5の表面上にゲート酸化膜7を介して
設けられている。p型拡散領域14の表面不純物濃度お
よび拡散深さは、第二の実施例と同様とする。p型拡散
領域14への空乏層の広がりも同様で、ソース電極電極
12に正の電位が印加された状態でも十分高い耐圧が得
られることは第二の実施例と同じである。このpMOS
FETは、ゲート電極11に電圧を印加した際に生じる
チャネルの長さが短くでき、半導体素子の高耐圧化とオ
ン動作時の電圧降下すなわちオン電圧の低減を両立する
ことが可能である。
【0027】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明のpMOS
FETは、p型ドレインドリフト領域の表面不純物濃度
を1.0×1014〜1.0×1016cm-3とすることに
よって、p型ドレインドリフト領域の空乏化が促進さ
れ、基板に対するソース電極電位が高い状態でのソース
・ドレイン間耐圧の高いpチャネル型MOSFETが実
現される。
【0028】更に、p型ドレインドリフト領域の拡散深
さが0.5〜4.0μmであり、また、n型半導体層の
不純物濃度が2×1014〜1×1016cm-3であるもの
とすれば、n型半導体層およびp型ドレインドリフト領
域の空乏層の電荷がバランスし、それら領域の空乏化が
一層促進され、ソース・ドレイン間耐圧の高いpチャネ
ル型MOSFETが実現できる。
【0029】特に、p型ドレインドリフト領域およびp
型ドレイン領域が同じp型拡散領域からなるものとすれ
ば、両領域が同時に形成できて、製造工程の簡易化、更
には製品の価格低減につながる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図3の本発明第一の実施例のpチャネル型MO
SFETにおける素子耐圧のp型ドレインドリフト領域
の表面不純物濃度依存性を示す図
【図2】本発明のpチャネル型MOSFETにおける素
子耐圧のソース電極電位依存性を示す図
【図3】本発明の第一の実施例のpチャネル型MOSF
ETの要部断面図
【図4】図3の本発明第一の実施例のpチャネル型MO
SFETにおける素子耐圧のp型拡散領域の拡散深さ依
存性を示す図
【図5】図1の本発明第一の実施例のpチャネル型MO
SFETにおける素子耐圧のシリコン層の不純物濃度依
存性を示す図
【図6】本発明の第二の実施例のpチャネル型MOSF
ETの要部断面図
【図7】本発明の第三の実施例のpチャネル型MOSF
ETの要部断面図
【図8】従来のpチャネル型MOSFETの要部断面図
【図9】pチャネル型MOSFETの適用回路図
【図10】従来のpチャネル型MOSFETにおける素
子耐圧のソース電極電位依存性を示す図
【図11】従来のpチャネル型MOSFETにおいてソ
ース電極に接地電位を印加した場合の電位分布図
【図12】従来のpチャネル型MOSFETにおいてソ
ース電極に正の電位を印加した場合の電位分布図
【符号の説明】
1 支持基板 2 張り合わせ酸化膜 3 シリコン層 4 p型ドレインドリフト領域 5 n型ベース領域 6 LOCOS酸化膜 7 ゲート酸化膜 8 p型ドレイン領域 9 p型ソース領域 10 n型コンタクト領域 11 ゲート電極 12 ソース電極 13 ドレイン電極 14 p型拡散領域 15 p型コンタクト領域 100 グラウンド 101 電源端子 102 出力端子 103 入力端子 104 入力端子 201 pチャネル型MOSFET 202 nチャネル型MOSFET

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板上に絶縁膜を介して接合された
    n型半導体層と、そのn型半導体層の表面層に形成され
    たn型ベース領域と、そのn型ベース領域の表面層の一
    部に形成されたp型ソース領域と、n型ベース領域と離
    してn型半導体層の表面層に形成されたp型ドレインド
    リフト領域と、p型ドレインドリフト領域のn型ベース
    領域から遠い側のn型半導体層の表面層にp型ドレイン
    ドリフト領域と接続して形成されたp型ドレイン領域
    と、p型ソース領域とp型ドレインドリフト領域に挟ま
    れたn型ベース領域およびn型半導体層の表面露出部の
    表面上にゲート絶縁膜を介して設けられたゲート電極
    と、p型ドレインドリフト領域の表面上に形成された厚
    いLOCOS酸化膜と、p型ソース領域とp型ドレイン
    領域との表面上にそれぞれ設けられたソース電極、ドレ
    イン電極とを有し、半導体基板に対してソース電極に正
    の電位が印加されるようにして使用するものにおいて、
    p型ドレインドリフト領域の表面不純物濃度が1.0×
    1014〜1.0×1016cm-3であることを特徴とする
    pチャネル型高耐圧MOSFET。
  2. 【請求項2】p型ドレインドリフト領域の拡散深さが
    0.5〜4.0μmであることを特徴とする請求項1に
    記載のpチャネル型高耐圧MOSFET。
  3. 【請求項3】n型半導体層の不純物濃度が2×1014
    1×1016cm-3であることを特徴とする請求項2に記
    載のpチャネル型高耐圧MOSFET。
  4. 【請求項4】p型ドレインドリフト領域およびp型ドレ
    イン領域が同じp型拡散領域からなることを特徴とする
    請求項3に記載のpチャネル型高耐圧MOSFET。
  5. 【請求項5】n型ベース領域とp型ドレインドリフト領
    域とが接続していることを特徴とする請求項1ないし4
    のいずれかに記載のpチャネル型高耐圧MOSFET。
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