JPH08230311A - 記録媒体および画像形成方法 - Google Patents

記録媒体および画像形成方法

Info

Publication number
JPH08230311A
JPH08230311A JP7037910A JP3791095A JPH08230311A JP H08230311 A JPH08230311 A JP H08230311A JP 7037910 A JP7037910 A JP 7037910A JP 3791095 A JP3791095 A JP 3791095A JP H08230311 A JPH08230311 A JP H08230311A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording medium
recording
ink
substance
coating layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7037910A
Other languages
English (en)
Inventor
Mifune Hirose
みふね 廣瀬
Mamoru Sakaki
守 坂木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP7037910A priority Critical patent/JPH08230311A/ja
Publication of JPH08230311A publication Critical patent/JPH08230311A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【構成】 顔料およびバインダーを主体とし表面に光沢
処理が施された被覆層を基材上に有しており、少なくと
も被覆層に界面活性能を有する分子量1000以下のカ
チオン性物質および分子量2000以上の高分子物質を
含む記録媒体に対し、少なくともアニオン性基を有する
水溶性染料を含有するインクを付与し、記録画像を形成
する。 【効果】 光学濃度が高く、高品位・高精細な画像の形
成が可能であるばかりでなく、耐水性に優れた記録画像
の形成が可能であり、さらに、ベタ部の不均一といった
問題を発生しないピクトリアルで高品位な画像を形成す
るのに適した、銀塩写真に匹敵するだけの表面に高光沢
を有する記録画像の形成が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録媒体、特にインク
ジェット記録方法に用いる記録媒体およびその記録媒体
を使用する画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェット記録方法を用いて
画像を形成する記録媒体としては、特公平3−2666
5号公報に記載されているように、基紙上に微粉シリカ
とポリビニルアルコ―ルのような水溶性バインダーを含
む塗工層を設けた記録紙や、特公平5−36237号公
報に記載されているように、合成紙等の不透明基材上に
水溶性樹脂を主体とする皮膜を形成した光沢紙が用いら
れてきた。また、特開昭63−265680号公報に
は、シリカとバインダーを主体とする塗工層をキャスト
法により設けたインクジェット記録用のキャストコート
紙が記載されている。
【0003】近年、記録の高速化、多色化などインクジ
ェット記録装置の性能の向上に伴い、インクジェット用
記録媒体に対しても、より高度で広範な特性が要求され
るようになってきた。すなわち、(1)インクの吸収能
力が高くインクの乾燥がはやいこと、(2)ドットの光
学濃度が高くドット周辺がぼけないこと、(3)ドット
形状が真円に近く、その周辺が滑らかであること、
(4)ベタ印字部に濃淡ムラがなく、均一性に優れてい
ること、(5)異色のインクが隣り合って印字されて
も、境界が鮮明であり、にじみを発生しないこと、さら
には(6)画像の耐水性、耐光性等が良好であり、画像
が長期保存に安定で変質しないことなどの特性が要求さ
れる。
【0004】また、インクジェット記録方法を用いて、
表面に高光沢を有する画像を形成することに対する要求
もあり、表面光沢を有する記録シート(光沢紙)も必要
とされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】それに対して、特公平
3−26665号公報に記載のコート紙は、表面がマッ
ト調であって光沢がない。一方、特公平5−36237
号公報に記載の光沢紙は高光沢、高濃度の画像が形成可
能である。しかしながら、表面が親水性の樹脂被膜であ
るために、表面に付着したインクの乾燥および定着が遅
く、印字部がいつまでもべたついて、連続記録に支障が
ある。また、インクの吸収速度が遅いため、ベタ印字部
に濃淡ムラを発生したり、インク受容層が水溶性である
ために、画像の耐水性にかけるといった問題点がある。
【0006】特開昭63−265680号公報に記載の
インクジェット用のキャストコート紙は、インクの乾
燥、定着性の面では良好であるが、画像の耐水性、境界
にじみ、ベタ部の均一性の面で問題がある。
【0007】特に、表面光沢性を有する記録シートを用
いた画像形成方法における顕著な問題である、ベタ均一
性の不良、境界にじみの問題に関して、従来、記録シー
トの方から改良する試みは成されてきたが、実用上十分
な記録シートは得られておらず、また、インクおよび記
録シートという2つの側面からのこれら問題に対する解
決の検討は、ほとんどなされていなかった。
【0008】そこで本発明の目的は、上記した諸要求特
性をバランス良く同時に満足する記録媒体および画像形
成方法を提供することにある。特に、濃度が高く、高解
像度で、高光沢な記録画像を形成するのに適していて、
しかも画像の耐水性が良好な記録媒体および画像形成方
法を提供することにある。また、ベタ部の不均一といっ
た問題を発生しないビクトリアルで高品位な画像を形成
するのに適した記録媒体および画像形成方法を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、基材上に、顔
料およびバインダーを主体とし表面に光沢処理が施され
た被覆層を有してなる記録媒体であって、少なくとも被
覆層に界面活性能を有する分子量1000以下のカチオ
ン性物質および分子量2000以上の高分子物質を含む
記録媒体、ならびに上記の記録媒体に対し、少なくとも
アニオン性基を有する水溶性染料を含有するインクを付
与し、記録画像を形成する画像形成方法を提供する。
【0010】
【作用】本発明者らは、インクジェット記録方法を用い
る記録媒体であって銀塩写真に匹敵するような表面に高
光沢を有するものについて検討を行う中で、前記の要求
性能を満足する画像を形成するためには、以下の(i)
および(ii)の構成が必須であることを見いだし、本
発明を完成するに至ったものである。
【0011】(i)顔料およびバインダーを主体として
形成される表面を光沢処理した被覆層を基材上に設ける
こと。
【0012】(ii)少なくとも被覆層に分子量100
0以下の界面活性能を有するカチオン性物質および分子
量2000以上の高分子物質を含むこと。
【0013】上記の(i)は、高画像濃度、高光沢度、
高速インク定着、耐水性を達成するために必須の構成で
ある。また、特公平5−36237号公報のタイプの光
沢紙と比較すると、記録媒体自体のインク吸収性が高い
ため、ベタ均一性、境界にじみ等の画像品位も、それに
よって向上する。それでもなお、記録密度が高くなる
と、画像品位の面で未だ不十分である。そこで、上記の
(ii)は、画像の耐水性および画像品位、特にベタ均
一性を向上させるために必須の構成である。
【0014】本発明では、上述した界面活性能を有する
分子量1000以下のカチオン性物質と分子量2000
以上の高分子物質と記録液が記録紙上あるいは記録紙に
浸透したところで混合することから、反応の第1段階と
して記録紙中に含まれている低分子カチオン性物質と記
銀液に使用している色材がイオン的相互作用により会合
を起こし、瞬間的に溶液相からの分離を起こす。
【0015】次に、反応の第2段階として、上述した染
料と低分子カチオン性物質の会合体が記録紙中に含まれ
る分子量2000以上の高分子物質により吸着されるた
めに、会合で生じた染料の凝集体のサイズがさらに大き
くなり,記録紙の繊維間の隙間に入り込みにくくなる。
その結果、固液分離した液体部分のみが記録紙中に浸透
することになり、印字品位と定着性の両立が達成され
る。
【0016】同時に、上述したようなメカニズムにより
生成した低分子カチオンとアニオン性染料と分子量20
00以上の高分子物質とで形成される凝集体は、粘性が
非常に大きくなり、液媒体の動きとともに移動すること
がないことから、前述したフルカラーの画像形成時のよ
うに隣接したドットが異色のインクで形成されていたと
しても、互いに混じり合うようなことはなく,ブリーデ
ィングも起こさない。また、上記凝集体は、本質的に水
不溶性であり、形成された画像の耐水性は完全なものと
なる。また、ポリマーの遮蔽効果により、形成された画
像の耐光堅牢性も向上するという効果も有する。
【0017】さらに、低分子カチオン性物質が界面活性
能を有するため、インクが浸透しやすく、短時間に多量
のインクを吸収でき、ベタ均一性が向上する。
【0018】また、本発明で言う表面光沢性記録媒体と
は、少なくとも一方の面の75度鏡面光沢が45%以上
のものである。ここで言う75度鏡面光沢とは、JIS
−Z−8741に基づいて測定された値である。
【0019】また、銀塩写真並みの表面光沢を有する画
像を形成する場合には、75度鏡面光沢は65%以上で
あることが望ましく、さらに、20度鏡面光沢が20%
以上であることが必要である。
【0020】次に、好ましい実施態様の1例を挙げて、
本発明をさらに詳しく説明する。
【0021】本発明で使用する記録媒体は、基材および
基材上に設けられた被覆層よりなることを第1の特徴と
しており、被覆層は主として顔料およびバインダーで構
成される。
【0022】顔料の例としては、シリカ、アルミナ、ケ
イ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、塩基性炭酸マ
グネシウム、タルク、クレイ、ハイドロタルサイト、炭
酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛などの無機顔料、
ならびにポリエチレン、ポリスチレン、ポリアクリレー
トなどのプラスチックピグメントなどが挙げられる。高
濃度、高解像度の画像を形成するには、上記のうち、シ
リカ、アルミナ、アルミナ水和物、塩基性炭酸マグネシ
ウムの群の中の一つ以上を含むことが好ましい。
【0023】バインダーとしては、ポリビニルアルコー
ル、デンプン、カチオン化デンプン、カゼイン、ゼラチ
ン、アクリル樹脂、アルギン酸ソーダ、ポリビニルピロ
リドン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース等の水溶性樹脂や、アクリル酸エステルや
メタクリル酸エステルの重合体または共重合体等のアク
リル系重合体ラテックス、カルボキシル変性共役ジエン
系共重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル系共重合
体などのビニル系共重合体ラテックスなどを挙げること
ができ、これらは、それぞれ単独で用いてもよいし、2
種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0024】また本発明においては、さらに必要に応じ
て、被覆層が、メラミン樹脂、グリオキザール、イソシ
アネート等の架橋剤や、界面活性剤、消泡剤、酸化防止
剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、分散剤、粘度調整剤、
pH調整剤、防カビ剤、可塑剤などを含んでもよい。
【0025】顔料とバインダーとの好ましい比率は、重
量比で、10/1〜1/2の範囲内である。
【0026】基材は、LBKP、NBKP等に代表され
る化学パルプ、サイズ剤、填料を主体とし、その他の抄
紙助剤を必要に応じて用い、常法により抄紙されたもの
が使用可能である。使用されるパルプ材としては、機械
パルプや古紙再生パルプを併用しても良く、また、これ
らを主体とするものであってもよい。サイズ剤として
は、ロジンサイズ、アルキルケテンダイマー、アルケニ
ル無水コハク酸、石油樹脂系サイズ、エピクロルヒドリ
ン、アクリルアミド等が挙げられる。填料としては、炭
酸カルシウム、カオリン、タルク、酸化チタン等が挙げ
られる。また、ポリエチレンテレフタレート、ジアセテ
ート、トリアセテート、セロハン、セルロイド、ポリカ
ーボネート、ポリイミド、ポリビニルクロライド、ポリ
ビニリデンクロライド、ポリアクリレート、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどのプラスチックからなるフィル
ムもしくは板などを使用することができる。
【0027】さらに、本発明の記録媒体は、被覆層およ
び/または基材中に(a)分子量1000以下の界面活
性能を有するカチオン性物質、および(b)分子量20
00以上の高分子物質、を含むことを第2の特徴とす
る。
【0028】上記の(a)および(b)の条件の目的と
するところは前述の通りであり、分子量1000以下の
界面活性能を有するカチオン性物質とインクに含有され
るアニオン性基を少なくとも含有する水溶性染料が、イ
オン的相互作用により会合体を形成する。この会合体形
成反応速度はきわめて速い必要がある。
【0029】このような成分(a)の分子量1000以
下の界面活性能を有するカチオン性物質の具体的な例と
しては、1級,2級または3級アミン塩型化合物:具体
的にはラウリルアミン、ヤシアミン、ステアリルアミ
ン、ロジンアミン等の塩酸塩や酢酸塩等;第4級アンモ
ニウム塩型の化合物:具体的にはラウリルトリメチルア
ンモニウムクロライド、ラウリルジメチルベンジルアン
モニウムクロライド、ベンジルトリブチルアンモニウム
クロライド、塩化ベンザルコニウム等;ピリジニウム塩
型化合物:具体的にはセチルピリジニウムクロライド、
セチルピリジニウムブロマイド等;イミダゾリン型カチ
オン性化合物:具体的には2−ヘプタデセニル−ヒドロ
キシエチルイミダゾリン等;高級アルキルアミンのエチ
レンオキサイド付加物:具体的にはジヒドロキシエチル
ステアリルアミン等、などがある。
【0030】さらに、本発明の記録媒体においては、あ
るpH領域においてカチオン性を有する両性界面活性剤
が使用できる。具体的には、アミノ酸型両性界面活性
剤;R−NH−CH2−CH2−COOH型化合物;ベタ
イン型化合物:具体的にはステアリルジメチルベタイ
ン、ラウリルジヒドロキシエチルベタイン等のカルボン
酸塩型両性界面活性剤の他、硫酸エステル型、スルホン
酸型、燐酸エステル型等の両性界面活性剤等がある。も
ちろんこれら両性界面活性剤を使用する場合には、それ
らの等電点以下となるように記録紙のpHを調整する
か、記録媒体上で記録液と混合した場合にその等電点以
下となるようにpHを調整するかのいずれかの方法をと
る必要がある.上記のような界面活性能をもつカチオン
性物質は染料との反応も早く、ベタ均一性および画像の
シャープネス向上に寄与する。
【0031】以上、界面活性能のある低分子カチオン性
物質の例を挙げたが、本発明で使用できる化合物は必ず
しもこれらに限定されないことは言うまでもない.また
(b)の分子量2000以上の高分子物質の目的につい
ては、やはり上述した通りであり、記録紙とインク液の
反応の第2段階として、上述した染料と低分子カチオン
性物質の会合体を分子中に吸着せしめ、会合で生じた染
料の凝集体のサイズをさらに大きくし,記録紙の繊維間
の隙間に入り込みにくくすることにより、固液分離した
液体部分のみを記録紙中に浸透させることで、印字品位
と定着性の両立を達成することにある。
【0032】(b)の化合物の具体例としては、ノニオ
ン性の水溶性高分子であるポリアクリルアマイド;ポリ
ビニルピロリドン;水溶性セルロース:具体的にはカル
ボキジメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロースなど;ポリビニルメ
チルエーテル;ポリビニルアセタール;ポリビニルアル
コール等が挙げられるが、これらに限定されないことは
言うまでもないことである。これらの高分子物質の分子
量が2000以上であれば、本発明を実施する際にその
効果は十分であるが、より好適な高分子物質の分子量
は、2000〜10000である。分子量がその範囲で
ある高分子物質を用いると、画像濃度が高くなり好まし
い。
【0033】また、上記高分子物質は、カチオン性高分
子物質であることが好ましい。これらのカチオン性物質
としては、例えば、ポリアリルアミン塩酸塩、ポリアミ
ンスルホン酸塩、ポリビニルアミン塩酸塩、キト酸酢酸
塩などを挙げることができる。また、ジメチルアミノエ
チルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタアクリレ
ート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルア
ミノエチルメタアクリレート、メチルエチルアミノエチ
ルアクリレート、メチルエチルアミノエチルアクリレー
ト、ジメチルアミノスチレン、ジエチルアミノスチレ
ン、メチルエチルアミノスチレンなどのカチオン性基を
有するモノマーの単独または他のものとの共重合体、お
よびその四級化化合物等;側鎖に1〜3級アミンないし
4級アンモニウム塩基を有するモノマーの単独または他
のものとの共重合体等も使用可能である。
【0034】また、前記のバインダー樹脂の一部をカチ
オン化してもよい。具体的には、ビニルピロリドンとア
ミノアルキルアルキレート4級塩との共重合体、アクリ
ルアマイドとアミノメチルアクリルアマイド4級塩との
共重合体等を挙げることができる。ただし、これらの化
合物に限定されないことは言うまでもない。
【0035】さらに、上述した高分子物質およびカチオ
ン性の高分子物質は水溶性であることが望ましいが、ラ
テックスやエマルションのような分散体であってもかま
わない。
【0036】記録紙中に含有されるこれらの成分の量と
しては、0.05〜7g/m2が好適な範囲である。
0.05g/m2未満であると、耐水性が不十分である
と同時に、ベタ均一性に対する改善効果が十分に得られ
ない。7g/m2より多いと、耐光性が悪くなる可能性
がある。さらに好ましい範囲は0.3〜3g/m2であ
るが、各々使用する物質の組み合わせにより、最適範囲
を決定する必要がある。また、成分(a)および(b)
の比率は、重量比で100:1〜1:100が好まし
い。100:1より成分(a)が多いと、耐水性が不十
分になる恐れがあり、また1:100より成分(b)の
量が多いと画像濃度が低く、ベタ均一性が悪くなる。成
分(a)と(b)の最も好ましい比率は、2:1〜1:
10である。
【0037】次に、前記記録媒体中に含まれるその他の
成分について述ベる。前記記録媒体に、前述した(a)
および(b)の成分の他に必要に応じて、pH調整剤、
防腐剤、酸化防止剤等の添加剤を配合してもかまわな
い。
【0038】本発明で使用する記録媒体を作成するに当
たっては、まず前記顔料、バインダー、(a)分子量1
000以下の界面活性能を有するカチオン性物質、およ
び(b)分子量2000以上の高分子物質を、必要によ
り他の添加剤と共に、水、アルコールその他の適当な
(有機)溶媒に溶解または分散して、被覆層形成用塗工
液を調製する。被覆層は、基材上に前記の材料を用い
て、1層もしくは2層以上設けられる。
【0039】得られた被覆層形成用塗工液を、例えば、
ロールコーター法、ブレードコーター法、エアナイフコ
ーター法、ゲートロールコーター法、バーコーター法、
サイズプレス法、スプレーコート法、グラビアコーター
法、カーテンコーター法などにより基材表面に塗工す
る。複数の塗工層を設ける場合には、第1層を上記の方
法で塗工し、常法により乾燥した後に、その第1層上に
上記の塗工液を塗布する。塗工量は、乾燥重量で3〜4
g/m2の範囲が好ましい。
【0040】本発明においては、このようにして被覆層
形成用塗工液を基材表面に塗工した後、キャスト法によ
って仕上げる。
【0041】キャスト法としては、例えば、鏡面を有す
る加熱仕上げ面に、湿潤塗工層を圧着して光沢仕上げを
行うウェットキャスト法;湿潤塗工層を一旦乾燥した
後、再湿潤により可塑化して、鏡面を有する加熱仕上げ
面に圧着し、光沢仕上げを行うリウェットキャスト法;
湿潤塗工面をゲル状態にして鏡面を有する加熱仕上げ面
に圧着するゲルキャスト法などを用いることができる。
記録媒体表面を光沢仕上げする方法は、キャスト法が最
も好ましいが、その他の方式を用いてもよい。
【0042】また、被覆層だけでなく、基材中に、上記
(a)分子量1000以下の界面活性能を有するカチオ
ン性物質および(b)分子量2000以上の高分子物質
を含有させても良い。それらを基材中にも含浸させるこ
とにより、耐水性が改善されて好適である。基材中に含
有させる場合、基材に含侵させる方法や基材の表面に塗
布する方法は、状況に応じて適宜選択する。
【0043】次に、本発明の画像形成方法について説明
する。
【0044】本発明の画像形成方法は、前述したような
記録紙を用いる点で最も特徴的であるが、記録液として
アニオン性基を含有する水溶性染料を含有するものを用
いることが好ましい。本発明で使用する記録インクは、
このアニオン性基を含有する水溶性染料、水、水溶性有
機溶剤およびその他の成分(例えば粘度調整剤、pH調
整剤、防腐剤、界面活性剤、酸化防止剤等)からなる。
【0045】本発明で使用するアニオン性基を含有する
水溶性染料としては、カラーインデックス(COLOU
R INDEX)に記載されている水溶性の酸性染料、
直接染料および/または反応性染料であれば特に限定は
ない。また、カラーインデックスに記載されていないも
のであっても、スルホン基やカルボキシル基等のアニオ
ン性基を有するものであれば特に制限はない。ここで言
う水溶性染料の中には、溶解度がpH依存性であるもの
も当然含まれる。このような水溶性染料の含有量は、液
媒体成分の種類やインクに要求される特性等に基づいて
決定されるが、従来のインクでは約0.1〜20重量%
で使用されるのが一般的であり、本発明においてもこの
割合と同様とすることが好ましい。
【0046】記録液に使用する水溶性有機溶剤として
は、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等の
アミド類;アセトン等のケトン類;テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル類;ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリ
コール類;エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、
ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等のアル
キレングリコール類;エチレングリコールメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエ
チレングリコールモノメチルエーテル等の多価アルコー
ルの低級アルキルエーテル類;エタノール、イソプロピ
ルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアル
コール等の1価アルコール類の他、グリセリン、N−メ
チルー2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジ
ノン、トリエタノールアミン、スルホラン、ジメチルス
ルホキシド等がある。
【0047】上記水溶性の有機溶剤の含有量について特
に制限はないが、好ましくは1〜50重量%、さらに好
ましくは2〜30重量%とする。この他、必要に応じ
て、粘度調整剤、pH調整剤、防腐剤、界面活性剤、酸
化防止剤、蒸発促進剤等を添加してもかまわない。界面
活性剤の選択は、液体の浸透性を調整する上で特に重要
である.また、記録液の好適な物性としては、25℃付
近で以下のようなものである。まず、pHは3〜12、
表面張力は10〜60dyn/cm、より好ましくは、
10〜40dyn/cm、粘度は1〜30cpsであ
る.また、さらに本発明を一層効果的に実施するため
に,インクに対して、これまで説明した成分の他にアニ
オン性の界面活性剤あるいはアニオン性の高分子物質を
添加してもよい。さらに、前記両性界面活性剤を、その
等電点以上のpHに調整して使用しても良い。アニオン
性界面活性剤の例としては、カルボン酸塩型、硫酸エス
テル型、スルホン酸塩型、燐酸エステル型等の一般的な
ものが問題なく使用できる。また、アニオン性高分子の
例としては、アルカリ可溶型の樹脂、具体的にはポリア
クリル酸ソーダや高分子の一部にアクリル酸を共重合し
たもの等を挙げることができるが、もちろんこれらに限
定されない。
【0048】本発明の画像形成方法は一般的な記録方式
に適用できるが、特にインクジェット記録方式に好適で
ある。本発明の適用されるインクジェット記録方法は、
インクをノズルより効果的に離脱させて、射程体である
記録媒体にインクを付与し得る方式であればいかなる方
式でもよいが、特に、特開昭54−59936号公報に
記載されている方法で、熱エネルギーの作用を受けたイ
ンクが急激な体積変化を生じ、この状態変化による作用
力によって、インクをノズルから吐出させるインクジェ
ット方式に対して有効に使用できる。
【0049】そのような本発明が適用されるインクジェ
ット記録方法に好適なインクジェット記録装置の1例に
ついて以下に説明する。その装置の主要部であるヘッド
の構成例を、図1、図2および図3に示す。
【0050】ヘッド13は、インクを通す溝14を有す
るガラス、セラミックまたはプラスチック板等を、感熱
記録に用いられる発熱ヘッド15(図示したヘッドは1
例であって、これに限定されるものではない)と接着し
て得られる。発熱ヘッド15は酸化シリコン等で形成さ
れる保護膜16、アルミニウム電極17−1および17
−2、ニクロム等で形成される発熱抵抗体層18、蓄熱
層19、アルミナ等の放熱性の良い基板20よりなって
いる。
【0051】インク21は吐出オリフイス(微細孔)2
2まで来ており、圧力Pによりメニスカス23を形成し
ている。
【0052】今、電極17−1および17−2に電気信
号が加わると、発熱ヘッド15のnで示される領域が急
激に発熱し、ここに接しているインク21に気泡が発生
し、その圧力でメニスカス23が突出し、インク21が
吐出し、オリフィス22より記録小滴24となり、記録
シート25に向かって飛翔する。図3には、図1に示す
ヘッドを多数並ベたマルチヘッドの外観図を示す。この
マルチヘッドは、マルチ溝26を有するガラス板27
と、図1に説明したものと同様な発熱ヘッド28を密着
して製作されている。
【0053】なお、図1は、インク流路に沿ったヘッド
13の断面図であり、図2は図1のA−B線での切断図
である。
【0054】図4に、かかるヘッドを組み込んだインク
ジェット記録装置の1例を示す。図4において、61は
ワイピング部材としてのブレードであり、その一端はブ
レード保持部材によって保持されて固定端となり、カン
チレバーの形態をなす。ブレード61は記録ヘッドによ
り記録領域に隣接した位置に配設され、また、本例の場
合、記録ヘッドの移動経路中に突出した形態で保持され
る。62はキャップであり、ブレード61に隣接するホ
ームポジションに配設され、記録ヘッドの移動方向と垂
直な方向に移動して吐出口面と当接し、キャッピングを
行う構成を備える。さらに63は、ブレード61に隣接
して設けられるインク吸収体であり、ブレード61と同
様、記録ヘッドの移動経路中に突出した形態で保持され
る。上記ブレード61、キャップ62、吸収体63によ
って吐出回復部64が構成され、ブレード61および吸
収体63によって、インク吐出口面における水分、塵埃
等の除去が行われる。
【0055】65は、吐出エネルギー発生手段を有し、
吐出口を配した吐出口面に対向する記録媒体にインクを
吐出して記録を行う記録ヘッド、66は記録ヘッド65
を搭載して記録ヘッド65の移動を行うためのキャリッ
ジである。キャリッジ66はガイド軸67と摺動可能に
係合し、キャリッジ66の一部はモータ68によって駆
動されるベルト69と接続(不図示)している。これに
よりキャリッジ66はガイド軸67に沿った移動が可能
となり、記録ヘッド65による記録領域およびその隣接
した領域の移動が可能となる。
【0056】51は記録媒体を挿入するための給紙部、
52は不図示のモータにより駆動される紙送りローラで
ある。これらの構成によって、記録ヘッドの吐出口面と
対向する位置へ記録媒体が給紙され、記録が進行するに
連れて、排紙ローラ53を介して排紙される。
【0057】上記構成において、記録ヘッド65が記録
終了等でホームポジションに戻る際、ヘッド回復部64
のキャップ62は、記録ヘッド65の移動経路から退避
しているが、ブレード61は移動経路中に突出してい
る。この結果、記録ヘッド65の吐出口面がワイピング
される。なお、キャップ62が記録ヘッド65の突出面
に当接してキャッピングを行う場合、キャップ62は記
録ヘッドの移動経路中に突出するように移動する。
【0058】記録ヘッド65がホームポジションから記
録開始位置へ移動する場合、キャップ62およびブレー
ド61は、上述したワイピング時の位置と同一の位置に
ある。この結果、この移動においても記録ヘッド65の
吐出口面はワイピングされる。
【0059】上述の記録ヘッドのホームポジションへの
移動は、記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録ヘ
ッドが記録のための記録領域を移動する間にも所定の間
隔で記録領域に隣接したホームポジションへ移動し、こ
の移動に伴って上記ワイピングが行われる。
【0060】既に述べたように、本発明は、特に、表面
光沢に優れる記録画像をインクジェット記録方式を用い
て形成するにあたり、記録の高速化、高密度化、カラー
化に伴って発生するベタ部の濃淡ムラ、境界にじみの問
題を解決することを主目的としている。従って、低速あ
るいは低密度の記録においては、このような問題はさほ
ど顕著ではない。本発明が効果的であるインクジェット
記録方法は、少なくとも3KHz以上の駆動周波数で各
色インクの小滴を記録ヘッドのオリフイスから吐出させ
て記録を行うカラーインクジェット記録方法であり、少
なくとも各色のインクを吐出するオリフィスを1色当た
り2以上有し、同時に同色のインク滴を2滴以上吐出可
能なインクジェット記録装置を用いた記録方法であっ
て、さらに、各色のインク単色の最大記録密度が6nl
/mm2以上であるインクジェット記録方法である。
【0061】なお、本発明で言う最大記録密度とは、そ
の記録システムを用いた場合の単位面積当たりに付着さ
せ得る単色インク滴の最大のドット数に、吐出されるイ
ンク滴の体積を掛けたものである。
【0062】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。なお、文中、部または%とあるのは、特に断り
のない限り重量基準である。
【0063】(媒体1および2の調製)原料パルプとし
てLBKP 90部、NBKP 10部を混合し、叩解し
た後、カオリン(土屋カオリン製)10部、アルケニル
無水コハク酸0.1部、カチオン化でんぷん0.2部を
配合して、常法により坪量72g/m2、ステキヒトサ
イズ度10秒の記録原紙を抄造した。次に、下記組成の
被覆層(1)形成用塗工液をワイヤーバーを用いて、原
紙上に乾燥塗工量で10g/m2となるように塗布した
後、100℃にて5分間乾燥し、被覆層(1)を形成し
た後、下記組成の被覆層(2)形成用塗工液をワイヤー
バーを用いて、乾燥塗工量で5g/m2の割合で塗布
し、被膜が湿潤状態にあるうちに120℃に加熱したス
テンレスロールに圧着して乾燥し、記録媒体(媒体1お
よび媒体2)を調製した。 被覆層(1)形成用塗工液組成 媒体1 ・シリカ(ミズカシルP−78D;水沢化学製) 100部 ・ポリビニルアルコール(PVA−117;クラレ製) 15部 ・カチオン性物質 ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド(BTBAC;三洋化成製) 3部 ・高分子物質 アクリルアミド(サンフロックN−500P;三洋化成製) 10部 ・水 872部 媒体2 ・アルミナ(AKP−G030;住友化学製) 50部 ・塩基性炭酸マグネシウム(徳山曹達製) 50部 ・ポリビニルアルコール(PVA−117;クラレ製) 15部 ・カチオン性物質 塩化ベンザルコニウム(G−50;三洋化成製) 4部 ・高分子物質 モノアリルアミン/ジメチルアミン塩酸塩の共重合体 6部 (PAA−D11−HCl;日東紡製) ・水 975部 被覆層(2)形成用塗工液組成 媒体1 ・スチレンブタジエンラテックス(住友ノーガタック製) 50部 ・アイオノマー樹脂(ケミパールSA−100;三井石油化学製) 7部 ・コロイダルシリカ(スノーテックス;日産化学製) 50部 ・ステアリン酸カルシウム 3部 ・水 490部 媒体2 ・エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂 (フローバックQ16079N;製鉄化学製) 75部 ・コロイダルシリカ(スノーテックス;日産化学製) 50部 ・ステアリン酸カルシウム 5部 ・水 470部 (媒体3の調製)媒体1の場合と同様の方法で原紙を抄
造した後、下記の成分を混合溶解して調製した溶液を、
乾燥塗布量1.0g/m2となるように含浸せしめ、余
分な水分を切って120℃のオーブンで1分間乾燥させ
た。この紙に、さらに、媒体1と同様に、下記組成の被
覆層(1)を形成後、被覆層(2)形成用塗工液を塗布
し、被膜が湿潤状態にあるうちに120℃に加熱したス
テンレスロールに圧着して乾燥し、記録媒体(媒体3)
を調製した。 溶液組成 ・カチオン性物質 塩化ベンザルコニウム(G−50;三洋化成製) 2部 ・高分子物質 ポリアリルアミン塩酸塩(PAA−HCl−3L;日東紡製) 8部 ・水 90部 被覆層(1)形成用塗工液の組成 ・アルミナ(AKP−G030;住友化学製) 100部 ・ポリビニルアルコール(PVA−117;クラレ製) 15部 ・カチオン性物質 塩化ベンザルコニウム(G−50;三洋化成製) 4部 ・高分子物質 ポリアリルアミン塩酸塩(PAA−HCl−3L;日東紡製) 10部 ・水 975部 被覆層(2)形成塗工液組成 ・スチレン−ブタジエンゴム(JSR6619;日本合成ゴム製) 65部 ・コロイダルシリカ(スノーテックス;日産化学製) 50部 ・ステアリン酸鉛 3部 ・水 482部 (媒体4の調製)下記の被覆層(1)形成用塗工液、被
覆層(2)形成用塗工液を用いた以外は、媒体1と同様
に媒体4の調製を行った。 被覆層(1)形成用塗工液組成 ・アルミナ(AKP−G030;住友化学製) 100部 ・ポリビニルアルコール(PVA−117;クラレ製) 15部 ・カチオン性物質 塩化ベンザルコニウム(G−50;三洋化成製) 12部 ・高分子物質 ポリアミンスルホン(PAS−92;日東紡製) 4部 ・水 872部 被覆層(2)形成用塗工液組成 ・スチレンブタジエンラテックス(住友ノーガタック製) 50部 ・アイオノマー樹脂(ケミパールSA−100;三井石油化学製) 7部 ・コロイダルシリカ(スノーテックス;日産化学製) 50部 ・ステアリン酸カルシウム 3部 ・水 490部 (媒体5の調製)媒体1の被覆層(2)用塗工液のスチ
レンブタジエンラテックスを低密度ポリエチレン樹脂
(ケミパールM−200;三井石油化学製)に代えて、
媒体1と同様の方法で、下塗り層を形成後、上塗り層形
成用塗料を塗布し、60℃にて20分間、従来公知の方
法で乾燥した後に、80℃に加熱したスーパーカレンダ
ーにて処理して、記録媒体(媒体5)を調製した。
【0064】(媒体6の調製)下記の塗工液をワイヤー
バーを用いて、原紙上に乾燥塗工量で10g/m2とな
るように塗布した後、60℃にて20分間、従来公知の
方法で乾燥した後に、80℃に加熱したスーパーカレン
ダーにて処理し、記録媒体(媒体6)を調製した。塗工液組成 ・微粉シリカ(ミズカシルP−78D;水沢化学製) 60部 ・ポリビニルアルコール(PVA117;クラレ製) 10部 ・低密度ポリエチレン樹脂(ケミパールM−200;三井石油化学製)10部 ・ポリアリルアミン(PAA−10C;日東紡績製) 16部 ・塩化ベンザルコニウム(G−50;三洋化成製) 4部 ・水 900部 (媒体7および8の調製)下記の組成の塗工液を、原紙
上にアプリケーターにて乾燥固形分にて10g/m2
なるように塗布し、次いで、10%ギ酸カルシウム水溶
液で処理し、塗膜が湿潤状態にある間に、100℃に加
熱したステンレスロールに圧着し、乾燥して、表面に鏡
面光沢を有する記録媒体(媒体7および8)を得た。 塗工液組成 媒体7 ・微粉シリカ(ミズカシルP−78D;水沢化学製) 60部 ・ポリビニルアルコール(PVA117;クラレ製) 10部 ・スチレンブタジエンラテックス(住友ノーガタック製) 10部 ・ポリアリルアミン(PAA−10C;日東紡績製) 16部 ・塩化ベンザルコニウム(G−50;三洋化成製) 4部 ・水 900部 媒体8 媒体7の場合の微粉シリカを、微粉アルミナ(AKP−
G030;住友化学製)に変更した組成。 (比較媒体の調製)以下の比較用媒体A〜Fを調製し
た。
【0065】媒体A 媒体1の下塗り層のみを設けたもの。
【0066】媒体B 基材として、白色のポリエチレンテレフタレートフィル
ム(メリネックス;ICI製)を用い、下記組成の塗工
液を、乾燥塗工量が10g/m2になるように基材上に
塗布し、100℃の温度で、3分間乾燥して媒体Bを形
成した。 塗工液組成 ・ポリビニルアルコール(PVA−217;クラレ製) 100部 ・水 900部媒体C カチオン性物質および高分子物質を除いた以外は、媒体
2と同様の方法で媒体Cを調製した。
【0067】媒体D カチオン性物質を除いた以外は、媒体2と同様の方法で
媒体Dを調製した。
【0068】媒体E 高分子物質を除いた以外は、媒体2と同様の方法で媒体
Eを調製した。
【0069】媒体F 被覆層(1)のカチオン性物質および高分子物質を除い
た以外は、媒体3と同様の方法で媒体Fを調製した。 上記の本発明の記録媒体(媒体1〜8)および比較用記
録媒体(媒体A〜F)に対して、下記組成のインクを用
いて、熱エネルギーによりインクを発泡させてインクを
吐出させるインクジェット記録装置によってカラー記録
を行った。
【0070】インク組成 ・染料 4部 ・グリセリン 6部 ・チオジグリコール 6部 ・尿素 8部 ・水 76部 染料 Y :C.I.ダイレクトイエロー#86 M :C.I.アシッドレッド#23 C :C.I.ダイレクトブルー#199 Bk:C.I.フードブラツク#2 得られたカラープリントサンプルについて以下の項目に
ついて評価を行った。評価項目 (1)画像濃度 上記の記録装置を用いてベタ印字した印字物のブラック
(Bk)の画像濃度を、マクベス濃度計RD−918を
用いて評価した。
【0071】(2)表面光沢度 JIS−Z−8741に基づいた媒体の白地部の75度
および20度の鏡面光沢度を、デジタル変角光沢計UG
V−5D(スガ試験機製)を用いて測定した。
【0072】(3)耐水性 上記の記録装置を用いて印字した文字の上にスポイトで
水を1滴たらして自然乾燥させ、目視にて評価した。画
像の流れを生じないが、文字太りを生じるものを○と
し、特に、画像の流れを生じず、かつ文字の太りも発生
しないものを◎とした。また、画像が流れてはいるが、
文字の読み取れるものを△、文字の読み取れないものを
×とした。
【0073】(4)ベタ均一性 上記の記録装置を用いてベタ印字した印字物の2つの単
色インクの混合色であるレッド、グリーン、ブルーそれ
ぞれのベタ印字部において、濃淡ムラが認められないも
のを○、印字物と眼とを25cm離した距離からの目視
でも確認できるものを×、その中間のものを△とした。
【0074】以上の評価の結果をまとめて、表1に示し
た。
【0075】
【表1】 この表に示した結果から明らかな通り、本発明の記録媒
体(媒体1〜8)は全て、画像濃度、光沢度、耐水性お
よびベタ均一性を総合した総合評価において優れてお
り、従来の記録媒体(比較用記録媒体:媒体A〜F)に
比べて、優れていることがわかる。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により、光
学濃度が高く、高品位・高精細な画像の形成が可能であ
るばかりでなく、耐水性に優れた記録画像の形成が可能
であり、さらに、ベタ部の不均一といった問題を発生し
ないピクトリアルで高品位な画像を形成するのに適し
た、銀塩写真に匹敵するだけの表面に高光沢を有する記
録画像の形成が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録装置のヘッド部の縦断面図
である。
【図2】図1のヘッド部のA−B断面図である。
【図3】図1に示したヘッドをマルチ化したヘッドの外
観斜視図である。
【図4】インクジェット記録装置の1例を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
13 ヘッド 14 溝 15 発熱ヘッド 16 保護膜 17−1、17−2 電極 18 発熱抵抗体層 19 蓄熱層 20 基板 21 インク 22 オリフイス 23 メニスカス 24 記録小滴 25 記録シート 26 マルチ溝 27 ガラス板 28 発熱ヘッド 51 給紙部 52 紙送りローラ 53 排紙ローラ 61 ワイピング部材 62 キャップ 63 インク吸収体 64 吐出回復部 65 記録ヘッド 66 キャリツジ 67 ガイド軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 2/21 B41J 3/04 101A 2/01 101Y // D21H 19/36 D21H 1/22 A

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に、顔料およびバインダーを主体
    とし表面に光沢処理が施された被覆層を有してなる記録
    媒体であって、少なくとも被覆層に界面活性能を有する
    分子量1000以下のカチオン性物質および分子量20
    00以上の高分子物質を含む記録媒体。
  2. 【請求項2】 表面の75度鏡面光沢度が45%以上で
    ある請求項1記載の記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記光沢処理がキャスト法による処理で
    ある請求項1または2記載の記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記高分子物質の分子量が2000以上
    10000以下である請求項1ないし3のいずれかに記
    載の記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記高分子物質が、カチオン性物質であ
    る請求項1ないし4のいずれかに記載の記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記顔料が、シリカ、アルミナ、アルミ
    ナ水和物および塩基性炭酸マグネシウムから選択される
    請求項1ないし5のいずれかに記載の記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記基材が繊維物質および填料からなる
    シート材である請求項1ないし6のいずれかに記載の記
    録媒体。
  8. 【請求項8】 前記カチオン性物質および前記高分子物
    質の合計成分量が、0.05〜7g/m2である請求項
    1ないし7のいずれかに記載の記録媒体。
  9. 【請求項9】 前記カチオン性物質および前記高分子物
    質の成分量比が100:1〜1:100である請求項1
    ないし8のいずれかに記載の記録媒体。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれかに記載の
    記録媒体に対し、少なくともアニオン性基を有する水溶
    性染料を含有するインクを付与し、記録画像を形成する
    画像形成方法。
  11. 【請求項11】 前記インク付与を、インク小滴を記録
    信号に従って記録ヘッドのオリフィスから吐出させて行
    う請求項10記載の画像形成方法。
  12. 【請求項12】 前記インクの吐出を熱エネルギーの作
    用によって行う請求項11記載の画像形成方法。
  13. 【請求項13】 前記インクが、さらにアニオン性化合
    物を含有する請求項10ないし12のいずれかに記載の
    画像形成方法。
  14. 【請求項14】 インク吐出を、複数の吐出口から行う
    請求項10ないし13のいずれかに記載の画像形成方
    法。
  15. 【請求項15】 1つの吐出口から吐出されるインク
    は、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの4色
    のうちのいずれかである請求項10ないし14のいずれ
    かに記載の画像形成方法。
JP7037910A 1995-02-27 1995-02-27 記録媒体および画像形成方法 Pending JPH08230311A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7037910A JPH08230311A (ja) 1995-02-27 1995-02-27 記録媒体および画像形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7037910A JPH08230311A (ja) 1995-02-27 1995-02-27 記録媒体および画像形成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08230311A true JPH08230311A (ja) 1996-09-10

Family

ID=12510707

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7037910A Pending JPH08230311A (ja) 1995-02-27 1995-02-27 記録媒体および画像形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08230311A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6528146B2 (en) 1999-02-16 2003-03-04 Canon Kabushiki Kaisha Recording medium and image formation employing the same
WO2003101745A1 (fr) 2002-06-04 2003-12-11 Canon Kabushiki Kaisha Support d'enregistrement pour encre et procede de production dudit support
WO2004014659A1 (ja) * 2002-08-12 2004-02-19 Nippon Paper Industries Co., Ltd. インクジェット記録媒体
WO2004098892A1 (ja) * 2003-05-07 2004-11-18 Oji Paper Co., Ltd. インクジェット記録用紙
JP2008296590A (ja) * 2001-06-29 2008-12-11 Eastman Kodak Co インクジェット記録要素を調製するための方法
JP2012106482A (ja) * 2010-10-18 2012-06-07 Canon Inc インクジェット記録媒体

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6528146B2 (en) 1999-02-16 2003-03-04 Canon Kabushiki Kaisha Recording medium and image formation employing the same
JP2008296590A (ja) * 2001-06-29 2008-12-11 Eastman Kodak Co インクジェット記録要素を調製するための方法
JP4643688B2 (ja) * 2001-06-29 2011-03-02 イーストマン コダック カンパニー インクジェット記録要素を調製するための方法
WO2003101745A1 (fr) 2002-06-04 2003-12-11 Canon Kabushiki Kaisha Support d'enregistrement pour encre et procede de production dudit support
JPWO2003101745A1 (ja) * 2002-06-04 2005-09-29 キヤノン株式会社 インク用被記録媒体及びその製造方法
EP1795365A2 (en) 2002-06-04 2007-06-13 Canon Kabushiki Kaisha Method for producing an ink-jet recording material.
US7255901B2 (en) 2002-06-04 2007-08-14 Canon Kabushiki Kaisha Recording medium for ink and method for producing the same
US7790223B2 (en) 2002-06-04 2010-09-07 Canon Kabushiki Kaisha Recording medium for ink and method for producing the same
WO2004014659A1 (ja) * 2002-08-12 2004-02-19 Nippon Paper Industries Co., Ltd. インクジェット記録媒体
WO2004098892A1 (ja) * 2003-05-07 2004-11-18 Oji Paper Co., Ltd. インクジェット記録用紙
JP2012106482A (ja) * 2010-10-18 2012-06-07 Canon Inc インクジェット記録媒体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3591969B2 (ja) インクジェット用記録媒体及びこれを用いたカラーインクジェット記録方法
US6174056B1 (en) Color ink-jet recording method
KR0184324B1 (ko) 잉크 제트 기록용 캐스트 피복지
JP3109960B2 (ja) 記録媒体及びこれを用いた画像形成方法
US6500523B1 (en) Recording medium, and image forming method employing the same
JP3342366B2 (ja) インクジェット記録用記録媒体、これを用いたインクジェット記録方法及び画像形成方法
EP1346842B1 (en) Ink-jet recording sheet
US6737128B2 (en) Ink-jet recording sheet, ink-jet recording method and preparing method of ink-jet sheet
EP1285774B1 (en) Ink-jet recording paper
JPH08230311A (ja) 記録媒体および画像形成方法
JPH08252969A (ja) 記録媒体、及びそれを用いた画像形成方法
JP3368101B2 (ja) 記録媒体及びこれを用いたインクジェット記録方法
JP3604764B2 (ja) 記録媒体、及びそれを用いた画像形成方法
JPH07266689A (ja) 記録媒体及びこれを用いた画像形成方法
JP2003034072A (ja) インクジェット記録用記録紙およびそれを用いたインクジェット記録方法
JP3072824B2 (ja) インクジェット用記録媒体及びこれを用いた画像形成方法
JPH09143406A (ja) 塗工液、該塗工液を用いた記録媒体、該記録媒体の製造方法及び該記録媒体を用いたインクジェット記録方法
JP3200319B2 (ja) 記録媒体、その製造方法及びこれを用いたインクジェット記録方法
JPH04288283A (ja) 記録媒体及びインクジェット記録方法
JPH08118787A (ja) 記録媒体及び画像形成方法
JPH08337043A (ja) 記録媒体及びこれを用いたインクジェット記録方法
JPH08338000A (ja) 記録媒体及びこれを用いたインクジェット記録方法
JPH08295076A (ja) 記録紙およびこれを用いたインクジェット記録方法
JP3287718B2 (ja) 記録媒体及びこれを用いたインクジェット記録方法
JPH0867063A (ja) 記録媒体及びこれを用いた画像形成方法