JPH08229890A - 切断ユニット用カート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙を切断する装置に応用でき、加工中に現れ
るクリアランスを修正し、最適な較正を保証する切断ユ
ニット用カートを提供する。 【解決手段】 切断ユニット用カート１０を第一及び第
二板状素子１２，１４で構成し、板状素子１２，１４の
それぞれの前方部１８，３４に補完形状部分を設け、ま
た、板状素子１２，１４を互いに調整自在に連結する第
一手段として、ネジ４２′を、第一素子１２の細長溝孔
２８に貫通させて第二素子１４のネジ孔４２に固定し、
第二手段として、ネジ３２を第一素子１２の貫通孔３０
に貫通させて第二素子１４のネジ孔３０′に固定して、
板状素子１２，１４を長手方向軸線に沿って互いに接近
させたり遠ざけたりできるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、切断ユニット用カ
ートに関するものである。さらに詳細に述べると、本発
明は、切断ユニット用に改良されたカートに関するもの
であって、特に、紙を切断するための装置として利用す
るのに好適な、カッターと対向カッターとを有し、ロー
ルまたはスプールを備えているものが好ましい。

【０００２】

【従来の技術】紙を切断することに好適な装置として
は、連続な切断の工業的な方法によるものが知られてい
る。実際、例えば、１９８７年１０月２３日に出願さ
れ、１９９０年９月１２日に登録されたイタリア特許明
細書（ｎｒ．１２２２９８２号公報）には、複数の切断
ユニットを設けて、紙を切断する装置が記載されてい
る。これは、シート状またはストリップ状の紙を担持す
るワークテーブルに適合させたカッターと、類似する対
称的なカッターとの各々で構成されている。こうした装
置では、各々のカッターを、作動する切断幅に合わせて
位置決めし既知の手段でビームに連結するのに好適なカ
ートよって支持する。このカートは、前記ビームに対向
する前方面に、一つまたはそれ以上の組をなす一対のキ
ャスターを設け、そのキャスター対が摺動し前記ビーム
の両側面に形成された溝に沿っての連結を可能にする。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、ビームにカー
トを固定することに伴う目立った欠点が、前記キャスタ
ー対の調整及び結合システムに関してあり、それは、前
記キャスター対の支持シャフトを、同一のカートに形成
した限られた広がりの溝孔を嵌合することである。この
溝孔は、一方では、ビームの側壁に適合するキャスター
対のそれぞれを、互いに接近させたり遠ざけたりするた
めに存在するが、最適な較正を保証するためではなく、
その移動中にカートを一定状態に固定するためのもので
ある。

【０００４】切断するためのユニットが受ける応力は、
実際に、クリアランスのもとになり、どんなに僅かであ
っても、材料の切断において不正確さを伴う。

【０００５】また、別の欠点として、ビームが様々な寸
法を有するということがあり、そのビームの幅は、場合
によっては著しく変わりやすい。それ故、溝孔によって
許容される僅かな移動のために、カートから突き出たキ
ャスターは、互いに十分な広さで移動することができな
い。また、それ故、異なるビームの部分に依存する複数
カートの存在が必要になる。

【０００６】本発明の目的は、上記した欠点を解消する
ことにある。

【０００７】もっと詳細に述べると、本発明は、特に、
紙を切断する装置に応用することに適し、加工中に現れ
るクリアランスを修正して、関連する切断ユニットのビ
ームにおける最適な較正を保証することに適した、切断
ユニット用に改良したカートを提供することを目的にす
る。

【０００８】さらに本発明は、切断ユニットを担持する
ビームが異なる寸法を示す装置を備えた場合に好適な、
上記に明示したような改良したカートを提供することを
目的とする。

【０００９】さらに本発明は、長時間運転において、高
い耐久性と信頼性を保証することができる改良カートを
提供することを目的とし、さらに、また、容易性と経済
性を実現できる。

【００１０】

【課題を解決するための手段】これらの目的により、特
に、紙を切断する装置に利用することに好適である、切
断ユニット用に改良したカートは、基本的に、一対の板
状素子または板状体を有し、長手軸線の方向に沿って互
いを接近させたり、遠ざけたりすることが可能であっ
て、少なくとも１つのネジで連結ができ、前記素子のそ
れぞれに、各々の前方部で一致する補完形状部分を有す
ることを特徴とする。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付した図面に基づいて詳細に説明する。

【００１２】最初に、図１に関して、本発明の一実施の
形態である切断ユニット用カート１０は、プリズム状の
不規則な形状を有する、２つの板状の金属素子または金
属板状体１２，１４を有し、第一板状素子１２は、異な
る厚さの２つの部分を有する板状体で構成し、矩形断面
の第一後方部分１６を、第二部分１８よりも厚くする。
第一部分１６を、第二前方部分１８から一体に突き出さ
せる。この第二前方部分１８は、ほぼ、ダブテール形状
とし、後方部分１６からの片持ち梁状に突出させて、後
方部分１６よりも著しく薄い厚さである。

【００１３】第二前方部分１８には、窪み２０を形成し
てある。この窪み２０は、好適な実施例によれば、対称
形状の台形形状とし、板状素子または板状体１２の後方
部分側を短辺とする。後方部分１６の後端の近傍の位置
に、２つの貫通孔２２を設け、これら貫通孔２２は垂直
に延ばし、一般的なキャスター２４を支持するシャフト
２２′を収納し得るようにし、このキャスター２４は図
２及び４に示す装置のビーム２６に適合させる。

【００１４】貫通孔２２の前方で窪みを形成する２個の
アームにほぼ沿って、板状素子または板状体１２に、一
対の細長溝孔２８を設け、それら細長溝孔２８には、以
下に詳細に説明するように第二板状素子または板状体１
４に調整自在に連結するための手段を配置する。第一板
状素子または板状体１２には、軸線方向に延ばした他の
貫通孔３０を設け、この貫通孔３０により、第二補完板
状体１４との連結手段を構成するネジ３２を収納する。
第二板状体１４は、先に示した板状体と同様に、異なる
厚みの２つの部分で構成し、第一肉厚部分３８と第二肉
薄部分３４を有する。第二肉薄部分３４には、延長部３
６を突出させ、この延長部３６の形状は第一板状素子１
２の窪み２０に補完する形状にし、第一肉厚部分３８の
平面に整列させる。全体的に見て、延長部３６を有する
第一部分３８は、第一板状素子１２の後方部分１６の厚
さと同じ厚さにすると共に、第二肉薄素子３４は、図
２，３及び４に示すように、第一板状素子１２の第二ダ
ブテール形状部分１８の下方部分に嵌合する寸法にす
る。

【００１５】第二板状体１４の第一部分３８に、２つの
貫通孔４０を設け、これら貫通孔４０は、第一板状素子
１２の第一部分１６の孔２２に対応させ、キャスター２
４の支持体として作用するシャフト２２′を収容する。

【００１６】延長部３６は、窪み２０の台形形状に補完
する台形の外側輪郭を有し、この延長部３６の前面に
は、第一板状素子１２の第一部分１６の孔３０に整列す
るネジ孔３０′を設ける。第二板状素子の第二肉薄前方
部分３４の両側の端縁の近傍に、それぞれ少なくとも、
一対のネジ孔４２を設け、これら一対のネジ孔４２を、
互いに、僅かに離し、且つ、整列させる。ネジ孔４２に
は、ネジ４２′を挿入し、これらネジ４２′は細長溝孔
２８を貫通し、板状素子１２との連結を行う。

【００１７】図４は、本発明によるカート１０を構成す
る板状素子１２，１４が、それ自体では既知の手段で、
カッター４６の支持構体４４に連結した状態を示し、こ
のカッター４６には、好ましくは円形のしかし、必ずし
も円形で無くともよいブレート４８を設ける。板状素子
１２，１４は、互いに、延長部３６及び窪み２０で構成
された補完前方部に接近し、前記したようなネジ４２′
が、第一板状体１２の細長溝孔２８に挿入される。キャ
スター２４は、ビーム２６の側壁に沿って設けられた溝
２４′に適合する。ネジ３２は、第一素子１２の貫通孔
に挿入し、第二板状素子１４のネジ孔３０′にねじ込ん
で、ネジ４２′と共に、第一及び第二板状素子１２，１
４を固定する。細長溝孔２８により、摺動可能となった
ため、前もってネジ４２′を緩めることによって、これ
らの板状素子は、ビーム２６の幅に沿うよう、互いを接
近させたり、遠ざけたりできる。

【００１８】位置決めをしたあと、ネジ３２及びネジ４
２′をねじ込み、板状素子１２，１４を安定した状態で
常に固定する。

【００１９】上記したところからも明らかなように、本
発明の利点は顕著である。

【００２０】本発明による改良されたカートは、切断装
置のビーム２６に対してクリアランスを、適正な較正状
態で設置することができる。さらに、ネジ４２′によ
り、横方向の運動を阻止し誤整列を回避する。

【００２１】細長溝孔２８とネジ３２の長さによって、
第二補完板状素子１４に対する第一板状素子１２の移動
による、多少の広がりを許容することができ、カート１
０をどんな寸法のビーム２６にも簡単に適合できること
は明らかである。

【００２２】本発明による切断ユニット用カートでは、
切断ユニットのアッパーブレードまたはカッター４８に
特定して説明してきたが、この本発明によるカートは、
同一のユニットの対向カッターを支持することにも使用
することができ、また、紙以外の材料を切断するのにも
利用することができる。

【００２３】さらに、本発明によるカート全体を構成す
る板状素子の構造上の変更または位置の変更も可能であ
る。

【００２４】上述したところは、本発明の好適な一実施
の形態を示したにすぎず、当業者によれば、請求の範囲
において、種々の変更を加えることができるであろう。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態であるカートの概要を示
した説明図である。

【図２】同実施の形態におけるカートを、装置のビーム
に連結したときの概要を、横断面として部分的に示した
側面図である。

【図３】同実施の形態におけるカートの装置を、部分的
に示した図である。

【図４】装置のビームに連結し切断ユニットを担持する
カートの装置を、部分的に示した側面図である。

【符号の説明】

１０ 切断ユニット用カート １２ 第一板状金属素子（板状体） １４ 第二板状金属素子（板状体） １６ 第一厚肉後方部分 １８ 第二薄肉前方部分 ２０ 窪み ２２ 貫通孔 ２２′ シャフト ２４ キャスター ２６ ビーム ２８ 細長溝孔 ３０ 貫通孔 ３０′ ネジ孔 ３２ ネジ ３４ 第二薄肉前方部分 ３６ 延長部 ３８ 第一厚肉後方部分 ４０ 貫通孔 ４２ ネジ孔 ４２′ ネジ ４４ 支持構体 ４６ カッター ４８ ブレード

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 好適には、紙を切断する装置の支持ビー
   ム（２６）に適応する切断ユニット用カートにおいて、 第一及び第二板状素子または板状体（１２，１４）を設
   け、これら板状素子を、長手方向軸線に沿って互いに接
   近させたり、遠ざけたりできるようにし、また、これら
   板状素子を互いに調整自在に連結する手段（３２，４
   ２′）を設け、前記板状体（１２，１４）のそれぞれの
   前方部（１８，３４）に補完形状部分を設けたことを特
   徴とする切断ユニット用カート（１０）。
2. 【請求項２】 第一板状素子（１２）は、異なる厚さの
   ２つの部分で構成し、厚みのある第一後方部分（１６）
   と、厚みの薄い第二前方部分（１８）とを有し、前記厚
   みの薄い前方部分（１８）は、実質上、ダブテール形状
   とし、厚みのある後方部分（１６）側に短辺を有する対
   称形状の台形形状輪郭の窪み（２０）を形成したことを
   特徴とする請求項１に記載のカート。
3. 【請求項３】 第二板状素子（１４）は、異なる厚さの
   ２つの部分で構成し、第一肉厚後方部分（３８）と、第
   二肉薄前方部分（３４）を有し、前記第二部分（３４）
   は、その表面に延長部（３６）を設け、この延長部（３
   ６）は、窪み（２０）の形状に補完される形状を有し、
   前記第一部分（３８）の平面に整列するよう、した請求
   項１または２に記載のカート。
4. 【請求項４】 第二板状素子（１４）における、延長部
   （３６）を有する第一後方部分（３８）は、第一板状素
   子（１２）の後方部分（１６）と等しい厚さを有し、ま
   た、第二板状素子（１４）の第二前方部分（３４）は、
   第一板状素子（１２）の第二部分（１８）の下方部分に
   嵌合するような寸法となるよう、した請求項１乃至３の
   いずれか一項に記載のカート。
5. 【請求項５】 第一板状素子（１２）には、一個または
   それ以上の、互いに対向する溝孔（２８）を設け、この
   溝孔（２８）は、前方部分（１８）で、長手方向軸線に
   平行に、垂直方向に貫通させ、また、第一板状素子（１
   ２）には、軸方向に伸びる貫通孔（３０）を設けたこと
   を特徴とする請求項１乃至４のいずれか一項に記載のカ
   ート。
6. 【請求項６】 第二板状素子（１４）は、肉薄前方部分
   （３４）の両側の端縁の近傍に、それぞれ少なくとも、
   一対のネジ孔（４２）を設け、前記第一及び第二板状素
   子（１２，１４）を連結するための第一手段を、ネジ
   （４２′）で構成して、このネジ（４２′）を第一板状
   素子の溝孔（２８）に貫通させ、第二板状素子のネジ孔
   （４２）にねじ込むことを特徴とする請求項１乃至５の
   いずれか一項に記載のカート。
7. 【請求項７】 第二板状素子（１４）の延長部（３６）
   の前面に、第一補完板状素子（１２）の貫通孔（３０）
   に整列するネジ孔（３０′）を設け、また、前記第一及
   び前記第二板状素子（１２，１４）を連結するための第
   二手段を、ネジ（３２）で構成して、このネジ（３２）
   を第一板状素子（１２）の孔（３０）に貫通させ、第二
   板状素子（１４）のネジ孔（３０′）にねじ込むことを
   特徴とする請求項１乃至６のいずれか一項に記載のカー
   ト。
8. 【請求項８】 第一及び第二板状素子または板状体（１
   ２，１４）に、貫通孔（２２，４０）を設け、これら貫
   通孔（２２，４０）は、それぞれ厚みのある後方部分
   （１６，３８）に垂直方向に形成し、支持ビーム（２
   ６）の両側面に適合するキャスター（２４）を設けたシ
   ャフト（２２′）を嵌合できるよう、したことを特徴と
   する請求項１乃至７のいずれか一項に記載のカート。
9. 【請求項９】 板状素子（１２，１４）の間を、ネジ
   （３２，４２′）によって、ダブルロックする構成にし
   たことを特徴とする請求項１乃至８のいずれか一項に記
   載のカート。
10. 【請求項１０】 ２つの板状素子（１２，１４）の間の
    距離を、ビーム（２６）の寸法に調整自在にし、カッタ
    ー（４６）または対向カッターの支持構体（４４）に連
    結するよう、した請求項１乃至９のいずれか一項に記載
    のカート。