JPH0616716Y2 - プリプレグの切断装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、プリプレグの切断不良を発生しない切断装置
に関する。

（従来の技術） 広幅の基材を使用するプリプレグの製造において幅を分
割するためにスリットを行なうと、切断機前のおさえロ
ールとその支持ロールにスリット面から発生する樹脂粉
が付着する。この樹脂粉付着のために基材を均一におさ
えることができず、しわ不良、切断直角度不良が発生す
る。この不良を防止するために、スリット後に樹脂粉を
吸引する装置の設置、あるいは機械を止めてロールを清
掃することが行われてきた。

（考案が解決しようとする課題） しかし、前記の対策手段では機械の稼動中に樹脂粉を除
くことは不可能であるから、機械を稼動する限り切断不
良の発生は避け難いことであり、有効な手段の開発が必
要である。

（課題を解決するための手段） 前記の課題にかんがみて研究を重ねた結果、次の考案を
得た。本考案は、広幅長尺プリプレグの製造における流
れにおいて、プリプレグの幅を分割するスリット装置
と、引続くおさえロールとその支持ロールの各ロール面
に前記分割線に対応する位置を中心とする特定幅の溝を
設けた組ロールと、さらにプリプレグを特定長さに切断
するカッターとから成るプリプレグの切断装置である。

次に本考案の実施例を図によって説明する。第１図は切
断装置を示す側面図である。乾燥機５を出た広幅長尺の
プリプレグ６は、スリット装置４で幅を分割され、引続
きおさえロール１と支持ロール２の間を通り、さらにカ
ッター３に到り短く切断される。本考案の要点はおさえ
ロール１及び支持ロール２のロール面に溝を設けること
にある。この両ロール面に溝を設けた状態図を第２図に
示す。両ロールに設ける溝の幅及び深さを同じとし、各
溝幅の中心は両ロール間を通るプリプレグの分割線（ス
リット）位置７と一致するようにする。溝の幅及び深さ
の寸法実施例は、第２図に示すように、幅１０〜５０m
m、深さ５〜１０mmである。

（作用） おさえロール面と支持ロール面において、プリプレグの
スリット位置に対応する部位に溝を設けることによって
スリットから生ずる樹脂粉がロールに付着しない。した
がって、樹脂粉によるプリプレグの送り狂いをおこすこ
となく、切断不良を発生することがない。

（考案の効果） 本考案によって、機械を止めて清掃する必要がなく、切
断不良の発生が無くなった。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のプリプレグの切断装置を示し、第２図
はおさえロール及び支持ロールに設けた溝の説明図であ
る。 １……おさえロール、２……支持ロール、 ３……カッター、４……スリット装置、 ５……乾燥機、６……プリプレグ、 ７……スリット位置。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−138590（ＪＰ，Ａ) 実開 昭52−68083（ＪＰ，Ｕ) 特公 昭51−7869（ＪＰ，Ｂ１)

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】広幅長尺のプリプレグの幅を分割するスリ
   ット装置と、おさえロールとその支持ロールの各ロール
   面に前記分割線に対応する位置を中心とする特定幅の溝
   を設けた組ロールと、プリプレグを特定長さに切断する
   カッターとから成るプリプレグの切断装置。