JPH0822827B2 - カリックスアレン誘導体およびそれを製造する方法 - Google Patents
カリックスアレン誘導体およびそれを製造する方法Info
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- JPH0822827B2 JPH0822827B2 JP63164746A JP16474688A JPH0822827B2 JP H0822827 B2 JPH0822827 B2 JP H0822827B2 JP 63164746 A JP63164746 A JP 63164746A JP 16474688 A JP16474688 A JP 16474688A JP H0822827 B2 JPH0822827 B2 JP H0822827B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、包接作用を有し各種金属イオンの選択的輸
送に有用であるばかりでなく、生理活性や酸化還元作用
を有する或は電導性のある電荷移動錯体を作ることが出
来る新規なカリックスアレン誘導体、中間体及びその製
造法に関する。
送に有用であるばかりでなく、生理活性や酸化還元作用
を有する或は電導性のある電荷移動錯体を作ることが出
来る新規なカリックスアレン誘導体、中間体及びその製
造法に関する。
[従来技術] カリックスアレン誘導体は、一般的にはパラ位に例え
ばハロゲン原子、アルキル基等の置換基を持ったフェノ
ール誘導体とフォルマリン若しくはパラフォルムとを縮
合環化して作られるメタシクロファンであり、5及び7
量体も知られていはいるが、主として3、4、6及び8
量体が一般的である。
ばハロゲン原子、アルキル基等の置換基を持ったフェノ
ール誘導体とフォルマリン若しくはパラフォルムとを縮
合環化して作られるメタシクロファンであり、5及び7
量体も知られていはいるが、主として3、4、6及び8
量体が一般的である。
しかし、上記した如きフェノール誘導体を原料として
得られたカリックスアレン誘導体、及びこのカリックス
アレン誘導体に更にスルホン基、カルボキシル基等の水
溶性基を導入したカリックスアレン誘導体等は、機能的
には包接作用のみしか持ってはいない。そのため、これ
以外の用途への利用は難しかった。
得られたカリックスアレン誘導体、及びこのカリックス
アレン誘導体に更にスルホン基、カルボキシル基等の水
溶性基を導入したカリックスアレン誘導体等は、機能的
には包接作用のみしか持ってはいない。そのため、これ
以外の用途への利用は難しかった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、包接作用のみならず、生理活性や酸化還元
作用を有する、或は電導性のある電荷移動錯体を作るこ
とが出来る新規なカリックスアレン誘導体を提供するこ
とを目的とする。
作用を有する、或は電導性のある電荷移動錯体を作るこ
とが出来る新規なカリックスアレン誘導体を提供するこ
とを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、一般式[I]又は一般式[II] (式中、nは3〜8の整数を表わす。) で示されるカリックスアレン誘導体及びその製造法、並
びに一般式[IX] 〔式中R4が水素原子を表す場合、R5は−COR1、−NHCOR1
(R1は飽和アルキル基を表す。)、−N=N−R3(R3は
置換基を有していてもよいフェニル基又は置換基を有し
ていてもよいナフチル基を表す)又は−NH2を表し、R4
が−COR2(R2はR1と同様の飽和アルキル基を表す)を表
す場合、R5は−COR1又は−OCOR1(R1は前記に同じ)を
表し、nは3〜8の整数を表す。〕で示される一般式I,
IIの化合物の中間体であるカリックスアレン誘導体に関
する発明である。
びに一般式[IX] 〔式中R4が水素原子を表す場合、R5は−COR1、−NHCOR1
(R1は飽和アルキル基を表す。)、−N=N−R3(R3は
置換基を有していてもよいフェニル基又は置換基を有し
ていてもよいナフチル基を表す)又は−NH2を表し、R4
が−COR2(R2はR1と同様の飽和アルキル基を表す)を表
す場合、R5は−COR1又は−OCOR1(R1は前記に同じ)を
表し、nは3〜8の整数を表す。〕で示される一般式I,
IIの化合物の中間体であるカリックスアレン誘導体に関
する発明である。
即ち本発明は、包接作用を有するものしか知られてい
なかったカリックスアレン誘導体に新たな作用、効果を
付加すべく鋭意研究の結果、一般式〔I〕及び〔II〕で
示される化合物には、包接作用のみならず、生理活性や
酸化還元作用があり、しかもこれらを用いれば電導性の
ある電荷移動錯体を製造し得ることを見出し、本発明を
完成するに至った。
なかったカリックスアレン誘導体に新たな作用、効果を
付加すべく鋭意研究の結果、一般式〔I〕及び〔II〕で
示される化合物には、包接作用のみならず、生理活性や
酸化還元作用があり、しかもこれらを用いれば電導性の
ある電荷移動錯体を製造し得ることを見出し、本発明を
完成するに至った。
本発明に係る一般式〔I〕,〔II〕及び〔XI〕で示さ
れる化合物のnは3〜8の整数を表し、一般式〔XI〕で
示される化合物の置換基の定義については、R4が水素原
子を表す場合、R5は−COR1、−NHCOR1〔R1はメチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基、アミル基、ヘキシル
基等の飽和アルキル基(直鎖状、分枝状の何れにて可)
を表す〕、−N=N−R3(R3はメチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基等のアルキル基、メトキシ基、エト
キシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基、
スルホ基、カルボキシル基、沃素、臭素、塩素等のハロ
ゲン原子等で置換されていても良いフェニル基又はナフ
チル基を表す)又は−NH2を表し、R4が−COR2(R2はR1
と同様の飽和アルキル基を示す)を表す場合、R5は−CO
R1又は−OCOR1(R1は前記に同じ)を表す。
れる化合物のnは3〜8の整数を表し、一般式〔XI〕で
示される化合物の置換基の定義については、R4が水素原
子を表す場合、R5は−COR1、−NHCOR1〔R1はメチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基、アミル基、ヘキシル
基等の飽和アルキル基(直鎖状、分枝状の何れにて可)
を表す〕、−N=N−R3(R3はメチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基等のアルキル基、メトキシ基、エト
キシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基、
スルホ基、カルボキシル基、沃素、臭素、塩素等のハロ
ゲン原子等で置換されていても良いフェニル基又はナフ
チル基を表す)又は−NH2を表し、R4が−COR2(R2はR1
と同様の飽和アルキル基を示す)を表す場合、R5は−CO
R1又は−OCOR1(R1は前記に同じ)を表す。
本発明に係る一般式〔I〕、〔II〕及び〔XI〕で示さ
れる化合物は、例えば以下に示す経路で合成することが
出来る。
れる化合物は、例えば以下に示す経路で合成することが
出来る。
尚、上記各一般式に於いて、式中、nは3〜8の整数を
表わす。
表わす。
・経路1 一般式[VI]で示される化合物を有機溶媒中に溶解
し、これに無水塩化アルミニウムを添加してフリース転
移を起こさせて、一般式[VII]で示される化合物と
し、これに酢酸−硫酸混液中でナトリウムアジドを反応
させる、所謂シュミット反応により、一般式[VIII]
(一般式[XI]に於いて、R4が水素原子で、R5が−NHCO
R1である化合物)の化合物とする。この一般式[VIII]
で示される化合物を、例えば第二鉄塩,赤血塩,重クロ
ム酸塩,次亜鉛素酸塩等の酸化剤により酸化すれば、一
般式[II]の化合物となる。
し、これに無水塩化アルミニウムを添加してフリース転
移を起こさせて、一般式[VII]で示される化合物と
し、これに酢酸−硫酸混液中でナトリウムアジドを反応
させる、所謂シュミット反応により、一般式[VIII]
(一般式[XI]に於いて、R4が水素原子で、R5が−NHCO
R1である化合物)の化合物とする。この一般式[VIII]
で示される化合物を、例えば第二鉄塩,赤血塩,重クロ
ム酸塩,次亜鉛素酸塩等の酸化剤により酸化すれば、一
般式[II]の化合物となる。
・経路2 上記経路1で得られた一般式[VII]の化合物に、無
水酢酸,アシルクロライド等の反応させる常法によりア
シル化して一般式[IX](一般式[XI]に於いて、R4が
−COR6で、R5が−COR1である化合物)の化合物とする。
これを、例えばクロロホルム,四塩化炭素等のハロゲン
化炭化水素溶媒に溶解し、過酢酸,過安息香酸等の過酸
の同溶媒溶液を加え反応させれば一般式[X](一般式
[XI]に於いて、R4が−COR6で、R5が−OCOR1である化
合物)の化合物が得られる。この一般式[X]の化合物
を、例えばエチルアルコール,n−プロパノール,イソプ
ロパノール,n−ブタノール等の水溶性溶媒中で、酸性下
に例えば塩化第一錫等の還元剤を作用させて加水分解す
ることにより一般式[I]の化合物を得ることが出来
る。
水酢酸,アシルクロライド等の反応させる常法によりア
シル化して一般式[IX](一般式[XI]に於いて、R4が
−COR6で、R5が−COR1である化合物)の化合物とする。
これを、例えばクロロホルム,四塩化炭素等のハロゲン
化炭化水素溶媒に溶解し、過酢酸,過安息香酸等の過酸
の同溶媒溶液を加え反応させれば一般式[X](一般式
[XI]に於いて、R4が−COR6で、R5が−OCOR1である化
合物)の化合物が得られる。この一般式[X]の化合物
を、例えばエチルアルコール,n−プロパノール,イソプ
ロパノール,n−ブタノール等の水溶性溶媒中で、酸性下
に例えば塩化第一錫等の還元剤を作用させて加水分解す
ることにより一般式[I]の化合物を得ることが出来
る。
・経路3 一般式[V]の化合物に、芳香族ジアゾニウム塩をカ
ップリングさせて一般式[IV](一般式[XI]に於い
て、R4が水素原子で、R5が−N=N−R3である化合物)
の化合物とし、これに、例えば錫−塩酸,ハイドロサル
ファイト等の還元剤を作用させると一般式[III](一
般式[XI]に於いて、R4が水素原子で、R5が−NH2であ
る化合物)で示される化合物が得られる。この一般式
[III]の化合物を、例えば第二鉄塩,赤血塩,重クロ
ム酸塩,次亜塩素酸塩等の酸化剤により酸化して一般式
[II]の化合物とする。
ップリングさせて一般式[IV](一般式[XI]に於い
て、R4が水素原子で、R5が−N=N−R3である化合物)
の化合物とし、これに、例えば錫−塩酸,ハイドロサル
ファイト等の還元剤を作用させると一般式[III](一
般式[XI]に於いて、R4が水素原子で、R5が−NH2であ
る化合物)で示される化合物が得られる。この一般式
[III]の化合物を、例えば第二鉄塩,赤血塩,重クロ
ム酸塩,次亜塩素酸塩等の酸化剤により酸化して一般式
[II]の化合物とする。
本発明に於いて用いられる、一般式[V]で示される
化合物は、例えばp−アルキルフェノールとフォルマリ
ン若しくはパラフォルムとを縮合環化した後、脱アルキ
ル化する常法により容易に合成し得るので、このように
して調製したものを用いれば足りる。
化合物は、例えばp−アルキルフェノールとフォルマリ
ン若しくはパラフォルムとを縮合環化した後、脱アルキ
ル化する常法により容易に合成し得るので、このように
して調製したものを用いれば足りる。
本発明に於いて用いられる、一般式[VI]で示される
化合物は、上記した如き方法により得られた一般式
[V]で示される化合物を、常法、即ち無水酢酸,アシ
ルクロライド等のアシル化剤と反応させることにより容
易に合成し得るので、このようにして調製したものを用
いれば足りる。
化合物は、上記した如き方法により得られた一般式
[V]で示される化合物を、常法、即ち無水酢酸,アシ
ルクロライド等のアシル化剤と反応させることにより容
易に合成し得るので、このようにして調製したものを用
いれば足りる。
本発明に於いて用いられる、芳香族ジアゾニウム塩
は、アニリン,スルファニル酸,ナフチルアミン,スル
フォナフチルアミン等の芳香族第一級アミンと亜硝酸を
反応させれば、容易に得られるのでこのようにして調製
したものを用いれば足りる。
は、アニリン,スルファニル酸,ナフチルアミン,スル
フォナフチルアミン等の芳香族第一級アミンと亜硝酸を
反応させれば、容易に得られるのでこのようにして調製
したものを用いれば足りる。
また、一般式[I]及び[II]の化合物は、お互いの
還元型或は酸化型の化合物であり、一方を原料とすれば
他方は容易に調製し得る。即ち、一般式[I]で示され
る化合物に、例えば第二鉄塩,赤血塩,重クロム酸塩等
の酸化剤を作用させて酸化すれば、容易に一般式[II]
の化合物となるし、また、一般式[II]の化合物を、二
硫化炭素、クロロホルム,四塩化炭素等のハロゲン化炭
化水素、アルコール類、テトラヒドロフラン、或はクロ
ルベンゼン等の芳香族炭化水素等の溶媒に分散し、これ
にハイドロサルファイト水溶液,亜硫酸塩水溶液,亜硫
酸溶液等の還元剤を作用させれば、容易に一般式[I]
の化合物となる。
還元型或は酸化型の化合物であり、一方を原料とすれば
他方は容易に調製し得る。即ち、一般式[I]で示され
る化合物に、例えば第二鉄塩,赤血塩,重クロム酸塩等
の酸化剤を作用させて酸化すれば、容易に一般式[II]
の化合物となるし、また、一般式[II]の化合物を、二
硫化炭素、クロロホルム,四塩化炭素等のハロゲン化炭
化水素、アルコール類、テトラヒドロフラン、或はクロ
ルベンゼン等の芳香族炭化水素等の溶媒に分散し、これ
にハイドロサルファイト水溶液,亜硫酸塩水溶液,亜硫
酸溶液等の還元剤を作用させれば、容易に一般式[I]
の化合物となる。
以下に実施例を示し、本発明を更に詳細に説明する
が、本発明はこれらにより何ら制限されるものではな
い。
が、本発明はこれらにより何ら制限されるものではな
い。
[実施例] 実施例1.経路1によるパラベンゾキノリルタイプ−カリ
ックス[4]アレン(一般式[II]でn=4の化合物)
の合成 (1)パラアセチル−ハイドロキシ−カリックス[4]
アレン(一般式[VII]でR1=−CH3,n=4の化合物)の
合成 アセトキシ−カリックス[4]アレン(一般式[VI]
でR1=−CH3の化合物)5.0gをニトロベンゼン135mlに溶
解し、これに無水塩化アルミニウム6.8gを加え、50〜60
℃にて5時間撹拌後、10%塩酸50mlを加え、更に1時間
撹拌した。その後水層を除き有機層を水洗した。次にニ
トロベンゼンを減圧下に留去し、得られた粉末をクロロ
ホルムで再結晶して、パラアセチル−ハイドロキシ−カ
リックス[4]アレンの白色結晶性粉末4.73gを得た。
ックス[4]アレン(一般式[II]でn=4の化合物)
の合成 (1)パラアセチル−ハイドロキシ−カリックス[4]
アレン(一般式[VII]でR1=−CH3,n=4の化合物)の
合成 アセトキシ−カリックス[4]アレン(一般式[VI]
でR1=−CH3の化合物)5.0gをニトロベンゼン135mlに溶
解し、これに無水塩化アルミニウム6.8gを加え、50〜60
℃にて5時間撹拌後、10%塩酸50mlを加え、更に1時間
撹拌した。その後水層を除き有機層を水洗した。次にニ
トロベンゼンを減圧下に留去し、得られた粉末をクロロ
ホルムで再結晶して、パラアセチル−ハイドロキシ−カ
リックス[4]アレンの白色結晶性粉末4.73gを得た。
m.p.:369℃ 元素分析値:(C9H8O2)4(分子量592) 理論値(%):C;72.99、H;5.40 測定値(%):C;73.05、H;5.32 13CNMR(CDCl3):δ(ppm)26.3(CH3),31.0(CH2),12
8.5(Ar*H),129.3(Ar*−CH2),129.5(Ar*−C=
0),156.6(Ar*−0),196.0(C=0)1 HNMR(CDCl3):δ(ppm)2.5(CH3),4.0(CH2),6.8
(ArH) MS(m/e):593 (2)パラアセトアミド−ハイドロキシ−カリックス
[4]アレン(一般式[VIII]でR1=−CH3,n=4の化
合物)の合成 (1)で得られたパラアセチル−ハイドロキシ−カリ
ックス[4]アレン1.5gを酢酸60mlと硫酸4.5mlとの混
液中に室温で撹拌溶解した。これに撹拌下ナトリウムア
ジド0.98gを少量づつ添加しこれを65℃で5時間撹拌し
た。内容物を150mlの氷水中に注ぎ析出する粉末を取
し、ジメチルホルムアミドで再結晶してパラアセトアミ
ド−ハイドロキシ−カリックス[4]アレンの白色結晶
性粉末1.15gを得た。
8.5(Ar*H),129.3(Ar*−CH2),129.5(Ar*−C=
0),156.6(Ar*−0),196.0(C=0)1 HNMR(CDCl3):δ(ppm)2.5(CH3),4.0(CH2),6.8
(ArH) MS(m/e):593 (2)パラアセトアミド−ハイドロキシ−カリックス
[4]アレン(一般式[VIII]でR1=−CH3,n=4の化
合物)の合成 (1)で得られたパラアセチル−ハイドロキシ−カリ
ックス[4]アレン1.5gを酢酸60mlと硫酸4.5mlとの混
液中に室温で撹拌溶解した。これに撹拌下ナトリウムア
ジド0.98gを少量づつ添加しこれを65℃で5時間撹拌し
た。内容物を150mlの氷水中に注ぎ析出する粉末を取
し、ジメチルホルムアミドで再結晶してパラアセトアミ
ド−ハイドロキシ−カリックス[4]アレンの白色結晶
性粉末1.15gを得た。
m.p.:403〜407℃ 元素分析値:(C9H9O2N)4(分子量652) 理論値(%):C;66.28、H;5.52、N;8.58 測定値(%):C;66.19、H;5.61、N;8.63 IR(KBr):3150(−OH),1660(C=0),1570(アミド
II),740(NH),1620(ベンゼン環),1270〜1220(C−
O,OH)cm-1 13 CNMR((CD3)2SO):δ(ppm)23.6(CH3),31.3(C
H2),119.6(Ar*H),127.9(Ar*H),132.5(Ar*C
H2),145.0(Ar*−O),167.3(C=0)1 HNMR((CD3)2SO):δ(ppm)1.9(CH3),3.8(CH2),
7.2(ArH),9.6(NH) MS(m/e):653 (3)パラベンゾキノリルタイプ−カリックス[4]ア
レン(一般式[II]でn=4の化合物)の合成 (2)で得られたパラアセトアミド−ハイドロキシ−
カリックス[4]アレン1gを酢酸100mlに50℃で溶解
し、これに塩化第二鉄(無水)3.02g、水10ml及び塩酸
(36%)10mlとの混液を滴下した後2時間撹拌を続け
た。析出した粉末を取水洗後クロロホルムから再結晶
しパラベンゾキノリルタイプ−カリックス[4]アレン
の黄色結晶粉末0.5gを得た。この化合物は融点を示さず
200℃で褐色をおび、250℃付近で分解した。
II),740(NH),1620(ベンゼン環),1270〜1220(C−
O,OH)cm-1 13 CNMR((CD3)2SO):δ(ppm)23.6(CH3),31.3(C
H2),119.6(Ar*H),127.9(Ar*H),132.5(Ar*C
H2),145.0(Ar*−O),167.3(C=0)1 HNMR((CD3)2SO):δ(ppm)1.9(CH3),3.8(CH2),
7.2(ArH),9.6(NH) MS(m/e):653 (3)パラベンゾキノリルタイプ−カリックス[4]ア
レン(一般式[II]でn=4の化合物)の合成 (2)で得られたパラアセトアミド−ハイドロキシ−
カリックス[4]アレン1gを酢酸100mlに50℃で溶解
し、これに塩化第二鉄(無水)3.02g、水10ml及び塩酸
(36%)10mlとの混液を滴下した後2時間撹拌を続け
た。析出した粉末を取水洗後クロロホルムから再結晶
しパラベンゾキノリルタイプ−カリックス[4]アレン
の黄色結晶粉末0.5gを得た。この化合物は融点を示さず
200℃で褐色をおび、250℃付近で分解した。
元素分析値:(C7H4O2)4(分子量480) 理論値(%):C;70.00、H;3.33 測定値(%):C;69.92、H;3.38 1HNMR((CD3)2SO):δ(ppm)6.7(−C=C−),3.5
(−CH2−) MS(m/e):481 尚同様の方法により合成したパラベンゾキノリルタイ
プ−カリックス[6]アレン及びパラベンゾキノリルタ
イプ−カリックス[8]アレンは何れも融点を示さず20
0℃で褐変し、250℃以上で分解した。
(−CH2−) MS(m/e):481 尚同様の方法により合成したパラベンゾキノリルタイ
プ−カリックス[6]アレン及びパラベンゾキノリルタ
イプ−カリックス[8]アレンは何れも融点を示さず20
0℃で褐変し、250℃以上で分解した。
実施例2.パラハイドロキシ−ハイドロキシ−カリックス
[4]アレン(一般式[I]でn=4の化合物)の合成 実施例1の(3)で得られたパラベンゾキノリルタイ
プ−カリックス[4]アレン0.5gをクロロホルム300ml
中に分散し、ハイドロサルファイト8.7gを水15mlに溶解
した溶液を加え、撹拌還流下に1時間反応させた。放冷
し析出する白色結晶性粉末を取しアセトンで再結晶
し、パラハイドロキシ−ハイドロキシ−カリックス
[4]アレン0.5gを得た。此の化合物は融点を示さず35
0℃で着色し、450℃で分解した。
[4]アレン(一般式[I]でn=4の化合物)の合成 実施例1の(3)で得られたパラベンゾキノリルタイ
プ−カリックス[4]アレン0.5gをクロロホルム300ml
中に分散し、ハイドロサルファイト8.7gを水15mlに溶解
した溶液を加え、撹拌還流下に1時間反応させた。放冷
し析出する白色結晶性粉末を取しアセトンで再結晶
し、パラハイドロキシ−ハイドロキシ−カリックス
[4]アレン0.5gを得た。此の化合物は融点を示さず35
0℃で着色し、450℃で分解した。
元素分析値:(C7H6O2)4(分子量488) 理論値(%):C;68.87、H;4.92 測定値(%):C;68.81、H;4.97 IR(KBr):3450〜3200(−OH),1608(ベンゼン環),13
60(−OH),1210(C−O)cm-1 13 CNMR((CD3)2CO):δ(ppm)152.9(C*(Ar)−OH),
130.6(Ar*-CH2-Ar*),116.7(C*(Ar)),143.7C*(A
r)−OH),37.2(Ar−C*H2−Ar)1 HNMR((CD3)2CO):δ(ppm)9.8(−OH),7.8(−O
H),6.6(ArH),3.7(−CH2−) MS(m/e):489 尚同様の方法により合成したパラハイドロキシ−ハイ
ドロキシ−カリックス[6]アレン及びパラハイドロキ
シ−ハイドロキシカリックス[8]アレンは、何れも融
点を示さず350℃付近から着色し450℃以上で分解した。
60(−OH),1210(C−O)cm-1 13 CNMR((CD3)2CO):δ(ppm)152.9(C*(Ar)−OH),
130.6(Ar*-CH2-Ar*),116.7(C*(Ar)),143.7C*(A
r)−OH),37.2(Ar−C*H2−Ar)1 HNMR((CD3)2CO):δ(ppm)9.8(−OH),7.8(−O
H),6.6(ArH),3.7(−CH2−) MS(m/e):489 尚同様の方法により合成したパラハイドロキシ−ハイ
ドロキシ−カリックス[6]アレン及びパラハイドロキ
シ−ハイドロキシカリックス[8]アレンは、何れも融
点を示さず350℃付近から着色し450℃以上で分解した。
実施例3.経路2によるパラハイドロキシ−ハイドロキシ
−カリックス[4]アレン(一般式[I]でn=4の化
合物)の合成 (1)パラアセチル−アセトキシ−カリックス[4]ア
レン(一般式[IX]でR1=−CH3,R2=−CH3,n=4の化
合物)の合成 実施例1の(1)により得られたパラアセチル−ハイド
ロキシ−ハイドロキシ−カリックス[4]アレン3gを無
水酢酸100ml無水酢酸ソーダ8.5gとの混合液に加え、加
熱30分後、放冷し、析出した結晶を取し、クロロホル
ムから再結晶して白色結晶性粉末3.5gを得た。
−カリックス[4]アレン(一般式[I]でn=4の化
合物)の合成 (1)パラアセチル−アセトキシ−カリックス[4]ア
レン(一般式[IX]でR1=−CH3,R2=−CH3,n=4の化
合物)の合成 実施例1の(1)により得られたパラアセチル−ハイド
ロキシ−ハイドロキシ−カリックス[4]アレン3gを無
水酢酸100ml無水酢酸ソーダ8.5gとの混合液に加え、加
熱30分後、放冷し、析出した結晶を取し、クロロホル
ムから再結晶して白色結晶性粉末3.5gを得た。
m.p.:338℃ 元素分析値:(C11H10O3)4(分子量760) 理論値(%):C;69.49、H;4.92 測定値(%):C;68.81、H;4.97 13CNMR(CDCl3):δ(ppm)20.2(CH3),20.9(CH3),3
7.5(CH2),121.8(Ar*H),133.7(Ar*-CH2),145.7
(Ar*−C=0),147.8(Ar*−O),168.5(C=0),1
69.0(C=0)1 HNMR(CDCl3):δ(ppm)1.7(CH3),2.2(CH3),3.7
(CH2),6.8(Ar*H) MS(m/e):761 (2)パラアセトキシ−アセトキシ−カリックス[4]
アレン(一般式[X]でR1=−CH3,R2=−CH3,n=4の
化合物)の合成 実施例3の(1)により得られたパラアセチル−アセト
キシ−カリックス[4]アレン1.9gをクロロホルム30ml
に溶解し、これに過安息香酸2.76gを含むクロロホルム
溶液22.5mlを加え、27日間常温暗所に置き反応させた。
次にこれを2%炭酸ソーダ溶液100mlで洗滌、更に水洗
しクロロホルムを留去して白色粉末を得た。アセトンで
再結し白色結晶性粉末1.8gを得た。
7.5(CH2),121.8(Ar*H),133.7(Ar*-CH2),145.7
(Ar*−C=0),147.8(Ar*−O),168.5(C=0),1
69.0(C=0)1 HNMR(CDCl3):δ(ppm)1.7(CH3),2.2(CH3),3.7
(CH2),6.8(Ar*H) MS(m/e):761 (2)パラアセトキシ−アセトキシ−カリックス[4]
アレン(一般式[X]でR1=−CH3,R2=−CH3,n=4の
化合物)の合成 実施例3の(1)により得られたパラアセチル−アセト
キシ−カリックス[4]アレン1.9gをクロロホルム30ml
に溶解し、これに過安息香酸2.76gを含むクロロホルム
溶液22.5mlを加え、27日間常温暗所に置き反応させた。
次にこれを2%炭酸ソーダ溶液100mlで洗滌、更に水洗
しクロロホルムを留去して白色粉末を得た。アセトンで
再結し白色結晶性粉末1.8gを得た。
m.p.380℃ 元素分析値:(C11H10O4)4(分子量824) 理論値(%):C;64.10、H;4.85 測定値(%):C;64.13、H;4.79 13CNMR(CDCl3):δ(ppm)20.3(CH3),21.0(CH3),3
7.5(CH2),121.8(Ar*H),133.8(Ar*-CH2),147.8
(Ar*−O),168.6(C=0),169.1(C=0)1 HNMR(CDCl3):δ(ppm)1.7(CH3),2.2(CH3),3.7
(CH2),6.8(ArH) MS(m/e):825 (3)パラハイドロキシ−ハイドロキシ−カリックス
[4]アレン(一般式[I]でn=4の化合物)の合成 実施例3の(2)により得られたパラアセトキシ−アセ
トキシ−カリックス[4]アレン2.06gをエチルアルコ
ール20ml,塩化第一錫0.25gと塩酸(36%)0.25mlの溶液
に加え、1時間煮沸還流後、溶液を1/4量迄に蒸発濃縮
し、これに水15mlを加え一晩放置し析出する結晶を取
しアセトンで再結晶し白色結晶性粉末1.16gを得た。こ
の化合物は融点を示さず350℃で着色し450℃で分解し
た。
7.5(CH2),121.8(Ar*H),133.8(Ar*-CH2),147.8
(Ar*−O),168.6(C=0),169.1(C=0)1 HNMR(CDCl3):δ(ppm)1.7(CH3),2.2(CH3),3.7
(CH2),6.8(ArH) MS(m/e):825 (3)パラハイドロキシ−ハイドロキシ−カリックス
[4]アレン(一般式[I]でn=4の化合物)の合成 実施例3の(2)により得られたパラアセトキシ−アセ
トキシ−カリックス[4]アレン2.06gをエチルアルコ
ール20ml,塩化第一錫0.25gと塩酸(36%)0.25mlの溶液
に加え、1時間煮沸還流後、溶液を1/4量迄に蒸発濃縮
し、これに水15mlを加え一晩放置し析出する結晶を取
しアセトンで再結晶し白色結晶性粉末1.16gを得た。こ
の化合物は融点を示さず350℃で着色し450℃で分解し
た。
元素分析値:(C7H6O2)4(分子量488) 理論値(%):C;68.87、H;4.92 測定値(%):C;68.12、H;5.17 MS(m/e):489 実施例4.経路3によるパラベンゾキノリルタイプ−カリ
ックス[6]アレン(一般式[II]でn=6の化合物)
の合成 (1)パラフェニルアゾ−ハイドロキシ−カリックス
[6]アレン(一般式[IV]で n=6の化合物)の合成 アニリン0.93gを水20ml,塩酸(36%)3mlの溶液に溶か
し5℃以下に冷却しつゝ、これに亜硝酸ソーダ0.76gと
水1.5mlの溶液を撹拌下に滴下しジアゾニウム塩の溶液
をつくった。一方ハイドロキシ−カリックス[6]アレ
ン1.0gを酢酸ソーダ4.08gとテトラヒドロフラン20mlの
溶液に溶解し、撹拌下5℃に冷却しつゝ、上記のジアゾ
ニウム塩溶液を加え、カップリングを行った。
ックス[6]アレン(一般式[II]でn=6の化合物)
の合成 (1)パラフェニルアゾ−ハイドロキシ−カリックス
[6]アレン(一般式[IV]で n=6の化合物)の合成 アニリン0.93gを水20ml,塩酸(36%)3mlの溶液に溶か
し5℃以下に冷却しつゝ、これに亜硝酸ソーダ0.76gと
水1.5mlの溶液を撹拌下に滴下しジアゾニウム塩の溶液
をつくった。一方ハイドロキシ−カリックス[6]アレ
ン1.0gを酢酸ソーダ4.08gとテトラヒドロフラン20mlの
溶液に溶解し、撹拌下5℃に冷却しつゝ、上記のジアゾ
ニウム塩溶液を加え、カップリングを行った。
次に塩酸(36%)0.5mlを含む水150mlを加え、加温後
粉末を取し、水洗を繰返した後赤色粉末1.85gを得
た。
粉末を取し、水洗を繰返した後赤色粉末1.85gを得
た。
本品は融点を示さず275〜280℃で分解した。
元素分析値:(C13H10ON2)6(分子量1260) 理論値(%):C;74.30、H;4.76、N;13.33 測定値(%):C;74.36、H;4.71、N;13.29 IR(KBr):3500〜3200(−OH),1600,1470,1450(ベン
ゼン環),1270(C−O)cm-1 MS(m/e):1261 (2)パラアミノ−ハイドロキシ−カリックス[6]ア
レン(一般式[III]でn=6の化合物)の合成 実施例4の(1)により得られたパラフェニルアゾ−ハ
イドロキシ−カリックス[6]アレン2.06gを2%苛性
ソーダ溶液200mlに加温溶解し、これにハイドロサルフ
ァイト7.0gを加え、90℃に30分間加熱すると液は褪色し
白濁して来た。冷後析出した白色結晶性粉末を取、水
洗、乾燥し1.08gを得た。放置すると灰青色を経て黒色
に変化した。テトラヒドロフランで再結した。融点を示
さず260℃より分解した。
ゼン環),1270(C−O)cm-1 MS(m/e):1261 (2)パラアミノ−ハイドロキシ−カリックス[6]ア
レン(一般式[III]でn=6の化合物)の合成 実施例4の(1)により得られたパラフェニルアゾ−ハ
イドロキシ−カリックス[6]アレン2.06gを2%苛性
ソーダ溶液200mlに加温溶解し、これにハイドロサルフ
ァイト7.0gを加え、90℃に30分間加熱すると液は褪色し
白濁して来た。冷後析出した白色結晶性粉末を取、水
洗、乾燥し1.08gを得た。放置すると灰青色を経て黒色
に変化した。テトラヒドロフランで再結した。融点を示
さず260℃より分解した。
元素分析値:(C7H7ON)6(分子量726) 理論値(%):C;69.40、H;5.72、N;11.56 測定値(%):C;69.44、H;5.82、N;11.51 MS(m/e):727 (3)パラアミノ−ハイドロキシ−カリックス[6]ア
レン硫酸塩(一般式[III]でn=6の化合物の硫酸
塩)の合成 実施例4の(2)により得られたパラアミノ−ハイドロ
キシ−カリックス[6]アレン1.08gを1%硫酸18ml中
に加え充分振盪後析出した白色結晶を取、1%硫酸で
洗滌後乾燥し1.95gを得た。白色結晶性粉末で融点を示
さず250℃で着色し300℃で黒化分解した。
レン硫酸塩(一般式[III]でn=6の化合物の硫酸
塩)の合成 実施例4の(2)により得られたパラアミノ−ハイドロ
キシ−カリックス[6]アレン1.08gを1%硫酸18ml中
に加え充分振盪後析出した白色結晶を取、1%硫酸で
洗滌後乾燥し1.95gを得た。白色結晶性粉末で融点を示
さず250℃で着色し300℃で黒化分解した。
IR(KBr):3300〜3200(OH),3100〜2700(−NH2),162
0(ベンゼン環),1490〜1470(ベンゼン環),1140(C
−O),1120(S=0)cm-1 (4)パラアセトアミド−アセトキシ−カリックス
[6]アレン(一般式[XI]でR4=−COCH3,R5=−NHC
OCH3,n=6の化合物)の合成 実施例4の(2)で得られたパラアミノ−ハイドロキシ
−カリックス[6]アレン1.18gをピリジン50mlに溶解
し、これに無水酢酸4.89gを加え、2時間加熱還流した
後、ピリジンを真空下留去した。次に1%塩酸で洗い残
渣を取し白色結晶を得た。メタノールで再結晶し1.52
gを得た。
0(ベンゼン環),1490〜1470(ベンゼン環),1140(C
−O),1120(S=0)cm-1 (4)パラアセトアミド−アセトキシ−カリックス
[6]アレン(一般式[XI]でR4=−COCH3,R5=−NHC
OCH3,n=6の化合物)の合成 実施例4の(2)で得られたパラアミノ−ハイドロキシ
−カリックス[6]アレン1.18gをピリジン50mlに溶解
し、これに無水酢酸4.89gを加え、2時間加熱還流した
後、ピリジンを真空下留去した。次に1%塩酸で洗い残
渣を取し白色結晶を得た。メタノールで再結晶し1.52
gを得た。
m.p.305〜312℃ 元素分析値:(C11H11O3N6)6(分子量1230) 理論値(%):C;64.41、H;5.36、N;6.83 測定値(%):C;64.37、H;5.41、N;6.81 IR(KBr):1750(C=0),1225(C−O),1195(C−
O),1670(C=0),1560(アミドII),3250(NH),16
60(ベンゼン環)cm-1 13 CNMR((CD3)2SO):δ(ppm)168.1(C=0),167.7
(C=0),143.0(Ar*−O),136.0(Ar*−NH),132.3
(Ar*-CH2),119.1(Ar*H),37.2(CH2),23.8(C
H3),20.0(CH3)1 HNMR((CD3)2SO):δ(ppm)1.6(CH3),2.0(CH3),
3.5(CH2),7.3(Ar*H),9.8(NH) MS(m/e):1231 尚同様の方法により合成したパラアセトアミド−アセ
トキシ−カリックス[4]アレンの融点は403〜407℃で
あった。
O),1670(C=0),1560(アミドII),3250(NH),16
60(ベンゼン環)cm-1 13 CNMR((CD3)2SO):δ(ppm)168.1(C=0),167.7
(C=0),143.0(Ar*−O),136.0(Ar*−NH),132.3
(Ar*-CH2),119.1(Ar*H),37.2(CH2),23.8(C
H3),20.0(CH3)1 HNMR((CD3)2SO):δ(ppm)1.6(CH3),2.0(CH3),
3.5(CH2),7.3(Ar*H),9.8(NH) MS(m/e):1231 尚同様の方法により合成したパラアセトアミド−アセ
トキシ−カリックス[4]アレンの融点は403〜407℃で
あった。
(5)パラベンゾキノリルタイプ−カリックス[6]ア
レン(一般式[II]でn=6の化合物)の合成 実施例4の(2)より得られたパラアミノ−ハイドロキ
シ−カリックス[6]アレン1.05gを酢酸30mlに溶解
し、40〜50℃に加温した。これに塩化第二鉄(無水)4.
9g,塩酸(36%)10mlと水10mlとからなる溶液を撹拌下
滴下した。更に1時間撹拌後放冷し析出した結晶を取
し、クロロホルムから再結晶し黄色の結晶性粉末1.08g
を得た。本品は融点を示さず200℃より褐変し、250℃以
上で分解する。
レン(一般式[II]でn=6の化合物)の合成 実施例4の(2)より得られたパラアミノ−ハイドロキ
シ−カリックス[6]アレン1.05gを酢酸30mlに溶解
し、40〜50℃に加温した。これに塩化第二鉄(無水)4.
9g,塩酸(36%)10mlと水10mlとからなる溶液を撹拌下
滴下した。更に1時間撹拌後放冷し析出した結晶を取
し、クロロホルムから再結晶し黄色の結晶性粉末1.08g
を得た。本品は融点を示さず200℃より褐変し、250℃以
上で分解する。
元素分析値:(C7H4O2)6(分子量720) 理論値(%):C;70.00、H;3.33 測定値(%):C;70.51、H;3.29 MS(m/e):721 実施例5.パラハイドロキシ−ハイドロキシ−カリックス
[6]アレン(一般式[I]でn=6の化合物)の合成 実施例4の(5)より得られたパラベンゾキノリルタイ
プ−カリックス[6]アレン1gを実施例2と同様にクロ
ロホルム中でハイドロサルファイト水溶液で還元し白色
の結晶性粉末0.98gを得た。アセトンで再結した本品を
空気中に放置すると酸化をうけ次第に灰青色となった。
融点を示さず350℃で着色し400〜450℃で分解した。
[6]アレン(一般式[I]でn=6の化合物)の合成 実施例4の(5)より得られたパラベンゾキノリルタイ
プ−カリックス[6]アレン1gを実施例2と同様にクロ
ロホルム中でハイドロサルファイト水溶液で還元し白色
の結晶性粉末0.98gを得た。アセトンで再結した本品を
空気中に放置すると酸化をうけ次第に灰青色となった。
融点を示さず350℃で着色し400〜450℃で分解した。
元素分析値:(C7H6O2)6(分子量732) 理論値(%):C;68.87、H;4.92 測定値(%):C;68.85、H;4.95 MS(m/e):733 実施例6.パラベンゾキノリルタイプ−カリックス[4]
アレン(一般式[II]でn=4の化合物)の合成 実施例3の(3)で得られたパラハイドロキシ−ハイド
ロキシ−カリックス[4]アレン1.2gをテトラヒドロフ
ラン100mlに加え、50℃に加温溶解し、これに塩化第二
鉄(無水)5g,水10mlと塩酸(35%)15mlとの溶液を滴
下、2時間撹拌した。減圧下でテトラヒドロフランを留
去後、残渣を0.5%塩酸50mlで洗い、更に水洗後取乾
燥し黄褐色の粉末を得た。テトラヒドロフランで再結晶
し黄色結晶性粉末0.82gを得た。本品は融点を示さず250
℃以上で分解した。
アレン(一般式[II]でn=4の化合物)の合成 実施例3の(3)で得られたパラハイドロキシ−ハイド
ロキシ−カリックス[4]アレン1.2gをテトラヒドロフ
ラン100mlに加え、50℃に加温溶解し、これに塩化第二
鉄(無水)5g,水10mlと塩酸(35%)15mlとの溶液を滴
下、2時間撹拌した。減圧下でテトラヒドロフランを留
去後、残渣を0.5%塩酸50mlで洗い、更に水洗後取乾
燥し黄褐色の粉末を得た。テトラヒドロフランで再結晶
し黄色結晶性粉末0.82gを得た。本品は融点を示さず250
℃以上で分解した。
元素分析値:(C7H4O2)4(分子量480) 理論値(%):C;70.00、H;3.33 測定値(%):C;69.90、H;3.31 [発明の効果] 以上述べた如く、本発明は、包接作用のみならず、生
理活性や酸化還元作用を有する、或は電導性のある電荷
移動錯体を作ることが出来る新規なカリックスアレン誘
導体及びその製法、並びにその中間体を提供するもので
あり、斯業に貢献するところ大なる発明である。
理活性や酸化還元作用を有する、或は電導性のある電荷
移動錯体を作ることが出来る新規なカリックスアレン誘
導体及びその製法、並びにその中間体を提供するもので
あり、斯業に貢献するところ大なる発明である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 215/84 233/25 245/08 245/10 C09K 3/00 108 B (56)参考文献 特開 昭62−265250(JP,A) 特開 昭61−291546(JP,A) 特開 昭61−83156(JP,A) 特開 昭62−210055(JP,A) 欧州特許出願公開237265(EP,A) Pure & Appl.Chem., Vol.58,No.11,pp.1523−1528 (1986) J.Org.Chem.,Vol.42, No.2,pp.382−383(1977)
Claims (5)
- 【請求項1】一般式〔I〕又は一般式〔II〕 (式中、nは3〜8の整数を表す。) で示されるカリックスアレン誘導体。
- 【請求項2】一般式〔VI〕 (式中、nは3〜8の整数を表し、R1は飽和アルキル基
を表す。) で示されるカリックスアレン誘導体をフリース転移させ
て一般式〔VII〕 (式中、n及びR1は前記に同じ。) で示される化合物とし、これに、ナトリウムアジドを反
応させて一般式〔VIII〕 (式中、n及びR1は前記に同じ。) で示される化合物とし、更にこれを酸化して一般式〔I
I〕 (式中、nは前記に同じ。) で示されるカリックスアレン誘導体を製造する方法。 - 【請求項3】一般式〔VII〕 (式中、nは3〜8の整数を表し、R1は飽和アルキル基
を表す。) で示されるカリックスアレン誘導体をアシル化して一般
式〔IX〕 (式中、R2は飽和アルキル基を示し、n及びR1は前記に
同じ。) で示される化合物とし、これを過酸により酸化して一般
式〔X〕 (式中、n、R1及びR2は前記に同じ。) で示される化合物とし、更にこれを還元して一般式
〔I〕 (式中、nは前記に同じ。) で示されるカリックスアレン誘導体を製造する方法。 - 【請求項4】一般式〔V〕 (式中、nは3〜8の整数を表す。) で示されるカリックスアレン誘導体に芳香族ジアゾニウ
ム塩をカップリングさせて一般式[IV] (式中、nは前記に同じ。またR3は、置換されていても
よいフェニル基又は置換されていてもよいナフチル基を
表す。) で示される化合物とし、これを還元して一般式〔III〕 (式中、nは前記に同じ。) で示される化合物とし、更にこれを酸化して一般式〔I
I〕 (式中、nは前記に同じ。) で示されるカリックスアレン誘導体を製造する方法。 - 【請求項5】一般式〔XI〕 〔式中R4が水素原子を表す場合、R5は−COR1、−NHCOR1
(R1は飽和アルキル基を表す。)、−N=N−R3(R3は
置換基を有していてもよいフェニル基又は置換基を有し
ていてもよいナフチル基を表す)又は−NH2を表し、R4
が−COR2(R2は飽和アルキル基を表す)を表す場合、R5
は−COR1又は−OCOR1、(R1は前記に同じ)を表し、n
は3〜8の整数を表す。〕で示されるカリックスアレン
誘導体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63164746A JPH0822827B2 (ja) | 1988-07-01 | 1988-07-01 | カリックスアレン誘導体およびそれを製造する方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63164746A JPH0822827B2 (ja) | 1988-07-01 | 1988-07-01 | カリックスアレン誘導体およびそれを製造する方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0215040A JPH0215040A (ja) | 1990-01-18 |
JPH0822827B2 true JPH0822827B2 (ja) | 1996-03-06 |
Family
ID=15799127
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63164746A Expired - Lifetime JPH0822827B2 (ja) | 1988-07-01 | 1988-07-01 | カリックスアレン誘導体およびそれを製造する方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0822827B2 (ja) |
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WO1993012060A1 (en) * | 1991-12-12 | 1993-06-24 | Nippon Soda Co., Ltd. | Novel inclusion compound comprising tetrakisphenol as host |
EP0639786A1 (en) * | 1993-08-19 | 1995-02-22 | Akzo Nobel N.V. | Optically non-linear active waveguiding material comprising donor and acceptor groups-containing triphenylcarbinols |
GB9321545D0 (en) * | 1993-10-19 | 1993-12-08 | Secr Defence | Sensors for neutral molecules |
JP4154440B2 (ja) * | 2004-05-27 | 2008-09-24 | キヤノン株式会社 | 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 |
CN108976111A (zh) * | 2018-07-11 | 2018-12-11 | 燕山大学 | 一种Calix[6]quinone的制备方法及其在锂二次电池上的应用 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6183156A (ja) * | 1984-09-29 | 1986-04-26 | Sugai Kagaku Kogyo Kk | 新規なカリキサレン誘導体及びその製造方法 |
US4882449A (en) * | 1986-03-07 | 1989-11-21 | Loctite Corporation | Calixarene derivatives, and use of such compounds for sequestration of metals |
JPH0713044B2 (ja) * | 1985-06-18 | 1995-02-15 | スガイ化学工業株式会社 | 新規なカリキサレン誘導体及びその製造法 |
JPH0675674B2 (ja) * | 1986-03-11 | 1994-09-28 | 鐘紡株式会社 | ウラン吸着材 |
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-
1988
- 1988-07-01 JP JP63164746A patent/JPH0822827B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (2)
Title |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0215040A (ja) | 1990-01-18 |
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