JP2976057B2 - オクタキス(アルコキシフェニル)フタロシアニン系化合物およびその遷移金属錯体 - Google Patents
オクタキス(アルコキシフェニル)フタロシアニン系化合物およびその遷移金属錯体Info
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Description
フェニル)フタロシアニン系化合物およびその遷移金属
錯体に関する。
格化合物として種々利用されている。この種の化合物お
よびこの遷移金属錯体は分子内に多くの共役構造を有し
ているため、光導電性を有し、例えば電子写真用の媒体
等の有機光電材料としての用途への利用が提案されてい
る。
かなる有機溶媒にも難溶であり、これを薄膜化して有機
光電材料として使用する場合、通常は蒸着、スパッタリ
ング等の手段を使用し、塗布法による薄膜化は不可能で
あった。
コキシフェニル)フタロシアニン誘導体およびそれらの
遷移金属錯体を合成し、構造や物性を検討したところ、
フタロシアニン誘導体においては炭素数9〜36の直鎖状
または分岐を有するアルキル基を有する場合において、
また遷移金属錯体においては炭素数11〜36の直鎖状また
は分岐を有するアルキル基を有する場合において、それ
らが液晶相を示すことを見い出し本発明に到達した。
有機溶媒にも難溶であるが、長鎖アルキル基を付与する
ことにより、クロロホルム、ジクロロメタンなどに溶け
るようになる。すなわち有機溶媒に可溶な新規の有機遷
移金属錯体の新規な液晶を提供することも本発明の目的
である。
オクタキス(アルコキシフェニル)フタロシアニン系化
合物、 (式中、R1は炭素数9〜36のアルキル基を示す。) および下記の一般式〔II〕で表されるオクタキス(ア
ルコキシフェニル)フタロシアニン系化合物の遷移金属
錯体を提供することにある。
族金属から選ばれた遷移金属を示し、R2は炭素数11〜36
のアルキル基を示す。) 以下、本発明について詳細に説明する。
キシフェニル)フタロシアニン系化合物は各フェニル基
の4−位にアルコキシ基OR(以下R1とR2を総称してRで
表すことがある。)を有している。
〜22の直鎖状または分岐状を有するものであり、例えば
ノニル、デシル、ドデシル、ペンタデシル、ヘキサデシ
ル、オクタデシル、エイコシル基などが挙げられる。R2
は炭素数が11〜36、好ましくは12〜22の直鎖状または分
岐状を有するものであり、例えばドデシル、ペンタデシ
ル、ヘキサデシル、オクタデシル、エイコシル基などが
挙げられる。炭素数が下限より少ないと液晶性を示さ
ず、一方、上限より多いと液晶性発現が困難となるので
好ましくない。
ルコキシフェニル)フタロシアニン系化合物の遷移金属
錯体のMとしてはFe、Co、Ni、V、Y、Mn、Cr、Ti、R
u、Rh、Pd、Cu、Ag、Au、La、Ce、Nd、Pr等の遷移金属
が例示される。
法を採用することができる。
キシベンズアルデヒド(1)から3,4−ビス(4−アル
コキシフェニル)−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテ
ン−1−オン(6)への合成はマクロモレキュラー・ケ
ミストリー、ラピッド・コミュニケーション(Makromo
l.Chem.,Rapid Commun.)第6巻、577頁(1985年)に記
載されているウェンツ(G.Wenz)の方法を用いることが
できる。
キシフェニル)−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテン
−1−オン(6)とジシアノアセチレンを用いてケミス
トリー・レターズ(Chem.Lett.)1980年1277頁およびケ
ミストリー・レターズ(Chem.Lett.)1983年313頁に記
載されている方法を用いて目的とするオクタキス(アル
コキシフェニル)フタロシアニン系化合物およびその金
属錯体を得ることができる。
発明はこれらに限定されるものではない。
ロキシフェニル)−29H,31H−フタロシアニンの合成] (A:3,4−ビス(4−オクタデシロキシフェニル)−4
−ヒドロキシ−2−シクロペンテン−1−オンの合成) 4,4−ジオクタデシロキシベンジル8.0g(11ミリモ
ル)とカリウムtert−ブチラート0.60g(5.4ミリモル)
およびアセトン12.4g(0.21モル)の混合物を、乾燥エ
タノール150mlと乾燥テトラヒドロフラン30mlの混合物
中で、窒素雰囲気下で18時間加熱還流を行った。室温ま
で冷却した後、反応生成物を400mlの2%酢酸水溶液中
に入れ、ジクロロメタンを用いて抽出した。次いで抽出
物を水を用いて洗浄した後、無水硫酸ナトリウム上で乾
燥した。溶媒を除去した後、粗生成物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(クロロホルム:酢酸エチル=5:
1、Rf=0.50)、続けて再結晶(エタノール)により精
製して、白色粉末の3,4−ビス(4−オクタデシロキシ
フェニル)−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテン−1
−オンを得た。収量は5.8gで、収率は67%であった。ま
た融点は84−85℃であった。
定結果を示す。
酸ジメチル28g(0.20モル)を2時間かけて滴下した
後、−5℃で30分間撹拌した。反応液からろ過により沈
澱を回収した後、その沈澱を水、続いてエタノールで洗
浄し、乾燥し、目的とする淡黄褐色の結晶としてアセチ
レンジアミドを得た。
温度は、約200℃であった。なお、質量分析によるMS(m
/e)は112(M+)であった。
の混合物と五酸化二リン50gを300mlのフラスコに入れ、
均一に混合するようにフラスコを充分に振った。次いで
その混合物を、長さ10cm、直径5cmの6本の試験管に分
割し、少量のガラスウールを試験管の上端につめた後、
この試験管をガラス側管を有する特別に設計されたフラ
スコに連結した。上記した試験管を連結した系を一度減
圧にし、次いで乾燥した窒素で充填した後、再度減圧に
した。この操作を数回繰り返した後、系を1mmHgまで減
圧にした。この特殊なフラスコをドライアイス/アセト
ン浴に漬けることにより−78℃まで冷却した後、試験管
を215℃に設定したシリコンオイル浴中に置いたとこ
ろ、ジシアノアセチレンの蒸発が起こり、針状の結晶が
フラスコ内に成長した。この状態を約30分間維持した
後、オイルバスを除去し、この系を乾燥した窒素ガスで
充填した。ジシアノアセチレンの収量は1.1gで、収率は
20%であった。
4′,5′−ジカルボニトリルの合成) 窒素雰囲気下、特別製のフラスコ(アナレン・ヒミー
(Ann.Chim.)、1920年、vol.14、5頁の図−1に記載
されている)で、過剰量のジシアノアセチレンと3,4−
ビス(4−オクタデシロキシフェニル)−4−ヒドロキ
シ−2−シクロペンテン−1−オン4.0g(5.1ミリモ
ル)および40mlのクロロベンゼンを、60〜70℃の温度に
維持しつつ撹拌した。次いでp−トルエンスルホン酸9.
7mg(0.051ミリモル)を溶解した0.4mlの1,4−ジオキサ
ンを、上記したフラスコ中に、この温度を維持しつつ滴
下した。滴下終了後、この温度に維持しつつ、20分間撹
拌した後、10分間加熱還流を行い反応を完結した。つい
で溶媒を蒸発し、得られた残渣を減圧乾燥した後、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィ(クロロホルム、Rf=0.
72)で精製し、目的とする白色粉末状の結晶として4,
4′−ジオクタデシロキシ−o−ターフェニル−4′,
5′−ジカルボニトニルを得た。収量は3.4gで、収率は8
0%であった。またこのものの融点は98℃であった。
定結果を示す。
シロキシフェニル)−29H,31H−フタロシアニンの合
成) 4,4′−ジオクタデシロキシ−o−ターフェニル−
4′,5′−ジカルボニトリル1.05g(1.8ミリモル)と1,
8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エン0.42g
(2.7ミリモル)の混合物を18時間加熱還流した後、室
温まで冷却し、次いで生成した沈澱物をろ過により回収
した。このものをエタノールと酢酸エチルで洗浄した
後、乾燥した。この粗生成物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ベンゼン、Rf=1.0)で精製した後、ジ
クロロメタンと少量の酢酸エチルとの混合物から再結晶
することにより、緑色結晶として最終目的物である2,3,
9,10,16,17,23,24−オクタキス(4−オクタデシロキシ
フェニル)−29H,31H−フタロシアニン(以下C18OphPcH
2と略称する。)を得た。収率は42%であった。
240B、ブルッカー社製1H−NMR:AC−250及び日立製作所
製330型紫外可視スペクトロメーターを用いて構造を確
認した。結果をそれぞれ表−1、表−2及び表−3に示
す。
ラー社製FP80および82を装備した偏光顕微鏡および理学
社製示差走査熱量計サーモフレックスRTG−DSCを用いて
測定した。さらに液晶相の同定を確実にするために温度
制御装置を装備した理学社製の装置を用いてX線回折パ
ターンを検討した。結果を相転移温度と転移エンタルピ
ーを表−4に、格子定数、面間隔およびミラー指数等の
X線回折の結果を表−5に記載した。
ルディスオーダードカラムナー相(Dhd相)を示す新規
なディスコチック液晶性化合物であることが確認でき
た。
ロキシフェニル)−29H,31−フタロシアニン銅(II)錯
体の合成] n−ペンタノール30mlに実施例1のDで得た4,4′−
ジオクタデシロキシ−o−ターフェニル−4′,5′−ジ
カルボニトリル1.50g(1.8ミリモル)と1,8−ジアザビ
シクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エン0.42g(2.7ミリモ
ル)および塩化銅(II)0.072g(0.51ミリモル)を溶解
し、18時間加熱還流した。加熱還流終了後、この反応液
を室温まで冷却し、沈澱生成物をろ過により回収した。
回収物をエタノールおよび酢酸エチルで洗浄し、乾燥し
た。この粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ベンゼン、Rf=1.0)で精製し、次いでジクロロメ
タンと酢酸エチルとの混合溶媒より再結晶し、目的とす
る2,3,9,10,16,17,23,24−オクタキス(4−オクタデシ
ロキシフェニル)−29H,31H−フタロシアニン銅(II)
錯体(以下C18OphPcCuと略称する。)を得た。収量は1.
12gで、収率は73%であった。
および液晶性等の確認を行った。表−1〜5に結果を示
す。
ラーディスオーダードカラムナー相(Drd(C2/m)相)
を示す新規なディスコチック液晶性化合物であることが
確認できた。
シフェニル)−29H,31H−フタロシアニンの合成] (A:3,4−ビス(4−ドデシロキシフェニル)−4−ヒ
ドロキシ−2−シクロペンテン−1−オンの合成) 原料として4,4−ジオクタデシロキシベンジルに換え
て4,4′−ジドデシロキシベンジルを用いることと、加
熱還流時の溶媒に乾燥テトラフェニルフランと乾燥メタ
ノールの混合溶媒に換えて乾燥メタノールのみを用いる
ことと、粗生成物の精製にさいしてシリカゲルクロマト
グラフィーのRf値が0.54であること以外、実施例1のA
と同様の方法で合成した。得られた3,4−ビス(4−ド
デシロキシフェニル)−4−ヒドロキシ−2−シクロペ
ンテン−1−オンは、淡黄色の結晶で収率は61%であっ
た。このものの融点は65−68℃であった。
5′−ジカルボニトリルの合成) 原料として3,4−ビス(4−オクタデシロキシフェニ
ル)−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテン−1−オン
に換えて3,4−ビス(4−ドデシロキシフェニル)−4
−ヒドロキシ−2−シクロペンテン−1−オンを用いる
ことと、粗生成物の精製にさいしてシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーにクロロフォルムに換えてベンゼン:
四塩化炭素=2:1(Rf=0.42)の混合物を用いること以
外、実施例1のDと同様の方法で合成した。得られた4,
4′−ジドデシロキシ−o−ターフェニル−4′,5′−
ジカルボニトリルは白色の板状結晶で、収率は69%であ
った。このものの融点は88℃であった。
キシフェニル)−29H,31H−フタロシアニンの合成) 原料として4,4′−ジオクタデシロキシ−o−ターフ
ェニル−4′,5′−ジカルボニトリルに換えて4,4′−
ジドデシロキシ−o−ターフェニル−4′,5′−ジカル
ボニトリルを用いることと、粗生成物の精製に際してシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーにベンゼンに換えて
ジクロロメタン(Rf=1.0)を用いること以外、実施例
1のEと同様の方法で合成した。得られた2,3,9,10,16,
17,23,24−オクタキス(4−ドデシロキシフェニル)−
29H,31H−フタロシアニン(以下C12OphPch2と略称す
る。)の収率は16%であった。
よび液晶性の確認を行った。それぞれ表−1〜3および
表−4〜5に結果を示す。
ルディスオーダードカラムナー相(Dhd相)を示す新規
なディスコチック液晶性化合物であることが確認でき
た。
シフェニル)−29H,31H−フタロシアニン銅(II)錯体
の合成] 原料として実施例3のDで得た4,4′−ジオクタデシ
ロキシ−o−ターフェニル−4′,5′−ジカルボニトリ
ルに換えて実施例3のDで得た4,4′−ジドデシロキシ
−o−ターフェニル−4′,5′−ジカルボニトリルを用
いることと、粗生成物の精製にさいしてシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーにベンゼンに換えてクロロホルム
(Rf=1.0)を用いること以外、実施例2と同様の方法
で合成した。得られた2,3,9,10,16,17,23,24−オクタキ
ス(4−ドデシロキシフェニル)−29H,31H−フタロシ
アニン銅(II)錯体(以下C12OphPcCuと略称する。)の
収率は76%であった。
および液晶性の確認を行った。それぞれ表−1〜3およ
び表−4〜5に結果を示す。
ラーディスオーダードカラムナー相(Drd(C2/m)相)
を示す新規なディスコチック液晶性化合物であることが
確認できた。
フェニル)−29H,31H−フタロシアニンの合成] (A:3,4−ビス(4−デシロキシフェニル)−4−ヒド
ロキシ−2−シクロペンテン−1−オンの合成) 原料として4,4′−ジオクタデシロキシベンジルに換
えて4,4′−ジデシロキシベンジルを用いることと、加
熱還流時の溶媒に乾燥テトラヒドロフランと乾燥メタノ
ールの混合溶媒に換えて乾燥メタノールのみを用いるこ
とと、粗生成物の精製にさいしてシリカゲルクロマトグ
ラフィーのRf値が0.60であること以外、実施例1のAと
同様の方法で合成した。得られた3,4−ビス(4−デシ
ロキシフェニル)−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテ
ン−1−オンは、淡黄色の結晶で収率は58%であった。
このものの融点は54−57℃であった。
5′−ジカルボニトリルの合成) 原料として3,4−ビス(4−オクタデシロキシフェニ
ル)−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテン−1−オン
に換えて3,4−ビス(4−デシロキシフェニル)−4−
ヒドロキシ−2−シクロペンテン−1−オンを用いるこ
とと、粗生成物の精製に際してシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーにクロロホルムに換えてベンゼン(Rf=0.
58)を用いること以外、実施例1のDと同様の方法で合
成した。得られた4,4′−ジデシロキシ−o−ターフェ
ニル−4′,5′−ジカルボニトリルは、白色の板状結晶
で、収率は74%であった。このものの融点は88℃であっ
た。
シフェニル)−29H,31H−フタロシアニンの合成) 原料として4,4′−ジオクタデシロキシ−o−ターフ
ェニル−4′,5′−ジカルボニトリルに換えて4,4′−
ジデシロキシ−o−ターフェニル−4′,5′−ジカルボ
ニトリルを用いることと、粗生成物の精製に際してシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーにベンゼンに換えてジ
クロロメタン(Rf=1.0)を用いること以外、実施例1
のEと同様の方法で合成した。得られた2,3,9,10,16,1
7,23,24−オクタキス(4−デシロキシフェニル)−29
H,31H−フタロシアニン(以下C10OpcPhH2と略称す
る。)の収率は21%であった。
および液晶性の確認を行った。それぞれ表−1〜3およ
び表−4〜5に結果を示す。
キサゴナルディスオーダードカラムナー相(Dhd相)と
思われる)を示す新規なディスコチック液晶性化合物で
あることが確認できた。
フェニル)−29H,31H−フタロシアニン銅(II)錯体の
合成) 原料として実施例1のDで得た4,4′−ジオクタデシ
ロキシ−o−ターフェニル−4′,5′−ジカルボニトリ
ルに換えて実施例5のDで得た4,4′−ジデシロキシ−
o−ターフェニル−4′,5′−ジカルボニトリルを用い
ることと、粗生成物の精製に際してシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーにベンゼンに換えてクロロフォルム
(Rf=1.0)を用いること以外、実施例2と同様の方法
で合成した。得られた2,3,9,10,16,17,23,24−オクタキ
ス(4−デシロキシフェニル)−29H,31H−フタロシア
ニン銅(II)錯体(以下C10OpcPhCuと略称する。)の収
率は70%であった。
よび液晶性の確認を行った。それぞれ表−1〜3および
表−4〜5に結果を示す。
り、この分解開始温度より低温側での液晶相の発現は認
められなかった。
キシフェニル)−29H,31H−フタロシアニンの合成) (A:3,4−ビス(4−オクチロキシフェニル)−4−ヒ
ドロキシ−2−シクロペンテン−1−オンの合成) 原料として4,4′−ジオクタデシロキシベンジルに換
えて4,4′−ジオクチロキシベンジルを用いること、加
熱還流時の溶媒に乾燥テトラヒドロフランと乾燥メタノ
ールの混合溶媒に換えて乾燥メタノールのみを用いるこ
とおよび粗生成物の精製に際してシリカゲルクロマトグ
ラフィーにクロロホルム:酢酸エチル=4:1(Rf=0.5
1)を用いること以外、実施例1のAと同様の方法で合
成した。得られた3,4−ビス(4−オクチロキシフェニ
ル)−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテン−1−オン
は淡黄色の結晶で収率は60%であった。このものの融点
は約48℃であった。
5′−ジカルボニトリルの合成) 原料として3,4−ビス(4−オクタデシロキシフェニ
ル)−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテン−1−オン
に換えて3,4−ビス(4−オクチロキシフェニル)−4
−ヒドロキシ−2−シクロペンテン−1−オンを用いる
ことと、フラスコにアナレン・ヒミー(Ann.Chim.),19
20年,14,5の図−1に記載されている特別製のフラスコ
を用いなかったこと、粗生成物の精製に際してシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにクロロホルムに換えてジ
クロロメタン(Rf=0.74)を用いること以外は実施例1
のDと同様の方法で合成した。得られた4,4′−ジオク
チロキシ−o−ターフェニル−4,5′−ジカルボニトリ
ルは、白色の板状結晶で、収率は17%であった。このも
のの融点は85−87℃であった。
キシフェニル)−29H,31H−フタロシアニンの合成) 原料として4,4′−ジオクタデシロキシ−o−ターフ
ェニル−4′,5′−ジカルボニトリルに換えて4,4′−
ジオクチロキシ−o−ターフェニル−4′,5′−ジカル
ボニトリルを用いることと、粗生成物の精製に際してシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーにベンゼンに換えて
四塩化炭素:ベンゼン=1:1(Rf=0.80)を用いるこ
と、再結晶の溶媒にジクロロメタンと少量の酢酸エチル
の混合物に換えて1,4−ジオキサンを用いること以外は
実施例1のEと同様の方法で合成した。得られた2,3,9,
10,16,17,23,24−オクタキス(4−オクチロキシフェニ
ル)−29H,31H−フタロシアニン(以下C8OpcPhH2と略称
する。)の収率は20%であった。
よび液晶性の確認を行った。それぞれ表−1〜3および
表−4〜5に結果を示す。
り、この分解開始温度より低温側での液晶相の発現は認
められなかった。
アニン誘導体およびそれらの遷移金属錯体は、温度によ
りヘキサゴナルディスオーダードカラムナー相(Dhd
相)やレクタンギュラーディスオーダードカラムナー相
(Drd(C2/m)相)等の液晶性を有し、また分子内に多
くの共役構造を有するので有機光電材料、例えば表示材
料、光導電性材料、非線形光学材料として有用である。
有機溶媒にも難溶であるが本化合物は、ジクロロメタン
やクロロホルム等の有機溶媒に可溶であり、精製や電気
化学的キャラクタリゼーションが容易になる。
Claims (2)
- 【請求項1】下記一般式〔I〕で表されるオクタキス
(アルコキシフェニル)フタロシアニン系化合物。 (式中、R1は炭素数9〜36のアルキル基を示す。) - 【請求項2】下記一般式〔II〕で表されるオクタキス
(アルコキシフェニル)フタロシアニン系化合物の遷移
金属錯体。 (Mは周期律表第I B族、III B〜VII B族および第VIII
族金属から選ばれた遷移金属を示し、R2は炭素数11〜36
のアルキル基を示す。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2310423A JP2976057B2 (ja) | 1990-11-15 | 1990-11-15 | オクタキス(アルコキシフェニル)フタロシアニン系化合物およびその遷移金属錯体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2310423A JP2976057B2 (ja) | 1990-11-15 | 1990-11-15 | オクタキス(アルコキシフェニル)フタロシアニン系化合物およびその遷移金属錯体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04182485A JPH04182485A (ja) | 1992-06-30 |
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JP2310423A Expired - Lifetime JP2976057B2 (ja) | 1990-11-15 | 1990-11-15 | オクタキス(アルコキシフェニル)フタロシアニン系化合物およびその遷移金属錯体 |
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JP2958454B2 (ja) * | 1998-03-12 | 1999-10-06 | 工業技術院長 | 液晶性フタロシアニンオキソチタニウム錯体 |
JP5850422B2 (ja) * | 2011-08-26 | 2016-02-03 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | 電子材料組成物 |
-
1990
- 1990-11-15 JP JP2310423A patent/JP2976057B2/ja not_active Expired - Lifetime
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