JPH08227307A - 停電時制御方法および装置 - Google Patents

停電時制御方法および装置

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JPH08227307A
JPH08227307A JP7032072A JP3207295A JPH08227307A JP H08227307 A JPH08227307 A JP H08227307A JP 7032072 A JP7032072 A JP 7032072A JP 3207295 A JP3207295 A JP 3207295A JP H08227307 A JPH08227307 A JP H08227307A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 工具とワークとを常に同期して運転する必要
のある機械において、停電発生時に工具およびワークを
破損することなく、工具を安全な領域まで退避させて停
止させるようにする。 【構成】 同期運転中に停電が発生すると(S1)、電
源回生パワー回路の電源回生動作を停止させ(S2)、
工具用モータおよびワーク用モータに対して、互いに所
定の同期を保ちながら、かつ工具軸移動用モータを駆動
するのに必要な回生エネルギを発生させるだけの減速度
に制御するような制動指令を出し(S3)、これら工具
用モータおよびワーク用モータの減速動作によって発生
される回生エネルギで工具軸移動用モータを駆動して、
工具をワークと干渉しない領域まで退避させる(S4)
ようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は停電時制御方法および装
置に関し、特に、歯車加工機(ホブ盤)、歯車研削盤な
どのように、ワークと工具とを常に同期して運転する必
要のある機械において、加工中に停電があった場合の制
御についての停電時制御方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】数値制御工作機械は、ワークおよび工具
をそれぞれ数値制御することによって、ワークを所定の
形状に加工していくが、中には、ワークと工具とを常に
同期して運転する必要のあるものがある。その典型的な
例として、歯車を加工するホブ盤がある。
【0003】図6はホブ盤の加工概念を示す斜視図であ
る。この図において、1はワークであり、2はこのワー
ク1を加工する工具である。ワーク1はワーク用のサー
ボモータによって回転数が制御され、工具2は工具用の
スピンドルモータによってワーク用のサーボモータと同
期を保ちながら回転数が制御されている。工具2はま
た、工具軸移動用のサーボモータによってワーク1との
相対位置が制御されており、ワーク1に近づいたりワー
ク1から離れる方向に制御される。
【0004】工具2はホブと呼ばれる歯切工具で、ねじ
に幾すじかの縦みぞ(切刃みぞ)を入れて多くの切刃を
ねじすじ上に作った形状を有する。工具2はその刃すじ
の方向を歯切りしようとするワーク1の歯すじの方向に
合わせて設置される。この工具2を回転させると、刃が
次々に切り込んでワーク1を削るが、刃はねじに沿って
分布しているから、回転とともに切り込む刃は回転軸の
方向に移動する。したがって、ワーク1をこれに合わせ
て回転させれば、ワーク1は歯先部より歯底部へと次第
に歯が削りだされる。このように、工具2はワーク1と
同期を保ちながら回転することによって、歯車の加工を
することができる。加工が終了すれば、工具2は工具軸
移動用のサーボモータによってワーク1との干渉位置か
ら退避される。
【0005】ところで、このようなホブ盤については、
機械の加工中に停電が発生すると、工具を回転駆動して
いるスピンドルモータおよびワークを回転駆動している
サーボモータは、これらを回転制御しているアンプへの
動力が切断されるため減速停止することになる。しかも
この減速停止は、数値制御装置からの回転数制御を受け
ていることに反して互いに勝手に停止しようとするた
め、停止まで工具用のスピンドルモータおよびワーク用
のサーボモータは非同期状態で動作することになる。こ
のように同期運転中に停電が起きると、同期運転が保た
れなくなるので、ワークおよび工具が破損してしまうこ
とがある。
【0006】このため、本願出願人は、加工中に停電が
生じた場合に、工具とワークとが同期を保ちながら工具
をワークから速やかに離すようにし、工具をワークから
離すために工具軸移動用モータを駆動するエネルギは工
具およびワーク用モータの減速時に得られる回生エネル
ギを利用する技術を先に提案した(特願平6−1857
16)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の停電時
の制御方法では、停電時に取り合えず工具およびワーク
用モータを減速させて回生エネルギを発生させ、そのエ
ネルギで工具軸移動用モータを駆動するようにし、余分
のエネルギについては、抵抗放電ユニットで消費させる
という方法にしているので、停電時の減速制御によるエ
ネルギの内、工具軸移動用モータで消費されなかった余
分のエネルギを消費するための抵抗放電ユニットを必ず
必要としていた。このため、普段は不要な抵抗放電ユニ
ットを装備しなければならない分、コスト高となるとい
う問題点があった。
【0008】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、工具とワークとを常に同期して運転する必要
のある機械において、停電発生時に工具およびワークを
破損することなく、また、抵抗放電ユニットを必要とせ
ずに停止させることができるような停電時制御方法を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために、ワークと工具とが同期して数値制御され
る機械の停電時における制御を行う停電時制御方法にお
いて、停電検出に応答して工具用モータ、ワーク用モー
タ及び工具軸移動用モータを駆動するアンプと入力電源
との間に設置されている電源回生パワー回路の電源回生
動作を停止させ、無停電電源装置によって電源バックア
ップされた数値制御装置により、前記工具用モータおよ
びワーク用モータに対して、互いに所定の同期を保ちな
がら、かつ前記工具軸移動用モータを駆動するのに必要
な回生エネルギを発生させる減速度に制御する制動指令
を出し、前記工具用モータおよびワーク用モータの減速
動作によって発生される回生エネルギを基に、前記数値
制御装置により前記工具軸移動用モータを駆動して、工
具をワークと干渉しない領域まで退避させる、ことから
なることを特徴とする停電時制御方法が提供される。
【0010】
【作用】上述の手段によれば、工具をワークと干渉しな
い安全な領域まで退避させるよう工具軸移動用モータを
駆動するためのエネルギを、工具用モータおよびワーク
用モータの制動により得られる回生エネルギで賄うが、
その工具用モータおよびワーク用モータの制動は、工具
軸移動用モータを駆動するのに必要なエネルギだけを発
生するように制御している。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本発明の停電時制御方法の流れを示すフ
ローチャートである。この図において、停電時の制御を
行う本発明の停電時制御方法によれば、まず、ワークと
工具とが同期して数値制御されている機械において、加
工中に停電が発生したかどうかが監視されている(ステ
ップS1)。
【0012】ステップS1において、もし停電が検出さ
れたならば、工具用モータ、ワーク用モータおよび工具
軸移動用モータのためのアンプに電源を供給している電
源回生パワー回路の電源回生動作を停止させる(ステッ
プS2)。これによって、モータの減速時に発生する回
生エネルギを停電中の入力電源側に戻さないようにす
る。
【0013】次いで、停電時の動作を保証するため無停
電電源装置によって電源バックアップされた数値制御装
置により、工具用モータおよびワーク用モータに対して
互いに所定の同期を保ちながら、かつ工具軸移動用モー
タを駆動するのに必要な回生エネルギを発生させる減速
度に制御する制動指令を出す(ステップS3)。
【0014】そして、工具用モータおよびワーク用モー
タを減速制動制御することによって発生されるすべての
回生エネルギを工具軸移動用モータのための動力源とし
て使用し、工具をワークと干渉しない領域まで退避させ
るようにしている(ステップS4)。
【0015】図2は本発明の停電時制御装置の構成を示
すブロック図である。図において、10は数値制御装置
(CNC)であり、ホブ盤などの数値制御歯車工作機械
を制御する装置である。この数値制御装置10は、停電
発生時にも制御動作を続けることができるよう、無停電
電源装置(UPS)11によって電源がバックアップさ
れている。数値制御装置10の制御出力はアンプ12、
13、14に接続され、これらアンプ12、13、14
の出力はそれぞれ工具軸移動用モータ15、工具用モー
タ16、ワーク用モータ17に接続されている。
【0016】電源回生パワー回路18は、その交流側端
子にたとえば三相交流の商用電源とする入力電源が接続
され、直流側端子にはコンデンサ(図示しない)によっ
て構成されるDCリンク部が接続されている。DCリン
ク部は各アンプ12、13、14に並列に接続されてい
る。さらに、停電検出器19が備えられ、この入力は入
力電源に接続され、出力は電源回生パワー回路18およ
び数値制御装置10に接続されている。
【0017】停電がなく数値制御歯車工作機械が正常に
加工中は、数値制御装置10により工具用モータ16お
よびワーク用モータ17は常に同期して運転するように
制御され、工具軸移動用モータ15については工具を加
工開始時にワークに近づけたり加工終了時にワークから
離すように制御される。通常の制御時は、これら工具軸
移動用モータ15、工具用モータ16およびワーク用モ
ータ17は、アンプ12、13、14が電源回生パワー
回路18から電源供給を受けて駆動制御され、減速制御
時には、減速によって工具用モータ16およびワーク用
モータ17により発生される回生エネルギがアンプ1
2、13、14および電源回生パワー回路18を介して
入力電源に帰還される。
【0018】数値制御歯車工作機械の加工運転中に停電
が発生すると、停電検出器19が停電を検出して停電検
出信号を出力する。電源回生パワー回路18は停電検出
信号を受けると、その電源回生動作、すなわちインバー
タ機能を停止し、DCリンク部から入力電源へ回生エネ
ルギが戻らないようにする。また、数値制御装置10は
停電検出信号を受けると、工具用モータ16のアンプ1
3およびワーク用モータ17のアンプ14に対して、相
互に同期を保ちながら減速停止させるよう指令するとと
もに、工具軸移動用モータ15のアンプ12に対して、
工具を安全な領域まで退避させるよう指令する。このと
き、工具用モータ16およびワーク用モータ17の減速
制御は、これらの減速制御によって得られる回生エネル
ギが工具軸移動用モータ15の駆動に必要なエネルギと
等しくなるようにされる。このため、工具用モータ16
およびワーク用モータ17の制動制御により回生エネル
ギを発生し、この回生エネルギはコンバータとして機能
するアンプ13および14を介してDCリンク部へ戻さ
れる。DCリンク部へ戻された回生エネルギは、もっぱ
ら工具軸移動用モータ15の駆動用電源として使用さ
れ、工具をワークとの干渉位置から遠ざける方向に移動
させる。
【0019】このように、工具用モータ16およびワー
ク用モータ17は、これらの減速制御によって得られる
回生エネルギが工具軸移動用モータ15を駆動するだけ
のエネルギしか発生しないように、制動制御されるが、
その制御方法の3つの具体例について以下に示す。
【0020】図3は第1の制動制御方法の説明図であ
る。第1の制動制御方法は、工具用モータおよびワーク
用モータからの回生エネルギを監視して、その回生エネ
ルギが所定の値を越えないように、工具用モータおよび
ワーク用モータに対して減速するかしないかの制御、す
なわち、ON−OFF制御である。
【0021】工具用モータおよびワーク用モータを制動
制御すると、これらから回生エネルギを発生し、発生し
た回生エネルギはアンプを介してDCリンク部に溜めら
れ、さらに、DCリンク部から電源回生パワー回路を介
して入力電源に戻される。
【0022】ここで、ワークの加工中に停電が発生する
と、最初に電源回生パワー回路の動作が停止され、これ
とともに、工具用モータおよびワーク用モータを制動制
御し、工具軸移動用モータを工具をワークから離す方向
へ駆動制御する。このとき、DCリンク部の電圧は回生
開始時の電圧Vint であったとする。一般に、工具用モ
ータが発生する回生エネルギは工具軸移動用モータの駆
動に必要なエネルギよりも多いので、工具用モータおよ
びワーク用モータの減速ONの期間はエネルギが余るた
め、DCリンク部の電圧は上昇する。DCリンク部の電
圧がある設定値Vmax に達すると、工具用モータの制動
制御を停止、すなわち、そのアンプの回生動作を停止す
る。減速OFFの期間は回生エネルギは発生されず、D
Cリンク部のエネルギはもっぱら工具軸移動用モータで
消費されるので、DCリンク部の電圧は減少する。工具
用モータの減速OFFの期間中も、ワーク用モータは同
期を保つよう制動制御される。
【0023】DCリンク部の電圧が低下してきて、回生
開始時の電圧Vint に達すると、再び工具用モータの制
動制御を開始する。このようにして、減速ONおよび減
速OFFの動作を繰り返すことにより、工具用モータお
よびワーク用モータにより発生される回生エネルギは、
ほぼ、工具軸移動用モータの駆動に必要なエネルギに制
限されることになる。
【0024】図4は第2の制動制御方法の説明図であ
る。第2の制動制御方法は、工具用モータおよびワーク
用モータからの回生エネルギを監視し、その回生エネル
ギの変化に応じて、工具用モータおよびワーク用モータ
の減速時間をリアルタイムに制御する方法である。
【0025】工具用モータ16のアンプは、数値制御装
置10から速度指令を受ける速度演算部131およびこ
の速度演算部131の出力を受ける電流(トルク)演算
部132を有している。電流演算部132はその出力の
電流検出部133から出力電流の一部を入力に帰還して
電流ループを構成し、速度演算部131は入力に工具用
モータ16の位置を検出するパルス発生器134からの
信号を帰還して速度ループを構成している。ワーク用モ
ータ17のアンプについても同様に速度演算部141お
よび電流演算部142を有している。ただし、ワーク用
モータ17の速度指令は、工具用モータ16と同期を保
つため、乗算器101により、工具用モータ16のパル
ス発生器134からの信号にギヤ比に相当する比率を掛
けた値となっている。
【0026】さらに、DCリンク部の電圧を入力する減
速パワー指令部20と、この減速パワー指令部20の出
力を受ける電流指令部21と、工具用モータ16の電流
演算部132の前に設けられたスイッチ22とを有して
いる。減速パワー指令部20はDCリンク部の回生開始
時の電圧Vint とその設定最大値Vmax との間の電圧変
化に対する減速パワーを指令し、電流指令部21は減速
パワー指令部20によって指令された減速パワーを基に
電流指令値を出力する。スイッチ22は、通常運転時は
電流演算部132が速度演算部131からの電流指令値
を受けるよう接続され、停電時には電流演算部132が
電流指令部21からの電流指令値を受けるよう接続され
る。
【0027】停電発生時には、工具用モータ16および
ワーク用モータ17の減速により得られる回生エネルギ
が工具軸移動用モータの駆動に必要なエネルギより多く
なった場合には、DCリンク部の電圧は上昇する。この
DCリンク部の電圧の上昇に対して、減速パワーを減少
させるパターンで工具用モータ16の減速時間をリアル
タイム制御する。これは、減速時間を長くすることによ
り、モータによって発生される回生エネルギが少なくな
ることに基づいている。これにより、工具用モータ16
およびワーク用モータ17の減速により得られる回生エ
ネルギは常に工具軸移動用モータの駆動に必要なエネル
ギだけしか発生されず、余分なエネルギの発生はない。
【0028】図5は第3の制動制御方法の説明図であ
る。第3の制動制御方法は、停電時の減速時間をあらか
じめ設定しておき、停電時にはその減速時間に従って減
速していく方法である。
【0029】減速パターン指令部30は、通常時の減速
時間を定めた減速パターンと停電時の減速時間を定めた
減速パターンとを有し、工具用モータ16のアンプの前
に配置される。工具用モータ16のアンプは、速度演算
部131および電流演算部132を有し、電流演算部1
32はその出力を検出して入力に帰還する電流ループを
構成し、速度演算部131は工具用モータ16の位置を
検出して入力に帰還する速度ループを構成している。
【0030】通常運用時は、減速制御がなされると、工
具用モータ16は減速パターン指令部30の通常時減速
パターンに従った減速時間で減速される。もちろん、ワ
ーク用モータ17も工具用モータ16に同期して減速さ
れる。停電発生時は、減速パターン指令部30におい
て、減速パターンの切り換えが行われ、工具用モータ1
6は減速パターン指令部30の停電時減速パターンに従
った減速時間で減速される。この停電時減速パターン
は、停電時に減速によって得られる工具用モータ16お
よびワーク用モータ17の回生エネルギが工具軸移動用
モータの駆動に必要なエネルギと等しくなるよう、試運
転でのデータに基づいて求められる。
【0031】また、この減速パターン指令部30での通
常時減速パターンおよび停電時減速パターンの減速時間
は数値制御装置内においてパラメータで設定しておくこ
とができる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、工具用
モータおよびワーク用モータを、これらの減速時に得ら
れる回生エネルギが工具軸移動用モータによって工具を
安全な領域まで退避するのに必要なエネルギと等しくな
るように、制動制御するようにした。これにより、減速
時に得られる回生エネルギは余分に発生することがな
く、余分なエネルギを消費するための抵抗放電ユニット
は必要としない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の停電時制御方法の流れを示すフローチ
ャートである。
【図2】本発明の停電時制御装置の構成を示すブロック
図である。
【図3】第1の制動制御方法の説明図である。
【図4】第2の制動制御方法の説明図である。
【図5】第3の制動制御方法の説明図である。
【図6】ホブ盤の加工概念を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 数値制御装置(CNC) 11 無停電電源装置 12、13、14 アンプ 15 工具軸移動用モータ 16 工具用モータ 17 ワーク用モータ 18 電源回生パワー回路 19 停電検出器

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークと工具とが同期して数値制御され
    る機械の停電時における制御を行う停電時制御方法にお
    いて、 停電検出に応答して工具用モータ、ワーク用モータ及び
    工具軸移動用モータを駆動するアンプと入力電源との間
    に設置されている電源回生パワー回路の電源回生動作を
    停止させ、 無停電電源装置によって電源バックアップされた数値制
    御装置により、前記工具用モータおよびワーク用モータ
    に対して、互いに所定の同期を保ちながら、かつ前記工
    具軸移動用モータを駆動するのに必要な回生エネルギを
    発生させる減速度に制御する制動指令を出し、 前記工具用モータおよびワーク用モータの減速動作によ
    って発生される回生エネルギを基に、前記数値制御装置
    により前記工具軸移動用モータを駆動して、工具をワー
    クと干渉しない領域まで退避させる、 ことからなることを特徴とする停電時制御方法。
  2. 【請求項2】 前記制動指令を出すステップは、前記工
    具用モータおよびワーク用モータの減速動作により得ら
    れる回生エネルギが第1の所定値以上になると前記工具
    用モータおよびワーク用モータに対する減速動作を停止
    させるとともに前記回生エネルギが第1の所定値より低
    い第2の所定値以下になると前記工具用モータおよびワ
    ーク用モータに対する減速動作を開始させることを特徴
    とする請求項1記載の停電時制御方法。
  3. 【請求項3】 前記第2の所定値は、前記工具用モータ
    およびワーク用モータの回生開始時のDCリンク部にお
    ける電圧であることを特徴とする請求項2記載の停電時
    制御方法。
  4. 【請求項4】 前記制動指令を出すステップは、前記工
    具用モータおよびワーク用モータの減速動作により得ら
    れる回生エネルギを基にした減速パワーを指令し、指令
    された前記減速パワーに応じた電流指令を出し、前記電
    流指令を前記工具用モータの電流演算部に与えることを
    特徴とする請求項1記載の停電時制御方法。
  5. 【請求項5】 前記制動指令を出すステップは、前記工
    具用モータおよびワーク用モータをあらかじめ設定した
    停電時の減速パターンに従って減速させることを特徴と
    する請求項1記載の停電時制御方法。
  6. 【請求項6】 ワークと工具とが同期して数値制御され
    る機械の停電時の制御を行う停電時制御装置において、 入力電源の停電を検出する停電検出装置と、 ワーク、工具および工具軸移動用のアンプおよびモータ
    が制御可能に接続されていて、前記停電検出装置からの
    停電検出信号に応答して前記ワーク用および工具用のモ
    ータをこれらの減速制御により得られる回生エネルギが
    前記工具軸移動用のモータの駆動に必要なエネルギに等
    しくなるよう減速制御するとともに、この減速制御によ
    って得られた回生エネルギにより前記工具軸移動用のモ
    ータを駆動して工具をワークと干渉しない領域まで退避
    させる、数値制御装置と、 交流の入力電源を直流電圧に変換したり前記モータの減
    速制御によって発生された回生エネルギを変換して入力
    電源側に戻す機能を有し、前記停電検出装置から停電検
    出信号を受けたときには前記回生エネルギの変換動作が
    停止される、電源回生パワー回路と、 を備えていることを特徴とする停電時制御装置。
  7. 【請求項7】 前記数値制御装置は、無停電電源装置が
    接続されていて電源バックアップされていることを特徴
    とする請求項6記載の停電時制御装置。
  8. 【請求項8】 前記ワークと工具とが同期して数値制御
    される機械は、歯車加工機であることを特徴とする請求
    項6記載の停電時制御装置。
  9. 【請求項9】 前記ワークと工具とが同期して数値制御
    される機械は、歯車研削盤であることを特徴とする請求
    項6記載の停電時制御装置。
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