JPH0821766B2 - 薄膜剥離装置 - Google Patents

薄膜剥離装置

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JPH0821766B2
JPH0821766B2 JP61280999A JP28099986A JPH0821766B2 JP H0821766 B2 JPH0821766 B2 JP H0821766B2 JP 61280999 A JP61280999 A JP 61280999A JP 28099986 A JP28099986 A JP 28099986A JP H0821766 B2 JPH0821766 B2 JP H0821766B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (1)発明の目的 〔産業上の利用分野〕 本発明は、基板に張り付けられた薄膜を剥離する薄膜
剥離技術に適用して有効な技術に関するものである。
〔従来技術〕
コンピュータ等の電子機器で使用されるプリント配線
板は、銅等の所定パターンの配線が絶縁性基板の片面
(又は両面)に形成されたものである。
この種のプリント配線板は、次の製造工程により製造
することができる。まず、絶縁性基板の導電層上に、感
光性樹脂(フォトレジスト)層とそれを保護する透光性
樹脂フィルム(保護膜)とからなる積層体を熱圧着ラミ
ネートする。この後、配線パターンフィルムを重ね、こ
の配線パターンフィルム及び前記透光性樹脂フィルムを
通して、感光性樹脂層を所定時間露光する。そして、通
光性樹脂フィルムを剥離した後、露光された感光性樹脂
層を現像してエッチングマスクパターンを形成する。こ
の後、前記導電層の不必要部分をエッチングにより除去
し、さらに残存する感光性樹脂層を除去し、所定の配線
パターンを有するプリント配線板を形成する。
〔発明が解決しようとする問題点〕
前述のプリント配線板の製造工程においては、感光性
樹脂層を露光した後現像するに際して、透光性樹脂フィ
ルムを剥離する工程が必要とされている。この透光性樹
脂フィルムの剥離は、人手作業に頼っており、該フィル
ムが薄いので、剥離応力の偏り等による感光性樹脂層の
損傷,破壊が生じないようにするため、指先の器用さ及
び非常な熟練を要する。
このため、透光性樹脂フィルムの剥離時間が増大する
ので、プリント配線板の製造工程における作業時間が長
くなるという問題があった。
そこで、前記薄膜剥離工程を機械で自動的に行う自動
薄膜剥離装置が開発されている。
この自動薄膜剥離装置は、基板に張り付けられている
積層体のうち、透光性樹脂フィルムの一部を針,ブラ
シ,ローレット等で浮上させ、その浮上した部分に流体
を吹き付け、透光性樹脂フィルムを剥離することを自動
的に行ったものである。前記積層体の一部を浮上させる
浮上装置及びその浮上した部分に流体を吹き付ける流体
吹付装置は、前記自動薄膜剥離装置の基板搬送経路の近
傍に設けられている。
しかしながら、前記自動薄膜剥離装置は、前記基板搬
送経路の近傍に薄膜浮上装置及び流体吹付装置を設けて
いるので、その領域に基板を搬送する搬送用駆動ローラ
を設けることができない。このため、薄い基板を搬送す
る場合は、前記領域において自重により基板の先端部が
垂れ下り、基板搬送経路からはずれ、ジャム等を生じる
ので、基板や自動薄膜剥離装置に損傷,破壊を生じると
いう問題があった。
本発明の目的は、薄膜剥離装置の薄膜浮上装置の近傍
において、搬送中の基板を基板搬送経路内に確実に保持
することが可能な技術を提供することにある。
本発明の他の目的は、前記目的を達成すると共に、基
板や装置本体に損傷,破壊を生じることを防止すること
が可能な技術を提供することにある。
なお、本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特
徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにな
るであろう。
(2)発明の構成 〔問題点を解決するための手段〕 本願において開示される発明のうち、代表的なものの
概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
すなわち、基板を実質的に水平に搬送する基板搬送機
構を有し、基板の両面に張り付けられた薄膜を剥離する
薄膜剥離装置において、前記薄膜の端部を浮上させる浮
上部材を有する薄膜浮上装置及び薄膜剥離用の流体吹付
装置が基板搬送経路上下の近傍に設けられ、前記基板搬
送経路の浮上部材より上流の位置に、基板を基板搬送経
路内に保持する円板状基板保持部材が基板搬送経路上下
の近傍に回転可能に基板搬送方向に対して直角方向(基
板の幅方向)に所定間隔で複数個設けられ、前記下基板
保持部材は、前記搬送される基板と常に間隙を有するよ
うに設けられ、前記上基板保持部材は、搬送される基板
が薄板の時には当該基板と間隙を生じ、厚板の時には当
該基板によって上方向に移動するように設けられている
ことを特徴とするものである。
〔作用〕
本発明は、特に薄い基板を搬送する場合に、自重によ
る基板の先端部の垂れ下りを防止することができるの
で、基板搬送経路内に確実に基板を保持することができ
る。また、基板搬送経路内に基板を確実に保持すること
ができるので、搬送中における基板のジャム等を防止
し、基板や薄膜剥離装置が損傷,破壊することを防止す
ることができる。
〔発明の実施例〕
以下、本発明をプリント配線用基板の保護膜剥離装置
に適用した一実施例について図面を用いて説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機
能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明
は省略する。
第1図は、本発明の一実施例のプリント配線用基板の
保護膜剥離装置の概略構成を示す側面図、第2図は、第
1図の要部拡大側面図である。
本実施例の保護膜の剥離装置におけるプリント配線用
基板の搬送機構は、第1図及び第2図に示すように、主
として、プリント配線用基板1を搬送する搬送用駆動ロ
ーラ2で構成されている。
この搬送機構における基板搬送経路A−Aには、薄膜
浮上装置3、流体吹付装置4、剥離方向設定板(剥離補
助板)5及び薄膜搬送装置(薄膜排出装置)6が設けら
れている。
前記プリント配線用基板1は、第2図で示すように、
絶縁性基板1Aの両面(又は片面)に銅等の導電層1Bが形
成されたものである。このプリント配線用基板1の導電
層1B上には、感光性樹脂層1Cと透光性樹脂フィルム(保
護膜)1Dとからなる積層体が熱圧着ラミネートされてい
る。感光性樹脂層1Cは所定の配線パターンフィルムが重
ねられ露光された後の状態にある。プリント配線用基板
1は、第1図に示す矢印A方向に搬送用駆動ローラ2で
搬送されるように構成されている。
前記薄膜浮上装置3は、第3図(要部斜視図)及び第
4図(拡大分解斜視図)に示すように構成されている。
この薄膜浮上装置3は、プリント配線用基板1の両側
面に、夫々、少なくとも1個の浮上部材3Aが設けられて
いる。浮上部材3Aは、第3図で示すように、プリント配
線用基板1側の先端部が針状で構成されている。浮上部
材3Aは、空気式振動装置3Bによって、矢印B方向に振動
するように構成されている。空気式振動装置3Bは、その
詳細な構成を省略するが、流体供給管3Cにより加圧され
た空気が供給され、例えば、1分間に200〜300ストロー
クの振動を浮上部材3Aに与えるように構成されている。
前記浮上部材3Aの先端部は、感光性樹脂層1Cと透光性
樹脂フィルム1Dからなる積層体の端部を振動押圧すなわ
ちエネルギを与えるように構成されている。エネルギが
与えられた積層体の端部は、感光性樹脂層1Cから透光性
樹脂フィルム1Dが浮上(剥離)するようになっている。
エネルギが与えられた積層体の端部において、感光性樹
脂層1Cと導電層1Bとは、前記感光性樹脂層1Cと透光性樹
脂フィルム1Dとの接着力に比べて強いので剥離されな
い。
浮上部材3Aの先端角度は、例えば、60〜70〔度〕程度
の角度で構成する。浮上部材3Aの先端部は、プリント配
線用基板1の導電層1Bや積層体に損傷を生じないよう
に、適度な曲率半径を有するように構成されている。ま
た、浮上部材3Aは、先端部の摩耗をできる限り低減でき
るように、ステンレス鋼、炭素鋼等の金属材料や、セラ
ミック等の非鉄金属材料で構成されている。
基板搬送経路A−Aを中心に、その近傍の上下に対向
する位置に設けられた夫々の浮上部材3A(実際には空気
式振動装置3B)は、ホルダ3Dを介して夫々別々の浮上部
材支持回転軸3Eに支持されている。ホルダ3Dは、固定ホ
ルダ部3D1と摺動ホルダ部3D2とで構成されている。固定
ホルダ部3D1は、浮上部材支持回転軸3Eに固着されてい
る。摺動ホルダ部3D2は、基板搬送経路A−Aに対し
て、所定の角度で浮上部材3A(空気式振動装置3B)を保
持するように構成されている。さらに、摺動ホルダ部3D
2は、所定の振動押圧力で積層体に浮上部材3Aを当接で
きるように、固定ホルダ部3D1(又は浮上部材支持回転
軸3E)に対して、矢印C方向に摺動できるように構成さ
れている。摺動ホルダ部3D2の矢印C方向への摺動は、
図示していないが、例えば、ばね等の弾性部材で制御さ
れる。
浮上部材支持回転軸3Eの一端(又は両端)部は、第4
図に示すように、ガイド部材3Fのガイド用長穴3fを通し
て移動アーム部材3Gの一端部と回転自在に連結されい
る。ガイド部材3Fは、図示していないが、剥離装置本体
(7)にビス等の取付手段で固着されている。ガイド用
長穴3fは、プリント配線用基板1に近傍又はそれから離
反させる方向(矢印D方向)に、浮上部材支持回転軸3E
すなわち浮上部材3Aをガイドするように構成されてい
る。
上下、夫々の移動アーム部材3Gの他端部は、回転軸3h
を中心に矢印E方向に回転自在に取り付けられた回転ア
ーム部材3Hの回転軸3hを中心として対向する端部に回転
自在に取り付けられている。回転アーム部材3Hは、以
下、夫々の移動アーム部材3Gを異なる矢印D方向に移動
させるように構成されている。上側(又は下側)の浮上
部材支持回転軸3Eの一端部には、連結アーム部材3Iを介
在させて、両面兼用駆動源のシャフト3Iが接続されてい
る。
前記浮上部材支持回転軸3Eをガイドするガイド部材3
F、移動アーム部材3G及び回転アーム部材3H及び両面兼
用駆動源は、シャフト3Jの矢印F方向の動作でプリント
配線用基板1の両面側に設けられた夫々の浮上部材3Aを
互いに近傍させ又は離隔させる薄膜浮上装置3のリンク
機構を構成している。リンク機構を構成する夫々の部材
は、鉄、アルミニウム合金、硬質樹脂等の比較的外力に
対して変形しずらい材料で構成する。両面兼用駆動源と
いては、空圧シリンダ、油圧シリンダ、電磁ソレノイド
等を使用する。また、シャフト3Jは、移動アーム部材3G
の一端部に限定されず、回転アーム部材3Hの一端部に連
結させてもよい。
このような構成のリンク機構を用いて浮上部材3Aと両
面兼用駆動源とを連結することにより、プリント配線用
基板1の両面側に設けられた夫々の浮上部材3Aをプリン
ト配線用基板1の表面に接触させ又は離反させる動作
(矢印D方向の動作)を行うことができる。すなわち、
リンク機構は、プリント配線用基板1の両面側に、浮上
部材3Aを駆動する駆動源を別々に設けることなく、1つ
の両面兼用駆動源で両面側の浮上部材3Aを駆動すること
ができる。
また、リンク機構を構成するガイド部材3F、移動アー
ム部材3G及び回転アーム部材3Hが略剛体であり、夫々の
動作範囲がガイド用長穴3fや回転軸3hで規定されている
ので、プリント配線用基板1の両面側の夫々の浮上部材
3Aの動作量及び動作時間を夫々同等にしかも正確に制御
することができる。
また、リンク機構は、ラックアンドピニオン機構や歯
車機構で構成される連結機構に比べて、部品点数が少な
く、個々の部材が単純(簡単)な形状なので、浮上部材
3Aと両面兼用駆動源とを連結する連結機構の構成を簡単
にすることができる。
前記移動アーム部材3Gを介在させた夫々の前記浮上部
材支持回転軸3Eの一端(又は両端)部には、夫々の一端
部が固着された浮上部材回転アーム部材3Kが設けられて
いる。夫々の浮上部材回転アーム部材3Kの他端部には、
長穴3kが設けられており、両者の長穴3kには、両面兼用
駆動源のシャフト3Lと接続する連結アーム部材3Mの軸部
3mが通されている。すなわち、浮上部材回転アーム部材
3Kは、連結アーム部材3Mを介して両面兼用駆動源のシャ
フト3Lと連結されている。両面兼用駆動源としては、前
記のリンク機構と同様の両面兼用駆動源を使用すればよ
い。
前記浮上部材回転アーム部材3K及び連結アーム部材3M
は、シャフト3Lの矢印G方向の動作により、浮上部材回
転アーム部材3Kを矢印H方向に回転させるとともに浮上
部材支持回転軸3Eを矢印I方向に回転させる、薄膜浮上
装置3の浮上部材回転機構を構成するようになってい
る。つまり、浮上部材回転機構は、積層体の端部を浮上
部材3Aで振動押圧すると共に、浮上部材3Aをその状態の
まま、所定の距離だけ基板搬送方向に移動させるように
構成されている。本実施例において、浮上部材回転機構
は、浮上部材3Aを基板搬送方向に1〜3[mm]程度移動
させるように構成されている。
このように構成される浮上部材回転機構は、前述の浮
上部材3Aを近接させ又は離反させるリンク機構と同様
に、プリント配線用基板1の両面側の夫々の浮上部材3A
を一つの駆動源で動作させることができるとともに、そ
の動作量、動作時間を正確に制御することができる。
また、浮上部材回転機構は、浮上部材3Aと両面兼用駆
動源とを連結する連結機構の構成を簡単にすることがで
きる。
このように薄膜浮上装置3は、主に、浮上部材3A、空
気式振動装置3B、リンク機構、浮上部材回転機構で構成
されている。
なお、本発明は、前記薄膜浮上装置3の浮上部材3A
を、空気式振動装置3Bに代えて、先に本願出願人により
出願された特願昭61−181126号に記載される電磁式振動
装置で構成してもよい。
前記流体吹付装置4は、第1図、第2図及び第3図に
示すように、ノズル4Aから圧力を加えた流体、例えば、
空気,不活性ガス等の気体、水等の液体が吹出すように
構成されている。この流体吹付装置4は、プリント配線
用基板1の端部において、感光性樹脂層1Cから透光性樹
脂フィルム1Dが浮上した両者の隙間部分に流体を直接吹
き付けるように構成されている。流体吹付装置4は、前
記隙間部分に即座に流体を吹き付けられるように、薄膜
浮上装置3の浮上部材3Aに近接した位置にノズル4Aが位
置するように構成されている。ノズル4Aは、薄膜浮上装
置3の浮上部材3Aの先端部に、両側(2方向)から流体
を吹き付けるように一対(4A1,4A2)で構成されてい
る。一対のノズル4Aには、1つの流体供給管4Bから流体
が供給されるように構成されている。
一対のノズル4は、支持部材4Cを介在させて、装置本
体(固定支持部材)7に固着されている。ノズル4Aの固
着は、薄膜剥離装置の動作による微小振動等で、流体の
吹付方向が変動しないようにすることができる。つま
り、ノズル4Aは、常時、一定の流体吹付方向を確保する
ことができる。
このように、薄膜浮上装置3で生じた感光性樹脂層1C
と透光性樹脂フィルム1Dとの隙間部分に、流体吹付装置
4で流体を吹き付けることにより、感光性樹脂層1Cと透
光性樹脂フィルム1Dとの間に流体が吹き込まれるので、
感光性樹脂層1Cから透光性樹脂フィルム1Dを簡単に瞬時
かつ確実に剥離することができる。
また、異なる方向から流体を吹き付けられるように、
流体吹付装置4のノズル4Aを一対に構成することによ
り、薄膜浮上装置3で透光性樹脂フィルム1Dの一部を浮
上させた部分に、確実に流体を吹き付けるとができるの
で、流体の吹き付けによる透光性樹脂フィルム1Dの剥離
効果を高めることができる。
なお、本発明は、ノズル4Aの流体吹付角度を変化する
ことができるように構成してもよい。このように構成さ
れる流体吹付装置4は、流体吹付時にできる限り前記隙
間部分にノズル4Aを近接させ、流体吹付後にプリント配
線用基板1が接触しない位置にノズル4Aを退避するこが
できる。
前記基板搬送経路A−Aの近傍には、第2図、第3図
及び第5図(要部拡大断面図)で示すように、基板保持
部材8、積層体端部検出装置9の夫々が設けられてい
る。基板保持部材8、積層体端部検出装置9の夫々は、
基板搬送経路A−Aと交差する方向において、略同一線
上に設けられている。
基板保持部材8は、ローラ8A及びこのローラ8Aを一端
で回転自在に支持する支持部材8Bで構成されている。支
持部材8Bの他端は、ビス等の固着手段によって、装置本
体7に取り付けられている。基板保持部材8は、薄膜浮
上装置3及び流体吹付装置4を設けて、搬送用駆動ロー
ラ2の間隔が広くなる領域に構成されている。さらに、
基板保持部材8は、薄膜浮上装置3の振動押圧や流体吹
付装置4の加圧された流体によるエネルギがプリント配
線用基板1に加わる領域に構成されている。
ローラ8Aは、プリント配線用基板1(実際には、その
表面の透光性樹脂フィルム1D)と所定の間隔を有するよ
うに構成されている。つまり、ローラ8Aは、搬送される
プリント配線用基板1を基板搬送経路A−A内に保持
し、しかも、流体吹付装置4で透光性樹脂フィルム1Dが
押え付けられずに剥離できるように、所定の間隔を有す
るように構成されている。ローラ8Aは、プリント配線用
基板1(特に、積層体の感光性樹脂層1C)を損傷,破壊
しないように、例えば、樹脂,ゴム等の比較的軟質材料
で構成する。支持部材8Bは、ローラ8Aを支持すると共
に、基板搬送経路A−Aに近接する部分は、ローラ8Aと
同様に、搬送されるプリント配線用基板1を基板搬送経
路A−A内に保持するように構成されている。支持部材
8Bは、硬質樹脂や金属等の比較的硬質材料で構成する。
このように、薄膜浮上装置3の浮上部材3Aの近傍であ
って、基板搬送経路A−Aの近傍に、基板保持部材8を
設けることにより、特に、薄いプリント配線用基板1の
先端部の垂れ下りを防止し、プリント配線用基板1を基
板搬送経路A−A内に確実に保持することができる。つ
まり、基板保持部材8は、搬送中におけるジャム等のト
ラブルを防止し、プリント配線用基板1や薄膜剥離装置
の損傷,破壊を防止することができる。
さらに、プリント配線用基板1の表面から所定の間隔
を有するようにローラ8Aを構成することにより、透光性
樹脂フィルム1Dを押さえ付けることがないので、流体吹
付装置4で透光性樹脂フィルム1Dを確実に剥離すること
ができる。
前記基板保持部材8よりも基板排出側の基板搬送経路
A−Aの近傍には、補助用基板保持部材10が設けられて
いる。補助用基板保持部材10は、ローラ10Aと、それを
回転自在に支持しかつ装置本体7に取り付けられた回転
軸10Bとで構成されている。補助用基板保持部材10は、
前記基板保持部材8と実質的に同様に、プリント配線用
基板1を基板搬送経路A−A内に保持するように構成さ
れている。
前記積層体端部検出装置9は、プリント配線用基板1
の静電容量の変化を検出する静電容量型、又はプリント
配線用基板1の電気抵抗の変化を検出する電気抵抗型で
構成されている。積層体端部検出装置9は、主に、プリ
ント配線用基板1の両面側に夫々設けられた棒状接触子
9Aと、それを支持する可動支持装置9Bとで構成されてい
る。棒状接触子9Aは、銅,鋼等の導電性材料で構成され
ている。可動支持装置9Bは、装置本体7に固着されてい
る。可動支持装置9Bは、詳細に図示していないが、棒状
接触子9Aを基板搬送経路A−Aに近接及び離反(矢印J
方向に)動作するように構成されている。可動支持装置
9Bは、例えば、棒状接触子9Aを基板搬送経路A−A側に
近接する方向に移動させる電磁ソレノイドと、離反させ
る方向に移動させる弾性部材とで構成されている。
次に、ここで、第1図乃至第4図及び第5図乃至第9
図(要部拡大断面図)を用い、プリント配線用基板1の
積層体の端部を浮上させる動作及び剥離させる動作につ
いて簡単に説明する。
まず、基板搬送経路A−Aにおいて、搬送用駆動ロー
ラ2により、矢印A方向にプリント配線用基板1を搬送
する。
次に、第5図に示すように、プリント配線用基板1の
搬送方向先端部が、薄膜浮上装置3及び流体吹付装置4
が設けられた位置を通過すると、搬送用駆動ローラ2の
回転が停止し、プリント配線用基板1の搬送が一旦停止
される。搬送の停止は、プリント配線用基板1の先端部
を検出する透過型又は反射型の光センサSで行う。
次に、第6図に示すように、積層体端部検出装置9の
棒状接触子9Aがプリント配線用基板1の積層体(透光性
樹脂フィルム1D)の表面に接触する。棒状接触子9Aは、
可動支持装置9Bで矢印J方向に移動するように構成され
ている。この棒状接触子9Aの動作から、プリント配線用
基板1の静電容量(又は電気抵抗)が検出されるように
なっている。なお、積層体表面への棒状接触子9Aの接触
は、光センサSの検出信号により、プリント配線用基板
1の搬送の停止と実質的に同一タイミングで行ってもよ
い。
次に、棒状接触子9Aが積層体表面に接触した状態で、
搬送が停止されているプリント配線用基板1を逆方向に
搬送する。そして、第7図に示すように、棒状接触子9A
が搬送方向先端部の積層体の端部に達すると、静電容量
(電気抵抗)が変化し、積層体の端部が検出される。次
に、積層体の端部の検出信号により、プリント配線用基
板1の逆方向の搬送が停止される。この停止動作と実質
的に同一タイミングで第8図に示すように、棒状接触子
9Aを基板搬送経路A−Aから離反(矢印J方向に移動)
させると共に、積層体の端部の表面に薄膜浮上装置3の
浮上部材3Aを矢印B方向に振動させながら接触させる。
浮上部材3Aの移動は、第4図に示す、両面兼用駆動源の
シャフト3Jを矢印F方向(図中、下方向)に動作させ、
この動作で回転アーム部材3H及び移動アーム部材3Gを作
動させ、浮上部材支持回転軸3Eを矢印D方向に移動させ
ることで行われる。つまり、浮上部材3Aの移動は、リン
ク機構により行われる。浮上部材3Aの振動は、空気式振
動装置3Bで行われる。そして、浮上部材3Aの振動押圧と
同一のタイミングによって、流体吹付装置4のノズル4A
の先端部から流体が吹き付けられる。
次に、第9図に示すように、浮上部材3Aを振動させた
状態で浮上部材3Aを基板搬送方向A側に微小移動(矢印
I方向に移動)させる。この浮上部材3Aの移動は、両面
兼用駆動源のシャフト3Lを矢印G方向(図中、右方向)
に動作させ、この動作で浮上部材回転アーム部材3K、連
結アーム部材3Mで構成される浮上部材回転機構を動作さ
せ、浮上部材支持回転軸3Eを矢印I方向に回転させるこ
とにより行われる。この浮上部材3Aの微小移動は、前述
したように、例えば、1〜3[mm]のストロークで行わ
れる。
なお、浮上部材3Aの振動押圧及び微小移動に際して
は、プリント配線用基板1の位置が変化しないように、
プリント配線用基板1を搬送用駆動ローラ2とこの上面
に設けられた基板押えローラ(ピンチローラ)2Aとによ
り挟持するように構成されている。すなわち、プリント
配線用基板1の先端部が検知されると信号が発せられ、
この信号により搬送用駆動ローラ2を駆動しているモー
タの回転が停止し、同時にエアーシリンダが作用してブ
レーキ機構が作用し、ブレーク用押え板が基板押えロー
ラ2Aに当接し、基板押えローラ2Aを押え、これにより、
プリント配線用基板1をより確実に挟持するようになっ
ている。
このように、プリント配線用基板1の感光性樹脂層1C
及び透光性樹脂フィルム1Dからなる積層体の端部を薄膜
浮上装置3の浮上部材3Aで振動押圧することにより、感
光性樹脂層1Cから透光性樹脂フィルム1Dを浮上させ、そ
れらの界面に隙間を生じさせた後、この隙間に、流体吹
付装置4で流体を吹き付けることにより、第9図に示す
ように、先端側の透光性樹脂フィルム1Dを剥離する(透
光性樹脂フィルム1dにする)ことができる。
前記透光性樹脂フィルム1Dの端部の浮上は、針状の簡
単な構成の浮上部材3Aで行うことができる。
また、薄膜浮上装置3、流体吹付装置4の夫々をプリ
ント配線用基板1の基板搬送経路A−Aに設けたので、
前記透光性樹脂フィルム1Dの端部の浮上、剥離の夫々を
自動的に行うことができる。
また、本発明では、プリント配線用基板1に対し積層
体が歪んで熱圧着ラミネートれることを考慮して、プリ
ント配線用基板1の基板搬送方向と交差する方向(幅方
向)に複数の浮上部材3A及びノズル4Aを設けて薄膜浮上
装置3及び流体吹付装置4を構成してもよい。
また、本実施例では、プリント配線用基板1の基板搬
送方向と交差する方向(幅方向)に薄膜浮上装置3の浮
上部材3Aを設けてあるが、本発明は、プリント配線用基
板1の基板搬送方向と同一方向であって、積層体の端部
又は隅角部近傍に浮上部材3Aを設けることもできる。こ
の場合には、流体吹付装置4のノズル4Aを浮上部材3Aの
近傍に設ける。
また、本実施例は、薄膜浮上装置3の浮上部材3Aをリ
ンク機構で動作させたが、本発明は、浮上部材3Aをラッ
クアンドピニオン機構で動作させてもよい。
また、本発明は、薄膜浮上装置3の浮上部材3Aを粘着
ローラ等の粘着部材で構成してもよい。
前記流体吹付装置4で剥離された基板搬送方向先端側
の透光性樹脂フィルム1dは、第1図、第2図及び第10図
(要部斜視図)で示すように、剥離方向設定板(剥離補
助板)5に流体圧で付着するようになっている。剥離方
向設定板5は、前記剥離された透光性樹脂フィルム1dの
薄膜搬送装置6への剥離方向を設定すると共に、プリン
ト配線用基板1の感光性樹脂層1Cに接着されている透光
性樹脂フィルム1Dの剥離動作を補助するように構成され
ている。剥離された透光性樹脂フィルム1dは、第2図及
び第10図において一点鎖線で示している。
剥離方向設定板5の薄膜付着面(透光性樹脂フィルム
1dの付着面)は、これに限定されないが、プリント配線
用基板1に張り付けられている透光性樹脂フィルム1Dと
その状態から引き起こされた透光性樹脂フィルム1dとが
なす角度が略直角になるように構成されている。
剥離方向設定板5の剥離側の先端(剥離位置)は、感
光性樹脂層1Cに損傷,破壊を生じないように、曲率半径
の小さい円弧状で構成されており、例えば、曲率半径が
3mm以下で構成されている。
剥離方向設定板5は、感光性樹脂層1Cに損傷,破損を
生じないように、プリント配線用基板1の搬送時及びそ
の搬送中での透光性樹脂フィルム1Dの剥離時に、プリン
ト配線用基板1に張り付けられた透光性樹脂フィルム1D
にこすれない程度の間隔を置いて設けられている。そし
て、剥離方向設定板5は、その先端が、積層体の端部の
浮上及び剥離時に透光性樹脂フィルム1Dに密着し、プリ
ント配線用基板1を挟持するように構成されている。つ
まり、剥離方向設定板5は、基板搬送経路A−Aに近接
及び離反し、その近接時に、底面でプリント配線用基板
1を挟持するように、移動可能に構成されている。この
剥離方向設定板5は、図示していないが、例えば、基板
押えローラ2Aを押えるためのブレーキ用押え板の作動
(エアーシリンダで作動している)に連動してプリント
配線用基板1に接触又は離反する。
このように、剥離方向設定板5を基板搬送経路A−A
に近接及び離反するように構成することにより、流体吹
付装置4のノズル4Aからの流体が、剥離方向設定板5の
裏側に吹き抜けることを低減することができるので、透
光性樹脂フィルム1Dの剥離効果を高めることができると
共に、透光性樹脂フィルム1dの剥離方向設定板5及び搬
送ベルト(6)への付着性を高めることができる。
また、剥離方向設定板5は、プリント配線用基板1の
基板搬送経路A−A幅又は流体吹付幅の略全域の長さで
剥離方向に所定の長さを有するように構成されている。
このように構成される剥離方向設定板5は、第10図に
矢印Kで流体の流出方向を示すように、流体がその裏側
に吹き抜けることを低減することができるので、透光性
樹脂フィルム1Dの剥離効果を高めることができると共
に、透光性樹脂フィルム1d剥離方向設定板5及び搬送ベ
ルト(6)への付着性を高めることができる。
剥離方向設定板5の薄膜付着面(透光性樹脂フィルム
1Dが直接付着する面)には、第10図に詳細に示すよう
に、導電性部材5Aが設けられている。導電性部材5Aは、
絶縁性部材5B上に設けられている。導電性部材5Aは、絶
縁性部材5B及び導電性部材5Cを介在させて、剥離方向設
定板5のコの字形状で構成される設定板支持部材5Dに接
着剤で固着されている。
前記導電性部材5A及び5Cは、板形状で構成され、電気
抵抗値が極めて小さい、例えば、銅,ステンレス鋼等の
金属材料で構成されている。絶縁性部材5Bは、板形状で
構成されている。設定板支持部材5Dは、例えば、ステン
レス鋼等の金属材料で構成されている。つまり、前記導
電性部材5Aは、電気的にフローティング状態で構成され
ている。
このように、剥離方向設定板5の薄膜付着面を導電性
部材5Aで構成し、この導電性部材5Aを絶縁性部材(絶縁
体)5B上に設けることにより、プリント配線用基板1か
ら剥離された時に帯電した透光性樹脂フィルム1dが導電
性部材5Aに付着すると、静電容量によるクーロン力が作
用するので、透光性樹脂フィルム1dの付着性をより高め
ることができる。つまり、導電性部材5Aは、剥離方向設
定板5の薄膜付着面に、透光性樹脂フィルム1dを確実に
付着させることができる。
なお、前記導電性部材5Aは、絶縁体上に設けて電気的
にフローティング状態に構成すればよいので、例えば、
剥離方向設定板5の設定板支持部材5Dを樹脂等の絶縁性
材料で構成し、その薄膜付着面に、直接、導電性部材5A
を設けてもよい。この導電性部材5Aは、所謂コンデンサ
と同様の作用をするものである。
剥離方向設定板5の薄膜付着面には、導電性部材5A、
絶縁性部材5B、導電性部材5C及び設定板支持部材5Dを貫
通する薄膜吸着用孔5Eが設けられている。この薄膜吸着
用孔5Eには、図示していないが、吸着装置(真空吸着装
置)からの吸着管が接続されており、前記剥離された透
光性樹脂フィルム1dを薄膜付着面に吸着するように構成
されている。薄膜吸着用孔5Eは、薄膜付着面に1つ又は
複数設けられている。
このように、剥離方向設定板5の薄膜付着面に、薄膜
吸着用孔5Eを設け、この薄膜吸着用孔5Eを吸着装置に接
続することにより、薄膜付着面に透光性樹脂フィルム1d
を付着保持することができるので、透光性樹脂フィルム
1dの付着性をより高めることができる。つまり、薄膜吸
着用孔5E及び吸着装置は、剥離方向設定板5の薄膜付着
面に、透光性樹脂フィルム1dを確実に付着させることが
できる。
また、前記吸着装置又はそれと薄膜吸着用孔5Eとを接
続する吸着管に、吸着圧を検出する吸着圧検出器を設
け、剥離された透光性樹脂フィルム1dが剥離方向設定板
5の薄膜付着面に付着されているか否か、つまり剥離状
態を検出する薄膜剥離状態検出装置を薄膜剥離装置に設
けてもよい。前記吸着圧検出器は、吸着圧が高い場合に
は薄膜付着面に透光性樹脂フィルム1dが確実に付着して
いる検出信号を出力し、そうでない場合には反対の検出
信号を出力するように構成されている。薄膜吸着用孔5E
は、剥離状態の検出精度を高めるために、剥離方向設定
板5の薄膜付着面に複数設けることが好ましい。この薄
膜剥離状態検出装置により、薄膜付着面に透光性樹脂フ
ィルム1dの付着が確認できないプリント配線用基板1
(薄膜剥離不良基板)は、この後に基板搬送経路A−A
から除去される。
さらに、剥離方向設定板5の薄膜付着面には、薄膜吸
着用孔5Eと同様に貫通した薄膜剥離状態検出用孔5Fが設
けられている。薄膜剥離状態検出用孔5Fは、光センサ11
からの放射光が通過するように構成されており、透光性
樹脂フィルム1dが剥離方向設定板5の薄膜付着面に付着
されているか否か、つまり剥離状態を検出するように構
成されている。すなわち、前記薄膜剥離状態検出用孔5F
を透光性樹脂フィルム1dが塞ぐとそれ(1d)による反射
光を光センサ11で検出する。薄膜剥離状態検出用孔5F及
び光センサ11で薄膜付着面に透光性樹脂フィルム1dの付
着が確認できないプリント配線用基板1(薄膜剥離不良
基板)は、前述と同様に、この後に基板搬送経路A−A
から除去される。光センサ11は、反射型(又は透過型)
で構成し、第3図に示すように、装置本体7に取り付け
られている。
このように構成される剥離方向設定板5は、透光性樹
脂フィルム1Dの剥離位置を安定させると共に、透光性樹
脂フィルム1Dに一様な剥離力を加えることができる。し
たがって、剥離方向設定板5は、透光性樹脂フィルム1D
の剥離時における剥離位置の変動防止,剥離応力の偏り
を防止し、感光性樹脂層1Cを損傷,破壊させないように
することができる。
なお、剥離方向設定板5の薄膜付着面は、透光性樹脂
フィルム1Dの材質、流体吹付装置4の流体圧、プリント
配線用基板1の搬送速度等の条件変化により、透光性樹
脂フィルム1Dとそれを剥離した透光性樹脂フィルム1dの
剥離方向とがなす角度が鈍角になるように構成してもよ
い。また、剥離方向設定板5の薄膜付着面の角度は、空
圧シリンダ等の駆動源で変化することができるように構
成してもよい。さらに、この剥離方向設定板5の角度の
変化に応じて、薄膜搬送装置6の固定搬送ベルト、可動
搬送ベルト等の位置や角度を変化することができるよう
に構成してもよい。
また、本発明は、前記剥離方向設定板5の薄膜付着面
に、基板搬送方向と交差する方向又は透光性樹脂フィル
ム1dの剥離する方向に延在する複数本の溝を設け、薄膜
付着面及び溝底面に複数の薄膜吸着用孔5Eを設け、夫々
の薄膜吸着用孔5Eを吸着装置に接続してもよい。このよ
うに構成される剥離方向設定板5は、薄膜付着面に透光
性樹脂フィルム1dを確実に付着させることができると共
に、その後に薄膜搬送装置6に搬送(排出)するに際し
て、薄膜付着面から透光性樹脂フィルム1dを瞬時に離す
ことができるので、薄膜搬送装置6による透光性樹脂フ
ィルム1dの搬送を確実に行うことができる。
流体吹付装置4で剥離方向設定板5の薄膜付着面に付
着した透光性樹脂フィルム1dは、第1図、第2図及び第
11図(拡散分解斜視図)で示すように、薄膜搬送装置
(薄膜排出装置)6で剥離しながら搬出される。この
時、剥離方向設定板5は、透光性樹脂フィルム1Dの剥離
位置を規定すると共に、透光性樹脂フィルム1Dの剥離位
置を規定すると共に、透光性樹脂フィルム1Dの剥離を補
助するように構成されている。
薄膜搬送装置6は、主に、プリント配線用基板1(基
板搬送経路A−A)の両面側に夫々設けられた上部搬送
ベルト機構と下部搬送ベルト機構とで構成されている。
上部搬送ベルト機構は、第11図で詳細に示すように、
固定搬送ベルト6A,6C,6D,6E,6Fと可動搬送ベルト6Bとで
構成されている。
固定搬送ベルト6Aは、従動軸Iに支持されたローラ6A
a、駆動軸IIに支持されたローラ6Ab及びローラ6Aaと6Ab
とに巻き回されたベルト6aで構成されている。
可動搬送ベルト6Bは、従動軸IIIに支持されたローラ6
Ba、駆動軸IVに支持されたローラ6Bb及びローラ6Baと6B
bとに巻き回されたベルト6bで構成されている。この可
動搬送ベルト6Bは、駆動軸IVを中心に、第2図に示すよ
うに、矢印L方向に回転するように構成されている。す
なわち、可動搬送ベルト6Bは、剥離された透光性樹脂フ
ィルム1dを剥離方向設定板5に付着させ易くすると共
に、この透光性樹脂フィルム1dを固定搬送ベルト6Aとで
狭持してして搬送できるように構成されている。また、
固定搬送ベルト6A及び可動搬送ベルト6Bとの狭持は、第
10図に示す剥離方向設定板5に設けられた切込部5Gを通
して行われる。この切込部5Gは、剥離方向設定板5で剥
離位置及び剥離方向が設定された透光性樹脂フィルム1d
に固定搬送ベルト6Aと可動搬送ベルト6Bとが達し、両者
でそれを狭持できるように構成されている。すなわち、
切込部5Gは、固定搬送ベルト6Aと可動搬送ベルト6Bとで
透光性樹脂フィルム1dを確実に挟持できるように構成さ
れている。
固定搬送ベルト6Cは、駆動軸IIに支持されたローラ6C
a、従動軸Vに支持されたローラ6Cb及びローラ6Caと6Cb
とに巻き回されたベルト6cで構成されている。
固定搬送ベルト6Dは、従動軸IVに支持されたローラ6D
a、従動軸VIに支持されたローラ6Db、従動軸VIIに支持
されたローラ6Dc、従動軸VIIIに支持されたローラ6Dd、
従動軸Vに支持されたローラ6De及びローラ6Da〜6Deに
巻き回されたベルト6dで構成されている。
固定搬送ベルト6Cと6Dは、前記固定搬送ベルト6A及び
可動搬送ベルト6Bで搬送された透光性樹脂フィルム1dを
さらに排出方向に搬送するように構成されている。固定
搬送ベルト6Dのローラ6Deは、固定搬送ベルト6C及び6D
から固定搬送ベルト6E及び6Fに透光性樹脂フィルム1dを
搬送するときに、その搬送方向が大きな角度で変化する
ために設けられている。すなわち、ローラ6Deは、搬送
方向が変化するときに、ベルト6c及び6dの透光性樹脂フ
ィルム1dに接触する側の曲率半径を略同等にすることが
できる。したがって、搬送時に透光性樹脂フィルム1dに
シワが生じることを防止し、ジャム等のトラブルを防止
することができる。
また、透光性樹脂フィルム1dの一方の面に接触し、透
光性樹脂フィルム1dの搬送方向と交差する方向に所定の
間隔で設けられた複数の固定搬送ベルト6C(又は6D)の
間には、透光性樹脂フィルム1dの他方の面に接触する固
定搬送ベルト6D(又は6C)が設けられている。換言すれ
ば、固定搬送ベルト6Cと6Dは、夫々のベルト6c及び6dの
表面(透光性樹脂フィルム1dとの接触面)が一致してい
るか、或はそれよりも相手側に食込むように、透光性樹
脂フィルム1dの幅方向に千鳥状に配置されている。
このように、固定搬送ベルト6Cと6NDとを千鳥状に配
置することにより、搬送される透光性樹脂フィルム1dに
その幅方向の張力を与えることができるので、固定搬送
ベルト6Cと6Dとで均一にしかも確実に透光性樹脂フィル
ム1dを挟持し搬送することができる。
また、固定搬送ベルト6C及び6Dで挟持される透光性樹
脂フィルム1dは、夫々のベルト6c及び6dの表面及び側面
側を包み込むような形状で搬送されるので、ローラ6Ca,
6Cbとベルト6c、又はローラ6Da〜6Deとベルト6dとのロ
ーラの軸方向のズレを防止することができる。したがっ
て、搬送時に透光性樹脂フィルム1dに加わる挟持力を均
一にし、それにシワが発生することを防止できるので、
ジャム等のトラブルを防止することができる。特に、本
実施例の薄膜剥離装置は、後述する上部薄膜排出収納容
器7Aを設けられているため、上部搬送ベルト機構の薄膜
搬送経路が下部搬送ベルト機構のそれよりも長くなるの
で、固定搬送ベルト6C及び6Dのように構成することは有
効である。
固定搬送ベルト6Eは、従動軸IXに支持されたローラ6E
a、従動軸Vに支持されたローラ6Eb及びローラ6Eaと6Eb
とに巻き回されたベルト6eで構成されている。
固定搬送ベルト6Fは、従動軸Xに支持されたローラ6F
a、従動軸VIIIに支持されたローラ6Fb及びローラ6Faと6
Fbとに巻き回されたベルト6fで構成されている。
前記下部搬送ベルト機構は、第1図及び第2図に示す
ように、固定搬送ベルト6Gと可動搬送ベルト6Hとで構成
されている。
固定搬送ベルト6Gは、夫々別々の従動軸(図示してい
ない)に支持されたローラ6Ga,6Gb、駆動軸(図示して
いない)に支持されたローラ6Gc及びローラ6Ga〜6Gcに
巻き回されたベルト6gで構成されている。
可動搬送ベルト6Hは、夫々別々の従動軸(図示してい
ない)に支持されたローラ6Ha,6Hb、駆動軸(図示して
いない)に支持されたローラ6Hc及びローラ6Ha〜6Hcに
巻き回されたベルト6hで構成されている。可動搬送ベル
ト6Hは、前記可動搬送ベルト6Bと同様に、矢印L方向に
回転するように構成されている。
前記ベルト6a〜6hは、歯付ゴムベルトで構成し、ロー
ラ6De及び6Dbを除き、ローラ6Aa,6Ab、6Ba,6Bb、…、ロ
ーラ6Ha,6Hb,6Hcの夫々は、歯付プーリで構成されてお
り、搬送ベルトの走行が確実なものにされている。ロー
ラ6De及び6Dbは、表面が平滑なローラで構成されてい
る。また、歯付ゴムベルト及び歯付プーリに代えて、ベ
ルト6a〜6hは、表面が粗く摩擦が大きなゴムベルトで構
成し、ローラ6Aa〜6Hcの夫々は、網目ローレット模様仕
上げ等を施した表面が粗いローラで構成してもよい。
前記上部搬送ベルト機構の固定搬送ベルト6Eと6Fは、
第1図及び第2図に示すように、前記固定搬送ベルト6C
及び6Dで搬送された透光性樹脂フィルム1dを装置本体7
から矢印M方向に排出するように構成されている。装置
本体7の固定搬送ベルト6E及び6Fの排出部から排出され
た透光性樹脂フィルム1dは、第1図、第2図、第12図
(要部拡大断面図)及び第13図(要部拡大斜視図)で示
すように、上部薄膜排出収納容器12Aに排出される。こ
の透光性樹脂フィルム1dの排出は、固定搬送ベルト6E及
び6Fの排出部と上部薄膜排出収納容器12Aとの間に、薄
膜巻込防止部材13を介在させて行われる。
前記下部搬送ベルト機構の固定搬送ベルト6G及び可動
搬送ベルト6Hは、前記上部搬送ベルト機構と同様に、剥
離方向設定板5で剥離位置及び剥離方向が設定されたも
う一方の透光性樹脂フィルム1dを剥離しながら搬送する
とともに、矢印O方向に装置本体7から透光性樹脂フィ
ルム1dを排出するように構成されている。装置本体7か
ら排出された透光性樹脂フィルム1dは、下部薄膜排出収
納容器12Bに排出される。この透光性樹脂フィルム1dの
排出は、前述したものと同様に、固定搬送ベルト6G及び
6Hの排出部と下部薄膜排出収納容器12Bとの間に、薄膜
巻込防止部材13を介在させて行われる。
前記固定搬送ベルト6E及び6F、固定搬送ベルト6G及び
可動搬送ベルト6Hの夫々の排出部の薄膜搬送経路の近傍
には、第1図、第2図、第11図及び第12図に示すよう
に、排出される透光性樹脂フィルム1dにその排出方向
(矢印N方向)に流体を吹き付ける流体噴出機構14が設
けられている。流体噴出機構14は、排出される透光性樹
脂フィルム1dを流体の噴出で確実に排出方向に誘導でき
るように構成されている。流体噴出機構14は、固定搬送
ベルト6E間、6F間、6G間及び可動搬送ベルト6H間に流体
が噴出する噴出口が設けられたパイプで構成されてい
る。流体としては、圧力を加えた空気,不活性ガス等の
気体を使用する。また、流体として、水等の液体を使用
することも可能である。なお、図示されていないが、流
体噴出機構14に近接した位置には、剥離時、搬送時等に
透光性樹脂フィルム1dに生じる帯電を低減する除電装置
が設けられている。
このように固定搬送ベルト6E及び6F、固定搬送ベルト
6G及び可動搬送ベルト6Hの夫々の排出側に流体噴出機構
14を設けることにより、排出される透光性樹脂フィルム
1dが再度固定搬送ベルト6E,6F,6G又は可動搬送ベルト6H
に巻き込まれることを防止すると共に、流体で矢印M又
はO方向に透光性樹脂フィルム1dを誘導することができ
るので、透光性樹脂フィルム1dを効率良く上部又は下部
薄膜排出収納容器12A又は12Bに排出することができる。
また、第2図に示すように、固定搬送ベルト6Aに近接
した位置、可動搬送ベルト6Hに近接した位置の夫々に
は、除電装置15とイオン拡散装置16の夫々が設けられて
いる。除電装置15は、イオンを放出し、剥離や搬送時に
透光性樹脂フィルム1dが帯電することを低減できるよう
に構成されている。イオン拡散装置16は、除電装置15か
ら放出されたイオンを拡散し、透光性樹脂フィルム1dの
帯電を効率良く低減できるように構成されている。イオ
ン拡散装置16は、例えば、圧力が加えられた空気等の流
体でイオンを拡散するように構成されている。
前記薄膜巻込防止部材13は、固定搬送ベルト6E間、6F
間、6G間、可動搬送ベルト6H間の夫々の排出部分の薄膜
搬送経路の近傍に設けられており、装置本体7に固着さ
れている。薄膜巻込防止部材13は、排出部分から突出す
る(装置本体7から突出する)、J形状、コの字形状又
はI形状の細長い部材で構成されている。薄膜巻込防止
部材13は、例えば、鋼等の金属材料で構成されている。
このように構成される薄膜巻込防止部材13は、固定搬
送ベルト6E、6F、6G、可動搬送ベルト6Hの夫々の排出部
分から排出方向(矢印M又はO方向)に透光性樹脂フィ
ルム1dを誘導することができるので、固定搬送ベルト6
E、6F、6G、可動搬送ベルト6Hの夫々に透光性樹脂フィ
ルム1dが巻き込まれることを防止することができる。つ
まり、薄膜巻込防止部材13は、薄膜搬送装置6の薄膜搬
送経路におけるジャム等のトラブルを防止することがで
きる。
前記上部薄膜排出収納容器12Aは、第1図、第12図及
び第13図に示すように、固定搬送ベルト6E及び6Fの薄膜
排出部近傍の装置本体7に、着脱自在に設けられてい
る。上部薄膜排出収納容器12Aは、下部薄膜排出収納容
器12Bの上部に設けられており、装置本体7の占有面積
を縮小し、コンパクトな構造に構成することがでる。上
部薄膜排出収納容器12Aは、排出される透光性樹脂フィ
ルム1dを収納する薄膜収納容器12Aaと、その上部を覆う
蓋部材12Abとで構成されている。薄膜収納容器12Aa、蓋
部材12Abの夫々は、アルミニウム合金等の軽金属材料、
樹脂材料或は木材等で構成されている。薄膜収納容器12
Aaの側面には、透光性樹脂フィルム1dが排出される時に
その下部の空気(薄膜収納容器12Aa内部の空気)を引き
抜くために、長方形状の空気引抜用穴12Acが複数設けら
れている。蓋部材12Abには、薄膜収納容器12Aaと同様
に、上面に空気引抜用穴12Adが設けられている。
上部薄膜排出収納容器12Aは、装置本体7の固定搬送
ベルト6E及び6Fの薄膜排出部近傍の薄膜収納容器12Aa
に、ガイド部材12Aeが設けられている。ガイド部材12Ae
は、板形状で構成されており、例えば、銅、ステンレス
鋼等の金属材料、木材、合成樹脂等で構成されている。
ガイド部材12Aeは、上部薄膜排出収納容器12Aの薄膜収
納容器12Aaと、薄膜巻込防止部材13とを連結するように
構成されている。つまり、ガイド部材12Aeは、固定搬送
ベルト6E及び6Fから排出される透光性樹脂フィルム1dを
薄膜巻込防止部材13で誘導(ガイド)し、さらにこの先
で透光性樹脂フィルム1dを薄膜収納容器12Aa内に誘導す
るように構成されている。上部薄膜排出収納容器12A内
への誘導に際しては、第12図に示すように、透光性樹脂
フィルム1dが流体噴出機構14からの流体に誘導されるよ
うになている。つまり、透光性樹脂フィルム1dは、ガイ
ド部材12Aeとの間を流れる流体に支えられて搬送される
ので、ガイド部材2Aeとほとんど接触することがなくス
ムーズに、上部薄膜排出収納容器12A内に排出されるよ
うになっている。そして、流体噴出機構14から噴出した
流体の一部がガイド部材12Aeの下側をそれに沿って流
れ、ガイド部材12Aeを通り過ぎた後には、ガイド部材12
Aeの上側を流れてきた流体と合流して同一方向に流れる
ので、この流体に誘導された透光性樹脂フィルム1dは、
延展した状態で薄膜排出収納容器12Aの底部に堆積され
る。
このように、上部薄膜排出収納容器12Aにガイド部材1
2Aeを設けることにより、固定搬送ベルト6E及び6Fの排
出部直下の上部薄膜排出収納容器12A(薄膜収納容器12A
a)内に透光性樹脂フィルム1dがかさばることを防止
し、無駄なスペースを低減することができるので、上部
薄膜排出収納容器12Aに効率良く透光性樹脂フィルム1d
を排出することができる。特に、上部薄膜排出収納容器
12Aの構造上、透光性樹脂フィルム1dを横方向から排出
しているので、ガイド部材12Aeは、特に有効でる。
また、固定搬送ベルト6E及び6Fとの間に薄膜巻込防止
部材13を設けた(介在させた)ことにより、透光性樹脂
フィルム1dの巻き込みを防止しかつスムーズに誘導しな
がら、上部薄膜排出収納容器12Aに効率良く透光性樹脂
フィルム1dを排出することができる。
なお、本発明は、前記ガイド部材12Aeを固定搬送ベル
ト6E及び6Fの排出部近傍の装置本体7に設けてもよい。
また、第14図(要部斜視図)で示すように、ガイド部
材12Aeは、上部薄膜排出収納容器12Aの蓋部材12Abに設
けることができる。ガイド部材12Aeは、偏平状面を有す
る部材(翼断面に似た形状)で構成されている。ガイド
部材12Aeの中央部分には、符号を付けないが、その強度
を保持するための梁部が設けられている。ガイド部材12
Aeは、ガイド部材支持部材12Afを介して、蓋部材12Abに
接着剤,ビス等の固着手段により固着されている。
また、第15図(要部拡大分解斜視図)で示すように、
ガイド部材12Aeは、矢印P方向に回転可能なように構成
することができる。つまり、ガイド部材12Aeは、固定搬
送ベルト6E及び6Fの排出部から排出される透光性樹脂フ
ィルム1dの排出角度を変化できるように構成されてい
る。ガイド部材12Aeは、ワッシャ12Ah、スプリングワッ
シャ12Ai及び締め付けナット12Ajを用い、ガイド部材1A
eの側部から突出する角度可変軸12Agを蓋部材12Abに締
め付けることで、それを所定の角度に固定することがで
きる。また、ガイド部材12Aeは、前記締め付けナット12
Ajを締め、固定ナット12Alで角度可変軸12Agに固定され
たハンドル12Akを矢印p方向に回転させることにより、
その角度を矢印P方向に変化させることができる。
このように、ガイド部材12Aeの角度を変化することが
できるように構成することにより、常時、透光性樹脂フ
ィルム1dを延展した最適な状態で薄膜排出収納容器12A
の底部に堆積されることができる。
また、第16図(要部拡大分解斜視図)で示すように、
ガイド部材12Aeの角度可変軸12Agは、前記第15図に示す
角度可変軸12Agの取り付け位置よりも、固定搬送ベルト
6E及び6Fの排出部側に近い位置の先端部に取り付けられ
ている。つまり、角度可変軸12Agは、ガイド部材12Aeの
角度が変化した場合においても、ガイド部材12Aeの先端
部の位置が変化しないように構成されている。つまり、
このように構成されるガイド部材12Aeは、排出される透
光性樹脂フィルム1d及びそれを誘導する流体の流れを常
時安定させることができる。
また、図示しないが、ガイド部材12Aeは、上部薄膜排
出収納容器12Aに堆積される透光性樹脂フィルム1dの量
に応じて、その角度を自動的に変化できるように構成し
てもよい。
前記下部薄膜排出収納容器12Bは、固定搬送ベルト6G
及び可動搬送ベルト6Hの薄膜排出部近傍の装置本体7
に、着脱自在に設けられている。下部薄膜排出収納容器
12Bは、上部薄膜排出収納容器12Aと略同様に、側面に空
気を引き抜くための空気引抜用穴12Baが複数設けられて
いる。下部薄膜排出収納容器12Bには、その構造上、透
光性樹脂フィルム1dを上方向から排出し、スムーズに透
光性樹脂フィルム1dが排出されるので、前記ガイド部材
12Aeを設けてなくてもよい。
なお、本発明は、前記実施例に限定されないものでは
なく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々変形し
得ることは勿論である。
例えば、本発明は、薄膜浮上装置3の浮上部材3Aを針
形状に代えてクサビ形状、平板形状等で構成してもよ
い。
また、本発明は、回転体の円周上に複数の針が設けら
れたブラシで透光性樹脂フィルム1Dの端部を引き起す薄
膜浮上装置を有する薄膜剥離装置に適用してもよい。
また、本発明は、ローレットで透光性樹脂フィルム1D
の端部を押圧し、その部分を浮上させる薄膜浮上装置を
有する薄膜剥離装置に適用することができる。
また、本発明は、薄膜浮上装置3で透光性樹脂フィル
ム1Dの端部を浮上させ、この浮上した部分に粘着部材を
押圧させて透光性樹脂フィルム1Dを剥離する薄膜剥離装
置に適用することができる。
また、本発明は、建築用化粧板に張り付けられている
保護膜の剥離装置に適用することができる。
(3)効果 以上説明したように、本発明によれば、以下に述べる
効果を得ることができる。
本発明は、基板を実質的に水平に搬送する基板搬送機
構を有し、基板の両面に張り付けられた薄膜を剥離する
薄膜剥離装置において、前記薄膜の端部を浮上させる浮
上部材を有する薄膜浮上装置及び薄膜剥離用の流体吹付
装置が基板搬送経路上下の近傍に設けられ、前記基板搬
送経路の浮上部材より上流の位置に、基板を基板搬送経
路内に保持する円板状基板保持部材が基板搬送経路上下
の近傍に回転可能に基板搬送方向に対して直角方向(基
板の幅方向)に所定間隔で複数個設けられ、前記下基板
保持部材は、前記搬送される基板と常に間隙を有するよ
うに設けられ、前記上基板保持部材は、搬送される基板
が薄板の時には当該基板と間隙を生じ、厚板の時には当
該基板によって上方向に移動するように設けられている
ので、厚さの異なる基板の場合においても、搬送される
基板が薄板の時には、上下に湾曲したものを平に矯正す
ることができ、また、厚板の時には該厚板基板によって
上方向に基板保持部材が移動して基板搬送中におけるジ
ャム(詰まり)等のトラブルや基板の損傷を防止でき、
薄膜の端部を浮上させる浮上部材の近傍の基板搬送経路
内に基板を確実に保持することができる。
また、基板を基板搬送経路内に保持する円板状基板保
持部材が基板搬送経路上下の近傍に回転可能に基板搬送
方向に対して直角方向(基板の幅方向)に所定間隔で複
数個設けられていることにより、薄膜浮上装置により薄
膜端一の一部を浮上された後、流体(例えば、空気)吹
付装置により薄膜に流体を吹き付けたとき、基板と薄膜
との間に流体をほぼ均一に作用させるので、むらなく確
実に基板から薄膜を剥離することができる。
また、基板搬送経路内に基板を確実に保持することが
できるので、搬送中における基板のジャム等を防止し、
基板や薄膜剥離装置が損傷,破壊することを防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例のプリント配線用基板の保
護膜剥離装置の概略構成を示す側面図、 第2図は、第1図の要部拡大側面図、 第3図は、第1図の要部拡大斜視図、 第4図は、第1図の拡大分解斜視図、 第5図乃至第9図は、剥離動作工程毎に示す第1図の要
部拡大断面図、 第10図は、第1図の要部斜視図、 第11図は、第1図の拡散分解斜視図、 第12図は、第1図の要部拡大断面図、 第13図は、第1図の要部拡大斜視図、 第14図は、本発明の他の実施例である薄膜剥離装置の要
部斜視図、 第15図は、本発明の他の実施例である薄膜剥離装置の要
部拡大分解斜視図、 第16図は、本発明の他の実施例である薄膜剥離装置の要
部拡大分解斜視図である。 図中、1……プリント配線用基板、1C……感光性樹脂
層、1D,1d……透光性樹脂フィルム、2……搬送用駆動
ローラ、3……薄膜浮上装置、3A……浮上部材、3B……
空気式振動装置、4……流体吹付装置、4A……ノズル、
5……剥離方向設定板、5A……導電性部材、5B……絶縁
性部材、5E……薄膜吸着用孔、6……薄膜搬送装置、6A
〜6H……搬送ベルト、6Aa〜6Hc……ローラ、7……装置
本体、8……基板保持部材、8A……ローラ、9……積層
体端部検出装置、12A……上部薄膜排出収納容器、12Ae
……ガイド部材、12B……下部薄膜排出収納容器、13…
…薄膜巻込防止部材、14……流体噴出機構、15……除電
装置、16……イオン拡散装置である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板を実質的に水平に搬送する基板搬送機
    構を有し、基板の両面に張り付けられた薄膜を剥離する
    薄膜剥離装置において、前記薄膜の端部を浮上させる浮
    上部材を有する薄膜浮上装置及び薄膜剥離用の流体吹付
    装置が基板搬送経路上下の近傍に設けられ、前記基板搬
    送経路の浮上部材より上流の位置に、基板を基板搬送経
    路内に保持する円盤状基板保持部材が基板搬送経路上下
    の近傍に回転可能に基板搬送方向に対して直角方向(基
    板の幅方向)に所定間隔で複数個設けられ、前記下基板
    保持部材は、前記搬送される基板と常に間隙を有するよ
    うに設けられ、前記上基板保持部材は、搬送される基板
    が薄板の時には当該基板と間隙を生じ、厚板の時には当
    該基板によって上方向に移動するように設けられている
    ことを特徴とする薄膜剥離装置。
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