JPH08216716A - 車両用流体圧駆動装置 - Google Patents

車両用流体圧駆動装置

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JPH08216716A
JPH08216716A JP2541095A JP2541095A JPH08216716A JP H08216716 A JPH08216716 A JP H08216716A JP 2541095 A JP2541095 A JP 2541095A JP 2541095 A JP2541095 A JP 2541095A JP H08216716 A JPH08216716 A JP H08216716A
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JP
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pump
pressure
vehicle
fluid pressure
discharge
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JP2541095A
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English (en)
Inventor
Izuho Hirano
出穂 平野
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低速・大舵角時の油圧回路からの騒音を抑制
する。 【構成】 エンジンに駆動される前車軸4と同期的に駆
動されるポンプ6と、後車軸12と連結されるととも
に、ポンプ6からの圧油に応じて駆動されるポンプモー
タ10と、前輪5へ舵角を付与するハンドル9とを備
え、前輪5が最大操舵角、かつ所定の車速以下のときに
ポンプ6の吐出圧が所定の目標圧力P0以下となるよう
にポンプの吐出流量を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原動機の駆動力を前輪
及び後輪に流体圧によって分配する駆動装置の改良に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】前輪及び後輪へ駆動力を配分するものと
しては、前後の車軸を機械的に連結したものが従来から
広く採用されており、二輪駆動と四輪駆動を手動によっ
て切り換えるパートタイム式と、ビスカスカップリング
などによって常時前後の車軸を連結したフルタイム式な
どに分類される。
【0003】上記パートタイム式では、路面状態に応じ
て二輪駆動と四輪駆動を切り換える操作が必要であり、
特に、旋回時にはタイトコーナブレーキ現象を生じる場
合があって運転操作を繁雑にする。一方、フルタイム式
ではタイトコーナブレーキ現象を解消することができる
が、前後輪の回転速度差を吸収する差動制限装置が必要
となって装置が複雑になる。これら、機械式の駆動装置
においては、前後輪の連結のためにプロペラシャフトが
必要となり、このプロペラシャフトが車体中央部を占有
するため、車内空間を縮小するだけでなく、重量の増大
を招き、燃費を低下させる一因となっていた。
【0004】このような問題を解決すべく、流体圧によ
って複数の車軸を駆動する流体圧駆動装置がいくつか提
案されており、例えば、特開平1−223030号公報
が知られている。
【0005】これは、エンジンに駆動される前輪と同期
的に回転して回転速度に応じた油圧を発生する第1の油
圧ポンプと、後輪と同期的に回転して回転速度に応じた
油圧を発生する第2の油圧ポンプとを備え、これら第1
及び第2の油圧ポンプの吐出口と吸い込み口をそれぞれ
連通する流路を形成したもので、第1の油圧ポンプが吐
出した圧油によって第2の油圧ポンプをモータとして駆
動して、前輪から後輪の駆動トルクをこれら油圧ポンプ
を介して配分するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の車両用流体圧駆動装置にあっては、屈曲路の走行な
どで低速度、大舵角の走行中には、前後輪の回転速度差
が増大して、ポンプから吐出される油圧が上昇するが、
このとき車速が低いためモータの発生トルクは小さく、
上記のようなタイトコーナブレーキング現象はほとんど
発生しないが、前後輪の回転速度差に起因して油圧回路
の脈圧変動が発生し、低速走行中ではエンジン音やロー
ドノイズ等の暗騒音のレベルが相対的に低いため、油圧
回路の脈圧変動を加振源とする騒音が相対的に増大し、
車両の静粛性を損なう場合があった。
【0007】そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、低速大舵角時などにおける油圧回路の脈圧
変動による騒音の増大を抑制して静粛性を確保可能な車
両用流体圧駆動装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、原動機に
駆動される第1の駆動軸と、この第1の駆動軸と同期的
に駆動されて流体圧を吐出するポンプと、第2の駆動軸
と連結されるとともに、前記ポンプからの流体圧に応じ
て駆動されるモータと、運転者のハンドル操作に応じて
操舵輪を操舵させる操舵手段とを備えた車両用流体圧駆
動装置において、前記操舵手段が最大操舵角、かつ所定
の車速以下のときに前記ポンプの吐出圧が所定の目標圧
力以下となるように前記ポンプまたはモータの吐出流量
を設定する。
【0009】また、第2の発明は、原動機に駆動される
第1の駆動軸と、この第1の駆動軸と同期的に駆動され
て流体圧を吐出するポンプと、第2の駆動軸と連結され
るとともに、前記ポンプからの流体圧に応じて駆動され
るモータと、運転者のハンドル操作に応じて操舵輪を操
舵させる操舵手段と、前記操舵輪の舵角を検出する手段
と、車速を検出する手段とを備えた車両用流体圧駆動装
置において、前記ポンプの吐出圧を調整する圧力調整手
段と、前記舵角が所定値以上、かつ、前記車速が所定値
以下のときに前記ポンプの吐出圧が所定の目標圧力以下
となるように前記圧力調整手段を駆動する制御手段とを
備える。
【0010】また、第3の発明は、原動機に駆動される
第1の駆動軸と、この第1の駆動軸と同期的に駆動され
て流体圧を吐出するポンプと、第2の駆動軸と連結され
るとともに、前記ポンプからの流体圧に応じて駆動され
るモータと、運転者のハンドル操作に応じて操舵輪を操
舵させる操舵手段と、前記操舵輪の舵角を検出する手段
と、車速を検出する手段とを備えた車両用流体圧駆動装
置において、前記ポンプの吐出圧を調整する圧力調整手
段と、前記原動機の運転状態に応じて前記ポンプの吐出
側の目標圧力を設定する目標圧力設定手段と、前記舵角
が所定値以上、かつ、前記車速が所定値以下のときにポ
ンプの吐出圧が前記目標圧力以下となるように前記圧力
調整手段を駆動する制御手段とを備える。
【0011】また、第4の発明は、前記第3の発明にお
いて、前記目標圧力設定手段は、アクセルペダルの開度
に応じて前記ポンプの吐出側の目標圧力を設定する。
【0012】また、第5の発明は、前記第2ないし第4
の発明のいずれかひとつにおいて、前記車速検出手段
が、前記第1駆動軸または第2駆動軸のうちの一方の速
度を検出するとともに、この検出速度と前記舵角検出手
段からの舵角に応じて他方の駆動軸の速度を演算する。
【0013】また、第6の発明は、前記第2ないし第5
の発明のいずれかひとつにおいて、前記圧力調整手段
が、前記ポンプまたはモータのうちの少なくとも一方の
吐出流量を変更する流量変更手段で構成される。
【0014】また、第7の発明は、前記第2ないし第5
の発明のいずれかひとつにおいて、前記圧力調整手段
が、前記ポンプとモータの間に介装されて前記ポンプの
吐出側と吸い込み側とを連通するバイパス通路と、この
バイパス通路に介装された可変絞りとから構成される。
【0015】また、第8の発明は、前記第1ないし第7
の発明のいずれかひとつにおいて、前記目標圧力は、前
記ポンプからの脈圧変動に起因する騒音が車両の暗騒音
より相対的に低くなる所定の値に設定される。
【0016】
【作用】したがって、第1の発明は、第1及び第2駆動
軸の回転速度差が発生すると、第1駆動軸を介して原動
機に駆動されるポンプの吐出流量とモータの吐出流量に
差が生じ、この吐出流量の差に応じてポンプの吐出圧が
増大し、モータに供給される流体圧力に応じて第2駆動
軸へ駆動トルクが分配される。ここで、操舵手段によっ
て操舵輪へ舵角を付与すると、第1駆動軸と第2駆動軸
の回転速度差に応じてポンプとモータの回転速度差が発
生し、この回転速度差に応じてポンプ吐出圧は増大しよ
うとするが、ポンプまたはモータの吐出流量は、最大舵
角かつ所定の速度以下の走行状態ではポンプ吐出圧が所
定の目標圧力以下になるよう設定されるため、所定の低
速走行中においては操舵角にかかわらず、ポンプの吐出
圧の上昇を抑制することで脈圧変動に起因する流体圧回
路からの騒音を抑制することができる。
【0017】また、第2の発明は、検出舵角が所定値以
上、かつ車速が所定値以下の低速旋回走行中では、ポン
プの吐出圧が所定の目標圧力以下となるように制御手段
が圧力調整手段を駆動するため、所定の低速旋回走行中
においては、ポンプの吐出圧の上昇を抑制することで脈
圧変動に起因する流体圧回路からの騒音を抑制すること
ができる。
【0018】また、第3の発明は、検出舵角が所定値以
上、かつ車速が所定値以下の低速旋回走行中では、ポン
プの吐出圧が原動機の運転状態、例えば回転数に応じて
設定された目標圧力以下となるように制御手段は圧力調
整手段を駆動するため、低速旋回走行中においては、原
動機からの騒音の増大に応じてポンプの吐出圧の目標圧
力を変更することで脈圧変動に起因する流体圧回路から
の騒音を原動機からの騒音に比して抑制しながら、第2
駆動軸へ伝達する駆動トルクの応答性を確保することが
できる。
【0019】また、第4の発明は、アクセルペダルの開
度に応じてポンプの吐出側の目標圧力を設定し、アクセ
ルペダルの開度に応じて増大する原動機の騒音に比して
脈圧変動に起因する流体圧回路からの騒音を抑制しなが
ら、第2駆動軸へ伝達する駆動トルクの応答性を確保す
ることができる。
【0020】また、第5の発明は、第1駆動軸または第
2駆動軸のうちの一方の速度と舵角検出手段からの舵角
に応じて他方の駆動軸の速度を演算し、ポンプとモータ
の回転速度差を正確に演算することができる。
【0021】また、第6の発明は、ポンプまたはモータ
のうちの少なくとも一方の吐出流量を変更することで、
ポンプとモータの回転速度差に応じて増大する圧力を目
標圧力に抑制することができる。
【0022】また、第7の発明は、バイパス通路に介装
された可変絞りの絞り流量を変更することで、ポンプと
モータの回転速度差に応じて増大する圧力を目標圧力に
抑制することができる。
【0023】また、第8の発明は、前記目標圧力を、ポ
ンプからの吐出流体の脈圧変動に起因して流体圧回路に
発生する騒音を車両の暗騒音より相対的に低くなる所定
の値に設定することで、車室内における流体圧回路から
の騒音レベルを相対的に低減するすることができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0025】図1は前輪駆動車に本発明を適用して四輪
駆動車とした場合の一実施例を示し、エンジン1の駆動
力が変速機2を介して前輪5側の差動装置3に入力さ
れ、差動装置3の出力側に連結された第1駆動軸として
の前車軸4を介して前輪5が駆動される。
【0026】この差動装置3のリングギア3aには流体
圧として油圧を吐出するポンプ6のギア6cがリングギ
ア3aに歯合し、ポンプ6は所定の減速比rpで前輪5
と同期的に駆動される。
【0027】ポンプ6の吸入ポート6aは低圧流路とし
ての低圧配管8Lを介してポンプモータ10の吐出ポー
ト10bに接続される一方、ポンプ6の吐出ポート6b
は高圧流路としての高圧配管8Hを介してポンプモータ
10の吸入ポート10aに接続される。
【0028】ポンプモータ10は、ギア10cを介して
後輪13側の差動装置11を構成するリングギア11a
と所定の減速比rmで歯合し、ポンプモータ10が発生
する駆動トルクを差動装置11、後車軸12を介して後
輪13へ伝達する。
【0029】なお、前輪5はハンドル9の操作による操
舵機構を備えており、ハンドル9のシャフト9bに結合
されたピニオンギア9cを介してラック8dと連結し、
ハンドル9の回転運動を直線運動に変換して前輪5のナ
ックルに連結されたサイドロッド9eを駆動して、ハン
ドル9の回転角に応じた操舵角θを前輪5に付与する。
【0030】ここで、ポンプモータ10はその固有吐出
流量をポンプ6の固有吐出流量より大なる所定の値に後
述するように設定されて、ポンプ6とポンプモータ10
の回転速度差が生じた場合の高圧配管8Hの油圧である
ライン圧、すなわち、ポンプ6の吐出圧を抑制する。
【0031】そして高圧配管8Hと低圧配管8Lとを連
通するバイパス通路14には所定の絞り流量を備えたオ
リフィス15が介装されて、高圧配管8Hのライン圧の
上昇率を制御して、前輪5から後輪13への駆動トルク
の配分特性を決定する。
【0032】次に、旋回中に発生するポンプ6とポンプ
モータ10の回転速度差について図3を参照しながら説
明する。
【0033】走行中に、ハンドル9を操作して前輪5に
操舵角θの旋回走行へ移行すると、前輪5と後輪13は
旋回半径の違いから各車輪の回転速度に差が生じる。
【0034】前輪5の回転速度に基づく車速を前輪車速
Vf(Km/h)、同じく後輪13の回転速度に基づく車速
を後輪車速Vr(Km/h)とし、前車軸4の中心の旋回半
径をRf、後車軸12の中心における旋回半径をRrと
すると、前車軸回転半径Rfと後車軸回転半径Rrとの
関係は次式で表される。
【0035】Rr = Rf・cosθ …(1) 前輪5と後輪13の外径が等しい場合には回転角速度は
等しいため、前輪車速Vfは次のように表される。
【0036】
【数1】
【0037】ここで、ポンプ6はギア比rpで差動装置
3と連結し、ポンプモータ10はギア比rmでポンプモ
ータ10と連結しており、ポンプ6の回転速度をXp
(rpm)、ポンプモータ10の回転速度をXm(rpm)と
すると、これら回転速度Xp、Xmは次の(4)、
(5)式で表現される。ただし、Sは前後輪のタイヤ周
長である。
【0038】
【数2】
【0039】したがって、操舵角θの旋回走行中に発生
するポンプ6とポンプモータ10の回転速度差ΔNは近
似的に次の(6)式で表される。
【0040】
【数3】
【0041】この(6)式より、ポンプ6とポンプモー
タ10の回転速度差ΔNは、前輪5の操舵角θと車速に
依存し、この(6)式に基づく回転速度差ΔNと操舵角
θ、後輪車速Vrの関係は図4に示すようになり、後輪
車速Vr、操舵角θの増大に伴って回転速度差ΔNも増
大する。
【0042】通常、車両の操舵角θは操舵機構や車体側
の機械的な制約により最大操舵角θmax以下に制限され
ており、所定の低速走行領域である後輪車速Vr0にお
いて操舵に応じて発生するポンプ6とポンプモータ10
の回転速度差ΔNの最大値ΔNmaxは次の(7)式で表
現できる。
【0043】
【数4】
【0044】ここで、後輪車速Vrが所定の低速度Vr
0以下の場合には、操舵によって発生する回転速度差Δ
は、最大操舵角θmaxの範囲内で、すなわち,操舵角θ
にかかわらず、最大値ΔNmaxを越えることはないか
ら、ΔNmaxにおけるポンプ6の吐出圧、すなわち、高
圧配管8Hのライン圧を、脈圧変動に起因する車内騒音
が所定値以下となるような吐出圧に対応してポンプ6の
固有の吐出流量を設定することで、低速・大舵角時に油
圧回路が発生する騒音を抑制する。
【0045】すなわち、図5に示すように、後輪車速V
0、最大舵角θmaxのときにライン圧が所定値P0以下
となるようにポンプ6の固有の吐出流量を設定する。あ
るいは、ポンプ6とポンプモータ10の回転速度差ΔN
に比例するポンプ6とポンプモータ10の吐出流量差Δ
Qに応じたライン圧が、この所定値P0以下となるよ
う、ポンプ6とポンプモータ10の固有の吐出流量をそ
れぞれ設定してもよい。ただし、上記したように、ポン
プモータ10の吐出流量はポンプ6の吐出流量より大に
設定される。
【0046】このライン圧P0は、後輪車速Vrが所定
値Vr0、最大操舵角θmaxのときに、ポンプ6からの脈
圧変動に起因して油圧回路が発生する騒音が、車両の暗
騒音、すなわち、走行中にエンジン1や走行装置などか
ら発生した騒音より相対的に低くなる圧力としてP0
設定してもよい。
【0047】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
【0048】車両が直進状態で通常走行を行う場合で
は、ポンプ6の吐出ポート6bから作動油が高圧配管8
Hへ圧送されるが、ポンプモータ10の吐出流量がポン
プ6の吐出流量より大に設定されるため、ポンプモータ
10は後輪13によって駆動され、高圧配管8H及びオ
リフィス15を介して吸入ポート10aから吸い込んだ
低圧配管8Lの作動油を吐出ポート10bから吐き出す
だけで、後輪13への駆動トルクの配分は行われない。
【0049】低μ路などで、前輪5が空転した場合に
は、前輪車速Vfのみが増大してポンプ6とポンプモー
タ10の回転速度差ΔNが増大するため高圧配管8Hの
ライン圧は上昇し、オリフィス15で設定されたライン
圧の上昇率に応じてポンプモータ10は駆動され、後輪
13はライン圧の上昇率に応じて過渡的に駆動トルクを
増大して、車両を推進する。
【0050】一方、ハンドル9が操作された旋回走行中
では、上記(6)式に応じてポンプ6とポンプモータ1
0の回転速度差ΔNが増大するが、その最大値ΔNmax
は上記(7)式に示されるように後輪車速Vr0と最大
操舵角θmaxに応じて決定される値を越えることはな
い。
【0051】したがって、図5に示すように、後輪車速
Vrが所定値Vr0以下の低速走行領域では、操舵角θ
の増大に応じて上昇するライン圧が、回転速度差ΔNに
応じたポンプ6の固有の吐出流量によって所定値P0
下に設定され、屈曲路の走行などの低速、大舵角走行に
おいて最大操舵角θmaxとなってもライン圧は所定値P0
以下となり、ポンプ6が吐出する圧油の脈圧変動に起因
する高圧配管8Hからの騒音は、ライン圧P0に応じた
所定値以下に抑制され、あるいは、後輪車速Vr0にお
ける走行騒音より相対的に低く抑制されて、旋回中、特
に、屈曲路等での低速大舵角時における静粛性を確保し
て、車両の品質を向上させることが可能となるのであ
る。
【0052】ここでは、図5に示すように、ポンプ6の
吐出流量を回転速度差ΔNmaxのときにライン圧がP0
下となるよう設定したが、ライン圧の上昇率を決定する
オリフィス15の絞り流量を調整して、低速度の後輪車
速Vr0以下のときのライン圧を所定値P0以下に抑制し
て高圧配管8H内の脈圧変動に起因する騒音を抑制する
こともでき、この場合、図6に示すように、オリフィス
15の絞り流量を、後輪車速が所定の低速度Vr0以下
の走行領域において、ポンプ6とポンプモータ10の回
転速度差の最大値ΔNmaxのときのライン圧が所定値P0
以下となるようにオリフィス15の絞り流量を設定して
もよい。
【0053】このように、操舵角θの増大に呼応するポ
ンプ6とポンプモータ10の回転速度差ΔNによるライ
ン圧の上昇を、後輪車速Vrが所定値Vr0以下の低速
走行中において所定のライン圧P0以下となるようにポ
ンプ6の固有の吐出流量を設定し、または、オリフィス
15の絞り流量を設定することで、低速・大舵角時に高
圧配管8Hから発生する脈圧変動に基づく騒音を抑制す
ることができ、運転性を各穂紙ながら車両の静粛性を向
上することが可能となるのである。
【0054】図7、図8は第2の実施例を示し、前記第
1実施例のポンプモータ10を、斜板式可変容量ポンプ
モータとし、コントローラ18によって駆動されるとと
もにポンプモータ10の容量を変更する手段としての斜
板駆動機構19を設けたものである。この斜板駆動機構
19が、ポンプ6の吐出圧、すなわち、ライン圧を変更
する圧力調整手段を構成する。
【0055】コントローラ18はハンドル9のシャフト
9bの回転角度から操舵角θを検出する操舵角センサ1
6と、後輪13側の差動装置11を構成するリングギア
11aの回転速度から後輪車速Vrを検出する後輪車速
センサ17とからの信号をそれぞれ入力し、図9に示し
たフローチャートに基づいてポンプモータ10の吐出流
量を変更するもので、その他の構成は前記第1実施例と
同様である。
【0056】コントローラ18は、操舵角センサ16が
検出した操舵角θと後輪車速センサ17が検出した後輪
車速Vrからポンプ6とポンプモータ10の回転速度差
ΔNを演算し、所定の低速走行時において、回転速度差
ΔNに応じたライン圧を、高圧配管8Hの脈圧変動に起
因する騒音が所定値以下、あるいは車両の走行騒音より
相対的に低くなる所定値P0以下となるようにポンプモ
ータ10の容量を変更することによって低速・大舵角時
の騒音を低減するもので、以下、低速走行中におけるポ
ンプモータ10の制御について、図9のフローチャート
を参照しながら詳述する。
【0057】ステップS1では、操舵角センサ16から
の操舵角θと後輪車速センサ17からの後輪車速Vrを
読み込んで、ステップS2では操舵角θの絶対値と所定
の舵角θ0とを比較して、ハンドル9による操舵が行わ
れた旋回走行中であるかを判定する。
【0058】ステップS2で旋回走行中であると判定さ
れた場合には、ステップS3で、後輪車速Vrと所定値
Vr0とを比較して所定の低速走行中であるかを判定す
る。
【0059】ステップS3で低速走行中であると判定さ
れると、ステップS4において、上記(6)式に基づい
てポンプ6とポンプモータ10の回転速度差ΔNsの演
算を行う。なお、回転速度差ΔNsは上記回転速度差Δ
Nの演算値である(以下、同様)。
【0060】ステップS5では、この回転速度差ΔNs
に応じた高圧配管8Hのライン圧P(Ns)が騒音の許容
値である所定のライン圧P0以下となるようなポンプモ
ータ10の吐出流量Qmを演算する。ここで、ライン圧
P(Ns)及び吐出流量Qmは、上記(4)、(5)式で
ポンプ6の回転速度Xpとポンプモータ10の回転速度
Xm演算し、油圧回路の各設定値に応じて演算されるも
のである。
【0061】そして、ステップS6では、ステップS5
で得られた吐出流量Qmからポンプモータ10の斜板傾
転角αを演算し、ステップS7において、ポンプモータ
10の斜板傾転角が演算値αとなるように斜板駆動機構
19を駆動する。
【0062】上記ステップS1〜S7を所定時間毎に繰
り返すことにより、ポンプモータ10の吐出流量を変更
することで、ポンプ6とポンプモータ10の回転速度差
ΔNsに呼応するライン圧P(Ns)が所定値P0を越え
ないように、図10に示すように可変制御することがで
き、低速・大舵角時における高圧配管8Hからの騒音を
抑制して車両の静粛性を向上させる一方、操舵が行われ
ていない走行状態では、低μ路等で前輪5が空転すると
速やかにライン圧を上昇させて後輪13への駆動トルク
を円滑に配分することができ、静粛性、動力特性に優れ
た四輪駆動車、あるいは全輪駆動車を提供することがで
きるのである。
【0063】図11は第3の実施例を示し、前記第1実
施例のオリフィス15の絞り流量を変更可能な可変絞り
し、このオリフィス15にコントローラ18によって制
御されるオリフィス可変機構20を付加したものであ
る。
【0064】コントローラ18は、ハンドル9のシャフ
ト9bの回転角度から操舵角θを検出する操舵角センサ
16と、後輪13側の差動装置11を構成するリングギ
ア11aの回転速度から後輪車速Vrを検出する後輪車
速センサ17とからの信号に加えて、アクセルペダル2
1の開度bを検出する開度センサ22からの信号を入力
し、図12に示したフローチャートに基づいてオリフィ
ス15の絞り流量を変更するもので、その他の構成は前
記第1実施例と同様である。
【0065】コントローラ18は、操舵角センサ16か
らの操舵角θ、後輪車速センサ17からの後輪車速Vr
及び開度センサ22からの開度bに応じてポンプ6、ポ
ンプモータ10の回転速度差ΔNとライン圧の目標値P
tを演算し、所定の低速走行時において、回転速度差Δ
Nに応じたライン圧が目標値Ptとなるようにオリフィ
ス可変機構20を駆動してオリフィス15の絞り流量を
変更し、低速・大舵角時の騒音を低減しながら駆動力を
確保するもので、以下、低速走行中におけるオリフィス
15の制御について、図12のフローチャートを参照し
ながら詳述する。
【0066】ステップS21〜S23では、前記第2実
施例と同様にして、操舵角センサ16からの操舵角θ、
後輪車速センサ17からの後輪車速Vr、開度センサ2
2からアクセルペダル21の開度bをそれぞれ読み込む
とともに、操舵角θからハンドル9による操舵が行われ
た旋回走行中、かつ、後輪車速Vrが所定値Vr0以下
の低速走行中であるかを判定する。
【0067】ステップS23で低速走行中であると判定
された場合には、ステップS24で、上記(6)式に基
づいてポンプ6とポンプモータ10の回転速度差ΔNs
の演算を行う。
【0068】ステップS25では、アクセルペダル21
の開度bに呼応したライン圧の目標値Ptを演算する。
【0069】この目標圧力Ptは、高圧配管8H内の脈
圧変動に起因する発生騒音が車両の暗騒音未満となるよ
うな値に設定されるもので、実験などによって予め設定
されたものである。一般に、アクセルペダル21の開度
bの増大に応じてエンジン回転数も増大するため車両が
発生する騒音(=暗騒音)は増大し、この暗騒音に対し
て高圧配管8Hの脈圧変動に起因する騒音が相対的に低
ければ車室内における静粛性を確保でき、かつ、前記実
施例で設定したライン圧P0に比してこの目標圧力Pt
は大きな値に設定できるため、後輪13への駆動力、あ
るいは駆動力の立ち上がりを確保して応答性を向上させ
ることが可能となる。なお、この目標圧力Ptはアクセ
ルペダル21の開度bに応じたマップあるいは関数等に
よって設定される。
【0070】ステップS26では、ステップS24で演
算した回転速度差ΔNsよりライン圧P(Ns)を前記第
2実施例と同様にして求めてから、このライン圧P(N
s)がステップS25で設定された目標圧力Pt未満と
なるオリフィス15の絞り流量Xを演算し、ステップS
27でこの絞り流量Xに応じてオリフィス可変機構20
を駆動する。
【0071】上記ステップS21〜S27を所定時間毎
に繰り返すことによって、図10に示すように、ポンプ
6とポンプモータ10の回転速度差ΔNsに呼応するラ
イン圧P(Ns)は、アクセルペダル21の開度bに応
じた目標圧力Ptを越えないように可変制御され、低速
・大舵角時などで操舵に起因する前後輪の回転速度差に
応じた油圧上昇による高圧配管8Hからの騒音は、エン
ジン1等の車両の暗騒音を越えないように抑制されるた
め車室内の静粛性を向上させることがき、さらに、操舵
が行われていない走行状態では、低μ路等で前輪5が空
転すると速やかにライン圧を上昇させて後輪13への駆
動トルクを円滑に配分することができ、静粛性、動力特
性に優れた四輪駆動車を提供することができるのであ
る。
【0072】なお、上記実施例においては、車両の前進
時において高圧配管8Hのライン圧の上昇を抑制する場
合について述べたが、車輪が逆転する後進時では低圧配
管8Lに発生する油圧をライン圧として上記と同様に制
御すればよい。
【0073】また、図示はしないが、前記第2実施例に
第の実施例によるアクセルペダル21の開度bに応じた
制御を斜板式可変容量型のポンプモータ10に適用して
もよく、同様の効果を得ることができる。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように第1の発明は、原動
機に駆動される第1の駆動軸と、この第1の駆動軸と同
期的に駆動されて流体圧を吐出するポンプと、第2の駆
動軸と連結されるとともに、前記ポンプからの流体圧に
応じて駆動されるモータと、運転者のハンドル操作に応
じて操舵輪を操舵させる操舵手段とを備えた車両用流体
圧駆動装置において、前記操舵手段が最大操舵角、かつ
所定の車速以下のときに前記ポンプの吐出圧が所定の目
標圧力以下となるように前記ポンプまたはモータの吐出
流量を設定し、車両の旋回中ではポンプとモータの回転
速度差によるポンプ吐出圧が増大しようとするが、ポン
プまたはモータの吐出流量が、最大舵角かつ所定の速度
以下の走行状態では所定の目標圧力以下になるよう設定
されるため、所定の低速走行中においては操舵角にかか
わらず、ポンプの吐出圧の増大は抑制され、ポンプから
の脈圧変動に起因して流体圧回路が発生する騒音を許容
範囲内に抑制することができ、屈曲路等での低速・大舵
角時の車室内の騒音レベルを低減して車両の静粛性を確
保することができる。
【0075】また、第2の発明は、原動機に駆動される
第1の駆動軸と、この第1の駆動軸と同期的に駆動され
て流体圧を吐出するポンプと、第2の駆動軸と連結され
るとともに、前記ポンプからの流体圧に応じて駆動され
るモータと、運転者のハンドル操作に応じて操舵輪を操
舵させる操舵手段と、前記操舵輪の舵角を検出する手段
と、車速を検出する手段とを備えた車両用流体圧駆動装
置において、前記ポンプの吐出圧を調整する圧力調整手
段と、前記舵角が所定値以上、かつ、前記車速が所定値
以下のときに前記ポンプの吐出圧が所定の目標圧力以下
となるように前記圧力調整手段を駆動する制御手段とを
備え、所定の低速・旋回中ではポンプの吐出圧が所定の
目標圧力以下となるように制御手段が圧力調整手段を駆
動するため、旋回によるポンプの吐出圧の上昇が抑制さ
れて、ポンプの脈圧変動に起因して流体圧回路が発生す
る騒音を許容範囲内に抑制することができ、屈曲路等で
の低速・大舵角時の車室内の騒音レベルを低減して車両
の静粛性を確保することができる。
【0076】また、第3の発明は、原動機に駆動される
第1の駆動軸と、この第1の駆動軸と同期的に駆動され
て流体圧を吐出するポンプと、第2の駆動軸と連結され
るとともに、前記ポンプからの流体圧に応じて駆動され
るモータと、運転者のハンドル操作に応じて操舵輪を操
舵させる操舵手段と、前記操舵輪の舵角を検出する手段
と、車速を検出する手段とを備えた車両用流体圧駆動装
置において、前記ポンプの吐出圧を調整する圧力調整手
段と、前記原動機の運転状態に応じて前記ポンプの吐出
側の目標圧力を設定する目標圧力設定手段と、前記舵角
が所定値以上、かつ、前記車速が所定値以下のときにポ
ンプの吐出圧が前記目標圧力以下となるように前記圧力
調整手段を駆動する制御手段とを備え、所定の低速旋回
走行中においては、原動機からの騒音の増大に応じてポ
ンプの吐出圧の目標圧力を変更することで脈圧変動に起
因する流体圧回路からの騒音を原動機からの騒音に比し
て相対的に抑制しながら、第2駆動軸へ伝達する駆動ト
ルクの応答性を確保することが可能となる。
【0077】また、第4の発明は、前記目標圧力設定手
段は、アクセルペダルの開度に応じて前記ポンプの吐出
側の目標圧力を設定し、アクセルペダルの開度に応じて
増大する原動機の騒音に比して脈圧変動に起因する流体
圧回路からの騒音を相対的に抑制しながら、ポンプ吐出
圧を確保することで第2駆動軸へ伝達する駆動トルクの
応答性を確保することが可能となり、静粛性及び応答性
に優れた四輪駆動車を提供することができる。
【0078】また、第5の発明は、前記車速検出手段
が、前記第1駆動軸または第2駆動軸のうちの一方の速
度を検出するとともに、この検出速度と前記舵角検出手
段からの舵角に応じて他方の駆動軸の速度を演算し、第
1駆動軸または第2駆動軸のうちの一方の速度と舵角検
出手段からの舵角に応じて他方の駆動軸の速度を演算
し、ポンプとモータの回転速度差を正確に演算すること
ができ、制御精度を向上させるとともに、部品点数の増
大を抑制して製造コストの増大を抑制することが可能と
なる。
【0079】また、第6の発明は、前記圧力調整手段
が、前記ポンプまたはモータのうちの少なくとも一方の
吐出流量を変更する流量変更手段で構成され、ポンプま
たはモータのうちの少なくとも一方の吐出流量を変更す
ることで、ポンプとモータの回転速度差に応じて増大す
る圧力を目標圧力に抑制し、低速・大舵角時の流体圧回
路からの騒音を低減することが可能となる一方、直進時
にはポンプとモータの回転速度差に応じた駆動トルクを
配分することができ、静粛性、応答性にすぐれた四輪駆
動車を提供することができる。
【0080】また、第7の発明は、前記圧力調整手段
が、前記ポンプとモータの間に介装されて前記ポンプの
吐出側と吸い込み側とを連通するバイパス通路と、この
バイパス通路に介装された可変絞りとから構成され、バ
イパス通路に介装された可変絞りの絞り流量を変更する
ことで、ポンプとモータの回転速度差に応じて増大する
圧力を目標圧力に抑制し、低速・大舵角時には流体圧回
路からの騒音を低減する一方、直進時にはポンプとモー
タの回転速度差に応じた駆動トルクを配分することがで
き、静粛性、応答性にすぐれた四輪駆動車を提供するこ
とができる。
【0081】また、第8の発明は、前記目標圧力は、前
記ポンプからの脈圧変動に起因する騒音が車両の暗騒音
より相対的に低くなる所定の値に設定され、ポンプ吐出
圧の脈圧変動に起因して流体圧回路から発生する騒音
は、車両の暗騒音より相対的に低くなり、車室内におけ
る流体圧回路からの騒音レベルを相対的に低減して静粛
性を確保しながら、ポンプ吐出圧を確保して第2駆動軸
への駆動トルクの伝達の応答性を確保することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す車両の概略構成図。
【図2】同じく駆動装置を示す概略構成図。
【図3】操舵角と車速に基づくポンプとモータの回転数
差の説明図である。
【図4】操舵角と車速に基づくポンプとモータの回転数
差の関係を示すグラフである。
【図5】操舵角とポンプとモータの回転数差に基づくラ
イン圧の関係を示すグラフである。
【図6】同じく、操舵角とポンプとモータの回転数差に
基づくライン圧の関係を示すグラフである。
【図7】第2の実施例を示す車両の概略構成図。
【図8】同じく駆動装置の概略構成図。
【図9】同じく制御の一例を示すフローチャート。
【図10】操舵角とポンプとモータの回転数差とライン
圧との関係を示すグラフである。
【図11】第3の実施例を示す駆動装置の概略構成図。
【図12】同じく制御の一例を示すフローチャート。
【図13】操舵角、車速、アクセル開度とライン圧との
関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 エンジン 3 差動装置 4 前車軸 5 前輪 6 ポンプ 8H 高圧配管 8L 低圧配管 9 ハンドル 10 ポンプモータ 11 差動装置 12 後車軸 13 後輪 14 バイパス通路 15 オリフィス 16 操舵角センサ 17 後輪車速センサ 18 コントローラ 19 斜板駆動機構 20 オリフィス可変機構 21 アクセル 22 開度センサ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原動機に駆動される第1の駆動軸と、こ
    の第1の駆動軸と同期的に駆動されて流体圧を吐出する
    ポンプと、第2の駆動軸と連結されるとともに、前記ポ
    ンプからの流体圧に応じて駆動されるモータと、運転者
    のハンドル操作に応じて操舵輪を操舵させる操舵手段と
    を備えた車両用流体圧駆動装置において、前記操舵手段
    が最大操舵角、かつ所定の車速以下のときに前記ポンプ
    の吐出圧が所定の目標圧力以下となるように前記ポンプ
    またはモータの吐出流量を設定したことを特徴とする車
    両用流体圧駆動装置。
  2. 【請求項2】 原動機に駆動される第1の駆動軸と、こ
    の第1の駆動軸と同期的に駆動されて流体圧を吐出する
    ポンプと、第2の駆動軸と連結されるとともに、前記ポ
    ンプからの流体圧に応じて駆動されるモータと、運転者
    のハンドル操作に応じて操舵輪を操舵させる操舵手段
    と、前記操舵輪の舵角を検出する手段と、車速を検出す
    る手段とを備えた車両用流体圧駆動装置において、前記
    ポンプの吐出圧を調整する圧力調整手段と、前記舵角が
    所定値以上、かつ、前記車速が所定値以下のときに前記
    ポンプの吐出圧が所定の目標圧力以下となるように前記
    圧力調整手段を駆動する制御手段とを備えたことを特徴
    とする車両用流体圧駆動装置。
  3. 【請求項3】 原動機に駆動される第1の駆動軸と、こ
    の第1の駆動軸と同期的に駆動されて流体圧を吐出する
    ポンプと、第2の駆動軸と連結されるとともに、前記ポ
    ンプからの流体圧に応じて駆動されるモータと、運転者
    のハンドル操作に応じて操舵輪を操舵させる操舵手段
    と、前記操舵輪の舵角を検出する手段と、車速を検出す
    る手段とを備えた車両用流体圧駆動装置において、前記
    ポンプの吐出圧を調整する圧力調整手段と、前記原動機
    の運転状態に応じて前記ポンプの吐出側の目標圧力を設
    定する目標圧力設定手段と、前記舵角が所定値以上、か
    つ、前記車速が所定値以下のときにポンプの吐出圧が前
    記目標圧力以下となるように前記圧力調整手段を駆動す
    る制御手段とを備えたことを特徴とする車両用流体圧駆
    動装置。
  4. 【請求項4】 前記目標圧力設定手段は、アクセルペダ
    ルの開度に応じて前記ポンプの吐出側の目標圧力を設定
    することを特徴とする請求項3に記載の車両用流体圧駆
    動装置。
  5. 【請求項5】 前記車速検出手段が、前記第1駆動軸ま
    たは第2駆動軸のうちの一方の速度を検出するととも
    に、この検出速度と前記舵角検出手段からの舵角に応じ
    て他方の駆動軸の速度を演算することを特徴とする請求
    項2ないし請求項4のいずれかひとつに記載の車両用流
    体圧駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記圧力調整手段が、前記ポンプまたは
    モータのうちの少なくとも一方の吐出流量を変更する流
    量変更手段で構成されたことを特徴とする請求項2ない
    し請求項5のいずれかひとつに記載の車両用流体圧駆動
    装置。
  7. 【請求項7】 前記圧力調整手段が、前記ポンプとモー
    タの間に介装されて前記ポンプの吐出側と吸い込み側と
    を連通するバイパス通路と、このバイパス通路に介装さ
    れた可変絞りとから構成されたことを特徴とする請求項
    2ないし請求項5のいずれかひとつに記載の車両用流体
    圧駆動装置。
  8. 【請求項8】 前記目標圧力は、前記ポンプからの脈圧
    変動に起因する騒音が車両の暗騒音より相対的に低くな
    る所定の値に設定されたことを特徴とする請求項1ない
    し請求項7のいずれかひとつに記載の車両用流体圧駆動
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004048981A (ja) * 2002-05-14 2004-02-12 Toyota Motor Corp 車載バッテリのファン制御方法およびファン制御装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004048981A (ja) * 2002-05-14 2004-02-12 Toyota Motor Corp 車載バッテリのファン制御方法およびファン制御装置
US7348741B2 (en) 2002-05-14 2008-03-25 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Method and device for controlling fan for cooling vehicle-mounted battery

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