JPH05246259A - 4輪駆動車 - Google Patents

4輪駆動車

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JPH05246259A
JPH05246259A JP4976892A JP4976892A JPH05246259A JP H05246259 A JPH05246259 A JP H05246259A JP 4976892 A JP4976892 A JP 4976892A JP 4976892 A JP4976892 A JP 4976892A JP H05246259 A JPH05246259 A JP H05246259A
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JP
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hydraulic
hydraulic pump
control valve
vehicle
pressure
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JP4976892A
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Inventor
Takeshi Sakai
猛 酒井
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液圧ポンプを可変制御することなく、動力損
失を最低限に抑えることができる4輪駆動車を提供する
こと。 【構成】 エンジン1には、プーリとベルトによって油
圧ポンプ6が連結されている。この油圧ポンプ6は、そ
の吐出流量の最大値(容量)を変更することができない
固定容量ポンプとなっている。油圧ポンプ6の吐出口は
制御バルブ7と接続されており、油圧ポンプ6から吐出
された作動油は、制御バルブ7によって圧力が調節され
た後、左右前輪5a,5bの内側に設けられた油圧モー
タ8a,8bに供給されて油圧モータ8a,8bを駆動
し、その後、オイルタンク9に排出されるように構成さ
れている。なお、油圧モータ8a,8bは、その回転数
の最大値(容量)を変更することができない固定容量モ
ータとなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は4輪駆動車に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車用途の多様化に伴い、4輪
駆動車(以下、「4WD」という。)が急増している
が、このうちエンジンにて2輪を駆動し、エンジンで発
生した動力にて液圧ポンプを駆動し、この液圧ポンプか
ら供給される液圧動力にて回転される液圧モータによっ
て他の2輪を駆動する4輪駆動車が考案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の装置において、液圧ポンプと液圧モータが固定容量の
場合には変速ギア位置によって車速に対するエンジン回
転数が一意的に定まらない為、低速ギアにて走行中のと
きでは、液圧ポンプから吐出された作動液をポンプの吸
入側へリリーフしなければならず、通常の走行では動力
損失が非常に大きくなってしまうという問題がある(図
9参照)。
【0004】そこで、動力損失を抑えるために液圧ポン
プを、車速、変速ギア比、エンジン回転数等に基づいて
電子制御装置(以下、「ECU」という。)によって液
圧ポンプからの吐出液量を可変制御する方法が考えられ
るが、液圧ポンプの容量可変機構が複雑となるととも
に、液圧ポンプの効率も低下してしまうという問題があ
る。
【0005】そこで本発明は上記問題に鑑みてなされた
ものであって、液圧ポンプを可変制御することなく、動
力損失を最低限に抑えることができる4輪駆動車を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の4輪駆動車は、原動機と、この原動機によ
って発生された動力を主変速機を介し、左右前輪あるい
は左右後輪のいずれか一方に機械的に伝達する動力伝達
機構と、前記原動機を動力源として圧液を発生する1個
のポンプと、前記左右前輪あるいは左右後輪のいずれか
他方の左右輪に対応して設けられ、前記液圧ポンプが発
生する圧液によって前記左右輪をそれぞれ回転駆動する
2個の液圧モータとを備えた4輪駆動車において、前記
液圧ポンプから前記2個の液圧モータに供給される圧液
の流路に設けられ前記液圧ポンプと前記2個の液圧モー
タとを直列接続、あるいは並列接続に切替え可能な切替
え手段と、変速ギアの位置を検出する走行状態検出手段
と、前記変速ギアの位置に応じて前記切替え手段を作動
させる作動手段と、を備えたことをその要旨とする。
【0007】
【作用】上記構成により本発明では、原動機を動力源と
する液圧ポンプの発生液圧によって2つの車輪を回転駆
動する液圧モータを、2つの車輪に対応して2個設け、
かつ液圧ポンプから2個の液圧モータへの圧液の流路を
直列、あるいは並列に切替える可能な切替え手段を配置
している。ここで、変速ギアの位置が低いときには作動
手段によって流路が並列接続に切替えられ、変速ギアの
位置が高いときには作動手段によって流路が直列接続に
切替えらる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図1は、本発明の構成を示す全体構成図であ
る。図1において、原動機としてのエンジン1は、クラ
ッチ11及びトランスミッション12を介してプロペラ
シャフト2に接続されている。プロペラシャフト2は、
ディファレンシャル3に連結されており、ディファレン
シャル3は、公知のように減速作用,変換作用及び差動
作用を行う。そして、このディファレンシャル3の作用
により、リヤアクスルシャフトを介して、左右後輪4
a,4bに回転駆動力が伝達される。
【0009】また、エンジン1には、プーリとベルトに
よって油圧ポンプ6が連結されている。このため、油圧
ポンプ6はエンジン1によって駆動され、オイルタンク
9から作動油を吸入して、エンジン回転数に応じた圧力
・流量の作動油を吐出する。この油圧ポンプ6の吐出口
は制御バルブ7と接続されており、油圧ポンプ6から吐
出された作動油は、制御バルブ7によって圧力が調節さ
れる。制御バルブ7によって調圧された作動油は、左右
前輪5a,5bの内側に設けられた油圧モータ8a,8
bに供給され、油圧モータ8a,8bを駆動する。これ
により、左右前輪5a,5bには回転駆動力が発生す
る。油圧モータ8a,8bに供給された作動油は、左右
前輪5a,5bに回転駆動力を発生させた後、オイルタ
ンク9に排出される。
【0010】左右前輪5a,5bには、車輪速度センサ
13a,13bが取り付けられており、左右前輪5a,
5bの回転速度に対応した検出信号を出力する。また左
右後輪4a,4bの回転速度を検出すべく、リヤアクス
ルシャフトにそれぞれ車輪速度センサ13c,13dが
取り付けられている。
【0011】その他、車両の走行状態を検出するセンサ
として、車両速度としてプロペラシャフト2の回転速度
を検出する車速センサ14、ステアリングホイール10
の操舵角を検出する操舵角センサ15、車両の加速状態
を検出する加速度センサ19、トランスミッション12
のシフト位置を検出するシフト位置センサ22、ブレー
キペダルの踏み込み状態を検出するブレーキセンサ21
及びエンジン回転数がアイドル回転数となったとき信号
を出力するアイドルスイッチ23を備えている。
【0012】これらのセンサの検出信号は、電子制御装
置(以下、ECUという)25に入力され、ECU25
は、これらの検出信号に基づいて制御バルブ7を駆動
し、左右前輪5a,5bに最適な駆動力を発生させる。
【0013】次に、図2を用いて制御バルブ7の具体的
な構成とともに、その作動について説明する。図2に示
すように、制御バルブ7は、圧力制御弁RV1,方向切
換弁7a,方向切換弁7b,圧力制御弁RV2及び分配
・集流弁FV1から構成されている。
【0014】圧力制御弁RV1は、油圧ポンプ6の吐出
側とオイルタンク9との間に配置されており、ECU2
5から出力された制御信号に応じて油圧ポンプ6の吐出
圧を制御するものである。
【0015】方向切換弁7aは、油圧ポンプ6と油圧モ
ータ8a,8bとの間に配置され、油圧ポンプ6から油
圧モータ8a,8bへの作動油の供給の有無及び油圧モ
ータ8a,8bに供給する作動油の流通方向を切り換え
るものである。つまり、車両が停止している時、或いは
運転者によってブレーキペダル操作が行われている時に
は、左右前輪5a,5bに駆動力を発生させる必要がな
い。このため、方向切換弁7aをB位置に切り換えて、
油圧ポンプ6とオイルタンク9とを連通して、油圧ポン
プ6を無負荷状態で回転させる。また、車両が前進して
おり、かつブレーキペダル操作が行われていないときに
は、方向切換弁7aをA位置に切り換える。これによ
り、油圧モータ8a,8bには左右前輪5a,5bを正
回転方向に回転駆動する方向の作動油が流通する。一
方、車両が後退するときには方向切換弁7aをC位置に
切り換える。これにより、車両の後退時には、前進時と
作動油の流通方向が逆転し、左右前輪5a,5bは逆回
転方向に回転駆動される。
【0016】方向切換弁7bは、油圧ポンプ6と油圧モ
ータ8a,8bとの間の方向切換弁7aより下流側に配
置され、油圧ポンプ6と油圧モータ8a,8bとを直列
接続、あるいは並列接続に切り換えるものである。
【0017】そして車両が後退しているとき、あるいは
前進していて、かつLOW,2nd等の低いギア位置で
あるときには方向切換弁7bをA位置に切り換える。こ
れにより、油圧ポンプ6と油圧モータ8a,8bとが並
列接続となる。
【0018】一方、車両が前進していて、かつ高いギア
位置であるときには方向切換弁7bをC位置に切り換え
る。これにより、油圧ポンプ6と油圧モータ8a,8b
とが直列接続(油圧モータ8aが上流、油圧モータ8b
が下流)となる。
【0019】圧力制御弁RV2は、油圧モータ8aと並
列に配置され、油圧モータ8a,8bへの供給動力を制
御する。例えば、左前輪5aの回転数MFL がスリップ
して右前輪5bの回転数MFR よりも高い場合には、油
圧ポンプ6に対して油圧モータ8aの負荷が油圧モータ
8bの負荷よりも小さくなるので、油圧ポンプ6から吐
出される作動油は、ほとんど油圧モータ8aを流通する
ことになる。すると、油圧モータ8bには作動油が供給
されず右前輪5bを駆動することが不可能となってしま
う。このため、圧力制御弁RV2を作動させることで、
油圧モータ8aへ供給する動力を減少し、かつ油圧モー
タ8bへ動力を供給することができるので、左右前輪5
a,5bを適切な駆動力で回転駆動することが可能とな
る。
【0020】なお、圧力制御弁RV1,RV2は、制御
圧力が所定圧力以上となったとき、機械的に制御圧力を
低下させるフェールセーフ機構を備えている。また、油
圧モータ8aの下流側に配置された分配・集流弁FV1
は油圧ポンプ6と油圧モータ8a,8bとが並列接続と
なったときに左右前輪5a,5bへの駆動力の配分を制
御するものである。
【0021】なお、本実施例では、自動変速機を備える
車両を対象としており、ギア位置は、ニュートラルレン
ジ(Nレンジ),オーバードライブレンジ(ODレン
ジ).ドライブレンジ(Dレンジ),セカンドレンジ
(2レンジ).ローレンジ(Lレンジ)及びリバースレ
ンジ(Rレンジ)の4種類に判別される。
【0022】次に以上のように構成された本実施例の作
動を説明する。Lレンジ、2レンジあるいはRレンジで
走行しているときには、方向切換弁7bはA位置に切り
換わって、油圧ポンプ6と油圧モータ8a,8bとが並
列接続となる。このとき、直進走行の状態であれば、前
後輪の加速スリップにより発生する回転差、および加速
度の程度に応じて圧力制御弁RV1を制御する。また、
操舵された旋回走行状態の時には、その旋回外輪への作
動油流量を大きくするように分配・集流弁FV1を流量
制御する。一方、オーバードライブレンジ(ODレン
ジ)あるいはドライブレンジ(Dレンジ)で走行してい
るときには、方向切換弁7bはC位置に切り換わって油
圧ポンプ6と油圧モータ8a,8bとが直列接続(油圧
モータ8aが上流、油圧モータ8bが下流)となる。こ
のとき、直進走行の状態であれば、前後輪の加速スリッ
プにより発生する回転差、および加速度の程度に応じて
圧力制御弁RV1を制御するが、油圧モータ8aと並列
接続されている圧力制御弁RV2の設定差圧を圧力制御
弁RV1の1/2に設定することで2つの油圧モータ8
a,8bに供給される液圧動力は均等に2等分される。
また、操舵された旋回走行状態の時には、その旋回外輪
への油圧を大きくするようにRV2を圧力制御する。
【0023】旋回走行時における分配・集流弁FV1の
制御について、低速ギア(Lレンジ、2レンジ)で流量
制御し、高速ギア(Dレンジ、ODレンジ)で圧力制御
するのは、低速では旋回半径が小さい時が多く、また駆
動トルクによるステアリング特性の変化も少ないため、
一定駆動トルク制御として、内外輪回転差に応じた流量
を供給する。高速では旋回半径が大きく内外輪差は小さ
くなるが、内外輪へ加える駆動トルクによってステアリ
ング特性が変わるので圧力制御とし、旋回時に走行安定
性を向上させるため、旋回外輪の駆動トルクを大きくす
る。
【0024】次に、以上説明した作動を実行するECU
25による制御を図3〜図7のフローチャートを用いて
説明する。図3において、ステップ100では、シフト
位置センサ22の検出信号に基づいて、トランスミッシ
ョン12のシフト位置を判別する。ステップ100に
て、トランスミッション12のシフト位置がNレンジで
あると判断されると、ステップ120に進み、方向切換
弁7aをB位置に切り換える。これにより、油圧ポンプ
6はオイルタンク9と連通し、無負荷状態で駆動される
ので、左右前輪5a,5bに駆動力は発生しない。
【0025】ステップ100において、トランスミッシ
ョン12のシフト位置がDレンジであると判断される
と、ステップ110に進む。ステップ110では、ブレ
ーキセンサ21の検出信号に基づいて、運転者によって
ブレーキペダル操作が行われているか否かを判断する。
ブレーキペダル操作が行われている場合には、左右前輪
5a,5bに駆動力を発生させる必要がないので、ステ
ップ120に進んで、方向切換弁7aをA位置に切り換
える。一方、ブレーキペダル操作が行われていない場合
には、ステップ130に進み、方向切換弁7aをA位置
に切り換える。これにより、油圧モータ8a,8bに
は、油圧モータ8a,8bを正回転方向に駆動する作動
油を供給することが可能になる。
【0026】ステップ140では、アイドルスイッチ2
3の検出信号に基づいて、エンジン1の回転数がアイド
ル回転数であるか、もしくはそれ以上であるかを判断す
る。エンジン1の回転数が実質的にアイドル回転数であ
るとみなせるときには、左右前輪5a,5bはそれほど
大きな駆動力を必要としない。このため、図4のステッ
プ150に進み、油圧ポンプ6の吐出圧が低圧となるよ
うに圧力制御弁RV1を制御する。そして、ステップ1
60に進み、方向切換弁7bをA位置に切り換える。こ
れにより、油圧ポンプ6と油圧モータ8a,8bとが並
列接続となる。その後、ステップ170に進んで圧力制
御弁RV2を高圧、分配・集流弁FV1を中立とする。
【0027】一方、エンジン1のの回転数がアイドル回
転数よりも大きいときには、ステップ180に進み、シ
フト位置がLレンジあるいは2レンジであるか否かを判
断する。ここで、YESと判断されると、図5のステッ
プ190に進み、方向切換弁7bをA位置に切り換え
て、油圧ポンプ6と油圧モータ8a,8bとを並列接続
とする。油圧ポンプ6と油圧モータ8a,8bとが並列
接続となったときには、圧力制御弁RV2を連通する流
量はないので、ステップ200に進み、RV2を高圧と
する。これにより全流量はモータ8aに流れる。ステッ
プ210では、操舵角θが0であるか否かを判断する。
ここで、操舵角θが0でない場合には、モータに駆動力
を加えるため、ステップ220にて圧力制御弁RV1を
中〜高圧とする。そして、ステップ230にて、操舵角
θから車両が右旋回しているか否かを判断して、右旋回
している場合にはステップ250に進み、分配・集流弁
FV1を左に移動させ左前輪5aの駆動力を大きくす
る。左旋回している場合にはステップ240に進み、分
配・集流弁FV1を右に移動させ右前輪5bの駆動力を
大きくする。
【0028】一方、ステップ210にて操舵角θが0で
あると判断された場合には、ステップ260に進み、モ
ータ8a,8bに同等の流量を流すべく分配・集流弁F
V1を中立とする。そして、ステップ270に進み、左
右前輪5a,5bの回転数の平均値と左右後輪4a,4
bの回転数の平均値との間に、回転数差が発生している
か否かが判断される。(ただし、車両が旋回している場
合には、左右後輪4a,4bの回転数も左右前輪5a,
5bの回転数と同様に補正されている。)この場合、回
転数差が発生していれば、左右後輪4a,4bに加速ス
リップが発生していると考えられる。このため、ステッ
プ290に進んで、車両の走行安定性を向上させるため
に、左右前輪5a,5bの駆動力を増大すべく、油圧ポ
ンプ6の吐出圧が中〜高圧となるように圧力制御弁RV
1を制御する。一方、前後輪の間で回転数差が発生して
いないときには、ステップ270に進み、加速度センサ
19の検出信号に基づき、車両の加速度が所定値よりも
大きいか否かを判断する。車両の加速度が所定値よりも
大きい場合には、上記と同様に、車両の走行安定性を確
保するために、ステップ290に進んで、左右前輪5
a,5bの駆動力を増大する。
【0029】ステップ280にて、車両の加速度が所定
値よりも小さいと判断された場合、ステップ300に進
む。この場合、車両の全車輪に加速スリップが発生して
おらず、また速度変化が小さいことから、車両は安定し
た走行状態を維持しているものと考えられる。このと
き、左右前輪5a,5bには、それほど大きな駆動力を
供給する必要はない。このため、ステップ300では、
油圧ポンプ6の吐出圧が低〜中圧となるように圧力制御
弁RV1を制御する。
【0030】ステップ180にてシフト位置がLレンジ
あるいは2レンジ以外のときは、図6のステップ310
にて、方向切換弁7bをC位置に切り換えて、油圧ポン
プ6と油圧モータ8a,8bとを直列接続とする。油圧
ポンプ6と油圧モータ8a,8bとを直列接続となる
と、方向切換弁7bから分配・集流弁FV1に到る配管
に流れる流量は零となるため、ステップ320で分配・
集流弁FV1を左に移動させ、モータ8bからの戻り流
のみを流すようにする。そして、ステップ330〜ステ
ップ350では、ステップ210〜ステップ230と同
様の処理を行い、右旋回しているときには、ステップ3
70に進み、左前輪5aの駆動力を増大させるため、圧
力制御弁RV2を低〜中圧とする。一方、左旋回してい
るときには、ステップ360に進み、右前輪5aの駆動
力を増大させるため、圧力制御弁RV2を高〜中圧とす
る。
【0031】一方、ステップ330にて操舵角θが0で
あると判断された場合には、ステップ380に進み、ス
テップ270と同様に左右前輪5a,5bの回転数の平
均値と左右後輪4a,4bの回転数の平均値との間に、
回転数差が発生しているか否かを判断し、YESと判定
されるとステップ400にて左右前輪5a,5bの駆動
力を等しくするため、圧力制御弁RV2を圧力制御弁R
V1の設定圧の1/2とするとともに、車両の走行安定
性を向上させるために、左右前輪5a,5bの駆動力を
増大すべく、油圧ポンプ6の吐出圧が高圧となるように
圧力制御弁RV1を制御する。一方、前後輪の間で回転
数差が発生していないときには、ステップ390に進
み、加速度センサ19の検出信号に基づき、車両の加速
度が所定値よりも大きいか否かを判断する。車両の加速
度が所定値よりも大きい場合には、上記と同様に、車両
の走行安定性を確保するために、ステップ400に進ん
で、左右前輪5a,5bの駆動力を等しく、かつ増大す
る。ステップ280にて、車両の加速度が所定値よりも
小さいと判断された場合には、左右前輪5a,5bに
は、それほど大きな駆動力を供給する必要はない。この
ため、ステップ410では、圧力制御弁RV2を圧力制
御弁RV1の設定圧の1/2とするとともに、油圧ポン
プ6の吐出圧が低となるように圧力制御弁RV1を制御
する。
【0032】また、ステップ100において、トランス
ミッション12のシフト位置がRレンジであると判断さ
れると、ステップ420に進む。ステップ420では、
油圧モータ8a,8bが逆回転方向に回転するように方
向切換弁7aをC位置に切り換える。その後、図7のス
テップ430〜ステップ450においてステップ190
〜ステップ210と同様の処理を行う。ステップ450
にて旋回していないと判断されたときには、ステップ4
60〜ステップ490において、ステップ260〜ステ
ップ300と略同様の処理を行う。すなわち、左右前輪
5a,5bの回転数の平均値と左右後輪4a,4bの回
転数の平均値との間に回転数差が発生していれば、ステ
ップ480に進み、左右前輪5a,5bの駆動力を増大
すべく、油圧ポンプ6の吐出圧が中〜高圧となるように
圧力制御弁RV1を制御する。一方、前後輪の間で回転
数差が発生していないときには、ステップ490に進
み、油圧ポンプ6の吐出圧が低圧となるように圧力制御
弁RV1を制御する。また、ステップ450において旋
回中であると判断されたときには、ステップ220〜ス
テップ250と同様の処理を行う。
【0033】以上説明した本実施例を実行することによ
って、車速に対する液圧ポンプの吐出流量の変化を示す
特性図は図8に示すようになり、動力損失を従来技術に
比べて抑えることができるなお、本発明は上記実施例に
限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限り例
えば以下の如く種々変形可能である。
【0034】圧力制御弁RV2は、直列接続時上流に
位置する液圧モータと並列に設けなくてもよく、また2
つの液圧モータに各々並列に設けてもよい。この場合、
下流の液圧モータには圧力制御弁RV1でもよい。
【0035】方向切換弁7bは本実施例のように3位
置ではなく、A位置とC位置とを備えた2位置構造でも
よい。 旋回は操舵角θにて判断しなくとも、車両に横Gセン
サ、サスペンションストロークセンサ、左右輪荷重を検
出する荷重センサ等取り付け、これらの検出信号から判
断してもよい。
【0036】液圧ポンプはプーリーベルトにて駆動す
る他にギア等によって駆動するものでもよい。
【0037】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、変
速ギアの位置が低いときには作動手段によって流路が並
列接続に切替えられ、変速ギアの位置が高いときには作
動手段によって流路が直列接続に切替えらるので、液圧
ポンプを可変制御することなく、動力損失を最低限に抑
えることができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例の構成を示す構成図である。
【図2】制御バルブの構成を示す油圧回路図である。
【図3】電子制御装置の制御手順を示すフローチャート
である。
【図4】電子制御装置の制御手順を示すフローチャート
である。
【図5】電子制御装置の制御手順を示すフローチャート
である。
【図6】電子制御装置の制御手順を示すフローチャート
である。
【図7】電子制御装置の制御手順を示すフローチャート
である。
【図8】実施例における車速に対する液圧ポンプの吐出
流量の変化を示す特性図である。
【図9】従来技術における車速に対する液圧ポンプの吐
出流量の変化を示す特性図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 プロペラシャフト 3 ディファレンシャルギア 4a,4b 後輪 5a,5b 前輪 6 油圧ポンプ 7 制御バルブ 8a,8b 油圧モータ 9 オイルタンク 11 クラッチ 12 トランスミッション 14 車速センサ 21 ブレーキセンサ 22 ギア位置センサ 25 電子制御装置(ECU)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原動機と、この原動機によって発生され
    た動力を主変速機を介し、左右前輪あるいは左右後輪の
    いずれか一方に機械的に伝達する動力伝達機構と、前記
    原動機を動力源として圧液を発生する1個のポンプと、
    前記左右前輪あるいは左右後輪のいずれか他方の左右輪
    に対応して設けられ、前記液圧ポンプが発生する圧液に
    よって前記左右輪をそれぞれ回転駆動する2個の液圧モ
    ータとを備えた4輪駆動車において、 前記液圧ポンプから前記2個の液圧モータに供給される
    圧液の流路に設けられ前記液圧ポンプと前記2個の液圧
    モータとを直列接続、あるいは並列接続に切替え可能な
    切替え手段と、 変速ギアの位置を検出する走行状態検出手段と、 前記変速ギアの位置に応じて前記切替え手段を作動させ
    る作動手段と、 を備えることを特徴とする4輪駆動車。
JP4976892A 1992-03-06 1992-03-06 4輪駆動車 Withdrawn JPH05246259A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002243036A (ja) * 2001-02-14 2002-08-28 Howa Mach Ltd 走行車の流体圧駆動回路切換装置
JP2005155686A (ja) * 2003-11-20 2005-06-16 Kanzaki Kokyukoki Mfg Co Ltd 車軸駆動装置及びそれを備える四輪駆動車両
JP2005297923A (ja) * 2004-04-15 2005-10-27 Kanzaki Kokyukoki Mfg Co Ltd 四輪駆動車両
JP2012251625A (ja) * 2011-06-03 2012-12-20 Aichi Corp 走行車両

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