JPH05139174A - 車両駆動装置 - Google Patents

車両駆動装置

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JPH05139174A
JPH05139174A JP30623491A JP30623491A JPH05139174A JP H05139174 A JPH05139174 A JP H05139174A JP 30623491 A JP30623491 A JP 30623491A JP 30623491 A JP30623491 A JP 30623491A JP H05139174 A JPH05139174 A JP H05139174A
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JP
Japan
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right front
driving force
vehicle
front wheels
front wheel
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Withdrawn
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JP30623491A
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English (en)
Inventor
Takeshi Sakai
猛 酒井
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加速スリップ発生に係わらず旋回中におい
て、左前輪と右前輪の駆動力配分を変更し車両の走行安
定性を向上することが可能な車両駆動装置を提供するこ
と。 【構成】 原動機1と、この原動機1によって発生され
た動力を回転力として車輪に伝達する動力伝達機構とを
備えた車両駆動装置において、4つの車輪4a,4b,
5a,5bを備え、この4つの車輪のうちの2つの車輪
4a,4bのサスペンション26a,26bには、サス
ペンションストロークを検出するストロークセンサ27
a,27bが取り付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、駆動源から車輪への駆
動力配分を変更することができる車両駆動装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、駆動源から車輪への駆動力配分を
変更することができる車両駆動装置としては、特願平3
−263843号の装置がある。この装置では、前輪に
加速スリップが発生した場合に、液圧ポンプから供給さ
れる液圧により左右前輪の駆動力配分を変更して、加速
スリップが発生した車輪の駆動力を低下させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】車輪と路面との摩擦力
を考えた場合、摩擦力は図8に示すように、車輪と路面
における駆動力Fと横力(横方向の車輪のグリップ力)
F’との合成力からなり、また、車両重量、旋回半径、
走行速度、路面摩擦が一定ならば変化しない特徴をもっ
ている。従って、車両旋回時には、外側前輪に発生する
摩擦力は内側前輪に発生する摩擦力よりも大きくなり、
それに伴い、外側前輪における駆動力FL 、横力(横方
向の車輪のグリップ力)FL ' も内側車輪における駆動
力FR 、横力FR ' よりも大きくなる。
【0004】一般に車両旋回時には、左右前輪の駆動力
配分を変更して外側前輪への駆動力FL を内側前輪への
駆動力FR よりも大きくすることが旋回時の走行安定
性、安全性において望ましいとされている。
【0005】しかしながら上記従来の装置では、加速ス
リップの発生時には左右前輪の駆動力配分を変更する
が、車両旋回時には前輪の駆動力配分を変更しない。そ
こで、本発明は上記問題に鑑みてなされたものであっ
て、加速スリップ発生に係わらず旋回中において、左前
輪と右前輪の駆動力配分を変更し車両の走行安定性を向
上することが可能な車両駆動装置を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による車両駆動装置は、左右前輪を回転駆動
する駆動源を備えた車両駆動装置において、前記左右前
輪の駆動力と横力によって決まる前記左右前輪と路面と
の摩擦状態をそれぞれ検出する摩擦状態検出手段と、前
記摩擦状態検出手段によって検出された前記摩擦状態に
応じて、前記摩擦状態の大きい側の車輪への駆動力を大
きくするように、駆動源からの駆動力配分を変更する配
分変更手段と、を備えることをその要旨とする。
【0007】
【作用】上記構成により本発明によれば、左右前輪と路
面との摩擦力をそれぞれ検出した後に、検出された摩擦
力の大きさに応じて、摩擦力の大きい側の前輪への駆動
力を大きくするように、駆動源からの駆動力配分を変更
しているので、摩擦力の大きい側の前輪への駆動力は大
きくなり、摩擦力の小さい側の前輪への駆動力は小さく
なる。このため、旋回状態に応じた適切な駆動力を左右
前輪に発生させ、車両の走行安定性を向上することがで
きる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図1は、本発明の構成を示す全体構成図であ
る。図1において、原動機としてのエンジン1は、クラ
ッチ11及びトランスミッション12を介してプロペラ
シャフト2に接続されている。プロペラシャフト2は、
ディファレンシャル3に連結されており、ディファレン
シャル3は、公知のように減速作用,変換作用及び差動
作用を行う。そして、このディファレンシャル3の作用
により、リヤアクスルシャフトを介して、左右後輪4
a,4bに回転駆動力が伝達される。
【0009】また、エンジン1には、プーリとベルトに
よって油圧ポンプ6が連結されている。このため、油圧
ポンプ6はエンジン1によって駆動され、オイルタンク
9から作動油を吸入して、エンジン回転数に応じた圧力
・流量の作動油を吐出する。この油圧ポンプ6の吐出口
は制御バルブ7と接続されており、油圧ポンプ6から吐
出された作動油は、制御バルブ7によって圧力が調節さ
れる。制御バルブ7によって調圧された作動油は、左右
前輪5a,5bの内側に設けられた油圧モータ8a,8
bに供給され、油圧モータ8a,8bを駆動する。これ
により、左右前輪5a,5bには回転駆動力が発生す
る。油圧モータ8a,8bに供給された作動油は、左右
前輪5a,5bに回転駆動力を発生させた後、オイルタ
ンク9に排出される。
【0010】左右前輪5a,5bには、車輪速度センサ
13a,13bが取り付けられており、左右前輪5a,
5bの回転速度に対応した検出信号を出力する。また左
右後輪4a,4bの回転速度を検出すべく、リヤアクス
ルシャフトにそれぞれ車輪速度センサ13c,13dが
取り付けられている。
【0011】さらに左右前輪5a,5bのサスペンショ
ン26a,26bには、ストロークセンサ27a,27
bが取り付けられており、サスペンション26a,26
bのストローク量に対応した検出信号を出力する。
【0012】その他、車両の走行状態を検出するセンサ
として、車両速度としてプロペラシャフト2の回転速度
を検出する車速センサ14、ステアリングホイール10
の操舵角を検出する操舵角センサ15、車両の加速状態
を検出する加速度センサ19、エンジン1の吸入空気量
を調節するスロットルバルブの開度を検出するスロット
ルセンサ20、トランスミッション12のシフト位置を
検出するシフト位置センサ22、ブレーキペダルの踏み
込み状態を検出するブレーキセンサ21及びエンジン回
転数がアイドル回転数となったとき信号を出力するアイ
ドルスイッチ23を備えている。
【0013】これらのセンサの検出信号は、電子制御装
置(以下、ECUという)25に入力され、ECU25
は、これらの検出信号に基づいて制御バルブ7を駆動
し、左右前輪5a,5bに最適な駆動力を発生させる。
【0014】次に、図2を用いて制御バルブ7の具体的
な構成とともに、その作動について説明する。図2に示
すように、制御バルブ7は、圧力制御弁RV1,方向切
換弁7a,圧力制御弁RV2,RV3及び逆止弁7b,
7cから構成されている。
【0015】圧力制御弁RV1は、油圧ポンプ6の吐出
側とオイルタンク9との間に配置されており、ECU2
5から出力された制御信号に応じて油圧ポンプ6の吐出
圧を制御するものである。
【0016】方向切換弁7aは、油圧ポンプ6と油圧モ
ータ8a,8bとの間に配置され、油圧ポンプ6から油
圧モータ8a,8bへの作動油の供給の有無及び油圧モ
ータ8a,8bに供給する作動油の流通方向を切り換え
るものである。つまり、車両が停止している時、或いは
運転者によってブレーキペダル操作が行われている時に
は、左右前輪5a,5bに駆動力を発生させる必要がな
い。このため、方向切換弁7aをB位置に切り換えて、
油圧ポンプ6とオイルタンク9とを連通して、油圧ポン
プ6を無負荷状態で回転させる。また、車両が前進して
おり、かつブレーキペダル操作が行われていないときに
は、方向切換弁7aをA位置に切り換える。これによ
り、油圧モータ8a,8bには左右前輪5a,5bを正
回転方向に回転駆動する方向の作動油が流通する。一
方、車両が後退するときには方向切換弁7aをC位置に
切り換える。これにより、車両の後退時には、前進時と
作動油の流通方向が逆転し、左右前輪5a,5bは逆回
転方向に回転駆動される。
【0017】圧力制御弁RV2,RV3は、油圧モータ
8a,8bとオイルタンク9との間に配置され、油圧モ
ータ8a,8bへの供給動力を制御する。例えば、左前
輪5aの回転数MFL が右前輪5bの回転数MFR より
も高い場合には、油圧ポンプ6に対して油圧モータ8a
の負荷が油圧モータ8bの負荷よりも小さくなるので、
油圧ポンプ6から吐出される作動油は、ほとんど油圧モ
ータ8aを流通することになる。すると、油圧モータ8
bには作動油が供給されず右前輪5bを駆動することが
不可能となってしまう。このため、左前輪側の圧力制御
弁RV2を作動させ、左前輪側の負荷を増加させる。こ
れにより、油圧モータ8aへ供給する動力を減少し、か
つ油圧モータ8bへ動力を供給することができるので、
左右前輪5a,5bを適切な駆動力で回転駆動すること
が可能となる。
【0018】なお、逆止弁7b,7cは、車両後退時の
作動油の流通経路を確保するために、圧力制御弁RV
2,RV3と並列に配置されている。また、圧力制御弁
RV1,RV2,RV3は、制御圧力が所定圧力以上と
なったとき、機械的に制御圧力を低下させるフェールセ
ーフ機構を備えている。
【0019】次に以上のように構成された本実施例の作
動を説明する。図3、図4に示すように、例えば車両が
右旋回している場合、その車両には車両重量、旋回半
径、走行速度に応じた遠心力Fが働き、この遠心力Fに
より左前輪に加わる荷重WL は右前輪に加わる荷重WR
よりも大きくなる。これに伴い、荷重の増大とともに増
大する関係にある前輪と路面との摩擦力は、左前輪側が
右前輪側よりも大きくなる。このときの左右前輪の摩擦
力は、図5、図6に示すようになっている。図5、図6
からわかるように、左前輪には右前輪より大きな駆動力
を発生させても、左前輪の横力FL ' は充分に確保する
ことが可能である。従って、左前輪の横力FL ' が右車
輪の横力FR ' よりも小さくならない程度に左前輪の駆
動力配分を大きく、右前輪の駆動力配分を小さくすれ
ば、駆動力を確保した上で旋回時の走行安定性を向上す
ることができる。
【0020】そこで、旋回中の左右前輪と路面との摩擦
力の相対的な大きさを判定できれば、駆動力配分を大き
くすべき側の前輪を決定することができる。左右前輪と
路面との摩擦力は荷重の増大とともに増大するので、左
右の車輪に加わる荷重がわかれば、摩擦力の相対的な大
きさがわかることになる。そこで本実施例では、サスペ
ンションのストロークを検出することによって、摩擦円
の相対的な大きさを判定している。すなわち、サスペン
ションのストロークが小さい側の前輪が荷重が大きいと
判定する。
【0021】次に、以上説明した作動を実行するECU
25による制御を図7のフローチャートを用いて説明す
る。図7において、ステップ100では、シフト位置セ
ンサ22の検出信号に基づいて、トランスミッション1
2のシフト位置を判別する。なお、本実施例では、自動
変速機を備える車両を対象としており、シフト位置は、
ニュートラルレンジ(Nレンジ),ドライブレンジ(D
レンジ)及びリバースレンジ(Rレンジ)の3種類に判
別される。ステップ100にて、トランスミッション1
2のシフト位置がNレンジであると判断されると、ステ
ップ120に進み、方向切換弁7aをB位置に切り換え
る。これにより、油圧ポンプ6はオイルタンク9と連通
し、無負荷状態で駆動されるので、左右前輪5a,5b
に駆動力は発生しない。
【0022】ステップ100において、トランスミッシ
ョン12のシフト位置がDレンジであると判断される
と、ステップ110に進む。ステップ110では、ブレ
ーキセンサ21の検出信号に基づいて、運転者によって
ブレーキペダル操作が行われているか否かを判断する。
ブレーキペダル操作が行われている場合には、左右前輪
5a,5bに駆動力を発生させる必要がないので、ステ
ップ120に進んで、方向切換弁7aをB位置に切り換
える。一方、ブレーキペダル操作が行われていない場合
には、ステップ130に進み、方向切換弁7aをA位置
に切り換える。これにより、油圧モータ8a,8bに
は、油圧モータ8a,8bを正回転方向に駆動する作動
油を供給することが可能になる。
【0023】ステップ140では、アイドルスイッチ2
3の検出信号に基づいて、エンジン1の回転数がアイド
ル回転数であるか、もしくはそれ以上であるかを判断す
る。エンジン1の回転数が実質的にアイドル回転数であ
るとみなせるときには、左右前輪5a,5bはそれほど
大きな駆動力を必要としない。このため、ステップ17
0に進み、油圧ポンプ6の吐出圧が低圧となるように圧
力制御弁RV1を制御する。一方、エンジン1の回転数
がアイドル回転数よりも大きいときには、ステップ15
0に進み、スロットルセンサ20の検出信号に基づき、
アクセルペダルが踏み込まれているか否かを判断する。
アクセルペダルが踏み込まれていないと判断されると、
ステップ160に進み、中〜高圧の負荷が油圧モータ8
a,8bに加わるように圧力制御弁RV2,RV3を制
御する。つまり、エンジン1の回転数がアイドル回転数
よりも大きく、かつアクセルペダルが踏み込まれていな
い場合は、運転者がエンジンブレーキにより車両の速度
を緩やかに減速させようとしているものと考えられる。
このため、本実施例では、圧力制御弁RV2,RV3に
よって左右前輪5a,5bの負荷を高負荷として、より
効果的にエンジンブレーキが作用するようにしている。
【0024】ステップ150にて、アクセルペダルが踏
み込まれていると判断されると、ステップ180に進
み、操舵角センサ15の検出信号に基づきステアリング
ホイール10の操舵角が実質的に零とみなせる角度であ
るか否かが判断される。操舵角が実質的に零でないと判
断された場合は、車両が旋回している状態であるため、
ステップ190に進み、旋回状態に応じて左右前輪5
a,5bの回転数を補正する。つまり、車両が旋回して
いるときには、旋回外輪の回転数が旋回内輪の回転数よ
りも大きくなる。従って、操舵角から推定される車両旋
回半径に基づき、左右前輪5a,5bの回転数が等しく
なるように、左右前輪5a,5bの何れか一方の回転数
に補正係数を乗じる。
【0025】ステップ180にて操舵角が実質的に零で
あると判断されるか、あるいはステップ190にて左右
前輪5a,5bの何れか一方の回転数が補正されると、
ステップ200に進む。ステップ200では、左右前輪
5a,5bの回転数が実質的に等しいとみなせるか否か
が判断される。左右前輪5a,5bの回転数が異なる場
合には、左右前輪5a,5bの一方に加速スリップが発
生していると考えられる。このため、まずステップ21
0にて、加速スリップが発生していない側の車輪の駆動
力を増大させるために、油圧ポンプ6の吐出圧が中〜高
圧となるように圧力制御弁RV1を制御する。その後、
ステップ220に進んで、左前輪5aの回転数MFL が
右前輪5bの回転数MFR よりも高いか否かを判断す
る。左前輪5aの回転数MFL が右前輪5bの回転数M
FR よりも低い場合には、右前輪5bに加速スリップが
発生していると判断できる。この場合、ステップ230
に進んで、左前輪側の圧力制御弁RV2の制御圧力を低
圧状態とし、かつ右前輪側の圧力制御弁RV3の制御圧
力を中〜高圧状態とする。これにより、油圧ポンプ6に
対する右前輪側の負荷が増加するため、作動油は左前輪
側に流れやすくなる。この結果、加速スリップが発生し
ている右前輪5bの油圧モータ8bへの供給動力が減少
されるとともに、左前輪5aの油圧モータ8aへの供給
動力が増加され、左右前輪5a,5bに最適な駆動力を
供給することができる。
【0026】ステップ220にて、左前輪5aの回転数
MFL が右前輪5bの回転数MFRよりも高いと判断さ
れた場合には、左前輪5aに加速スリップが発生したと
考えられるため、ステップ240に進む。ステップ24
0では、ステップ230とは逆に、左前輪側の圧力制御
弁RV2の制御圧力を中〜高圧状態とし、かつ右前輪側
の圧力制御弁RV3の制御圧力を低圧状態とする。これ
により、右前輪5bの油圧モータ8bへの供給動力が増
加されるとともに、左前輪5aの油圧モータ8aへの供
給動力が減少され、左前輪5aの加速スリップを解消す
ることができる。
【0027】ステップ200にて、左右前輪5a,5b
の回転数が実質的に等しいと判断されると、ステップ2
50に進み、左右前輪5a,5bの回転数の平均値と左
右後輪4a,4bの回転数の平均値との間に、回転数差
が発生しているか否かが判断される。(ただし、車両が
旋回している場合には、左右後輪4a,4bの回転数も
左右前輪5a,5bの回転数と同様に補正されてい
る。)この場合、回転数差が発生していれば、左右後輪
4a,4bに加速スリップが発生していると考えられ
る。このため、ステップ260に進んで、車両の走行安
定性を向上させるために、左右前輪5a,5bの駆動力
を増大すべく、油圧ポンプ6の吐出圧が中〜高圧となる
ように圧力制御弁RV1を制御する。一方、前後輪の間
で回転数差が発生していないときには、ステップ270
に進み、加速度センサ19の検出信号に基づき、車両の
加速度が所定値よりも大きいか否かを判断する。車両の
加速度が所定値よりも大きい場合には、上記と同様に、
車両の走行安定性を確保するために、ステップ260に
進んで、左右前輪5a,5bの駆動力を増大する。
【0028】ステップ270にて、車両の加速度が所定
値よりも小さいと判断された場合、ステップ280に進
み、左右前輪5a,5bのサスペンションストロークL
L ,LR が同じであるか否かが判断される。ステップ2
80にて、左右前輪5a,5bのサスペンションストロ
ークが同じであると判断されると、ステップ290に進
む。この場合、左右前輪5a,5bのサスペンションス
トロークが同じであることから、左右前輪5a,5bに
加わっている荷重が等しく、安定した走行状態を維持し
ているものと考えられる。このとき、左右前輪5a,5
bには、それほど大きな駆動力を供給する必要はない。
このため、ステップ290では、油圧ポンプ6の吐出圧
が低〜中圧となるように圧力制御弁RV1を制御し、か
つ圧力制御弁RV2,RV3の制御圧力を低圧状態とす
る。
【0029】ステップ280にて、左右前輪5a,5b
のサスペンションストロークが異なる場合には、車両が
左右輪間で段差のある路面を走行しているか、あるいは
旋回していると考えられる。このため、まずステップ3
00にて、ストロークの小さい側の前輪の駆動力を増大
させるために、油圧ポンプ6の吐出圧が中〜高圧となる
ように圧力制御弁RV1を制御する。その後、ステップ
310に進んで、左前輪5aのサスペンションストロー
クLL から右前輪5bのサスペンションストロークLR
を引いた値であるの差ΔLが0よりも大きいか否かを判
断する。差ΔLが0よりも大きい場合には、例えば左旋
回中であり、ストロークの小さい側の右前輪5bの駆動
力配分を大きくすべきと判断できる。この場合ステップ
320に進んで、差ΔLの値に応じて、左前輪側の圧力
制御弁RV2の制御圧力を右前輪側の圧力制御弁RV3
の制御圧力よりも大きくする。これにより、右前輪5b
の油圧モータ8bへの供給動力が増加されるとともに、
左前輪5aの油圧モータ8aへの供給動力が減少され、
右前輪5bの駆動力配分を大きくすることができる。
【0030】ステップ310にて、差ΔLが0よりも小
さいと判断された場合には、例えば右旋回中であり、右
前輪5bの駆動力配分を大きくすべきと判断できる。こ
の場合、ステップ330に進んで、ステップ320とは
逆に、差ΔLの値に応じて、右前輪側の圧力制御弁RV
3の制御圧力を左前輪側の圧力制御弁RV2の制御圧力
よりも大きくする。これにより、油圧ポンプ6に対する
右前輪側の負荷が増加するため、作動油は左前輪側に流
れやすくなる。この結果、サスペンションストロークの
大きい右前輪5bの油圧モータ8bへの供給動力が減少
されるとともに、左前輪5aの油圧モータ8aへの供給
動力が増加され、左前輪5aの駆動力配分を大きくする
ことができる。
【0031】また、ステップ100において、トランス
ミッション12のシフト位置がRレンジであると判断さ
れると、ステップ340に進む。ステップ340では、
油圧モータ8a,8bが逆回転方向に回転するように方
向切換弁7aをC位置に切り換える。これにより、油圧
ポンプ6から吐出される作動油は、方向切換弁7a,逆
止弁7b,7cを介して油圧モータ8a,8bに供給さ
れる。
【0032】ステップ350では、ステップ250と同
様に、左右前輪5a,5bの回転数の平均値と左右後輪
4a,4bの回転数の平均値との間に、回転数差が発生
しているか否かが判断される。このとき、回転数差が発
生していれば、ステップ360に進み、左右前輪5a,
5bの駆動力を増大すべく、油圧ポンプ6の吐出圧が中
〜高圧となるように圧力制御弁RV1を制御する。一
方、前後輪の間で回転数差が発生していないときには、
ステップ370に進み、油圧ポンプ6の吐出圧が低〜中
圧となるように圧力制御弁RV1を制御する。また、ト
ランスミッション12のシフト位置がRレンジであると
きには、圧力制御弁RV2,RV3の制御圧力は常に低
圧状態とされる。
【0033】このように上記実施例では、左右前輪のサ
スペンションストローク差ΔLを検出し、差ΔLに応じ
て圧力制御弁RV2,RV3を制御し、駆動力配分を行
うことによって、車両旋回時に大きな荷重が加わる側の
車輪の駆動力配分を大きくして、車両の走行安定性を向
上させる。
【0034】また、上記実施例の制御を行うことによ
り、車両の旋回中だけでなく悪路走行中であっても駆動
力の配分を変更することができる。すなわち、悪路走行
中の車両バウンド時にはサスペンションストロークが小
さくなるので、駆動力の配分は大きくなり、車両リバウ
ンド時にはサスペンションストロークが大きくなるの
で、駆動力の配分は小さくなる。これによって車輪から
路面に効率良く駆動力を伝達することが可能となる。
【0035】なお、上記実施例においてストロークセン
サ27a,27bが摩擦状態検出手段に相当し、図7の
ステップ310,320,330が配分変更手段に相当
する。
【0036】本発明は上記実施例に限定されるものでは
なく、その趣旨を逸脱しない限り例えば以下の如く種々
変形可能である。 油圧ポンプ6は、エンジン1からプーリ,ベルトを介
して回転動力を得ずとも、油圧ポンプをギヤ等によって
回転駆動しても良い。さらに、油圧モータ6は前輪5
a,5bに直接搭載せずに、前輪5a,5bの近傍の車
体もしくはエンジン1の近傍に搭載して、この油圧モー
タ6と前輪5a,5bとをドライブシャフト26a,2
6bを介して連結しても良い。この場合、油圧モータ6
は、車両サスペンションのばね上に搭載することができ
るので、操縦性,乗り心地及び燃費等を向上することが
できる。
【0037】サスペンションストロークから前輪に加
わる荷重を検出せずとも、例えば以下に示す方法によっ
て前輪に加わる荷重を検出してもよい。サスペンション
インシュレータへの荷重計を設置し、直接検出する。
【0038】サスペンションに備えられているバネの応
力が作用する場所に歪みゲージを設置し、バネの応力に
よる歪みゲージの歪みから検出する。ショックアブソー
バ内の圧力を測定し、測定結果から荷重を演算によって
検出する。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、ぞ
れぞれ検出された左右前輪と路面との摩擦状態に応じ
て、摩擦状態の大きい側の車輪への駆動力を大きくする
ように、駆動源からの駆動力配分を変更しているので、
車両旋回時において外側前輪に大きな駆動力、内側前輪
に小さな駆動力が配分されて、最適な駆動力配分を実現
し走行安定性が向上するという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例の構成を示す構成図である。
【図2】制御バルブの構成を示す油圧回路図である。
【図3】車両が右に旋回したときの車両挙動を説明する
説明図である。
【図4】車両が右に旋回したときの車両挙動を説明する
説明図である。
【図5】左前輪における摩擦力を示す特性図である。
【図6】右前輪における摩擦力を示す特性図である。
【図7】電子制御装置の制御手順を示すフローチャート
である。
【図8】車輪における摩擦力を示す特性図である。
【符号の説明】
5a,5b 前輪 8a,8b 油圧モータ 25 電子制御装置(ECU) 27a,27b ストロークセンサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右前輪を回転駆動する駆動源を備えた
    車両駆動装置において、 前記左右前輪の駆動力と横力によって決まる前記左右前
    輪と路面との摩擦状態をそれぞれ検出する摩擦状態検出
    手段と、 前記摩擦状態検出手段によって検出された前記摩擦状態
    に応じて、前記摩擦状態の大きい側の車輪への駆動力を
    大きくするように、駆動源からの駆動力配分を変更する
    配分変更手段と、 を備えることを特徴とする車両駆動装置。
JP30623491A 1991-11-21 1991-11-21 車両駆動装置 Withdrawn JPH05139174A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6076033A (en) * 1995-09-26 2000-06-13 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Process for controlling yaw moment in vehicle
JP2007177984A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Toyota Motor Corp 駆動装置
WO2009140883A1 (zh) * 2008-05-22 2009-11-26 南京航空航天大学 轮式机动车数字控制转向的方法及系统

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