JPH08210561A - ワイヤハーネス取付用バンド - Google Patents

ワイヤハーネス取付用バンド

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JPH08210561A
JPH08210561A JP7018239A JP1823995A JPH08210561A JP H08210561 A JPH08210561 A JP H08210561A JP 7018239 A JP7018239 A JP 7018239A JP 1823995 A JP1823995 A JP 1823995A JP H08210561 A JPH08210561 A JP H08210561A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワイヤハーネスからバンドをワンタッチで取
り外せると共に、ワンタッチで再取り付けできるバンド
を提供する。 【構成】 ワイヤハーネスW/Hの外周に巻き付けたバ
ンド本体11の先端11aを、バンド本体11の後端1
1bに設けたバンドロック部12の挿通穴12aに挿通
させ、該挿通穴12a内に突設した係止爪12bにバン
ド本体11の鋸歯状部11eを係合させて、ワイヤハー
ネスW/Hに取り付けるバンド10A〜10Kであっ
て、上記バンドロック部12に、ヒンジ部12eを介し
て、係止爪12bとともに挿通穴12aの上部を開閉可
能な開閉部12c,12j,12kを形成して、該開閉部
12c,12j,12kを閉じ位置でロックする開閉ロッ
ク部12f,12gと、該開閉ロック部12f,12gの
ロックをプッシュ操作で解除するつまみ部12hとを設
けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車体へ係止するクリッ
プ等を設けたワイヤハーネス取付バンドに関し、詳しく
は、ワイヤハーネスからバンドをワンタッチで取り外せ
ると共に、ワンタッチで再取り付けできるようにするも
のである。
【0002】
【従来の技術】自動車用ワイヤハーネスは、所要の経路
に沿って正確に配線するために、車体パネル等に固定す
る必要がある。このため、図12 (A)に示すように、
ワイヤハーネスW/Hの外周に巻き付けたバンド本体1
の先端1aを、バンド本体1の後端1bに設けたバンド
ロック部2の挿通穴2aに挿通させ、該挿通穴2a内に
突設した係止爪2bにバンド本体1の鋸歯状部1cを係
合させて、ワイヤハーネスW/Hに取り付けると共に、
上記バンド本体1の後端1bの手前に突設したクリップ
部1dを車体パネル等のクリップ穴に差し込んで固定す
るバンドが提供されている。
【0003】上記のようなバンドで車体パネル等にワイ
ヤハーネスW/Hを固定した後に、ワイヤハーネスW/
Hを解体あるいは手直し等をするために、バンドをワイ
ヤハーネスから取り外す必要が生じた場合、ニッパー等
の工具でバンド1を切断することがあるが、切断時にワ
イヤハーネスW/Hを傷付けるおそれがあるうえ、バン
ドを再使用できなくなる。
【0004】このため、作業者がバンドロック部2の係
止爪2bを指でつまんで上方に引き上げてバンド1のロ
ックを解除する方法があるが、車体パネル等との間の狭
いスペースに指を入れづらいのみならず、バンド1がワ
イヤハーネスW/Hにめり込んでいると、係止爪2bを
指でつまめないという問題がある。
【0005】そこで、治具3をバンドロック部2の係止
爪2bの下に差し込み、矢印Aで示すように下方へ押し
下げ、テコの原理を利用して係止爪2bを上方に引き上
げてバンド1のロックを解除する方法もあるが、治具3
でバンド1の鋸歯状部1cがつぶれて、バンドを再使用
できなくなることがある。
【0006】一方、図12 (B) (C)に示すように、
バンドロック部2の係止爪2bに外方へ突出する突起部
2cを設けて、該突起部2cを下方へ押し下げてバンド
のロックを解除するものが提供されている。(実開昭6
2−162879号)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、係止爪
2bの突起部2cを下方へ押し下げながらバンド本体1
を挿通穴2aから引き抜く必要があり、また、再使用時
に、車体パネル等との間の狭いスペースでバンド本体1
の先端1aを引き出す必要もあるので、作業性が非常に
悪いという問題がある。しかも、車体パネル等との間の
スペースが極端に狭いときは、係止爪2bの突起部2c
の押し下げやバンド本体1の先端1aの引き出しができ
ないこともある。
【0008】本発明は上記問題を解消するためになされ
たもので、ワイヤハーネスからワンタッチで取り外せる
と共に、ワンタッチで再取り付けできるワイヤハーネス
取付用バンドを提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1では、ワイヤハーネスの外周に巻
き付けたバンド本体の先端を、バンド本体の後端に設け
たバンドロック部の挿通穴に挿通させ、該挿通穴内に突
設した係止爪にバンド本体の鋸歯状部を係合させて、ワ
イヤハーネス取付用バンドであって、上記バンドロック
部に、ヒンジ部を介して、係止爪とともに挿通穴の上部
を開閉する開閉部と、該開閉部を閉じ位置でロックする
開閉ロック部と、該開閉ロック部のロックをプッシュ操
作で解除するつまみ部とを設けたことを特徴とするワイ
ヤハーネス取付用バンドを提供するものである。
【0010】請求項2は、請求項1を具体化したもの
で、上記バンドロック部を上部分と下部分とに2分割し
て、上部分と下部分の一方の側部どうしを薄肉ヒンジか
らなる上記ヒンジ部で連結し、他方の側部に、上部分が
外側となり、下部分が内側となる開閉ロック爪をそれぞ
れ設け、上部分の他方の側部から上方又は側方に突出す
るつまみ部を設けたワイヤハーネス取付用バンドであ
る。請求項3は、請求項1を具体化した請求項2と類似
のものであり、上記バンドロック部を上部分と下部分と
に2分割して、上部分と下部分の一方の側部どうしを上
記ヒンジ部で連結し、他方の側部に、上部分が内側とな
り、下部分が外側となる開閉ロック爪をそれぞれ設け、
下部分の他方の側部から下方又は側方に突出するつまみ
部を設けたワイヤハーネス取付用バンドである。
【0011】請求項4は、請求項1を具体化したもので
あり、上記バンドロック部を上部分と下部分とに2分割
し、さらに、上部分を左部分と右部分とに2分割して、
左部分と下部分の一方の側部どうしと、右部分と下部分
の他方の側部どうしとを、上記ヒンジ部でそれぞれ連結
し、左部分と右部分の分割部に、左部分又は右部分の一
方が上側となり、他方が下側となる開閉ロック爪をそれ
ぞれ設けて、上側となる左部分又は右部分の側部から上
方又は側方に突出し、あるいは、分割部から上方に突出
するつまみ部を設けたワイヤハーネス取付用バンドであ
る。
【0012】請求項5は、請求項1〜請求項4に係るも
のであり、上記バンド本体の後端の手前に、車体パネル
等のクリップ穴に差し込んで固定するためのクリップ部
が設けられているワイヤハーネス取付用バンドである。
【0013】
【作用】本発明の請求項1では、バンドロック部のつま
み部を作業者が指でプッシュ操作すると開閉ロック部の
ロックが解除されて、閉じ位置でロックされている開閉
部を、つまみ部とヒンジ部とを利用して上方に開くこと
ができる。これにより、係止爪が鋸歯状部から自動的に
外れてバンドのロックが解除され、バンド本体を上方に
持ち上げてバンドロック部の挿通穴から取り出すことに
より、バンドをワイヤハーネスからワンタッチで取り外
せるようになる。また、ワイヤハーネスに再び巻き付け
たバンド本体をバンドロック部の挿通穴に上方から嵌め
込み、ヒンジ部と開閉ロック部を利用して開閉部を閉じ
位置にロックすると、係止爪が鋸歯状部に自動的に係合
してバンドがロックされ、バンドをワイヤハーネスにワ
ンタッチで再取り付けできるようになる。
【0014】上記のように、開閉部は、つまみ部とヒン
ジ部とを利用して簡単に開くことができ、バンド本体を
挿通穴から引き抜いたり、バンド本体の先端を引き出し
たりすることなく、挿通穴の上方からバンド本体の取り
外し及びバンド本体の嵌め込みがスムーズに行えるか
ら、ワイヤハーネスからバンドの取り外し・再取り付け
の作業性が大幅に向上する。また、車体パネル等との間
のスペースが狭いときでも、開閉部は上下方向に開閉す
るから、ワイヤハーネスの取り外し・再取り付けの作業
に影響が全くない。さらに、治具等を使用しないからバ
ンド本体の鋸歯状部がつぶれるおそれもないので、バン
ドを何回でも再使用できる。
【0015】請求項2では、2分割したバンドロック部
の上部分を開閉部とし、上部分の側部から上方又は側方
に突出するつまみ部とヒンジ部とを利用して、開閉部を
上方に開くことができる。請求項3では、下部分の側部
から下方又は側方に突出するつまみ部とヒンジ部とを利
用して、開閉部を上方に開くことができる。
【0016】請求項4では、2分割したバンドロック部
の上部分を、さらに左部分と右部分とに2分割して開閉
部とし、左部分又は右部分の側部から上方又は側方に突
出し、あるいは、分割部から上方に突出するつまみ部
と、2つのヒンジ部とを利用して、開閉部を観音開きに
上方に開くことができる。
【0017】請求項5では、バンドにクリップ部を設け
ることにより、該クリップ部を車体パネル等のクリップ
穴に差し込んで固定することができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例により詳細に説
明する。図1及び図2は第1実施例のバンド10Aであ
る。ワイヤハーネスW/Hの外周に巻き付ける長尺な鋸
歯状部を連続して形成したバンド本体11の後端11b
には、該バンド本体11に対して直角な方向に略四角筒
状のバンドロック部12が一体的に設けられている。
【0019】上記バンド本体11の後端11bの手前に
は、ワイヤハーネスW/Hの外周に当接するハーネス当
接部11cが設けられ、該ハーネス当接部11cには、
車体パネル等のクリップ穴に差し込んで固定するための
クリップ部11dが設けられている。
【0020】上記バンドロック部12には、バンド本体
11を先端11aから挿通させるための挿通穴12aが
形成され、該挿通穴12a内の上面には、バンド本体1
1の鋸歯状部11eに係合する係止爪12bが突設され
ている。
【0021】該バンドロック部12は、上部分12cと
下部分12dとに2分割され、上部分12cの左側部の
下端と、下部分12dの左側端部どうしが薄肉ヒンジ部
12eで一体的に連結されている。これにより、バンド
ロック部12の上部分12cが開閉部となり、図1
(C)に矢印gで示すように、ヒンジ部12eを介し
て、係止爪12bとともに挿通穴12aの上部を開閉で
きるようになる。
【0022】また、上部分12cの右側部には内向きの
開閉ロック爪12fが設けられ、下部分12dの右側部
には、外向きの開閉ロック爪12gが設けられて、上部
分12cを閉じたとき、外側となる上部分12cの開閉
ロック爪12fが内側となる下部分12dの開閉ロック
爪12gに係合して、上部分12cが閉じ位置でロック
されるようになる。さらに、上部分12cの右側部に
は、上方に突出するつまみ部12hを設けている。
【0023】上記第1実施例の構成であれば、図1
(B)のように、バンド10Aのバンドロック部12の
つまみ部12hを作業者が指でつまんで矢印B方向にプ
ッシュ (押し)操作すると、上部分12cの開閉ロック
爪12fが下部分12dの開閉ロック爪12gから外れ
て、上部分12cのロックが解除される。この状態で、
つまみ部12hを矢印Cのように上方につまみ上げる
と、図1 (C)のように、ヒンジ部12eを介して上部
分12cを上方に開くことができる。これにより、係止
爪12bが鋸歯状部11eから自動的に外れてバンド本
体11のロックが解除される。
【0024】その後、バンド本体11を上方に持ち上げ
てバンドロック部12の挿通穴12aから取り出すこと
により、バンド10AをワイヤハーネスW/Hからワン
タッチで取り外すことができる。
【0025】一方、バンド10AをワイヤハーネスW/
Hを再び取り付けるには、ワイヤハーネスW/Hの外周
に巻き付けたバンド本体11をバンドロック部12の挿
通穴12aに上方から嵌め込み、ヒンジ部12eを介し
て上部分12cを下方に閉じると、上部分12cの開閉
ロック爪12fが下部分12dの開閉ロック爪12gに
係合して、上部分12cが閉じ位置でロックされる。同
時に、上部分12cの係止爪12bが鋸歯状部11eに
自動的に係合してバンド本体11がロックされるから、
バンド10AにワイヤハーネスW/Hをワンタッチで再
取り付けすることができる。
【0026】上記のように、バンドロック部12の上部
分12cは、つまみ部12hとヒンジ部12eとを利用
して簡単に開くことができ、挿通穴12aの上方からバ
ンド本体11の取り外し及びバンド本体11の嵌め込み
がスムーズに行えるから、バンド10Aをワイヤハーネ
スW/Hから取り外し・再取り付する作業が極めて簡単
になる。
【0027】また、バンド10Aがクリップ部11dで
車体パネル等に固定されていて、車体パネル等との間の
スペースが狭いときでも、つまみ部12hは、上部分1
2cの上方に有り、かつ上部分12cは上下方向に開閉
するから、ワイヤハーネスW/Hからのバンド10Aの
取り外し・再取り付けの作業に影響が全くない。さら
に、治具等で係止爪12bを無理にロック解除しないか
ら、バンド本体11の鋸歯状部11eがつぶれるおそれ
もないので、バンド10Aを何回でも再使用できて経済
的である。
【0028】図3は第2実施例のバンド10Bであり、
第1実施例のバンド10Aと相違するのは、バンドロッ
ク部12のつまみ部12hを上部分12cの右側部から
右側方に突出させている点である。
【0029】上記第2実施例の構成であれば、バンド1
0Bのバンドロック部12のつまみ部12hを作業者が
指で引っかけて矢印C方向にプッシュ (引き)操作する
と、上部分12cの開閉ロック爪12fが下部分12d
の開閉ロック爪12gから外れて、上部分12cのロッ
クが解除されると同時に、ヒンジ部12eを介して上部
分12cを上方に開くことができ、上部分12cの開き
操作がよりスムーズに行えるようになる。
【0030】図4 (A)は第3実施例のバンド10Cで
あり、第1実施例のバンド10Aと相違するのは、バン
ドロック部12の上部分12cの右側部には外向きの開
閉ロック爪12fが設けられ、下部分12dの右側部に
は内向きの開閉ロック爪12gが設けられて、上部分1
2cを閉じたとき、内側となる上部分12cの開閉ロッ
ク爪12fが外側となる下部分12dの開閉ロック爪1
2gに係合して、上部分12cが閉じ位置でロックされ
る点と、バンドロック部12のつまみ部12hを、下部
分12dの右側部から下方に突出させている点である。
【0031】上記第3実施例の構成であれば、バンド1
0Cのバンドロック部12のつまみ部12hを作業者が
指で矢印B方向にプッシュ (押し)操作すると、下部分
12dの開閉ロック爪12gが上部分12cの開閉ロッ
ク爪12fから外れて、上部分12cのロックが解除さ
れるから、上部分12cを上方に持ち上げると、ヒンジ
部12eを介して上部分12cを上方に開くことができ
る。
【0032】図4 (B)は第4実施例のバンド10Dで
あり、第3実施例のバンド10Cと相違するのは、バン
ドロック部12のつまみ部12hを、下部分12dの右
側部から右側方に突出させている点である。
【0033】上記第4実施例の構成であれば、バンド1
0Dのバンドロック部12のつまみ部12hを作業者が
指で矢印D方向にプッシュ (押し)操作すると、下部分
12dの開閉ロック爪12gが上部分12cの開閉ロッ
ク爪12fから外れて、上部分12cのロックが解除さ
れるから、上部分12cを上方に持ち上げると、ヒンジ
部12eを介して上部分12cを上方に開くことができ
る。
【0034】図5は第5実施例のバンド10Eであり、
第1実施例のバンド10Aと相違するのは、バンドロッ
ク部12の上部分12cを左部分12jと右部分12k
とに2分割して、左部分12jの左側部の下端と、下部
分12dの左側端部どうしをヒンジ部12eで一体的に
連結すると共に、右部分12kの右側部の下端と、下部
分12dの右側端部どうしをヒンジ部12eで一体的に
連結している点である。
【0035】これにより、図5 (B)〜 (D)に示すよ
うに、開閉部であるバンドロック部12の上部分12c
の左部分12jは、係止爪12bとともに挿通穴12a
の左上部を開閉でき、右部分12kは、挿通穴12aの
右上部を開閉できる。つまり、挿通穴12aの上部を観
音開きに開閉できるようになる。
【0036】上記相違点に伴って、左部分12jの右端
部には、上向きの開閉ロック爪12fが設けられ、右部
分12kの左端部には、下向きの開閉ロック爪12gが
設けられて、左部分12jと右部分12kを閉じたと
き、上側となる右部分12kの開閉ロック爪12gが下
側となる左部分12jの開閉ロック爪12fに係合し
て、左部分12jと右部分12kが閉じ位置でロックさ
れるようになる。また、右部分12kの右側部には、右
側方に突出するつまみ部12hが設けられている。
【0037】上記第5実施例の構成であれば、バンド1
0Eのバンドロック部12のつまみ部12hを作業者が
指で矢印D方向にプッシュ (押し)操作すると、右部分
12kの開閉ロック爪12gが左部分12jの開閉ロッ
ク爪12fから外れて、左部分12jと右部分12kの
ロックが解除されると同時に、右側のヒンジ部12eを
介して右部分12kを右側方に開くことができる。ま
た、左部分12jは、左側のヒンジ部12eを介して左
側方に開くことができる。
【0038】一方、バンド11をワイヤハーネスW/H
に再び取り付けるには、図5 (B)のように、ワイヤハ
ーネスW/Hの外周に巻き付けたバンド本体11をバン
ドロック部12の挿通穴12aに上方から嵌め込み、図
5 (C)のように、ヒンジ部12eを介して左部分12
jを右側方に起こすと、係止爪12bが鋸歯状部11e
に自動的に係合してバンド本体11がロックされる。つ
いで、図5 (D)のように、ヒンジ部12eを介して右
部分12kを左側方に起こすと、右部分12kの開閉ロ
ック爪12gが左部分12jの開閉ロック爪12fに係
合して、左部分12jと右部分12kが閉じ位置でロッ
クされる。
【0039】図6 (A)は第6実施例のバンド10Fで
あり、第5実施例のバンド10Eと相違するのは、バン
ドロック部12のつまみ部12hを右部分12kの右側
部から上方に突出させている点である。上記第6実施例
の構成であれば、バンド10Fのバンドロック部12の
つまみ部12hを作業者が指で矢印E方向にプッシュ
(押し)操作すると、右部分12kの開閉ロック爪12
gが左部分12jの開閉ロック爪12fから外れて、左
部分12jと右部分12kのロックが解除されると同時
に、ヒンジ部12eを介して右部分12kを右側方に開
くことができる。また、左部分12jは、ヒンジ部12
eを介して左側方に開くことができる。
【0040】図6 (B)は第7実施例のバンド10Gで
あり、第5実施例のバンド10Eと相違するのは、バン
ドロック部12のつまみ部12hを右部分12kの左端
部から上方に突出させている点である。上記第7実施例
の構成であれば、バンド10Gのバンドロック部12の
つまみ部12hを作業者が指で矢印E方向にプッシュ
(押し)操作すると、右部分12kの開閉ロック爪12
gが左部分12jの開閉ロック爪12fから外れて、左
部分12jと右部分12kのロックが解除されると同時
に、ヒンジ部12eを介して右部分12kを右側方に開
くことができる。また、左部分12jは、ヒンジ部12
eを介して左側方に開くことができる。
【0041】一方、図7 (A)の第8実施例のバンド1
0Hは、第3実施例のバンド10C[図4 (A)参照]
に対応するものであり、また、図7 (B)の第9実施例
のバンド10Iは、第4実施例のバンド10D [図4
(B)参照]に対応するものであり、各実施例の下部分
12dの右側面には、上方から治具を挿入可能な挿入溝
12mをそれぞれ形成している。
【0042】上記第8実施例及び第9実施例の構成であ
れば、車体パネル等との間の狭いスペースに指が入れづ
らい時には、上方から治具を挿入溝12mに挿入して矢
印E方向にプッシュ (倒し)操作すると、下部分12d
の開閉ロック爪12gが上部分12cの開閉ロック爪1
2fから外れて、上部分12cのロックが解除できるよ
うになる。
【0043】同様に、図8 (A)の第10実施例のバン
ド10Jは、第6実施例のバンド10F [図6 (A)参
照]に対応するものであり、また、図8 (B)の第11
実施例のバンド10Kは、第7実施例のバンド10G
[図6 (B)参照]に対応するものであり、各実施例の
右部分12kの上面には、上方から治具を挿入可能な挿
入溝12mをそれぞれ形成している。上記第10実施例
及び第11実施例の構成であれば、第8実施例及び第9
実施例と同様にして、左部分12jと右部分12kのロ
ックが解除できるようになる。
【0044】図9〜図11は、開閉ロック構造の変形例
であり、図9 (A) (B)では、上部分12cの右側部
の凸段部12pと下部分12dの右側部の凸段部12q
が上下方向から嵌まり合うようにして、凸段部12pの
突起12rを凸段部12qのくぼみ12sに係合させて
ロックするようにしている。図9 (C)では、上部分1
2cと下部分12dの各開閉ロック爪12f,12gの
先端をそれぞれ丸めて、係合がスムーズに行えるように
している。
【0045】図10 (A) (B)では、逆コ字状の本体
部分12tの右開口の蓋部分12uに形成した半円状の
突起12vを、本体部分12tの右端部に形成した入口
の狭い凹部12wに強制的に係合させてロックするよう
にしている。図10 (C) (D)では、上部分12cと
下部分12dの各右側部に形成した上下向きのT字状の
レール溝12x,12xに、コ字状の係合部材14を係
合させてロックするようにしている。
【0046】図11 (A) (B)では、上部分12cと
下部分12dの各右側部に形成した横向きT字状のレー
ル溝12y,12yに、コ字状の係合部材15を係合さ
せてロックするようにしている。図11 (C)では、上
部分12cの右側部の凸段部12pと下部分12dの右
側部の凸段部12qが嵌まり合うようにして、各凸段部
12p,12qを貫通する穴12z,12zに、ピン状の
係合部材16を嵌入させてロックするようにしている。
【0047】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
の請求項1のバンドは、バンドロック部のつまみ部を作
業者が指でプッシュ操作すると開閉ロック部のロックが
解除されて、閉じ位置でロックされている開閉部を、つ
まみ部とヒンジ部とを利用して上方に開くことができる
から、係止爪が鋸歯状部から自動的に外れてバンド本体
のロックが解除され、バンド本体を上方に持ち上げてバ
ンドロック部の挿通穴から取り出すことにより、バンド
からワイヤハーネスをワンタッチで取り外せるようにな
る。また、ワイヤハーネスに再び巻き付けたバンド本体
をバンドロック部の挿通穴に上方から嵌め込み、ヒンジ
部と開閉ロック部を利用して開閉部を閉じ位置にロック
すると、係止爪が鋸歯状部に自動的に係合してバンドが
ロックされ、バンドをワイヤハーネスにワンタッチで再
取り付けできるようになる。
【0048】したがって、開閉部は、つまみ部とヒンジ
部とを利用して簡単に開くことができ、挿通穴の上方か
らバンド本体の取り外し及びバンド本体の嵌め込みがス
ムーズに行えるから、ワイヤハーネスからのバンドの取
り外し・再取り付けの作業性が大幅に向上するようにな
る。また、車体パネル等との間のスペースが狭いときで
も、開閉部は上下方向に開閉するから、ワイヤハーネス
からのバンドの取り外し・再取り付けの作業に影響が全
くない。さらに、バンド本体の鋸歯状部がつぶれるおそ
れもないから、バンドを何回でも再使用できるようにな
る。
【0049】請求項2では、2分割したバンドロック部
の上部分を開閉部としたから、上部分の側部から上方又
は側方に突出するつまみ部とヒンジ部とを利用して、開
閉部を上方に開くことができ、請求項3では、下部分の
側部から下方又は側方に突出するつまみ部とヒンジ部と
を利用して、開閉部を上方に開くことができる。
【0050】請求項4では、2分割したバンドロック部
の上部分を、さらに左部分と右部分とに2分割して開閉
部としたから、左部分又は右部分の側部から上方又は側
方に突出し、あるいは、分割部から上方に突出するつま
み部と、2つのヒンジ部とを利用して、開閉部を観音開
きに上方に開くことができる。
【0051】請求項5では、バンドにクリップ部を設け
たから、クリップ部を車体パネル等のクリップ穴に差し
込んで固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例のバンドであり、
(A)はワイヤハーネスを結束したバンドの斜視図、
(B)はバンドの全体斜視図、(C)はバンドロック部の
斜視図である。
【図2】 第1実施例のバンドであり、(A)はバン
ドロック部の正面図、(B)は (A)の側面図である。
【図3】 第2実施例のバンドの斜視図である。
【図4】 (A)は第3実施例のバンドの斜視図、
(B)は第4実施例のバンドの斜視図である。
【図5】 (A)は第5実施例のバンドの斜視図、
(B)は左部分と右部分を開いたバンドロック部の斜視
図、(C)は左部分を閉じたバンドロック部の斜視図、
(D)は左部分と右部分を閉じたバンドロック部の斜視
図である。
【図6】 (A)は第6実施例のバンドの斜視図、
(B)は第7実施例のバンドの斜視図である。
【図7】 (A)は第8実施例のバンドの斜視図、
(B)は第9実施例のバンドの斜視図である。
【図8】 (A)は第10実施例のバンドの斜視図、
(B)は第11実施例のバンドの斜視図である。
【図9】 開閉ロック構造の変形例であり、(A)
(B)は、それぞれ第1変形例の斜視図、(C)は第2変
形例の斜視図である。
【図10】 開閉ロック構造の変形例であり、(A)
(B)は、それぞれ第3変形例の斜視図、(C) (D)
は、それぞれ第4変形例の斜視図である。
【図11】 開閉ロック構造の変形例であり、(A)
(B)は、それぞれ第5変形例の斜視図、(C)は第6変
形例の斜視図である。
【図12】 従来のバンドであり、(A)はワイヤハー
ネスを結束したバンドの斜視図、(B)はバンドロック
部の断面図、(C)はバンドの斜視図である。
【符号の説明】
10A〜10K バンド 11 バンド本体 11a 先端 11b 後端 11d クリップ部 11e 鋸歯状部 12 バンドロック部 12a 挿通穴 12b 係止爪 12c 上部分 12d 下部分 12e ヒンジ部 12f,12g 開閉ロック爪 12h つまみ部 12j 左部分 12k 右部分 W/H ワイヤハーネス

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤハーネスの外周に巻き付けたバン
    ド本体の先端を、バンド本体の後端に設けたバンドロッ
    ク部の挿通穴に挿通させ、該挿通穴内に突設した係止爪
    にバンド本体の鋸歯状部を係合させて、ワイヤハーネス
    に取り付けるバンドであって、 上記バンドロック部に、ヒンジ部を介して、係止爪とと
    もに挿通穴の上部を開閉する開閉部と、該開閉部を閉じ
    位置でロックする開閉ロック部と、該開閉ロック部と上
    記開閉部とのロックをプッシュ操作で解除するつまみ部
    とを設けたことを特徴とするワイヤハーネス取付用バン
    ド。
  2. 【請求項2】 上記バンドロック部を上記開閉部となる
    上部分と下部分とに2分割して、上部分と下部分の一方
    の側部同士を薄肉ヒンジからなる上記ヒンジ部で連結
    し、他方の側部に、上部分が外側となり、下部分が内側
    となる開閉ロック爪をそれぞれ設け、上部分の他方の側
    部から上方又は側方に突出するつまみ部を設けた請求項
    1に記載のワイヤハーネス取付用バンド。
  3. 【請求項3】 上記バンドロック部を上記開閉部とな上
    部分と下部分とに2分割して、上部分と下部分の一方の
    側部同士を薄肉ヒンジからなる上記ヒンジ部で連結し、
    他方の側部に、上部分が内側となり、下部分が外側とな
    る開閉ロック爪をそれぞれ設け、下部分の他方の側部か
    ら下方又は側方に突出するつまみ部を設けた請求項1に
    記載のワイヤハーネス取付用バンド。
  4. 【請求項4】 上記バンドロック部を上記開閉部となる
    上部分と下部分とに2分割し、さらに、上部分を左部分
    と右部分とに2分割して、左部分と下部分の一方の側部
    同士と、右部分と下部分の他方の側部同士とを、薄肉ヒ
    ンジからなる上記ヒンジ部でそれぞれ連結し、左部分と
    右部分の分割部に、左部分又は右部分の一方が上側とな
    り、他方が下側となる開閉ロック爪をそれぞれ設けて、
    上側となる左部分又は右部分の側部から上方又は側方に
    突出し、あるいは、分割部から上方に突出するつまみ部
    を設けた請求項1に記載のワイヤハーネス取付用バン
    ド。
  5. 【請求項5】 上記バンド本体の後端の手前に、車体パ
    ネル等のクリップ穴に差し込んで固定するためのクリッ
    プ部が設けられている請求項1乃至請求項4のいずれか
    1項に記載のワイヤハーネス取付用バンド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015108387A1 (ko) * 2014-01-20 2015-07-23 장재욱 다기능 행거 클램프
DE102017131469A1 (de) * 2017-12-29 2019-07-04 JF Invent UG (haftungsbeschränkt) Befestigungsvorrichtung für ein Bündelungsband und Vorrichtung zu dessen Herstellung

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DE102017131469A1 (de) * 2017-12-29 2019-07-04 JF Invent UG (haftungsbeschränkt) Befestigungsvorrichtung für ein Bündelungsband und Vorrichtung zu dessen Herstellung

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