JP4081176B2 - スタッド係止具及び部材取付方法 - Google Patents

スタッド係止具及び部材取付方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、自動車ボデー等の被取付部材に立設されたスタッドに係止するスタッド係止具に関し、特に、スタッドに係止したスタッド係止具の係止を解除できるスタッド係止に関し、更に、そのスタッド係止具を用いた部材取付及び取り外し方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
実公平3−14578号公報、実開昭64−2520号公報、及び実開平7−18088号公報には、スタッドへ係合する係止爪から延長された係止解除用のレバーを指等で操作して係止爪を変形させることにより、スタッドから取り外しできるスタッド係止具が開示されている。これらのスタッド係止具は、指で解除片を操作することで、スタッドからの取り外しができる便利さがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、解決すべき課題も残っている。通常、自動車ボデーに設けられるスタッドは、外径が5〜8mm、長さが10〜16mmであり、係止解除用のレバーの大きさは5mm程度になって、指等で操作するには作業がしにくいという点でる。これに対処するため、レバーを大きくしても隣接の部品に干渉するので好ましくない。また、指による操作に代えてプライヤー等の工具を用いると過剰な力が加わり、レバーや他の部分を破損する惧れもある。これとは別に、実開昭63−172220号公報には、係止爪の延長部を、回転キャップによって係止解除方向に拡げるスタッド係止具を開示している。このスタッド係止具は、1部品ではなく、2部品となる不利があり、また、回転キャップによって係止爪を係止解除方向に拡げたままに放置すると、係止爪が拡がったままクリープ変形し、再使用のとき係止爪の係止機能が損なわれる惧れがある。このような回転体を用いた別の取り外し可能なスタッド係止具が、実開平2−87188号公報に開示されている。このスタッド係止具は、回転円筒体は係止爪を拡げるように作用することはないが、2部品であるので改善の余地があり、更に、スタッドへの係止は、スタッドの側面を受入れるように、スタッド係止具を被取付部材面に沿ってスライドさせねばならず、部品密度の高い自動車のボデー面への取付けには向いていない。更に、実開平2−34886号公報は、2股状スタッド係止部に、スタッドを受入れた後、その2股の開放部を閉鎖するカバーを設けたスタッド係止具を開示している。このスタッド係止具は、スタッドに係止する前には、カバーを開いておかねばならず操作の邪魔になる惧れがあり、また、スタッド係止具を被取付部材に沿ってスライドさせてスタッドの側面を受入るタイプであるので、部品密度の高い自動車のボデー面への取付けには向いていない。
【0004】
従って、本発明の目的は、1部品として形成され、スタッドの軸方向に押し込むことができ、取り外し作業も指等によって容易に行うことができ、破損やクリープ変形のない、スタッド係止具を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、本発明によれば、被取付部材に立設されたスタッドに係止する係止手段が基部に設けられたスタッド係止具であって、基部は、スタッドを受入れる空間が形成され受入れたスタッドの軸方向において開口する中空のハウジングと、該ハウジングにヒンジを介して一体成形され、ハウジングの一方の開口部を閉鎖する閉鎖位置と該開口部を開放する開放位置との間で旋回可能にハウジングに連結されたカバーとから成り、ハウジングのスタッド受入れ空間には、受入れたスタッドに係止する係止爪が形成されており、スタッド受入空間の大きさは、ハウジングが、受入れたスタッドと係止爪とが係合する係合位置と該係合を解除する係合解除位置とを被取付部材の面に沿ってスライドできる大きさに形成されており、カバーからは、該カバーが閉鎖位置にあるとき、ハウジングのスライドを阻止するスタッド押さえ手段がスタッド受入空間に向けて延びて該スタッド押さえ手段とハウジングの内壁とによってスタッドと係止爪との係合を維持しており、カバーが開放位置にあるときスタッド押さえ手段がスタッド受入空間から出てハウジングの係合解除位置へのスライドを可能にすることを特徴とするスタッド係止具が提供される。
【0006】
【作用】
上記の通り、基部は中空ハウジングとヒンジを介して一体成形されたカバーとから成り、1部品として形成されることができ、ハウジングのスタッド受入れ空間の大きさは、ハウジングが、受入れたスタッドと係止爪とが係合する係合位置と該係合を解除する係合解除位置とを被取付部材の面に沿ってスライドできる大きさに形成されており、カバーからは、該カバーが閉鎖位置にあるとき、ハウジングのスライドを阻止するスタッド押さえ手段がスタッド受入空間に向けて延びて該スタッド押さえ手段とハウジングの内壁とによってスタッドと係止爪との係合を維持しており、カバーが開放位置にあるときスタッド押さえ手段がスタッド受入空間から出てハウジングの係合解除位置へのスライドを可能にするので、カバーが閉鎖位置にあるときには、基部をスタッドの軸方向に押し込むことによってスタッドへ係止させることができ、カバーを開放位置へ旋回させれば、基部全体を被取付部材面に沿ってスライドさせるだけで、スタッドとの係合を解除することができ、取付作業だけでなく、取り外し作業も極めて容易に行える。
【0007】
本発明において、カバーには、ヒンジと反対側の縁部に、閉鎖位置に維持するロック爪手段を設け、ハウジングには、ロック爪手段を受入れるロック受け手段を設けて、ロック受け手段とロック爪手段との係止は、指等で解除できる構成にすることができる。その場合、カバーが閉鎖位置にあるときに受入れたスタッドの先端を確認するため、該カバーにはスタッド確認窓を形成することができる。使用するスタッドを、一端が被取付部材に固定される軸部と該軸部の他端に形成された拡径頭部とから成る、段付きスタッドとすることができる。使用するスタッドをねじ又は周溝が形成された棒状スタッドとすることもできる。基部には、ワイヤハーネスを保持するバンド及び該バンドを捲回状態にロックするバックルとを設けることができる。
【0008】
上記のスタッド係止具を用いて、被取付部材に立設されたスタッドに係止して取付部材を被取付部材に取付ける方法は、スタッド係止具を、カバーを閉鎖状態に維持し、スタッドを、スタッド押さえ手段とハウジング内壁とで規制されるハウジングのスタッド受入空間に受入れるように、取付部材を保持するスタッド係止具を押し込んで係止爪をスタッドに係合させることから成り、容易に、取付部材を被取付部材に固定することができる。また、その取付け後、カバーをヒンジ回りに開放状態に旋回させて、該カバーから延びるスタッド押さえ手段をハウジングのスタッド受入空間から外に出し、ハウジングを、受入れたスタッドが係止爪と係合する係合位置からその係合を解除する解除位置へ被取付部材面に沿ってスライドさせ、ハウジングを含めて基部全体を、スタッドから引き出して、取付部材を被取付部材から取り外すことによって、容易に取り外し操作を行うことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。図1〜図5は、本発明の1実施例となるスタッド係止具1の構成の詳細を示している。図6〜図11は、被取付部材としてのボデー2に立設された段付きスタッド3(図10参照)に、スタッド係止具1を係止して、ボデー2に、取付部材としてのワイヤハーネス5を取付ける操作の様子を示している。図12〜図17は、スタッド3及びスタッド係止具1を介して取付けられたワイヤハーネス5を、ボデー2から取り外す操作の様子を示している。
【0010】
図1〜図5において、本発明の1実施例として図示したスタッド係止具1は、ボデーに立設された、段付きスタッド(あるいは、ねじ又は複数の周溝が形成された棒状のスタッド)に係止する基部6と、基部6に一体成形されて、ワイヤハーネスを基部6に保持する結束部7とから成る、プラスチックの一体成形品で成る。結束部7は、ワイヤハーネスを保持するバンド9及びバンド9をワイヤハーネスを捲回して保持する状態に維持するバックル10とが設けられている。バックル10には、ワイヤハーネスを捲回して保持するため、バンド9に長手方向に一定間隔で多数形成された係止段部11の1つに係止する弾性係止爪13が設けられている。これによって、バンド9が、ワイヤハーネスに捲回されてバックル10の中に挿入され、バックル10から延び出たバンド先端を強く引き出すだけで、ワイヤハーネスは固く保持されてその保持が維持される。かかるバンド式結束部は、公知のものであり、これ以上の説明を省略する。なお、スタッド係止具1は、図示の結束部7を有するものに限るつもりはない。例えば、ブレーキ油パイプや燃料パイプ等のパイプを保持するパイプ保持部であってもよいし、また、他の部材を取付ける部分であってもよく、更には、かかる部材取付部はなくてもよい。また、スタッド係止具1を係止させるスタッドは、図10等に図示の例では、段付きスタッド3であるが、これ以外のスタッド、例えば、Tスタッドでもよく、ねじ又は複数の周溝が形成された棒状のスタッドであってもよく、更に、スタッドに立設されるボルトや他の段付き棒状体でもよい。
【0011】
基部6は、スタッドを受入れるスタッド受入空間14が形成されて、受入れたスタッドの軸方向(図2の上下の方向)において両側が開口する中空の角筒形状のハウジング15と、ハウジング15にヒンジ17を介して一体成形されたカバー18とから成る。カバー18は、ヒンジ17によって、ハウジング15の一方の開口部(図示の実施例では、スタッド受入空間14の、図2の上面側の開口部)を閉鎖する閉鎖位置(図6参照)と、その開口部を開放する開放位置(図1〜図5参照)との間で旋回できるように、ハウジング15に連結されている。ハウジング15のスタッド受入れ空間14には、受入れたスタッドに係止する、一対の係止爪19、19が形成されている。
【0012】
スタッド受入空間14は、図1及び図3に明らかなように、平面で見て長方形に形成されており、その長方形のスタッド受入空間14の大きさは、受入れたスタッドが係止爪19に係合する位置と係止爪19と係合しない位置とを移動できる大きさに形成されている。正確に言えば、スタッドの軸方向にみたスタッド受入空間14の大きさは、スタッドがボデーに立設されて移動できないので、ハウジング15が、受入れたスタッドと係止爪19とが係合する係合位置(図11、図15等参照)と該係合を解除する係合解除位置(図16、17参照)との間でボデー2の面に沿ってスライドできる大きさに形成されている。従って、ハウジング15及びカバー18を含む基部6は、係止爪19がスタッド3に係合する位置(図15参照)から係止爪19がスタッド3には係合しない係合解除位置(図16参照)に、ボデー面上をスライドでき、このスライドによって、スタッド係止具1をスタッドから取り外すことができる。
【0013】
カバー18には、カバー18が閉鎖位置(図6、図11等を参照されたい)にあるとき、ハウジング15のスタッド受入空間14の中に延びるスタッド押さえ片21が形成されている。このスタッド押さえ片21は、ハウジング18の内壁22と協働して、受入れたスタッドが確実に係止爪19、19に係合するように規制する空間を形成する。そして、その空間にスタッドが入れられると、ハウジング18は、スタッドが係止爪19、19と内壁22とスタッド押さえ片21とに係合又は当接するので、ボデー面上でのスライドが阻止される。従って、カバー18が閉鎖位置にある限り、スタッド押さえ片21によって、ハウジング15はスライドできず、スタッドは係止爪19に確実に係合するので、スタッド係止具1は、確実にスタッドに係止される。次に、カバー18を、開放位置に旋回すると、図1及び図4に図示のように、スタッド押さえ片21がスタッド受入空間14から出てハウジング15は、係合解除位置(図16及び図17)へスライドすることができ、係止爪19はスタッドとの係合から解除される。
【0014】
なお、スタッド押さえ片21は、スタッドを案内しつつ接面するように延びる壁部23と、壁部23を背面から補強するリブ25とから形成されている。このスタッド押さえ片の形状は、スタッドが確実に係止爪19、19に係合するように規制する空間を形成してスタッドを案内する限り任意であり、図示の形状に限定するつもりはない。また、ハウジング18の内壁22には、スタッドを確実に係止爪19、19に係合するように規制する空間の中で、受入れたスタッドの姿勢を適正に保持するガイド26が設けられている。
【0015】
カバー18のヒンジ17と反対側の縁部には、カバー18を閉鎖位置に維持するロック爪27が設けられており、ハウジング15の対応する縁部には、ロック爪27を受入れるロック受け部29が設けられている。従って、カバー18を、図1の開放位置から、図7の閉鎖位置に、図6のように、ヒンジ17を中心に旋回させると、ロック爪27がロック受け部29に挿入されて、ロックされ、カバー18は閉鎖位置に保持される。ロック爪27は撓むことができるように形成されており、ロック受け部29に挿入された状態で、指、ドライバー、ボールペン等によってロック爪27をハウジング15の外壁に押し込むと、そのロックを解除できる。従って、閉鎖されているカバー18を開放状態に旋回するには、指、ドライバー、ボールペン等によってロック爪27を押してロック受け部29との係合を外し、そのまま、ロック爪27をロック受け部29から押し出せば、ロックが解除される。ロックの解除によって、容易にカバー18を解除位置に旋回して、取り外し操作を行うことができる。
【0016】
更に、カバー18にはスタッド確認窓30が形成されている。このスタッド確認窓30は、カバーが閉鎖位置にあるとき、スタッドが適正に挿入されて、適正に係止爪19、19に係止していることを目視によって確認するためのものである。すなわち、ハウジング18の内壁22と係止爪19、19とスタッド押さえ片21とで規制する空間にスタッドが適正な姿勢で挿入されると、スタッド確認窓30には、スタッドの先端がそのほぼ中央に位置する筈であり、また、適正な深さまで挿入されていれば、スタッドの先端が露出する程にまで出てくる筈である。これらの目視による確認によって、スタッド係止具1がスタッドへ適正に押し込まれていることを知ることができる。
【0017】
以上の構成で成るスタッド係止具1を用いて、ワイヤハーネス5を、段付きのスタッド3を立設したボデー2に取付ける操作を、図6〜図11を参照しながら説明する。図6において、スタッド係止具1のカバー18を、ヒンジ17を中心に矢印31の方向に旋回させて、ロック爪27をロック受け部29に挿入して、カバー18を閉鎖位置にロックする。図7及び図8はカバー18が閉鎖位置にロックされた状態にある状態のスタッド係止具1の全体図が示されている。
【0018】
図9において、スタッド係止具1のバンド9は、ワイヤハーネス5の外周面を保持するように捲回され、その先端がバックル10に挿入される。バックル10から出てきたバンド9の先端が強く引き出されることによって、ワイヤハーネス5が強くバンド9によって捲回されて保持され、その保持はバンド9の係止段部がバックル10の係止爪に係止することによって維持される。更に、必要に応じて、バンド9は、バックル10から延び出た部分が切除される。この状態のスタッド係止具1が、図10の上方の部分に示されている。一般には、複数のスタッド係止具1が、ワイヤハーネス5の長手方向に沿って所定の間隔をおいて、ワイヤハーネス5を保持するように、取付けられる。また、ワイヤハーネス等のメーカーにおいて、ワイヤハーネスの所定位置にスタッド係止具1を予め取付けて、自動車メーカーに納入されることも多い。勿論、このやり方に限定するつもりはなく、スタッド係止具1によって、ワイヤハーネス5をボデー2に取付けるための任意の方法を用いることができる。
【0019】
図10の下方の部分において、ボデー2には、段付きのスタッド3が立設するように溶着されている。スタッド3は、軸部33と拡径頭部34とから形成されている。拡径頭部34の下部は、軸部33に連続する部分が係止段部35として形成されており、スタッド係止具1のハウジング15に形成された係止爪19の先端がこの係止段部35に係止する。軸部33の下端には、ボデー2に固定される溶着部37が設けられ、スタッド3の固定を確実にしている。スタッドは、図示の形状のものに限るものではなく、棒状体で且つ係止爪19に係合できるものであれば、任意の棒状体が使用できる。
【0020】
スタッド係止具1は、図10の矢印38に示すように、スタッド3を、スタッド押さえ片21とハウジング内壁22とで規制されたスタッド受入空間14に受入れるように、押し込まれる。この押し込みによって、一対の係止爪19、19がスタッド3の頭部34を越えた後、スタッド3の係止段部35に当接して、スタッド係止具1がスタッド3に取付けられる。この状態が、図11に示されている。取付け状態において、スタッド3の頭部34は、カバー18から垂下するスタッド押さえ片21とハウジング内壁のガイド26によって規制されてスタッド3を適正な姿勢に保持している。スタッド係止具1がスタッド3に適正に保持されているどうかは、スタッド確認窓30(図7、図9等を参照されたい)を目視して、スタッド頭部34が、明瞭に見え且つ確認窓30に均等に位置していることを確認すればよい。このようにして、スタッド係止具1は、スタッド3へ押し込むという1つの簡単な操作だけで、スタッド3に取付けられ、これにより、保持したワイヤハーネス5がボデー2に取付けられる。
【0021】
取付けたワイヤハーネス5をボデー2から取り外す操作について、図12〜図17を参照しながら説明する。スタッド係止具1の取付状態では、図12に図示のように、カバー18のロック爪27は、ハウジング15のロック受け部29に係止して、カバー18を閉鎖位置にロックしている。このロックを外すには、図13に図示のように、ロック爪27を、指、ドライバー、ボールペン等によってロック爪27をハウジング15の外壁に向けて、矢印のように押し込む。この押し込みによって、そのロックを解除できる。また、このロック爪27の押し込みは、ハウジング15の外壁によって制限されるので、ロック爪27を過剰に撓めることはなく、ロック爪27の破損を防止できる。
【0022】
ロック爪27がロック受け部29から外れると、図14の矢印41に示すように、カバー18をヒンジ17を中心にカバー18を開放位置に旋回させることができ、カバー18が開放位置に移るとスタッド押さえ片21がハウジング15のスタッド受入空間から外に出る。図15は、カバー18が開放位置にあるときのスタッド係止具1の平面図を示している。この図から明らかなように、スタッド受入空間14にはスタッド押さえ片21がなくなり、スタッド受入空間14は、スタッド3を係止爪19との係合から離すことのできる大きさの空間になる。従って、図16及び図17に図示のように、ワイヤハーネス5の取付けられたスタッド係止具1を矢印42の方向に引き出して、ハウジング15をボデー2の面に沿って移動させる。この移動によって、スタッド3は係止爪19、19から離れて、スタッド受入空間14の拡がった空間に相対的に移動することになる。これによって、スタッド係止具1は、スタッド3との係合が無くなり、図17の上方にスタッド係止具1を引上げると、スタッド係止具1はスタッドから取り外される。すなわち、スタッド係止具1は、ワイヤハーネス5を保持したまま取り外しできる。このため、再使用において、スタッド係止具1のワイヤハーネス上の取付位置は取り外しの前と同じ位置に維持され、再取付けにおいて、位置ずれが生じることはない。また、取り外し後の再使用において、カバー18をヒンジ17の回りに旋回させて、カバー18のロック爪27をハウジング15のロック受け部29にロックして、スタッド3の押し込むだけの操作でよい。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、基部は中空ハウジングとヒンジを介して一体成形されたカバーとから成る、1部品として形成され、ハウジングのスタッド受入れ空間の大きさは、ハウジングが、受入れたスタッドと係止爪とが係合する係合位置と該係合を解除する係合解除位置とを被取付部材の面に沿ってスライドできる大きさに形成されており、カバーが閉鎖位置にあるとき、基部をスタッドの軸方向に押し込むことによってスタッドへ係止させることができ、ハウジングのスライドを阻止するスタッド押さえ手段がカバーからスタッド受入空間に向けて延びスタッドと係止爪との係合を維持しており、カバーを開放位置へ旋回させれば、スタッド押さえ手段がスタッド受入空間から出て、基部全体を被取付部材面に沿ってスライドさせることができ、このスライド操作によってハウジングもスライドして中のスタッド受入空間にあるスタッドが係止爪から離れ、スタッド係止具をスタッドから引き出すと、スタッド係止具がスタッドから取り外しできる。従って、本発明に係るスタッド係止具は、1部品として形成され、スタッドの軸方向に押し込むだけの簡単の操作で取付けることができ、取り外し作業も指等によって容易に行うことができ、ロック爪の解除だけなので、破損やクリープ変形もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例に係るスタッド係止具であって、カバーが開放位置にあるスタッド係止具の平面図である。
【図2】図1のスタッド係止具の正面図である。
【図3】図1のスタッド係止具の底面図である。
【図4】図1のスタッド係止具の左側面図である。
【図5】図2のスタッド係止具のA−A線断面図である。
【図6】カバーを閉鎖位置に旋回させた状態のスタッド係止具の左側面図である。
【図7】カバーが閉鎖位置にあるスタッド係止具の平面図である。
【図8】カバーが閉鎖位置にあるスタッド係止具の正面図である。
【図9】カバーが閉鎖位置にあり、ワイヤハーネスを保持したスタッド係止具の平面図である。
【図10】図9のスタッド係止具を、ボデーに立設されたスタッドに取付ける様子を示す説明図である。
【図11】スタッドに取付けられたスタッド係止具の縦断面図である。
【図12】スタッドに取付けられたスタッド係止具の横断面図である。
【図13】スタッド係止具のカバーのロックの解除操作を示す、図12と同様の断面図である。
【図14】カバーを開放位置へ旋回した状態を示すスタッド係止具の左側面図である。
【図15】カバーを開放位置へ旋回した状態を示すスタッド係止具の平面図である。
【図16】ハウジングをボデー面に沿ってスライドさせた状態を示すスタッド係止具の平面図である。
【図17】図16のスタッド係止具の縦断面図である。
【符号の説明】
1 スタッド係止具
2 ボデー
3 スタッド
5 ワイヤハーネス
6 基部
7 結束部
9 バンド
10 バックル
11 バンドの係止段部
13 バックルの弾性係止爪
14 スタッド受入空間
15 ハウジング
17 ヒンジ
18 カバー
19 係止爪
21 スタッド押さえ片
22 ハウジングの内壁
23 スタッド押さえ片の壁部
25 スタッド押さえ片のリブ
26 ハウジング内壁のガイド
27 ロック爪
29 ロック受け部
30 スタッド確認窓
33 スタッドの軸部
34 スタッドの拡径頭部
35 スタッドの係止段部

Claims (8)

  1. 被取付部材に立設されたスタッドに係止する係止手段が基部に設けられたスタッド係止具において、
    前記基部は、スタッドを受入れる空間が形成され受入れたスタッドの軸方向において開口する中空のハウジングと、該ハウジングにヒンジを介して一体成形され、ハウジングの一方の開口部を閉鎖する閉鎖位置と該開口部を開放する開放位置との間で旋回可能にハウジングに連結されたカバーとから成り、前記ハウジングのスタッド受入れ空間には、受入れたスタッドに係止する係止爪が形成されており、前記スタッド受入空間の大きさは、前記ハウジングが、受入れたスタッドと前記係止爪とが係合する係合位置と該係合を解除する係合解除位置とを前記被取付部材の面に沿ってスライドできる大きさに形成されており、前記カバーからは、該カバーが前記閉鎖位置にあるとき、前記ハウジングのスライドを阻止するスタッド押さえ手段がスタッド受入空間に向けて延びて該スタッド押さえ手段とハウジングの内壁とによってスタッドと係止爪との係合を維持しており、前記カバーが開放位置にあるとき前記スタッド押さえ手段がスタッド受入空間から出てハウジングの前記係合解除位置へのスライドを可能にすることを特徴とするスタッド係止具。
  2. 請求項1に記載のスタッド係止具において、前記カバーは、前記ヒンジと反対側の縁部に、前記閉鎖位置に維持するロック爪手段が設けられており、前記ハウジングには、前記ロック爪手段を受入れるロック受け手段が設けられており、該ロック受け手段と前記ロック爪手段との係止は、指等で解除できる構成にされていることを特徴とするスタッド係止具。
  3. 請求項2に記載のスタッド係止具において、前記カバーが閉鎖位置にあるときに受入れたスタッドの先端を確認するため、該カバーにはスタッド確認窓が形成されていることを特徴とするスタッド係止具。
  4. 請求項3に記載のスタッド係止具において、スタッドは、一端が前記被取付部材に固定される軸部と該軸部の他端に形成された拡径頭部とから成る、段付きスタッドであることを特徴とするスタッド係止具。
  5. 請求項3に記載のスタッド係止具において、スタッドはねじ又は周溝が形成された棒状スタッドであることを特徴とするスタッド係止具。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のスタッド係止具において、前記基部には、ワイヤハーネスを保持するバンド及び該バンドを捲回状態に維持するバックルとが設けられていることを特徴とするスタッド係止具。
  7. 被取付部材に立設されたスタッドに係止して、取付部材を被取付部材に取付ける部材取付方法において、
    請求項1又は2に記載のスタッド係止具を、カバーを閉鎖状態に維持し、
    前記スタッドを、前記スタッド押さえ手段とハウジング内壁とで規制されるハウジングのスタッド受入空間に受入れるように、前記取付部材を保持する前記スタッド係止具を押し込んで前記係止爪をスタッドに係合させて、取付部材を被取付部材に固定する
    ことから成ることを特徴とする部材取付方法。
  8. 請求項7に記載の部材取付方法において、
    前記カバーをヒンジ回りに開放状態に旋回させて、該カバーから延びる前記スタッド押さえ手段をハウジングのスタッド受入空間から外に出し、
    前記ハウジングを、受入れたスタッドが係止爪と係合する前記係合位置からその係合を解除する前記解除位置へ前記被取付部材面に沿ってスライドさせ、
    ハウジングを含めて基部全体を、スタッドから引き出して、取付部材を被取付部材から取り外す
    ことを特徴とする方法。
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