JP3798157B2 - ヒューズ引き抜き治具の係止構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒューズ引き抜き治具をヒューズブロックに着脱自在に取り付けるためのヒューズ引き抜き治具の係止構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用に用いられているブレード型ヒューズなどのヒューズを車載のヒューズボックスに装着したり、装着状態から引き抜く際にはヒューズ引き抜き治具が使用されている。このヒューズ引き抜き治具は、使用上便利とするためヒューズボックスに取り付けられるのが一般的であり、そのための係止構造が種々開発されている。
【0003】
図9及び図10は、実開昭56−167453号公報に記載された従来の係止構造を示す。図9に示すように、ヒューズ引き抜き治具1は対向する一対の挟持片2,2と、一対の挟持片2,2の上部を連結する連結片9とを備えている。
【0004】
一対の挟持片2,2の下端部には、図示を省略したブレード型ヒューズの頭部に係止する鈎型の係止爪3,3が対向するように形成されていると共に、係止爪3,3の上方には上下方向のリブ4,4が対向するように形成されている。係止片3,3はヒューズの頭部に係止することにより、ヒューズをヒューズブロック5から引き抜くものである。リブ4,4は係止爪3,3がヒューズの頭部を係止したとき、ヒューズの頭部に当接してヒューズの軸方向への移動を阻止するものであり、これにより、ヒューズをヒューズブロック5内に押し込んで装着することが可能となる。
【0005】
このようなヒューズ引き抜き治具1を取り付けるため、ヒューズブロック5の上面には図10に示すように、ヒューズ引き抜き治具1が挿入されるホルダ孔6が開口されている。このホルダ孔6内には、ホルダ孔6を左右に仕切る隔壁7が設けられていると共に、隔壁7の下部には係止片8が一体的に形成されている。
【0006】
係止片8はホルダ孔6の底部近辺に位置すると共に矢尻状に形成されており、ヒューズ引き抜き治具1をホルダ孔6内に挿入することにより、ヒューズ引き抜き治具1下端部の係止爪3,3が係止片8の下面に両側から係止する。これにより、ヒューズ引き抜き治具1が抜け止め状態でホルダ孔6に取り付けられる。このとき、隔壁7は対向したリブ7の間に侵入してヒューズ引き抜き治具1の倒れを防止する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のヒューズ引き抜き治具の係止構造では、係止爪3,3が係止する係止片8がホルダ孔6の底部付近である奥側に位置しているため、係止したときの感触が鈍く、係止したか否かを感触で確認することができず、不安が残る。
【0008】
又、係止爪3,3の係止片8への係止は、単なる引掛かりであり、ヒューズ引き抜き治具1の抜け防止が可能であっても、ヒューズ引き抜き治具1を確実に係止することができない。このためヒューズ引き抜き治具1ががたつき易く、振動等の外力が作用すると、引掛かり状態から簡単に外れてヒューズ引き抜き治具1がヒューズブロック5から抜け出る問題も有している。
【0009】
そこで、本発明は、ヒューズ引き抜き治具を係止する際の感触を確認できると共に、がたつくことのない係止を行うことが可能なヒューズ引き抜き治具の係止構造を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、ヒューズの頭部に係止する係止爪が下端部で対向し、ヒューズの頭部に当接してヒューズの相対的な移動を規制するリブが前記係止爪よりも上方で対向している一対の挟持片を連結片によって開閉自在に連結したヒューズ引き抜き治具と、このヒューズ引き抜き治具が挿入されるホルダ孔を有し、ヒューズ引き抜き治具がホルダ孔内に挿入されることによりヒュ−ズ引き抜き治具を起立状態で支持するヒューズブロックとを備え、前記連結片近辺に延びて前記一対の挟持片の間に侵入する支持壁を前記ホルダ孔内に設け、この支持壁の上端部に、前記リブを押し広げながら摺動してリブの間から抜け出るヘッド部を形成すると共に、支持壁の両面に、前記係止爪が把持してヒューズ引き抜き治具の起立状態を保持する係止爪把持部を形成したことを特徴とする。
【0011】
この発明では、ヒューズ引き抜き治具をホルダ孔に押し込むことにより、ホルダ孔内の支持壁がヒューズ引き抜き治具の挟持片の間に侵入する。このとき、支持壁上端部のヘッド部は対応するリブを押し広げながら摺動する。
【0012】
支持壁は挟持片を連結する連結片付近に延びており、ヒューズ引き抜き治具を押し込むことにより、支持壁上端部のヘッド部はリブの間を抜け出て連結片近辺に達する。一方、支持壁の係止爪把持部には係止爪が両側から把持し、この把持によってヒューズ引き抜き治具が支持壁に保持される。
【0013】
このような構造では、係止爪が係止爪把持部を両側から把持することにより、ヒューズ引き抜き治具がヒューズブロックに係止されるため、単なる引掛かりではない把持力に基づいた係止状態となる。このため、がたつきのない係止ができ、外力などが作用してもヒューズ引き抜き治具が簡単に外れることがなくなる。又、係止爪が係止爪把持部を係止するのに対し、支持壁のヘッド部は連結片近辺に到達するため、係止の感触を手元で感じることができる。このため、係止する際の感触を確認することができる。
【0014】
請求項2の発明は、請求項1記載の発明であって、前記ヒューズ引き抜き治具が、前記ヒューズブロックに係止されていない状態において、前記一対の挟持片で対向している係止爪の間隔が前記係止爪把持部の厚さよりも小さくなっていることを特徴とする。
【0015】
この発明では、係止爪の間隔に対し係止爪把持部の厚さが大きいため、係止爪が係止爪把持部を両側から強固に把持することができ、安定した係止を行うことができる。
【0016】
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の発明であって、前記リブが両側から嵌まり込むことによりリブによって挟持されるリブ嵌合溝部を前記支持壁のヘッド部の下側に形成したことを特徴とする。
【0017】
この発明では、リブがリブ嵌合溝部を挟持することにより、リブを介してヒューズ引き抜き治具が支持壁に支持される。従って、係止爪が係止爪把持部を把持する把持力に加えてリブの挟持力によってもヒューズ引き抜き治具が支持壁に固定されるため、さらに安定した係止を行うことができる。
【0018】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明であって、前記支持壁は、上端部のヘッド部が前記リブの間から抜け出ると同時に前記係止爪が係止爪把持部を把持する長さとなっていることを特徴とする。
【0019】
ヘッド部はリブを押し広げながらリブを摺動する。この発明では、ヘッド部がリブの間から抜け出ると同時に係止爪が係止爪把持部を把持するため、係止爪による係止爪把持部への把持と、ヘッド部によるリブの押し広げからの解除とが同期して行われる。そして、リブの押し広げの解除によってヒューズ引き抜き治具の挟持片が弾性的に元に復帰するため、係止の感触をクリック感のあるものとすることができ、係止を確実に確認することができる。
【0020】
請求項5の発明は、請求項4記載の発明であって、前記ヘッド部が前記リブの間から抜け出たとき、リブの上端部がヘッド部の底部に係止することを特徴とする。
【0021】
この発明では、リブの上端部がヘッド部の底部に係止することにより、ヒューズ引き抜き治具が支持壁の長さ方向に移動することがなく、支持壁から外れることが防止される。このため、ヒューズ引き抜き治具を確実に抜け止めすることができ、係止状態が安定する。
【0022】
請求項6の発明は、請求項3記載の発明であって、前記係止爪把持部を前記リブ嵌合溝部の幅方向の両側に連設したことを特徴とする。
【0023】
この発明では、係止爪把持部及びリブ嵌合溝部が横方向に連設されるため、これらを一体的に形成でき、支持壁を簡単な構造とすることができる。又、支持壁に剛性を付与することができ、支持壁が変形することがなくなる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1〜図6は本発明のヒューズ引き抜き治具の係止構造の一実施形態を示し、ヒューズ引き抜き治具11及びヒューズブロック12とを備えている。
【0025】
図1に示すように、ヒューズ引き抜き治具11は縦長の扁平板状に成形された一対の挟持片13,13と、一対の挟持片13,13を連結する連結片14とを備えており、全体が絶縁性樹脂によって成形されている。一対の挟持片13,13の対向面13a、13aには、係止爪15,15とリブ16,16とが形成されている。
【0026】
係止爪15,15はそれぞれの挟持片13,13の下端部で、間隔G(図1(a)参照)を有して対向するように設けられている。それぞれの係止爪15,15は鈎状に形成されており、図示を省略したブレード型ヒューズ(以下、ヒューズ)の頭部に側面から係止し、この係止によってヒューズを保持する。この保持状態でヒューズ引き抜き治具11を上方に引き上げることにより、ヒューズをヒューズブロック12から引き抜くことができる。なお、この実施形態において、各挟持片13における係止爪15は、図1(c)で示すように挟持片13の幅方向の両端部分に形成されており、この位置からヒューズの頭部に係止するようになっている。
【0027】
リブ16,16は係止爪15,15の上方で対向するように、それぞれの挟持片13,13に突出状に形成されている。図1(c)で示すように、それぞれのリブ16,16は下端部に横長状に設けられた基部16aと、基部16aから挟持片13,13の長さ方向に沿って延びたリブ部16bとによって構成されている。
【0028】
リブ16の基部16aは、係止爪15がヒューズの頭部を係止したときに、ヒューズの頭部に当接してヒューズの軸方向への移動を規制する。従って、この当接状態でヒューズをヒューズブロック12内に押し込んで装着することができる。この実施形態において、基部16aは後述するように、ヒューズブロック12の支持壁20を挟持するようにも作用する。
【0029】
リブ16のリブ部16bは基部16aから挟持片13の長さ方向に延びることにより、挟持片13に剛性を付与するものである。又、後述するようにリブ部16bには支持壁20のヘッド部21が摺動する。
【0030】
連結片14は一対の挟持片13,13の上部の中間部分を連結している。連結片14は下方に湾曲する円弧状に成形されており、円弧に沿って撓むことにより一対の挟持片13,13が円弧の中心を支点17として開閉することができる。
【0031】
なお、挟持片13,13における連結片14よりも上方部分は、挟持片13,13の開閉操作を行うための操作部18となっている。
【0032】
ヒューズブロック12は、ボックス状となっており(図10参照)、複数のヒューズが装着されるヒューズ装着孔(図示省略)が形成されていると共に、図2に示すように、その一部にはヒューズ引き抜き治具11が挿入されることにより、ヒューズ引き抜き治具11を収納するホルダ孔22が開設されている。
【0033】
ホルダ孔22の内部には図2(b)で示すように、その底部から起立する支持壁20が設けられている。支持壁20は図2(a)及び(c)で示すように、ホルダ孔22の略中央部分でホルダ孔22を左右に仕切るように設けられており、支持壁20で仕切られた左右の孔は、ヒューズ引き抜き治具11の挟持片13,13がそれぞれ挿入される挟持片挿入孔23,23となっている。
【0034】
支持壁20はホルダ孔22に挿入されるヒューズ引き抜き治具11の挟持片13,13の間に侵入するものであり、この侵入によってヒューズ引き抜き治具11が係止し、この係止によって同治具11を固定する。
【0035】
この支持壁20はホルダ孔22の底部からホルダ孔22上端の開口部まで延びる長さとなっており、これにより後述する図6で示すように、ホルダ孔22に挿入されて係止されるヒューズ引き抜き治具11の連結片14近辺まで延びる長さとなっている。
【0036】
ホルダ孔22内で延びている支持壁20の上端部には、矢尻形状のヘッド部21が形成されている。このヘッド部21はヒューズ引き抜き治具11の一対のリブ16,16に接触しながら摺動し、この摺動によって一対のリブ16,16を押し広げるように作用する。
【0037】
又、支持壁20の両面には、ヒューズ引き抜き治具11の係止爪15,15が両側から把持する係止爪把持部24,24が形成されている。係止爪把持部24,24は各挟持片13,13の幅方向の両端部分にそれぞれ形成された係止爪15,15(図1(c)参照)に対応して形成されるものであり、このため図2(c)で示すように、支持壁20の両端部分に設けられている。
【0038】
係止爪把持部24,24の厚さTは、係止爪13,13の間隔Gよりも大きくなるように設定されている。このため、ヒューズ引き抜き治具11をホルダ孔22に押し込むことにより係止爪13,13が係止爪把持部24,24に達すると、係止爪把持部24,24によって幾分、離れるように係止爪13,13が弾性変形する。この弾性変形による弾性反力により係止爪13,13は係止爪把持部24,24を把持することができる。
【0039】
両端部分の係止爪把持部24,24の間は、係止爪把持部24,24よりも板厚が小さくなっており、これにより、凹み状のリブ嵌合溝部25が係止爪把持部24,24の間に一体的に形成されている。リブ嵌合溝部25はヒューズ引き抜き治具11のリブ16における基部16aが嵌まり込み、この嵌まり込みによってリブ嵌合溝部25が基部16aに挟持される。かかる嵌まり込みを行うため、リブ嵌合溝部25はリブ16の基部16aの幅と略同等の幅となっている。
【0040】
このように係止爪把持部24,24がリブ嵌合溝部25の両側に連設した構造では、これらを一体的に形成できるため、支持壁20を簡単に形成することができる。又、係止爪把持部24,24及びリブ嵌合溝部25によって、支持壁20に凹凸が形成されるため、支持壁20に剛性を付与することができ、支持壁20が変形することなくなるメリットがある。
【0041】
この実施形態において、支持壁20の長さL及びリブ16,16の長さは以下のように設定される。すなわち、ヒューズ引き抜き治具11をホルダ孔22に押し込むと、支持壁20が挟持片13,13の間に侵入するが、ヒューズ引き抜き治具11を完全に押し込んだときは、図6に示すように、支持壁20上端部のヘッド部21がリブ16,16の間から抜け出る関係であると共に、リブ16,16から抜け出たヘッド部21の底部21aにリブ16,16の上端部が係止する関係となるように設定されるものである。
【0042】
又、支持壁20自体の長さLとしては、上端部のヘッド部21がリブ16,16の間から抜け出た場合、このリブ16,16からの抜け出しと同時に係止爪15,15が係止爪把持部24,24を把持する長さとなるように設定されるものである。
【0043】
次に、図3〜図6により、この実施形態の作動を説明する。
【0044】
図3はヒューズ引き抜き治具11をヒューズブロック12のホルダ孔22に押し込む以前の状態であり、挟持片13,13の間に支持壁20が位置するように、すなわち挟持片13,13がそれぞれの挟持片挿入孔23,23に一致するようにヒューズ引き抜き治具11をホルダ孔22に臨ませる。
【0045】
図4はヒューズ引き抜き治具11をホルダ孔22に押し込みによって挿入した当初の状態である。この状態では、支持壁20上端部のヘッド部21が係止爪15,15の間に侵入した後、拡大図で示すようにリブ16の基部16aの下端角部に当接する。
【0046】
図5はヒューズ引き抜き治具11をさらに押し込んだ状態である。ヒューズ引き抜き治具11が下方に移動する際には、支持壁20が挟持片13,13の間に侵入すると共に、支持壁20のヘッド部21がリブ16,16を押し広げながらリブ部16b、16bを摺動する。このようにリブ16,16がヘッド部21によって押し広げられることにより、挟持片13,13は連結片14の支点17を中心にして外側方向に撓む
図6はヒューズ引き抜き治具11を完全にホルダ孔22内に押し込んだ状態である。ヒューズ引き抜き治具11を完全に押し込むことにより、支持壁20のヘッド部21はリブ16,16の間から抜け出てリブ16,16への押し広げ力が解除する。従って、挟持片13,13は弾性によって元の状態に復元しようとする。又、このときには、支持壁20のヘッド部21はヒューズ引き抜き治具11の連結片14近辺に到達する。
【0047】
かかるヘッド部21の抜け出しと同時に、挟持片13,13の係止爪15,15は支持壁20の係止爪把持部24,24に到達する。上述したように係止爪把持部24,24の厚さTは係止爪15,15の間隔Gよりも大きいため、係止爪15,15は完全に元の状態に復元することができず、係止爪把持部24,24によって幾分、離れるように弾性変形した状態となる。この弾性変形による弾性反力により、係止爪13,13は図6(c)で示すように係止爪把持部24,24を把持する。従って、係止爪把持部24,24を強固に把持することができ、ヒューズ引き抜き治具11を起立状態で安定して保持することができる。
【0048】
又、支持壁20上端部のヘッド部21がリブ16,16の間から抜け出ると、図6(b)で示すように、リブ16,16の上端部がヘッド部21の底部21aに当接した係止状態となる。従って、リブ16,16はヘッド部21から外れることがなくなって、ヒューズ引き抜き治具11が反押し込み方向に移動することがなく、ヒューズ引き抜き治具11が抜け止め状態となる。
【0049】
以上に加えて、挟持片13,13のリブ16,16はリブ嵌合溝部25内に嵌まり込んでリブ嵌合溝部25を挟持する。
【0050】
以上のようにしてヒューズ引き抜き治具11を支持壁20に係止した状態からヒューズ引き抜き治具11を取り出す場合には、操作部18を指で押圧する。この押圧によって、支点17を中心に挟持片13,13が離れる方向に弾性変形するため、図5のように係止爪15,15が係止爪把持部24,24への把持状態から離れる。これと同時に、リブ16,16の上端部がヘッド部21の底部との当接状態から離れるため、ヒューズ引き抜き治具11は支持壁20との係止状態から解除される。従って、このままでヒューズ引き抜き治具11を引き上げることによりホルダ孔22から引き出すことができる。
【0051】
このような実施形態では、係止爪15,15が弾性変形した反力によって支持壁20の係止爪把持部24,24を把持した係止状態となる。従って、係止爪15,15は単に引掛かっただけの係止状態ではなく、係止爪把持部24,24を把持した係止状態となるため、ヒューズ引き抜き治具11をがたつきなく係止することができる。このため、外力が作用してもヒューズ引き抜き治具11が簡単に支持壁20から外れることがなくなる。
【0052】
又、係止爪15,15が係止爪把持部24,24を把持する係止状態では、支持壁20のヘッド部21がヒューズ引き抜き治具11の連結片14近辺に到達するため、把持による係止を手元部分で確実に感じ取ることができ、係止を感触で確認することができる。
【0053】
さらに、リブ16,16がリブ嵌合溝部25に嵌まり込んでリブ嵌合溝部25を挟持するため、係止爪15,15が係止爪把持部24,24を把持する把持力に加えてリブ16,16の挟持力が作用してヒューズ引き抜き治具11を固定している。このため、ヒューズ引き抜き治具11をさらに安定して係止することができる。
【0054】
又、さらに、この実施形態では、支持壁20のヘッド21がリブ16,16から抜け出ると同時に、係止爪15,15が係止爪把持部24,24を把持するため、係止爪15,15による係止爪把持部24,24への把持と、ヘッド部21によるリブ16,16の押し広げからの解除とが同期して行われる。このリブ16,16の押し広げの解除によってヒューズ引き抜き治具11の挟持片13,13が弾性的に復帰するため、係止の感触をクリック感のあるものとすることができ、係止をさらに確実に確認することができる。
【0055】
図7及び図8は、本発明の別の実施形態を示し、上述した実施形態と同一の部分は同一の符号を付して対応させてある。
【0056】
この実施形態のヒューズ引き抜き治具11では、図7に示すように一対の挟持片13,13を連結する連結片14が上方に湾曲する円弧状に形成されており、挟持片13,13が開閉する支点17が連結片14の下方に位置している。
【0057】
又、リブ16,16の基部16a、16aの対向面には、支持壁20のヘッド部21の矢尻形状に沿ったテーパ状のガイド面26,26が形成されている。
【0058】
さらに、挟持片13,13上部の操作部18外面には、複数の凸条27が形成されており、操作部18を操作する際の滑りが防止されている。又、操作部18の下部には、凸条27よりもさらに外側に突出するストッパ28が形成されている。
【0059】
さらに、リブ16,16の上端部分には、リブ16,16を厚さ方向に窪ませた係止段部29,29が形成されており、この係止段部29,29が支持壁20のヘッド部21の底部に当接するようになっている。
【0060】
図8はこの実施形態のヒューズ引き抜き治具11をヒューズブロック12のホルダ孔22に押し込んで挿入した状態を示す。ヒューズ引き抜き治具11の押し込み当初においては、図8(a)で示すように、リブ16,16の基部16a、16aに形成したガイド面26,26に沿って支持壁20のヘッド部21が案内されるため、ヘッド部21が円滑にリブ16,16の間に侵入することができ、ぶつかり感のない押し込みを行うことができる。
【0061】
図8(b)は、ヒューズ引き込み治具11を完全に押し込んだ状態であり、ストッパ28がホルダ孔22の周囲に当接することにより、押し込みが停止する。従って、必要以上にヒューズ引き抜き治具11を押し込むことがなくなり、必要以上の押し込みによるヒューズ引き抜き治具11の変形を防止することが可能となっている。
【0062】
この完全な押し込みによって、リブ16,16の係止段部29,29が支持壁20のヘッド部21の底部に当接して係止するため、ヒューズ引き抜き治具11が確実に抜け止めされる。このため、ヒューズ引き抜き治具11が不用意に抜け出ることがなくなる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、係止爪が係止爪把持部を把持することにより、ヒューズ引き抜き治具がヒューズブロックに係止されるため、単なる引掛かりではない把持力に基づいたがたつきのない係止状態となり、外力などが作用してもヒューズ引き抜き治具が簡単に外れることがなくなる。又、この係止状態では、支持壁のヘッド部が連結片近辺に到達するため、係止の感触を手元で感じることができ、係止する際の感触を確認することができる。
【0064】
請求項2の発明によれば、係止爪が係止爪把持部を両側から強固に把持することができ、安定した係止を行うことができる。
【0065】
請求項3の発明によれば、係止爪が係止爪把持部を把持する把持力に加えてリブの挟持力によってもヒューズ引き抜き治具を支持壁に固定できるため、安定した係止を行うことができる。
【0066】
請求項4の発明によれば、係止爪による係止爪把持部への把持と、ヘッド部によるリブの押し広げからの解除とが同期して行われるため、係止の感触をクリック感のあるものとすることができ、係止を確実に確認することができる。
【0067】
請求項5の発明によれば、リブの上端部が支持壁のヘッド部の底部に係止するため、ヒューズ引き抜き治具が支持壁から外れることがなく、係止状態が安定する。
【0068】
請求項6の発明によれば、係止爪把持部及びリブ嵌合溝部を一体的に形成でき、支持壁を簡単な構造とすることができると共に、支持壁に剛性を付与することができ、その変形を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に用いるヒューズ引き抜き治具を示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は下部を破断した側面図である。
【図2】本発明の一実施形態に用いるヒューズブロックを示し、(a)は平面図、(b)は側断面図、(c)は下部を破断した平面図である。
【図3】一実施形態におけるヒューズ引き抜き治具をホルダ孔に押し込む前の状態を示す正面図である。
【図4】(a)は一実施形態におけるヒューズ引き抜き治具をホルダ孔に押し込んだ直後の状態を示す正面図、(b)はそのA部拡大正面図である。
【図5】(a)は図4の状態からヒューズ引き抜き治具をホルダ孔にさらに押し込んだ状態を示す正面図、(b)はそのB部拡大正面図である。
【図6】(a)はヒューズ引き抜き治具をホルダ孔に完全に押し込むことにより、係止状態となった状態を示す正面図、(b)はそのD部拡大正面図、(c)はそのE部拡大正面図である。
【図7】本発明の別の実施形態に用いるヒューズ引き抜き治具を示し、(a)はその正面図、(b)は側面図、(c)は(a)におけるF−F線断面図である。
【図8】(a)は本発明の別の実施形態におけるヒューズ引き抜き治具をホルダ孔に押し込んだ直後の正面図、(b)は完全に押し込んで係止状態となったときの正面図である。
【図9】従来の係止構造におけるヒューズ引き抜き治具の係止状態を示す部分断面図である。
【図10】従来の係止構造に用いるヒューズブロックの斜視図である。
【符号の説明】
11 ヒューズ引き抜き治具
12 ヒューズブロック
13 挟持片
14 連結片
15 係止爪
16 リブ
20 支持壁
21 ヘッド部
22 ホルダ孔
24 係止爪把持部
25 リブ嵌合溝部
Claims (6)
- ヒューズの頭部に係止する係止爪が下端部で対向し、ヒューズの頭部に当接してヒューズの相対的な移動を規制するリブが前記係止爪よりも上方で対向している一対の挟持片を連結片によって開閉自在に連結したヒューズ引き抜き治具と、このヒューズ引き抜き治具が挿入されるホルダ孔を有し、ヒューズ引き抜き治具がホルダ孔内に挿入されることによりヒュ−ズ引き抜き治具を起立状態で支持するヒューズブロックとを備え、
前記連結片近辺に延びて前記一対の挟持片の間に侵入する支持壁を前記ホルダ孔内に設け、この支持壁の上端部に、前記リブを押し広げながら摺動してリブの間から抜け出るヘッド部を形成すると共に、支持壁の両面に、前記係止爪が把持してヒューズ引き抜き治具の起立状態を保持する係止爪把持部を形成したことを特徴とするヒューズ引き抜き治具の係止構造。 - 請求項1記載のヒューズ引き抜き治具の係止構造であって、前記ヒューズ引き抜き治具が、前記ヒューズブロックに係止されていない状態において、前記一対の挟持片で対向している係止爪の間隔が前記係止爪把持部の厚さよりも小さくなっていることを特徴とするヒューズ引き抜き治具の係止構造。
- 請求項1又は2記載のヒューズ引き抜き治具の係止構造であって、前記リブが両側から嵌まり込むことによりリブによって挟持されるリブ嵌合溝部を前記支持壁のヘッド部の下側に形成したことを特徴とするヒューズ引き抜き治具の係止構造。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のヒューズ引き抜き治具の係止構造であって、前記支持壁は、上端部のヘッド部が前記リブの間から抜け出ると同時に前記係止爪が係止爪把持部を把持する長さとなっていることを特徴とするヒューズ引き抜き治具の係止構造。
- 請求項4記載のヒューズ引き抜き治具の係止構造であって、前記ヘッド部が前記リブの間から抜け出たとき、リブの上端部がヘッド部の底部に係止することを特徴とするヒューズ引き抜き治具の係止構造。
- 請求項3記載のヒューズ引き抜き治具の係止構造であって、前記係止爪把持部を前記リブ嵌合溝部の幅方向の両側に連設したことを特徴とするヒューズ引き抜き治具の係止構造。
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