JPH08209774A - 便座装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来は便蓋が閉じていても操作部を操作でき
るため、間違って操作し洗浄ノズルや温風乾燥ユニット
を作動させてまうおそれがあり、このような間違い操作
を確実に防止することを目的とする。 【構成】便蓋６の基部側に、該便蓋が閉状態となるとき
に本体部１に設けられた用便に際して必要な操作を行う
ための操作部９を覆う袖部７を形成した。これにより便
蓋６を閉状態としたとき、袖部３の操作部９を覆い隠す
ことができ、非使用状態では、操作部９の操作を行うこ
とができず、洗浄ノズル等の作動が確実に阻止される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、便座及び便蓋を有する
便座装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】便座及び便蓋を有する便座装置は、用便
時、便座及び便蓋を共に傾立させた状態又は便蓋は傾立
状態で便座を便器に重ね合わせた状態で使用し、非使用
時には便蓋を便座に重ね合わせて閉状態にする。また、
本体部には用便後の人体局部を水洗浄する肛門洗浄ノズ
ル及びビデ洗浄ノズルからなる洗浄ノズル機構や、洗浄
後の乾燥を行う温風乾燥ユニット等の機構部を備えてい
る。そして、これら各機構部は、便器のサイド位置とな
る本体部の袖部分に設けられた操作スイッチを操作する
ことにより、作動し得るようになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記のような便座装置
は、上記操作スイッチが配列される操作部が便蓋の閉状
態において外部に露出しているため、操作スイッチの操
作が可能であり、誤って機構部を作動させてしまうおそ
れがある。このため、従来の便座装置では、便座に人が
着座しているときだけ機構部の作動を可能とする着座セ
ンサや、便蓋が傾立した状態のときだけ同機構部の作動
を可能とする便蓋開閉センサ等を付設し、使用状態か非
使用状態かを判断している。

【０００４】しかしながら、着座センサや便蓋開閉セン
サを装備すると、各種機構部を駆動する電気装置部のマ
イコン機能が複雑化し、廉価な便座装置の提供ができな
くなる。本発明は、上記実情に鑑みてなされたもので、
着座センサや便蓋開閉センサによることなく、便蓋が閉
じているときには、用便に関する機構部の作動を確実に
阻止することを解決すべき技術的課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決した請求
項１の発明は、便器開口の後方部に設置された本体部
と、該本体部に回動可能に枢支され便器上に重り合う状
態と傾立した状態とに変位可能な便座と、上記本体部に
回動可能に枢支され上記便座と共に便器上に重り合う閉
状態と該便座から離れて傾立した状態とに変位可能な便
蓋とを具備し、更に、上記便蓋には、該便蓋が閉状態と
なるときに上記本体部に設けられた用便に際して必要な
操作を行うための操作部を覆う部分が形成されているこ
とを特徴とする。

【０００６】

【作用及び発明の効果】上記便座装置によれば、便蓋が
閉状態とされるときには、本体部に設けられた用便に際
して必要な操作を行うための操作部が便蓋の一部によっ
て覆われるので、操作部を操作することができず、機構
部の作動が確実に阻止される。従って請求項１の発明で
は、便蓋が閉状態のときは、便蓋開閉センサや着座セン
サによらず機構部の作動を阻止し得るので、機構部を駆
動する電気装置部のマイコン機能を簡素化でき、安価な
便座装置を提供することができる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明に係る便座装置の一実施例を図
１及び図２を参照して具体的に説明する。図１におい
て、横長の箱形部分は、便座装置の本体部１であり、該
本体部１は、図示しない便器の後方部に設置されてい
る。本体部１は、便器２のサイド面よりそれぞれ左右方
向に突出した袖部３，４を有している。各袖部３，４の
内側には、便座５が便器２に対して重り合う状態と傾立
した状態とに回動可能に枢支されている。

【０００８】また、本体部１は、両袖部３，４の間の箱
形部分に、肛門洗浄ノズル及びビデ洗浄ノずルからなる
洗浄ノズル機構や図示しない水道或いは専用ポンプから
の洗浄水を保温して蓄積する温水タンクの一部、或いは
右袖部４にも及んで洗浄後の乾燥を行う温風乾燥ユニッ
ト等の機構部が収納されるとともに、左側の袖部３に
は、上記温水タンクの底部分や、便座５を暖房するヒー
タ及び温水タンクを保温するヒータへの電気配線や、こ
れらヒータの温度を制御したり、洗浄ノズル機構の操作
を指令したりするマイコン回路等の電気装置部が収納さ
れている。そして、上記電気装置部のマイコン回路は、
袖部３の表面に配設された操作部９を入力装置として制
御される。

【０００９】更に、本体部１の後端上部には、便座５と
共に便器２上に重り合う閉状態（図２）と該便座５から
離れて傾立した状態とに回動可能に便蓋６が枢支されて
いる。しかして、便蓋６は、後端部分が左右の方向に突
出した両裾部７，８を有し、閉状態において、両裾部
７，８で袖部３，４を覆うように構成されている。ただ
し、右側の裾部８を形成することを必要とするものでは
ない。

【００１０】従って、上記構成の便座装置によれば、図
２に示すように、便蓋６を閉状態としたとき、袖部３の
操作部９を覆い隠すことができる。これにより、非使用
状態では、操作部９の操作を行うことができず、洗浄ノ
ズル機構の作動が確実に阻止される。即ち、本便座装置
によれば、便蓋６の閉状態において、確実な操作部９の
操作を禁止し得るので、便蓋開閉センサや着座センサを
省略しても、同センサを有するものと同等の誤動作防止
機能を発揮し、廉価な機種における高機能化を安価な手
段で達成することができる。

【００１１】なお、本便座装置の場合、便蓋が傾立状態
のとき操作部を操作できるが、このような場合は、使用
状態である蓋然性が極めて高いので問題はない。また、
本便座装置によれば、便蓋を閉状態とすることにより操
作部９が隠れ、塵、埃による汚れを防止することができ
るとともに、外観の簡素化を図ることができる。

【００１２】更に、本便座装置は、操作部９だけを特別
に隠蔽する蓋体を設けるものでないため、袖部９に何ら
の加工も要しない。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の一実施例に係る便座装置の便蓋が傾
立した状態を示す斜視図である。

【図２】 同実施例に係る便座装置の便蓋が閉じた状態
を示す斜視図である。

【符号の説明】

１は本体部、２は便器、３，４は袖部、５は便座、６は
便蓋、７，８は裾部、９は操作部である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 便器開口の後方部に設置された本体部
   と、該本体部に回動可能に枢支され便器上に重り合う状
   態と傾立した状態とに変位可能な便座と、上記本体部に
   回動可能に枢支され上記便座と共に便器上に重り合う閉
   状態と該便座から離れて傾立した状態とに変位可能な便
   蓋とを有する洗浄便座装置において、上記便蓋には、該
   便蓋が閉状態となるときに上記本体部に設けられた用便
   に際して必要な操作を行うための操作部を覆う部分が形
   成されていることを特徴とする洗浄便座装置。