JP2845128B2 - 便座ボックス - Google Patents

便座ボックス

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JP2845128B2
JP2845128B2 JP11629394A JP11629394A JP2845128B2 JP 2845128 B2 JP2845128 B2 JP 2845128B2 JP 11629394 A JP11629394 A JP 11629394A JP 11629394 A JP11629394 A JP 11629394A JP 2845128 B2 JP2845128 B2 JP 2845128B2
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伸歩 宮脇
憲 鷹股
哲夫 牧野
隆史 伊藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は洋風便器に設置される便
座ボックスに係り、特にシャワートイレ等の機器を操作
するための複数のスイッチが設けられた便器側方への張
出部を有する便座ボックスに関する。
【0002】
【従来の技術】洋風便器の後部上面に便座ボックスを設
置し、この便座ボックスの便器側方への張出部に複数の
スイッチを設けたものが広く用いられている。このスイ
ッチは、温水洗浄装置の操作を行なうためのスイッチ
や、暖房便座(ヒータ付き便座)のスイッチなどであ
る。
【0003】この張出部上面に多数のスイッチを露出配
置すると、使用者にとってスイッチ識別しにくいものと
なるため、使用頻度の高い第1群のスイッチだけ該張出
部上面に露出配置し、使用頻度の低い第2群のスイッチ
をカバーで覆うことがある。この場合、張出部上面に凹
部を設け、該第2群のスイッチを該凹部内に配置し、該
凹部を前記カバーで覆うのが一般的である。
【0004】第6図はかかる構成の便座ボックスを備え
た洋風便器の斜視図である。
【0005】洋風便器10の後部上面に便座ボックス1
2が設置され、この便座ボックス12に暖房便座14及
び便蓋16が起倒自在に枢支されている。この便座ボッ
クス12の後方にはロータンク18が設置されている。
この便座ボックス12は、洋風便器10の上面に設置さ
れる本体部19と、この本体部19と一体となってお
り、洋風便器10の側方に張り出す張出部20とを備
え、この張出部20の上面に複数のスイッチ及び表示ラ
ンプが設けられている。
【0006】この従来例では、張出部20の上面の前部
側にシャワースイッチ22、チャームスイッチ24、温
風スイッチ26、ストップスイッチ28、洗浄強さ調節
スイッチ30などが設けられている。
【0007】シャワースイッチ22を押すと、便座ボッ
クス12の本体部に設けられたシャワーノズル32が前
進され、その先端から温水が噴出され、使用者臀部のシ
ャワー洗浄(肛門洗浄)が行なわれる。チャームスイッ
チ24を押すと、同様に便座ボックス12の本体部に設
けられているチャームノズル34が作動され、その先端
から温水が噴出されて人体臀部の温水洗浄(ビデ洗浄)
が行なわれる。温風スイッチ26を押すと、便座ボック
ス12内の温風ファンが作動され、人体臀部に温風が吹
き付けられて乾燥が行なわれる。ストップスイッチ28
を押すと、これらシャワーノズル、チャームノズルまた
は温風ファンの作動が停止される。洗浄強さ調節スイッ
チ30を操作することにより、シャワー洗浄及びチャー
ム洗浄時における温水の噴出強さを調節することができ
る。
【0008】便座ボックス12の後部上面には凹部36
が設けられている。この凹部36の底面に暖房便座スイ
ッチ、水温調節スイッチ及び温風温度の調節スイッチ等
の使用頻度の低い第2群のスイッチが設けられている。
【0009】この凹部36を覆うようにカバー38が設
けられている。このカバー38は、その後辺部分が張出
部20に対しヒンジで枢支されており、第6図に示され
る起立姿勢と、凹部36に被さった倒伏姿勢とを取りう
るように回動自在となっている。カバー38が倒伏した
状態にあっては、このカバー38は凹部36の周囲の張
出部20上面と面一状となる。
【0010】なお、40は止水栓、42は分岐栓、44
はサプライ管、46は接続銅管を示す。
【0011】このように構成された便座ボックス12に
あっては、通常時はカバー36は倒伏状態におかれ、凹
部36内の第2群のスイッチは使用者にとって見えな
い。この状態にあっては、シャワースイッチ22、チャ
ームスイッチ24、温風スイッチ26、ストップスイッ
チ28及び洗浄強さ調節スイッチ30の使用頻度の高い
第1群のスイッチのみが使用者に視覚されるようにな
り、温水洗浄装置や温風乾燥装置の使用に際しまごつく
ことなくスイッチ操作を行なうことができる。
【0012】暖房便座14の温度調節や、シャワー洗浄
またはチャーム洗浄時の温水温度、温風乾燥時の温風温
度等を調節する必要が生じたときには、カバー38を開
け、その中の第2群のスイッチを操作する。
【0013】なお、カバー38は、その回動基端側の側
面からピンが突設されている。そして、カバー38の基
端部を該凹部36内に差し込むと共に、このピンを凹部
内壁面の開口に挿入させることにより張出部20に枢支
されている。
【0014】第6図の従来例においては、カバー38は
後方に向って起立するように設置されているが、第7図
の如くカバー38Aを後方から前方に向って起立させる
場合がある。また、第8図の如くカバー38Bを洋風便
器と反対側の側外方に向って起立させる場合もある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】第6,7図の如く、カ
バー38,38Aを前後方向へ回動させるように設けた
場合、カバー38,38Aの基端部を受け入れる分だけ
凹部36の前後方向の大きさが大きくなってしまう。
【0016】一般に、この張出部20内には、温水タン
クや制御用回路基板、トランスなどの各種機器が多数収
容されており、余分なスペースは殆どないのが実情であ
る。このため、凹部36を大きくすると、内部の機器が
該凹部36の裏面に当たらないようにすべく張出部20
の容積を大きくする必要が生じる。
【0017】本発明は、この凹部の大きさを可能な限り
小さくし、張出部を小型化しうる便座ボックスを提供す
ることを第1の目的とする。
【0018】ところで、第6〜8図の便座ボックスにお
いては、カバー38を開けた場合、カバー38,38
A,38Bは凹部36の縁に当って起立した状態をとる
のであるが、この状態でカバー38,38A,38Bに
対し閉止方向と反対方向に外力が加えられると、カバー
38,38A,38Bの基端部に著しく大きな応力が生
じ、カバー38が破損するおそれがある。
【0019】本発明は、かかるカバーの破損を防止する
ことを第2の目的とする。
【0020】さらに、上記第8図の従来例においては、
張出部20の側方にトイレルーム壁面が迫っている場合
(即ち、第9図において張出部20と壁面50との間隔
Lがきわめて小さい場合)、カバー38Bの角縁部が壁
面に当ってしまい、カバー38Bを開放させることがで
きなくなってしまう。
【0021】本発明は、張出部が壁面に著しく近接して
いてもカバーを容易に開けることができるようにするこ
とを第3の目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1の便座ボックス
は、洋風便器の後部上面に設置される本体部と、該洋風
便器の側方に張り出す張出部とを備え、該張出部の上面
に凹部が設けられ、該凹部内にスイッチが設置され、該
凹部を覆う開閉自在なカバーが設けられている便座ボッ
クスにおいて、該カバーは、該凹部周囲の該張出部上面
と略面一の倒伏姿勢と、該凹部を開放させ、該張出部の
該洋風便器側の縁部から起立した開放姿勢とをとるよう
に、その洋風便器側の端部が該張出部に枢支されている
ことを特徴とするものである。
【0023】請求項2の便座ボックスは、請求項1にお
いて、前記凹部は前記張出部上面の洋風便器側からそれ
と反対側の外縁部に向って、該張出部上面を横方向に延
設されて設けられていることを特徴とするものである。
【0024】請求項3の便座ボックスは、請求項1又は
2において、前記カバーは、起立した際に、前記本体部
に取り付けられた便蓋に当接するように設置されている
ことを特徴とするものである。
【0025】
【作用】請求項1〜3の便座ボックスにおいて、カバー
は洋風便器側に起立するように張出部に枢支されてい
る。
【0026】従って、張出部の側外方にトイレルームの
壁面が著しく近接していても、カバーを開閉できる。
【0027】また、カバーの枢支部を洋風便器側として
いるため、凹部の洋風便器前後方向の長さを小さくでき
る。これにより、張出部内のスペースを大きくとること
が可能となる。
【0028】請求項2の便座ボックスにおいては、凹部
が張出部上面を横方向に延設されており、凹部内の底面
積が大きなものとなっている。従って、凹部内に多数の
スイッチや表示灯を配置できる。
【0029】なお、張出部の側縁部においては、その裏
側(下側)の張出部内に内部機器が配置されないことが
一般的である。このため、張出部の側縁部まで凹部を延
設しても、張出部内の機器設置の制約にはならない。
【0030】請求項3の便座ボックスにおいては、起立
状態のカバーが便蓋に当接している。従って、このカバ
ーに対しさらに洋風便器側へ倒そうとする外力が加えら
れても、このカバーがそれ以上洋風便器側に回動するこ
とがない。これにより、カバーの破損が防止される。
【0031】
【実施例】以下、図面を参照して実施例について説明す
る。
【0032】第1図は実施例に係る便座ボックスを備え
た洋風便器の斜視図、第2図はその張出部を示す斜視
図、第3図はカバーの斜視図である。
【0033】本実施例では、張出部20の上面に凹部5
2が該張出部20の洋風便器10側の縁部から側外方の
縁部にまで達するように張出部20を横断して設けられ
ている。この凹部52にカバー54が被装されている。
このカバー54は、洋風便器10側の端部(以下、基端
部ということがある。)が張出部20に枢支され、これ
によって第2図の如く起立しうるように回動可能とされ
ている。
【0034】本実施例では、第3図の如く、カバー54
の基端部の側面にU字形のスリット56が穿設され、こ
れによって舌片状の弾性片58が形成されている。この
弾性片58にピン状の凸部60が外方へ向って突設され
ている。この凸部60が凹部52の側壁面の開口(図示
略)に挿入されることによりカバー54が張出部20に
枢支されている。なお、第3図の62は、このカバー5
4の起倒方向への回動時に凹部52の底面と摺動して円
滑にカバー54を回動させるためのガイドプレートを示
す。
【0035】第1〜3図のその他の符号は従来例と同一
部分を示している。
【0036】このように構成された本実施例の便座ボッ
クスにおいて、カバー54は洋風便器10側に起立する
ように張出部20に枢支されているから、張出部20の
側外方にトイレルームの壁面が著しく近接していても、
カバー52を自在に開閉できる。
【0037】また、カバー54の枢支部を洋風便器側と
しているため、凹部52の洋風便器10の前後方向の長
さを小さくできる。これにより、張出部20内のスペー
スを大きくとることが可能となる。
【0038】本実施例の便座ボックスにおいては、凹部
52が張出部20を横断するように設けられており、凹
部52内の底面積が大きなものとなっている。従って、
凹部52内に多数のスイッチを配置できる。
【0039】さらに、本実施例の便座ボックスにおいて
は、第2図の如く、起立状態のカバー54が便蓋に当接
している。従って、このカバーに対しさらに洋風便器1
0側へ倒そうとする外力が加えられても、このカバーが
それ以上洋風便器10側に回動することがない。これに
より、カバー54の破損が防止される。
【0040】なお、本実施例では、便蓋16を洋風便器
10上に倒した状態においても、起立したカバー54が
該便蓋16に寄り掛るようにカバー54が張出部20に
枢支されている。このため、便蓋16を倒した状態でカ
バー54を開けておいても、このカバー54に対して洋
風便器10側へ大きな外力が加えられた場合の該カバー
54の破損が防止される。
【0041】なお、本発明では、カバー54が便蓋16
に当接することなく自立するように構成しても良い。こ
の場合には、第3図のSで示す基端部辺縁に、カバー5
4の自立時に凹部52の底面に当接するストッパを設け
ておけば良い。
【0042】第4,5図は第1,2のスイッチ群の配列
の一例を示す平面図である。
【0043】第4図において、22はシャワースイッ
チ、24はチャームスイッチ、26は温風スイッチ、2
8はストップスイッチ、30は洗浄強さ調節スイッチで
ある。
【0044】64はワイド洗浄スイッチであり、これを
押すことによりノズル32,34が前後に往復動し、ノ
ズル噴出水の当たる面積が大きくなる。66は洗浄位置
(ノズル32,34の前進限位置)を前後に調節するた
めの洗浄位置調節スイッチである。68は漏電表示ラン
プである。
【0045】第5図において、72は掃除スイッチであ
り、これを押すことにより、ノズル32,34に水が注
ぎかけられ、ノズル32,34の洗浄が行なわれる。7
4は節電スイッチであり、これを押すと特定の時間帯
(例えば午前0時〜午前6時)だけ暖房便座14及び温
水タンク(図示略)への通電が停止される。
【0046】76は温水の温度の調節スイッチ、78は
暖房便座の温度の調節スイッチである。80は脱臭ファ
ンの制御スイッチであり、このスイッチ78を押すと、
便座14への着座時に便座ボックス12内の脱臭ファン
が作動される。
【0047】82は冷込防止スイッチであり、これを押
しておくと、トイレルーム内の気温が所定温度以下にな
ったときに便座ボックス12内の暖房ファンが作動さ
れ、トイレルーム内の冷え込みが防止される。84は暖
房スイッチであり、トイレルーム内に該暖房ファンから
温風を送り出すためのものである。
【0048】なお、スイッチ26,30,74,76,
78,80,82,84に近接して、選択状態を示すた
めの表示灯が設けられている。
【0049】
【発明の効果】以上の通り、請求項1〜3の便座ボック
スにあっては、カバーの洋風便器側の端部を張出部に枢
支し、カバーを洋風便器側に起立回動させるようにした
ので、張出部がトイレルーム壁面に近接していてもカバ
ーを自在に開閉できる。また、張出部上面の凹部を小さ
くし、張出部内のスペースを大きくとることも可能であ
る。
【0050】請求項2の便座ボックスにあっては、凹部
の底面積が大きく、凹部内に多数のスイッチや表示灯な
どを配置できる。
【0051】請求項3の便座ボックスによると、起立し
たカバーを便蓋で支承することができ、カバーの破損が
防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る便座ボックスを備えた洋風便器の
要部斜視図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】実施例に係る便座ボックスのカバーを示す斜視
図である。
【図4】実施例に係る便座ボックスの第1のスイッチ群
を示す平面図である。
【図5】実施例に係る便座ボックスの第2のスイッチ群
を示す平面図である。
【図6】従来例に係る便座ボックスを備えた洋風便器の
要部斜視図である。
【図7】別の従来例を示す斜視図である。
【図8】さらに別の従来例を示す斜視図である。
【図9】従来の便座ボックスを備えた洋風便器の斜視図
である。
【符号の説明】
10 洋風便器 12 便座ボックス 20 張出部 22,24,26,28,30,64,66,68,7
2,74,76,78,80,82,84 スイッチ 32,52 凹部 38,38A,38B,54 カバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鷹股 憲 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株 式会社イナックス内 (72)発明者 牧野 哲夫 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイ シン精機株式会社内 (72)発明者 伊藤 隆史 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイ シン精機株式会社内 (56)参考文献 実開 昭63−1081(JP,U) 実開 平4−97976(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E03D 9/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洋風便器の後部上面に設置される本体部
    と、該洋風便器の側方に張り出す張出部とを備え、該張
    出部の上面に凹部が設けられ、該凹部内にスイッチが設
    置され、該凹部を覆う開閉自在なカバーが設けられてい
    る便座ボックスにおいて、 該カバーは、該凹部周囲の該張出部上面と略面一の倒伏
    姿勢と、該凹部を開放させ、該張出部の該洋風便器側の
    縁部から起立した開放姿勢とをとるように、その洋風便
    器側の端部が該張出部に枢支されていることを特徴とす
    る便座ボックス。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記凹部は前記張出
    部上面の洋風便器側からそれと反対側の外縁部に向っ
    て、該張出部上面を横方向に延設されて設けられている
    ことを特徴とする便座ボックス。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記カバー
    は、起立した際に、前記本体部に取り付けられた便蓋に
    当接するように設置されていることを特徴とする便座ボ
    ックス。
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