JPH08208338A - 耐蝕性部材およびウエハ保持装置 - Google Patents

耐蝕性部材およびウエハ保持装置

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JPH08208338A
JPH08208338A JP1482095A JP1482095A JPH08208338A JP H08208338 A JPH08208338 A JP H08208338A JP 1482095 A JP1482095 A JP 1482095A JP 1482095 A JP1482095 A JP 1482095A JP H08208338 A JPH08208338 A JP H08208338A
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Yasunori Kawabe
保典 川辺
Kazuichi Kuchimachi
和一 口町
Hironori Inoue
博範 井之上
Saburo Nagano
三郎 永野
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Abstract

(57)【要約】 【構成】純度99%以上で、かつSiの含有量が150
0ppm以下の窒化アルミニウム質焼結体により耐蝕性
部材を形成する。また、上記耐蝕性部材により少なくと
も半導体ウエハや液晶用ガラス基板などのウエハを保持
する載置面を形成してウエハ保持装置を構成する。 【効果】プラズマを発生させたハロゲン系腐蝕性ガス下
に曝したとしてもエッチングされ難い。しかも、高純度
の窒化アルミニウム質焼結体からなることから不純物に
より半導体ウエハや液晶用ガラス基板などのウエハを汚
染したり、あるいは絶縁破壊などの悪影響を与えること
がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン系腐蝕性ガス
下での耐蝕性に優れた耐蝕性部材および半導体や液晶な
どの製造工程中に半導体ウエハや液晶用ガラス基板など
のウエハを保持するために使用するサセプタや静電チャ
ックなどのウエハ保持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ハロゲン系腐蝕性ガスに対し耐蝕
性に優れた部材として窒化アルミニウム質焼結体が知ら
れている。
【0003】例えば、特開平5−251365号公報に
は、焼結助剤として希土類酸化物、Ni化合物、希土類
フッ化物、およびフッ化物を含有する窒化アルミニウム
質焼結体からなる耐蝕性部材が開示されている。
【0004】一方、半導体や液晶などの製造工程中で、
半導体ウエハや液晶用のガラス基板などのウエハに薄膜
を形成するためのCVD装置や、上記ウエハに微細加工
を施すためのドライエッチング装置などにおいては、ウ
エハを処理室内に保持するために、円板状をした板状体
の上にウエハを載置したあと、ウエハの端部をクランプ
リングで押さえ付けて支持するようにしたサセプタや、
内部に電極を埋設した誘電体からなる板状体の上にウエ
ハを載置し、ウエハおよび電極に正負の電荷をそれぞれ
印加することによりクーロン力を発生させてウエハを吸
着固定するようにした静電チャックなどのウエハ保持装
置が広く使用されている。
【0005】また、これらのウエハ保持装置は、プラズ
マを発生させたハロゲン系腐蝕性ガスに曝されるととも
に、ウエハを均一に加熱しなければならないことから、
その材質として耐熱性および耐熱衝撃性に優れるととも
に、ハロゲン系腐蝕性ガスに腐蝕され難く、かつ高い熱
伝導率を有する窒化アルミニウム質焼結体が用いられて
いる。また、この窒化アルミニウム質焼結体は熱伝導率
を高めるために希土類酸化物、Ni化合物、希土類フッ
化物、およびフッ化物などの焼結助剤が含有されたもの
であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記耐蝕性
部材を構成する窒化アルミニウム質焼結体は、AlN含
有量が97%程度とそれ程純度が高くなく、また、焼結
助剤が含有されているために焼結体中に多くの粒界相が
存在していた。その為、この耐蝕性部材をプラズマを発
生させたハロゲン系腐蝕ガス雰囲気中で使用すると粒界
相がエッチングされ、窒化アルミニウム粒子が脱粒して
パーティクルを生じるなど十分な耐蝕性を有していない
という課題があった。
【0007】一方、窒化アルミニウム質焼結体により形
成したウエハ保持装置を用いて、プラズマを発生させた
ハロゲン系腐蝕ガス雰囲気中で半導体ウエハや液晶用の
ガラス基板などのウエハに膜付けや微細加工を施すと、
載置面をなす窒化アルミニウム質焼結体がエッチングさ
れてパーティクルを生じ、ウエハ上の配線等に悪影響を
及ぼすといった課題があった。
【0008】また、上記ウエハ保持装置を構成する窒化
アルミニウム質焼結体には、焼結助剤やNa、Ca、F
eといった不純物が多量に含まれているために、これら
によってウエハが汚染される恐れもあった。
【0009】本発明の目的は、ハロゲン系腐蝕性ガス下
での耐蝕性に優れるとともに、半導体ウエハや液晶用ガ
ラス基板などのウエハを汚染することのない窒化アルミ
ニウム質焼結体からなる耐蝕性部材およびウエハ保持装
置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記課
題に鑑み、耐蝕性部材をAlN含有量が99%以上で、
かつSiの含有量が1500ppm以下の窒化アルミニ
ウム質焼結体により形成したものである。
【0011】また、本発明は、少なくとも半導体ウエハ
や液晶用ガラス基板などのウエハを保持する載置面をA
lN含有量が99%以上で、かつSiの含有量が150
0ppm以下の窒化アルミニウム質焼結体により形成し
てウエハ保持装置を構成したものである。
【0012】即ち、本発明は、耐蝕性部材を高純度の窒
化アルミニウム質焼結体により形成してあるため、プラ
ズマによりエッチングされ易い粒界相の占める割合を非
常に少なくすることができる。
【0013】特に、本発明はAlNの含有量を99%以
上、好ましくは99.5%以上、さらには99.8%以
上とすることにより、焼結体中には殆ど粒界相が存在せ
ず耐蝕性に優れたものとすることができる。しかも、A
lN含有量を上記範囲とすれば、窒化アルミニウム質焼
結体の熱伝導率を65W/mk以上とすることができ
る。
【0014】また、本発明に係る窒化アルミニウム質焼
結体には焼結助剤を一切添加していない。これは焼結助
剤を添加すると焼結体を形成した時に焼結助剤が粒界相
として存在するためにプラズマによる腐蝕を促進させて
しまうからである。
【0015】さらに、本発明者らはハロゲン系腐蝕性ガ
ス下での腐蝕の原因についてさらに鋭意研究を重ねた結
果、不純物として含有するSiがハロゲン系腐蝕性ガス
と反応し易いことを検知し、このSiが窒化アルミニウ
ム質焼結体中の粒界相に含まれていると腐蝕を促進させ
てしまうことを見出した。
【0016】例えば、ハロゲン系腐蝕性ガスとしてCF
4 を使用した場合、Siは以下に示すような反応を生じ
ることになる。
【0017】 反応式 2SiO2 +4F2 =2SiF4 +2O2 即ちプラズマによりCF4 から分解したF2 は、窒化ア
ルミニウム質焼結体中の粒界相に含まれているSiと上
記反応式のように反応してSiF4 を生成することにな
る。そして、このSiF4 は揮発性が高いために保護膜
は形成せず、反応が進行することから窒化アルミニウム
粒子の脱粒を招くことになる。
【0018】そこで、本発明では耐蝕性部材を構成する
窒化アルミニウム質焼結体に混入するSiの含有量を1
500ppm以下、好ましくは1000ppm以下とし
たことを特徴とするものである。
【0019】即ち、Siは出発原料中に不純物として含
まれていたり、あるいは製造工程中に不純物として混入
し、1500ppmまでは窒化アルミニウム粒子に固溶
するのであるが、1500ppmを越えると、全てのS
iを窒化アルミニウム粒子中に固溶させることができな
いために焼結体中の粒界相に析出することになる。その
為、粒界相がエッチングされるとともにSiがハロゲン
系腐蝕性ガスと上記理由により反応することからさらに
エッチングが促進され、窒化アルミニウム粒子の脱粒を
招くことになる。
【0020】また、Siの含有量を1500ppm以下
とすれば、窒化アルミニウム質焼結体の熱伝導率を高め
ることができ、特にSiの含有量を1000ppm以下
とすることにより熱伝導率を70W/mk以上とするこ
とができる。
【0021】さらに、上記窒化アルミニウム質焼結体に
はその他の不純物としてNa、Ca、Feなどが混入し
ているもののその含有量は合計で2000ppm以下で
あることが望ましい。
【0022】また、焼結体を構成する窒化アルミニウム
の平均結晶粒子径は5〜50μm、好ましくは20〜3
0μmとすることが良い。これは、窒化アルミニウムの
平均結晶粒子径が50μmより大きくなると、強度が大
幅に低下するためであり、逆に窒化アルミニウムの平均
結晶粒子径を5μmとすることは製造上難しいからであ
る。
【0023】次に、本発明に係る耐蝕性部材の製造方法
について説明する。
【0024】まず、出発原料として、平均粒子径3μm
以下、好ましくは1.5μm程度で、かつ不純物として
含有するSiの含有量が1500ppm以下、好ましく
は1000ppm以下である純度99%以上のAlN粉
末に、バインダーと溶媒のみを添加して泥漿とし、ドク
ターブレード法を用いて成形するか、あるいは泥漿をス
プレードライヤーにより乾燥させて造粒体としたのち、
金型中に充填してメカプレス成形法やラバープレス成形
法を用いて成形する。しかるのち、真空脱脂を行ったあ
と焼成温度1900〜2100℃程度の非酸化性雰囲気
中で焼成することにより、純度99%以上で、かつSi
の含有量が1500ppm以下であり、平均結晶粒子径
が5〜50μmの範囲にある窒化アルミニウム質焼結体
からなる耐蝕性部材を得ることができる。
【0025】なお、本発明に係る耐蝕性部材を製造する
には、焼成温度1900〜2100℃程度とすることが
重要である。これは、窒化アルミニウムが難焼結材であ
り、焼結助剤を一切添加せずに焼成するためで、これ以
下の温度では窒化アルミニウム粒子同士を焼結させるこ
とができないからであり、また、上記温度で焼成すれ
ば、製造工程中などで混入した不純物を消失させること
ができるため、焼結体の純度を高めることができるから
である。
【0026】このように、本発明に係る耐蝕性部材は、
高純度の窒化アルミニウム質焼結体により形成するとと
もに、Siの混入量を1500ppm以下としてあるた
め、ハロゲン系腐蝕ガスに対し耐蝕性に優れた部材とす
ることができる。その為、半導体や液晶などの製造工程
で使用され、プラズマを発生させたハロゲン系腐蝕ガス
下に曝されるサセプタや静電チャックなどのウエハ保持
装置、あるいはクランプリング、フォーカスリング、お
よび加工状況を確認するための窓として好適に用いるこ
とができ、その中でも特に本発明に係る耐蝕性部材は高
い熱伝達率を有するとともに、ウエハに影響を与える不
純物の含有量が少ないため上記ウエハ保持装置を形成す
るのに最適である。
【0027】
【実施例】以下、本発明に係る耐蝕性部材の具体的実施
例を説明する。
【0028】図1は、半導体や液晶などの製造工程で使
用されるウエハ保持装置の一例であるサセプタ10を示
す斜視図であって、純度99%以上で、かつSiの含有
量が1000ppm以下の窒化アルミニウム質焼結体か
らなる耐蝕性部材により円板状の板状体11に形成した
ものである。そして、板状体11の載置面12に半導体
ウエハや液晶用のガラス基板などのウエハ30を載置し
て膜付けや微細加工を施すようにしてある。
【0029】また、このサセプタを製造するには、平均
粒子径1.2μm程度で、かつ不純物としてSiを10
00ppm以下、さらには500ppm以下の範囲で含
む純度99%以上のAlN粉末にバインダーおよび溶媒
のみを添加して混練乾燥することにより造粒体を得たあ
と円筒状のゴム型内に充填し、ラバープレス成形法によ
り円柱体を成形したのち切削加工を施して円板状の板状
体11とする。しかるのち、真空脱脂したあと、焼成温
度2000℃程度の窒素雰囲気下で焼成することによ
り、純度99%以上で、かつSiの含有量が1000p
pm以下の窒化アルミニウム質焼結体からなるサセプタ
10を得ることができる。
【0030】図2(a),(b)は、ウエハ保持装置の
一例である静電チャック20を示す一部を破断した斜視
図とその断面図であって、内部に電極23を埋設した円
板状の板状体21としてあり、板状体21を純度が99
%以上で、かつSiの含有量が1000ppm以下の窒
化アルミニウム質焼結体により形成してある。そして、
板状体21の載置面22に半導体ウエハや液晶用のガラ
ス基板などのウエハ30を載置し、該ウエハ30と板状
体21内の電極23間に電圧を印加することにより誘電
分極によるクーロン力や微小な漏れ電流によるジョンソ
ン・ラーベック力を発生させ、ウエハ30を載置面22
に吸着固定する。
【0031】また、この静電チャック20を製造するに
は、平均粒子径1.2μm程度で、かつ不純物としてS
iを1000ppm以下、さらには500ppm以下の
範囲で含む純度99%以上のAlN粉末にバインダーお
よび溶媒のみを添加混合して泥漿を得たあと、ドクター
ブレード法にて厚さ0.5mm程度のグリーンシートを
複数枚成形し、そのうち1枚のグリーンシートにTiN
やタングステンなどの粉末を粘度調整した導電ペースト
をスクリーン印刷して電極23を形成する。そして、上
記電極23上に複数枚のグリーンシートを積層し50k
g/cm2 の圧力で加圧圧着し、その後切削加工を施し
て円板状の板状体としたのち真空脱脂を施し、焼成温度
2000℃程度の窒素雰囲気下で焼成することにより、
純度99%以上で、かつSiの含有量が1500ppm
以下の窒化アルミニウム質焼結体からなる静電チャック
20を得ることができる。なお、内部の電極23とリー
ド線との接続は、例えばメタライズ層25を介して金属
棒24などをロウ26付けして取り付ければ良い。
【0032】また、図2に示す静電チャックにおいて
は、全体を本発明の窒化アルミニウム質焼結体により形
成したが、少なくとも載置面22のみを上記窒化アルミ
ニウム質焼結体により形成すれば良く、この場合には他
のグリーンシートをアルミナセラミックスにより形成
し、最外層に上記窒化アルミニウム質焼結体からなるグ
リーンシートを積層して一体焼成すれば良い。
【0033】さらに、上記サセプタ10や静電チャック
20などのウエハ保持装置を用いて半導体ウエハや液晶
用ガラス基板などのウエハ30に膜付けや微細加工を施
す場合、下方からウエハ保持装置をヒータで加熱して間
接的にウエハ30を加熱するようにしたものもあるが、
上記ウエハ保持装置に抵抗発熱体を埋設しておき、ウエ
ハ30を直接加熱するようにしたものであっても良い。
特に本発明で使用する窒化アルミニウム質焼結体は65
W/mk以上の熱伝導率を有しているため、短い時間で
ウエハ30を加熱することができるとともに、ウエハ3
0を均一に加熱することができる。
【0034】(実験例)ここで、Siの含有量を変化さ
せた窒化アルミニウム質焼結体および焼結助剤を添加し
た窒化アルミニウム質焼結体からなる耐蝕性部材をそれ
ぞれ試作し、プラズマを発生させたハロゲン系耐蝕ガス
下で曝した時の腐蝕具合について測定した。
【0035】本実験では、不純物として250ppmの
Siを含んだ純度99.3%のAlN粉末に、さらに
0、250、750、1250、1750ppmのSi
をそれぞれ添加して形成した窒化アルミニウム質焼結
体、不純物として1000ppmのSiを含んだ純度9
9.0%のAlN粉末のみから形成した窒化アルミニウ
ム質焼結体、および上記AlN粉末に焼結助剤としてY
2 3 、Er2 3 を添加して形成した窒化アルミニウ
ム質焼結体により100mm×100mm×5mmの板
状体を試作し、最高800時間のプラズマエッチング処
理を施した。
【0036】このエッチング処理に関しては、雰囲気ガ
スとしてCF4 ガスを用い、500Wの高周波をかけて
プラズマを発生させた時に、ウエハの裏面に付着する窒
化アルミニウム粒子の付着量を高倍率の顕微鏡により測
定し、その数をパーティクル数とした。
【0037】ただし、本実験での評価基準は400時間
のエッチング処理を施したあとで、0.3μm以上のパ
ーティクル数が15個未満であったものを優れたものと
した。それぞれの結果は表1に示す通りである。
【0038】
【表1】
【0039】表1より判るように、まず、試料7〜11
ではAlNの含有量が99重量%未満であるために10
0時間のエッチング処理で0.3μm以上のパーティク
ル数が15個以上となってしまった。また、試料6では
焼結助剤を含まないものの、Siの含有量が2000p
pmと多すぎるために試料7〜11と同様に100時間
のエッチング処理で0.3μm以上のパーティクル数が
15個以上となった。
【0040】これに対し、本発明に係る試料1〜5で
は、AlNの含有量が99重量%以上で、かつSiの含
有量が1500ppm以下であるために400時間のエ
ッチング処理後でも0.3μm以上のパーティクル数を
15個未満とすることができ、基準値を充分満足するこ
とができた。
【0041】特に、試料1および2では、Siの含有量
が500ppm以下と少ないため、800時間のエッチ
ング処理においても0.3μm以上のパーティクル数が
15個以上発生することはなかった。
【0042】一方、焼結助剤を含有しない窒化アルミニ
ウム質焼結体に対しSiの含有量を変化させた時の熱伝
導率について測定したところ図3のグラフに示す結果が
得られた。このグラフよりSiの含有量が1500pp
mまではSiの増加とともに熱伝導率が急激に低下し、
それ以降では殆ど熱伝導率の低下がないといった傾向が
見られたが、Siの含有量を1500ppm以下として
おけば、熱伝導率を65W/mk以上とすることがで
き、さらにはSiの含有量を1000ppm以下とすれ
ば、熱伝導率を70W/mk以上できることがわかる。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明は耐蝕性部材をA
lN含有量を99%以上で、かつSiの含有量が150
0ppm以下の窒化アルミニウム質焼結体により形成し
たことにより、ハロゲン系腐蝕性ガスに対しエッチング
され難く、より耐蝕性に優れた部材とすることができ
る。
【0044】また、本発明は少なくとも半導体ウエハや
液晶用ガラス基板などのウエハを保持する載置面をAl
N含有量を99%以上で、かつSiの含有量が1500
ppm以下の窒化アルミニウム質焼結体により形成して
ウエハ保持装置を構成したことにより、プラズマを発生
させたハロゲン系腐蝕性ガス下に曝された状態でも、窒
化アルミニウム粒子の脱粒を殆ど生じることがない。し
かも、高純度の窒化アルミニウム質焼結体からなること
から不純物の量が微量であるため、半導体ウエハや液晶
用ガラス基板などのウエハを汚染したり、あるいは絶縁
破壊などの悪影響を与えることもないというように、長
寿命のウエハ保持装置とすることができるとともに、高
い熱伝導率を有しているため、短時間でウエハを加熱す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる耐蝕性部材により形成したウエ
ハ保持装置の一例であるサセプタを示す斜視図である。
【図2】本発明に係わる耐蝕性部材により形成したウエ
ハ保持装置の一例である静電チャックを示す図であり、
(a)は一部を破断した斜視図で、(b)はその断面図
である。
【図3】Siの含有量に対する窒化アルミニウム質焼結
体の熱伝導率を示すグラフである。
【符号に説明】
10 サセプタ 11 板状体 12 載置面 20 静電チャック 21 板状体 22 載置面 23 電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/3065 21/68 N R // B23Q 3/15 D H01L 21/302 B (72)発明者 永野 三郎 鹿児島県国分市山下町1番1号 京セラ株 式会社鹿児島国分工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】AlN含有量が99%以上で、かつSiの
    含有量が1500ppm以下の窒化アルミニウム質焼結
    体からなる耐蝕性部材。
  2. 【請求項2】少なくとも半導体ウエハや液晶用ガラス基
    板などのウエハを保持する載置面をAlN含有量が99
    %以上で、かつSiの含有量が1500ppm以下の窒
    化アルミニウム質焼結体により形成したことを特徴とす
    るウエハ保持装置。
JP1482095A 1995-01-31 1995-01-31 耐蝕性部材およびウエハ保持装置 Pending JPH08208338A (ja)

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