JP2002348175A - 抵抗体及びその製造方法並びに保持装置 - Google Patents

抵抗体及びその製造方法並びに保持装置

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JP2002348175A JP2001159632A JP2001159632A JP2002348175A JP 2002348175 A JP2002348175 A JP 2002348175A JP 2001159632 A JP2001159632 A JP 2001159632A JP 2001159632 A JP2001159632 A JP 2001159632A JP 2002348175 A JP2002348175 A JP 2002348175A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】基板の直径や厚みが大きい場合においても面内
の体積固有抵抗が均一で、製品内のばらつきが少なく、
信頼性の高いセラミック抵抗体及び保持装置を提供す
る。 【解決手段】最大直径が150mm以上、厚みが0.5
mm以上のセラミック焼結体からなり、少なくとも外周
部及び中心部を含む複数の部位において測定した50℃
の体積固有抵抗値の平均値が107〜1012Ωcmの抵
抗体において、前記部位において測定した相対密度の平
均値が98%以上、該相対密度の最大値と最小値の差が
1%以下、前記部位において測定した主結晶相の平均粒
子径の最大値と最小値の差が3μm以下であることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抵抗体及びその製
造方法並びに保持装置に関するものであり、特に電子機
能材料用部材及び、半導体製造装置等におけるウエハの
保持や搬送に好適に用いられる保持装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来技術】液晶を含む半導体デバイスの製造に用いる
半導体製造装置において、シリコンウエハ等の半導体を
加工したり、搬送するためには、シリコンウエハ等を保
持する必要がある。特に、静電的にシリコンウエハを保
持する静電チャックは、真空中や腐食性ガス雰囲気での
使用が可能であり、半導体の製造に適しているため、多
用されている。
【0003】窒化アルミニウムは耐食性が高く、熱伝導
が高く熱衝撃性に比較的強いため静電チャックの主成分
として用いられている。この窒化アルミニウムは、50
℃における体積固有抵抗が1×1014Ωcm以上と絶縁
体であるが、特に、最近では、特に200℃以下で使用
される静電チャックにおいて、シリコンウエハの保持の
ためにより高い吸着力が要求されており、より高い吸着
力を得るためには、抵抗を低くすることが提案されてい
る。
【0004】特に、不純物の少ない窒化アルミニウム焼
結体は、耐食性に優れるため、特に腐食性ガス雰囲気で
寿命が長くなり、部品交換の期間を延ばし、メンテナン
スのための装置の停止を少なくできるため、スループッ
トを向上できる。このような窒化アルミニウムは、焼結
助剤が少ないため、加圧下での焼成方法、例えばホット
プレスや熱間等方プレス等の方法が用いられる。
【0005】例えば、特開平10−72260号公報で
は高純度の窒化アルミニウムの成形体中に金属電極を埋
設し、ホットプレス焼成によって作製し、Al以外の金
属元素の含有量が100ppm以下で、室温での体積固
有抵抗を1×109〜1×1013Ωcmとした直径が2
00mm以上の静電チャックが提案されている。
【0006】また、特開平11−100270号公報で
は、電子スピン共鳴法によるスペクトルから得られたア
ルミニウムの単位mg当たりのスピン数を5×1012
pin/mg以下とするとともに、100℃〜500℃
までの体積抵抗率を1×10 7〜1×1014Ωcmとす
ることによって、従来よりも広い温度範囲で体積抵抗率
の変化を小さくした静電チャックが開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
10−72260号公報に記載された窒化アルミニウム
焼結体は、緻密性には優れるものの、吸着特性に影響を
及ぼす体積固有抵抗が、特に、0.5mm以上と厚みが
大きい場合には、面内でばらつきが大きくなる傾向があ
るため、製品の信頼性が低下するという問題があった。
【0008】また、特開平11−100270号公報に
記載された静電チャックは、従来に比べて広い温度範囲
で体積抵抗率の変化が小さくなったものの、一つの基板
面内での体積固有抵抗がばらつきやすく、特に、基板が
大きい、又は基板が厚い場合には、部位によっては印加
電圧を停止しても吸着が維持され、いわゆる残留吸着が
発生しやすいという問題があった。
【0009】したがって、本発明は、基板の直径や厚み
が大きい場合においても面内の体積固有抵抗が均一で、
製品内のばらつきが少なく、信頼性の高い抵抗体及びそ
の製造方法並びに保持装置を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、密度及び粒子
径差の基板面内でのばらつきを制御することにより、体
積固有抵抗のばらつきを小さくできるという知見に基づ
くものである。
【0011】即ち、本発明の抵抗体は、最大直径が15
0mm以上、厚みが0.5mm以上のセラミック焼結体
からなり、少なくとも外周部及び中心部を含む複数の部
位において測定した50℃の体積固有抵抗値の平均値が
107〜1012Ωcmの抵抗体であって、前記部位にお
いて測定した相対密度の平均値が98%以上、該相対密
度の最大値と最小値の差が1%以下、前記部位において
測定した主結晶相の平均粒子径の最大値と最小値の差が
3μm以下であることを特徴とするものである。これに
より、大きな製品であっても、基板の同一面内における
体積固有抵抗値のばらつきを小さくできる。
【0012】特に、前記主結晶相がAlNからなり、炭
素の含有量が0.1重量%以下、酸素の含有量が0.2
〜2重量%、Al以外の金属不純物の総量が700pp
m以下、且つ前記金属不純物の総量の面内ばらつきが3
0%以下であることが好ましい。これにより、大型基板
の高密度化を維持しつつ、抵抗体の体積固有抵抗値を容
易に変えることができるとともに、耐食性や熱伝導性を
より高く、できるとともに、更に体積固有抵抗値のばら
つきを抑制できる。
【0013】また、本発明の抵抗体は、最大直径が15
0mm以上、厚みが0.5mm以上のセラミック焼結体
からなり、少なくとも外周部及び中心部を含む複数の部
位において測定した50℃の体積固有抵抗値の平均値が
107〜1012Ωcmの抵抗体であって、前記部位にお
いて測定した電子スピン共鳴によるスペクトルにおい
て、Alのスピン数の平均値が1013spin/mg以
下、且つ該Alのスピン数の最小値が最大値の70%以
上であることを特徴とするものである。これにより、A
lN以外の不純物化合物が少なく、体積固有抵抗値のば
らつきを小さくした焼結体を実現できる。
【0014】さらに、本発明の抵抗体は、最大直径が1
50mm以上、厚みdが0.5mm以上のセラミック焼
結体からなり、少なくとも外周部及び中心部を含む複数
の部位において測定した50℃の体積固有抵抗値の平均
値が107〜1012Ωcmの抵抗体であって、前記体積
固有抵抗値の最小値δminに対する最大値δmaxの比δ
max/δminが100以下、0≦(12−logδmax
/d≦9であることを特徴とするものである。これによ
って、体積固有抵抗値の均一化を高め、特に、印加電圧
を停止しても吸着が維持される残留吸着の発生を抑制で
きる。
【0015】また、本発明の抵抗体の製造方法は、Al
N粉末を主体とする粉末原料を、ホットプレス型内に装
填し、該粉末原料に0.04〜4.5MPaのホットプ
レス圧力を加えた後に加熱を開始し、少なくとも800
〜1200℃における装置内の真空度を10Pa以下に
保持し、1200〜1600℃の温度範囲においてN 2
ガスを導入して装置内の雰囲気圧力を1〜300kPa
にするとともに、1200〜1700℃の温度範囲内に
おいてホットプレス圧力を5MPa以上に上昇し、18
50℃〜2200℃の温度範囲において焼成することを
特徴とするものである。この方法により、緻密化と体積
固有抵抗の制御が容易となり、基板の面内ばらつきが少
ない抵抗体を実現できる。
【0016】特に、前記加熱開始時から、前記原料粉末
が800℃になるまでの間、前記装置内を減圧すること
が好ましい。これより、800℃以下の温度において、
2O、B23等の粉末表面の物理的に吸着したガスを
離脱させ、大型基板の均一な焼結を促進できる。
【0017】また、本発明の保持装置は、基板と、該基
板の一主面に設けられた被保持物の載置面と、該載置面
と対向して設けられた電極とを具備し、前記基板の少な
くとも載置面が上記に記載の抵抗体からなることを特徴
とするものである。本発明の抵抗体を用いた保持部材
は、体積固有抵抗の面内ばらつきが小さいため、静電吸
着のために印加されていた電圧を解除した時に、部分的
な残留吸着が発生することを抑制し、離脱性の良好な保
持部材を実現できる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の抵抗体は、体積固有抵抗
値に関して基板の主面の面内ばらつきが顕著になる最大
直径が150mm以上、厚みが0.5mm以上の板状の
セラミック焼結体からなり、少なくとも外周部及び中心
部を含む複数の部位において測定した50℃の体積固有
抵抗値の平均値が107〜1012Ωcmの抵抗体に注目
し、このばらつきを改善したものである。
【0019】即ち、少なくとも外周部及び中心部を含む
複数の部位において測定した相対密度の平均値が98%
以上であることが重要である。これは、焼結体の密度が
98%未満では、大きなボイドが発生し、体積固有抵抗
を1×107〜1×1012Ωcmの範囲にすることが難
しくなるためであり、特に99%以上が好ましい。
【0020】また、相対密度の最大値と最小値の差が1
%以下であることが重要であり、特に0.8%以下、更
には0.5%以下であることが好ましい。この相対密度
はボイドの発生と結晶粒子径に影響するため、相対密度
の密度差が1%より大きいとボイドの多い部位と少ない
部位ができ、あるいは粒子径の大きく異なる組織が部分
的に形成されるため、均一な抵抗制御が困難になり、静
電チャックとして用いた場合に吸着の離脱特性が低下す
る。
【0021】なお、相対密度については、まずアルキメ
デス法から嵩密度をもとめた後、理論密度と比較し、相
対密度を算出した。
【0022】さらに、少なくとも外周部及び中心部を含
む複数の部位において測定した主結晶相の平均粒子径
は、特に制限はないものの、抵抗を低くしやすい点で、
2μm以上、特に4μm以上、更には6μm以上である
ことが好ましい。そして、測定した部位毎の主結晶の平
均粒子径を測定し、最大値と最小値の差が3μm以下に
なることが重要であり、特に2μm以下が好ましい。
【0023】粒子径は、抵抗値に影響し、粒子径が大き
いと、粒界の面積が小さくなるが、粒界幅が大きくな
り、導電パスが大きくなるため、電子が通りやすくな
り、見かけ上、抵抗が低くなる。従って、平均粒子径の
最大値と最小値の差が3μmを超えると、基板内に抵抗
値のばらつきを生じる。
【0024】なお、本発明における平均粒子径の測定
は、走査型電子顕微鏡を用いる。粒子径により使用する
倍率は異なるものの、500〜3000倍の写真を撮影
する。その際、基板の中心部と外周部とを含む任意の部
位、好ましくは10箇所以上において、1部位当たり少
なくとも100個の粒子径を測定して平均粒子径を算出
する。次いで、上記の複数の部位における平均粒子径の
うちで、最大値と最小値からその差を算出する。
【0025】本発明の抵抗体は、前記主結晶相がAlN
からなることが好ましい。主結晶相をAlNにすると、
ハロゲンを含むプラズマやガス等に対する耐食性が高
く、熱伝導率が高いため耐熱衝撃性に優れる。また、A
lNは半導体になって体積固有抵抗値を変えることが可
能であり、50℃の体積固有抵抗値の平均値を107
1012Ωcmに制御することが容易となる。
【0026】また、抵抗体中の炭素の含有量が0.1重
量%以下、特に0.05重量%以下であることが好まし
い。この炭素は導電性粒界相の形成に関係があると考え
られ、炭素量を0.1重量%以下にすることにより、A
lとCを含む高抵抗の化合物を部分的に形成するのを防
止し、体積固有抵抗のばらつきをより小さくする効果が
ある。
【0027】さらに、焼結体中の酸素の含有量は、0.
2〜2重量%、特に0.3〜1.5重量%、更には0.
3〜1重量%であることが好ましい。酸素量は、体積固
有抵抗値と強く関連しており、酸素の含有量が上記の範
囲であれば、電荷の移動体となる粒界相が3次元的に連
続して形成され、且つこの導電経路を分断する高抵抗の
化合物(AlONやポリタイプ等)の形成を抑制しやす
いため、体積固有抵抗を安定化させることが容易とな
る。
【0028】さらにまた、Al以外の金属の含有量が7
00ppm以下、特に500ppm以下、更には300
ppm以下、且つその金属不純物の総量の面内ばらつき
が30%以下、特に20%以下、更には10%以下であ
ることが好ましい。これにより、金属のAlN粒への固
溶による抵抗の下げ過ぎを防ぎ、また高抵抗化合物の特
定の部位における形成を防止することで、50℃の体積
固有抵抗値の面内ばらつきを小さくしやすく、107
1012Ωcmの範囲に安定させることが容易となる。
【0029】金属不純物としては、硼素(以下、Bと略
する)、カルシウム(以下、Caと略する)、ナトリウ
ム(以下、Naと略する)、鉄(以下、Feと略する)
等が挙げられる。特に、B、Siの含有量は100pp
m以下、さらには50ppm以下が好ましい。また、F
e、Na及びCaの含有量は、各々300ppm以下、
特に200ppm以下、さらには150ppm以下であ
ることが好ましい。
【0030】これらの元素は窒化アルミニウムに固溶し
て体積固有抵抗を変化させる傾向が強いため、特に焼結
体中に偏在していると体積固有抵抗のばらつきの原因と
なる傾向がある。なお、実際には、各金属の含有量を分
析し、多い順から10種類の金属の合計量を上記のAl
以外の金属の含有量とした。なお、実際には、各金属の
含有量を分析し、多い順から10種類の金属の合計量を
上記のAl以外の金属の含有量とした。分析法として
は、蛍光X線分析またはICP分析が好ましい。
【0031】また、本発明の抵抗体は、少なくとも外周
部及び中心部を含む複数の部位において測定した窒化ア
ルミニウムの電子スピン共鳴によるスペクトルにおい
て、Alの単位mg当たりのスピン数の平均値が1013
spin/mg以下であることが重要である。高抵抗化
合物が形成されるとAlのスピン数が1013spin/
mg以上を越えてしまうため、AlN以外の異相の発生
を抑制し、抵抗値ばらつきを小さくするために、上記の
値にする必要がある。
【0032】さらに、該Alのスピン数の最小値が最大
値の70%以上であることが重要である。この比は、測
定したAlのスピン数の面内ばらつきを示すものであ
り、該Alのスピン数の最小値が最大値の70%より小
さいと、部分的に高い抵抗を有する層が形成され、抵抗
値ばらつきが大きくなったり、残留吸着ばらつきが大き
くなったりする。このような特徴を持つ焼結体は、Al
OCや金属化合物といった異相の発生を抑制し、抵抗値
ばらつきが小さく、静電チャックに応用した場合、残留
吸着ばらつきが非常に小さく、残留吸着も少ない。
【0033】さらに、本発明の抵抗体は、少なくとも外
周部及び中心部を含む複数の部位において測定した50
℃の体積固有抵抗値の最大値δmaxと最小値δminの比
(δma x/δmin)が100以下であることが重要であ
り、特に80以下、さらには50以下が好ましい。これ
により、体積固有抵抗の面内ばらつきを小さくでき、静
電チャックに応用した場合、部位による電荷の移動速度
の差が小さくなるため、最大値δmaxに近い体積固有抵
抗を有する部位でも残留吸着を防止でき、スループット
を高めて生産性を高めることができる。
【0034】しかし、δmax/δminが100以下であっ
ても、基板の厚みが大きくなると、電荷の移動が遅いた
め、静電チャックにおいては残留吸着が発生するため、
δma x/δminが100以下と同時に0≦(12−log
δmax)/d≦9を満足させることが重要であり、特に
0≦(12−logδmax)/d≦8、更には0≦(1
2−logδmax)/d≦7が好ましい。これにより、
基板の厚みが変わっても、一方の主面から、その主面に
対抗する他の主面までに、電荷の移動時間を制御し、静
電チャックにおいて残留吸着を防止することができる。
【0035】なお、上記の式は、直行座標において、横
軸がd、縦軸がlogδmaxになるように、測定点をプ
ロットし、縦軸の切片が12(d=0、logδmax
12)、直線の傾きの傾きが−9〜0(0の時は横軸に
平行)であることを意味しており、δmaxが厚み変動に
影響され難いことを示すものである。
【0036】以上のように構成された本発明の抵抗体
は、組織や組成のばらつきを小さく制御されており、体
積固有抵抗のばらつきが非常に小さく、電荷の移動速度
が十分早いため、静電チャックに使用した場合に、特性
に優れ、生産性を高めることができる。
【0037】次に、本発明の抵抗体を作製する方法につ
いて説明する。
【0038】まず、出発原料として純度99%以上、平
均粒子径が5μm以下、好ましくは3μm以下のAlN
粉末を用意する。用いるAlN粉末は、還元窒化法、ま
たは直接窒化法のいずれの製造方法で作製した粉末でも
良い。
【0039】このAlN粉末中のAl以外の金属の含有
量は700ppm以下、特に500ppm以下、更には
300ppm以下が好ましい。これにより、焼結体中に
残留するAl以外の金属の含有量を700ppm以下に
することが容易となる。
【0040】金属不純物としては、B、Si、Ca、N
a、Fe等が挙げられる。これらは、焼結体中に残留し
やすいため、B、Siの含有量は100ppm以下、さ
らには50ppmが好ましい。また、Fe、Na及びC
aの含有量は、合計で300ppm以下、特に200p
pm以下、さらには100ppm以下であることが好ま
しい。
【0041】なお、実際には、各金属の含有量を分析
し、多い順から10種類の金属の合計量を上記のAl以
外の金属の含有量とした。分析法としては、蛍光X線分
析またはICP分析が好ましい。
【0042】さらに、AlN粉末中の炭素の含有量を
0.1重量%以下、酸素の含有量を0.2〜2重量%に
抑制することが好ましい。これにより、焼結体中の炭素
及び酸素の含有量を、それぞれ0.1重量%以下、0.
2〜2重量%にすることが容易となる。
【0043】なお、AlN粉末の酸素量が0.2重量%
に満たない場合には、Al23、SiO2等の酸化物を
添加することにより、酸素の含有量が0.2〜2重量%
の範囲になるように調整することができる。
【0044】次に、上記の原料粉末をカーボンモールド
内のカーボンからなるホットプレス型(以下カーボン型
と言う)内に均一に充填する。この原料粉末は、粉末の
まま充填してもよいが、原料粉末にバインダを添加して
予めカーボン型形状に予備成形しておき、この成形体を
カーボン型内に装填しても良い。この際に、成形体の内
部に電極を成形してもよい。成形の方法は、金型プレ
ス、CIP、テープ成形、鋳込み等の成型方法を用いる
ことができる。成形体は、成形の時に必要なバインダ成
分を除去した後にカーボン型内に装填する。
【0045】また、ホットプレス時に、成形体をカーボ
ン型に装填し、上下からカーボン板で挟み込み、加圧す
る際に、焼結体とカーボン型との分離をよくするために
窒化硼素や炭素を離形剤として用いることができるが、
除去の容易さ及びAl以外の金属の侵入も抑制する効果
からカーボンシートを用いることが好ましい。これによ
り、硼素の侵入を防ぐことができる。さらに、窒化硼素
を塗布しなくても焼結体に付着したカーボンシートは薄
いため、簡単に除去できる。
【0046】カーボン型内の原料粉体に0.04〜4.
5MPaのホットプレス圧力を加えた後昇温して、充填
密度を向上させる。ホットプレス開始時の圧力が、0.
04MPa以下であると充填性が不十分となり、充填密
度のばらつきが生じやすく、充填密度が低い部分で焼結
時の緻密化を阻害することがある。又、4.5MPa以
上であると、原料粉末表面に化学的に付着した水分等が
抜けにくくなり、焼成の緻密を阻害するおそれがある。
【0047】特に、600〜800℃の間でガス放出が
ピークとなるため、昇温開始時から800℃まで、装置
内を減圧にすることが好ましい。装置内の減圧条件は1
Pa以下、特に0.5Paが好ましい。これにより、焼
結性や特性に及ぼすガスを容易に除去できる。
【0048】また、800〜1200℃の温度領域にお
ける装置内の真空度を常に10Pa以下に保持すること
が重要であり、特に5Pa以下、さらには2Pa以下が
好ましい。800〜1200℃では、スペーサーやカー
ボン型等のカーボンと装置及び原料からの酸素が反応し
て、COガスが発生する。このCOガスが多量に残存す
ると、高温でAlN原料と反応してAlCやAlOC化
合物を生成して緻密化を阻害したり、異相の生成原因と
なるため、この温度領域で真空度を10Pa以下に保持
して排気することが必要となる。
【0049】さらに、1200〜1600℃の温度範囲
においてN2ガスを導入して装置内の圧力を1〜300
kPaにすることが重要である。つまり、N2ガス導入
時の温度を1200〜1600℃とする。1200℃の
温度でN2ガスを導入して装置内の圧力を1〜300k
Paにすると、発生するCOガスが残留して、緻密化阻
害や異相生成の原因となる。1600℃より高い温度ま
で真空を保つと、カーボンシートと反応してAlCやA
lOC化合物を生成して緻密化阻害や異相生成の原因と
なる。特に、1250〜1550℃、更には1300〜
1500℃の温度範囲においてN2ガスを導入し、装置
内の圧力を、特に80〜200kPa、更には100〜
200kPaにすることが好ましい。
【0050】次に、1200〜1700℃の温度範囲に
おいてホットプレス圧力を5MPa以上に上昇させるこ
とが重要である。1200℃未満で加圧すると、H2
等のガスの除去が不十分となり、緻密化を阻害する恐れ
があり、1700℃を超えて加圧すると、部分的に焼結
が開始し、密度ばらつきの原因となり、抵抗値のばらつ
きが大きくなる。ホットプレス圧力は、特に8MPa以
上の圧力で、特に1300〜1650℃、更には140
0〜1600℃の温度範囲において加えることが好まし
い。
【0051】そして、相対密度の平均値が98%以上、
該相対密度の最大値と最小値の差が1%以下、前記部位
において測定した主結晶の平均粒子径の最大値と最小値
の差が3μm以下になるように焼成する。
【0052】即ち、1850℃〜2200℃の温度範囲
において焼成することが重要である。これにより、10
7〜1012Ωcmの体積固有抵抗値で、その面内ばらつ
きの小さい焼結体を作製することができる。1850℃
未満では、密度が98%に満たず、しかも1012Ωmよ
り高い抵抗値を示す。また、2200℃を超えると、1
7Ωcmのよりも低い体積固有抵抗値になってしま
う。
【0053】なお、焼成においては、一定の保持時間に
おいて、温度と圧力を保持することが好ましい。保持時
間は試料の量や組成によって異なるものの、焼結が進む
のを考慮すると20分以上、特に1時間以上であること
が好ましい。
【0054】このようにして作製した本発明の抵抗体
は、密度及び結晶粒子径が制御され、体積固有抵抗値の
面内ばらつきの小さな静電チャックに応用できる。
【0055】本発明の保持装置を、ひとつの例としてS
iウエハなどを静電的に吸着する静電チャックを例にと
って説明する。
【0056】図1は、単極タイプの静電チャック1の例
である。円板形状の基板2の一主面3にSiウエハなど
の被保持物を載置する載置面4が設けられている。この
載置面4に対向するように、一主面3の反対の主面に電
極5が設けられている。
【0057】そして、載置面4が、上記の本発明の抵抗
体からなることが重要である。即ち、基板2は、実質的
に本発明の抵抗体からなるものであればよい。また、載
置面4が本発明の抵抗体からなっていれば、基板2が電
極5に平行な層状セラミックスの積層体からなっていて
もかまわない。
【0058】載置面4に載置されたSiウエハ等の被保
持物と電極5との間に電圧が印可され、載置面4と電極
5との間に電流がわずかにながれて静電的な吸着が起こ
る。なお、図1には記載してないが、外部から電極5に
電圧を供給するための接続端子が含まれることは言うま
でもない。
【0059】また、図2は本発明の他の保持装置の例で
ある。これは、双極タイプの静電チャック11であり、
円板形状の基板12の一主面13にSiウエハなどの被
保持物を載置する載置面14が設けられており、基板1
2の内部には一対の電極15が設けられている。この電
極15は、載置面14に対向するように配置されてい
る。
【0060】そして、載置面14が、上記の本発明の抵
抗体からなることが重要である。即ち、基板12は、実
質的に本発明の抵抗体からなり、内部に電極15を埋設
させればよい。また、基板12を載置面14を含む上部
基板12aと下部基板12bとに分割し、上部基板12
aに本発明の抵抗体を用い、下部基板12bに他のセラ
ミックスを用いても差し支えない。
【0061】一対の電極15には、正、負の電圧がそれ
ぞれ印加され、載置面14に載置されたSiウエハ等の
被保持物と電極15との間に電流がわずかにながれて静
電的な吸着が起こる。なお、図2には記載してないが、
外部から電極15に電圧を供給するための電気配線及び
接続端子が含まれることは言うまでもない。
【0062】処理装置によってはプラズマを発生する容
器内で用いられる場合があり、その場合には、被保持物
の近傍にプラズマを発生させるために、基板の内部又は
裏面にプラズマ電極が設けられてなることが好ましい。
これにより、装置構造の簡略化や小型化に大きく寄与で
きるとともに、プラズマの制御が容易になる。
【0063】さらには、所望により、冷却用の冷媒の通
路をセラミック平板内に設けたり、ペルチェ素子などの
冷却用装置を内蔵することもできる。
【0064】本発明の抵抗体を、少なくとも載置面に用
いた場合、最大直径が150mm以上、電極5、15と
載置面4、14との距離が0.5mm以上の本発明の保
持装置は、載置面4、14について体積固有抵抗値のば
らつきが少ないため、この保持部材は、ウエハの脱離性
が良く、信頼性の高い静電吸着をすることができる。こ
の優れた吸着特性は、特に−70〜200℃の温度範囲
において顕著である。
【0065】上記の構成を有する本発明の保持装置は、
ウエハの固定や搬送に好適であり、吸着力が高く、吸着
の離脱応答性が向上し、スループットが速くなる。ま
た、その製造方法においては、歩留まりが向上し、焼成
後の熱処理も不要のため、製造コストを低減できる。
【0066】
【実施例】原料として平均粒子径1μmの還元窒化法の
AlN粉末を用いた。このAlN粉末の炭素含有量、酸
素含有量及びAl以外の金属不純物量を表1に示した。
また、所望により平均粒子径1μmの炭素粉末及び平均
粒子径1μmのAl23粉末を添加し、硼素、Na、C
a、炭素、酸素及びAl以外の金属が表1に示す組成に
なるように混合した。
【0067】これらの混合粉末をエタノールとともに混
合し、混合粉末を作製した。この混合粉末を直径200
mm、厚み6mmのカーボン型に直接充填するものと、
予備成形を行ってからカーボン型に充填するものとに分
けた。なお、予備成形を行うための混合粉末には、混合
時にバインダとしてパラフィンワックスを9重量%添加
してあり、成形後に窒素雰囲気中600℃で8時間脱脂
を行ってからカーボン型に装填した。
【0068】次に、上記のカーボン型をホットプレス装
置に装填し、表1及び表2に示す条件で焼成した。な
お、カーボン型と成形体との間には厚さ0.5mmのカ
ーボンシートを挿入した。
【0069】得られた焼結体の相対密度は、まずアルキ
メデス法から嵩密度をもとめた後、焼結体を粉砕してJ
ISR1620に基づいたヘリウム置換法によって得ら
れた真密度と比較して算出した。
【0070】組成は焼結体の蛍光X線分析から分析し
た。なお、Al以外の金属の含有量は、金属不純物の多
い方から10種類の元素の総量を算出した。また、酸素
は、日本セラミック協会JCMR004(Si34)を
標準試料として、堀場製作所製EMGA−650FA装
置を用いて行った。炭素は、校正用標準試料JSS17
1−7及びJSS150−14を用いて堀場製作所EM
IA−511型炭素分析装置を用いた。
【0071】体積固有抵抗は、JIS C2141:1
922に基づいた3端子法により、50℃で測定した。
この時、各試料を外周部と中心部を含む16箇所でそれ
ぞれ測定し、平均値を算出した。そして、体積固有抵抗
値の比δmax/δminの値を算出し、比として表2に示し
た。また、K=(12−logδmax)/dを算出し
た。
【0072】平均粒子径の最大値と最小値の差の測定
は、走査型電子顕微鏡により、1000倍の写真を上記
と同様の16箇所で撮影し、それぞれの箇所で、100
個の粒子径を測定して平均粒子径を求めた。この16箇
所の平均粒子径のうち最大値及び最小値を選び、その差
を算出した。
【0073】Alのスピン数は、BRUKER社製ES
P350E装置により、磁場掃引範囲285〜380m
T、室温及び20Kの温度でマイクロ波9.44GHに
てデータポイント数2000をとり、1:1のようにし
て測定し、平均値を算出するとともに、最大値に対する
最小値を比として算出した。
【0074】吸着特性は、図1に示した構造を有する静
電チャックを作製し、吸着力、吸着力が飽和するまでの
飽和時間、および電荷が除去されるまでの除電時間を測
定し、評価した。即ち、吸着力は50℃で500Vを印
加し、吸着力が飽和するまでの時間(飽和時間)と、電
圧の印加を停止し吸着力がなくなるまでの時間(除電時
間)を測定したもので、残留吸着の指標となるものであ
る。なお、飽和時間は、電圧印加30秒後の吸着力を1
00%とした時、90%の吸着力を示す時間とした。ま
た、除電時間は、電圧の印加停止から吸着力が500P
aまで低下するのに要した時間とした。結果を表1及び
表2に示した。
【0075】
【表1】
【0076】
【表2】
【0077】相対密度、粒子径、Alスピン数、及び体
積固有抵抗のばらつきが小さい本発明の試料No.1〜
5、7〜20は、吸着力の平均値が15kPa以上、吸
着力のばらつきが30%以下、徐電時間の平均値が18
sec以下、除電時間のばらつきが15sec以下であ
った。
【0078】一方、800〜1200℃の雰囲気圧力が
20Paと高い本発明の範囲外の試料No.22は、相
対密度の差が1.2%、粒子径の差が3.3μm、Al
スピン数が1.3×1013spin/mgと大きく、そ
の最小値が最大値の68%、Kが−0.5と小さかっ
た。また、吸着力の平均値が14kPaと小さく、吸着
力のばらつきが35%と大きく、残留吸着によりウエハ
が吸着されつづけ、徐電時間の測定ができなかった。
【0079】また、雰囲気ガスとしてArを用いた高い
本発明の範囲外の試料No.21は、相対密度の差が2
%、粒子径の差が3.5μm、Alスピン数が3.3×
10 13spin/mgと大きく、その最小値が最大値の
50%、Kが−0.7と小さかった。また、吸着力の平
均値が11kPaと小さく、吸着力のばらつきが70%
と大きく、残留吸着によりウエハが吸着されつづけ、徐
電時間の測定ができなかった。
【0080】さらに、ガス導入温度が1700℃と高い
本発明の範囲外の試料No.23は、相対密度の差が
1.5%、Alスピン数の最小値が最大値の40%、K
が−0.5であった。また、体積固有抵抗値が5×10
13Ωcmと高かった。また、吸着力の平均値が12kP
aと小さく、吸着力のばらつきが50%と大きく、残留
吸着によりウエハが吸着されつづけ、徐電時間の測定が
できなかった。
【0081】さらにまた、雰囲気ガス導入後の雰囲気圧
力が0.1kPaと小さい本発明の範囲外の試料No.
24は、相対密度の差が2%、Alスピン数の最小値が
最大値の55%、Kが−0.2であった。また、吸着力
のばらつきが52%と大きく、徐電時間の平均が100
secと長く、そのばらつきも40secと大きかっ
た。
【0082】また、雰囲気ガス導入後の雰囲気圧力が1
000kPaと高い本発明の範囲外の試料No.25
は、相対密度が97.5%と小さく、Alスピン数が4
×10 13spin/mgと大きく、その最小値が最大値
の60%、体積固有抵抗値が3×1012Ωcm、その最
小値に対する最大値の比が120、Kが−0.4であっ
た。また、吸着力のばらつきが80%と大きく、徐電時
間の平均が80secと長く、そのばらつきも20se
cと大きかった。
【0083】さらに、ホットプレス開始時のホットプレ
ス(HP)圧力が10MPaと大きい本発明の範囲外の
試料No.26は、相対密度の差が2.5%、Alスピ
ン数の最小値が最大値の65%、Kが−0.5であっ
た。また、吸着力のばらつきが50%と大きく、徐電時
間の平均が60secと長かった。
【0084】さらにまた、ホットプレスによる焼成時の
ホットプレス圧力が4MPaと小さい本発明の範囲外の
試料No.27は、相対密度が96%と小さく、その差
が1.4%、Alスピン数が2×1013spin/m
g、その最小値が最大値の70%、体積固有抵抗値が7
×1013Ωcm、Kが−0.1であった。また、吸着力
が13kPaと小さく、吸着力のばらつきが45%と大
きく、徐電時間の平均が30secと長かった。
【0085】また、焼成温度が1800℃と低い本発明
の範囲外の試料No.6は、相対密度が95%と小さ
く、その差が1.5%、Alスピン数が3.2×1013
spin/mg、その最小値が最大値の50%、体積固
有抵抗値が1014Ωcm、Kが−1.0であった。ま
た、吸着力が10kPaと小さく、吸着力のばらつきが
100%と大きく、徐電時間の平均が50secと長
く、そのばらつきも100secと大きかった。
【0086】
【発明の効果】本発明のセラミック抵抗体は、焼結体の
相対密度、粒子径、Alスピン数、及び体積固有抵抗を
制御することにより、体積固有抵抗の面内ばらつきを抑
え、電気特性の安定した抵抗体を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の保持装置の一例である静電チャックの
構造を示す断面図である。
【図2】本発明の保持装置の一例である静電チャックの
他の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1、11・・・静電チャック 2、12・・・基板 3、13・・・一主面 4、14・・・載置面 5、15・・・電極 12a・・・上部基板 12b・・・下部基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 35/58 104Y

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】最大直径が150mm以上、厚みが0.5
    mm以上のセラミック焼結体からなり、少なくとも外周
    部及び中心部を含む複数の部位において測定した50℃
    の体積固有抵抗値の平均値が107〜1012Ωcmの抵
    抗体であって、前記部位において測定した相対密度の平
    均値が98%以上、該相対密度の最大値と最小値の差が
    1%以下、前記部位において測定した主結晶相の平均粒
    子径の最大値と最小値の差が3μm以下であることを特
    徴とする抵抗体。
  2. 【請求項2】前記主結晶相がAlNからなり、炭素の含
    有量が0.1重量%以下、酸素の含有量が0.2〜2重
    量%、Al以外の金属不純物の総量が700ppm以
    下、且つ前記金属不純物の総量の面内ばらつきが30%
    以下であることを特徴とする請求項1記載の抵抗体。
  3. 【請求項3】最大直径が150mm以上、厚みが0.5
    mm以上のセラミック焼結体からなり、少なくとも外周
    部及び中心部を含む複数の部位において測定した50℃
    の体積固有抵抗値の平均値が107〜1012Ωcmの抵
    抗体であって、前記部位において測定した電子スピン共
    鳴によるスペクトルにおいて、Alのスピン数の平均値
    が1013spin/mg以下、且つ該Alのスピン数の
    最小値が最大値の70%以上であることを特徴とする抵
    抗体。
  4. 【請求項4】最大直径が150mm以上、厚みdが0.
    5mm以上のセラミック焼結体からなり、少なくとも外
    周部及び中心部を含む複数の部位において測定した50
    ℃の体積固有抵抗値の平均値が107〜1012Ωcmの
    抵抗体であって、前記体積固有抵抗値の最小値δmin
    対する最大値δmaxの比δmax/δminが100以下、0
    ≦(12−logδmax)/d≦9であることを特徴と
    する抵抗体。
  5. 【請求項5】AlN粉末を主体とする粉末原料を、ホッ
    トプレス型内に装填し、該粉末原料に0.04〜4.5
    MPaのホットプレス圧力を加えた後に加熱を開始し、
    少なくとも800〜1200℃における装置内の真空度
    を10Pa以下に保持し、1200〜1600℃の温度
    範囲においてN2ガスを導入して装置内の雰囲気圧力を
    1〜300kPaにするとともに、1200〜1700
    ℃の温度範囲内においてホットプレス圧力を5MPa以
    上に上昇し、1850℃〜2200℃の温度範囲におい
    て焼成することを特徴とする抵抗体の製造方法。
  6. 【請求項6】前記加熱開始時から、前記原料粉末が80
    0℃になるまでの間、前記装置内を減圧することを特徴
    とする請求項5記載の抵抗体の製造方法。
  7. 【請求項7】基板と、該基板の一主面に設けられた被保
    持物の載置面と、該載置面と対向して設けられた電極と
    を具備し、前記基板の少なくとも載置面が請求項1乃至
    4のいずれかに記載の抵抗体からなることを特徴とする
    保持装置。
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