JP2006306653A - 窒化アルミニウム焼結体及びその製造方法 - Google Patents

窒化アルミニウム焼結体及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 低い体積抵抗率が要求されると共に、金属による汚染を嫌う用途、例えば、半導体製造装置用部材として好適に使用することができる窒化アルミニウム焼結体を提供する。
【解決手段】 平均結晶粒径が15〜30μmであり、酸素濃度が0.1質量%〜0.6質量%、金属不純物量が100ppm以下であることを特徴とする窒化アルミニウム焼結体であって、かかる窒化アルミニウム焼結体は、室温における体積抵抗率が1.0×10Ωcm以下である。また、上記焼結体は、平均粒子径0.1〜20μmの窒化アルミニウム粉末、及び、該窒化アルミニウム粉末に対して焼結助剤を0〜0.1質量部含有する成形体を、中性又は還元雰囲気下で、平均結晶粒径が15〜30μmに到達するまで焼結することによって得られる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、新規な窒化アルミニウム焼結体に関する。詳しくは、低い体積抵抗率が要求されると共に、金属による汚染を嫌う用途、例えば、半導体製造装置用部材として好適に使用することができる窒化アルミニウム焼結体を提供するものである。
シリコンウエハー等の半導体ウエハーに膜付けやエッチング処理等を施す半導体製造装置において、該半導体ウエハーを保持するために静電チャックが使用されている。
近年、静電チャック用基材として、窒化アルミニウムが用いられるようになった。窒化アルミニウムは、その優れた熱伝導性やエッチングガスなどのハロゲン系腐食性ガスに対する耐食性を有している。さらに、高い耐熱衝撃性を有していることも知られており、急速加熱・冷却を行う静電チャック用基材として好適である。
ところが、窒化アルミニウムの体積抵抗率は、一般的に、室温で1.0×1014Ωcm以上と高いため、例えば、前記静電チャックの用途に使用する場合には、吸着力が不足するという問題を有する。
かかる問題に対して、基材である窒化アルミニウムの体積抵抗率を低下させる方法として、窒化アルミニウムにセリウム等の金属を添加することにより、体積抵抗率を10〜1012Ωcmの範囲に制御する方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、窒化アルミニウム中の希土類元素含有量を150ppm以上、0.5重量%以下にすることにより、体積抵抗率を低下させることも知られている(特許文献2)。
特開平2001−163672号公報 特開平9−315867号公報
しかし、前記の窒化アルミニウムにセリウムを添加して焼結する方法は、体積抵抗率を低下させることは出来るものの、セリウムは酸化物の形態で窒化アルミニウムにそのまま残存してしまう。
また、窒化アルミニウムに希土類元素を酸化物換算で150ppm以上、0.5重量%以下含有させた場合も同様に窒化アルミニウムに希土類元素が酸化物の形態でそのまま残存してしまう。
このように、半導体製造プロセスに使用する静電チャックのような部材に金属元素が残存していると、半導体ウエハーの汚染を招く虞があり、その結果、製品の歩留りを低下させる。
従って、本発明の目的は、前記セリウムや希土類元素よりなる金属元素を含有させることの無い高純度の焼結体でありながら、体積抵抗率を低下することができる窒化アルミニウム焼結体を提供することにある。
本発明者らは上記課題に鑑み、鋭意検討を重ねた。その結果、窒化アルミニウムの焼結において、焼結助剤を使用せず、或いは、特定量以下のアルカリ土類金属化合物を焼結助剤として用いて、特定の条件により焼成した窒化アルミニウム焼結体は、十分な強度を発揮するための適度な結晶粒径を有すると共に、従来の窒化アルミニウム焼結体において達成し得なかった、低い酸素濃度と低い金属不純物量を有し、これにより、室温における体積抵抗率が1.0×10Ωcm以下と、従来の窒化アルミニウム焼結体に比べて極めて低い体積抵抗率を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、平均結晶粒径が15〜30μmであり、酸素濃度が0.1質量%〜0.6質量%、金属不純物量が100ppm以下であること特徴とする窒化アルミニウム焼結体である。
また、本発明は、平均粒子径0.1〜20μmの窒化アルミニウム粉末、及び、該窒化アルミニウム粉末に対して焼結助剤を0〜0.1質量部含有する成形体を、中性又は還元雰囲気下で、平均結晶粒径が15〜30μmに到達するまで焼結を行うことを特徴とする窒化アルミニウム焼結体の製造方法をも提供する。
本発明によれば、従来では達成できなかった、室温で1.0×10Ωcmという極めて低い体積抵抗率であり、且つ、金属不純物の含有量も少ない、高純度の窒化アルミニウム焼結体が提供される。
そして、上記特性を有する窒化アルミニウム焼結体は、半導体製造装置用部材として、特に静電チャック基材として使用することが可能である。本発明の窒化アルミニウムを用いた静電チャックは、その低い体積抵抗率尚且つ高純度であることから半導体ウエハーへの汚染を極限まで抑制することが可能であり、半導体製造歩留まりを高めることが実現可能である。
(窒化アルミニウム焼結体)
本発明の窒化アルミニウム焼結体は、平均結晶粒径が15〜30μm、特に、17〜25μmであり、酸素濃度が0.1質量%〜0.6質量%、特に0.2質量%〜0.5質量%、金属不純物量が100ppm以下、特に、50ppmであることを特徴とする。
先ず、平均結晶粒子径及び酸素濃度が上記範囲内にあることは、低い体積抵抗率を実現するために重要である。
即ち、平均結晶粒径が15μm未満の場合、前記窒化アルミニウム焼結体中の酸素濃度値との組み合わせにおいて、低い体積抵抗率を発現することが困難となる。また、平均結晶粒径が30μmを超えた場合は、窒化アルミニウム焼結体の強度低下が著しく、例えば、静電チャックの用途において、実用上の強度が不足する。さらには、結晶粒子の脱落が生じ易くなり、加工性に劣る。
また、窒化アルミニウム焼結体中の酸素濃度が0.1質量%未満の場合、前記結晶粒径との組み合わせにおいて低い体積抵抗率を発現することが困難となる。また、前記した他の条件を満足しながら、0.6質量%を超える酸素濃度の窒化アルミニウム焼結体を得ることは、製造上困難であり、達成できたとしても、体積抵抗率は上昇する傾向にある。
尚、本発明において前記酸素濃度は、後述する実施例にその測定方法を示すように、窒化アルミニウム焼結体の結晶粒中或いは結晶粒界中に存在する酸素濃度を示すものであり、必要に応じて焼結体の表面に形成される酸化膜の酸素濃度を除いた値をいうものである。
本発明において、前記窒化アルミニウム焼結体の結晶粒径は、通常、助剤なしでは達成できない程度の大きさを有する。しかし、本発明においては、後述する特殊な製造方法によって、焼結助剤を添加しないで、或いは、焼結助剤を大量に添加することなく、しかも、低抵抗化をもたらす金属を添加することなく、前記大きさの結晶粒径と酸素濃度を有する窒化アルミニウムを得ることに成功したものである。
その結果、本発明の窒化アルミニウム焼結体は、更に、金属不純物量が100ppm以下、特に、50ppm以下と極めて高純度であり、例えば、半導体製造装置における半導体ウエハーの保持に使用する静電チャックを構成した場合、保持される半導体ウエハーの汚染を効果的に防止することが可能となる。
本発明の窒化アルミニウム焼結体は、上述の構成により、体積抵抗率が1.0×10Ωcm以下、特に、5.0×10Ωcm以下という極めて低い体積抵抗率という、従来の窒化アルミニウム焼結体では達成できなかった優れた特性を有する。
また、本発明の窒化アルミニウム焼結体は、上記特徴に加えて、熱伝導率が90W/mK以上の高い熱伝導率を発揮することも可能である。
尚、上記各物性の測定は、後述の実施例に示した方法によって測定したものである。
(窒化アルミニウム焼結体の製造方法)
本発明の窒化アルミニウム焼結体を製造する方法は特に制限されるものではないが、好適な方法として、以下に示す方法を挙げることができる。
即ち、平均粒子径0.1〜20μmの窒化アルミニウム粉末、及び、該窒化アルミニウム粉末に対して焼結助剤を0〜0.1質量部含有する成形体を、中性又は還元雰囲気下で、平均結晶粒径が15〜30μmに到達するまで焼結を行うことを特徴とする窒化アルミニウム焼結体の製造方法が提供される。
本発明の製造方法において、使用する窒化アルミニウム粉末は、焼結において粒成長し、前記本発明の窒化アルミニウム焼結体の結晶粒径を達成可能な粒子径が適宜選択される。一般には、目的とする前記結晶粒径より小さい平均粒子径を有することが好適である。具体的には、平均粒子径が0.5〜20μm、好ましくは、0.7〜15μmの窒化アルミニウム粉末が好適であり、特に、1〜10μmのものがより好適である。
また、上記窒化アルミニウム粉末は、金属不純物濃度が50ppm以下であることが好ましい。また、酸素濃度も、1質量%以下のものが好ましい。
本発明において、焼結助剤としては、焼成時に揮散し易く、後に金属成分が残存し難い焼結助剤が好適であり、その中で、カルシウムアルミネート化合物が最も好適であるが、その他、CaO、SrOなどのアルカリ土類系化合物を使用することができる。これらの焼結助剤は、単独、或いは組み合わせて使用することができる。
また、上記焼結助剤の添加量は、窒化アルミニウム粉末100重量部に対して0.1質量部以下が好ましい。焼結助剤の添加量をこの範囲に制御することにより、得られる焼結体中の金属不純物の濃度を低減させることができ、また、前記低体積抵抗率を持つ窒化アルミニウム焼結体を得ることが可能となる。
窒化アルミニウム粉末と焼結助剤(粉末)との混合は、公知の方法によって行なうことができる。例えば、ボールミル等の混合機によって、乾式または湿式により混合する方法が好適で採用できる。上記方法の中で、湿式で混合する場合は、水、アルコール類、炭化水素類等の分散媒を使用するが、分散性の点でアルコール類、炭化水素類を用いることが好ましい。
本発明においては、上記焼結助剤を使用せずに焼成を実施することが可能であり、本発明において、最も好適な態様である。
本発明の窒化アルミニウム焼結体の製造方法においては、窒化アルミニウム焼結体を量産するため、上記混合物の成形体の強度が必要とされる。
かかる強度を保つ目的で、有機バインダーを使用して窒化アルミニウム粉末を成形する方法が採用される。上記有機バインダーとしては、ポリビニルブチラール等のブチラール樹脂、ポリメタクリルブチル等のアクリル樹脂等、公知のものが挙げられる。
上記有機バインダーは、窒化アルミニウム粉末100重量部に対して、0.1〜30重量部、好ましくは、1〜15重量部の割合で配合することが好ましい。
また、上記組成物中には、必要に応じて、グリセリン化合物類などの分散剤及びフタル酸エステル類などの可塑剤も添加してよい。
上記した窒化アルミニウム粉末、焼結助剤粉末、及び有機バインダーよりなる組成物は、例えば、ドクターブレード法等によりシート状に成形される。
得られた成形体は、空気中、窒素中、水素中等の任意の雰囲気で加熱し、脱脂する。特に、本発明においては、後記のように、脱脂後の残留炭素量(含有量)を特定の範囲とすることが目的を達成するために好ましく、また、残留炭素量の調整がし易い、空気中での脱脂が好ましい。また、脱脂における温度は、有機バインダーの種類によっても異なるが、300〜900℃が好ましく、300〜700℃が特に好ましい。
本発明において、上述した脱脂を行って得られる脱脂体中の残存炭素量は、100〜1000ppm、好ましくは、300〜700ppmに調整されることが好ましい。
上記脱脂体中の残存炭素量の調整方法は特に制限されないが、例えば、脱脂時間を調整する方法、脱脂温度を調整する方法、有機バインダーの使用量を調整する方法、有機バインダーの種類を選択する方法等を単独で、或いは組み合わせて採用することができる。
また、上述の方法は、有機バインダーを使用して成形し、これを脱脂する方法を示したが、焼成前の成形方法としては、窒化アルミニウム粉末と焼結助剤との混合物を圧縮成形する方法も好適に採用することができる。具体的には、一軸成形機にて、仮成形体を製造した後、CIP(冷間アイソスタテックプレス)成形機にて1〜3t/cmで加圧成形する方法が挙げられる。
本発明において、上記方法により得られた脱脂体或いは加圧成形体を焼成する条件は、中性又は還元雰囲気下で、平均結晶粒径が15〜30μmに到達する条件であれば、公知の条件が特に制限無く採用される。好適には、還元雰囲気下での焼成する工程を含む焼成方法が推奨される。
上記還元性雰囲気を実現する方法としては、成形体とカーボンとを容器内に共存させる方法、カーボン製の容器を用いる方法等が挙げられるが、その中でも、得られる熱伝導性や電気物性等を勘案すると、成形体とカーボンとを容器内に共存させる方法が好適であり、特に、密閉容器内に成形体とカーボンとを収容する方法がさらに好適である。
また、上記カーボンの発生源は特に制限されず、無定形炭素や黒鉛等の公知の形態のカーボンを用いることができ、固体状のカーボンが好適である。上記カーボンの形状としては、特に制限されず、粉末状、繊維状、フェルト状、シート状、板状のいずれもよく、またそれらを組み合わせてもよい。その中でも、より低い体積抵抗率を得ることを勘案すると、板状の無定形炭素や黒鉛が好適である。
更に、成形体とカーボンとを容器内に収容する方法は、特に制限されず、また、カーボンと成形体とを非接触、接触のいずれの形態で収容してもよい。その中でも、非接触の形態の方が、得られる焼結体の体積抵抗率の制御の容易さの点で好ましい。また、上記非接触の形態は、公知の形態を採用すればよく、たとえば、単にカーボンと成形体との間に間隔を設ける方法、カーボンと成形体との間に窒化ホウ素等の粉末を介在させることにより非接触にする方法、カーボンと成形体との間に窒化アルミニウム、窒化ホウ素等のセラミックス製の板等を設置して非接触にする方法等が挙げられるが、体積抵抗率の制御性を勘案すると、カーボンと成形体との間に板等を設置して非接触にする方法が好適であり、特に密閉容器内においてカーボンを収容した空間と、成形体を収容した空間をできるだけ遮断するように板を設置する方法が、さらに、低い体積抵抗率を有する窒化アルミニウム焼結体を得るために好ましい。
上記還元雰囲気下における焼成は、温度1800〜1900℃で、少なくとも20時間実施することが好ましい。また、上記焼成は、長時間行うことによって、窒化アルミニウム焼結体の結晶粒子の成長を伴うので、200時間以内とすることが好ましい。好適な焼成時間は、窒化アルミニウム粉末と目的とする結晶粒径との粒径差によって異なるが、一般に、40〜100時間である。
また、還元雰囲気下での焼成に、中性雰囲気下での焼成を組み合わせて実施することも特に制限されない。具体的には、中性雰囲気下での焼成後、還元雰囲気下での焼成を行う態様、中性雰囲気下での焼成後、還元雰囲気下での焼成を行い、更に中性雰囲気下での焼成を行なう態様等が挙げられる。
上記中性雰囲気下とは、雰囲気中に酸素[O2]及び炭素が実質的に存在しない状態をいう。かかる状態は、具体的には、密閉容器内を窒素、アルゴン等の不活性ガスに置換し、且つ、該密閉容器として、窒化アルミニウム、窒化ホウ素等のセラミックスや、タングステン[W]、モリブデン[Mo]等の非炭素製の材料よりなる容器を使用し、該密閉容器内に脱脂体中の残存炭素以外に炭素源を存在させない状態で焼成することによって達成される。
その中でも、耐久性の点から窒化アルミニウム、窒化ホウ素等のセラミックス製の容器が好ましい。また、材質の全てを上記材料で構成する必要はなく、たとえば、カーボン質の容器内面を、上記した非カーボン質でガスを透過しない材料で被覆したものも使用することができる。
以下、本発明の方法を具体的に説明するための実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例及び比較例における各種の物性の測定は次の方法により行った。
1)金属不純物濃度
金属不純物濃度は、窒化アルミニウム焼結体を粉砕し粉末状にした後、アルカリ溶融後、酸で中和し、島津製作所製「ICP−1000」を使用して溶液のICP発光分析により定量した。
また、窒化アルミニウム粉末については、上記粉砕後の操作から適用した。
2)酸素濃度
酸素濃度は、窒化アルミニウム焼結体を粉砕し粉末状にした後、堀場製作所製「EMGA−2800」を使用して、グラファイトるつぼ中での高温熱分解法により発生したCO、COガス量から求めた。
3)焼結体の結晶粒径
焼結体破断面の倍率1500倍のSEM写真より、コード法を用いて求めた。
4)熱伝導率
理学電気(株)製の熱定数測定装置PS−7を使用して、レーザーフラッシュ法より測定した。厚み補正は検量線により行った。
5)電気物性
体積抵抗率は、JIS2141に基づいて測定した。
実施例1
内容積が2.4Lのナイロン製ポットに、鉄芯をナイロンで被覆した、直径15mmのナイロンボール(表面硬度100kgf/mm以下、密度3.5g/cm)を入れ、次いで、平均粒径が1.3μm、比表面積3.4m/g、酸素濃度0.8wt%、金属元素濃度35ppmの窒化アルミニウム粉末にエタノールを溶媒として40重量部を加えて湿式混合した。この時、前記ナイロンボールはポットの内容積の40%(見かけの体積)充填した。混合はポットの回転数70rpmで3時間行った。さらに得られたスラリーを乾燥して窒化アルミニウム粉末を得た。
次に、得られた窒化アルミニウム粉末10gを一軸成形機にて直径40mm、厚み6mmの成形体に仮成形した後、CIP成形機にて3t/cmの荷重をかけて本成形を行った。
上記操作にて得られた成形体をAlN製のセッターを用いて窒素雰囲気中、焼成温度1880℃、50時間で還元雰囲気下での焼成を行った。直径30mm、厚み3mmの窒化アルミニウム焼結体を得た。窒化アルミニウム焼結体の製造条件を表1に、得られた窒化アルミニウム焼結体の特性を表2にそれぞれ示した。
実施例2
焼成時間を30時間としたこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。窒化アルミニウム焼結体の製造条件を表1に、得られた窒化アルミニウム焼結体の特性を表2にそれぞれ示した。
実施例3
実施例1に用いた窒化アルミニウム粉末を100質量部としたときに、焼結助剤としてカルシウムアルミネート化合物を0.05質量部添加したこと以外は実施例1と同様の操作を行った。窒化アルミニウム焼結体の製造条件を表1に、得られた窒化アルミニウム焼結体の特性を表2にそれぞれ示した。
実施例4
焼結助剤としてカルシウムアルミネート化合物を0.1質量部添加したこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。窒化アルミニウム焼結体の製造条件を表1に、得られた窒化アルミニウム焼結体の特性を表2にそれぞれ示した。
比較例1
焼結助剤として酸化イットリウムを0.5質量部添加したこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。窒化アルミニウム焼結体の製造条件を表1に、得られた窒化アルミニウム焼結体の特性を表2にそれぞれ示した。
比較例2
焼結助剤としてカルシウムアルミナート化合物を1質量部添加したこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。窒化アルミニウム焼結体の製造条件を表1に、得られた窒化アルミニウム焼結体の特性を表2にそれぞれ示した。
比較例3
焼結助剤としてカルシウムアルミネート化合物を2質量部添加したこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。窒化アルミニウム焼結体の製造条件を表1に、得られた窒化アルミニウム焼結体の特性を表2にそれぞれ示した。
比較例4
焼結助剤としてカルシウムアルミネート化合物を3質量部添加したこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。窒化アルミニウム焼結体の製造条件を表1に、得られた窒化アルミニウム焼結体の特性を表2にそれぞれ示した。
比較例5
焼結助剤としてカルシウムアルミネート化合物を5質量部添加したこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。窒化アルミニウム焼結体の製造条件を表1に、得られた窒化アルミニウム焼結体の特性を表2にそれぞれ示した。
比較例6
焼結助剤として酸化イットリウムを5質量部添加し、焼成温度を1780℃、保持時間を5時間とし、中性雰囲気下で焼成したこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。窒化アルミニウム焼結体の製造条件を表1に、得られた窒化アルミニウム焼結体の特性を表2にそれぞれ示した。
Figure 2006306653
Figure 2006306653

Claims (6)

  1. 平均結晶粒径が15〜30μmであり、酸素濃度が0.1質量%〜0.6質量%、金属不純物量が100ppm以下であることを特徴とする窒化アルミニウム焼結体。
  2. 室温における体積抵抗率が1.0×10Ωcm以下である請求項1記載の窒化アルミニウム焼結体。
  3. 平均粒子径0.1〜20μmの窒化アルミニウム粉末、及び、該窒化アルミニウム粉末に対して焼結助剤を0〜0.1質量部含有する成形体を、中性又は還元雰囲気下で、平均結晶粒径が15〜30μmに到達するまで焼結することを特徴とする窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
  4. 焼結助剤が、アルカリ土類金属化合物である請求項3記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
  5. 前記焼結温度が1800〜1900℃である請求項3記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
  6. 焼結時間が20時間以上である請求項3記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
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