JPH0820788B2 - マ−キング装置 - Google Patents

マ−キング装置

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JPH0820788B2
JPH0820788B2 JP62143305A JP14330587A JPH0820788B2 JP H0820788 B2 JPH0820788 B2 JP H0820788B2 JP 62143305 A JP62143305 A JP 62143305A JP 14330587 A JP14330587 A JP 14330587A JP H0820788 B2 JPH0820788 B2 JP H0820788B2
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孝信 鈴木
有紀 藤田
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  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)
  • Exposure Or Original Feeding In Electrophotography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は複写機等の記録装置において原稿の画像中の
必要な部分に白黒を含む所定のカラーでマーキングを行
うことのできるマーキング装置に係わり、特に原稿に後
からマーキング処理を行うときに好適なマーキング装置
に関する。
「従来の技術」 近時、オフィスで使用される文書のカラー化が進んで
いる。例えばカラーで作成した書類は黒1色で作成され
た書類よりも視覚的に強く訴えることができ、また重要
な箇所を1目で表示することができる。このようなこと
から、例えば通常黒1色で記す文書の一部を赤色等のカ
ラーの筆記具を用いて記すことも行われており、同様の
効果を達成するようにした複写機も提案されている。
このうち特開昭60-95457号公報では、複数の原稿の像
をそれぞれ異なった現像器を用いて画像形成する。また
特開昭60-166969号公報では、原稿の特定領域に色指定
を行い、この部分についてはカラーで画情報を再現させ
る。更に特開昭60-239764号公報では、原稿上の所定の
画像エリアをコピー用紙上の希望するエリアに複写可能
にすると共に、この複写を所望の色で行うことができる
ようにしている。
ところで(i)文書を作成する際にその一部をカラー
インク等の筆記具を用いて黒以外の色で記すことは、完
全な手作業によらなければならないため事務効率が大変
悪い。また、色むら等が生じた場合には、文書の品位を
低下させてしまう。
一方、(ii)複写機を用いて一部の領域や一部の書類
をカラーで記す場合には、モノクロの画情報に対してカ
ラーの画情報を精度よく位置合わせを行う必要がある。
また、一般に特定領域の文字等の画情報を他の領域と
異なった色で表現すると、利用者はこの領域の内外で読
み取る色が異なってしまい、視覚的に疲労を起こしやす
いという問題もあった。また、例えば特開昭60-166969
号公報に記載された電子複写装置では、入力ペンで指定
した領域について特定のカラーで記録が行われた後でな
ければ次のカラーで記録する領域を指定することができ
ず、着色領域の指定作業が煩雑となるという問題もあっ
た。
そこで、特定の領域であっても画情報自体は他の領域
と同一の色で表現し、その特定の領域についてのみ背景
の色を代えて、いわゆるマーキング(着色)を行うこと
のできるマーキング装置が提案されている。
この提案のマーキング装置は、第54図に原理的に示し
たように原稿の全領域を特定の1色でコピーするための
第1の記録手段11と、原稿上の領域を指定する領域指定
手段12と、指定された領域に前記した色以外の所定の色
でマーキングを行う第2の記録手段13と、第1および第
2の記録手段11、13の記録動作を択一的に選択する選択
手段14と、この選択手段14によって選択された順序に応
じて記録動作を制御する制御手段15とを具えている。
そして、第1の記録手段11と第2の記録手段13とを順
にいずれかの側から使用して画像とマーキング領域とを
重ね合わせるようにする。これにより例えば黒色で記さ
れた原稿の所望の領域に赤色等の色でマーキングを行う
ことができ、マーキング部分を他の部分と区別して認識
させることができる。
第55図〜第58図はマーキングカラーの適用例を示した
ものである。
このうち第55図は原稿16の2つの矩形領域17A、17Bに
1色でマーキングを行った例を示している。これに対し
て、第56図は、一方の領域17Cと他方の領域17Dのマーキ
ングの濃度を異ならせている。このようにマーキングの
行われる部分のコピー濃度を異ならせると、マーキング
の行われた部分を重要度別に、あるいは分野や用途別等
に区別することができ、更に便利である。
もちろん、マーキングを行う領域は矩形に限る必要は
ない。第57図は三角形の領域17E、台形の領域17F、円形
の領域17G等の各種形状の領域が可能であることを表わ
している。またマーキングカラーによる処理は、必ずし
も特定領域をカラーで覆うことを意味しない。例えば第
58図に示すように特定領域を囲む枠状の領域17Hを設定
してもよいし、太めのアンダーライン状の領域17Iを設
定するようにしてもよい。
なお、第57図における円形の指定は中心点の座標と半
径あるいは直径の長さの指定をテンキー等から行った
り、後に説明するエディタパッドから中心点の位置と円
周上の1点を入力することで可能となる。図示しないが
楕円の指定も同様にして行うことができる。三角形、四
角形等の多角形の位置指定については、後に詳しく説明
する。
「発明が解決しようとする問題点」 ところで従来提案されたマーキング装置では、原稿上
の画情報の記録と特定領域へのマーキングとを一連の作
業として行っていた。すなわち、装置から排出された書
類はマーキングの処理も同時に完了していた。従って、
()書類のある部分についてマーキングを追加したい
場合には、これを行うことができず、前述した手作業に
頼るかマーキング処理を最初からやり直すしかなかっ
た。また、(ii)手元に保管するオリジナルとしての原
稿にコピーと同様のマーキングを行うことができず、マ
ーキングを行った書類を保管しようとした場合には、マ
ーキングの行われたコピーを更に1部用意し保管する必
要があった。これはコピーに要する経費を増大させるば
かりでなく、保管書類を増加させるという不都合を生じ
させた。
そこで本発明の目的は、書類に追加的にマーキング処
理を行うことのできるマーキング装置を提供することに
ある。
「問題点を解決するための手段」 本発明では、第1図に原理的に示すように()記録
を行おうとする用紙上の特定の1または複数の領域を指
定する領域指定手段12と、(ii)この用紙上における領
域指定手段12によって指定された領域にのみ特定の記録
条件を用いて所定の淡い一様な濃度でマーキングを行う
記録手段18と、(iii)この記録手段18によってマーキ
ングを行うためのカラーを指定するマーキング用カラー
指定手段19とをマーキング装置に具備させる。ここでマ
ーキングを行う記録手段18は、マーキングを行う箇所で
チャージコロトロンに流れる電流を制限するマーキング
時電流制限手段を備えるものであってもよいし、マーキ
ングを行う箇所で現像のバイアスを変化させるマーキン
グ時現像バイアス調整手段を備えるものであってもよ
い。また、マーキングを行う箇所の露光量を変化させる
マーキング時露光量調整手段を備えるものであってもよ
い、以上説明した3つの調整手段を組み合わせたマーキ
ングカラー領域コピー濃度調整手段を備えるものであっ
てもよい。
ここで記録手段によるコピー濃度が光学濃度で0.6か
ら1.2の範囲にあれは通常の場合良好なマーキングを行
うことができる。マーキングを行うカラーが複数設定可
能である場合には、これらのカラーごとにマーキングの
濃度を指定するこができると便利である。また、領域指
定手段によって指定された領域がディスプレイによって
表示されるようにすると、マーキングを行う領域の位置
関係を確認したりそれぞれの領域ごとにマーキングの行
われる色を確認することができる。色の確認はカラーデ
ィスプレイを用いてそれらのカラーで行ってもよいし、
カラーを表わした文字や記号をこれら領域ごとに表示し
てもよい。領域が複数設定される場合には、これら領域
を特定する符号を領域ごとに表示するようにすれば、こ
れらの領域の修正やカラーの変更等の作業に便利であ
る。
このように、本発明によれば記録を行おうとする用紙
上の領域を指定してその用紙上にマーキングを行うよう
にしたので、書類に対する追加的なマーキングを容易に
行うことができる。
「実施例」 以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
目次 まず、この実施例の内容についての目次を表示する。
(1)複写機のシステム構成 (2)装置の構成の一例 (3)装置の回路構成 (4)複写機の具体的な回路構成 (4−1)感光体ドラムの周辺 (4−2)現像装置の切換機構 (4−3)光学系 (4−4)定着装置 (4−5)コンソールの制御 (4−6)ビリングカウンタ (4−7)電源 (4−8)搬送系 (4−9)DADF (4-10)ソータ (4-11)中間トレイ (4-12)エディタパッド (4-13)大容量トレイ (5)マーキング処理 (5−1)マーキングの原理 (5−2)コピー濃度の調整 (5−3)マーキング制御の一般 (5−4)カラーの濃度調整概要 (5−5)カラー濃度調整の操作 (5−6)領域の修正操作 (5−7)色表示の制御 (1)複写機のシステム構成 第2図は本発明の一実施例における複写機のシステム
構成を表わしたものである。
この図に示すように本実施例の複写機は最も基本的な
構成としてのベースマシン21に所望の付加装置を取りつ
けて機能アップを図ることができるようになっている。
ここでベースマシンとは、1段の供給トレイとマニュア
ルフィード用のトレイを備え、プラテンガラス上に原稿
をマニュアルでセットしてコピーをとることのできる装
置である。このベースマシンには、次のような付加装置
を取りつけることができる。
(1)ICカード装置22; ICカード装置22はICカードを用いて必要なデータをベ
ースマシン21に供給したり、反対にベースマシン21から
ICカードにデータを書き込むときに使用する装置であ
る。後に説明するエディタパッドを用いてデータ(座標
データ)の入力を行う場合には、ICカード装置22にこの
エディタパッドを接続して入力作業を行う。なお、本実
施例のICカード装置22はICカードとエディタパッドの制
御を択一的に行うようになっており、両者を同時に使用
してデータの入力を行うことはできない。
(2)ADF23およびDADF24; ADF23は原稿自動送り装置と通常称されているもの
で、原稿を1枚ずつベースマシン21のプラテンガラス上
に送り込み、露光終了後にこれを排出するものである。
原稿に対する露光は定められた一方の面に対してのみ行
われる。これに対してDADF24はデュプレックス用、すな
わち両面コピー用の原稿自動送り装置である。DADF24で
は原稿の一方の面がプラテンガラスに向き合うような状
態でこれを搬送して第1回目の露光を行う。そして露光
終了後の原稿をDADF24のトレイに戻す際にその表裏を逆
転させる。これによりこの原稿が再度送り出された場合
には先の露光面と逆の面が露光されることになる。ベー
スマシン21は後に説明する付加装置を用いた状態でコピ
ー用紙の表裏別々にコピーを行うことができるようにな
っている。
なお、ADF23は従来から複写機に用いられている原稿
自動送り装置と基本的に同じ構造であるが、本実施例の
装置の場合には原稿の挿入方向を向かって左側からと
し、ベースマシン21からはみ出ないような形となってい
る。
(3)通常のプラテン25およびエディタパッド付きプラ
テン26; エディタパッド付きプラテン26は、原稿の編集用にエ
ディタパッドと呼ばれる座標入力装置をプラテン上に配
置した構造のものである。通常のプラテン25はこのよう
な機構を備えていない。
(4)コンソールパネル; コンソールパネルにはバックリットタイプ27のものと
メッセージ表示付き28のものとがある。ここでバックリ
ットタイプ27は、メッセージの配置された領域を背後か
らランプ等で選択し、その部分を読めるようにしたもの
である。
(5)供給トレイの追加; これには、次のような形態がある。
(a)第2および第3の供給トレイ31-2、31-3; これら2つの供給トレイを追加することにより、最大
3種類のサイズのコピー用紙をベースマシン21に対して
送り出すことができる。
(b)第2および第3の供給トレイ31-2、31-3と中間ト
レイ33。ここで中間トレイ33とは、用紙の1つの面に複
数回のコピーを行ったり、2つの面に交互にコピーを行
う場合にコピー済の用紙を一時的に収容するトレイであ
る。
(c)第2、第3の供給トレイ31-2、31-3と中間トレイ
33および第4、第5の供給トレイ34、35。
(d)第2および第3の供給トレイ31-2、31-3と中間ト
レイ33および大容量トレイ。
ここで大容量トレイとは、数千枚のコピー用紙を収容
することのできる供給トレイである。
(5)排出されたコピー用紙の収容装置。
コピー用紙は排出トレイ37に通常収容されるが、この
システムでは10ビンのソータ38と20ビンのソータ39を用
意している。従ってこれらソータの一方をセットするこ
とにより最大10または20の配付先別にコピーをソーティ
ングすることができる。
(2)装置の構成の一例 第3図はこのマーキング装置としての複写機のシステ
ム構成の一例を表わした外観図である。
この実施例の複写機では、ベースマシン21の上にDADF
24が取りつけられており、その上面後方にはICカード装
置22が配置されている。ベースマシン21の上面手前には
メッセージ表示付きのコンソールパネル28が配置されて
いる。また図では現われていないが装置右側部には手差
しトレイ41が取りつけられており、左側部には10ビンの
ソータ38が取りつけられている。手差しトレイ41はマニ
ュアルフィード用のものであるが、複数枚の用紙を同時
にセットし順次給送することができるようになってい
る。
ベースマシン21にはその基本構成として第1の供給ト
レイ31-1が取りつけられていることはすでに説明した。
この実施例の複写機では、その下に第2および第3の供
給トレイ31-2、31-3が配置されており、中間トレイ33を
挟んで第4および第5の供給トレイ31-4、31-5が配置さ
れている。これら供給トレイ31-1〜31-4および中間トレ
イ33は共に前面に引き出せるようになっており、操作性
の向上と複写機の配置スペースの節約が図られている。
第4図はこの複写機の概略を表わしたものである。ベ
ースマシン21内には感光体ドラム51が配置されている。
感光体ドラム51はチャージコロトロン(帯電器)52によ
って一様に帯電されるようになっている。感光体ドラム
51は図で矢印53方向に定速回転を行うようになってお
り、帯電されたドラム表面は露光箇所54において露光さ
れる。ここで露光箇所54には、ベースマシン21の上面に
配置されたプラテンガラス55上に載置された図示しない
原稿の光像が入射されるようになっている。このため
に、露光ランプ56と、これによって照明された原稿面の
反射光を伝達する複数のミラー57および光学レンズ58と
が配置されており、このうち所定のものは原稿の読み取
りのためにスキャンされるようになっている。
さて、露光箇所54でスリット状に露光さた画情報によ
って感光体ドラム51上には原稿に対応した静電潜像が形
成される。この静電潜像は、現像装置59によって現像さ
れ、トナー像が作成される。トナー像は感光体ドラム51
の回転と共に移動しトランスファコロトロン(転写器)
50の近傍を通過する。
一方、ベースマシン21に配置されている第1の供給ト
レイ31-1に収容されているコピー用紙60あるいは手差し
トレイ41に沿って手差しで送り込まれるコピー用紙60
は、送りロール61-1あるいは63によって送り出され、搬
送ロール69に案内されて感光体ドラム51とトランスファ
コロトロン50の間を通過する。このとき、トナー像がコ
ピー用紙上58に転写されることになる。転写後のコピー
用紙60は、ヒートロール66およびプレッシャロール67の
間を通過して熱定着される。そして、搬送ロール68、68
の間を通過して図示しない排出トレイ上に排出されるこ
とになる。
なお、この実施例ではベースマシン21にDADF24を取り
つけている。従って原稿の両面を順にプラテンガラス55
上に載置することも可能である。この場合には、DADF24
の原稿収容部に積層された原稿のまず片面がプラテンガ
ラス55の上面にセットされる。そして、複写が終了した
時点で原稿が表裏逆の状態で原稿収容部に再セットさ
れ、この後にプラテンガラス55上に再度送り込まれるこ
とになる。
なお、この実施例の複写機ではベースマシン21の下に
5つのトレイ31-2〜31-5、33を取りつけたが、この代わ
りに単にキャビネットを配置し消耗品の収納等にあてる
こともできる。また、ベースマシン21の構成のままでこ
の複写機をデスクトップの複写機として机上に載置する
ことも可能である。もちろん、第1の供給トレイ31-1の
下に第2の供給トレイ31-2のみを取り付け、この構成の
複写機を同様に机上に載置することも可能である。
第5図はこの複写機のコンソールパネルの一例を表わ
したものである。コンソールパネルは複数の形態を採り
うるが、先に説明したように本実施例の複写機ではメッ
セージ表示付きのコンソールパネル28を使用する。
さて、コンソールパネル28にはその上部にメニュー表
示板71が配置されており、それぞれのパネル部分74〜79
の内容が文字で表示されている。このうちソータ用パネ
ル74には1つのスイッチ81と2つの表示ランプ82が配置
されており、ソータが接続された場合におけるソーティ
ングのモードを選択することができるようになってい
る。ソーティングのモードには、コピー用紙を順に堆積
するためのスタックモードと、ソータの各ビンにコピー
用紙を仕分けするための丁合モードとがある。
次の機能選択用パネル75には()画像の編集、また
は修正・確認を行うためのスイッチ83、(ii)ジョブメ
モリに記憶させるためのスイッチ84、(iii)その他い
ろいろな複写形態をとるためのスイッチ85および(iv)
両面コピーをとるためのスイッチ86と、これらのスイッ
チの選択の有無を表示するための表示ランプ82が配置さ
れている。ここで、()編集とはエディタ等を用いて
編集のためのデータを入力するための機能であり、修正
・確認とは入力データを後述する液晶表示部に表示して
確認したり、データの入れ替えを行う機能をいう。ま
た、(ii)ここで使用されるメモリは電池によってバッ
クアップされたランダム・アクセス・メモリから構成さ
れる不揮発性メモリである。もちろん、ICカード、磁気
カード、フロッピーディスク等の他の記憶媒体も不揮発
性メモリとして使用することができる。この複写機では
オペレータによるコンソールパネル28の操作の負担を軽
減するために、画像の濃度や倍率の設定等をプリセット
することかできるようになっており、このプリセットさ
れた値を不揮発性メモリに記憶するようになっている。
(iii)スイッチ85を押すと、このコンソールパネル28
の表示パネル79に文字情報が表示され“その他”の機能
のうち所望の機能を選択することができるようになって
いる。
ここでいう“その他”の機能には、例えば(イ)ペー
ジ連写機能、(ロ)わく消し機能、(ハ)とじしろ機能
がある。このうち(イ)ページ連写機能とは、製本原稿
のように2ページに跨がった原稿を見開きの状態で1ペ
ージずつに2分割して順にコピーする機能である。また
(ロ)わく消し機能とは、原稿の周辺部分の画情報につ
いてはコピーを行わず、あたかも画情報の周辺に“枠”
を設定したようにする機能である。(ハ)とじしろ機能
とは、コピーの右端部または左端部に“綴代”を設定す
る機能である。綴代は所望の長さに設定することがで
き、その数値はテンキー80から入力したり、表示パネル
79上にこの時点で表示された数値から選択することがで
きる。
(iv)最後に両面コピーとは、コピー用紙の両面にコピ
ーをとる機能である。両面コピーをとる場合には、最初
の面にコピーが行われたコピー用紙60が第4図に示す中
間トレイ33にまず収容される。次にこの中間トレイ33か
らコピー用紙60が再び送り出され、コピーの行われなか
った面にコピーが行われる。なお、この複写機では次に
説明する単色カラー複写の場合等には1つの面に2度コ
ピーを行うことになる。この場合には、中間トレイ33に
収容されるコピー用紙の表裏が両面コピーの場合と逆に
なるような工夫が行われている。
第5図のメニュー表示板71に“単色カラー強調”と表
示された部分の下側に設けられた単色カラー強調用パネ
ル76の一番上にはカラー現像剤の種類(色)を示す表示
ランプ87が4個配置されている。この複写機ではカラー
現像剤を赤色、青色等の4色のうちから1色セットある
いは複数色セットすることができるので、現在セットさ
れているカラーに該当するランプを点灯させるようにし
ている。
単色カラー強調用パネル76の残りの部分には、4つの
スイッチ88〜91とこれらのスイッチ88〜91のいずれが設
定されたかの表示を行うための表示ランプ82が配置され
ている。このうち()マーキングカラースイッチ88
は、マーキングカラーを行う際に使用するスイッチであ
る。このスイッチ88を押してマーキングを行う領域を指
定すると、一例としてはその部分にカラーの薄い色が重
ねられて記録が行われ、あたかもマーキングが行われた
ような効果を得ることができる。
(ii)連写カラー合成スイッチ90は、コピーの所定の領
域にカラー1色を記録する場合に用いられる。例えばプ
ラテンガラス55(第4図参照)の右側にカラーで表現す
べき図形を置き、左側に原稿を置いてコピーをとると、
原稿の画情報が黒色でコピーされ、その上にカラー1色
でその図形が描かれることになる。このとき、指定する
図形を網点で形成しておけば、網点の再生によって所定
の濃度に調整されたカラー図形がコピー用紙の所定の領
域に記録される。この他、商品の名称や絵柄をプラテン
ガラス55の一方に配置し、他方にその商品の売り出し価
格を書いた用紙を配置してその時々の価格を簡易に表示
するという用い方もある。
(iii)部分カラー変換スイッチ89を選択した場合に
は、指定した領域のみカラー1色でコピーが行われ、残
りの部分は黒色でコピーが行われる。これに対して(i
v)単色カラースイッチ91が選択された場合には、原稿
がカラー1色でコピーされることになる。
メニュー表示板71に“コピー濃度”と表示された部分
の下側に設けられたコピー濃度パネル77には5段階のコ
ピー濃度のいずれが選択されたかを示す表示ランプ82
と、これらのコピー濃度の1つを選択するためのシフト
キー94、95が配置されている。上側のシフトキー94が押
されるとコピー濃度が薄くなる方向で濃度設定が行わ
れ、下側のシフトキー95が押されるとコピー濃度が濃く
なる方向で濃度設定が行われる。コピー濃度は、第4図
に示した現像装置59の現像バイアスを変化させたり、露
光ランプ56(第4図)の光量を変化させたり、あるいは
感光体ドラム51に対するチャージコロトロン52による電
荷の付与量を変化させることで調整することができる。
本実施例では例えば現像バイアスを16段階に調整できる
ようになっている。
コピー濃度パネル77の下には自動濃度調整スイッチ97
が配置されている。自動濃度調整スイッチ97を押すと自
動濃度表示ランプ98が点灯して自動濃度調整モードとな
る。この自動濃度調整モードでは、原稿のスキャンが行
われている際に原稿から反射して感光体ドラム51に到達
する光の一部がハーフミラー等によって取り出され、そ
の光量に応じて現像装置59内の現像電極の電位が設定さ
れることになっている。
メニュー表示板71に“任意倍率”等と表示された部分
の下側に設けられた倍率・用紙選択用パネル78には、そ
の左側に倍率の設定および表示を行う部分が配置されて
おり、右側に用紙の選択を行う部分が配置されている。
倍率の設定および表示を行う部分には、倍率表示部99
が設けられている。この複写機は50%から200%まで任
意に1%刻みで倍率(線倍率)を設定することができ、
設定された倍率は倍率表示部99に表示されるようになっ
ている。倍率の表示はシフトキー101、102の操作による
任意倍率の設定方法と、予め定められた固定倍率の選択
を行う方法の2種類が存在する。
任意倍率の設定を行う場合には、シフトキー101、102
の操作を行う。このうち上側のシフトキー101を押下す
ると、倍率が1%ずつ増加し、下側のシフトキー102を
押すと1%ずつ減少する。シフトキー101、102を押し続
けると、その間倍率が1%ずつ連続的に変化する。
固定倍率の選択は固定倍率キー103を押すことによっ
て行う。固定倍率は倍率表示板104に表示されており、
この実施例では141.4%、86.5%、81.6%、70.7%であ
る。この他、等倍としての100%を選択することができ
る。いずれの倍率が選択されたかは、それらの左隣りに
配置された表示ランプ82のいずれが点灯したかによって
知ることができる。
コピー用紙の選択を行う部分には、用紙サイズあるい
は用紙の種類を表示した8種類の表示板105と、これら
のうちの1つを選択するためのシフトキー106、107が配
置されている。8種類の表示板105の左隣りには、いず
れの用紙サイズあるいは用紙が選択されたかを示す表示
ランプ82が配置されている。この実施例では、表示板10
5には、次の表示が行われるようになっている。
(イ)手差しトレイ表示; 手差しトレイ41(第4図)を使用するとき選択する。
従来のこの種の手差しトレイは1枚ずつ手差しを行うの
で、手差しが行われた時点でコピー用紙を手差しトレイ
から優先的に送り出せばよく、手差しトレイ自体をオペ
レータが選択する必要はない。これに対して本実施例の
手差しトレイ41は複数枚のコピー用紙を同時にセットす
ることができる。従って、コピー用紙のセットをもって
その手差しトレイ41からの給送を行わせると、コピー用
紙を複数枚セットしている時点でそのフィードが開始さ
れる可能性がある。このような事態を防止するために、
手差しトレイ41の選択を行わせるようにしたのである。
(ロ)A3用紙表示; A3サイズのコピー用紙を長手方向に送り込むためのト
レイを使用するときに選択する。
(ハ)B4用紙表示; B4サイズのコピー用紙を長手方向に送り込むためのト
レイを使用するときに選択する。
(ニ)A4用紙表示; A4サイズのコピー用紙を長手方向に送り込むためのト
レイを使用するときに選択する。
(ホ)B5用紙表示; B5サイズのコピー用紙を長手方向に送り込むためのト
レイを使用するときに選択する。
(ヘ)A4ヨコ用紙表示; A4サイズのコピー用紙を長手方向と直角方向に送り込
むためのトレイを使用するときに選択する。
(ト)B5ヨコ用紙表示; B5サイズのコピー用紙を長手方向と直角方向に送り込
むためのトレイを使用するときに選択する。
(チ)標準外用紙表示; 以上以外のサイズのコピー用紙を使用するときに選択
する。
倍率・用紙選択用パネル78の下方には、自動用紙/倍
率選択スイッチ109が配置されている。このスイッチ109
を押すと、自動用紙/倍率選択スイッチ109が選択され
予めセットされた倍率と用紙サイズの組み合わせが選択
される。オペレータは倍率・用紙選択用パネル78におけ
る表示ランプ82の点灯状態から所望の組み合わせが選択
されたかどうかを知ることができる。所望の組み合わせ
でない場合には、自動用紙/倍率選択スイッチ109を更
に押下して、組み合わせを変更させることになる。
倍率・用紙選択用パネル78の右側には表示パネル79が
配置されている。表示パネル79には、この複写機の図柄
111と液晶表示部112とが配置されている。図柄111は供
給トレイの選択状態や紙づまりの生じた場所等をランプ
の点灯で表示するようになっている。この実施例の液晶
表示部112には、漢字を含んだ文章が表示できる。この
第5図に示した例では、コピー作業を開始できること
と、設定されたコピー枚数が1枚であることを表わして
いる。またこの実施例の液晶表示部112はカラー表示用
の液晶を使用しており、指定された領域がそれぞれ指定
されたカラーで表示されるようになっている。
表示パネル79の下方には、以下のようなキーまたはボ
タンが配置されている。
(イ)オールクリアボタン114; 複写機を基本状態すなわちコピー用紙60の選択等のよ
うに初期的に設定される優先モードに戻すためのボタン
である。
(ロ)テンキー80; コピー枚数をセットしたり、複写機の診断を行う際の
診断内容の特定等を行うための数値入力に用いる。
(ハ)割り込みボタン115; 連続コピーを行っているときで、他の緊急コピーをと
る必要があるときに使用される。割り込みの処理が終了
した際に元のコピー作業に戻すための割り込みの解除に
も用いられる。
(ニ)ストップクリアボタン116; コピー作業を途中で停止するときや、コピー枚数の設
定時やソータのビンの設定時のクリアボタンとして作用
する。
(ホ)スタートボタン117; コピー作業を開始させるためのキーである。
(ヘ)選択キー118; 表示されたメッセージに対してカーソルを動かすため
のキー、すなわちカーソルキーである。
なお、マーキングカラースイッチ88を押した状態でこ
の選択キー118を押すと、複写機は単独マーキングモー
ドに設定される。このモードでは、手差しトレイ41に手
差しされた用紙に対して原稿のコピーを行わずマーキン
グのみを行う処理が行われる。この単独マーキングモー
ドでは、マーキングカラースイッチ88に対応する表示ラ
ンプ82が点滅する。これに対して、通常のマーキング処
理が行われるとき、すなわち原稿のコピーと合わせてマ
ーキングが行われるマーキングカラーモードでは、マー
キングカラースイッチ88に対応する表示ランプ82は連続
点灯するようになっている。
(ト)設定キー119; カーソルで指定された場所に設定するためのキー(リ
ターンキー)である。
(3)装置の回路構成 第6図はこの複写機の回路構成の概要を表わしたもの
である。この複写機はそのベースマシン21内のメインCP
U(中央処理装置)121とインターイメージランプ用CPU1
22によってベースマシン21の制御を行っている。ここで
インターイメージランプ用CPU122はインターイメージラ
ンプの制御を専門で行うCPUである。
インターイメージランプとは、露光後の感光体ドラム
51に光を照射して現像前の静電潜像の一部を消去するた
め等に用いられるものである。従来では、例えばB5判の
原稿を等倍でコピーする際に感光体ドラム51上における
B5判以外の領域に光を照射してトナー像が領域外で無駄
に形成されるのを防止していた。本実施例の複写機で
は、後に説明するように画像の編集等を行う機能をもっ
ている。従って、静電潜像の形成を例えば所定の矩形領
域や多角形の領域に制限しなければならない場合があ
り、このような処理を行うために静電潜像の部分的な削
除等を必要とする。このためにもインターイメージラン
プが用いられる。このように本実施例の複写機ではイン
ターイメージランプが従来と比べて高度に制御されなが
ら使用されるので、このためにメインCPU121の他に独立
したCPUを使用することにしたのである。
本実施例の複写機では、この他に次のようなCPUが用
意されており、通信ライン123、124と接続されている。
メインCPU121はこれらのCPUおよびインターイメージラ
ンプ用CPU122を統括する役割もはたしている。
(イ)原稿送り用CPU125; 原稿送り用CPU125は、第4図に示したDADF24の制御を
行うCPUである。DADF24の代わりにADF23(第2図)が用
いられる場合には、ADF23に備えられたCPUが通信ライン
123、124と接続されることになる。
(ロ)ソータ用CPU126は、10ビンのソータ38に配置され
たCPUである。20ビンのソータ39にも専用のCPUが配置さ
れている。メインCPU21はどのソータ38、39が接続され
たかを知り、これに応じてソーティングの制御を行うこ
とになる。
(ハ)表示用CPU127; 表示用CPU127は、コンソールパネル28に取り付けられ
た前記した液晶表示部112に漢字で各種情報を表示した
り、編集を行うための領域を表示するために使用される
CPUである。バックリットタイプ27のコンソールパネル2
7(第2図)の場合には複雑な表示制御を行う必要がな
いので専用のCPUが使用されない。なお、液晶表示部112
が使用されない場合には、編集のための図形の指定等は
テンキーを用いて行われることになる。
(ニ)トレイ制御用CPU128; トレイ制御用CPU128はベースマシン21に増設されるト
レイ類のうち第4および第5の供給トレイ31-4、31-5お
よび大容量トレイと中間トレイ33を制御するためのCPU
である。このCPUは各トレイを収容したトレイキャビネ
ットの後側に配置されており、接続されるトレイ類に応
じてこれらの制御を行うようになっている。これらのト
レイ類の中で中間トレイ33は独自にコピー用紙搬送用の
モータを備えており、またこのトレイに収容されるコピ
ー用紙はそのサイズによって収容位置が異なる等複雑な
制御を要する。
トレイ制御用CPU128による各トレイの制御態様は次の
ようになる。
()第4、第5の供給トレイ31-4、31-5の双方または
一方と中間トレイ33の制御。
(ii)大容量トレイおよび中間トレイ33の制御。
(iii)中間トレイ33の単独制御。
(iv)第4、第5の供給トレイ31-4、31-5のうちの一方
だけあるいはこれら双方についての制御。
(v)大容量トレイの単独制御。
(ホ)カード用CPU129; カード用CPU129は、原稿の座標指定等にICカード131
を用いる場合にその読み取りや書き込みを行わせる部分
である。また、カード用CPU129は本実施例で使用されて
いないがエディタパッド132を制御することもできる。
エディタパッド132は座標入力のために用いられるもの
であり、後に詳しく説明する。
第7図はこの実施例のマーキング装置で中枢的な役割
を果たすメインCPUを中心とした回路構成を更に具体的
に表わしたものである。
(イ)メインCPU121は、第6図でも一部説明したように
シリアルな通信ライン123、124を通じて次の各部と接続
されている。
(i)DADF24。
(ii)ソータ38。
(iii)液晶表示部112。
(iv)エディタパッド132。
(v)インターイメージランプコントローラ157。
(vi)第4、第5の供給トレイ31-4、31-5、中間トレイ
33等を制御するトレイ制御部133。
(ロ)また、このメインCPU121はA/D変換器を内蔵して
おり、アナログデータライン134を通じて次の各部と接
続されている。
(i)光量センサ135;露光ランプ56(第4図)の光量を
検知してその制御を行う際に使用されるセンサである。
(ii)温度センサ群136;後に説明する定着温度コントロ
ール用のソフト・タッチ・センサ等のセンサである。
(iii)用紙サイズセンサ群137; 供給トレイ31等に収容される用紙のサイズを検知する
センサである。本実施例の複写機のシステム構成による
と、コピー用紙60を最大5種類のトレイから送り出すこ
とができる。従って、1つの供給トレイに用紙サイズの
検知用に4つのセンサを配置したとし、この処理にディ
ジタルデータを用いるとすると、1つのトレイから4ビ
ットのディジタルデータをメインCPU121に送出する必要
が生じ、合計で最大20個のインプット用のポートが必要
になるばかりでなく、コネクタの数やハーネスを構成す
るケーブルの数が多くなってしまう。これは、コストや
小型化の要請および信頼性の観点から好ましくない。
そこで本実施例の複写機では、1つのトレイごとに4
つのセンサの状態によって特定される状態をアナログデ
ータとして送出することにする。メインCPU121側では送
られてきたアナログデータをディジタルデータに変換
し、それぞれのトレイに収容されているコピー用紙60の
サイズを判別することになる。
(ハ)更にメインCPU121はリセット回路138で暴走時や
イニシャライズ時にリセットされる他、バスライン121A
を介して次の各部と接続されている。
(i)キーボード・ディスプレイLSI(大規模集積回
路)121B;コンソールパネル28との間でデータの仲介を
行う回路である。
(ii)タイマ・カウンタLSI121C;メインモータ164やキ
ャリジモータ171の駆動を制御する回路である。
(iii)ROM121D;56Kバイトの容量を持ち、各種制御プロ
グラムを格納したリード・オンリ・メモリである。
(iv)RAM121E;6Kバイトの容量をもつデータ一時記憶用
のランダム・アクセス・メモリである。このROM121Eに
は、図示しない電池によりバックアップされた不揮発性
メモリ(NVM)121Fが接続されており、複写機の電源が
オフとなった場合でも必要なデータを保存できるように
なっている。
(v)第1のI/Oコントローラ121G;フィルタ回路121Hを
介して各種データの入力を行い、ドライバ回路121Iを介
して各種部品の駆動を行う入出力コントローラである。
ここでフィルタ回路121Hには、例えば各種スイッチやセ
ンサが接続されている。またドライバ回路121Iには、後
に説明するデベソレノイド等のソレノイドや供給トレイ
31-1〜31-5内の同じく後に説明するクラッチ233等が接
続されている。
(vi)第2のI/Oコントローラ121J;フィルタ回路121Kを
介して各種データの入力を行い、ドライバ回路121Lを介
して各種部品の駆動を行う入出力コントローラである。
ここでフィルタ回路121Kには、例えば各種スイッチやセ
ンサが接続されている。またドライバ回路121Lは、後に
説明する現像装置59のデベバイアスの設定やチャージコ
ロトロン52等の電流値の設定を行うようになっている。
(4)複写機の具体的な回路構成 次に第8図〜第13図を用いて、本実施例の複写機につ
いてその回路構成を更に具体的に説明する。
(4−1)感光体ドラムの周辺 第8図は感光体ドラム51の周辺を表わしたものであ
る。
感光体ドラム51の周囲には、チャージコロトロン52、
インターイメージランプ141、4種類のサブ現像装置59S
1〜59S4、メイン現像装置59M、トランスファコロトロン
50、デタックコロトロン147、プレクリーンコロトロン1
48、クリーニング装置149および除電用イレーズランプ1
55がこの順序で配置されている。ここで第1のサブ現像
装置59S1は赤色のトナーで現像を行う現像装置であり、
第2のサブ現像装置59S2は青色のトナーで現像を行う現
像装置である。第3のサブ現像装置59S3は緑色のトナー
で現像を行う現像装置であり、第4のサブ現像装置59S4
は茶色のトナーで現像を行う現像装置である。
インターイメージランプ141は一列に配置された128個
の発光ダイオードと、これら発光ダイオードと平行にこ
れらの前面に配置された1枚のプラスチックレンズから
なる。プラスチックレンズ(図示せず)は1つ1つの発
光ダイオードに対応する位置に非球面の凸部を有してお
り、発光ダイオードの互いに隣接する部分が発光したと
きであっても感光体ドラム51上で光がそれらの境界領域
で不均一な強度とならないように配慮されている。ま
た、プラスチックレンズの焦点は感光体ドラム51上で適
度にぼかされるようになっている。このため、インター
イメージランプ141によって例えば3角形の形状の図形
処理(図形の抽出あるいは削除)が行われた場合であっ
ても、処理の境界部分で1単位の発光ダイオードごとに
生じる段差がかなり軽減されることになる。
インターイメージランプ・コントローラ157は、イン
ターイメージランプ141の128セグメントに区分けされた
発光ダイオードのオン・オフ制御を行うようになってい
る。クリーニング装置149はドクターブレード150を備え
ており、プレクリーンコロトロン148で除電したトナー
を感光体ドラム51から掻き落とすようになっている。
ところで本実施例の複写機では、ドクターブレード15
0が感光体ドラム51に接触した後、0.2秒を経過した時点
でメインモータ164の駆動が開始される。またメインモ
ータ164が停止した場合にも直ちにドクターブレード150
が感光体ドラム51から離れるのではなく、5秒経過した
時点で離れるようになっている。これは、トナーがバキ
ュームの吸引動作によって飛び散り、複写機の内部を汚
染させるような事態を防止するための工夫である。
サブ現像装置59S1〜59S4はそれぞれ以下の部品を備え
ている。
(イ)カラーセンサ; サブ現像装置59S1〜59S4にそれぞれどの色の現像剤を
使用した現像装置がセットされているかの判別を行うた
めのセンサである。前記した赤、青、緑、茶以外の組み
合わせでサブ現像装置59Sを構成した場合であってもこ
のセンサによってサブ現像装置59S1〜59S4ごとにカラー
の種別を検出することができる。検知出力はデベカラー
検知回路230に入力され、メイン基板230に伝達されるよ
うになっている。
(ロ)トナーセンサ; トナー補給の必要性の有無を判別するためのセンサで
ある。
(ハ)デイスペンスモータ; トナーボックス内のトナーを攪拌して補給するための
モータである。
メイン現像装置59Mは黒色による現像を行うためのも
ので、トナーセンサとデイスペンスモータを備えてい
る。インクリーススイッチ159はオペレータがトナーの
増量を行いたいときに押すスイッチである。サブ現像装
置59S1〜59S4のうちの1つが選択されている状態でイン
クリーススイッチ159が押されると該当するサブ現像装
置についてそのトナーの増量が行われる。メイン現像装
置59Mが選択された状態で押されると黒色のトナーの増
量が行われる。
デベ(現像器)選択・ソレノイド161は、メイン現像
装置59Mとサブ現像装置59S1〜59S4の合計5つの現像装
置を択一的に切り換えるためのソレノイドである。この
切り換え動作については、次に項を改めて説明する。
高圧電源供給装置(HVPS)162はメインおよびサブの
現像装置59M、59S1〜59S4内部に平行電界を作り原稿の
ソリッド部分(べた黒の部分)の再現性を良好にするた
めに用いられるものである。フル・トナーセンサ163は
トナー回収用の容器にトナーが充分回収されたかかどう
かを検知するセンサである。メインモータ164は、感光
体ドラム51、ヒートロール66あるいはコピー用紙60の搬
送タイミングの整合(レジストレーション)時から排出
時までの搬送系の駆動に用いられる。
(4−2)現像装置の切換機構 第9図は本実施例のメイン現像装置およびサブ現像装
置の切り換えタイミングを示す波形図である。同図は1
回目に第1のサブ現像装置59S1で赤色のカラーの現像が
行われ、2回目にメイン現像装置でモノクロの現像が行
われる例を表わしている。複写機のスタートボタン117
(第5図)が押されてコピー作業が開始されると、同図
aに示すようにその時刻t1からメインモータ164が駆動
される。メインモータ164の駆動は、2つの現像装置59S
1、59Mの双方でコピー作業が終了する時刻t3まで連続し
て行われる。
同図bは、デベ選択・ソレノイド161の駆動タイミン
グを表わしたものである。デベ選択・ソレノイド161は
第1のサブ現像装置59S1による赤色のコピー作業が終了
するまで励磁される。この装置ではデベ選択・ソレノイ
ド161の励磁によって図示しないクラッチの周面にレバ
ーが突き当たるようになっている。クラッチはメインモ
ータ164から駆動力の伝達を受け、72度ずつずれて1つ
の突出部を具えた5組のカム(図示せず)の回転を開始
させる。これらの突出部のうちの1つが第1のサブ現像
装置59S1に当設すると、これによって第1のサブ現像装
置59S1を感光体ドラム51の方向に押しつける。このとき
残りのカムの突出部はメイン現像装置59Mや他のサブ現
像装置59S2〜59S4から最も離れた位置にあり、この状態
でメイン現像装置59Mおよび他のサブ現像装置59S2〜59S
4は感光体ドラム51から離れた位置にある。
前記したクラッチの周面にはその5ヵ所に突起が配置
されており、前記したレバーが該当する突起に突き当た
ったとき1つのカムの対応する突出部が第1のサブ現像
装置59S1に最も強く圧接する。そして、この位置で該当
する赤色のカラーのトナーによって現像が行われること
になる。ただし、この装置では初期状態でメイン現像装
置59Mが感光体ドラム51に接近して配置されるようにな
っているので、赤色等のカラーの現像は時刻t1から直ち
に開始されるのではなく、1秒間だけその動作が待機さ
れる。このとき、前記したカムがメイン現像装置59Mの
代わりに第1のサブ現像装置59S1(あるいは他のサブ現
像装置59S2〜59S4)を感光体ドラム51にセットすること
になる。
第1のサブ現像装置59S1によるコピー作業が終了した
ら、その時刻t2から1秒間の間、前記した5つのカムが
移動しモノクロ用のカムの突出部がレバーによって位置
決めされるとメイン現像装置59Mが感光体ドラム51に対
してセットされる。この後、モノクロによる現像が行わ
れることになる。
なお、以上は赤色1色のカラーでマーキングが行われ
る場合であるが、複数のカラーでマーキングが行われる
場合には、所定の順番でサブ現像装置59S1〜59S4のうち
の該当するものが順に選択され、これらが終了してから
モノクロによる現像が行われることになる。
第10図はこれに対して、最初にモノクロで現像を行
い、後に赤色のカラーで現像を行う場合を参考的に表わ
したものである。同図aはメインモータ164の動作を、
また同図bはデベ選択・ソレノイド161の動作を表わし
ている。この第10図の場合では、最初にメイン現像装置
59Mによる現像が行われるので、この時点で1秒間の待
機時間をとる必要がない。しかしながら、2回目の現像
としてモノクロによる現像が終了したら1秒間の時間を
とってメイン現像装置59Mを再び感光体ドラム51に対し
てセットすることが必要になる。
(4−3)光学系 次に光学系の関係について第11図を用いて説明する。
レンズやミラー等を配置した図示しないキャリジはキ
ャリジモータ171によって往復動されるようになってい
る。このキャリジモータ171はステップモータによって
構成されている。キャリジがホームポジションに復帰す
る際の位置制御はレジセンサ172によって行われる。
レジセンサ172は光学系とコピー用紙60の搬送とのタ
イミングをとるためにも用いられる。すなわち、キャリ
ジには光の透過を遮断するためのアクチェータが配置さ
れており、キャリジが移動するとこのアクチェータによ
る遮光によりレジセンサ172が光線の一時的な遮断を検
出する。この検出信号を用いて、レジストレーションを
行うための位置あるいはタイミングが決定したり、キャ
リジのリターン時におけるホームポジションの位置が決
定されるようになっている。
濃度制御センサ173は原稿のコピー濃度を制御するセ
ンサである。前述したように本実施例の複写機は感光体
ドラム51への電荷の付与量および画像の露光量ならびに
現像電極のバイアスの調整の3つを同時に行ってコピー
濃度の制御を行う。レンズ・ミラー・センサ174は光学
レンズ58とミラー57(第4図)等の移動制御を行うセン
サであるが、1つの検出素子で構成されている。レンズ
・ミラー・モータ175も、従来の複写機でレンズ64とミ
ラー57等を別々に駆動していたものを共通して駆動でき
る形式に変更している。露光ランプ56については前述し
た。光学系用ファン177は光学系の部分を空冷してプラ
テンガラス55の除熱を図るためのファンである。原稿セ
ンサ178は、原稿のサイズを検知するために設けられた
センサである。
(4−4)定着装置 次に定着装置の関係について説明する。定着装置は第
12図に示されている。
この実施例のベースマシン21はヒートロール66の中に
メインフューザランプ181とサブフューザランプ182との
2種類のフューザランプを配置している。サブフューザ
ランプ182はメインフューザランプ181よりも短く、かつ
メインフューザランプ181の一方の端部に多少偏った位
置に配置されている。本実施例の複写機では、コピー用
紙60がプラテンガラス55の一方の側部に合わせて位置決
めされるいわゆるコーナーレジ(コーナーレジストレー
ション)方式を採用しているので、使用されるコピー用
紙60のサイズによってヒートロール66の軸方向における
熱エネルギの必要量が異なってくる。これによるこの軸
方向における温度分布の偏りを補正するために、コピー
用紙60のサイズに応じてサブフューザランプ182が通電
制御されるようになっている。サブフューザランプ182
の採用で、定着装置の温度むらは充分防止することが可
能となっている。
定着装置には、フューザ出口センサ184とS・T・S
(ソフト・タッチ・センサ)185の双方が接続されてい
る。ここでフューザ出口センサ184は、ヒートロール66
とプレッシャロール67の間を通過したコピー用紙が誤っ
て両ロール66、67に巻き込まれることなく排紙トレイ上
に排出されるか否かを検出するためのものである。S・
T・S165は、フューザランプ181、182の温度センサであ
る。
(4−5)コンソールの制御 次にコンソールの制御関係について第11図に返って説
明する。
コンソール制御部191には、漢字でメッセージを表示
するためのメッセージROM192が備えられている。また、
コンソール制御部191内のインターフェイスボード193を
介してICカード131(第6図)の読み書きやエディタパ
ッド132(第6図)の接続を行うためのリーダ・ライタ1
94を接続できるようになっている。このリーダ・ライタ
194はすでに説明したようにカード用CPU129(第6図)
で制御されるものである。コンソール制御部191はメイ
ン基板201に接続されている。メイン基板201には前記し
たメインCPU121が搭載されている。
(4−6)ビリングカウンタ 次にコピー料金の微収等に用いられるビリングカウン
タについて第12図を用いて説明する。
本実施例のベースマシン21は5色のコピーをとること
ができるので、ビリングカウンタが2種類備えられてい
る。このうちメインビリングカウンタ211は、白黒、カ
ラーに係わりなくコピーのとられた枚数のカウントを行
う。このメインビリングカウンタ211のカウント値は、
この複写機にコインキットやキーカウンタ等のアクセサ
リ212を取りつけたときにもそのカウント制御のための
データとして用いられる。サブビリングカウンタ213
は、カラーのコピーをとったときにそれぞれのコピーに
用いられたカラーの数の総和をカウントするのに用いら
れる。
(4−7)電源 次に電源関係について第12図と共に説明する。
ベースマシン21は100V(ボルト)の商用電源に接続さ
れるようになっている。また海外用に115V60Hzと220V50
Hzの電源にも対応できるようになっている。コンセント
221から供給された電力は15アンペアのサーキットブレ
ーカ222、ノイズフィルタ223を介してメインスイッチ22
4に到達する。メインスイッチ224の出力側は、インター
ロックスイッチ225を経てACドライバ226、定着制御用素
子227およびDC電源228に電源として供給される。更に、
DADF24および中間トレイ33にもそれらの電源として供給
されることになる。
ACドライバ226は、次の部品にそれぞれ所定のタイミ
ングで電源の供給を行う。
(イ)除電用イレーズランプ155(第8図) (ロ)露光ランプ56および光学系用ファン177(第11
図) (ハ)メインフューザランプ181およびサブフューザラ
ンプ182(第12図) DC電源228は、次の部品にそれぞれ所定のタイミング
で電源の供給を行う。
(イ)インターロックスイッチ225(第12図) (ロ)ACドライバ226(第12図) (ハ)高圧電源供給装置162(第8図) (ニ)ソータ38(第12図) (ホ)フューザ出口センサ184(第12図) (ヘ)定着制御用素子227(第12図) (ト)アクセサリ212(第12図); ここでアクセサリとは、例えばコインを使用してコピ
ーを行なえるようにしたコインキットや、各部署のコピ
ー管理を行うためのキーカウンタやキーコーダ等が存在
する。
(チ)メインビリングカウンタ211およびサブビリング
カウンタ213(第12図) (リ)X−ポート・ファン192(第12図); このファンはX−ポートと呼ばれる搬送路を搬送され
るコピー用紙60の吸引用バキュームファンである。
(ヌ)インターイメージランプ・コントローラ157(第
8図) (ル)キャリジモータ171(第11図) (ヲ)レジセンサ172、濃度制御センサ173、レンズ・ミ
ラー・センサ174およびレンズ・ミラー・モータ175(第
11図) (ワ)原稿センサ178(第11図) (カ)インクリーススイッチ159、サブ現像装置59S1〜5
9S4およびメイン現像装置59Mのトナーの空検知センサ、
ならびにデベ選択・ソレノイド161(第8図) (ヨ)メイン基板201(第8図等) (4−8)搬送系 次に第13図を用いてコピー用紙の搬送系について説明
する。
第1〜第5の供給トレイ31-1〜31-5には、ノーペーパ
センサ231、サイズセンサ232、およびクラッチ233がそ
れぞれ備えられている。ここでノーペーパセンサ231
は、供給トレイ31-1〜31-5内のコピー用紙の有無を検知
するためのセンサである。この複写機では、複数の供給
トレイに同一サイズのコピー用紙をセットすることがで
き、この場合には1つの供給トレイのコピー用紙がなく
なったとき他の供給トレイから同一サイズのコピー用紙
が自動的に給送できるようになっている。サイズセンサ
232はトレイ内に収容されているコピー用紙のサイズを
判別するためのセンサである。また、クラッチ233は、
それぞれの送りロール61-1、61-2、……の駆動をオン・
オフ制御するための部品である。
コピー用紙の給送は専用に設けられたフィードモータ
235によって行われる。フィードモータ235にはステップ
モータが使用されている。コピー用紙の給送が正常に行
われているかどうかはフィードセンサ236によって検知
される。ゲートソレノイド237は、一旦送り出されたコ
ピー用紙の先端を揃えるためのレジストレーション用の
ソレノイドである。このゲートソレノイド237は、通常
のこの種のソレノイドと異なり通電時にゲートが開きコ
ピー用紙を通過させるような制御を行う。
すなわち、コピー用紙の到来しない待機状態ではゲー
トソレノイド237に電源の供給がなく、ゲートは開いた
ままとなっている。コピー用紙が到来するわずか手前の
時点にゲートソレノイド237が通電され、通過を阻止す
るためにゲートが閉じる。そして、所定のタイミングで
コピー用紙の搬送を再開する時点で通電が停止しゲート
が開くことになる。このような制御を行うと、コピー用
紙の先端が通過を阻止されている時点でのゲートの位置
の変動が少なくなり、コピー用紙が比較的強い力でゲー
トに押し当てられた場合でもその位置決めを正確に行う
ことができる。
手差し切換ソレノイド238は、第1の供給トレイ31-1
から送り出されるコピー用紙の搬送ローラと、手差しト
レイ41からマニュアルフィードされるコピー用紙の搬送
ローラとの駆動を切り換えるためのソレノイドである。
手差しトレイセンサ239は、手差しトレイ41からコピー
用紙を複数枚送る場合のコピー用紙の有無を検知するた
めのセンサである。トレイインターロック241は、コピ
ー用紙が紙詰まりを生じたときにその除去のために開閉
される機構に取りつけられているインターロックスイッ
チである。トレイパスセンサ242は、第2および第3の
供給トレイ31-2、31-3から送られてきたコピー用紙60を
検出するセンサで、ベースマシン21とこれら供給トレイ
31-2、31-3の結合部近傍に配置されている。
(4−9)DADF 第14図と共にDADF24について具体的に説明する。
DADF24はベースマシン21のプラテンガラス55の上に取
りつけられている。このDADF24には、原稿251を載置す
る原稿トレイ252が備えられている。原稿トレイ252に
は、原稿251をそのコピーされる第1の面が下側となる
ようにして積層する。
原稿トレイ252の原稿送り出し側にはリタードパッド2
54と送り出しパドル255が配置されており、これらによ
り原稿251が1枚ずつ送り出される。送り出された原稿2
51は、駆動ローラ256と従動ローラ257によってS字状搬
送部258を通り、このS字状搬送部258と垂直搬送部259
との交わる位置に配置された分岐ガイド261に押し当て
られる。分岐ガイド261はこれにより開放され、原稿251
は反転搬送部262側に搬送される。
原稿251の後端が分岐ガイド261を通過すると、図示し
ないスプリングの作用によって分岐ガイド261はS字状
搬送部258側に閉止する。このとき、分岐ガイド261の近
傍に配置された図示しないセンサによって原稿251の通
過が検出される。この検出信号出力によって原稿反転用
駆動ローラ264が逆回転する。この結果、原稿251は搬送
方向が反転され、その搬送方向をプラテンガラス55とほ
ぼ直角方向に変更される。
この後、原稿251は斜行スリップパドル265によりその
一側部を図示しないサイド位置決めガイドに当設されて
位置決めされながら搬送される。そしてエンドレス搬送
ベルト266によってプラテンガラス55上の訂正な位置ま
で搬送される。このようにして、原稿251の前記した第
1面に対するコピー作業が行われる。
第1面に対する露光が終了したら、エンドレス搬送ベ
ルト266によって原稿251が矢印267方向に搬送される。
そして出口側ガイド268の作用によって、この第1面の
みのコピーが行われる場合には垂直搬送部269が選択さ
れ、原稿251は原稿受け部271に収容されることになる。
これに対して第1面の反対側の第2面に対してもコピ
ーをとる場合には、水平搬送部272が選択される。水平
搬送部272に送り出された原稿251は、搬送ローラ273に
よって矢印267と逆方向に搬送され、駆動ローラ256と従
動ローラ257によってS字状搬送部258を搬送される。こ
のとき、原稿251の下面は原稿トレイ252に収容されてい
た時点と逆の第2面となっている。従って、先に説明し
たと同様の搬送手順でこの原稿251がプラテンガラス55
の上に送り込まれた状態では、第2面に対するコピー作
業が行われることになる。
第2面の露光終了後、原稿251は出口側ガイド268の作
用によって垂直搬送部269に送られ、原稿受け部271に排
出されることになる。
(4-10)ソータ 第15図と共に10ビンのソータ38について具体的に説明
する。
第15図はソータの外観を表わしたものである。10ビン
のソータ38は、10枚のビン281が一体として昇降できる
ようになっている。ソータ本体282には、この昇降を行
うための駆動源(ビンモータ)と、1ビン分ずつの移動
位置をコントロールするためのカムおよびカムスイッチ
と、ビン281が下限位置に到達したことを検出するため
のダウンリミットスイッチ(共に図示せず)が配置され
ている。
コピー用紙60は第4図に示した搬送ロール68、68によ
って矢印284方向に進み、ソータ本体282に送り込まれ
る。そして、その時点でその搬送路に対向しているビン
に対して排出されることになる。なお、ソータによって
はビン281を昇降させず、代ってソータ本体282を昇降さ
せて排出路の切り換えを行うこともできる。ソータ38の
モード選択は、第5図に示したソータ用パネル74を操作
することにより行われるようになっている。
(4-11)中間トレイ 次に中間トレイ33について説明する。
第16図は中間トレイ33を中心とした搬送系を表わした
ものである。
ベースマシン21内のヒートロール66によって熱定着さ
れたコピー用紙60は、同じくベースマシン21内に配置さ
れたデュプレックス・ゲートソレノイド351によって排
出トレイ側に出すか中間トレイ33側に送り込むかの制御
が行われる。第1のデュプレックス・パスセンサ352は
ベースマシン21側に、また第2のデュプレックス・パス
センサ353は第2の供給トレイ31-2の近傍にそれぞれ配
置されており、中間トレイ33の近傍に到達する前のコピ
ー用紙60について紙詰まりの検出が行われる。
ところで中間トレイ33には、コピー用紙60の先端をト
レイ先端まで送り込むための送りロールが存在しない。
そこで送られてきたコピー用紙60のサイズに応じてこれ
らを所望の位置まで搬送しトレイに“落下させる”ため
の3つのデュプレックス・ソレノイド・ゲート355〜357
が配置されている。これらのデュプレックス・ソレノイ
ド・ゲート355〜357は送り込まれる用紙のサイズに応じ
てソレノイドを択一的に動作させ、対応するゲートの開
閉を行うようになっている。スキューロール・ソレノイ
ド・ゲート358は、この“落下”してきたコピー用紙60
の先端の一角を中間トレイ33の先端の角に当てるように
制御し、送られてきたコピー用紙60の1枚1枚の先端を
揃えるゲートである。この動作が1枚分終了するごとに
メインビリングカウンタ211のカウントアップが行われ
る。
中間トレイ33はすでに説明したようにトレイ制御用CP
U128によって制御されるようになっており、デュプレッ
クス・モータ361(第8図)の制御によってコピー用紙
の搬送を行う。デュプレックス・ノーペーパセンサ362
はこの中間トレイ33におけるコピー用紙60の有無を検知
するセンサである。デュプレックス・フィードクラッチ
363は、コピー用紙60の送り出しを行うための駆動源に
ついてオン・オフ制御を行うための機構である。
インバータ・ゲートソレノイド364は、両面コピーを
とるか同一面に複数のカラーでマーキングを行ったり合
成コピーをとるかどうかの切り換えを行うソレノイドで
ある。すなわち、第16図を示したような向きにインバー
タ・ゲートソレノイド364が位置している場合、搬送路3
65を下向きに落下するように搬送されてきたコピー用紙
60はインバータ・ゲートソレノイド364に案内されて落
下した後、搬送ロール367、368によって今度は上向きに
搬送される。そして、インバータ・ゲートソレノイド36
4の手前で図の右方向に搬送方向を変更され、中間トレ
イ33に表裏逆の状態で収容される。この状態で搬送が再
開されると、両面コピーがとられることになる。
これに対して、下向きに搬送されてきたコピー用紙60
がインバータ・ゲートソレノイド364の手前でそのまま
図の右方向に搬送方向を変更されると、もとの表側が再
び上になる状態で収容される。この後者の状態で搬送が
再開されると、同一面に再度コピーがとられることにな
る。一般にN種類のカラーでマーキングを行う場合に
は、1枚のコピー用紙60がN回中間トレイ33に収容さ
れ、この後にモノクロで現像が行われて排出される。
デュプレックス・フィードセンサ369は、中間トレイ3
3から送り出されたコピー用紙の紙詰まりの有無を検知
するためのセンサである。
(4-12)エディタパッド 第17図および第18図と共にエディタパッド132につい
て具体的に説明する。
このうち第17図はエディタパッドを装着した複写機の
システム構成を表わしたものである。すなわち本発明の
実施例としての第3図に示した複写機の構成では、DADF
24をプラテンガラス55の上に取りつけているので、エデ
ィタパッド付きプラテン26をこの上部に装着することが
できない。
第17図に示した複写機では、第1の供給トレイ31-1が
備えられたベースマシン21の上部にエディタパッド付き
プラテン26が取りつけられている。図で四角の部分がエ
ディタパッド132である。なお、この複写機にはバック
リットタイプのコンソールパネルが配置されている。ま
たベースマシン21の下部には、第2および第3の供給ト
レイ31-2、31-3のみが収容されたキャビネット401が配
置されている。ベースマシン21にはソータが取りつけら
れておらず、排出されるコピー用紙を収容するための排
出トレイ37が取りつけられている。
複写機の一般的な構成方法については、先の第2図で
説明したのでこれを参照されたい。なおエディタパッド
132は座標の入力に大変便利なものであり、第3図に示
した本実施例のような構成の複写機にも単独で使用する
ことが可能である。この場合には、エディタパッド132
を机上等に配置し、コードを用いてICカード装置22(第
3図参照)と直接接続したり、あるいはICカード131に
座標データを書き込み、これをICカード装置22に装着し
て使用することになる。
第18図はエディタパッドの構成を表わしたものであ
る。エディタパッド132は、縦307mm、横432mmの長方形
の座標入力用パッド405を備えている。このパッドの手
前側の幅10mmの領域は次に説明するエディタパネル406
となっている。エディタパネル406を含んだエディタパ
ッド132は、X軸上の位置を指定する抵抗線を配置した
第1のゴムパッドと、Y軸上の位置を指定する抵抗線を
配置した第2のゴムパッドとをスペーサを介して重ね合
わせた構造となっており、オペレータの指や先の尖った
ペン等によって圧力の加えられた位置をX、Y座標上の
値として感知できるようになっている。エディタパネル
406の手前には、各種情報を表示するための表示パネル4
07が配置されている。また、エディタパッド132の内部
後方部分には、座標データを処理するための基板やイン
ターフェイス回路用の基板408が配置されている。
第19図は第18図で説明したエディタパネルおよび表示
パネルの部分の要部を表わしたものである。エディタパ
ネル406には、次のようなボタンが配置されている。
(イ)特殊機能ボタン411; 特殊機能を用いるときに使用するボタンである。
(ロ)寸法変倍ボタン412; 距離を指定して縮倍率を指定するときに使用するボタ
ンである。
(ハ)抽出ボタン413; 指定された領域を抽出するためのボタンであり、モノ
クロ(白黒)記録について使用される。
(ニ)削除ボタン414; 指定された領域を削除するためのボタンであり、同じ
くモノクロ(白黒)記録について使用される。
(ホ)連写カラー合成ボタン415; 連写カラー合成の機能を指定するときに使用するファ
ンクションボタンである。
(ヘ)マーキングカラーボタン416; マーキングカラーの機能を指定するときに使用するフ
ァンクションボタンである。原稿のコピーとマーキング
処理を同時に行うときには、このマーキングカラーボタ
ン416を単独で押下する。本実施例のマーキング処理、
すなわち手差しトレイ41に手差しされる用紙に対してマ
ーキングだけを行う場合には、複写機を単独マーキング
モードに設定する必要がある。この場合には、特殊機能
ボタン411を押下した状態でマーキングカラーボタン416
を押すことになる。
(ト)部分カラー変換ボタン417; 部分カラー変換の機能を指定するときに使用するボタ
ンである。
(チ)カラー反転ボタン418; カラーで指定された領域を黒色にしたり、黒色で指定
された領域をカラーに変換するときに使用するボタンで
ある。連写カラー合成ボタン415、マーキングカラーボ
タン416、部分カラー変換ボタン417およびカラー反転ボ
タン418はカラー記録についてのファンクションボタン
である。
(リ)指定方法ボタン419; 領域の指定を、矩形における対角線の両端の2点の座
標値で行うか、多角形の各点の座標値で行うかの選択を
行うためのボタンである。
(ヌ)領域・色指定ボタン421; 領域の設定を行う時点で使用するボタンである。
(ル)領域クリアボタン422;領域の指定を解除するとき
に使用するボタンである。
(ヲ)設定終了ボタン423; 1または複数の領域についてそれらの指定が終了した
ときに使用するボタンである。
最初の8つのボタン411〜418に対応する表示パネル40
7の部分には、それぞれそれらのボタンの選択の有無を
表示するための表示ランプ425が付属している。また指
定方法ボタン419については、その指定方法に応じて対
角指定ランプ426または多角指定ランプ427が点灯するよ
うになっている。マーキングカラーボタン416に対応す
る表示ランプ425は、原稿のコピーとマーキング処理の
双方を行う通常のマーキングカラーモードに設定された
ときには連続点灯し、単独マーキングモードに設定され
たときには点滅動作を行うようになっている。
(ワ)通常マーキングボタン431;領域内を一様にマーキ
ングするという通常のマーキング携帯を指定するための
ボタンである。例えば第55図に示す矩形領域17A、17Bの
マーキングがそれである。
(カ)枠マーキングボタン432;例えば第58図に示すよう
に特定領域を囲む枠状の領域17Hを設定してマーキング
を行うときに使用するボタンである。
(ヨ)ラインマーキングボタン433;例えば第58図に示す
ように太めのアンダーライン状の領域17Iを設定してマ
ーキングを行うときに使用するボタンである。
(タ)色指定ボタン434〜438;マーキングのカラーは領
域ごとに独立して行うことができるので、マーキングを
行う領域との関係でカラーの指定を行うためのボタンで
ある。ここでは、色指定ボタン434が赤色の指定を行
い、色指定ボタン435が青色の指定を行う。色指定ボタ
ン436は緑色の、また色指定ボタン437は茶色の指定を行
うようになっている。すでに説明したように本実施例の
マーキング装置は、これ以外のカラーの現像装置をセッ
トすることもでき、この場合には、色指定ボタン434〜4
37の表面に被せられているトップカバーをそのカラー用
のものに取り替えることになる。
色指定ボタン438は黒色の指定を行うボタンであり、
このボタンが指定されるとメイン現像装置59Mによって
黒色のマーキングが行われるようになっている。黒色の
マーキングの用途には、原稿上の特定部分の画情報の消
去という特別の用途がある。これについては後述する。
(ワ)〜(タ)で説明したマーキング専用の各ボタン43
1〜437にはそれぞれ表示ランプ439が配置されており、
どのランプが選択されたかが表示されるようになってい
る。
(4-13)大容量トレイ ところで、この複写機には第4および第5の供給トレ
イ31-4、31-5の代わりに大容量トレイ471をセットする
ことができる。そこで本実施例の構成とは異なるが、こ
れについても簡単に説明する。
第20図はこの大容量トレイの回路構成の概要を表わし
たものである。
大容量トレイ471には、1000〜2000枚のコピー用紙を
一度にセットすることができ、大量のコピーを中断なく
作成することができる。大容量トレイ471には、次のよ
うな回路部品が備えられている。なお大容量トレイ471
は、第8図に示したノイズフィルタ223の出力側から交
流電源の供給を受け、また同じく第8図に示したメイン
基板201を介してDC電源228から直流電源の供給を受けて
これらの回路部品を動作させるようになっている。
(イ)ストップセンサ472; コピー用紙60の昇降を行うためのエレベータ機構を備
えた大容量トレイ471についてその下限位置を検知する
ためのセンサである。
(ロ)インターロックスイッチ473; 大容量トレイ471の前面パネルについてその開閉を検
知するためのインターロックスイッチである。
(ハ)ノーペーパ・センサ474; 収容されたコピー用紙60が残り少なくなった時点でこ
れを検知するためのセンサである。
(ニ)サイズセンサ475; コピー用紙60のサイズを判別するためのセンサであ
る。
(ホ)大容量トレイ用モータ476; 大容量トレイ471のエレベータ機構を駆動しコピー用
紙60の収容部分の昇降を行うためのモータである。
(ヘ)セットセンサ477; 前記したエレベータ機構を備えた大容量トレイ471に
ついてその上限位置を検知するためのセンサである。
(ト)大容量トレイ用クラッチ478; コピー用紙60の送り出しを制御するためのクラッチで
ある。
(チ)フィードセンサ479; 大容量トレイ471から送り出されるコピー用紙60の紙
詰まりを検知するためのセンサである。
(5)マーキング処理 (5−1)マーキングの原理 それでは、本発明のマーキング処理についてその原理
を説明する。
第21図はマーキング処理の行われた用紙を表わしたも
のである。本実施例の複写機で行われるマーキング処理
では、この図に示したように用紙501上の画情報502にお
ける特定の領域(この例では矩形領域)503に色付けを
する。用紙501に表わされた画情報502は白黒で表現され
ていてもよいし、カラーでマーキングされたものであっ
てもよい。もちろん、この用紙自体がマーキングカラー
処理を行うための原稿として用いられていたものであっ
てもよい。領域503におけるマーキングの濃度は調整す
ることができる。コピー濃度の調整については、後に詳
しく説明する。
マーキングに使用される色は、単色カラー強調用パネ
ル(第5図)76の一番上に配置された表示ランプ87が点
灯した箇所に示される有彩色または黒色である。本実施
例の場合には赤色、青色、緑色、茶色および黒色の5色
のうちから領域ごとに1色ずつマーキングのカラーとし
て選択することができる。マーキング処理の例について
は、すでに第55図〜第58図について説明したが、次に第
22図および第23図でマーキング処理の行われる例につい
て説明する。
第22図は帯グラフをマーキングで処理した例を表わし
ている。この図で白色の部分および表示上網点で処理し
た部分がオリジナルとしての原稿に対する追加的なマー
キング処理によって赤、青、緑、茶の各色に着色されて
いる。これらのマーキングの領域は共に矩形なので、対
角線の二点で矩形を指定し、またそれぞれについてマー
キングのカラーを指定することでこのような処理を実現
することができる。もっとも、オリジナルとしての原稿
を用いてコピーに対して第22図に示すようなマーキング
処理をすでに行っているような場合には、その際の領域
指定およびカラーの指定情報をメモ用紙に記しておき、
あるいはICカードにそのデータを記憶しておくことで、
オリジナルに対しても同様にマーキング処理(本発明の
単独マーキングモードによるマーキング処理)を容易に
行うことができる。装置によっては複写機内のメモリに
これらのデータを一時的に格納しておき、単独マーキン
グモードに指定されたらこれを読みだせるように構成し
ていてもよい。
この第22図で文字“A"〜“D"はグラフ内に書き込まれ
た情報である。複数のカラーを用いずに、代って網点や
コピー濃度の濃淡で複数の領域を識別させると、この図
で示したように濃度の高い部分(情報“D"が書き込まれ
た部分)でマーキングの部分と情報との識別が困難とな
る。ところが、本実施例のように複数のカラーを使用し
て領域ごとに色分けを行えば、マーキングによって文字
情報等の判別が困難になることがなくなるという利点が
ある。
第23図は絵グラフの一例を表わしたものである。この
例では多角形(5角形)を指定し、それぞれのQCサーク
ルごとに色分けを行うことで、親しみのもてるグラフを
容易に作成することができる。この例の場合には追加的
に5つの色分けが必要なので、用意された有彩色の4色
のカラーでは足りない。そこで、この場合には、1色に
ついてメイン現像装置59Mを使用して黒色あるいは灰色
にするか、一部のカラーについてコピー濃度を2段階に
設定して表現できる領域の数を増やすことになる。マー
キング装置の記録方式によっては、カラーの重ね合わせ
等の他の手段によって表現できるカラーそのものの数を
増やすことも可能である。
第24図および第25図は黒色によるマーキングあるいは
情報の消去の様子を説明するためのものである。このう
ち、第24図は従来における画情報の消去の様子を表わし
たものである。用紙501上の一部の情報を消去する場合
には、白色の修正液でこの部分を塗るか、同図に示した
ように黒あるいはその画情報と同色のインク511でこの
部分を塗り潰す方法が採られていた。このうち、前者の
方法では修正液を除去したり用紙501の裏側から注意深
く観察することで消去した情報を読み取ることができる
という欠点があった。また、黒あるいはその画情報と同
色のインク511で塗り潰す方法は、画情報がインク等の
通常の筆記具によって記されていた場合にはそれと同様
の筆記具を使用することができるので効果的であるが、
用紙501上の画情報502がコピーによるトナー像である場
合には問題があった。つまり、トナー像をインク等の他
の筆記具で塗り潰しても、微妙な濃度差や表面の凹凸に
よって画情報が漏洩することが避けられなかった。
第25図はこれに対して、コピー画像の消去に本実施例
の複写機による黒のマーキング処理を用いた例を表わし
たものである。画情報502がトナー像として作成されて
いる場合には、黒のトナー513でこれを塗り潰すことに
よってその部分を完全に消去することができる。これ
は、消去部分全域にトナー像が形成され、前に形成され
たトナー像と共に加熱溶融されるからである。このよう
に、コピーされた文章の一部に秘密な部分がある場合に
は、本実施例のマーキング装置の黒色のマーキング処理
によってこの部分の情報を簡単にかつ完全に除去するこ
とができる。
それでは、マーキング処理の行われる手順を説明す
る。
オペレータはまずマーキングを行う領域の指定を行
う。領域の指定はエディタパッド132(第18図)を用い
る。このエディタパッド132に原稿をセットし、マーキ
ングを追加的に行う領域を特定する箇所を押圧すればよ
い。ディタパッド付きプラテン26(第2図)を備えてい
ない複写機の場合には、エディタパッド132をコードでI
Cカード装置22に接続してもよいことは前述した。エデ
ィタパッド132を用いない場合には、代ってテンキー80
を用いて領域の指定を行うことができる。ただしこの場
合には、指定される領域の形状は矩形に限られる。
オペレータが複写機を単独マーキングモードに設定
し、マーキングを行う用紙を手差しトレイ41にセットし
てスタートボタン117を押すと、複写機はエディタパッ
ド132によって指定された部分について指定されたカラ
ーでコピーを行い、これを中間トレイ33に収納する。
このとき、複写機がいかなる倍率に指定されていよう
とも、第4図に示した光学レンズ58等の位置は等倍(10
0%)の位置に設定される。また、ミラー57等を移動さ
せるキャリジは基準反射板の位置で静止し、露光ランプ
56はこの状態で常に基準反射板を照射する。ここで基準
反射板とは、プラテンガラス55の近傍に配置されていて
露光ランプ56の露光量の変動等が生じてもコピー濃度を
一定に保つために設けられたものである。カラーでマー
キングを行う場合には、用紙501上の画情報502と関係な
く均一な濃度でマーキングを行うことになるので、プラ
テンガラス55の走査は行わず、キャリジは基準反射板の
位置に固定されることになる。
この際の露光ランプ56の露光量は、通常のコピー作業
における等倍時の50%を目標として設定される。これ
は、カラーの部分を画像が“かぶった”状態でマーキン
グさせるようにするためである。現像装置59S1〜59S4
(第8図)のうち今回マーキングを担当する装置のバイ
アス電圧は、オペレータの選択あるいは複写機の初期設
定の値に限らず“ライテスト(LIGHTEST)”モードに設
定される。ここでライテストモードとは、バイアス電圧
をほぼ上限値(本実施例では約400ボルト)に設定する
ためのモードである。
マーキングを行う領域として複数の領域が指定され、
これらが異なった色でマーキングされるものとする。こ
の場合、まず指定した第1のマーキング領域についてマ
ーキングを行うために、感光体ドラム51にはその領域に
相当する電荷パターンが形成される。このためにインタ
ーイメージランプ141が用いられる。すなわちインター
イメージランプ141はインターイメージランプ・コント
ローラ157によって128セグメントに区分けされたランプ
のオン・オフ制御を行い、感光体ドラム51上の電荷を部
分的に消去して第1のマーキング領域についての所望の
電荷パターンを作成する。なお、第1のマーキング領域
が赤色で、第2のマーキング領域が青色でマーキングさ
れるものとし、第3のマーキング領域が再び赤色でかつ
同一のコピー濃度でマーキングされるものとすれば、第
1のマーキング領域と同一のカラーでマーキングされる
第3のマーキング領域についても第1のマーキング領域
についての電荷パターンの作成と同時に電荷パターンが
作成されることはもちろんである。同一色であってもコ
ピー濃度が異なるときには、他のカラーのマーキングと
同様にこれとは別に現像が行われることになる。
作成された電荷パターンはサブ現像装置59S1〜59S4の
うちの該当する装置によって現像され、あたかもマーキ
ング用の筆記具で描いたような淡い色のマーキングが行
われることになる。
中間トレイ33に指定領域がマーキングされたコピー用
紙が所定枚数だけ収納されたら異なったカラーあるいは
異なったコピー濃度の領域としての第2のマーキング領
域についてのコピー作業が同様にして行われ、コピー終
了後のコピー用紙60は同様にして中間トレイ33に収納さ
れる。
以上の作業はサブ現像装置59S1〜59S4あるいはメイン
現像装置59Mによる現像が残り1回分となるまで繰り返
される。マーキングがただ1色について行われる場合に
は、手差しトレイ41から手差しされた用紙は中間トレイ
33に収容されることなく、直接ソータ38に排出されるこ
とになる。
中間トレイ33にマーキングが1工程だけ残った用紙が
収容されたら、最後のマーキング処理が行われる。この
マーキング処理の行われた用紙は、ソータ38に排出され
る。
(5−2)コピー濃度の調整 原稿の画情報の所定の部分に淡い色のマーキングを行
う場合には、サブ現像装置59S1〜59S4あるいはメイン現
像装置59Mによるマーキング部分のコピー濃度を光学濃
度で0.6から1.2の範囲、望ましくは0.5〜0.6の範囲に調
整する必要がある。
ここで本実施例の複写機でコピー濃度を光学濃度で0.
6から1.2の範囲に設定した理由を説明する。
(i)まず、光学濃度が0.6以下になると、マーキング
の行われた部分すなわち淡い濃度に設定された部分が均
一の濃度で表現されにくい。すなわち、濃度レベルが不
均一となって“むら”を生じさせることがあり、この場
合にはその部分の画像が非常に見にくくなってしまう。
これは現在の電子写真技術が中間調の均一な再現を不得
意としていることからも首肯できる。
(ii)これに対して光学濃度が1.2以上となると、この
部分の再現性には問題を生じないもののマーキングのた
めに重ね合わされた文字や図形等の画情報が塗り潰され
たような形となり、見にくい画像となってマーキング本
来の効果を出しにくい。本実施例の複写機では以上の理
由から光学濃度で0.6から1.2の範囲に設定することに
し、一般的に言って光学濃度で0.5〜0.6の範囲において
最も好ましい結果を得ることがわかった。
さて、コピー濃度をマーキング部分で下げるには、感
光体ドラム51に対する電荷の付与量だけを減少させる方
法や、サブ現像装置59S1〜59S4あるいはメイン現像装置
59Mのバイアスだけを上げる方法等があるが、帯電量、
バイアスの上昇および露光量の減少の3者を組み合わせ
た方が、所望のコピー濃度を安定して得ることができ
る。なお、マーキング部分についてのコピー濃度は現像
剤の色やコピーの用途等によって適宜変更することが可
能である。
以下、コピー濃度を光学濃度で0.6から1.2の範囲に調
整するための原理を説明する。
第26図(A)は本実施例の複写機に使用されている感
光体ドラム51の特性を表わしたものである。この図で横
軸はインプット・デンシティ(I/D)すなわち原稿281
(第14図)のコピー面での濃度を示し、縦軸はアウトプ
ット・デンシティ(O/D)すなわちトナーが黒色と仮定
した場合のコピーにおける光学濃度を示す。インプット
・デンシティが1.0のときに、本実施例の複写機はトナ
ーが黒色の場合約1.5の出力濃度(O/D)を得ることがで
きる。このようにこの実施例の複写機は高濃度のコピー
をとることができる性能を備えている。
いま、この複写機でマーキング部分の光学濃度を0.6
から1.2の範囲とするものとする。この場合には、同図
(B)に示すように露光ランプ56(第4図)によるこの
複写機の相対露光量が44%から76%の範囲に設定される
必要がある。この第26図(B)では、横軸がインプット
・デンシティ(I/D)であり、縦軸が相対露光量(RE)
である。ここてで相対露光量とは、その100%が明電位
に対応し、0%が暗電位に相当するような露光量であ
る。
さて、第26図(C)は本実施例の感光体ドラム51にお
ける相対露光量と静電潜像の電位との関係を表わしたも
のである。相対露光量が44%から76%のときには、この
図に示すようにマーキングを行う部分での静電潜像の電
位は490Vから330Vの範囲となる。この範囲の電位に対し
て前記したようにマーキング部分のアウトプット・デン
シティを0.6から1.2の範囲に設定するために、サブ現像
装置59S1〜59S4のバイアス電位を設定する必要がある。
一般にバイアス電位を上げると静電潜像の電位との開
きが小さくなり、アウトプット・デンシティが低くな
る。第26図(D)は、静電潜像の電位は500Vから300Vの
範囲のときにアウトプット・デンシティを0.6から1.2に
設定するための適切なバイアス値を表わしたものであ
り、この例では300Vとなっている。
第27図は、露光量とバイアス電圧を組み合わせて濃度
調整を行った場合と、露光量単独で濃度調整を行った場
合を比較して表わしたものである。
マーキング部分のコピー濃度を下げるには必ずしも露
光量とバイアス電位を組み合わせる必要がない。例えば
露光ランプ56を点灯させずにサブ現像装置59のバイアス
電圧を調整したりチャージコロトロン52による感光体ド
ラム51への電流量の調整で行うことができる。
第27図で実線で表わした特性は先に示したようにバイ
アス電位が300Vの場合と、露光ランプ56を消灯した状態
でバイアス電位を700Vに設定した場合との2つの場合を
示している。このとき、原稿の暗電位に対応する感光体
ドラム51上の静電潜像の電位は900Vに設定されているも
のとする。この図から分るように、バイアス電位を700V
に設定すればアウトプット・デンシティを0.6から1.2の
値に設定することが可能となる。
一方、露光ランプ56を消灯させた状態でチャージコロ
トロン52の放電電流を低下させることによってもマーキ
ング部分を淡く表現することができる。このためには、
感光体ドラム51上の静電潜像の電位とサブ現像装置59S1
〜59S4あるいはメイン現像装置59Mのバイアス電位との
差が200V程度となるようにチャージコロトロン52による
電流値を調整する。例えば、バイアス電位が300Vだった
とすると、マーキング部分の静電潜像の電位は500Vとな
る。このように、チャージコロトロン52を流れる電流を
約半分にして所望の値までコピー濃度を低下させること
ができる。
(5−3)マーキング制御の一般 第28図〜第34図はマーキング処理を実現するための動
作を説明するためのものである。
まず、第28図を用いて説明する。マーキングの領域を
指定する場合、カード用CPU129(第6図)はオペレータ
がエディタパッド付きプラテン26上のボタンを押すかど
うかの監視を行っている。マーキングカラーボタン416
が押されると(ステップ;Y)、カード用CPU129は対応
する表示ランプ424を点灯させ、マーキングカラーのモ
ードとなる(ステップ)。もし、他のボタンが押され
れば(ステップ)、これに対応するモードの作業が実
行されることになる(ステップ)。
マーキングカラーのモードに設定されたら、CPU129は
通常マーキングボタン431、枠マーキングボタン432およ
びラインマーキングボタン433の押下状態の監視を行
う。そして、ラインマーキングボタン433が押下された
ら(ステップ;Y)、ラインマーキング用の表示ランプ
439を点灯させる(ステップ)。また、通常マーキン
グボタン431が押された場合には(ステップ;Y)、通
常マーキング用の表示ランプ439を点灯させる(ステッ
プ)。枠マーキングボタン433が押された場合には
(ステップ;Y)、枠マーキング用の表示ランプ439を
点灯させる(ステップ)。
CPU129はラインマーキングボタン433以外のボタン43
1、432が押された場合には、多角形の指定が行われるこ
とになるのでその指定方法を確認するために指定方法ボ
タン419の押下状態を監視する(ステップ)。そして
指定方法ボタン419が押されたら(Y)、その時点から
多角指定ランプ427を点灯させる(ステップ)。これ
に対して指定方法ボタン419が押されなければ初期的に
対角指定ランプ426を点灯させる(ステップ)。
第29図において、ラインマーキング用の表示ランプ43
9が点灯していれば(ステップ;Y)、ラインの両端を
指定するための2点のデータの入力が待機される(ステ
ップ)。これに対して通常マーキングあるいは枠マー
キング用の表示ランプ439が点灯していた場合には(ス
テップ;N)、矩形の指定が行われたかどうかを対角指
定ランプ426と多角指定ランプ427の点灯状態から判別す
る(ステップ)。そして、対角指定ランプ426が点灯
状態にある場合には、2点の座標データの入力を待機す
る状態(Y)となる(ステップ)。また、多角指定ラ
ンプ427が点灯していた状態では、多点すなわち3点以
上の座標データの入力を待機する状態(ステップ)と
なる。
ステップにおける座標データの待機状態で2点の座
標データが入力されたら、対角線によって定まるその領
域の座標データがCPU129の配下のRAMに記憶される(ス
テップ)。そしてそのデータがベースマシン21のメイ
ンCPU121に転送される。このデータは表示用CPU127とイ
ンターイメージランプ用CPU122の双方の記憶領域に記憶
されることになる。
一方、ステップの状態で領域を特定する3点以上最
大16点の座標データが入力されたら(Y)、同様にして
これによって特定される領域の座標データがCPU129の配
下のRAMに記憶される(ステップ)。そしてそのデー
タはベースマシン21のメインCPU121にも転送される。こ
のデータは表示用CPU127とインターイメージランプ用CP
U122の双方の記憶領域に記憶されることになる。
このようにして、1つの領域についての座標データの
入力とそのデータの記憶が終了したら、CPU129は色指定
ボタン434〜438のいずれかが押されるのを待機する(ス
テップ)。色指定ボタン435が押された場合には青色
の指定が行われたことになり(ステップ;Y)、対応す
る表示ランプ439が点灯することになる(ステップ
)。また、色指定ボタン436が押された場合には緑色
の指定が行われたことになり(ステップ;Y)、対応す
る表示ランプ439が点灯することになる(ステップ
)。色指定ボタン437が押された場合には茶色の指定
が行なわれたことになり(ステップ;Y)、対応する表
示ランプ439が点灯することになる(ステップ)。色
指定ボタン438が押された場合には黒色の指定が行なわ
れたことになり(ステップ;Y)、対応する表示ランプ
439が点灯することになる(ステップ)。これら4種
類のボタン435〜438がどれも押されなかった場合には
(ステップ;N)、初期的に赤色の指定が行われたと判
別され、赤色についての表示ランプ439が点灯すること
になる(ステップ)。
オペレータが色指定ボタン434〜438に対応する表示ラ
ンプ439の点灯状態を確認して領域・色指定ボタン421を
押すと、現在入力した領域に対するカラーの指定が確定
する(ステップ;Y)。すなわち、指定された領域のカ
ラーが赤色であれば(ステップ;Y)、その領域の図形
を示す座標データの記憶領域に赤色を示すデータが記憶
される(ステップ)。指定された領域のカラーが青色
であれば(ステップ;Y)、その領域の図形を示す座標
データの記憶領域に青色を示すデータが記憶される(ス
テップ)。指定された領域のカラーが緑色であれば
(ステップ;Y)、その領域の図形を示す座標データの
記憶領域に緑色を示すデータが記憶されることになる
(ステップ)。指定された領域のカラーが茶色であれ
ば(ステップ;Y)、その領域の図形を示す座標データ
の記憶領域に茶色を示すデータが記憶されることになる
(ステップ)。以上のいずれでもない場合、すなわち
指定された領域のカラーが黒色である場合には(ステッ
プ;N)、その領域の図形を示す座標データの記憶領域
に黒色を示すデータが記憶される(ステップ)。
オペレータがこの状態で設定終了ボタン423を押さな
ければ(ステップ;N)、n=1から始まる数値nが+
1され(ステップ)、次の領域についてその座標入力
とカラーの指定が行われる(ステップ〜)。これに
対して、ステップで設定終了ボタン423を押したり、
座標の指定がこの装置で許容される最大値としての16ヵ
所目であれば(ステップ;Y)、液晶表示部112に「コ
ピーできます」という文字が表示されることになる(ス
テップ)。
第30図はこの状態における液晶表示部の表示を表わし
たものである。液晶表示部112の左端近傍には、第18図
に示した座標入力用パッド405の領域指定を行なえる最
大サイズを示した枠531が表示されており、その内部に
現在入力された各領域の位置およびサイズが指定領域53
2としてカラー表示されることになる。装置によっては
枠531を現在入力する原稿のサイズに一致させて表示す
るようにしてもよい。それぞれの指定領域532の近傍に
は、領域の番号が“1"〜“5"として表示されている。こ
の例では、番号“3"の領域のみが青色で表示され、残り
の番号の領域が赤色で表示されている。
ところで、この第30図に示された液晶表示部112の中
央部には、前記したように「コピーできます」という情
報が漢字仮名混じり文で表示され、その右側にはアイコ
ン533Aが表示される。このアイコン533Aは現在設定され
ているモードが単独マーキングモードおよび通常のマー
キングカラーモードであることを表わしている。第31図
〜第33図は参考のために他のモードにおけるアイコンの
表示を示したものである。このうち第31図に示したもの
は、抽出モードにおけるアイコン533Bであり、第32図に
示したものは削除モードにおけるアイコン533Cである。
更に第33図では、連写カラー合成を行う場合において表
示されるアイコン533Dを示している。このように液晶表
示部112には、現在設定されているモードに応じて異な
ったアイコン533が表示されるので、オペレータは過っ
た作業を進行させることがない。
ところで第29図のステップの説明において、多角形
の指定を最大16箇所として説明したが、これは本実施例
の複写機で最大16点の座標指定を行うことのできること
と一致する。すなわち、16角形の領域を指定すれば1つ
の領域しか指定することができないが、3角形であれば
最大5個の領域指定が可能であり4角形でこの多角指定
が行われるときには最大4ヵ所を指定することができ
る。長方形あるいは正方形で対角線を利用して領域の指
定を行うときには、最大8箇所の領域指定が可能であ
る。
第34図は指定された領域におけるコピー作業のうちマ
ーキングの行われる作業を表わしたものである。
手差しトレイ41に用紙がセットされると(ステップ
;Y)、光学レンズ58が等倍の位置にあるかどうかの判
別が行われる(ステップ)。等倍でなければ(N)、
光学レンズ58を等倍位置に移動させる(ステップ)。
光学レンズ58が等倍の位置にある状態でメインモータ
164がオンとなり、マーキング処理を行うための該当す
るサブ現像装置59Sあるいはメイン現像装置59Mへの切り
換えが行われる(ステップ)。これと共に前記したキ
ャリジは基準反射板の下に移動し、ここに停止する(ス
テップ)。また手差しトレイ41からコピー用紙60の送
り出しが開始される(ステップ)。この状態で露光ラ
ンプ56が点灯する(ステップ)。このときの光量は、
通常のコピー作業における等倍設定時の50%が目標とさ
れる。これは、既に説明したように該当するサブ現像装
置59Sによるマーキング部分のコピー濃度を光学濃度で
0.6から1.2の範囲、望ましくは0.5〜0.6の範囲に調整す
るためである。
露光ランプ56が点灯してから1秒が経過したら(ステ
ップ)、インターイメージランプ141を駆動するため
のトリガが出力される(ステップ)。そして入力され
た図形に対応する1ラインずつのデータが読み出され、
インターイメージランプ用CPU122ではインターイメージ
ランプ141のオン・オフ制御が行われる(ステップ
)。ここで等倍以外が指定されている場合には、イン
ターイメージランプ用CPU122は指定された領域を縮倍率
変換後の倍率に変更し、変更後の領域に対応させてイン
ターイメージランプ141のオン・オフ制御を行うことに
なる。
また、トレイ制御用CPU128では途中まで送られて一旦
停止したコピー用紙60の搬送を開始させるためのゲート
(レジストレーション用のゲート)が開かれる(ステッ
プ)。
インターイメージランプ141は、指定された領域につ
いて発光素子のオン・オフ制御を行ったら、コピー用紙
60の後端に対応する位置に来たかどうかの判別を行う
(ステップ)。そして、後端に達した場合には通常の
制御としてインターイメージランプ141の全点灯を行う
(ステップ)。そして定着後のコピー用紙60を中間ト
レイ33あるいはソータ38に搬入させる(ステップ)。
以上の動作は、設定されたコピー枚数だけ繰り返し行わ
れる(ステップ〜)。
第35図は、マーキングカラー処理を実現するために中
間トレイ33に収容されたコピー用紙について他のカラー
でマーキングを続行する場合のその後の制御を説明する
ためのものである。
メインCPU121はマーキングの作業が1工程残っている
かどうかの判別を行い(ステップ)、他のサブ現像装
置59Sあるいはメイン現像装置59Mによるマーキング作業
が1工程分だけ残っている場合には(N)、次に行うべ
き現像のためのサブ現像装置59Sあるいはメイン現像装
置59Mを選択する(ステップ)。そして、この状態で
コピー用紙60を中間トレイ33から送り出させる(ステッ
プ)。この後、所定のタイミングでインターイメージ
ランプ141を駆動するためのトリガが出力される(ステ
ップ)。そして該当する領域に対応する1ラインずつ
のデータが読み出され、インターイメージランプ用CPU1
22ではインターイメージランプ141のオン・オフ制御が
行われる(ステップ)。
また、トレイ制御用CPU128では途中まで送られて一旦
停止したコピー用紙60の搬送を開始させるためのゲート
(レジストレーション用のゲート)が開かれる(ステッ
プ)。
インターイメージランプ141は、指定された領域につ
いて発光素子のオン・オフ制御を行ったら、コピー用紙
60の後端に対応する位置に来たかどうかの判別を行う
(ステップ)。そして、後端に達した場合には通常の
制御としてインターイメージランプ141の全点灯を行う
(ステップ)。そして定着後のコピー用紙60を中間ト
レイ33に搬入させる(ステップ)。以上の動作は、設
定されたコピー枚数だけ繰り返し行われる(ステップ
〜)。このような動作は、マーキング処理が1工程残
るまで繰り返される(ステップ〜)。
第36図は、中間トレイ33に収容されたコピー用紙のそ
の後の制御を説明するためのものである。
メインCPU121は、マーキングの行われたコピー用紙に
対して最後の工程としてのマーキング作業を行うことに
なる。まずメインCPU121は現像装置を最後のマーキング
を行うためのものに切り換える(ステップ)。この実
施例のマーキング装置ではサブ現像装置59S1〜59S4のい
ずれかとメイン現像装置59Mが併用されるときには、ま
ずサブ現像装置59S1〜59S4が選択され、最後にメイン現
像装置59Mが選択されるようになっている。(ステップ
)。メイン現像装置59Mが選択されても、原稿の走査
が行われるわけではないので、キャリジの走査は行われ
ない。
さて、この状態でメインCPU121はコピー用紙60を中間
トレイ33から送り出させる(ステップ)。この後、所
定のタイミングでインターイメージランプ141を駆動す
るためのトリガが出力される(ステップ)。そして該
当する領域に対応する1ラインずつのデータが読み出さ
れ、インターイメージランプ用CPU122ではインターイメ
ージランプ141のオン・オフ制御が行われる(ステップ
)。
また、トレイ制御用CPU128では途中まで送られて一旦
停止したコピー用紙60の搬送を開始させるためのゲート
(レジストレーション用のゲート)が開かれる(ステッ
プ)。
インターイメージランプ141は、指定された領域につ
いて発光素子のオン・オフ制御を行ったら、コピー用紙
60の後端に対応する位置に来たかどうかの判別を行う
(ステップ)。そして、後端に達した場合には通常の
制御としてインターイメージランプ141の全点灯を行う
(ステップ)。そして定着後のコピー用紙60をソータ
38に排出させる(ステップ)。以上の動作は、設定さ
れたコピー枚数だけ繰り返し行われる(ステップ〜
)。
最後のマーキング処理工程がすべてのコピー用紙60に
対して終了したら(ステップ;Y)、サイクルダウンす
なわちコピー作業の終了のための作業が行われ(ステッ
プ)、マーキングカラー処理によるコピー作業が終了
する。
第37図は、テンキーによる座標入力を説明するための
もので、先の第28図および第29図に対応するものであ
る。
本実施例の構成の複写機であっても、領域指定のため
の座標データの入力や修正をテンキー80から行うことが
できる。この第37図でマーキングの領域を指定する場
合、メインCPU121はオペレータがコンソールパネル28上
のマーキングカラースイッチ88を押すかどうかの監視を
行っている。マーキングカラースイッチ88が押されると
(ステップ;Y)、メインCPU121は対応する表示ランプ
82を点灯させ、マーキングカラーのモード(単独マーキ
ングモードあるいはマーキングカラーモード)となる
(ステップ)。もし、他のボタンあるいはスイッチが
押されれば(ステップ)、これに対応するモードの作
業が実行されることになる(ステップ)。
テンキー80の入力によるマーキングカラーのモードに
設定されたら、CPU121は液晶表示部112に座標入力を指
示するためのデータを表示する(ステップ)。この表
示は漢字を用いて行われる。表示用CPU127がこの表示制
御のために用いられる。
第38図はこの初期的な表示状態を表わしたものであ
る。液晶表示部112には指定する領域の内容として「領
域1」という文字551が表示されている。またその下に
は、領域の選択を行わせるための選択表示マーク552が
表示されている。選択表示マーク552はこの状態で点滅
動作を行っている。液晶表示部112の右半分には矩形の
「領域1」を対角線の両端の2点で指定するための座標
(X1,Y1)、(X2,Y2)が表示されており、このうちの
座標X1を入力させるために指示マーク553と未入力マー
ク「*」554が点滅表示されている。なお、指示マーク5
53の左側の2つのマーク557には破線でそれぞれの座標
(X1,Y1)、(X2,Y2)の存在箇所が表示されるように
なっている。
オペレータはこのような表示内容にそって領域指定の
ための座標データ(X1)をテンキー80(第5図)から入
力することになる。第39図は一例として数値「100」が
座標データ(X1)として入力された状態を表わしたもの
である。オペレータが座標データ(X1)の入力後に選択
キー118を押すと、指示マーク553が座標(Y1)を入力さ
せるためにその箇所に移動して点滅動作を行う。座標
(Y1)の入力後に選択キー118を押し、同様にして座標
(X2,Y2)の数値を順に入力する。
第40図は、座標(X2)として数値「20」を、また座標
(Y2)として数値「3」を入力した状態を表わしたもの
である。このようにして矩形の「領域1」を特定できる
だけのデータが入力されると、この第40図に示すように
液晶表示部112の選択表示マーク552の隣に設定マーク55
5が点滅表示される。この状態で、第5図に示す設定キ
ー119を押せば「領域1」の指定が完了する。
この後、第41図に示すように液晶表示部112には「領
域2」を指定させるための文字556が表示される。この
時点でも設定マーク555は点滅表示されている。オペレ
ータはこの状態で「領域2」についてのデータを入力す
ることもできるし、これ以上の領域指定を行わない場合
には、入力動作を終了させることもできる。領域指定を
終了させる場合には、設定キー119を更に押下すること
になる。
それでは、第37図に戻って説明を続ける。
メインCPU121はテンキー80から以上説明したような領
域指定のためのデータが入力されたら、これを一時的に
記憶させる。そしてこれが処理できる1単位のデータに
まとまったら(第37図ステップ;Y)、そのデータをイ
ンターイメージランプ用CPU122のメモリに転送する(ス
テップ)。そして、第29図のステップにおける「コ
ピーできます」の表示(第30図参照)を行うことになる
(ステップ)。
(5−4)カラーの濃度調整概要 さて、本実施例のマーキング装置では、メイン現像装
置59Mについてのコピー濃度の調整とは別にそれぞれの
サブ現像装置59S1〜59S4についてそのコピー濃度の調整
を行うことができる。いずれの現像装置59M、59S1〜59S
4の濃度調整を行うかは、マーキングカラーのモードが
選択された状況下における第5図に示した単色カラー強
調パネル76の表示に従って、次のようにして行う。
()単色カラースイッチ91に対応する表示ランプ82が
消灯している状態では、メイン現像装置59Mのコピー濃
度の調整、すなわち原稿上の画情報を表わしたモノクロ
の濃度調整が行われることになる。ここでのコピー濃度
の調整値をa1〜a5である。ここで調整値a1はコピー濃度
パネル77(第5図)における5段階のコピー濃度のうち
の最も低い(淡い)コピー濃度に相当し、調整値a5は最
も高い(濃い)コピー濃度に相当する。調整値a3が普通
のコピー濃度となる。モノクロのコピー濃度の調整値a1
〜a5は、コピー濃度で1.2〜1.7が適当である。このとき
の中心の調整値a3は1.5が適当である。
(ii)単色カラースイッチ91に対応する表示ランプ82が
点灯し、マーキングカラースイッチ88に対応する表示ラ
ンプ82が消灯しているときには、サブ現像装置59S1〜59
S4についての濃度調整が行われる。ここでのコピー濃度
の調整値(以下、フラットカラーの調整値という。)は
b1〜b5である。ここでフラットカラーの調整値b1はコピ
ー濃度パネル77(第5図)における5段階のコピー濃度
のうちの最も低い(淡い)コピー濃度に相当し、フラッ
トカラーの調整値b5は最も高い(濃い)コピー濃度に相
当する。フラットカラーの調整値b3が普通のコピー濃度
となる。
なお、この濃度調整モードでは自動濃度調整スイッチ
97(第5図)を押下しても自動的にサブ現像装置59S1〜
59S4のコピー濃度を調整することができず、この場合の
フラットカラーの調整値はb3(普通のコピー濃度)とな
る。
フラットカラーの調整値b1〜b5は、現像剤のカラーが
グリーンやブルーの場合には0.9〜1.4が適当である。こ
のとき中心の調整値b3は1.2となる。また、現像剤のカ
ラーがレッドやブラウンの場合には、フラットカラーの
調整値b1〜b5は0.7〜1.2が適当である。この後者の場合
の調整値b3は1.0となる。
(iii)単色カラースイッチ91に対応する表示ランプ82
もマーキングカラースイッチ88に対応する表示ランプ82
も共に点灯している場合には、サブ現像装置59S1〜59S4
についての濃度調整が行われる。ここでのコピー濃度の
調整値は、先に説明したフラットカラーの調整値と異な
って設定された値(以下、マーキングカラーの調整値と
いう。)c1〜c5である。これは、現像剤の種類によって
コピー濃度を異なって規定した方が便利であることによ
るものである。このモードでも、自動濃度調整スイッチ
97の操作によるコピー濃度の自動調整を行うことはでき
ず、自動濃度調整スイッチ97を押した場合のマーキング
カラーの調整値はc3(普通のコピー濃度)となる。
マーキングカラーの調整値c1〜c5は、現像剤のカラー
がグリーンやブルーの場合には0.8〜1.2が適当である。
このとき中心の調整値c3は1.0となる。また、現像剤の
カラーがレッドやブラウンの場合には、マーキングカラ
ーの調整値c1〜c5は0.6〜1.0が適当である。この後者の
場合の調整値c3は0.8となる。
以上示した調整値a1〜a5、b1〜b5およびc1〜c5は、不
揮発性メモリ121F(第7図)に書き込まれている。複写
機の電源が投入されると初期的にはこれらの中心的な調
整値a3、b3、c3が自動的に選択され、オペレータの操作
によってこれらの値が必要により変更されることにな
る。
ところで、調整値a1〜a5、b1〜b5およびc1〜c5の値自
体あるいはそれらの値の範囲の変更、例えば現像バイア
スが300〜500ボルトに設定されていたのを200〜400ボル
トに変更することが必要となる場合がある。このような
変更は、例えば複写機の自己診断モードを利用して実行
することができる。この場合には、複写機を電源投入時
等にコピー作業あるいはマーキング処理作業のモードと
は異なる自己診断モードに設定し、このモードで更に特
別の操作によって濃度調整モードに設定する。そして、
例えばテンキー80を用いて調整値a1〜a5、b1〜b5および
c1〜c5の値自体の変更を行うことになる。
調整値a1〜a5、b1〜b5、c1〜c5の変更や選択は、マー
キングを行う原稿の種類等によっても適宜行われること
が好ましい。そこで例えば原稿ごとにコード番号を付け
ておき、ICカード131をICカード装置22に挿入した時点
で各種のコピー作業のためのボタン設定と同時にコピー
濃度の設定が自動的に行われるようにしてもよい。
(5−5)カラー濃度調整の操作 次にカラー濃度調整の操作を順に説明する。
()まず、オペレータがマーキングカラースイッチ88
を押した場合について第42図を用いて説明する。
マーキングカラースイッチ88が押されたとき、マーキ
ングカラースイッチ88に対応する表示ランプ82が点灯し
ていたら(ステップ;Y)、これが消灯される(ステッ
プ)。この場合、表示用CPU127は第5図に示したコピ
ー濃度パネル77の5段階の表示ランプ82のうちメイン現
像装置59Mについて設定されているコピー濃度のランプ
を点灯させる(ステップ)。そして、この場合には一
度設定されたマーキングカラーのモードを解除するため
の作業なので、マーキングカラーのモードをキャンセル
する(ステップ)。
これに対して、マーキングカラースイッチ88が押され
たとき対応する表示ランプ82が消灯していた場合には
(ステップ;N)、マーキングカラーのモードに設定す
るための作業なので、これを点灯させる(ステップ
)。表示用127はこのとき単色カラースイッチ91に対
応する表示ランプ82が点灯しているか否かを調べる(ス
テップ)。そして点灯している場合には(Y)、コピ
ー濃度パネル77の5段階の表示ランプ82のうちの一つを
色指定ボタン434〜437のうちの対応する表示ランプ439
が点灯しているものに関して、マーキング用のカラーの
濃度調整値に従って選択し、点灯させる(ステップ
)。そして、マーキングカラーのモードでの入力操作
を受け付けることになる(ステップ)。ステップで
単色カラースイッチ91に対応する表示ランプ82が消灯し
ていた場合には、直ちにステップに移行する。
この第42図に示したように、オペレータがマーキング
カラースイッチ88を押すと、その時点で設定されている
モノクロ用あるいは色指定ボタン434〜437で指定されて
いるカラーについてのコピー濃度が表示されることにな
る。
(ii)マーキングカラーの処理を行う場合、オペレータ
はこの第42図ステップでマーキングのための入力操作
を完了させる。
(iii)ところで、第43図は単色カラースイッチ91が押
された場合の動作を示したもので、第42図に対応するも
のである。
この第43図で、単色カラースイッチ91が押されたとき
すでに対応する表示ランプ82が点灯していれば(ステッ
プ;Y)、この表示ランプ82が消灯し(ステップ)、
表示用CPU127は第5図に示したコピー濃度パネル77の5
段階の表示ランプ82のうちメイン現像装置59Mについて
設定されているコピー濃度のランプを点灯させる(ステ
ップ)。
これに対して単色カラースイッチ91が押されたとき対
応する表示ランプ82が消灯していれば(ステップ;
N)、この表示ランプ82が点灯する(ステップ)。こ
の場合にはマーキングカラースイッチ88に対応する表示
ランプ82が点灯しているかどうかの判別が行われ(ステ
ップ)、点灯していれば(Y)、コピー濃度パネル77
の5段階の表示ランプ82のうちの一つを、色指定ボタン
434〜437のうちの対応する表示ランプ439が点灯してい
るものに関して、マーキングカラーの調整値c1〜c5に従
って選択し、点灯させる(ステップ)。マーキングカ
ラースイッチ88に対応する表示ランプ82が消灯している
場合には(N)、コピー濃度パネル77の5段階の表示ラ
ンプ82のうちの一つを、色指定ボタン434〜437のうちの
対応する表示ランプ439が点灯しているものに関して、
フラットカラーの濃度調整値b1〜b5に従って選択し、点
灯させる(ステップ)。
(iv)オペレータは、マーキングカラー処理を行うに際
して第42図あるいは第43図の操作でコピー濃度を確認し
たら、必要に応じてその濃度を変更することになる。
第44図はこのための操作を表わしたものである。
オペレータがコピー濃度パネル77の2つのシフトキー
94、95(コピー濃度キー)を押すと、コピー濃度を表示
するための5つの表示ランプ82における点灯位置が変化
する(ステップ)。ここで第5図に示した上側のシフ
トキー94が押されるとコピー濃度が薄くなる方向で濃度
設定が行われ、下側のシフトキー95が押されるとコピー
濃度が濃くなる方向で濃度設定が行われる。
この時点で単色カラースイッチ91に対応する表示ラン
プ82が点灯していた場合には(ステップ;Y)、マーキ
ングカラースイッチ88に対応する表示ランプ82も点灯し
ていれば(ステップ;Y)、色指定ボタン434〜437のう
ちの対応する表示ランプ439が点灯しているものに関し
て、マーキングカラーの調整値c1〜c5が変更される(ス
テップ)。またマーキングカラースイッチ88に対応す
る表示ランプ82が消灯していた場合には(ステップ;
N)、色指定ボタン434〜437のうちの対応する表示ラン
プ439が点灯しているものに関して、フラットカラーの
調整値b1〜b5が変更されることになる。
一方、単色カラースイッチ91に対応する表示ランプ82
が消灯していた場合には(ステップ;N)、メイン現像
装置59Mのコピー濃度の調整値a1〜a5が変更されること
になる(ステップ)。
(v)この後、他のカラーについても色指定ボタン434
〜437を操作しながら同様に調整値b1〜b5またはc1〜c5
の変更を行うことができる。すべての変更作業が終了し
たら、スタートボタン117(第5図)が押されてマーキ
ング処理が開始される。サブ現像装置59S1〜59S4で現像
が行われるときには、フラットカラーの調整値b1〜b5
たはマーキングカラーの調整値c1〜c5に従って現像バイ
アスの調整が行われ、メイン現像装置59Mで現像が行わ
れるときには調整値a1〜a5に従ってその現像バイアスの
調整が行われる。
第45図はその制御動作を表わしたものである。
すなわち、メインCPU121は現像がサブ現像装置(サブ
デベ)59S1〜59S4で行われるか否かの判別を行い(ステ
ップ)、サブ現像装置59S1〜59S4で行われる場合には
更にマーキングカラースイッチ88に対応する表示ランプ
82が点灯しているかどうかの判別も行う(ステップ
)。点灯している場合には(Y)、マーキングカラー
の調整値c1〜c5に従って該当するサブ現像装置59Sのバ
イアスの設定を行う(ステップ)。バイアス電圧の値
は図示しないROM(リード・オンリ・メモリ)のテーブ
ルから読み出されるようになっている。
これに対してマーキングカラースイッチ88に対応する
表示ランプ82が消灯していた場合には(ステップ;
N)、フラットカラーの調整値b1〜b5に従って該当する
サブ現像装置59Sのバイアス電圧の設定が行われる(ス
テップ)。この値も前記したROMから読み出される。
また、現像がサブ現像装置59S1〜59S4で行われずメイ
ン現像装置(メインデベ)59Mで行われる場合には(ス
テップ;N)、メイン現像装置59Mのコピー濃度の調整
値a1〜a5に従ってバッファアンプ電圧の設定が行われる
ことになる(ステップ)。
以上のようにして、サブ、メイン双方の現像装置59S1
〜59S4、59Mでそれぞれ所望のコピー濃度に設定して現
像が行われることになる。
(5−6)領域の修正操作 第46図〜第49図は、指定した領域についてその座標
や、カラーの修正を行う場合の作業を図解したものであ
る。
まず、第46図に示すようにコンソールパネル28の修正
用のスイッチ83が押されると、第47図に示すように液晶
表示部112に「どれを選択しますか?」という文章と修
正等を行うための文字や記号が表示される。第30図に示
した1番目の領域についてカラーを赤色から青色に変更
するものとする。この場合には、第47図でカラーと表示
された部分が点滅している状態で第5図に示す設定キー
119を押す。これにより、領域のカラーを変更するモー
ドとなる。
この時点で液晶表示部112は第48図のような表示状態
となる。すなわち、「どれを選択しますか?」という文
章の下に、現在設定されている領域の番号が表示され
る。この図では、番号が“1"から“5"まで表示されてい
る。オペレータは番号を順に点滅させていき、変更しよ
うとする番号の所で設定キー119を押す。なお、番号は
それぞれ事態が点滅してもよいし、番号に相当する位置
にカーソルの表示が行われるようになっていてもよい。
例えば1番目の領域が選択されたとすると、第49図に
示すように「どれを選択しますか?」という文章の下に
今度はカラーを表わす文字が表示される。オペレータは
この中から変更後のカラーとして青色の選択を行うこと
になる。これにより、第50図に示すように1番目の領域
についてのカラー表示が変更され、その変更内容でマー
キング処理を開始できる状態となる。
(5−7)色表示の制御 本実施例の複写機では液晶表示部112にカラーディス
プレイを用いているが、白黒あるいは淡色のディスプレ
イではカラーの表示を文字や記号(以下単に文字とい
う。)によって行うことになる。この場合には、これら
の文字を領域内に表示できれば問題ないが、領域が小さ
い場合等には領域外に表示することになる。同様の問題
は、領域の番号の表示についても発生する。
第51図は、このような制御の一例をカラーの表示を行
う場合について表わしたものである。すなわち、1番目
の領域に文字が入るスペースがあれば(ステップ)、
その領域内に文字を入れて表示を行う。このとき白抜き
表示が行われる(ステップ)。その領域に文字を入れ
るスペースがない場合には(ステップ;N)、その領域
の下に文字が入るスペースがあるかどうかの判別が行わ
れる(ステップ)。そして、そのスペースがあれば、
そこに文字の表示が行われる(ステップ)。これ以外
の場合には、その領域の上方に文字が入るスペースがあ
るかどうかの判別が行われる(ステップ)。そして、
そのスペースがあれば、そこに文字の表示が行われる
(ステップ)。以上以外の場合には、その領域の左方
向に文字が入るスペースがあるかどうかの判別が行われ
る(ステップ)。そして、そのスペースがあれば、そ
こに文字の表示が行われる(ステップ)。また、これ
以外の場合には、その領域の右方向に文字が入るスペー
スがあるかどうかの判別が行われる(ステップ)。そ
してそのスペースがあれば、そこに文字の表示が行われ
る(ステップ)。
領域外に文字を表示する場合には、文字同士が重なり
合う可能性がある。重なり合う場合には(ステップ
)、文字をずらして重なり合わないように文字の表示
部位をシフトさせる(ステップ)。このようにして表
示位置が決まったら、次の領域について同様に文字の表
示位置が決定される(ステップ;N)。
各領域についての文字の位置がすべて決定されたら
(Y)、この作業が終了する。
なお、領域を示す番号とカラーを示す番号の双方を表
示する場合にも、この第51図に示した作業とぼぼ同様の
作業で文字等の表示制御が可能である。
第52図は、領域内に領域を示す番号“1"が表示された
場合の表示パターンの一例を示している。この場合に
は、白抜き表示となっている。一方、第53図は赤色の領
域を示すアルファベット“R"がやはり白抜きで表示され
た場合の表示パターンの一例を表わしたものである。
なお、以上説明した実施例ではマーキングする用紙を
手差しトレイにセットしたが、カセットトレイその他の
トレイにセットしてもよい。本実施例の手差しトレイは
複数枚の用紙を一度にセットすることができるので、他
のトレイにセットするよりもマーキングのための操作が
簡便になるという利点がある。
また実施例では複数のカラーでマーキングを行うとき
にコピー用紙の一時格納用として中間トレイを使用した
が、マーキングが行われるたびに排出トレイあるいはソ
ータに排出するようにしてもよい。この場合には、マー
キングの1工程が終了するたびに用紙を再度手差しトレ
イや他のトレイにセットすることになるが、この指示を
液晶表示部等に表示するようにしてもよい。このとき例
えば「赤色のマーキングが終わりました。次のマーキン
グを行いますので原稿を手差しトレイに差し込んで下さ
い。」というような内容の表示が行われることになる。
更に実施例では単独マーキングモードと通常のマーキ
ングモードとの区別を表示ランプが点滅するか連続点灯
するかによって行ったが、例えばマーキングカラーを選
択するボタンの近傍にこれらのモード別に2つの表示ラ
ンプを設け、これらを択一的に点灯させるようにしても
よい。
以上説明した実施例ではコピー濃度パネルを原稿のコ
ピー濃度の他にマーキング用のカラーの濃度調整にも使
用したので、この点で装置の小型化とコストの低下を図
ることが可能となる。また、実施例の複写機では液晶表
示部と表示用CPUを使用したので、漢字の表示を行うこ
とができ、内容の把握が容易となるばかりでなく、多様
な表示を行うことができる。例えばカラーの濃度設定時
に「フラットカラー濃度設定中」とか「マーキングカラ
ー濃度設定中」といった細かな表示が可能となり、オペ
レータの操作性を向上させることができる。
また、実施例ではマーキングを行う色のコピー濃度を
低くし淡く表現できるようにしたので、大多数の文書に
ついて視覚的に良好なマーキングを得ることができる。
また黒色のマーキングについては文字等と同等のコピー
濃度でこれを行なえるようにしたので、コピー上の画情
報の一部を容易にかつ確実に消去することができる。
更に実施例では、マーキングのために複数のカラーを
用いる場合でも、これらを一括してマーキング処理の作
業開始前に指定することができる。従って、1つのカラ
ーを指定してそれについてのマーキング処理が完全に終
了してから次のカラーの指定を行う場合に較べて作業が
迅速になるばかりでなく、一部の領域についてマーキン
グの指定を忘れるといった不都合も生じない。また、本
実施例ではマーキングを行う領域ごとに着色の行われる
カラーで表示したので、マーキングの色の組み合わせの
良否を実際のコピーを見ずに判別することができ、更に
カラーの修正や領域の位置の修正等も容易なので、カラ
ー化された書類の作成、変更を簡易に行うことができる
という利点がある。
「発明の効果」 このように本発明によれば、用紙の指定した領域に追
加的にマーキングを行なえるようにしたので、カラー化
されなかった比較的古い文書でもカラフルな文書に変更
することができる。また、本発明によれば指定した領域
の地色自体をマーキング処理によって着色するので、領
域の内外で文字等の画情報そのものの色を変える場合よ
りも視覚的に訴える力が大きく、かつ自然な文書とする
ことができる。また、本発明ではマーキングをこれ以外
の画像のソリッド部分と視覚的に区別可能な淡いコピー
濃度で表現するようにしたので、文字等の記録部分とマ
ーキングの色が似かよっていても記録部分の識別がこれ
によって不可能あるいは困難となることがない。また、
点や線を組み合わせ網点で文字等を強調するのと異な
り、ソリッド部分と視覚的に区別可能な淡いコピー濃度
でマーキングを行うようにした。したがって、網点で処
理した場合のように細かな文字や線画との間で干渉を生
じさせるといった不都合も発生しない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理を示すブロック図、第2図〜第53
図は本発明のマーキング装置を応用した複写機の一実施
例および変形例を説明するためのもので、このうち第2
図は複写機のシステム構成を表わしたシステム構成図、
第3図はこのマーキング装置としての複写機のシステム
構成の一例を表わした外観図、第4図はこの複写機の概
略を示す概略構成図、第5図はこの複写機のコンソール
パネルの平面図、第6図はこの複写機の回路構成の概要
を表わした回路図、第7図はメインCPUを中心として更
に第6図を展開して示したブロック図、第8図は複写機
の感光体ドラム周辺の回路構成を具体的に表わしたブロ
ック図、第9図はサブ現像装置で1回目の現像を行いメ
イン現像装置で2回目の現像を行う場合のメインモータ
とデベ・ソレノイドの動作を示すタイミング図、第10図
はメイン現像装置で1回目の現像を行いサブ現像装置で
2回目の現像を行う場合のメインモータとデベ・ソレノ
イドの動作を示すタイミング図、第11図は複写機の露光
系やコンソール制御部の周辺を具体的に表わしたブロッ
ク図、第12図は複写機の電源や定着装置等を具体的に表
わしたブロック図、第13図はコピー用紙の搬送系の回路
構成を具体的に表わしたブロック図、第14図はDADFの概
略構成図、第15図はソータの斜視図、第16図は中間トレ
イを中心とした搬送系の概要を表わす側面図、第17図は
エディタパッドを装着した複写機のシステム構成を表わ
した斜視図、第18図はエディタパッドの平面図、第19図
はエディタパネルおよび表示パネルを表わした平面図、
第20図は大容量トレイの回路構成を示すブロック図、第
21図はマーキングカラー処理の行われた用紙を表わした
説明図、第22図はマーキング処理の一例としての帯グラ
フの表示例を示す平面図、第23図はマーキング処理の他
の例としての絵グラフの表示例を示す平面図、第24図は
筆記具による用紙上の画情報の消去例を示す平面図、第
25図は本実施例による用紙上の画情報の消去例を示す平
面図、第26図は本実施例の感光体ドラムの特性を表わし
た特性図、第27図はこの感光体ドラムについて露光量と
バイアス電圧を組み合わせて濃度調整を行った場合と、
露光量単独で濃度調整を行った場合とを比較して表わし
た特性図、第28図および第29図はマーキング処理を実現
するための動作を説明するための流れ図、第30図はマー
キングカラーのモードにおける液晶表示部の表示内容の
一例を示す平面図、第31図は抽出モードにおける液晶表
示部の表示内容の一例を示す平面図、第32図は削除モー
ドにおける液晶表示部の表示内容の一例を示す平面図、
第33図は連写カラー合成のモードにおける液晶表示部の
表示内容の一例を示す平面図、第34図はマーキングカラ
ー処理を実現するための動作を説明するための流れ図、
第35図は中間トレイ33に収容されたコピー用紙に対して
カラーで現像する場合の制御を説明するための流れ図、
第36図はメイン現像装置でモノクロの現像が行われる最
後の工程の制御を説明するための流れ図、第37図はテン
キーによる座標入力を説明するための流れ図、第38図は
「領域1」を指定する場合の液晶表示部の初期状態の表
示内容を示す平面図、第39図は「領域1」についての座
標データ(X1)が入力された状態での液晶表示部の表示
内容を示す平面図、第40図は「領域1」についての全座
標データが入力された状態での液晶表示部の表示内容を
示す平面図、第41図は「領域2」の入力が行なえる状態
となった状態での液晶表示部の表示内容を示す平面図、
第42図はマーキングカラースイッチを押した場合の制御
動作を表わした流れ図、第43図は単色カラースイッチを
押した場合の制御動作を表わした流れ図、第44図はコピ
ー濃度キーを操作した場合の濃度設定作業の様子を表わ
した流れ図、第45図は現像装置のバイアス電圧の制御の
様子を示す流れ図、第46図はコンソールパネルの要部を
示す平面図、第47図〜第50図は液晶表示部の各表示状態
を示す平面図、第51図は領域ごとの色表示の制御を示す
流れ図、第52図は領域を示す番号の表示パターンの一例
を示す説明図、第53図はカラーの表示パターンの一例を
示す説明図、第54図は従来提案されたマーキング装置の
回路構成の概要を示すブロック図、第55図は原稿の2つ
の矩形領域に1色でマーキングを行った例を示す平面
図、第56図は2つの矩形領域に異なった色でマーキング
を行った例を示す平面図、第57図は各種形状の領域にマ
ーキングを行った例を示す平面図、第58図は領域の指定
を枠状に行ったり、アンダーラインとして行った例を示
す平面図である。 12……領域指定手段、13……記録手段、14……選択手
段、15……制御手段、18……記録手段、19……マーキン
グ用カラー指定手段、41……手差しトレイ、51……感光
体ドラム、59M……メイン現像装置、59S1……第1のサ
ブ現像装置、59S2……第2のサブ現像装置、59S3……第
3のサブ現像装置、59S4……第4のサブ現像装置、60…
…コピー用紙、77……コピー濃度パネル、88……マーキ
ングカラースイッチ、91……単色カラースイッチ、112
……液晶表示部、121……メインCPU、122……インター
イメージランプ用CPU、127……表示用CPU、132……エデ
ィタパッド、141……インターイメージランプ、161……
デベソレノイド、251……原稿、407……表示パネル、41
6……マーキングカラーボタン、421……領域・色指定ボ
タン、431……通常マーキングボタン、434〜438……色
指定ボタン、501……(マーキングの対象となる)用
紙、503……領域、511……インク、513……黒のトナ
ー。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 21/00 376 H04N 1/46 (56)参考文献 特開 昭63−303371(JP,A) 特開 昭63−283276(JP,A) 特開 昭63−283275(JP,A) 特開 昭63−283274(JP,A) 特開 昭60−239727(JP,A) 特開 昭63−306470(JP,A) 特開 昭63−306469(JP,A) 特開 昭63−289566(JP,A) 特開 昭63−188163(JP,A) 特開 昭62−127856(JP,A) 特開 昭61−32068(JP,A) 特開 昭60−121468(JP,A) 特開 昭62−103673(JP,A) 特開 昭60−239764(JP,A) 特開 昭60−166970(JP,A) 特開 昭60−166969(JP,A) 特開 昭64−77072(JP,A)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録を行おうとする用紙上の特定の1また
    は複数の領域を指定する領域指定手段と、 この用紙上における前記領域指定手段によって指定され
    た領域にのみ特定の記録条件を用いて所定の淡い一様な
    濃度でマーキングを行う記録手段と、 この記録手段によってマーキングを行うためのカラーを
    指定するマーキング用カラー指定手段 とを具備することを特徴とするマーキング装置。
  2. 【請求項2】前記記録手段は前記領域指定手段によって
    指定された領域のマーキングに際して感光体を帯電させ
    るためのチャージコロトロンに流れる電流をそれ以外の
    領域に対するこのチャージコロトロンに流れる電流より
    もマーキングカラーの現像時のコピー濃度がそれ以外の
    同一条件のコピー濃度と視覚的に区別可能な淡い色とな
    る所定量だけ減少させるマーキング時電流制限手段を具
    備することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のマ
    ーキング装置。
  3. 【請求項3】前記記録手段は前記領域指定手段によって
    指定された領域のマーキングに際して設定される現像バ
    イアスをそれ以外の領域に対する現像バイアスよりもマ
    ーキングカラーのコピー濃度が視覚的に区別可能な淡い
    色となる所定値だけ調整するマーキング時現像バイアス
    調整手段を具備することを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載のマーキング装置。
  4. 【請求項4】前記記録手段は前記マーキング用カラー指
    定手段でマーキング用カラーが指定された領域の画像の
    露光時にそれ以外の領域の露光時よりもマーキングカラ
    ーの現像時の画像のコピー濃度がそれ以外の画像のコピ
    ー濃度よりもマーキングカラーのコピー濃度が視覚的に
    区別可能な淡い色となる所定量だけ調整するマーキング
    時露光量調整手段を具備することを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載のマーキング装置。
  5. 【請求項5】前記記録手段は前記マーキング時電流制限
    手段、現像バイアス調整手段および露光量調整手段の3
    者の組み合わせによってマーキングカラーの画像のコピ
    ー濃度がそれ以外の画像のコピー濃度よりもマーキング
    カラーのコピー濃度が視覚的に区別可能な淡い色となる
    所定量だけ調整するマーキングカラー領域コピー濃度調
    整手段を具備することを特徴とする特許請求の範囲第2
    項〜第4項記載のマーキング装置。
  6. 【請求項6】記録手段によるコピー濃度が光学濃度で0.
    6から1.2の範囲にあることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項〜第5項記載のマーキング装置。
  7. 【請求項7】マーキングを行うカラーごとにそれらの濃
    度を指定するカラー濃度指定手段を具備することを特徴
    とする特許請求の範囲第1項〜第5項記載のマーキング
    装置。
  8. 【請求項8】領域指定手段によって指定された領域を表
    示する表示手段を具備することを特徴とする特許請求の
    範囲第1項〜第5項記載のマーキング装置。
  9. 【請求項9】表示手段が指定された領域それぞれをマー
    キングを行うカラーで表示することを特徴とする特許請
    求の範囲第8項記載のマーキング装置。
  10. 【請求項10】表示手段が指定された領域それぞれにつ
    いてマーキングを行うカラーを表わした文字で表示する
    ことを特徴とする特許請求の範囲第8項記載のマーキン
    グ装置。
  11. 【請求項11】表示手段が指定された領域それぞれにつ
    いてこれらを特定する符号を表示することを特徴とする
    特許請求の範囲第8項記載のマーキング装置。
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