JPH08203800A - 試料ホルダの固定装置 - Google Patents

試料ホルダの固定装置

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JPH08203800A
JPH08203800A JP794995A JP794995A JPH08203800A JP H08203800 A JPH08203800 A JP H08203800A JP 794995 A JP794995 A JP 794995A JP 794995 A JP794995 A JP 794995A JP H08203800 A JPH08203800 A JP H08203800A
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Takuoki Numaga
拓興 沼賀
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Abstract

(57)【要約】 【目的】試料ホルダを移動させても試料ホルダに対する
保持位置がずれることがなく、また、試料ホルダの支持
点を周辺に限ることなく固定でき、構成の簡素化、軽量
化、低コスト化を可能とした試料ホルダの固定装置を提
供する。 【構成】試料16を保持する試料ホルダ12を、移動ス
テージ4に固定された基準台10上に固定するものにお
いて、前記基準台10に対して接離する方向には剛性が
弱い部材で構成され、一端を前記試料ホルダ12に固定
した複数の支持アーム52、及びこれら支持アーム52
の自由端側に設けられ前記試料ホルダ12が前記基準台
10の所定位置にあるとき該支持アーム52を基準台1
0に固定させる静電チャック58を有する構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば電子ビーム描画
装置等の真空チャンバ内において使用される試料ホルダ
の固定装置に係り、詳しくはウエーハ等の試料を保持し
た試料ホルダを、移動ステージに固定された基準台上に
固定する試料ホルダの固定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子ビーム描画装置においては、試料を
試料ホルダ(試料台)に固定し、その試料ホルダをX−
Yテーブル等の移動ステージに固定された基準台上に固
定するようになっている。
【0003】従来、特に真空中において試料ホルダを基
準台上に固定する試料ホルダの固定装置は、図9及び図
10に示すように、試料aを保持した試料ホルダbの周
辺部を、基準台c上に突設された支持点である3つの突
起d…と、これら突起d…に対応して配設され、かつ引
張りばねeにより常時下方に付勢された3つの押え片f
…とでクランプする機械的なクランプ機構を採用してい
る。
【0004】また、従来の試料ホルダの固定装置は、移
動ステージg(詳図しない)上で試料aの高さ等の位置
調整を行うようになっておらず、試料aを固定した後、
基準台cが固定された移動ステージg(詳図しない)全
体を移動させて位置を調整するようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たような従来の試料ホルダの固定装置にあっては、以
下、(イ)〜(ニ)で示すような問題があった。すなわ
ち、 (イ)基準台に対して押え片の配設位置が固定されてお
り、試料ホルダを移動させると試料ホルダに対するクラ
ンプ位置がずれてしまい、試料ホルダの平面度が損なわ
れて、それが試料に影響して処理精度を低下させる虞れ
があった。
【0006】(ロ)試料ホルダの周辺部分を機械的にク
ランプする為、曲げモーメントが発生し易く、しかも、
支持点である突起の配設位置が試料ホルダの周辺部分に
制限されるため、試料ホルダの枠組構造を十分な剛性を
持つ構造としなければならず、重量の増加やコスト高を
招く原因となっていた。
【0007】(ハ)機械的クランプ機構は、それ自体の
部品点数が多く、しかも、別にクランプを解除するため
の機構を必要とし、構造が複雑で組立性が悪いと共にコ
スト高を招く原因となっていた。
【0008】(ニ)移動ステージ上で試料の高さ等の位
置調整を行うようになっておらず、重量が重い移動ステ
ージ全体を移動させて位置を調整する必要があり、大掛
かりな移動機構を必要とし、重量の増加やコスト高を招
く原因となっていた。
【0009】本発明は、上記実情に鑑みなされたもの
で、第1の目的とするところは、試料ホルダを移動させ
ても試料ホルダに対する保持位置がずれることがなく、
また、試料ホルダの支持点を周辺に限ることなく固定で
き、構成の簡素化、軽量化、低コスト化を可能とした試
料ホルダの固定装置を提供する。また、第2の目的とす
るところは、移動ステージ全体を動かすことなく試料の
位置調整を行い得るようにした試料ホルダの固定装置を
提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するための第1の手段として、試料を保持する試料ホ
ルダを、移動ステージに固定された基準台上に固定する
試料ホルダの固定装置であって、前記基準台に対して接
離する方向には剛性が弱い部材で構成され、一端を前記
試料ホルダに固定した複数の支持アーム、及びこれら支
持アームの自由端側に設けられ前記試料ホルダが前記基
準台の所定位置にあるとき該支持アームを基準台に固定
させる静電チャックを有する固定手段を具備してなる構
成としたものである。
【0011】また、第2の手段として、前記第1の手段
において、前記試料ホルダが、基準台に対して接触する
支持点としての3つの突起を有する構成としたものであ
る。また、第3の手段として、試料を保持し下面が傾斜
面となる試料ホルダを、移動ステージに固定された上面
が前記試料ホルダと同一勾配の傾斜面を有する基準台上
に固定する試料ホルダの固定装置であって、前記基準台
に対して接離する方向には剛性が弱い部材で構成され、
一端を前記試料ホルダに固定した複数の支持アーム、及
びこれら支持アームの自由端側下面に設けられ前記試料
ホルダが前記基準台の所定位置にあるとき該支持アーム
を基準台に固定させる静電チャックを有する固定手段
と、この固定手段による固定前に、前記試料ホルダを前
記基準台の傾斜面に沿って移動させ前記試料ホルダの高
さを調整するための高さ位置調整手段とを具備してなる
構成としたものである。
【0012】また、第4の手段として、試料を保持する
試料ホルダを、移動ステージに固定された基準台上に固
定する試料ホルダの固定装置であって、前記基準台に対
して接離する方向には剛性が弱い部材で構成され、一端
を前記試料ホルダに固定した複数の支持アーム、及びこ
れら支持アームの自由端側下面に設けられ前記試料ホル
ダが前記基準台の所定位置にあるとき該支持アームを基
準台に固定させる静電チャックを有する固定手段と、こ
の固定手段による固定前に、試料ホルダの回転位置を調
整すべく前記試料ホルダを回転させるための試料ホルダ
回転手段とを具備してなる構成としたものである。
【0013】また、第5の手段として、試料を保持し下
面が傾斜面となる試料ホルダを、移動ステージに固定さ
れた上面が前記試料ホルダと同一勾配の傾斜面を有する
基準台上に固定する試料ホルダの固定装置であって、前
記基準台に対して接離する方向には剛性が弱い部材で構
成され、一端を前記試料ホルダに固定した複数の支持ア
ーム、及びこれら支持アームの自由端側下面に設けられ
前記試料ホルダが前記基準台の所定位置にあるとき該支
持アームを基準台に固定させる静電チャックを有する固
定手段、この固定手段による固定後に、試料ホルダの回
転位置を調整すべく前記基準台を回転させるための基準
台回転手段とを具備してなる構成としたものである。
【0014】また、第6の手段として、試料を保持し下
面が傾斜面となる試料ホルダを、移動ステージに固定さ
れた上面が前記試料ホルダと同一勾配の傾斜面を有する
基準台上に固定する試料ホルダの固定装置であって、前
記基準台に対して接離する方向には剛性が弱い部材で構
成され、一端を前記試料ホルダに固定した複数の支持ア
ーム、及びこれら支持アームの自由端側下面に設けられ
前記試料ホルダが前記基準台の所定位置にあるとき該支
持アームを基準台に固定させる静電チャックを有する固
定手段と、この固定手段による固定前に、前記試料ホル
ダを前記基準台の傾斜面に沿って移動させ前記試料ホル
ダの高さを調整するための高さ位置調整手段と、この高
さ位置調整手段による試料ホルダの移動前に試料ホルダ
と基準台との間に隙間を形成すべく作動源により変位す
る低摩擦部材を介して試料ホルダを浮上させる試料ホル
ダ浮上機構とを具備してなる構成としたものである。ま
た、第7の手段として、前記試料ホルダ浮上機構の作動
源としてピエゾ素子を用いたものである。
【0015】
【作用】上記第1の手段の試料ホルダの固定装置によれ
ば、試料ホルダ側に固定手段が固定されているため、試
料ホルダを移動させても試料ホルダに対する保持位置が
ずれることがなく、試料ホルダの平面度が損なわれて、
それが試料に影響して処理精度を低下させるといったこ
とを防止できる。
【0016】また、固定手段が、基準台に対して接離す
る方向には剛性が弱い部材で構成され、一端を前記試料
ホルダに固定した複数の支持アーム、及びこれら支持ア
ームの自由端側に設けられ前記試料ホルダが前記基準台
の所定位置にあるとき該支持アームを基準台に固定させ
る静電チャックを有し、試料ホルダを基準台上に静電吸
着力で保持するようにしたから、従来のように、部品点
数が多く機構が複雑な機械的クランプ機構を用いるもの
に比べ、構成の簡素化が図れ、組立性の容易化、低コス
ト化が可能となる。
【0017】また、試料ホルダを上記のような支持アー
ムを介して基準台上に静電吸着力で保持するため、従来
の機械的クランプ機構のように試料ホルダの周辺部分を
クランプする必要がなく、モーメントの発生による試料
ホルダの変形を招くことがなく、試料ホルダの変形に伴
う描画精度の低下を防止し、精度の高い描画が可能とな
る。
【0018】さらに、試料ホルダの変形を低減させるべ
く、試料ホルダの枠組構造の剛性を上げる必要がなくな
り、重量の軽減や低コスト化が可能となる。また、第2
の手段の試料ホルダの固定装置によれば、試料ホルダ
が、基準台に対して接触する支持点としての3つの突起
を有する構成としたから、試料ホルダを安定した状態で
支承することができ、しかも、試料ホルダが移動しても
試料ホルダに対する突起の位置が変わらず、常に安定し
た支持状態が得られる。
【0019】上記第3の手段の試料ホルダの固定装置に
よれば、試料ホルダ側に固定手段が固定されているた
め、試料ホルダを移動させても試料ホルダに対する保持
位置がずれることがなく、試料ホルダの平面度が損なわ
れて、それが試料に影響して処理精度を低下させるとい
ったことを防止できる。
【0020】また、固定手段が、基準台に対して接離す
る方向には剛性が弱い部材で構成され、一端を前記試料
ホルダに固定した複数の支持アーム、及びこれら支持ア
ームの自由端側に設けられ前記試料ホルダが前記基準台
の所定位置にあるとき該支持アームを基準台に固定させ
る静電チャックを有し、試料ホルダを基準台上に静電吸
着力で保持するようにしたから、従来のように、部品点
数が多く機構が複雑な機械的クランプ機構を用いるもの
に比べ、構成の簡素化が図れ、組立性の容易化、低コス
ト化が可能となる。
【0021】また、試料ホルダを上記のような支持アー
ムを介して基準台上に静電吸着力で保持するため、従来
の機械的クランプ機構のように試料ホルダの周辺部分を
クランプする必要がなく、モーメントの発生による試料
ホルダの変形を招くことがなく、試料ホルダの変形に伴
う描画精度の低下を防止し、精度の高い描画が可能とな
る。
【0022】さらに、試料ホルダの変形を低減させるべ
く、試料ホルダの枠組構造の剛性を上げる必要がなくな
り、重量の軽減や低コスト化が可能となる。また、固定
手段による固定前に、試料ホルダを基準台の傾斜面に沿
って移動させ試料ホルダの高さを調整するための高さ位
置調整手段を設けたから、従来のように、重量が重い移
動ステージ全体を移動させて位置を調整するものに比
べ、移動機構の小形化による重量の低減や低コスト化が
可能となる。
【0023】上記第4の手段の試料ホルダの固定装置に
よれば、試料ホルダ側に固定手段が固定されているた
め、試料ホルダを移動させても試料ホルダに対する保持
位置がずれることがなく、試料ホルダの平面度が損なわ
れて、それが試料に影響して処理精度を低下させるとい
ったことを防止できる。
【0024】また、固定手段が、基準台に対して接離す
る方向には剛性が弱い部材で構成され、一端を前記試料
ホルダに固定した複数の支持アーム、及びこれら支持ア
ームの自由端側に設けられ前記試料ホルダが前記基準台
の所定位置にあるとき該支持アームを基準台に固定させ
る静電チャックを有し、試料ホルダを基準台上に静電吸
着力で保持するようにしたから、従来のように、部品点
数が多く機構が複雑な機械的クランプ機構を用いるもの
に比べ、構成の簡素化が図れ、組立性の容易化、低コス
ト化が可能となる。
【0025】また、試料ホルダを上記のような支持アー
ムを介して基準台上に静電吸着力で保持するため、従来
の機械的クランプ機構のように試料ホルダの周辺部分を
クランプする必要がなく、モーメントの発生による試料
ホルダの変形を招くことがなく、試料ホルダの変形に伴
う描画精度の低下を防止し、精度の高い描画が可能とな
る。
【0026】さらに、試料ホルダの変形を低減させるべ
く、試料ホルダの枠組構造の剛性を上げる必要がなくな
り、重量の軽減や低コスト化が可能となる。また、固定
手段による固定前に、試料ホルダを回転させるための試
料ホルダ回転手段を設けたから、従来のように、重量が
重い移動ステージ全体を回転させて位置を調整するもの
に比べ、回転機構の小形化による重量の低減や低コスト
化が可能となる。
【0027】上記第5の手段の試料ホルダの固定装置に
よれば、試料ホルダ側に固定手段が固定されているた
め、試料ホルダを移動させても試料ホルダに対する保持
位置がずれることがなく、試料ホルダの平面度が損なわ
れて、それが試料に影響して処理精度を低下させるとい
ったことを防止できる。
【0028】また、固定手段が、基準台に対して接離す
る方向には剛性が弱い部材で構成され、一端を前記試料
ホルダに固定した複数の支持アーム、及びこれら支持ア
ームの自由端側に設けられ前記試料ホルダが前記基準台
の所定位置にあるとき該支持アームを基準台に固定させ
る静電チャックを有し、試料ホルダを基準台上に静電吸
着力で保持するようにしたから、従来のように、部品点
数が多く機構が複雑な機械的クランプ機構を用いるもの
に比べ、構成の簡素化が図れ、組立性の容易化、低コス
ト化が可能となる。
【0029】また、試料ホルダを上記のような支持アー
ムを介して基準台上に静電吸着力で保持するため、従来
の機械的クランプ機構のように試料ホルダの周辺部分を
クランプする必要がなく、モーメントの発生による試料
ホルダの変形を招くことがなく、試料ホルダの変形に伴
う描画精度の低下を防止し、精度の高い描画が可能とな
る。
【0030】さらに、試料ホルダの変形を低減させるべ
く、試料ホルダの枠組構造の剛性を上げる必要がなくな
り、重量の軽減や低コスト化が可能となる。また、固定
手段による固定前に、試料ホルダの回転位置を調整すべ
く基準台を回転させるための基準台回転手段を設けたか
ら、従来のように、重量が重い移動ステージ全体を回転
させて位置を調整するものに比べ、回転機構の小形化に
よる重量の低減や低コスト化が可能となる。
【0031】上記第6の手段の試料ホルダの固定装置に
よれば、試料ホルダ側に固定手段が固定されているた
め、試料ホルダを移動させても試料ホルダに対する保持
位置がずれることがなく、試料ホルダの平面度が損なわ
れて、それが試料に影響して処理精度を低下させるとい
ったことを防止できる。
【0032】また、固定手段が、基準台に対して接離す
る方向には剛性が弱い部材で構成され、一端を前記試料
ホルダに固定した複数の支持アーム、及びこれら支持ア
ームの自由端側に設けられ前記試料ホルダが前記基準台
の所定位置にあるとき該支持アームを基準台に固定させ
る静電チャックを有し、試料ホルダを基準台上に静電吸
着力で保持するようにしたから、従来のように、部品点
数が多く機構が複雑な機械的クランプ機構を用いるもの
に比べ、構成の簡素化が図れ、組立性の容易化、低コス
ト化が可能となる。
【0033】また、試料ホルダを上記のような支持アー
ムを介して基準台上に静電吸着力で保持するため、従来
の機械的クランプ機構のように試料ホルダの周辺部分を
クランプする必要がなく、モーメントの発生による試料
ホルダの変形を招くことがなく、試料ホルダの変形に伴
う描画精度の低下を防止し、精度の高い描画が可能とな
る。
【0034】さらに、試料ホルダの変形を低減させるべ
く、試料ホルダの枠組構造の剛性を上げる必要がなくな
り、重量の軽減や低コスト化が可能となる。また、固定
手段による固定前に、試料ホルダを基準台の傾斜面に沿
って移動させ試料ホルダの高さを調整するための高さ位
置調整手段を設けたから、従来のように、重量が重い移
動ステージ全体を移動させて位置を調整するものに比
べ、移動機構の小形化による重量の低減や低コスト化が
可能となる。
【0035】また、高さ位置調整手段による試料ホルダ
の移動前に試料ホルダと基準台との間に隙間を形成すべ
く作動源により変位する低摩擦部材を介して試料ホルダ
を浮上させる試料ホルダ浮上機構を設けたから、試料ホ
ルダの移動時の抵抗が軽減され、移動機構のより小形化
が可能となる。上記第7の手段の試料ホルダの固定装置
によれば、試料ホルダ浮上機構の作動源としてピエゾ素
子を用いたから、大型化を招くことなく構成できる。
【0036】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例について図1な
いし図5を参照して説明する。図1は、電子ビーム描画
装置における試料セット部の全体構成を示す概略的正面
図であり、図2は要部の平面図である。
【0037】真空チャンバ1で構成される真空室2内に
は、X−Yテーブルからなる移動ステージ4が設けら
れ、その移動ステージ4上には、直交する2辺に沿って
位置検出用の2本のレーザミラー6,8が配設されてい
ると共に、その中央部には上面が傾斜面10aとなる基
準台10が固定されている。
【0038】また、基準台10上には、下面が前記基準
台10の傾斜面10aと同一勾配の傾斜面12aを有す
る試料ホルダ(試料台)12が置かれ、固定手段として
の静電吸着機構14を介して基準台10に固定されてい
る。
【0039】試料ホルダ12の上面中央部には、ウエー
ハ等の試料16が静電チャック18(詳図しない)を介
して水平状態に保持されていると共に、上面の2つのコ
ーナ部には位置測定マーク20,20が配設されてい
る。
【0040】また、図2及び図3に示すように、試料ホ
ルダ12の下面には、支持点としての3つの突起22…
が突設されていて、これら突起22…が基準台10に対
して接触するようになっている。これにより、試料ホル
ダ12は、ガタのない安定した状態で支承でき、しか
も、試料ホルダ12が移動しても試料ホルダ12に対す
る突起22…の位置が変わらず、常に安定した支持状態
が得られるようになっている。
【0041】また、試料ホルダ12は、高さ位置調整手
段としての試料ホルダ移動機構24により基準台10の
傾斜方向に沿って移動されるようになっている。そし
て、試料ホルダ12を試料16の厚さに応じて試料16
の上面(試料面)が常に一定の高さとなるように調整で
きるようになっている。試料16の上面の高さは、Zセ
ンサ26(詳図しない)で測定され、一定の高さの差分
を試料ホルダ移動機構24により調整するようになって
いる。
【0042】試料ホルダ移動機構24は、試料ホルダ1
2の下面に突設され、基準台10に形成された長孔28
を貫通する軸30と、この軸30に一端を連結し、他端
を異動ステージ4に形成された溝32(図3参照)を介
して真空室2内に延出させたレバー34を有する。この
レバー34の他端は、連結機構36を介して作動装置3
8の作動軸38aに連結されている。
【0043】前記作動装置38は、真空室2内に作動軸
38aを突出した状態で真空チャンバ1に固定され、そ
の作動軸38aが水平方向に往復移動するようになって
いる。
【0044】そして、試料ホルダ12の高さ位置を高く
したい場合には、図3に示すように、レバー34を図中
矢印で示す右方向に引張ることで、試料ホルダ12を右
方向、すなわち、基準台10の傾斜方向上端側に寸法L
だけ移動させると試料ホルダ12は、図3の実線位置か
ら二点鎖線で示す位置に移動し、その上面は寸法Zだけ
高くなる。
【0045】また、逆に試料ホルダ12の高さ位置を低
くしたい場合には、図3に示すように、レバー34を図
中左方向に押すことで、試料ホルダ12を左方向、すな
わち、基準台10の傾斜方向下端側に移動させれば良い
ことになる。
【0046】なお、このように、試料ホルダ12を移動
させると、X−Y方向位置は移動しただけ移動ステージ
4上ではずれることになるが、試料ホルダ12に固定し
た位置測定マーク20,20より試料ホルダ12の位置
を測定することができ、描画基準位置が狂うようなこと
がないように補正可能となっている。
【0047】また、基準台10の上面側には、図4に示
すように、試料ホルダ浮上機構40が組み込まれてお
り、前記試料ホルダ移動機構24による高さ調整時前、
すなわち、試料ホルダ12の移動前に、前記試料ホルダ
12と基準台10との間、具体的には試料ホルダ12の
下面に突設された突起22…の下端面と基準台10の傾
斜面10aとの間に隙間を形成すべく浮上させ、試料ホ
ルダ12の移動時の抵抗を軽減するようになっている。
これにより、試料ホルダ12を移動させるための試料ホ
ルダ移動機構24の小形化を図っている。
【0048】試料ホルダ浮上機構40は、図2のように
配設された4つの低摩擦部材としてのベアリング42…
を有する。これらベアリング42…は、図4に示すよう
に、保持部材44,44(1部材のみ図示)にそれぞれ
2つずつ回転自在に保持され、前記基準台10の上面側
かつ前記支持点としての突起22…が落ち込まない位置
に形成された凹所46,46(1箇所のみ図示)に収容
された状態となっている。
【0049】ベアリング42…を保持した保持部材4
4,44は、図示しないガイド機構により上下動自在と
なっていると共に、保持部材44,44の下面側には作
動源であるピエゾ素子48,48が配設された状態とな
っている。そして、これらピエゾ素子48,48に電圧
を印加することによりベアリング42…を保持した保持
部材44,44を押上げ、試料ホルダ12を浮上させる
ものである。
【0050】次に、試料ホルダ12を基準台10に固定
する固定手段としての静電吸着機構14について図2及
び図5を参照して説明する。図2に示すように、試料ホ
ルダ12の移動方向と直交する方向の両端縁部には、図
5に示すように一端を試料ホルダ12の下面にネジ5
0,50(1本のみ図示)によって支持アーム52がそ
れぞれ固定されている。この支持アーム52は、前記基
準台10に対して接離する方向、すなわち上下方向には
剛性が弱い絶縁材製の弾性薄板材からなっている。
【0051】また、支持アーム52の自由端側下面に
は、平板状の内部電極54が設けられ、さらに、この内
部電極54の上面を覆う状態に絶縁層からなる膜状の強
誘電体56が設けられている。また、前記内部電極54
には図示しない給電用のリード線が接続されている。そ
して、前記支持アーム52を基準台10に固定させる静
電チャック58を構成している。
【0052】なお、静電チャックそのものについては、
例えば特公平6−15130号公報等において公知であ
り、詳細な説明は省略する。しかして、この実施例にお
いては、移動ステージ4がロード位置に位置決めされる
と、試料16が試料ホルダ12上に載せられ、試料用静
電チャック18により固定される。
【0053】ついで、試料面の高さをZセンサ26で測
定し、一定の高さの差分が調整される。すなわち、ま
ず、試料ホルダ12が、試料ホルダ浮上機構40(図4
参照)で持ち上げられ、試料ホルダ12の下面に突設さ
れた突起22…の下端面と基準台10の傾斜面10aと
の間に隙間が形成された状態となる。
【0054】ついで、試料ホルダ12が、高さ位置調整
手段としての試料ホルダ移動機構24により、その高さ
に応じて一定量、基準台10の傾斜面10aに沿って所
定方向に移動し、再度、Z測定し一定高さに収束させ
る。
【0055】試料16の高さが一定高さに収束すると、
試料ホルダ12に固定された支持アーム52,52をそ
の自由端部に形成された静電チャック58,58により
基準台10に吸着固定する。
【0056】これにより、試料ホルダ12は、高さ方向
は支持点としての3つの突起22…で支持され、X−Y
面(斜面)内は静電チャック58,58を備えた支持ア
ーム52,52で固定されることになる。
【0057】このように、試料ホルダ12側に固定手段
としての静電吸着機構14、すなわち、静電チャック5
8付き支持アーム52,52が固定されているため、試
料ホルダ12を移動させても試料ホルダ12に対する保
持位置がずれることがなく、試料ホルダ12の平面度が
損なわれて、それが試料に影響して処理精度を低下させ
るといったことを防止できる。
【0058】また、固定手段としての静電吸着機構14
が、基準台10に対して接離する方向には剛性が弱い部
材で構成され、一端を試料ホルダ12に固定した複数の
支持アーム52,52、及びこれら支持アーム52,5
2の自由端側に設けられ試料ホルダ12が基準台10の
所定位置にあるとき該支持アーム52,52を基準台1
0に固定させる静電チャック58,58を有し、試料ホ
ルダ12を基準台10上に静電吸着力で保持するように
したから、従来のように、部品点数が多く機構が複雑な
機械的クランプ機構を用いるものに比べ、構成の簡素化
が図れ、組立性の容易化、低コスト化が可能となる。
【0059】また、試料ホルダ12を基準台10上に静
電吸着力で保持するため、従来の機械的クランプ機構の
ように試料ホルダ12の周辺部分をクランプする必要が
なく、モーメントの発生による試料ホルダ12の変形を
招くことがなく、試料ホルダ12の変形に伴う描画精度
の低下を防止し、精度の高い描画が可能となる。
【0060】さらに、試料ホルダ12の変形を低減させ
るべく、試料ホルダ12の枠組構造の剛性を上げる必要
がなくなり、重量の軽減や低コスト化が可能となる。ま
た、試料ホルダ12が、基準台10に対して接触する支
持点としての3つの突起22…を有する構成としたか
ら、試料ホルダ12を安定した状態で支承することがで
き、しかも、試料ホルダ12が移動しても試料ホルダ1
2に対する突起22…の位置が変わらず、常に安定した
支持状態が得られる。
【0061】また、固定手段としての静電吸着機構14
による固定前に、試料ホルダ12を基準台10の傾斜面
10aに沿って移動させ試料ホルダ12の高さを調整す
るための高さ位置調整手段としての試料ホルダ移動機構
24を設けたから、従来のように、重量が重い移動ステ
ージ全体を移動させて位置を調整するものに比べ、移動
機構の小形化による重量の低減や低コスト化が可能とな
る。
【0062】また、高さ位置調整手段としての試料ホル
ダ移動機構24による試料ホルダ12の移動前に試料ホ
ルダ12と基準台10との間に隙間を形成すべく作動源
により変位する低摩擦部材としてのベアリング42…を
介して試料ホルダ12を押上げる試料ホルダ浮上機構4
0を設けたから、試料ホルダ12の移動時の抵抗が軽減
され、試料ホルダ移動機構24のより小形化が可能とな
る。
【0063】また、試料ホルダ浮上機構40の作動源と
してピエゾ素子48,48を用いたから、大型化を招く
ことなく構成できる。次に、図6を参照して、第2の実
施例について説明する。なお、前述の第1の実施例と同
一部分は同一の符号を付して重複説明を省略する。
【0064】この第2の実施例は、固定手段としての静
電吸着機構14による試料ホルダ12′の固定前に、試
料ホルダ12′の回転位置(Θ回転)を調整すべく試料
ホルダ12′を回転させるための試料ホルダ回転手段と
しての試料ホルダ回転機構60を設けたものである。
【0065】すなわち、試料ホルダ12′の下面中央部
には、基準台10′に形成された軸挿通孔62を開通す
ると共に、前記軸挿通孔62に配設されたベアリング6
4,64により回転自在に軸支される軸66が突設され
ている。
【0066】軸66の下端部にはピニオン68が取付け
られ、移動ステージ4に形成された溝32内に介在され
た往復動可能なレバー34′に形成されたラック70と
噛合した状態となっている。
【0067】そして、前述の試料ホルダ移動機構24の
場合と同様な作動装置(図示しない)によりレバー3
4′が往動あるいは復動することにより、試料ホルダ1
2′が時計回りあるいは反時計回りに回転するようにな
っている。そして、回転位置調整がなされた後に、支持
アーム52,52を介して静電チャック58,58を基
準台10′に吸着させることで試料ホルダ12′を基準
台10′に固定することになる。
【0068】このように構成することにより、従来のよ
うに、重量が重い移動ステージ全体を回転させて位置を
調整するものに比べ、回転機構の小形化による重量の低
減や低コスト化が可能となる。
【0069】この第3の実施例は、固定手段としての静
電吸着機構14による試料ホルダ12の固定前に、試料
ホルダ12の回転位置(Θ回転)を調整すべく基準台を
回転させるための基準台回転手段を設けたから、従来の
ように、重量が重い移動ステージ全体を回転させて位置
を調整するものに比べ、回転機構の小形化による重量の
低減や低コスト化が可能となる。
【0070】次に、図7および図8を参照して、第3の
実施例について説明する。なお、前述の第1の実施例と
同一部分は同一の符号を付して重複説明を省略する。こ
の第3の実施例は、固定手段としての静電吸着機構14
(図7および図8においては省略してある)による試料
ホルダ12の固定前に、試料ホルダ12の高さ位置を調
整するための高さ位置調整手段としての試料ホルダ移動
機構24と、試料ホルダ12が固定された基準台10を
基準台用静電チャック70…により移動ステージ4に固
定する前に、基準台10の回転位置(Θ回転)を調整す
べく基準台10を回転させるための基準台回転手段とし
ての基準台回転機構72と、基準台回転機構72を回転
させる前に、基準台10と移動ステージ4との間に隙間
を形成すべく浮上させる基準台浮上手段としての基準台
浮上機構74を組み込んだものとなっている。
【0071】高さ位置調整手段としての試料ホルダ移動
機構24の構成と調整方法は第1の実施例と全く同じで
あるため説明は省略する。また、基準台回転機構72
は、基準台10の下面中央部に突設され移動ステージ4
に形成された軸受部76により回転自在に軸支される中
空軸78を有している。中空軸78の下端部にはピニオ
ン80が取付けられ、移動ステージ4に形成された溝3
2内に介在された往復動可能なレバー34′に形成され
たラック82と噛合した状態となっている。
【0072】そして、前述の試料ホルダ移動機構24の
場合と同様な作動装置(図示しない)によりレバー3
4′が往動あるいは復動することにより、基準台10が
時計回りあるいは反時計回りに回転するようになってい
る。なお、この基準台回転機構72による回転量は極く
僅かである。
【0073】そして、回転位置調整がなされた後に、基
準台10を基準台用静電チャック70…を介して移動ス
テージ4に吸着固定することになる。基準台浮上機構7
4は、複数の低摩擦部材としてのベアリング84…を有
する。これらベアリング84…は、環状の保持部材86
に軸88を介してそれぞれ回転自在に保持され、前記移
動ステージ4の上面側に形成された凹所90に収容され
た状態となっている。
【0074】ベアリング84…を保持した保持部材86
は、図示しないガイド機構により上下動自在となってい
ると共に、保持部材86の下面側には作動源であるピエ
ゾ素子92…(1つのみ図示)が配設された状態となっ
ている。そして、これらピエゾ素子92…に電圧を印加
することによりベアリング84…を保持した保持部材8
6を押上げ、基準台10を浮上させるものである。な
お、本発明は上記実施例に限らず、本発明の要旨を変え
ない範囲で種々変形実施可能なことは勿論である。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
つぎのような効果を奏する。請求項1記載の試料ホルダ
の固定装置によれば、試料ホルダ側に固定手段が固定さ
れているため、試料ホルダを移動させても試料ホルダに
対する保持位置がずれることがなく、試料ホルダの平面
度が損なわれて、それが試料に影響して処理精度を低下
させるといったことを防止できる。
【0076】また、固定手段が、基準台に対して接離す
る方向には剛性が弱い部材で構成され、一端を前記試料
ホルダに固定した複数の支持アーム、及びこれら支持ア
ームの自由端側に設けられ前記試料ホルダが前記基準台
の所定位置にあるとき該支持アームを基準台に固定させ
る静電チャックを有し、試料ホルダを基準台上に静電吸
着力で保持するようにしたから、従来のように、部品点
数が多く機構が複雑な機械的クランプ機構を用いるもの
に比べ、構成の簡素化が図れ、組立性の容易化、低コス
ト化が可能となる。
【0077】また、試料ホルダを上記のような支持アー
ムを介して基準台上に静電吸着力で保持するため、従来
の機械的クランプ機構のように試料ホルダの周辺部分を
クランプする必要がなく、モーメントの発生による試料
ホルダの変形を招くことがなく、試料ホルダの変形に伴
う描画精度の低下を防止し、精度の高い描画が可能とな
る。
【0078】さらに、試料ホルダの変形を低減させるべ
く、試料ホルダの枠組構造の剛性を上げる必要がなくな
り、重量の軽減や低コスト化が可能となる。また、請求
項2記載の試料ホルダの固定装置によれば、試料ホルダ
が、基準台に対して接触する支持点としての3つの突起
を有する構成としたから、試料ホルダを安定した状態で
支承することができ、しかも、試料ホルダが移動しても
試料ホルダに対する突起の位置が変わらず、常に安定し
た支持状態が得られる。
【0079】上記請求項3記載の試料ホルダの固定装置
によれば、試料ホルダ側に固定手段が固定されているた
め、試料ホルダを移動させても試料ホルダに対する保持
位置がずれることがなく、試料ホルダの平面度が損なわ
れて、それが試料に影響して処理精度を低下させるとい
ったことを防止できる。
【0080】また、固定手段が、基準台に対して接離す
る方向には剛性が弱い部材で構成され、一端を前記試料
ホルダに固定した複数の支持アーム、及びこれら支持ア
ームの自由端側に設けられ前記試料ホルダが前記基準台
の所定位置にあるとき該支持アームを基準台に固定させ
る静電チャックを有し、試料ホルダを基準台上に静電吸
着力で保持するようにしたから、従来のように、部品点
数が多く機構が複雑な機械的クランプ機構を用いるもの
に比べ、構成の簡素化が図れ、組立性の容易化、低コス
ト化が可能となる。
【0081】また、試料ホルダを上記のような支持アー
ムを介して基準台上に静電吸着力で保持するため、従来
の機械的クランプ機構のように試料ホルダの周辺部分を
クランプする必要がなく、モーメントの発生による試料
ホルダの変形を招くことがなく、試料ホルダの変形に伴
う描画精度の低下を防止し、精度の高い描画が可能とな
る。
【0082】さらに、試料ホルダの変形を低減させるべ
く、試料ホルダの枠組構造の剛性を上げる必要がなくな
り、重量の軽減や低コスト化が可能となる。また、固定
手段による固定前に、試料ホルダを基準台の傾斜面に沿
って移動させ試料ホルダの高さを調整するための高さ位
置調整手段を設けたから、従来のように、重量が重い移
動ステージ全体を移動させて位置を調整するものに比
べ、移動機構の小形化による重量の低減や低コスト化が
可能となる。
【0083】上記請求項4記載の試料ホルダの固定装置
によれば、試料ホルダ側に固定手段が固定されているた
め、試料ホルダを移動させても試料ホルダに対する保持
位置がずれることがなく、試料ホルダの平面度が損なわ
れて、それが試料に影響して処理精度を低下させるとい
ったことを防止できる。
【0084】また、固定手段が、基準台に対して接離す
る方向には剛性が弱い部材で構成され、一端を前記試料
ホルダに固定した複数の支持アーム、及びこれら支持ア
ームの自由端側に設けられ前記試料ホルダが前記基準台
の所定位置にあるとき該支持アームを基準台に固定させ
る静電チャックを有し、試料ホルダを基準台上に静電吸
着力で保持するようにしたから、従来のように、部品点
数が多く機構が複雑な機械的クランプ機構を用いるもの
に比べ、構成の簡素化が図れ、組立性の容易化、低コス
ト化が可能となる。
【0085】また、試料ホルダを上記のような支持アー
ムを介して基準台上に静電吸着力で保持するため、従来
の機械的クランプ機構のように試料ホルダの周辺部分を
クランプする必要がなく、モーメントの発生による試料
ホルダの変形を招くことがなく、試料ホルダの変形に伴
う描画精度の低下を防止し、精度の高い描画が可能とな
る。
【0086】さらに、試料ホルダの変形を低減させるべ
く、試料ホルダの枠組構造の剛性を上げる必要がなくな
り、重量の軽減や低コスト化が可能となる。また、固定
手段による固定前に、試料ホルダを回転させるための試
料ホルダ回転手段を設けたから、従来のように、重量が
重い移動ステージ全体を回転させて位置を調整するもの
に比べ、回転機構の小形化による重量の低減や低コスト
化が可能となる。
【0087】上記請求項5記載の試料ホルダの固定装置
によれば、試料ホルダ側に固定手段が固定されているた
め、試料ホルダを移動させても試料ホルダに対する保持
位置がずれることがなく、試料ホルダの平面度が損なわ
れて、それが試料に影響して処理精度を低下させるとい
ったことを防止できる。
【0088】また、固定手段が、基準台に対して接離す
る方向には剛性が弱い部材で構成され、一端を前記試料
ホルダに固定した複数の支持アーム、及びこれら支持ア
ームの自由端側に設けられ前記試料ホルダが前記基準台
の所定位置にあるとき該支持アームを基準台に固定させ
る静電チャックを有し、試料ホルダを基準台上に静電吸
着力で保持するようにしたから、従来のように、部品点
数が多く機構が複雑な機械的クランプ機構を用いるもの
に比べ、構成の簡素化が図れ、組立性の容易化、低コス
ト化が可能となる。
【0089】また、試料ホルダを上記のような支持アー
ムを介して基準台上に静電吸着力で保持するため、従来
の機械的クランプ機構のように試料ホルダの周辺部分を
クランプする必要がなく、モーメントの発生による試料
ホルダの変形を招くことがなく、試料ホルダの変形に伴
う描画精度の低下を防止し、精度の高い描画が可能とな
る。
【0090】さらに、試料ホルダの変形を低減させるべ
く、試料ホルダの枠組構造の剛性を上げる必要がなくな
り、重量の軽減や低コスト化が可能となる。また、固定
手段による固定前に、試料ホルダの回転位置を調整すべ
く基準台を回転させるための基準台回転手段を設けたか
ら、従来のように、重量が重い移動ステージ全体を回転
させて位置を調整するものに比べ、回転機構の小形化に
よる重量の低減や低コスト化が可能となる。
【0091】上記請求項6記載の試料ホルダの固定装置
によれば、試料ホルダ側に固定手段が固定されているた
め、試料ホルダを移動させても試料ホルダに対する保持
位置がずれることがなく、試料ホルダの平面度が損なわ
れて、それが試料に影響して処理精度を低下させるとい
ったことを防止できる。
【0092】また、固定手段が、基準台に対して接離す
る方向には剛性が弱い部材で構成され、一端を前記試料
ホルダに固定した複数の支持アーム、及びこれら支持ア
ームの自由端側に設けられ前記試料ホルダが前記基準台
の所定位置にあるとき該支持アームを基準台に固定させ
る静電チャックを有し、試料ホルダを基準台上に静電吸
着力で保持するようにしたから、従来のように、部品点
数が多く機構が複雑な機械的クランプ機構を用いるもの
に比べ、構成の簡素化が図れ、組立性の容易化、低コス
ト化が可能となる。
【0093】また、試料ホルダを上記のような支持アー
ムを介して基準台上に静電吸着力で保持するため、従来
の機械的クランプ機構のように試料ホルダの周辺部分を
クランプする必要がなく、モーメントの発生による試料
ホルダの変形を招くことがなく、試料ホルダの変形に伴
う描画精度の低下を防止し、精度の高い描画が可能とな
る。
【0094】さらに、試料ホルダの変形を低減させるべ
く、試料ホルダの枠組構造の剛性を上げる必要がなくな
り、重量の軽減や低コスト化が可能となる。また、固定
手段による固定前に、試料ホルダを基準台の傾斜面に沿
って移動させ試料ホルダの高さを調整するための高さ位
置調整手段を設けたから、従来のように、重量が重い移
動ステージ全体を移動させて位置を調整するものに比
べ、移動機構の小形化による重量の低減や低コスト化が
可能となる。
【0095】また、高さ位置調整手段による試料ホルダ
の移動前に試料ホルダと基準台との間に隙間を形成すべ
く作動源により変位する低摩擦部材を介して試料ホルダ
を浮上させる試料ホルダ浮上機構を設けたから、試料ホ
ルダの移動時の抵抗が軽減され、移動機構のより小形化
が可能となる。上記請求項7記載の試料ホルダの固定装
置によれば、試料ホルダ浮上機構の作動源としてピエゾ
素子を用いたから、大型化を招くことなく構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を適用した電子ビーム描
画装置における試料セット部の全体構成を示す概略的正
面図。
【図2】同実施例の要部の構成を示す平面図。
【図3】同実施例の試料ホルダ移動機構部の構成を示す
一部断面正面図。
【図4】同実施例の試料ホルダ浮上機構部の構成を示す
一部断面正面図。
【図5】同実施例の静電吸着機構の構成を示す一部断面
側面図。
【図6】本発明の第2の実施例を示す一部断面正面図。
【図7】本発明の第3の実施例を示す一部断面正面図。
【図8】図7の一部拡大図。
【図9】従来例を示す平面図。
【図10】図9に示す従来例の一部断面正面図。
【符号の説明】
1…真空チャンバ、2…真空室、4…移動ステージ、1
0a…傾斜面、10,10′…基準台、12a…傾斜
面、12,12′…試料ホルダ(試料台)、14…静電
吸着機構(固定手段)、16…試料、22…突起(支持
点)、24…試料ホルダ移動機構(高さ位置調整手
段)、40…試料ホルダ浮上機構、42…ベアリング
(低摩擦部材)、48…ピエゾ素子(作動源)、52…
支持アーム、58…静電チャック、60…試料ホルダ回
転機構(試料ホルダ回転手段)、72…基準台回転機構
(基準台回転手段)、74…基準台浮上機構(基準台浮
上手段)。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料を保持する試料ホルダを、移動ステー
    ジに固定された基準台上に固定する試料ホルダの固定装
    置であって、 前記基準台に対して接離する方向には剛性が弱い部材で
    構成され、一端を前記試料ホルダに固定した複数の支持
    アーム、及びこれら支持アームの自由端側に設けられ前
    記試料ホルダが前記基準台の所定位置にあるとき該支持
    アームを基準台に固定させる静電チャックを有する固定
    手段を具備してなることを特徴とする試料ホルダの固定
    装置。
  2. 【請求項2】前記試料ホルダが、基準台に対して接触す
    る支持点としての3つの突起を有する請求項1記載の試
    料ホルダの固定装置。
  3. 【請求項3】試料を保持し下面が傾斜面となる試料ホル
    ダを、移動ステージに固定された上面が前記試料ホルダ
    と同一勾配の傾斜面を有する基準台上に固定する試料ホ
    ルダの固定装置であって、 前記基準台に対して接離する方向には剛性が弱い部材で
    構成され、一端を前記試料ホルダに固定した複数の支持
    アーム、及びこれら支持アームの自由端側に設けられ前
    記試料ホルダが前記基準台の所定位置にあるとき該支持
    アームを基準台に固定させる静電チャックを有する固定
    手段と、 この固定手段による固定前に、前記試料ホルダを前記基
    準台の傾斜面に沿って移動させ前記試料ホルダの高さを
    調整するための高さ位置調整手段と、を具備してなるこ
    とを特徴とする試料ホルダの固定装置。
  4. 【請求項4】試料を保持する試料ホルダを、移動ステー
    ジに固定された基準台上に固定する試料ホルダの固定装
    置であって、 前記基準台に対して接離する方向には剛性が弱い部材で
    構成され、一端を前記試料ホルダに固定した複数の支持
    アーム、及びこれら支持アームの自由端側に設けられ前
    記試料ホルダが前記基準台の所定位置にあるとき該支持
    アームを基準台に固定させる静電チャックを有する固定
    手段と、 この固定手段による固定前に、試料ホルダの回転位置を
    調整すべく前記試料ホルダを回転させるための試料ホル
    ダ回転手段と、を具備してなることを特徴とする試料ホ
    ルダの固定装置。
  5. 【請求項5】試料を保持し下面が傾斜面となる試料ホル
    ダを、移動ステージに固定された上面が前記試料ホルダ
    と同一勾配の傾斜面を有する基準台上に固定する試料ホ
    ルダの固定装置であって、 前記基準台に対して接離する方向には剛性が弱い部材で
    構成され、一端を前記試料ホルダに固定した複数の支持
    アーム、及びこれら支持アームの自由端側に設けられ前
    記試料ホルダが前記基準台の所定位置にあるとき該支持
    アームを基準台に固定させる静電チャックを有する固定
    手段と、 この固定手段による固定後に、試料ホルダの回転位置を
    調整すべく前記基準台を回転させるための基準台回転手
    段と、を具備してなることを特徴とする試料ホルダの固
    定装置。
  6. 【請求項6】試料を保持し下面が傾斜面となる試料ホル
    ダを、移動ステージに固定された上面が前記試料ホルダ
    と同一勾配の傾斜面を有する基準台上に固定する試料ホ
    ルダの固定装置であって、 前記基準台に対して接離する方向には剛性が弱い部材で
    構成され、一端を前記試料ホルダに固定した複数の支持
    アーム、及びこれら支持アームの自由端側に設けられ前
    記試料ホルダが前記基準台の所定位置にあるとき該支持
    アームを基準台に固定させる静電チャックを有する固定
    手段と、 この固定手段による固定前に、前記試料ホルダを前記基
    準台の傾斜面に沿って移動させ前記試料ホルダの高さを
    調整するための高さ位置調整手段と、 この高さ位置調整手段による試料ホルダの移動前に試料
    ホルダと基準台との間に隙間を形成すべく作動源により
    変位する低摩擦部材を介して試料ホルダを浮上させる試
    料ホルダ浮上機構と、を具備してなることを特徴とする
    試料ホルダの固定装置。
  7. 【請求項7】試料ホルダ浮上機構の作動源としてピエゾ
    素子を用いたことを特徴とする請求項6記載の試料ホル
    ダの固定装置。
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