JPH08198959A - ポリエステルおよびその製造方法 - Google Patents
ポリエステルおよびその製造方法Info
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Abstract
成分である環状3量体の含有量が少ないポリエステルお
よびその製造方法を提供すること。 【構成】 ジカルボン酸成分とグリコール成分との重縮
合反応によって得られる粗製ポリエステルを2価アルコ
ール中で加熱処理した後、この粗製ポリエステルを固相
重合して得られるポリエステルである。このポリエステ
ルは、固相重合前後の固有粘度変化率が0.10以下で
あり、かつ、ポリエステル中の環状3量体の含有量が
0.5重量%以下である。
Description
の製造方法に関し、詳しくは、固有粘度が低く、かつ、
環状3量体の含有量が少ないポリエステルおよびその製
造方法に関する。
剤などの容器の素材として、優れた機械的強度、耐熱
性、透明性、およびガスバリヤー性を有するポリエステ
ルが使用されている。これらの用途のうち、ジュース、
ウーロン茶、ミネラルウォーター、スポーツドリンクな
どの飲料用ボトルに用いられる場合には、化粧品、洗剤
などの容器に用いられる場合と異なり、飲料を殺菌後8
5〜88℃で充填するため、充填時にボトルが変形して
しまう。そこで、高温充填時のボトルの変形を防止する
ため、ポリエステルの耐熱性を向上させる手段が検討さ
れている。例えば、ブロー成形時に、付形されたボトル
の胴部を110〜150℃に加熱された金型にさらに加
圧密着してヒートセットすることにより、ボトルの耐熱
性を向上させる方法が採用されている。
として数%の環状オリゴマーを含有することが知られて
いる。この環状オリゴマーは主に環状3量体であり、ポ
リエステルの重縮合反応時に平衡反応で生成すること
が、例えば、高分子化学第33巻第254号422頁
(1966年)に橋本らにより報告されている。
有するポリエステルを、上記のようなブロー成形法によ
り成形すると、金型と接する成形体表面に環状オリゴマ
ーが析出するため、多数回の成形を繰り返した場合に
は、この析出物が金型表面に固着する。従って、ブロー
成形したボトルの表面に微細な凹凸が形成されるため、
ボトルの透明性が低下する。このような透明性の低下を
防止するために、金型表面を頻繁に清拭する必要があ
り、連続した多数回の成形が困難である。従って、環状
オリゴマーを高濃度で含有するポリエステルは、コスト
および製造効率の両面で問題を有している。
せる方法として、例えば、特公昭51−48505号公
報、特開昭53−101092号公報、特開昭55−8
9330号公報、および特開昭55−89331号公報
には、重縮合反応により得られる粗製ポリエステルを減
圧条件下または窒素のような不活性気体流通下で、16
0℃から該ポリエステルの融点まで温度で加熱処理する
固相重合法が開示されている。これらの公報において
は、この方法により、通常、ポリエステルに含まれてい
る1.0〜1.3重量%の環状オリゴマーを、0.4〜
0.5重量%まで減少できることが開示されている。し
かし、このような固相重合法では、上記のように、ポリ
エステル中の環状オリゴマーの含有量を減少させること
はできるが、同時に上記粗製ポリエステルの重縮合反応
も進行し、得られるポリエステルの重合度も高くなるた
め、得られるポリエステルの固有粘度が上昇する。通
常、ポリエステル中の環状オリゴマーの含有量を0.5
重量%以下に減少させた場合には、固有粘度が約0.7
4以上まで上昇する。そのため、ブロー成形時、特に射
出成形時の負荷が大きくなったり、剪断発熱によりポリ
エステルの温度が上昇し、熱分解を起こしたりする。
ルムやブラッドセルフィルター用繊維などにポリエステ
ルが要望されており、これらの用途においては、厚みが
12μ程度の非常に薄いフィルムや太さが0.1デニー
ルの非常に細い繊維を成形する必要がある。このような
微細な成形を行うためには微細な金型が用いられるが、
上記のような高い固有粘度を有するポリエステルでは、
剪断応力が大きくなりすぎ、ポリエステル溶融物が金型
を通過できないため、成形できない。押出機と紡糸ノズ
ルの間に滞留部を設け、高温で溶融させることにより固
有粘度を低下させて紡糸することも検討されているが、
この場合には、熱分解物により繊維が着色し商品価値が
ない。従って、固有粘度が低く、かつ、環状オリゴマー
の含有量が低いポリエステルが要望されている。
含有量が低いポリエステルを調製するために、例えば、
特開昭56−118420号公報においては、重縮合反
応により得られる粗製ポリエステルを、水の存在下で、
160〜230℃で加熱処理し、環状オリゴマー含有量
が1重量%以下のポリエステルを得る固相重合法を提案
している。しかし、この方法ではポリエステルが加水分
解されるため、得られるポリエステルの固有粘度の低下
が大きく、製品としての使用に耐えない。
が低く、かつ、環状オリゴマーの含有量が低いという条
件を十分に満足するポリエステルは得られなかった。
課題を解決するものであり、その目的とするところは、
固有粘度が低く、かつ、環状オリゴマーの主成分である
環状3量体の含有量が少ないポリエステルおよびその製
造方法を提供することにある。
が低く、かつ、環状オリゴマーの含有量が少ないポリエ
ステルを鋭意検討した結果、粗製ポリエステルを2価ア
ルコールとともに加熱処理した後、該粗製ポリエステル
を固相重合することによって、上記目的を達成すること
を見出し、本発明を完成するに至った。
分とグリコール成分との重縮合反応によって得られる粗
製ポリエステルを2価アルコール中で加熱処理した後、
該粗製ポリエステルを固相重合して得られるポリエステ
ルであって、該固相重合前後の固有粘度変化率が0.1
0以下であり、かつ、該ポリエステル中の環状3量体の
含有量が0.5重量%以下である。
れる、加熱処理後固相重合前の粗製ポリエステルの固有
粘度IV0と固相重合後のポリエステルの固有粘度IV1
との差の、該粗製ポリエステルの固有粘度に対する比率
のことである。
ルボン酸成分とグリコール成分との重縮合反応によって
得られる粗製ポリエステルを、2価アルコール中で加熱
処理する工程、および、該粗製ポリエステルを固相重合
する工程を包含する。
温度は、上記2価アルコールの沸点と該沸点より110
℃低い温度との間の温度である。
通常の工程により製造され、例えば、ジカルボン酸成分
とグリコール成分との重縮合反応により得られる。
酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、
ジフェニルエーテル4,4’−ジカルボン酸、ジフェニ
ルジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸;アジピン
酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、ドデカンジカル
ボン酸などの脂肪族ジカルボン酸;およびシクロヘキサ
ンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒ
ドロイソフタル酸などの脂環族ジカルボン酸ならびにこ
れらのエステル形成性誘導体が挙げられる。
ール、トリメチレングリコール、ブタンジオール、ヘキ
サメチレングリコール、ジエチレングリコール、シクロ
ヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、1,
3−プロピレングリコールなどが挙げられる。さらに、
ポリエチレングリコール、ポリブチレングリコール、ポ
リプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコー
ルもまた使用することができる。さらに、ハイドロキノ
ン、レゾルシン、2,2−ビス(ジ−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシ
フェニル)プロパンなどの芳香族ジオールもまた使用す
ることができる。これらのグリコール成分は、単独で、
または2種以上を組み合わせて用いることもできる。
オキシカルボン酸も利用され得、それには、p−オキシ
安息香酸、p−オキシエトキシ安息香酸、ヒドロキシエ
トキシ安息香酸、グリコール酸およびそのエステル形成
性誘導体などがある。これらのジカルボン酸成分は、単
独でまたは2種以上を組み合わせて用いることもでき
る。
グリコール成分、さらに必要に応じてオキシカルボン酸
成分を含む組成物を、従来公知のエステル化反応または
エステル交換反応によりエステル化し、次いで、高温減
圧下で重縮合反応を行うことにより、粗製ポリエステル
を製造する。この粗製ポリエステルは、フェノール/
1,1,2,2,−テトラクロルエタン(60/40
(重量比))混合溶媒中30℃で測定した固有粘度が
0.55〜0.65の範囲であることが好ましく、0.
60〜0.65の範囲がさらに好ましい。固有粘度が
0.60未満では、チップ成形時にカケラや粉末が増加
する。0.65を超えると、固相重合時に固有粘度が高
くなりすぎる。
来公知のMn、Mg、Ca、Ti、Ge、Sb、Co化
合物、リン化合物、アンチモン化合物などが使用され得
る。上記ジカルボン酸成分とグリコール成分とを含む組
成物には、ポリエステルの最終用途に応じて、安定剤、
顔料、染料、核剤、充填剤、紫外線吸収剤、酸化防止
剤、抗菌剤、帯電防止剤、滑剤、離型剤などの添加剤が
含有され得る。
カット法、ストランドカット法などにより、適宜、チッ
プ状(例えば、円柱状)、粒子状などに成形する。例え
ば、チップの成形は、粗製ポリエステルの溶融体をギヤ
ーポンプでダイスから押出しストランドを形成し、この
ストランドをカッターで切断して、長軸×短軸×長さが
約2.2×3.1×3.4mmの楕円柱状のチップを成
形する。
中で加熱処理される。2価アルコールとしては、エチレ
ングリコール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブ
タンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘ
キサンジオール、2,2−ジメチルプロパン−1,3−
ジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコ
ール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコ
ール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シク
ロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール、ポ
リテトラメチレングリコールなどが挙げられる。これら
の2価アルコールは、単独でまたは2種以上を組み合わ
せて用いることもできる。入手および取り扱いの容易さ
の観点から、エチレングリコールが好ましい。
で、あるいは、2価アルコールの沸点と沸点より110
℃低い温度との間の温度で、好ましくは沸点より60℃
低い温度との間で、該2価アルコールに粗製ポリエステ
ルを浸漬することにより行われる。加熱時間は、通常、
上記いずれの温度においても、5〜45分間とするのが
好ましく、さらに好ましくは15〜40分間である。例
えば、2価アルコールとしてエチレングリコールを用い
た場合には、130〜140℃で、20〜40分浸漬す
るのが好ましい。2価アルコールの沸点で加熱する場合
には、環流冷却器を備えた容器が用いられ、沸点よりも
低い温度で加熱する場合には、環流冷却器を備えていな
い通常の容器が用いられる。加熱温度が低すぎる場合あ
るいは浸漬時間が短すぎる場合には、引き続いて行われ
る固相重合により得られるポリエステルの固有粘度が高
くなりすぎる。温度が高すぎる場合あるいは浸漬時間が
長すぎる場合には、得られるポリエステルの固有粘度が
低くなりすぎる。さらに、この加熱処理は、2価アルコ
ールと他の溶媒との混合溶媒を用いても行うことができ
る。
よび付着する2価アルコールの量は、粗製ポリエステル
および2価アルコール全量に対して0.05〜5重量%
が好ましく、さらに好ましくは0.15〜3重量%であ
る。この量は、上記加熱処理温度および上記浸漬時間に
依存する。含浸および付着する2価アルコールの量が
0.05重量%未満では、引き続いて行われる固相重合
により得られるポリエステルの固有粘度が高くなりすぎ
る。5重量%を超えると、得られるポリエステルの固有
粘度が低くなりすぎる。さらに、5重量%を超えても、
固相重合時に多くが蒸発するためあまり意味がなく、重
合時のコストの面からも好ましくない。含浸および付着
する2価アルコールの量を調節するために、加熱処理後
に粗製ポリエステルを金網上に放置し過剰の2価アルコ
ールを除去したり、あるいは、粗製ポリエステルを水な
どに浸漬して、洗浄および乾燥を行うことが好ましい。
テルは、通常の方法で固相重合される。例えば、ポリエ
チレンテレフタレートの場合には、重合温度は、好まし
くは200〜220℃、さらに好ましくは210℃であ
り、重合時の圧力は、好ましくは0.01〜0.2mm
Hg、さらに好ましくは0.05〜0.1mmHgであ
る。
次式で表される固有粘度変化率が0.10以下、好まし
くは0.08以下であり、かつ、ポリエステル中の環状
3量体の含有量が0.5重量%以下、好ましくは0.3
5重量%以下である。固有粘度変化率が0.10を超え
ると、微細な成形が不可能である。環状3量体の含有量
が0.5重量%を超えると、成形時の金型の汚染が著し
く連続した多数回の成形が困難である。
の粗製ポリエステルの固有粘度、IV1は、固相重合後
のポリエステルの固有粘度である。
熱処理した後、固相重合して得られるため、固相重合時
に粗製ポリエステル内部の易動度が増大し、粗製ポリエ
ステル中に含有される環状3量体がそのまま飛散または
容易に開環重合され得る。従って、環状3量体の含有量
が減少する。さらに、本発明のポリエステルは、固相重
合により固有粘度が増大しない。これは、固相重合時に
粗製ポリエステルの分子量を増大させすぎることなく、
未反応のオリゴマーが効率よく重合されるからである。
テルを一旦固相重合したポリエステルにも適用される。
一旦固相重合したポリエステルをそのまま固相重合する
と、密度が上昇しているため、二度目の固相重合では環
状三量体が減少しにくいが、本発明のように、2価アル
コールで加熱処理した後、二度目の固相重合を行うと、
内部の易動度が増大しているため、容易に環状三量体が
減少する。
固有粘度が低いこと、および、環状3量体の含有量が少
ないことを同時に満足する。これは、上記の従来のポリ
エステルおよびその製造方法では得られない。このよう
な本発明のポリエステルは、鋼板ラミネート用フィルム
やブラッドセルフィルター用繊維などの微細な成形に適
用され得る優れた成形性を有し、かつ、金型の汚染も少
ない。
る。本発明の実施例におけるポリエステルの評価項目は
以下の通りである。実施例中の部は重量部を意味する。
テトラクロルエタン(60/40(重量比))の混合溶
媒50ml中に溶解し、30℃でオストワルド粘度計を
用いて測定した。加熱処理後固相重合前の粗製ポリエス
テルの固有粘度IV0と固相重合後のポリエステルの固
有粘度IV1とから以下の式により固有粘度変化率を算
出した。
0mlに150℃で加熱溶解し、この溶液を室温まで冷
却した後、クロロホルム10mlを加え、均一に混合し
試料溶液とした。この試料溶液を、フェノールフタレイ
ンを指示薬として0.02N−KOHにより滴定した。
3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール/クロロホルム
(2/3(容量比))の混合溶媒3mlに溶解した。得
られた溶液にクロロホルム20mlを加えて均一に混合
した。この混合液にメタノール10mlを加え、ポリエ
ステルを再沈殿させた。次いで、この混合液をろ過し、
沈殿物をクロロホルム/メタノール(2/1(容量
比))の混合溶媒30mlで洗浄し、さらにろ過した。
得られたろ液をロータリーエバポレータで濃縮乾固し
た。濃縮乾固物にジメチルホルムアミド10mlを加
え、環状3量体測定溶液とした。この測定溶液を横河電
機(株)社製LC100型の変速液体クロマトグラフィ
ーを用いて定量した。
ステル中のエチレングリコール量 ポリエステル1.00gを1,1,1,3,3,3−ヘ
キサンフルオロ−2−プロパノール/クロロホルム(2
/3(容量比))の混合溶媒8mlに溶解する。この混
合液に、水5mlを加え、ろ過する。ろ液をメスフラス
コに移し、水を加えて10mlとする。このろ液をガス
クロマトグラフィーにより分析し、エチレングリコール
量を求めた。
チレングリコール308部、および酢酸マンガン・4水
塩0.16部をエステル交換反応缶に仕込み、120〜
210℃でエステル交換反応を行い、生成するメタノー
ルを留去した。エステル交換反応が終了した時点で、三
酸化アンチモン0.13部および燐酸0.017部を加
え、系内を徐々に減圧にし、75分間で1mmHgとし
た。同時に徐々に昇温し、280℃とした。この条件で
70分間重縮合反応を実施し、溶融ポリマーを吐出ノズ
ルより水中に押し出し、カッターによって、直径約3m
m、長さ約5mmの円柱状チップとした。得られた粗製
ポリエステルの固有粘度は、0.630、酸価は、1
6.1当量/106g、環状3量体の含有量は、1.0
05重量%であった。
エチレングリコール中で加熱処理した。環流冷却器を備
えた反応容器にエチレングリコール68部を仕込み、1
35℃に加熱し、この温度を維持した。このエチレング
リコール中に粗製ポリエステル34部を加え、30分間
浸漬を行った。次いで、この粗製ポリエステルをステン
レス製金網上に移し放冷した後、1000部の蒸留水で
洗浄し、140℃で14時間減圧乾燥した。加熱処理後
の粗製ポリエステルを上記〜の評価に供した。結果
を表1に示す。
ル6部を反応釜に仕込み、210℃で14時間、0.1
〜0.2mmHgの減圧下で固相重合を行った。得られ
たポリエステルを上記〜の評価に供した。結果を併
せて表1に示す。
たこと以外は、実施例1−1と同様にしてポリエステル
を得、上記〜の評価に供した。結果を表1に示す。
たこと以外は、実施例1−1と同様にしてポリエステル
を得、上記〜の評価に供した。結果を表1に示す。
チレングリコールを用いたこと以外は、実施例1−1と
同様にしてポリエステルを得、上記〜の評価に供し
た。結果を表1に示す。さらに、このポリエステルを、
直径30mmのスクリューを備えた2軸押出機を用い
て、シリンダー温度290℃で、幅300mm、高さ1
20mmのTダイから押出し、2軸延伸し、厚さ12μ
mのフィルムを得た。このフィルムの引張強度、引張弾
性、摩擦係数およびヘイズなどの特性は、鋼板ラミネー
ト用フィルムとして適当なものであった。
たこと以外は、実施例1−4と同様にしてポリエステル
を得、上記〜の評価に供した。結果を表1に示す。
たこと以外は、実施例1−4と同様にしてポリエステル
を得、上記〜の評価に供した。結果を表1に示す。
チレングリコールを用いたこと以外は、実施例1−1と
同様にしてポリエステルを得、上記〜の評価に供し
た。その結果を表1に示す。
たこと以外は、実施例1−7と同様にしてポリエステル
を得、上記〜の評価に供した。結果を表1に示す。
たこと以外は、実施例1−7と同様にしてポリエステル
を得、上記〜の評価に供した。結果を表1に示す。
実施例1−1と同様にしてポリエステルを得、上記〜
の評価に供した。結果を表1に示す。さらに、このポ
リエステルを、直径30mmのスクリューを備えた2軸
押出機を用いて、シリンダー温度290℃で、幅300
mm、高さ120mmのTダイから押出しを試みた。し
かし、樹脂圧力が上限値を超え、成形不可能であった。
こと、および固相重合を24時間行ったこと以外は、実
施例1−1と同様にしてポリエステルを得、上記〜
の評価に供した。結果を表1に示す。
こと、および固相重合を48時間行ったこと以外は、実
施例1−1と同様にしてポリエステルを得、上記〜
の評価に供した。結果を表1に示す。
チレングリコール280部、および酢酸マンガン・4水
塩0.17部をエステル交換反応缶に仕込み、120〜
210℃でエステル交換反応を行い、生成するメタノー
ルを留去した。エステル交換反応が終了した時点で、二
酸化ゲルマニウム0.39部および燐酸0.015部を
加え、系内を徐々に減圧にし、75分間で1mmHgと
した。同時に徐々に昇温し、280℃とした。この条件
で70分間重縮合反応を実施し、溶融ポリマーを吐出ノ
ズルより水中に押し出し、カッターによって、直径約3
mm、長さ約5mmの円柱状チップとした。得られた粗
製ポリエステルの固有粘度は、0.627、酸価は1
4.1当量/106g、環状3量体の含有量は、1.0
02重量%であった。
エチレングリコール中で加熱処理した。環流冷却器を備
えた反応容器にエチレングリコール68部を仕込み、1
35℃に加熱し、この温度を維持した。このエチレング
リコール中に粗製ポリエステル34部を30分間浸漬し
た。次いで、この粗製ポリエステルをステンレス製金網
上に移し放冷した後、1000部の蒸留水で洗浄し、1
40℃で14時間減圧乾燥した。加熱処理後の粗製ポリ
エステルを上記〜の評価に供した。結果を表2に示
す。
ル6部を反応釜に仕込み、210℃で14時間、0.1
〜0.2mmHgの減圧下で固相重合を行った。得られ
たポリエステルを上記〜の評価に供した。結果を併
せて表2に示す。
たこと以外は、実施例2−1と同様にしてポリエステル
を得、上記〜の評価に供した。結果を表2に示す。
たこと以外は、実施例2−1と同様にしてポリエステル
を得、上記〜の評価に供した。結果を表2に示す。
チレングリコールを用いたこと以外は、実施例2−1と
同様にしてポリエステルを得、上記〜の評価に供し
た。その結果を表2に示す。
たこと以外は、実施例2−4と同様にしてポリエステル
を得、上記〜の評価に供した。結果を表2に示す。
たこと以外は、実施例2−4と同様にしてポリエステル
を得、上記〜の評価に供した。結果を表2に示す。
さらに、このポリエステルを、直径60mmのスクリュ
ーを備えた押出機を用いて、シリンダー温度292℃
で、吐出口径0.08mmの紡糸口金を用いて紡糸し
た。0.1g/dの極細繊維が良好に紡糸できた。
チレングリコールを用いたこと以外は、実施例2−1と
同様にしてポリエステルを得、上記〜の評価に供し
た。その結果を表2に示す。
たこと以外は、実施例2−7と同様にしてポリエステル
を得、上記〜の評価に供した。結果を表2に示す。
たこと以外は、実施例2−7と同様にしてポリエステル
を得、上記〜の評価に供した。結果を表2に示す。
実施例2−1と同様にしてポリエステルを得、上記〜
の評価に供した。結果を表2に示す。さらに、このポ
リエステルを、直径60mmのスクリューを備えた押出
機を用いて、シリンダー温度292℃で、吐出口径0.
08mmの紡糸口金を用いて紡糸を試みた。しかし、オ
ーバーロードによりスクリューが停止し、紡糸不可能で
あった。
こと、および固相重合を24時間行ったこと以外は、実
施例2−1と同様にしてポリエステルを得、上記〜
の評価に供した。結果を表2に示す。
こと、および固相重合を48時間行ったこと以外は、実
施例2−1と同様にしてポリエステルを得、上記〜
の評価に供した。結果を表2に示す。
レングリコール387.6部をエステル化反応器に仕込
み、250℃、2.5kg/cm2でエステル化反応を
行った。得られた反応生成物を、あらかじめ265℃に
加熱した重縮合反応器に移し、二酸化ゲルマニウム0.
172部および燐酸0.086部を加え、45分かけて
280℃まで昇温した。同時に0.1mmHgまで徐々
に減圧した。この条件で70分間重縮合反応を実施し、
溶融ポリマーを吐出ノズルより水中に押し出し、カッタ
ーによって、直径約3mm、長さ約5mmの円柱状チッ
プとした。得られた粗製ポリエステルの固有粘度は0.
772、酸価は9.3当量/106g、環状3量体の含
有量は0.559重量%であった。
エチレングリコール中で加熱処理した。環流冷却器を備
えた反応容器にエチレングリコール68部を仕込み、1
65℃に加熱し、この温度を維持した。このエチレング
リコール中に粗製ポリエステル34部を30分間浸漬し
た。次いで、この粗製ポリエステルをステンレス製金網
上に移し放冷した後、1000部の蒸留水で洗浄し、1
40℃で14時間減圧乾燥した。加熱処理後の粗製ポリ
エステルを上記〜の評価に供した。結果を表3に示
す。
ル6部を反応釜に仕込み、210℃で14時間、0.1
〜0.2mmHgの減圧下で固相重合を行った。得られ
たポリエステルを上記〜の評価に供した。結果を併
せて表3に示す。
たこと以外は、実施例3−1と同様にしてポリエステル
を得、上記〜の評価に供した。結果を表3に示す。
たこと以外は、実施例3−1と同様にしてポリエステル
を得、上記〜の評価に供した。結果を表3に示す。
実施例3−1と同様にしてポリエステルを得、上記〜
の評価に供した。結果を表3に示す。
こと、および固相重合を24時間行ったこと以外は、実
施例3−1と同様にしてポリエステルを得、上記〜
の評価に供した。結果を表3に示す。
こと、および固相重合を48時間行ったこと以外は、実
施例3−1と同様にしてポリエステルを得、上記〜
の評価に供した。結果を表3に示す。
グリコールによる加熱処理を施して得られたポリエステ
ルは、加熱処理を施さないで得られたポリエステルに比
べて、固有粘度変化率および環状3量体含有量がいずれ
も顕著に低い。さらに、加熱処理温度が高くなるほど、
粗製ポリエステル中のエチレングリコール残留量が増加
し、固相重合後のポリエステルの固有粘度の低下が大き
くなっている。
つ、環状オリゴマーの主成分である環状3量体の含有量
が少ないポリエステルが得られる。このポリエステル
は、環状オリゴマーの含有量が少ないため、成形時の環
状オリゴマーによる金型、ノズル類の汚染は生じない。
さらに、このポリエステルは固有粘度が低いため、非常
に薄いフィルムや非常に細い繊維のような微細な金型を
用いた微細な成形が可能となる。本発明のポリエステル
は、鋼板ラミネート用フィルムやブラッドセルフィルタ
ー用繊維などに用いられる。
Claims (3)
- 【請求項1】 ジカルボン酸成分とグリコール成分との
重縮合反応によって得られる粗製ポリエステルを2価ア
ルコール中で加熱処理した後、該粗製ポリエステルを固
相重合して得られるポリエステルであって、 該固相重合前後の固有粘度変化率が0.10以下であ
り、かつ、該ポリエステル中の環状3量体の含有量が
0.5重量%以下である、ポリエステル。 - 【請求項2】 ポリエステルの製造方法であって、 ジカルボン酸成分とグリコール成分との重縮合反応によ
って得られる粗製ポリエステルを、2価アルコール中で
加熱処理する工程、および該粗製ポリエステルを固相重
合する工程を包含する、方法。 - 【請求項3】 前記加熱処理温度が、前記2価アルコー
ルの沸点と該沸点より110℃低い温度との間の温度で
ある、請求項2に記載の方法。
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