JP2022002891A - 蒸着樹脂フィルム、該蒸着樹脂フィルムを備える積層体及び該積層体を備える包装容器 - Google Patents
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Abstract
Description
近年、二酸化炭素排出削減等の環境負荷の低減を目的として、化石燃料ポリエステルに代え、使用済みの包装容器に含まれるポリエステルを、メカニカルリサイクルして得られたポリエステル(以下、メカニカルリサイクルポリエステルという)を用いて包装容器を製造することが行われている(特許文献1参照)。
本発明が解決しようとする別の課題は、該蒸着樹脂フィルムを備える積層体を提供することである。
本発明が解決しようとする別の課題は、該積層体を備える包装容器を提供することである。
ポリエステルフィルムが、ケミカルリサイクルポリエステルを含み、
ポリエステルフィルムのGPCの測定から得た分子量分布曲線における分子量1,000以下の領域の面積割合が、全ピーク面積の1.8%以下であることを特徴とする。
該蒸着樹脂フィルムよりも内側に設けられた、シーラント層又は粘着層と、を備えることを特徴とする。
基材層及び蒸着膜が、該蒸着樹脂フィルムにより構成されていてもよい。
中間層が支持体層を備え、
支持体層及び蒸着膜が、該蒸着樹脂フィルムにより構成されていてもよい。
本発明によれば、該蒸着樹脂フィルムを備える積層体を提供できる。
本発明によれば、該積層体を備える包装容器を提供できる。
本発明の蒸着樹脂フィルム10は、図1に示すように、ポリエステルフィルム11と、蒸着膜12とを備える。
一実施形態において、蒸着樹脂フィルム10は、ポリエステルフィルム11と、蒸着膜12と、ガスバリア性塗布膜とを順に備え、ガスバリア性塗布膜が、蒸着膜12と隣接していてもよい(図示せず)。
ポリエステルフィルム11は、ケミカルリサイクルポリエステルを含む。これにより、蒸着樹脂フィルム10、及び蒸着樹脂フィルム10を備える積層体20の環境負荷低減性を向上できると共に、従来の化石燃料ポリエステルフィルムと比較して、ガスバリア性を同等のものとすることができる。ポリエステルフィルム11は単層であることが好ましい。
一実施形態において、ポリエステルフィルム11は、主たる構成成分として、ケミカルリサイクルポリエステルを含むことが好ましい。
ジカルボン酸化合物としては、例えば、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、エイコサンジオン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、メチルマロン酸及びエチルマロン酸、アダマンタンジカルボン酸、ノルボルネンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、デカリンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,8−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、フェニルエンダンジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、フェナントレンジカルボン酸、9,9’−ビス(4−カルボキシフェニル)フルオレン酸及びこれらのエステル誘導体等が挙げられる。
ジオール化合物としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジエタノール、デカヒドロナフタレンジメタノール、デカヒドロナフタレンジエタノール、ノルボルナンジメタノール、ノルボルナンジエタノール、トリシクロデカンジメタノール、トリシクロデカンエタノール、テトラシクロドデカンジメタノール、テトラシクロドデカンジエタノール、デカリンジメタノール、デカリンジエタノール、5−メチロール−5−エチル−2−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−1,3−ジオキサン、シクロヘキサンジオール、ビシクロヘキシル−4,4’−ジオール、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシルプロパン)、2,2−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)シクロヘキシル)プロパン、シクロペンタンジオール、3−メチル−1,2−シクロペンタジオール、4−シクロペンテン−1,3−ジオール、アダマンジオール、パラキシレングリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールS,スチレングリコール、トリメチロールプロパン及びペンタエリスリトール等が挙げられる。
また、本発明の特性を損なわない範囲において、ポリエステルは、ジカルボン酸化合物及びジオール化合物以外のモノマーを含んでいてもよい。
さらに、「化石燃料ポリエステル」とは、化石燃料由来のジオールをジオール単位とし、化石燃料由来のジカルボン酸をジカルボン酸単位とするものである。
「バイオマスポリエステル」とは、ジオール単位としてバイオマス由来のエチレングリコールを含み、ジカルボン酸単位として化石燃料由来のジカルボン酸を含むもの、又はジオール単位としてバイオマス由来のエチレングリコール及び化石燃料由来のジオールを含み、ジカルボン酸単位として化石燃料由来のジカルボン酸を含むものである。
大気中の二酸化炭素には、C14が一定割合(105.5pMC)で含まれているため、大気中の二酸化炭素を取り入れて成長する植物、例えばとうもろこし中のC14含有量も105.5pMC程度であることが知られている。また、化石燃料中にはC14が殆ど含まれていないことも知られている。したがって、ポリエステル中の全炭素原子中に含まれるC14の割合を測定することにより、バイオマス由来の炭素の割合を算出できる。ポリエチレンテレフタレートを例にとると、ポリエチレンテレフタレートは、2炭素原子を含むエチレングリコールと8炭素原子を含むテレフタル酸とがモル比1:1で重合したものであるため、エチレングリコールとしてバイオマス由来のもののみを使用した場合、ポリエステル中のバイオマス由来成分の重量比率は31.25%であるため、バイオマス度の理論値は31.25%となる。
ポリエステルフィルム11におけるケミカルリサイクルポリエステルの含有量は、60質量%以上100質量%以下であることが好ましく、70質量%以上100質量%以下であることがより好ましい。
なお、ポリエステルフィルム11は、ポリエステルを90質量%以上100質量%以下含むことが好ましく、95質量%以上100質量%以下含むことがより好ましい。
また、ポリエステルフィルム11は、ケミカルリサイクルポリエステルを2種以上含んでいてもよい。
「メカニカルリサイクルポリエステル」とは、使用済みのポリエステル(例えば、化石燃料ポリエステル、バイオマスポリエステル、ケミカルリサイクルポリエステル及びメカニカルリサイクルポリエステルからなる群から選択される少なくとも1種のポリエステル)容器等を回収し、粉砕、洗浄、異物分別等を行った後にフレーク又はペレット状に再生したものである。
また、分子量1,000以下の領域の面積割合が、全ピーク面積の1.5%以下であることがより好ましく、1.35%以下であることがさらに好ましい。
衛生性の観点からは、分子量1,000以下の領域の面積割合は、全ピーク面積に対してより小さいほうが好ましいが、分子量1,000以下の領域の面積割合は、例えば、全ピーク面積の0.01%以上であってもよい。
具体的には、ポリエステルフィルム11を10g切り出し、30mLバイアル瓶内にて秤量する。このバイアル瓶内に、HFIP/クロロホルム混合液を加え、12時間静置し、溶解させる。
静置後、クロロホルムを加え、希釈し、0.1%溶液に調製する。
この溶液を、0.45μmの親水性PTFEメンブレンフィルターカートリッジ(メルクミリポア社製Millex−LH)を用いてろ過し、得られたろ液に対し、以下の条件において、GPC測定が行われる。
(測定条件)
・使用カラム:アジレント・テクノロジー社製、2本のPLgel 5μ MIXED(7.5mm×300mm)
・カラム温度:40℃
・移動相:クロロホルム(富士フィルム和光純薬工業(株)製、液体クロマトグラフィー用)
・流量:1.0mL/min
・注入量:2.5μL
・検出:254nm(紫外可視検出器)
・分子量較正:単分散ポリスチレン(アジレント・テクノロジー社製、PS−1)
・装置:515 HPLCポンプ、717plus自動注入装置、紫外可視光線検出器(ウォーターズ社製)
ポリエステルフィルム11の結晶化温度は、185℃以上であることが好ましく、190℃以上であることがより好ましい。これにより、ポリエステルフィルム11の耐熱性を向上できる。
まず、(1)ポリエステルフィルム試料(5mg)を20℃から300℃まで、10℃/minの速度で、昇温する。(2)次いで、300℃において5分間保持する。(3)次いで、300℃から20℃まで、−10℃/minの速度で、降温する。(4)次いで、20℃において5分間保持する。(5)再度、20℃から300℃まで、10℃/minの速度で、昇温する。これにより、融解曲線を得る。
この融解曲線の降温段階におけるメインピークを結晶化温度、また、2回目の昇温段階におけるメインピークを融点とした。
ポリエステルフィルム11の蒸着膜非形成面の静摩擦係数は、0.60以下であることが好ましく、0.50以下であることがより好ましい。これにより、包装機での走行性が安定し、高速充填包装性が向上する。
ポリエステルフィルム11の静摩擦係数の測定は、JIS K 7125:1999に準拠して、以下のようにして行うことができる。
次いで、この試験片を試験機の滑動テーブルに、ポリエステルフィルム11が上方となるように、セロテープで貼り付け固定する。
次いで、蒸着樹脂フィルム10を70mm×100mmに切り出して試験片を準備する。
次いで、試験片を、63mm×63mm×6.3mmの金属製スレッド(重量200g)に、蒸着膜が内側、ポリエステルフィルム11が外側となるように、巻き付ける。
次いで、ポリエステルフィルム11同士が接するように、固定した蒸着樹脂フィルム10上に、載置する。
次いで、23℃、相対湿度50%の環境下において、上記試験片を巻き付けた金属製スレッドを100mm/minの速度で、滑動させ、摩擦測定器を用いて測定する。
ポリエステルフィルム11から約0.1gの試料を採取し、この試料をヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)とクロロホルムの混合液に溶解する。この溶液にアセトニトリルを加えてポリマーを沈殿させた後、沈殿物を濾過する。濾液を蒸発乾固し、得られた残渣をジメチルホルムアミド(DMF)に溶解する。この溶液を、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により分析し、環状三量体の含有量を測定する。測定条件は以下の通りである。
(測定条件)
・装置:島津製作所(株)製、LC−20
・使用カラム:野村化学(株)製、Develosil ODS−HG−3 3μ (4.6×150mm)
・カラム温度:40℃
・移動相:0.5体積%酢酸水溶液/アセトニトリル(グラジエント)
・流量:1.0mL/min
・注入量:15μL
・検出:254nm(紫外可視検出器)
・装置:島津製作所(株)製、LC−20
GPCの測定から得た分子量分布曲線における分子量1,000以下の領域の面積割合が、全ピーク面積の1.8%以下であるポリエステルフィルム11は、原料であるモノマー及びオリゴマーの種類を適宜選択すること、及び/又は原料であるモノマー及びオリゴマーの含有量を適宜調整することにより製造できる。また、低分子量成分がワックスとしての役割を有するため、低分子量成分の含有量を調製することにより、ポリエステルフィルム11の摩擦を調製できる。
一実施形態において、ジカルボン酸化合物として、例えば、イソフタル酸等を含む化合物を用いることにより、ポリエステルフィルム11の結晶化温度や融点を調節できる。
なお、フィルムの製膜方法は、特に限定されず、従来公知の方法、例えば、Tダイ法等を利用することにより製造できる。
本発明の蒸着樹脂フィルム10は、ポリエステルフィルム11の少なくとも一方の面に蒸着膜12を備える。
該蒸着膜12は、ポリエステルフィルム11の内側に設けられていても、外側に設けられていてもよい。
本発明の蒸着樹脂フィルム10が、蒸着膜12を備えることにより、ガスバリア性、具体的には、酸素バリア性及び水蒸気バリア性を向上できる。
本発明の蒸着樹脂フィルム10は、蒸着膜12の一方の面と隣接するように、ガスバリア性塗布膜を備えることができる。該ガスバリア性塗布膜は、酸素ガス及び水蒸気等の透過を抑制する層として機能する。特に、蒸着膜12が、酸化ケイ素等の金属酸化物により構成される透明蒸着膜である場合に、該効果は顕著に発揮される。
本発明の積層体20は、図2に示すように、上記蒸着樹脂フィルム10と、蒸着樹脂フィルム10よりも内側に、シーラント層21とを備える。シーラント層21は積層体20の最内層を構成していてもよい。蒸着樹脂フィルム10は積層体20の最外層を構成していてもよい。積層体20は、ポリエステルフィルム11が最外層を構成していても(図2)、又は蒸着膜12が最外層を構成していてもよい(図示せず)。蒸着樹脂フィルム10がガスバリア性塗布膜を備える場合、ガスバリア性塗布膜が積層体20の最外層を構成していてもよい(図示せず)。
一実施形態において、本発明の積層体20は、図3に示すように、蒸着樹脂フィルム10よりも内側に、第1のシーラント層22を備え、蒸着樹脂フィルム10よりも外側に、第2のシーラント層23を備えていてもよい。第1のシーラント層22は積層体20の最内層又は最外層を構成していてもよい。第2のシーラント層23は積層体20の最内層又は最外層を構成していてもよい。
一実施形態において、本発明の積層体20は、図4に示すように、基材層24と、蒸着膜12と、中間層25と、シーラント層21とを備える。積層体20は、シーラント層21が最内層を構成し、かつ基材層が最外層を構成していてもよい。積層体20は、蒸着膜12と、中間層25との間に、接着層を備えてもよい。
一実施形態において、中間層25は、支持体、ガスバリア層又は金属箔を備えてもよい(図示せず)。
一実施形態において、本発明の積層体20は、ポリエステルフィルム11、蒸着膜12、基材層24、支持体層上等の任意の層上に印刷層を備えていてもよい(図示せず)。
本発明の積層体20は、任意の層間に、1種又は2種以上の、接着剤層、接着樹脂層又はアンカーコート層等の接着層を備えていてもよい(図示せず)。
本発明の積層体20は、上記蒸着樹脂フィルム10とシーラント層21との間、及び蒸着樹脂フィルム10の外側に、任意の層を備えていてもよい(図示せず)。
なお、本発明の積層体、及び本発明の積層体を備える包装容器において、印刷層、蒸着膜、ガスバリア性塗布膜、接着剤層、接着樹脂層及びアンカーコート層は、層数に含めなくてもよい。すなわち、図2は、2層構成の積層体20を示す模式断面図としてもよく、図3及び図4は、3層構成の積層体20を示す模式断面図としてもよい。
以下、本発明の積層体が備える各層について説明するが、蒸着樹脂フィルム10については上記したため、ここでは記載を省略する。
シーラント層21は、熱により融着性を発揮する樹脂材料を含む。熱により融着性を発揮する樹脂材料としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE:密度0.910〜0.925)、中密度ポリエチレン(MDPE:0.926〜0.940)、高密度ポリエチレン(HDPE:密度0.941〜)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE:密度0.910〜0.925)、エチレン−αオレフィン共重合体、ポリプロピレン(ホモポリマー、ブロックポリマー、ランダムポリマー)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、アイオノマー樹脂、ヒートシール性エチレン・ビニルアルコール樹脂、又は、共重合した樹脂メチルペンテン系樹脂、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテンポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン及び環状オレフィンコポリマー等のポリオレフィン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ビニル樹脂、並びに(メタ)アクリル樹脂等が挙げられる。シーラント層21は、上記樹脂材料を2種以上含んでいてもよい。
シーラント層21としては、ヒートシール層、及び上記樹脂材料を含むホットメルト接着剤を用いたホットメルト層等が挙げられる。
ここで、バイオマスポリエチレンとは、バイオマスエタノールを原料として製造されたものである。バイオマスポリエチレンの製造方法は、特に限定されず、従来公知の方法によりえることができる。バイオマスポリエチレンは、バイオマスエタノールを原料として製造できるが、特に、植物原料から得られるバイオマス由来の発酵エタノールを用いることが好ましい。植物原料は、特に限定されず、従来公知の植物を用いることができる。例えば、トウモロコシ、サトウキビ、ビート、及びマニオクを挙げることができる。
また、シーラント層21は、単層であっても、多層であってもよい。
蒸着樹脂フィルムの両面にシーラント層21を備えることにより、ラミネートチューブ、ラベル及び紙容器等の包装容器の製造が可能となる。
第1のシーラント層22及び第2のシーラント層23の構成及び厚さは、同一であってもよく、異なっていてもよい。
シーラント層21は、上記樹脂材料から構成されるフィルムを、蒸着樹脂フィルム10へ、ドライラミネーション法を利用し、接着剤層を介して積層できる。
シーラント層21は、上記樹脂材料から構成されるフィルムを、蒸着樹脂フィルム10へ、溶融押出ラミネーション法を利用し、接着樹脂層を介して積層できる。
シーラント層21は、ホットメルト接着剤又は粘着剤を用いて、蒸着樹脂フィルム10上に形成できる。
シーラント層21は、上記樹脂材料から構成されるフィルムを、基材層24又は支持体層へ、ドライラミネーション法を利用し、接着剤層又はアンカーコート層を介して積層できる。
シーラント層21は、上記樹脂材料から構成されるフィルムを、基材層24又は支持体層へ、溶融押出ラミネーション法を利用し、接着樹脂層を介して積層できる。
シーラント層21は、ホットメルト接着剤又は粘着剤を用いて、蒸着樹脂フィルム10上に形成できる。
粘着層は、上記粘着剤を2種以上含んでもよい。
基材層24は、各層を保持する機能を果たすものである。基材層24は、積層体20に包装容器としての強度を付与できるものが好ましい。基材層24としては、ポリエステル(ケミカルリサイクルポリエステル、メカニカルリサイクルポリエステル、化石燃料ポリエステル、バイオマスポリエステル)、(メタ)アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリメチルペンテン等のポリオレフィン、ビニル樹脂、セルロース樹脂、アイオノマー樹脂、並びにナイロン6、ナイロン6,6及びポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)等のポリアミド等の樹脂材料を少なくとも1種又は2種以上含む樹脂フィルム(延伸フィルムであっても、未延伸フィルムであってもよい)等を使用できる。該樹脂フィルムは、延伸フィルムであることが好ましい。延伸フィルムは、一軸延伸フィルムであっても、二軸延伸フィルムであってもよい。寸法安定性の観点から、二軸延伸フィルムであることが好ましい。基材層24として、上記した材料の積層フィルムを使用してもよい。
一実施形態において、基材層24は、ポリエステルを主たる構成成分として含む樹脂フィルムであり、ポリエステルの含有量は、90質量%以上であることが好ましく、95質量%以上であることがより好ましい。
基材層24は、ポリエステルとして、リサイクルポリエステルを含むことが好ましい。これにより、本発明の積層体20により構成される包装容器の環境負荷をより低減できる。
基材層24として、上記したポリエステルフィルム11を使用してもよい。これにより、環境負荷をより低減できると共に、シーラント層21への低分子の重合物の移行を効果的に防止でき、本発明の積層体20により製造される包装容器の衛生性をより向上できる。
支持体層の厚さは、特に限定されず、積層体20の用途に応じて適宜変更することが好ましい。
本発明の積層体20は、任意の層、例えば、ポリエステルフィルム11、蒸着膜12、基材層24や支持体層等の層上に、印刷層を備える。
また、印刷層は、任意の層表面の一部に形成されていても、全体に形成されていてもよい。また、印刷層は、複数の層に形成されていてもよい。
バイオマス由来の原料を含むインキは市販されるものを使用でき、例えば、東洋インキ(株)製のLPバイオシリーズやDICグラフィックス(株)製のフィナートBMシリーズ等が挙げられる。
接着剤層は、本発明の積層体20の任意の層間に設けられた層である。接着剤層は、従来公知の接着剤(ラミネート用接着剤)を塗布し、乾燥させることにより形成できる。
ラミネート用接着剤としては、例えば、ビニル系接着剤、(メタ)アクリル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリエーテル系接着剤、ポリウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤及びゴム系接着剤等が挙げられる。
接着樹脂層は、本発明の積層体20の任意の層間に設けられた層である。接着樹脂層は、熱可塑性樹脂を用い、溶融押出ラミネーション法により形成される層である。熱可塑性樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−マレイン酸共重合体、アイオノマー樹脂、ポリオレフィン樹脂に不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物、エステル単量体をグラフト重合、又は、共重合した樹脂、無水マレイン酸をポリオレフィン樹脂にグラフト変性した樹脂等が挙げられる。接着樹脂層は、熱可塑性樹脂を2種以上含んでいてもよい。
一実施形態において、接着樹脂層の厚さは、5μm以上100μm以下であることが好ましく、10μm以上50μm以下であることがより好ましい。
アンカーコート層は、本発明の積層体20の任意の層間に設けられた層である。アンカーコート層は、従来公知のアンカーコート剤を塗布し、乾燥させることにより形成できる。
本発明の積層体20は、基材層24と、シーラント層21との間に中間層25を備えてもよい。中間層25は、積層体20の強度等の向上を目的とした支持体層や、積層体20のガスバリア性向上を目的としたガスバリア層、及び金属箔等を含む層である。中間層25は、支持体層を備えることが好ましい。
支持体層は、積層体20の強度やコシの向上を目的として設けられる層である。
支持体層としては、例えば、ポリエステル(ケミカルリサイクルポリエステル、メカニカルリサイクルポリエステル、化石燃料ポリエステル、バイオマスポリエステル)、(メタ)アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリメチルペンテン等のポリオレフィン、ビニル樹脂、セルロース樹脂、アイオノマー樹脂、並びにナイロン6、ナイロン6,6及びポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)等のポリアミド等の樹脂材料を1種又は2種以上含む樹脂フィルム(延伸フィルムであっても、未延伸フィルムであってもよい)等を使用できる。該樹脂フィルムは、延伸フィルムであることが好ましい。延伸フィルムは、一軸延伸フィルムであっても、二軸延伸フィルムであってもよい。寸法安定性の観点から、二軸延伸フィルムであることが好ましい。支持体層として、上記した材料の積層フィルムを使用してもよい。
支持体層として、上記紙基材を用いてもよい。
一実施形態において、支持体層は、ポリエステルを主たる構成成分として含む樹脂フィルムであり、ポリエステルの含有量は、90質量%以上であることが好ましく、95質量%以上であることがより好ましい。
支持体層は、ポリエステルとして、リサイクルポリエステルを含むことが好ましい。これにより、本発明の積層体20により構成される包装容器の環境負荷をより低減できる。
支持体層として、上記したポリエステルフィルム11を使用してもよい。これにより、環境負荷をより低減できると共に、シーラント層21への低分子の重合物の移行を効果的に防止でき、本発明の積層体20により製造される包装容器の衛生性をより向上できる。
支持体層の厚さは、特に限定されず、積層体20の用途に応じて適宜変更することが好ましい。
一実施形態において、ガスバリア層は、ガスバリア性樹脂を含む。ガスバリア性樹脂としては、例えば、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ナイロン6、ナイロン6,6及びポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)等のポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、並びに(メタ)アクリル樹脂等が挙げられる。ガスバリア層は、ガスバリア性樹脂を2種以上含んでいてもよい。
当該ガスバリア層は、ガスバリア性樹脂以外の樹脂を含んでいても、上記添加剤を含んでいてもよい。
ガスバリア性樹脂により構成されるガスバリア層の厚さは、3μm以上30μm以下であることが好ましく、5μm以上20μm以下であることがより好ましい。ガスバリア層の厚さを7μm以上とすることにより、本発明の積層体20の酸素バリア性及び水蒸気バリア性をより向上できる。
ガスバリア層は、上記したガスバリア性樹脂により構成されるフィルムを、接着層を介して積層できる。
本発明の積層体20は、金属箔を備えることができる。これにより、酸素バリア性及び水蒸気バリア性をより向上できる。
該金属箔を構成する金属は、特に限定されず、アルミニウムやマグネシウム等から構成される金属箔を使用できる。
金属箔の厚さは、3μm以上100μm以下であることが好ましく、6μm以上25μm以下であることがより好ましい。金属箔の厚さを3μm以上とすることにより、本発明の積層体20の酸素バリア性及び水蒸気バリア性をより向上できる。
金属箔は、接着層を介して積層できる。
積層体の層構成の一例を以下に示す。なお、以下の一例において、左側は外側を意味し、右側は内側を意味する。以下の一例において、「/」の記号は各層の境界を意味する。以下の一例において、「基」は基材層を意味し、「接」は接着樹脂層を意味し、「Ad」は接着剤層を意味し、「AC」はアンカーコート層を意味し、「蒸」は蒸着膜を意味し、「ヒ」はヒートシール層を意味し、「粘」は粘着層を意味し、「ホ」はホットメルト層を意味し、「塗」はガスバリア性塗布膜を意味し、「支」は支持体層を意味し、「印」は印刷層を意味する。以下の一例において、「CR−PEs」はポリエステルフィルム11を意味し、「PET」はポリエチレンテレフタレートを意味し、「ONY」は延伸ナイロンを意味し、「OPP」は延伸ポリプロピレンを意味し、「CPP」は未延伸ポリプロピレンを意味し、「PE」はポリエチレンを意味し、「PEF」はポリエチレンフィルムを意味し、「Al」はアルミニウムを意味し、「MO」は金属酸化物を意味し、「MOR」は金属アルコキシドを意味する。
(1)基(CR−PEs)/蒸(MO)/塗(MOR)/Ad/ヒ(PEF)
(2)基(CR−PEs)/蒸(MO)/塗(MOR)/ヒ(PE)
(3)基(CR−PEs)/蒸(MO)/塗(MOR)/AC/ヒ(PE)
(4)基(CR−PEs)/蒸(MO)/塗(MOR)/AC/接(PE)/ヒ(PEF)
(5)基(CR−PEs)/蒸(Al)/粘(粘着剤)
(6)基(CR−PEs)/蒸(Al)/AC/ヒ(PE)
(7)基(CR−PEs)/蒸(MO/塗(MOR)/印/Ad/ヒ(PEF)
(8)基(CR−PEs)/蒸(MO/塗(MOR)/印/ヒ(PE)
(9)基(CR−PEs)/蒸(MO/塗(MOR)/印/AC/ヒ(PE)
(10)基(CR−PEs)/蒸(MO/塗(MOR)/印/AC/接(PE)/ヒ(PEF)
(11)印/基(CR−PEs)/蒸(Al)/粘(粘着剤)
(12)印/基(CR−PEs)/蒸(Al)/ヒ(PE)
(13)印/基(CR−PEs)/蒸(Al)/AC/ヒ(PE)
(1)基(CR−PEs)/蒸(MO)/塗(MOR)/Ad/支(ONY)/Ad/ヒ(PEF)
(2)基(CR−PEs)/蒸(MO)/塗(MOR)/Ad/塗(MOR)/蒸(MO)/支(PET)/Ad/ヒ(CPP)
(3)基(CR−PEs)/蒸(MO)/塗(MOR)/Ad/蒸(Al)/支(PET)/Ad/ヒ(CPP)
(4)基(CR−PEs)/蒸(MO)/塗(MOR)/Ad/支(ONY)/Ad/ヒ(CPP)
(5)ヒ(PEF)/Ad/塗(MOR)/蒸(MO)/基(CR−PEs)/Ad/ヒ(PEF)
(6)基(CR−PEs)/蒸(MO)/塗(MOR)/Ad/支(PET)/Ad/ヒ(PEF)/ホ(ホットメルト接着剤)
(7)基(CR−PEs)/蒸(MO)/塗(MOR)/Ad/支(ONY)/ヒ(PE)
(8)基(CR−PEs)/蒸(MO)/塗(MOR)/Ad/支(ONY)/AC/ヒ(PE)
(9)ヒ(PEF)/Ad/基(CR−PEs)/蒸(MO)/塗(MOR)/Ad/ヒ(PEF)
(10)基(CR−PEs)/蒸(MO)/塗(MOR)/印/Ad/支(ONY)/Ad/ヒ(PEF)
(11)基(CR−PEs)/蒸(MO)/塗(MOR)/印/Ad/塗(MOR)/蒸(MO)/支(PET)/Ad/ヒ(CPP)
(12)基(CR−PEs)/蒸(MO)/塗(MOR)/印/Ad/蒸(Al)/支(PET)/Ad/ヒ(CPP)
(13)基(CR−PEs)/蒸(MO)/塗(MOR)/印/Ad/支(ONY)/Ad/ヒ(CPP)
(14)基(CR−PEs)/蒸(MO)/塗(MOR)/印/Ad/支(PET)/Ad/ヒ(PEF)/ホ(ホットメルト接着剤)
(15)ヒ(PEF)/Ad/塗(MOR)/蒸(MO)/基(CR−PEs)/印/Ad/ヒ(PEF)
(16)基(CR−PEs)/蒸(MO)/塗(MOR)/印/Ad/支(ONY)/ヒ(PE)
(17)基(CR−PEs)/蒸(MO)/塗(MOR)/印/Ad/支(ONY)/AC/ヒ(PE)
(18)ヒ(PEF)/Ad/基(CR−PEs)/蒸(MO)/塗(MOR)/印/Ad/ヒ(PEF)
(1)基(PET)/Ad/蒸(Al)/支(CR−PEs)/Ad/ヒ(PEF)
(2)基(ONY)/AC/接(PE)/蒸(Al)/支(CR−PEs)/AC/接(PE)/ヒ(PEF)
(3)基(紙)/Ad/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/Ad/ヒ(CPP)
(4)基(OPP)/Ad/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/Ad/ヒ(CPP)
(5)基(PET)/蒸(MO)/塗(MOR)/Ad/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/Ad/ヒ(PEF)
(6)基(ONY)/Ad/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/Ad/ヒ(CPP)
(7)基(PET)/Ad/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/Ad/ヒ(PEF)/ホ(ホットメルト接着剤)
(8)基(OPP)/Ad/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/Ad/ヒ(PEF)
(9)基(PET)/Ad/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/Ad/ヒ(CPP)
(10)基(紙)/接(PE)/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/ヒ(PE)
(11)基(紙)/接(PE)/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/AC/ヒ(PE)
(12)基(OPP)/Ad/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/Ad/ヒ(OPP)
(13)基(PET)/Ad/蒸(Al)/支(CR−PEs)/ヒ(PE)
(14)基(PET)/Ad/蒸(Al)/支(CR−PEs)/AC/ヒ(PE)
(15)基(PET)/Ad/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/ヒ(PE)
(16)基(PET)/Ad/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/AC/ヒ(PE)
(17)基(CR−PEs)/蒸(MO)/塗(MOR)/Ad/ヒ(PEF)
(18)ヒ(PEF)/Ad/基(PET)/Ad/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/Ad/ヒ(PEF)
(19)ヒ(PEF)/Ad/基(PET)/Ad/蒸(Al)/支(CR−PEs)/Ad/ヒ(PEF)
(20)ヒ(PEF)/Ad/基(PET)/Ad/支(PEF)/Ad/支(CR−PEs)/蒸(Al)/Ad/ヒ(PEF)
(21)ヒ(PEF)/Ad/基(PET)/Ad/支(PEF)/Ad/支(CR−PEs)/蒸(MO)/塗(MOR)/Ad/ヒ(PEF)
(22)ヒ(PEF)/Ad/基(PET)/Ad/支(PEF)/Ad/蒸(Al)/支(CR−PEs)/Ad/ヒ(PEF)
(23)ヒ(PEF)/Ad/基(PET)/Ad/支(PEF)/Ad/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/Ad/ヒ(PEF)
(24)ヒ(PE)/基(紙)/接(PE)/蒸(Al)/支(CR−PEs)/ヒ(PE)
(25)ヒ(PE)/基(紙)/接(PE)/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/ヒ(PE)
(26)ヒ(PE)/基(紙)/接(PE)/蒸(Al)/支(CR−PEs)/AC/ヒ(PE)
(27)ヒ(PE)/基(紙)/接(PE)/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/AC/ヒ(PE)
(28)基(PET)/印/Ad/蒸(Al)/基(CR−PEs)/Ad/ヒ(PEF)
(29)基(ONY)/印/AC/接(PE)/蒸(Al)/支(CR−PEs)/AC/接(PE)/ヒ(PEF)
(30)印/基(紙)/Ad/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/Ad/ヒ(CPP)
(31)基(OPP)/印/Ad/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/Ad/ヒ(CPP)
(32)基(PET)/蒸(MO)/塗(MOR)/印/Ad/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/Ad/ヒ(PEF)
(33)基(ONY)/印/Ad/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/Ad/ヒ(CPP)
(34)基(PET)/印/Ad/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/Ad/ヒ(PE)/ホ(ホットメルト接着剤)
(35)基(OPP)/印/Ad/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/Ad/ヒ(PEF)
(36)基(PET)/印/Ad/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/Ad/ヒ(CPP)
(37)印/基(紙)/接(PE)/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/ヒ(PE)
(38)印/基(紙)/接(PE)/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/AC/ヒ(PE)
(39)基(OPP)/印/Ad/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/Ad/ヒ(OPP)
(40)基(PET)/印/Ad/蒸(Al)/支(CR−PEs)/ヒ(PE)
(41)基(PET)/印/Ad/蒸(Al)/支(CR−PEs)/AC/ヒ(PE)
(42)基(PET)/印/Ad/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/ヒ(PE)
(43)基(PET)/印/Ad/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/AC/ヒ(PE)
(44)基(CR−PEs)/蒸(MO)/塗(MOR)/印/Ad/ヒ(PEF)
(45)ヒ(PEF)/Ad/基(PET)/印/Ad/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/Ad/ヒ(PEF)
(46)ヒ(PEF)/Ad/基(PET)/印/Ad/蒸(Al)/支(CR−PEs)/Ad/ヒ(PEF)
(47)ヒ(PEF)/Ad/基(PET)/印/Ad/支(PEF)/Ad/支(CR−PEs)/蒸(Al)/Ad/ヒ(PEF)
(48)ヒ(PEF)/Ad/基(PET)/印/Ad/支(PEF)/Ad/支(CR−PEs)/蒸(MO)/塗(MOR)/Ad/ヒ(PEF)
(49)ヒ(PEF)/Ad/基(PET)/印/Ad/支(PEF)/Ad/蒸(Al)/支(CR−PEs)/Ad/ヒ(PEF)
(50)ヒ(PEF)/Ad/基(PET)/印/Ad/支(PEF)/Ad/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/Ad/ヒ(PEF)
(51)ヒ(PE)/印/基(紙)/接(PE)/蒸(Al)/支(CR−PEs)/Ad/ヒ(PEF)
(52)ヒ(PE)/印/基(紙)/接(PE)/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/Ad/ヒ(PEF)
(53)ヒ(PE)/印/基(紙)/接(PE)/蒸(Al)/支(CR−PEs)/AC/ヒ(PE)
(54)ヒ(PE)/印/基(紙)/接(PE)/塗(MOR)/蒸(MO)/支(CR−PEs)/AC/ヒ(PE)
本発明の積層体20によれば、環境負荷を低減でき、かつ高い衛生性を有する包装容器を製造できる。
包装容器としては、包装袋(パウチ)、蓋材、ラミネートチューブ、紙容器、紙カップ及びラベル材料等を挙げることができる。
包装容器に充填される内容物は、特に限定されず、内容物は、液体、粉体及びゲル体であってもよい。また、食品であっても、非食品であってもよい。
包装袋としては、例えば、スタンディングパウチ、ピロー袋(合掌貼りシール型袋)、二方シール型袋、三方シール型袋、四方シール型袋、側面シール型袋、封筒貼りシール型袋、ひだ付シール型袋、平底シール型袋、角底シール型袋、ガセット付袋等が挙げられる。
スタンディングパウチ30が備える胴部31は、上記積層体20により構成される。また、スタンディングパウチ30が備える底部32は、上記積層体20により構成されていても、異なる材料により構成されていてもよい。
一実施形態において、スタンディングパウチ30が備える胴部31を構成する積層体20は、外側から内側に向けて、ポリエステルフィルム11(基材層24)と、蒸着膜12と、接着層と、ポリエチレンやポリプロピレン等から構成される未延伸樹脂フィルムであるシーラント層21とを備える。
上記した蒸着膜12は、アルミニウム等により構成される有色蒸着膜であっても、酸化ケイ素等の金属酸化物により構成される透明蒸着膜であってもよいが、透明蒸着膜である場合は、蒸着膜の一方の面と隣接するように、ガスバリア性塗布膜を備えることが好ましい。
スタンディングパウチ30が備える底部32も上記した構成の積層体20により構成されていてもよい。
スタンディングパウチ30を構成する上記積層体20は、あくまで例示であり、これに限定されない。
一実施形態において、ピロー袋40を構成する積層体20は、外側から内側に向けて、ポリエステルフィルム11(基材層24)と、蒸着膜12と、ポリエチレンやポリプロピレン等を溶融押出することにより形成されたシーラント層21とを備える。
一実施形態において、ピロー袋40を構成する積層体20は、外側から内側に向けて、ポリエステルフィルム11(基材層24)と、蒸着膜12と、接着層と、ポリエチレンやポリプロピレン等を溶融押出することにより形成されたシーラント層21とを備える。
一実施形態において、ピロー袋40を構成する積層体20は、外側から内側に向けて、ポリエステルフィルム11(基材層24)と、蒸着膜12と、接着層と、延伸樹脂フィルム(支持体層)と、接着層と、ポリエチレンやポリプロピレン等から構成される未延伸樹脂フィルムであるシーラント層21とを備える。
上記した蒸着膜12は、アルミニウム等により構成される有色蒸着膜であっても、酸化ケイ素等の金属酸化物により構成される透明蒸着膜であってもよいが、透明蒸着膜である場合は、蒸着膜の一方の面と隣接するように、ガスバリア性塗布膜を備えることが好ましい。
ピロー袋40を構成する上記積層体20は、あくまで例示であり、これに限定されない。
図8は、四方シール型袋60の一例を示す正面概略図であり、2枚の積層体20をシーラント層21が向かい合うように重ね合わせ、4辺をヒートシールすることにより製造できる。
一実施形態において、三方シール型袋50又は四方シール型袋60を構成する積層体20は、外側から内側に向けて、ポリエステルフィルム11(基材層24)と、蒸着膜12と、接着層と、延伸樹脂フィルム(支持体層)と、接着層と、ポリエチレンやポリプロピレン等を溶融押出することにより形成されたシーラント層21とを備える。
一実施形態において、三方シール型袋50又は四方シール型袋60を構成する積層体20は、外側から内側に向けて、ポリエステルフィルム(基材層24)と、印刷層と、接着層と、蒸着膜12と、ポリエステルフィルム11(支持体層)と、接着層と、ポリエチレンやポリプロピレン等から構成される未延伸樹脂フィルムであるシーラント層21とを備える。
「ポリエステルフィルム」は、「ポリエステルフィルム11」と同様の構成であっても、異なる構成であってもよい。以降の構成においても同様である。
一実施形態において、三方シール型袋50又は四方シール型袋60を構成する積層体20は、外側から内側に向けて、ポリエステルフィルム11(基材層24)と、蒸着膜12と、接着層と、ポリエチレンやポリプロピレン等から構成される未延伸樹脂フィルムであるシーラント層21とを備える。
上記した蒸着膜12は、アルミニウム等により構成される有色蒸着膜であっても、酸化ケイ素等の金属酸化物により構成される透明蒸着膜であってもよいが、透明蒸着膜である場合は、蒸着膜の一方の面と隣接するように、ガスバリア性塗布膜を備えることが好ましい。
三方シール型袋50又は四方シール型袋60を構成する上記積層体20は、あくまで例示であり、これに限定されない。
本発明の積層体20は、図9に示す、蓋材70に使用できる。
図9に示すように、本発明の積層体20は、シーラント層21が内側となるように、容器本体71にヒートシールされる。
容器本体71の形状は、図9に示すようにカップ型や有底円筒形状としてもよいが、これに限定されない。
一実施形態において、蓋材70を構成する積層体20は、外側から内側に向けて、ポリエステルフィルム(基材層24)と、接着層と、蒸着膜12と、ポリエステルフィルム11(支持体層)と、接着層と、ポリエチレンやポリプロピレン等を溶融押出することにより形成されたシーラント層21とを備える。
一実施形態において、蓋材70を構成する積層体20は、外側から内側に向けて、ポリエステルフィルム11(基材層24)と、蒸着膜12と、印刷層と、接着層と、ポリエステルフィルム(支持体層)と、接着層と、ポリエチレンやポリプロピレン等から構成される未延伸樹脂フィルムであるシーラント層21とを備える。
一実施形態において、蓋材70を構成する積層体20は、外側から内側に向けて、ポリエステルフィルム11(基材層24)と、蒸着膜12と、印刷層と、接着層と、ポリエチレンやポリプロピレン等から構成される未延伸樹脂フィルムであるシーラント層21とを備える。
上記した蒸着膜12は、アルミニウム等により構成される有色蒸着膜であっても、酸化ケイ素等の金属酸化物により構成される透明蒸着膜であってもよいが、透明蒸着膜である場合は、蒸着膜の一方の面と隣接するように、ガスバリア性塗布膜を備えることが好ましい。
蓋材70を構成する上記積層体20は、あくまで例示であり、これに限定されない。
本発明の積層体20は、ラミネートチューブ80を構成する材料として使用できる。
図10は、ラミネートチューブ80の一例を示す部分断面図である。図10に示すように、ラミネートチューブ80は、頭部81と、本発明の積層体20により構成される筒状胴部82とを備える。
筒状胴部82は、頭部81の肩部84と連接する。
一実施形態において、ラミネートチューブ80が備える筒状胴部82を構成する積層体20は、外側から内側に向けて、ポリエチレンやポリプロピレン等から構成される未延伸樹脂フィルムである第2のシーラント層23と、接着層と、ポリエステルフィルム11(基材層24)と、蒸着膜12と、印刷層と、接着層と、ポリエチレンやポリプロピレン等から構成される未延伸樹脂フィルムである第1のシーラント層22とを備える。
一実施形態において、ラミネートチューブ80が備える筒状胴部82を構成する積層体20は、外側から内側に向けて、ポリエチレンやポリプロピレン等から構成される未延伸樹脂フィルムである第2のシーラント層23と、接着層と、ポリエステルフィルム(基材層24)と、印刷層と、接着層と、蒸着膜12と、ポリエステルフィルム11(支持体層)と、接着層と、ポリエチレンやポリプロピレン等から構成される未延伸樹脂フィルムである第1のシーラント層22とを備える。
一実施形態において、ラミネートチューブ80が備える筒状胴部82を構成する積層体20は、外側から内側に向けて、ポリエチレンやポリプロピレン等から構成される未延伸樹脂フィルムである第2のシーラント層23と、接着層と、ポリエステルフィルム(基材層24)と、印刷層と、接着層と、ポリエチレンフィルム(支持体層)と、接着層と、ポリエステルフィルム11(支持体層)と、蒸着膜12と、接着層と、ポリエチレンやポリプロピレン等から構成される未延伸樹脂フィルムである第1のシーラント層22とを備える。
一実施形態において、ラミネートチューブ80が備える筒状胴部82を構成する積層体20は、外側から内側に向けて、ポリエチレンやポリプロピレン等から構成される未延伸樹脂フィルムである第2のシーラント層23と、接着層と、ポリエステルフィルム(基材層24)と、印刷層と、接着層と、ポリエチレンフィルム(支持体層)と、接着層と、蒸着膜12と、ポリエステルフィルム11(支持体層)と、接着層と、ポリエチレンやポリプロピレン等から構成される未延伸樹脂フィルムである第1のシーラント層22とを備える。
上記した蒸着膜12は、アルミニウム等により構成される有色蒸着膜であっても、酸化ケイ素等の金属酸化物により構成される透明蒸着膜であってもよいが、透明蒸着膜である場合は、蒸着膜の一方の面と隣接するように、ガスバリア性塗布膜を備えることが好ましい。
ラミネートチューブ80が備える筒状胴部82を構成する上記積層体20は、あくまで例示であり、これに限定されない。
頭部81の接合後、他方の開放端より内容物を充填し、該開放端をヒートシールし、底シール部85を形成することにより、ラミネートチューブ80を得ることができる。
注出口部83は、キャップ86を螺合するための螺条を備えていてもよい。
本発明の積層体20は、紙容器90を構成する材料として使用できる。図11は、紙容器90の一例を示す斜視図である。
紙容器90は、胴部91と、底部92と、上部93とを備える。
図11は、四角筒状の胴部91を有する紙容器90を示したがこれに限定されない。
一対の傾斜板94にはそれぞれ上端に余白部96が設けられ、互いに接着されている。
一実施形態において、上部93が備える傾斜板94の一方には、注出口97が取り付けられており、キャップ98を装着できるが、これに限定されず、注出口97を有さない構成であってもよい。
上記した蒸着膜12は、アルミニウム等により構成される有色蒸着膜であっても、酸化ケイ素等の金属酸化物により構成される透明蒸着膜であってもよいが、透明蒸着膜である場合は、蒸着膜の一方の面と隣接するように、ガスバリア性塗布膜を備えることが好ましい。
紙容器90が備える筒状胴部82を構成する上記積層体20は、あくまで例示であり、これに限定されない。
本発明の積層体20は、紙カップ100を構成する材料として使用できる。
図12は、一部を切除した。紙カップ100の一例を示す斜視図である。
図12に示すように、紙カップ100は、胴部101及び底部102を備える。図12には、開口部へ向かい徐々に広がる円筒状の胴部101を示したが、これに限定されない。
一実施形態において、図12に示すように、胴部101は、開口部端が外側に丸められたフランジ部103を備える。
一実施形態において、紙カップ100は、フランジ部103に沿って貼着する蓋材を備えていてもよい(図示せず)。
一実施形態において、紙カップ100を構成する積層体20は、外側から内側に向けて、印刷層と、紙基材と、接着層と、蒸着膜12と、ポリエステルフィルム11(支持体層)と、接着層と、ポリエチレンやポリプロピレン等を溶融押出することにより形成されたシーラント層21とを備える。
一実施形態において、紙カップ100を構成する積層体20は、外側から内側に向けて、ポリエチレンやポリプロピレン等を溶融押出することにより形成された第2のシーラント層23と、印刷層と、紙基材と、接着層と、蒸着膜12と、ポリエステルフィルム11(支持体層)と、ポリエチレンやポリプロピレン等を溶融押出することにより形成された第1のシーラント層22とを備える。
一実施形態において、紙カップ100を構成する積層体20は、外側から内側に向けて、ポリエチレンやポリプロピレン等を溶融押出することにより形成された第2のシーラント層23と、印刷層と、紙基材と、接着層と、蒸着膜12と、ポリエステルフィルム11(支持体層)と、接着層と、ポリエチレンやポリプロピレン等を溶融押出することにより形成された第1のシーラント層22とを備える。
上記した蒸着膜12は、アルミニウム等により構成される有色蒸着膜であっても、酸化ケイ素等の金属酸化物により構成される透明蒸着膜であってもよいが、透明蒸着膜である場合は、蒸着膜の一方の面と隣接するように、ガスバリア性塗布膜を備えることが好ましい。
紙カップ100を構成する上記積層体20は、あくまで例示であり、これに限定されない。
まず、図13に示すように、本発明の積層体20を切り出し、扇状の胴部ブランク101’を製造する。次いで、この胴部ブランク101’を円筒状に丸め両端部101’aを重ね合わせ多状態でヒートシールし、胴貼部104を形成する。
次いで、本発明の積層体20を切り出し、円形状の底部ブランク102’を製造し、次いで、この外周縁を下方に屈曲させ、屈曲部102’aを形成する。
次いで、底部ブランク102’の屈曲部102’aが、胴部ブランク101’aの下端に包みこまれるように、嵌め込み、ヒートシールすることにより、紙カップ100が得られる。
所望により、胴部の開口端を外側に丸めフランジ103を形成してもよい。
ケミカルリサイクルポリエチレンテレフタレートと、化石燃料ポリエチレンテレフタレートとを質量基準で、5:5となるように混合し、このPET混合物を、Tダイ法により押出製膜した後、2軸延伸を施し、厚さ12μmのポリエステルフィルム11を製造した。
ケミカルリサイクルポリエチレンテレフタレートと、化石燃料ポリエチレンテレフタレートとを質量基準で、7:3となるように混合し、このPET混合物を、Tダイ法により押出製膜した後、2軸延伸を施し、厚さ12μmのポリエステルフィルム11を製造した。
化石燃料ポリエチレンテレフタレートを、Tダイ法により押出製膜した後、2軸延伸を施し、厚さ12μmのポリエステルフィルムを製造した。
上記実施例及び比較例において得られたポリエステルフィルムを用意し、それぞれ、10gずつ切り出し、30mLバイアル瓶内にて秤量した。このバイアル瓶内に、HFIP/クロロホルム混合液を加え、12時間静置し、溶解させた。
静置後、クロロホルムを加え、希釈し、0.1%溶液に調製した。
この溶液を、0.45μmの親水性PTFEメンブレンフィルターカートリッジ(メルクミリポア社製Millex−LH)を用いてろ過し、得られたろ液に対し、以下の条件において、GPC測定を行った。
得られた分子量分布曲線において、分子量1,000以下の領域の面積割合を求めた。分子量1,000以下の領域の面積割合を表1に示した。なお、図14として、分子量1,000以下の領域における分子量分布曲線を示した。
(測定条件)
・使用カラム:アジレント・テクノロジー社製、2xPLgel 5μ MIXED(7.5mm×300mm)
・カラム温度:40℃
・移動相:クロロホルム(富士フィルム和光純薬工業(株)製、液体クロマトグラフィー用)
・流量:1.0mL/min
・注入量:2.5μL
・検出:254nm(紫外可視検出器)
・分子量較正:単分散ポリスチレン(アジレント・テクノロジー社製、PS−1)
・装置:515 HPLCポンプ、717plus自動注入装置、紫外可視光線検出器(ウォーターズ社製)
上記実施例及び比較例において得られたポリエステルフィルムを用意した。ポリエステルフィルムから約0.1g試料を採取し、この試料をヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)とクロロホルムの混合液に溶解した。この溶液にアセトニトリルを加えてポリマーを沈殿させた後、沈殿物を濾過した。濾液を蒸発乾固し、得られた残渣をジメチルホルムアミド(DMF)に溶解した。この溶液を、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により分析し、環状三量体の含有量を測定した。測定結果を表1に示した。測定条件は以下の通りとした。
(測定条件)
・装置:島津製作所(株)製、LC−20
・使用カラム:野村化学(株)製、Develosil ODS−HG−3 3μ (4.6×150mm)
・カラム温度:40℃
・移動相:0.5体積%酢酸水溶液/アセトニトリル(グラジエント)
・流量:1.0mL/min
・注入量:15μL
・検出:254nm(紫外可視検出器)
・装置:島津製作所(株)製、LC−20
上記実施例及び比較例において得られたポリエステルフィルムを用意し、それぞれ、5mgずつ切り出し、試料を得た。
この試料を、20℃から300℃まで、10℃/minの速度で、昇温し、300℃において5分間保持した。次いで、300℃から20℃まで、−10℃/minの速度で、降温した。次いで、20℃において5分間保持した。再度、20℃から300℃まで、10℃/minの速度で、昇温した。これにより、融解曲線を得た。
この融解曲線の降温段階におけるメインピークを結晶化温度、また、2回目の昇温段階におけるメインピークを融点とした。結晶化温度及び融点を表1に示した。
上記実施例及び比較例において得られた蒸着樹脂フィルムを用意し、それぞれ、蒸着樹脂フィルムを切断し、200mm×150mmの試験片を作成した。
次いで、この試験片を試験機の滑動テーブルに、ポリエステルフィルムが上方となるように、セロテープで貼り付け固定した。
次いで、蒸着樹脂フィルムを70mm×100mmに切り出した試験片を、63mm×63mm×6.3mmの金属製スレッド(重量200g)に、蒸着膜が内側、ポリエステルフィルムが外側となるように、巻き付けた。
次いで、ポリエステルフィルム同士が接するように、固定した蒸着樹脂フィルム上に、載置した。
次いで、23℃、相対湿度50%の環境下において、上記試験片を巻き付けた金属製スレッドを100mm/minの速度で、滑動させ、摩擦測定器(東洋精機(株)製、TR−2)を用いて測定した。測定結果を表1に示した。
上記実施例及び比較例において得られたポリエステルフィルムを用意し、それぞれ、蒸着樹脂フィルムを切断し、200mm×200mmの試験片を作成した。
次いで、100mLのガラスフラスコにイオン交換水を80mL入れ、その中に上記試験片を入れた。
次いで、ガラスフラスコの開口部をアルミニウム箔で覆い、ガラスフラスコをウォーターバスに入れ、80℃で60分間加熱した。
ガラスフラスコを室温まで冷却後、3人のパネラーにより、上記処理前後におけるイオン交換水の味の変化を確認した。イオン交換水は、低分子量成分が混入していると味に変化を生じるため、イオン交換水の味が変化しなかったポリエステルフィルムは、イオン交換水への低分子量成分の混入を抑制でき、衛生性に優れている。下記評価基準に基づいて衛生性を評価した。評価結果を表2に示した。なお、参考例1−1は、試験片を使用せずに上記よりを行ったものである。
<評価基準>
A:3人全員が味の変化に気づかなかった。
B:3人のうち2人が味の変化に気づかなかった。
NG:3人のうち2人以上が味の変化に気が付いた。
実施例1−1と同様にして、蒸着樹脂フィルム10を準備した。蒸着樹脂フィルム10と、2軸延伸ナイロンフィルムとを、ドライラミネート法によって、2液硬化型接着剤(東洋モートン製:主剤TM556/硬化剤CAT56)を用いて貼り合わせた。このドライラミネートフィルムの2軸延伸ナイロンフィルムと、未延伸ポリエチレンフィルムとを、ドライラミネート法によって、2液硬化型接着剤を用いて貼り合せた。
これにより、蒸着樹脂フィルム10と、接着剤層と、2軸延伸ナイロンフィルムと、接着剤層と、シーラント層とが順に積層された積層体20を得た。なお、蒸着樹脂フィルム10が備える蒸着膜12は、接着剤層側に位置している。
比較例1−1と同様にして、蒸着樹脂フィルムを準備した。蒸着樹脂フィルム10として、この蒸着樹脂フィルムを用いたこと以外は、実施例2−1と同様にして積層体を得た。
実施例2−1及び比較例2−1で得られた積層体を用いて、酸素透過度を測定した。酸素透過度は、JIS K7126法に準拠して、温度23℃、相対湿度90%の環境下で測定し、測定器としては、酸素透過度測定装置(モダンコントロール(MOCON)社製〔機種名:オクストラン(OX−TRAN)2/21〕)を用いた。測定結果を表3に示した。
実施例2−1及び比較例2−1で得られた積層体を用いて、水蒸気透過度を測定した。水蒸気透過度は、JIS K7129法に準拠して、温度40℃、相対湿度90%の環境下で測定し、測定器としては、水蒸気透過度測定装置(モコン(MOCON)社製の測定機〔機種名、パーマトラン(PERMATRAN)3/33〕)を用いた。測定結果を表3に示した。
11:ポリエステルフィルム
12:蒸着膜
20:積層体
21:シーラント層
22:第1のシーラント層
23:第2のシーラント層
24:基材層
25:中間層
30:スタンディングパウチ
31:胴部
32:底部
40:ピロー袋
50:三方シール型袋
60:四方シール型袋
70:蓋材
71:容器本体
80:ラミネートチューブ
81:頭部
82:筒状胴部
83:注出口部
84:肩部
85:底シール部
86:キャップ
90:紙容器
91:胴部
92:底部
93:上部
94:傾斜板
95:折込部
96:余白部
97:注出口
98:キャップ
100:紙カップ
101:胴部
101’:胴部ブランク
101’a:胴部ブランクの両端部
102:底部
102’:底部ブランク
102’a:屈曲部
103:フランジ部
104:胴貼部
Claims (11)
- ポリエステルフィルムと、蒸着膜とを備える蒸着樹脂フィルムであって、
前記ポリエステルフィルムが、ケミカルリサイクルポリエステルを含み、
前記ポリエステルフィルムのGPCの測定から得た分子量分布曲線における分子量1,000以下の領域の面積割合が、全ピーク面積の1.8%以下である、蒸着樹脂フィルム。 - 前記ポリエステルフィルムが、ケミカルリサイクルポリエステルを主たる構成成分として含む、請求項1に記載の蒸着樹脂フィルム。
- 前記ポリエステルフィルムの融点が、250℃以下である、請求項1又は2に記載の蒸着樹脂フィルム。
- 前記ポリエステルフィルムの結晶化温度が、196℃以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の蒸着樹脂フィルム。
- 前記ポリエステルフィルムの蒸着膜非形成面の静摩擦係数が、0.35以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の蒸着樹脂フィルム。
- 前記ポリエステルフィルムにおけるポリエステルの含有量が、90質量%以上100質量%以下である、請求項1〜5のいずれ一項に記載の蒸着樹脂フィルム。
- 前記ケミカルリサイクルポリエステルが、ケミカルリサイクルポリエチレンテレフタレートである、請求項1〜6のいずれ一項に記載の蒸着樹脂フィルム。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の蒸着樹脂フィルムと、
前記蒸着樹脂フィルムよりも内側に設けられた、シーラント層又は粘着層と、
を備える、積層体。 - 前記積層体が、基材層と、蒸着膜と、中間層と、前記シーラント層又は前記粘着層とを備え、
前記基材層及び前記蒸着膜が、前記蒸着樹脂フィルムにより構成されている、請求項8に記載の積層体。 - 前記積層体が、基材層と、蒸着膜と、中間層と、前記シーラント層又は粘着層とを備え、
前記中間層が支持体層を備え、
前記支持体層及び前記蒸着膜が、前記蒸着樹脂フィルムにより構成されている、請求項8に記載の積層体。 - 請求項8〜10のいずれか一項に記載の積層体を備える、包装容器。
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