JPH08197134A - 表面処理金属ストリップ用の巻取装置とその巻取方法 - Google Patents
表面処理金属ストリップ用の巻取装置とその巻取方法Info
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- JPH08197134A JPH08197134A JP2883895A JP2883895A JPH08197134A JP H08197134 A JPH08197134 A JP H08197134A JP 2883895 A JP2883895 A JP 2883895A JP 2883895 A JP2883895 A JP 2883895A JP H08197134 A JPH08197134 A JP H08197134A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 表面処理された金属ストリップを、これに十
分なバックテンションを与えながらコイル状に巻き取る
ことができ、しかも金属ストリップの経路設定から巻芯
への巻き付けに至る、一連の作業を自動的に行える巻取
装置を提供する。 【構成】 金属ストリップSの搬送経路に沿って、ベル
トブライドル型の緊張装置1と、始端センサー3と、デ
フレクタロール19と、ベルトラッパー4を含む巻取機
5とを順に配置する。緊張装置1はそれぞれ回転駆動さ
れる上下一対の巻掛機構8・9を有する。両巻掛機構8
・9で金属ストリップSを上下に挟持して、金属ストリ
ップSを搬送しながらバックテンションを与える。
分なバックテンションを与えながらコイル状に巻き取る
ことができ、しかも金属ストリップの経路設定から巻芯
への巻き付けに至る、一連の作業を自動的に行える巻取
装置を提供する。 【構成】 金属ストリップSの搬送経路に沿って、ベル
トブライドル型の緊張装置1と、始端センサー3と、デ
フレクタロール19と、ベルトラッパー4を含む巻取機
5とを順に配置する。緊張装置1はそれぞれ回転駆動さ
れる上下一対の巻掛機構8・9を有する。両巻掛機構8
・9で金属ストリップSを上下に挟持して、金属ストリ
ップSを搬送しながらバックテンションを与える。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、めっき鋼板や塗装鋼板
などの表面処理された金属ストリップをコイル状に巻き
取るための巻取装置とその巻取方法に関する。
などの表面処理された金属ストリップをコイル状に巻き
取るための巻取装置とその巻取方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の巻取装置において、金属ストリ
ップの巻始端をベルトラッパーで巻芯に自動的に巻き掛
けることは、特公平6−102215号公報に公知であ
る。巻き取られる金属ストリップに適度のバックテンシ
ョンを与えるための緊張装置としては、特公平1−23
207号公報に記載されているようなロールブライドル
が一般的であり、2個のロールに金属ストリップをZ字
状に巻き掛け、各ロールの駆動回転数を異ならせること
によって、金属ストリップにバックテンションを与えて
いる。
ップの巻始端をベルトラッパーで巻芯に自動的に巻き掛
けることは、特公平6−102215号公報に公知であ
る。巻き取られる金属ストリップに適度のバックテンシ
ョンを与えるための緊張装置としては、特公平1−23
207号公報に記載されているようなロールブライドル
が一般的であり、2個のロールに金属ストリップをZ字
状に巻き掛け、各ロールの駆動回転数を異ならせること
によって、金属ストリップにバックテンションを与えて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ロールブライドルでバ
ックテンションを与えながら金属ストリップを巻き取る
従来装置では、金属ストリップに十分なバックテンショ
ンを付与できないことがある。回転するロールと金属ス
トリップとの接触摩擦によって緊張力を付与する形態を
採るので、付与し得る緊張力の最大値に限界があるから
であり、しかも、付与し得る緊張力の変更幅が小さいか
らである。このことは、金属ストリップを堅く巻締った
状態で巻き取れないことを意味し、とくにストリップ幅
が大きい場合に問題を生じる。
ックテンションを与えながら金属ストリップを巻き取る
従来装置では、金属ストリップに十分なバックテンショ
ンを付与できないことがある。回転するロールと金属ス
トリップとの接触摩擦によって緊張力を付与する形態を
採るので、付与し得る緊張力の最大値に限界があるから
であり、しかも、付与し得る緊張力の変更幅が小さいか
らである。このことは、金属ストリップを堅く巻締った
状態で巻き取れないことを意味し、とくにストリップ幅
が大きい場合に問題を生じる。
【0004】ロールブライドルにおいて、より大きな緊
張力を付与するには、ロールを大径化し、あるいはロー
ル本数を増やせばよい。しかし、現状においてすらロー
ル径は十分に大きいので、さらに大径のロールを用い、
あるいは使用本数を増加すると、緊張装置これ全体の占
有スペースが大きくなることを避けらず、そのための設
備費用が嵩む。とくに、ロール本数を増加する場合に
は、各ロールごとにモータや減速機などの駆動機構を設
けなければならず、全体装置が嵩張る。
張力を付与するには、ロールを大径化し、あるいはロー
ル本数を増やせばよい。しかし、現状においてすらロー
ル径は十分に大きいので、さらに大径のロールを用い、
あるいは使用本数を増加すると、緊張装置これ全体の占
有スペースが大きくなることを避けらず、そのための設
備費用が嵩む。とくに、ロール本数を増加する場合に
は、各ロールごとにモータや減速機などの駆動機構を設
けなければならず、全体装置が嵩張る。
【0005】ロールブライドルに適用されるロールの表
面は、めっき層や塗膜の疵付きを防ぐために、極めて滑
らかに研磨されて真円度や表面粗度が所定状態に維持さ
れており、その状態を維持する必要上、定期的な保守作
業が不可欠になっている。こうした保守作業時には、緊
張装置からロールを分解し、ロール表面を再研磨しなけ
ればならず、その保守に多くの手間と時間とを要する不
利があった。巻き取り作業を開始する際の金属ストリッ
プを各ロールにZ字状にに巻き掛ける作業が煩わしい。
面は、めっき層や塗膜の疵付きを防ぐために、極めて滑
らかに研磨されて真円度や表面粗度が所定状態に維持さ
れており、その状態を維持する必要上、定期的な保守作
業が不可欠になっている。こうした保守作業時には、緊
張装置からロールを分解し、ロール表面を再研磨しなけ
ればならず、その保守に多くの手間と時間とを要する不
利があった。巻き取り作業を開始する際の金属ストリッ
プを各ロールにZ字状にに巻き掛ける作業が煩わしい。
【0006】本発明の目的は、金属ストリップに十分な
バックテンションを与えて、金属ストリップを堅く引き
締まった状態下でコイル状に巻き取れ、しかも前段の処
理工程から送られてくる金属ストリップを自動的に巻き
取り開始できる表面処理金属ストリップ用の巻取装置と
その巻取方法とを提供することにある。本発明の目的
は、金属ストリップの巻き取り開始時点から巻き取り終
了まで、金属ストリップに適正なバックテンションを与
えることができる巻取装置とその巻取方法とを提供する
ことにある。本発明の目的は、従来の巻取装置に比べて
緊張装置が占める設置スペースを少なくでき、めっきラ
インや塗装ラインなどの金属ストリップ処理ラインのラ
イン長を減少して工場内のスペースを有効に利用でき、
しかも全体の設備費用が少なくて済む巻取装置とその巻
取方法とを提供することにある。本発明の目的は、保守
作業を少ない手間で行えるベルトブライドル方式の緊張
装置を備えた巻取装置とその巻取方法とを提供すること
にある。
バックテンションを与えて、金属ストリップを堅く引き
締まった状態下でコイル状に巻き取れ、しかも前段の処
理工程から送られてくる金属ストリップを自動的に巻き
取り開始できる表面処理金属ストリップ用の巻取装置と
その巻取方法とを提供することにある。本発明の目的
は、金属ストリップの巻き取り開始時点から巻き取り終
了まで、金属ストリップに適正なバックテンションを与
えることができる巻取装置とその巻取方法とを提供する
ことにある。本発明の目的は、従来の巻取装置に比べて
緊張装置が占める設置スペースを少なくでき、めっきラ
インや塗装ラインなどの金属ストリップ処理ラインのラ
イン長を減少して工場内のスペースを有効に利用でき、
しかも全体の設備費用が少なくて済む巻取装置とその巻
取方法とを提供することにある。本発明の目的は、保守
作業を少ない手間で行えるベルトブライドル方式の緊張
装置を備えた巻取装置とその巻取方法とを提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の巻取装置は、図
1に示すごとく表面処理された金属ストリップSの搬送
経路に沿って、ベルトブライドル型の緊張装置1と、始
端センサー3と、デフレクタロール19と、ベルトラッ
パー4を備えた巻取機5とが順に配置してある。
1に示すごとく表面処理された金属ストリップSの搬送
経路に沿って、ベルトブライドル型の緊張装置1と、始
端センサー3と、デフレクタロール19と、ベルトラッ
パー4を備えた巻取機5とが順に配置してある。
【0008】緊張装置1は、図3に示すごとく金属スト
リップSを挟持する上下一対の巻掛機構8・9と、両機
構8・9の少なくとも一方を他方の側へ向かって接離操
作する操作器10とを含んでいる。両巻掛機構8・9の
それぞれは、プーリ軸11に固定した左右一対のプーリ
15・15、および両プーリ15・15間に巻き掛けた
摩擦ベルト16を一組とする多数組の巻掛要素と、金属
ストリップSに接触する摩擦ベルト16群の内面を受け
止めるガイド体13とを備えている。これら巻掛機構8
・9の少なくとも一方を駆動機構45で金属ストリップ
Sの搬送方向へ回転駆動する。
リップSを挟持する上下一対の巻掛機構8・9と、両機
構8・9の少なくとも一方を他方の側へ向かって接離操
作する操作器10とを含んでいる。両巻掛機構8・9の
それぞれは、プーリ軸11に固定した左右一対のプーリ
15・15、および両プーリ15・15間に巻き掛けた
摩擦ベルト16を一組とする多数組の巻掛要素と、金属
ストリップSに接触する摩擦ベルト16群の内面を受け
止めるガイド体13とを備えている。これら巻掛機構8
・9の少なくとも一方を駆動機構45で金属ストリップ
Sの搬送方向へ回転駆動する。
【0009】具体的には、緊張装置1とデフレクタロー
ル19との間の搬送経路に、図5に示すごとく金属スト
リップSの移行速度を検知する速度センサー41を設け
る。そして、この速度センサー41の出力信号に基づい
て、デフレクタロール19を金属ストリップSの移行速
度に同期させて回転駆動するよう構成する。更に、デフ
レクタロール19に対して接離自在に設けられた押圧ロ
ール20を設ける。緊張装置1よりも金属ストリップS
の搬送方向上手側には、金属ストリップSの後端を検知
する終端センサー36を設ける。そして、この終端セン
サー36の出力信号に基づいて、押圧ロール20を金属
ストリップSを介してデフレクタロール19に押圧接当
させるよう構成する。
ル19との間の搬送経路に、図5に示すごとく金属スト
リップSの移行速度を検知する速度センサー41を設け
る。そして、この速度センサー41の出力信号に基づい
て、デフレクタロール19を金属ストリップSの移行速
度に同期させて回転駆動するよう構成する。更に、デフ
レクタロール19に対して接離自在に設けられた押圧ロ
ール20を設ける。緊張装置1よりも金属ストリップS
の搬送方向上手側には、金属ストリップSの後端を検知
する終端センサー36を設ける。そして、この終端セン
サー36の出力信号に基づいて、押圧ロール20を金属
ストリップSを介してデフレクタロール19に押圧接当
させるよう構成する。
【0010】本発明の巻取方法においては、図1に示す
ごとく表面処理された金属ストリップSの搬送経路に沿
って、金属ストリップSを上下に挟んでバックテンショ
ンを与える一対の巻掛機構8・9を含むベルトブライド
ル型の緊張装置1と、金属ストリップSの搬送先端を検
知する始端センサー3と、デフレクタロール19と、ベ
ルトラッパー4を備えた巻取機5とを順に配置する。か
くして始端センサー3が金属ストリップSの搬送先端を
検知したときの出力信号に基づき、緊張装置1を作動さ
せて、上下の巻掛機構8・9を駆動機構45で回転駆動
し、両巻掛機構8・9で金属ストリップSを巻取機5に
向けて搬送し、巻き取り始めると金属ストリップSにバ
ックテンションを付与して巻き取りを行う。
ごとく表面処理された金属ストリップSの搬送経路に沿
って、金属ストリップSを上下に挟んでバックテンショ
ンを与える一対の巻掛機構8・9を含むベルトブライド
ル型の緊張装置1と、金属ストリップSの搬送先端を検
知する始端センサー3と、デフレクタロール19と、ベ
ルトラッパー4を備えた巻取機5とを順に配置する。か
くして始端センサー3が金属ストリップSの搬送先端を
検知したときの出力信号に基づき、緊張装置1を作動さ
せて、上下の巻掛機構8・9を駆動機構45で回転駆動
し、両巻掛機構8・9で金属ストリップSを巻取機5に
向けて搬送し、巻き取り始めると金属ストリップSにバ
ックテンションを付与して巻き取りを行う。
【0011】具体的には、緊張装置1とデフレクタロー
ル19との間の搬送経路に、金属ストリップSの移行速
度を検知する速度センサー41を設け、この速度センサ
ー41の出力信号に基づいて、デフレクタロール19を
金属ストリップSの移行速度に同期して回転駆動する。
更に、デフレクタロール19へ向かって接離される押圧
ロール20を設け、緊張装置1よりも金属ストリップS
の搬送方向上手側に金属ストリップSの後端を検知する
終端センサー36を設ける。この終端センサー36の出
力信号に基づき、押圧ロール20を金属ストリップSを
介してデフレクタロール19に圧接させ、ストリップ後
端の巻き取りを行う。
ル19との間の搬送経路に、金属ストリップSの移行速
度を検知する速度センサー41を設け、この速度センサ
ー41の出力信号に基づいて、デフレクタロール19を
金属ストリップSの移行速度に同期して回転駆動する。
更に、デフレクタロール19へ向かって接離される押圧
ロール20を設け、緊張装置1よりも金属ストリップS
の搬送方向上手側に金属ストリップSの後端を検知する
終端センサー36を設ける。この終端センサー36の出
力信号に基づき、押圧ロール20を金属ストリップSを
介してデフレクタロール19に圧接させ、ストリップ後
端の巻き取りを行う。
【0012】
【作用】ベルトブライドル型の緊張装置1は、上下一対
の巻掛機構8・9で金属ストリップSを挟んで、巻取機
5の側へ送り操作し、巻き取り始めるとバックテンショ
ンを付与する。このとき摩擦ベルト16は金属ストリッ
プSと同行移動し、その内面に接当するガイド体13と
の間で摩擦抵抗を生じて緊張力を発生する。従って、ガ
イド体13と摩擦ベルト16との接触圧を変更するだけ
で、十分に大きなバックテンションを付与でき、その変
更幅も拡大できる。ガイド体13と摩擦ベルト16とが
摺接するときの摩擦抵抗によって制動力を発生するの
で、金属ストリップSの処理表面を疵付けることもな
い。
の巻掛機構8・9で金属ストリップSを挟んで、巻取機
5の側へ送り操作し、巻き取り始めるとバックテンショ
ンを付与する。このとき摩擦ベルト16は金属ストリッ
プSと同行移動し、その内面に接当するガイド体13と
の間で摩擦抵抗を生じて緊張力を発生する。従って、ガ
イド体13と摩擦ベルト16との接触圧を変更するだけ
で、十分に大きなバックテンションを付与でき、その変
更幅も拡大できる。ガイド体13と摩擦ベルト16とが
摺接するときの摩擦抵抗によって制動力を発生するの
で、金属ストリップSの処理表面を疵付けることもな
い。
【0013】待機状態において、一対の巻掛機構8・9
は離れていて、前段の処理工程から送られてきた金属ス
トリップSは、そこを支障なく通過できる。従って、金
属ストリップSは、前段処理工程側からの搬送力で、緊
張装置1に支障なく移行される。このとき、金属ストリ
ップSの搬送先端が始端センサー3で検知されるのを待
って、上下の巻掛機構8・9で金属ストリップSを挟持
して搬送操作する。さらに、ベルトラッパー4によって
金属ストリップSの先端を例えば巻芯26に数回巻き付
ける。ベルトラッパー4による自動巻き付けに並行して
バックテンションが働きだして、金属ストリップSに適
正なバックテンションを与えられる。
は離れていて、前段の処理工程から送られてきた金属ス
トリップSは、そこを支障なく通過できる。従って、金
属ストリップSは、前段処理工程側からの搬送力で、緊
張装置1に支障なく移行される。このとき、金属ストリ
ップSの搬送先端が始端センサー3で検知されるのを待
って、上下の巻掛機構8・9で金属ストリップSを挟持
して搬送操作する。さらに、ベルトラッパー4によって
金属ストリップSの先端を例えば巻芯26に数回巻き付
ける。ベルトラッパー4による自動巻き付けに並行して
バックテンションが働きだして、金属ストリップSに適
正なバックテンションを与えられる。
【0014】デフレクタロール19を金属ストリップS
の移行速度に同期して回転駆動させるのは、とくに、デ
フレクタロール19に対する金属ストリップSの巻付角
が小さい場合に、金属ストリップSがスリップして、処
理表面が疵付くのを避けるためである。終端センサー3
6が金属ストリップSの後端を検知した時点で、押圧ロ
ール20をデフレクタロール19に押圧し、両ロール1
9・20で金属ストリップSを支持するのは、ストリッ
プ後端部を最後まで安定的に搬送保持して、巻取終了の
直前ぎりぎりまで巻取状態を乱さないためである。
の移行速度に同期して回転駆動させるのは、とくに、デ
フレクタロール19に対する金属ストリップSの巻付角
が小さい場合に、金属ストリップSがスリップして、処
理表面が疵付くのを避けるためである。終端センサー3
6が金属ストリップSの後端を検知した時点で、押圧ロ
ール20をデフレクタロール19に押圧し、両ロール1
9・20で金属ストリップSを支持するのは、ストリッ
プ後端部を最後まで安定的に搬送保持して、巻取終了の
直前ぎりぎりまで巻取状態を乱さないためである。
【0015】
【発明の効果】本発明の巻取装置によれば、接離可能な
上下一対の巻掛機構8・9で、始端センサーの信号によ
って金属ストリップSを挟んで巻取機5へ向けて搬送
し、巻き取り始めるとバックテンションを与えながら巻
き取るので、巻き取り作業を開始するとき、巻掛機構8
・9を待機保持しておくだけで、前段の処理工程から送
られてきた金属ストリップSを、人手を煩わす必要もな
く緊張装置1と、デフレクタロール19とを経由して巻
取機5に支障なく移行でき、金属ストリップSの経路設
定から、ベルトラッパー4によるストリップ先端部の巻
き付けに至る、一連の作業の全てを自動的に行える。
上下一対の巻掛機構8・9で、始端センサーの信号によ
って金属ストリップSを挟んで巻取機5へ向けて搬送
し、巻き取り始めるとバックテンションを与えながら巻
き取るので、巻き取り作業を開始するとき、巻掛機構8
・9を待機保持しておくだけで、前段の処理工程から送
られてきた金属ストリップSを、人手を煩わす必要もな
く緊張装置1と、デフレクタロール19とを経由して巻
取機5に支障なく移行でき、金属ストリップSの経路設
定から、ベルトラッパー4によるストリップ先端部の巻
き付けに至る、一連の作業の全てを自動的に行える。
【0016】上下一対の巻掛機構8・9で金属ストリッ
プSを上下に挟持しバックテンションを与えるので、必
要に応じてより大きなバックテンションを発生させるこ
とができ、金属ストリップSの幅寸法や厚み寸法が大き
くなる場合でも、金属ストリップSに十分なバックテン
ションを作用させて、堅く引き締まった状態で金属コイ
ルを形成できる。少なくとも一方の巻掛機構8・9を駆
動機構45で回転駆動しながら、つまり金属ストリップ
Sを緊張装置1で搬送しながら巻き取るので、巻き始め
から金属ストリップSに適正なバックテンションを与え
て巻き取りを行うことができる。
プSを上下に挟持しバックテンションを与えるので、必
要に応じてより大きなバックテンションを発生させるこ
とができ、金属ストリップSの幅寸法や厚み寸法が大き
くなる場合でも、金属ストリップSに十分なバックテン
ションを作用させて、堅く引き締まった状態で金属コイ
ルを形成できる。少なくとも一方の巻掛機構8・9を駆
動機構45で回転駆動しながら、つまり金属ストリップ
Sを緊張装置1で搬送しながら巻き取るので、巻き始め
から金属ストリップSに適正なバックテンションを与え
て巻き取りを行うことができる。
【0017】上下一対の巻掛機構8・9で十分に大きな
バックテンションを発生できるので、従来のロールブラ
イドルを備えた巻取装置に比べて、緊張装置1が占める
設置スペースを少なくでき、その分だけ表面処理ライン
のライン長を減少して工場内のスペースを有効に利用で
きる。より大形のロールブライドルで張力制御を行う場
合に比べて、巻取装置1これ全体の設備費用を減少し、
その導入費用を減らすことができる。緊張装置1の保守
時には、殆どの場合が消耗部品である摩擦ベルト16を
交換するだけでよく、保守作業に要する手間とコストと
を大幅に減少して、緊張装置1の維持費用を減らすこと
ができる。
バックテンションを発生できるので、従来のロールブラ
イドルを備えた巻取装置に比べて、緊張装置1が占める
設置スペースを少なくでき、その分だけ表面処理ライン
のライン長を減少して工場内のスペースを有効に利用で
きる。より大形のロールブライドルで張力制御を行う場
合に比べて、巻取装置1これ全体の設備費用を減少し、
その導入費用を減らすことができる。緊張装置1の保守
時には、殆どの場合が消耗部品である摩擦ベルト16を
交換するだけでよく、保守作業に要する手間とコストと
を大幅に減少して、緊張装置1の維持費用を減らすこと
ができる。
【0018】
【実施例】図1ないし図4は本発明に係る巻取装置の実
施例を示す。図1において、巻取装置は金属ストリップ
(以下単にストリップと言う)Sの搬送経路に沿って、
ベルトブライドル型の緊張装置1と、ストリップSの搬
送先端の通過を検知する始端センサー3と、デフレクタ
ロール19と、ベルトラッパー4を備えた巻取機5とを
順に配設してある。ストリップSは、前段までの処理工
程において、その一側表面あるいは表裏両面のそれぞれ
が表面処理されている。例えば表裏両面のそれぞれにめ
っきを施した後、めっき層の外面に下地処理を施し、表
裏のそれぞれに塗料を塗布して乾燥固化してある。
施例を示す。図1において、巻取装置は金属ストリップ
(以下単にストリップと言う)Sの搬送経路に沿って、
ベルトブライドル型の緊張装置1と、ストリップSの搬
送先端の通過を検知する始端センサー3と、デフレクタ
ロール19と、ベルトラッパー4を備えた巻取機5とを
順に配設してある。ストリップSは、前段までの処理工
程において、その一側表面あるいは表裏両面のそれぞれ
が表面処理されている。例えば表裏両面のそれぞれにめ
っきを施した後、めっき層の外面に下地処理を施し、表
裏のそれぞれに塗料を塗布して乾燥固化してある。
【0019】図3および図4において、緊張装置1はス
トリップSの搬送経路を前後に跨ぐ門形のフレーム7
と、ストリップSを間に挟む上下一対の巻掛機構8・9
と、上方の巻掛機構8を下方の巻掛機構9に対して上下
に接離操作する前後一対の操作器10と、両機構8・9
のそれぞれを回転駆動する駆動機構45とからなる。両
巻掛機構8・9のうち、下方の巻掛機構9はフレーム7
に固定支持されており、上方の巻掛機構8はフレーム7
の前後枠に設けたガイド7a(図4参照)で上下スライ
ド自在に支持されている。操作器10としては、油圧シ
リンダやエアシリンダを適用でき、そのピストンロッド
を後述するプーリフレーム12の前後端に連結する。
トリップSの搬送経路を前後に跨ぐ門形のフレーム7
と、ストリップSを間に挟む上下一対の巻掛機構8・9
と、上方の巻掛機構8を下方の巻掛機構9に対して上下
に接離操作する前後一対の操作器10と、両機構8・9
のそれぞれを回転駆動する駆動機構45とからなる。両
巻掛機構8・9のうち、下方の巻掛機構9はフレーム7
に固定支持されており、上方の巻掛機構8はフレーム7
の前後枠に設けたガイド7a(図4参照)で上下スライ
ド自在に支持されている。操作器10としては、油圧シ
リンダやエアシリンダを適用でき、そのピストンロッド
を後述するプーリフレーム12の前後端に連結する。
【0020】上方の巻掛機構8は、図3に示すごとく左
右一対の平行なプーリ軸11・11を備えたプーリフレ
ーム12と、両プーリ軸11・11の軸心に沿って隣接
配置した多数組の巻掛要素と、プーリフレーム12の下
面に固定したガイド体13、および補強枠などで構成す
る。巻掛要素は、各プーリ軸11・11に固定した左右
一対のプーリ15・15と、これらプーリ15・15に
巻き掛けた平ベルト状の摩擦ベルト16を一組のものと
して構成する。両プーリ軸11・11のうち、図3に向
かって右側に位置する、搬送方向下手側のプーリ軸11
を駆動機構45で回転駆動できるようにする。
右一対の平行なプーリ軸11・11を備えたプーリフレ
ーム12と、両プーリ軸11・11の軸心に沿って隣接
配置した多数組の巻掛要素と、プーリフレーム12の下
面に固定したガイド体13、および補強枠などで構成す
る。巻掛要素は、各プーリ軸11・11に固定した左右
一対のプーリ15・15と、これらプーリ15・15に
巻き掛けた平ベルト状の摩擦ベルト16を一組のものと
して構成する。両プーリ軸11・11のうち、図3に向
かって右側に位置する、搬送方向下手側のプーリ軸11
を駆動機構45で回転駆動できるようにする。
【0021】摩擦ベルト16は内外二層に形成されてい
る。詳しくは、ストリップSと接触する外面の接触層1
6aを、ゴムや布、あるいはゴムを含漬した布などの摩
擦係数が大きな素材で形成する。また、ガイド体13に
対して摺接する内面の滑性層16bを、スチールベルト
や滑性に優れたプラスチックベルトなどの、接触層16
aより摩擦係数が小さな素材で形成する。挟持圧が大き
い場合にも摩擦ベルト16をガイド体13に対して滑ら
かに摺接移動させるためである。ガイド体13は内部に
冷却水用の通路17を有する銅合金製の中空体からな
り、一群の摩擦ベルト16の外面が左右のプーリ15・
15の外接線より下面側へ突出する状態でプーリフレー
ム12に取り付けてある。
る。詳しくは、ストリップSと接触する外面の接触層1
6aを、ゴムや布、あるいはゴムを含漬した布などの摩
擦係数が大きな素材で形成する。また、ガイド体13に
対して摺接する内面の滑性層16bを、スチールベルト
や滑性に優れたプラスチックベルトなどの、接触層16
aより摩擦係数が小さな素材で形成する。挟持圧が大き
い場合にも摩擦ベルト16をガイド体13に対して滑ら
かに摺接移動させるためである。ガイド体13は内部に
冷却水用の通路17を有する銅合金製の中空体からな
り、一群の摩擦ベルト16の外面が左右のプーリ15・
15の外接線より下面側へ突出する状態でプーリフレー
ム12に取り付けてある。
【0022】下方の巻掛機構9は、上記の巻掛機構8を
上下に反転したものであって、そのプーリフレーム12
をフレーム17に固定する。操作器10を作動させて、
上方の巻掛機構8を押し下げ操作すると、上下の摩擦ベ
ルト16・16群がそれぞれガイド体13・13で強圧
されて、ストリップSを上下方向から挟持する。駆動機
構45は、モータ46と電磁操作式のクラッチ47、お
よびユニバーサルジョイント48などで構成し、モータ
46およびクラッチ47をフレーム7に固定したブラケ
ットで支持する。
上下に反転したものであって、そのプーリフレーム12
をフレーム17に固定する。操作器10を作動させて、
上方の巻掛機構8を押し下げ操作すると、上下の摩擦ベ
ルト16・16群がそれぞれガイド体13・13で強圧
されて、ストリップSを上下方向から挟持する。駆動機
構45は、モータ46と電磁操作式のクラッチ47、お
よびユニバーサルジョイント48などで構成し、モータ
46およびクラッチ47をフレーム7に固定したブラケ
ットで支持する。
【0023】デフレクタロール19は遊転自在であっ
て、ストリップSを巻取機5の巻面へ向かって案内す
る。押圧ロール20は遊転自在であって、デフレクタロ
ール19の上方に配置されて該ロール19に対し接離自
在に設けられる。
て、ストリップSを巻取機5の巻面へ向かって案内す
る。押圧ロール20は遊転自在であって、デフレクタロ
ール19の上方に配置されて該ロール19に対し接離自
在に設けられる。
【0024】始端センサー3は、図2に示すごとく投光
部3aおよび受光部3bを有する光センサーからなり、
その投光路がストリップSの搬送経路を横切る状態で、
投光部3aおよび受光部3bを上下に配置する。符号2
2は、ストリップSの搬送先端部を巻取機5へ向かって
移行案内するガイド斜板である。
部3aおよび受光部3bを有する光センサーからなり、
その投光路がストリップSの搬送経路を横切る状態で、
投光部3aおよび受光部3bを上下に配置する。符号2
2は、ストリップSの搬送先端部を巻取機5へ向かって
移行案内するガイド斜板である。
【0025】巻取機5は、図2および図5に示すごとく
モータ24で回転駆動される巻取軸25を有し、この巻
取軸25で巻芯26を支持する。ベルトラッパー4は、
巻取機5のフレーム5aで左右揺動自在に支持したアー
ム28を有し、アーム28の外郭線沿いに、ガイドプー
リ29と上下一対の先端ガイド30・31、およびベル
ト吸収アーム32を設け、これらの各部材29〜32に
無端状の巻込みベルト33を巻き掛けてなる。不使用状
態において、アーム28は想像線に示す上方の待機位置
へ変位操作されており、ストリップ先端部を巻芯26に
巻き掛ける場合に限って実線で示す作動位置に変位操作
される。図示例では、先端ガイド30・31を下巻き状
態に操作している。なお、ベルトラッパー4は公知の機
構であるので、その詳細な説明は省略する。巻芯26を
用いることなく、ストリップSを巻き取ることもある。
モータ24で回転駆動される巻取軸25を有し、この巻
取軸25で巻芯26を支持する。ベルトラッパー4は、
巻取機5のフレーム5aで左右揺動自在に支持したアー
ム28を有し、アーム28の外郭線沿いに、ガイドプー
リ29と上下一対の先端ガイド30・31、およびベル
ト吸収アーム32を設け、これらの各部材29〜32に
無端状の巻込みベルト33を巻き掛けてなる。不使用状
態において、アーム28は想像線に示す上方の待機位置
へ変位操作されており、ストリップ先端部を巻芯26に
巻き掛ける場合に限って実線で示す作動位置に変位操作
される。図示例では、先端ガイド30・31を下巻き状
態に操作している。なお、ベルトラッパー4は公知の機
構であるので、その詳細な説明は省略する。巻芯26を
用いることなく、ストリップSを巻き取ることもある。
【0026】緊張装置1と、これより搬送方向上手側の
ガイドロール35との間には、ストリップSの搬送後端
の通過を検知する終端センサー36を設ける。終端セン
サー36は、始端センサー3と同様の光センサーで構成
してある。始端センサー3、および終端センサー36の
出力信号は、それぞれ制御装置37へと送られる。制御
装置37は、両センサー3・36からの入力信号や、別
途出力される指令信号等に基づいて緊張装置1、押圧ロ
ール20、巻取機5などの各機器の作動状態および運転
状態を制御する。
ガイドロール35との間には、ストリップSの搬送後端
の通過を検知する終端センサー36を設ける。終端セン
サー36は、始端センサー3と同様の光センサーで構成
してある。始端センサー3、および終端センサー36の
出力信号は、それぞれ制御装置37へと送られる。制御
装置37は、両センサー3・36からの入力信号や、別
途出力される指令信号等に基づいて緊張装置1、押圧ロ
ール20、巻取機5などの各機器の作動状態および運転
状態を制御する。
【0027】前段の処理工程からガイドロール35を介
して巻取装置へ送られて来たストリップSは、以下の手
順に従って自動的にコイル状に巻き取られる。巻き取り
作業を開始する前に、巻芯26を巻取軸25に固定し、
ベルトラッパー4を作動位置に位置させておく。さらに
緊張装置1および押圧ロール20のそれぞれを待機状態
にしておく。上側の巻掛機構8および押圧ロール20を
それぞれ上方へ引き上げ操作し、これら両者をストリッ
プSの搬送経路上から退避させておくのである。これに
よって、送られてきたストリップSは緊張装置1を支障
なく通過する。
して巻取装置へ送られて来たストリップSは、以下の手
順に従って自動的にコイル状に巻き取られる。巻き取り
作業を開始する前に、巻芯26を巻取軸25に固定し、
ベルトラッパー4を作動位置に位置させておく。さらに
緊張装置1および押圧ロール20のそれぞれを待機状態
にしておく。上側の巻掛機構8および押圧ロール20を
それぞれ上方へ引き上げ操作し、これら両者をストリッ
プSの搬送経路上から退避させておくのである。これに
よって、送られてきたストリップSは緊張装置1を支障
なく通過する。
【0028】ストリップSの搬送先端が始端センサー3
の光路を遮ると、始端センサー3の受光部3bから検知
信号が出力される。この信号に基づいて、緊張装置1の
巻掛機構8が操作器10で下降操作され、下方の巻掛機
構9と協同してストリップSを上下に挟持する。両巻掛
け機構8・9を駆動機構45で回転駆動し、ストリップ
Sを巻取機5に向けて搬送し、巻き取り始めるとストリ
ップSにバックテンションを与える。このとき摩擦ベル
ト16はストリップSと同行移動し、ガイド体13との
接触面上を摺接して摩擦抵抗を生じる。この摩擦抵抗力
がストリップSに対してバックテンションとして作用す
る。従って、操作器10の作動圧を大小に変更するだけ
で、バックテンションを広範囲にわたって自由に変更で
きる。ストリップSの幅変更や厚み寸法が異なる場合に
も、必要かつ十分なバックテンションを与えることがで
きる。
の光路を遮ると、始端センサー3の受光部3bから検知
信号が出力される。この信号に基づいて、緊張装置1の
巻掛機構8が操作器10で下降操作され、下方の巻掛機
構9と協同してストリップSを上下に挟持する。両巻掛
け機構8・9を駆動機構45で回転駆動し、ストリップ
Sを巻取機5に向けて搬送し、巻き取り始めるとストリ
ップSにバックテンションを与える。このとき摩擦ベル
ト16はストリップSと同行移動し、ガイド体13との
接触面上を摺接して摩擦抵抗を生じる。この摩擦抵抗力
がストリップSに対してバックテンションとして作用す
る。従って、操作器10の作動圧を大小に変更するだけ
で、バックテンションを広範囲にわたって自由に変更で
きる。ストリップSの幅変更や厚み寸法が異なる場合に
も、必要かつ十分なバックテンションを与えることがで
きる。
【0029】ストリップSの搬送後端の通過が終端セン
サー36で検知されると、その出力信号に基づいて押圧
ロール20が押圧状態に切り換えられる。従って、スト
リップSはその搬送後端が緊張装置1を通過した後であ
っても、押圧ロール20とデフレクタロール19で支持
されて移行し、終端の巻き乱れを防止する。
サー36で検知されると、その出力信号に基づいて押圧
ロール20が押圧状態に切り換えられる。従って、スト
リップSはその搬送後端が緊張装置1を通過した後であ
っても、押圧ロール20とデフレクタロール19で支持
されて移行し、終端の巻き乱れを防止する。
【0030】上記の巻取装置は、その一部を図5に示す
ように変更して実施することができる。デフレクタロー
ル19をモータ40で回転駆動できるようにし、押圧ロ
ーラ20は遊転自在に支持して、単にデフレクタロール
19に対し接離操作できるようにする。緊張装置1とデ
フレクタロール19との間の搬送経路に、ストリップS
の移行速度を検知する速度センサー41を設ける。この
速度センサー41を必要時に限って作動させるために、
搬送経路の上下に一対のロール42・43を配置し、上
方のロール42を図外の操作器で押圧ロール20と同様
に上下に変位操作する。さらに、上方のロール42の一
側端に速度センサー41を配設し、ロール42の回転数
からストリップSの移行速度を知る。
ように変更して実施することができる。デフレクタロー
ル19をモータ40で回転駆動できるようにし、押圧ロ
ーラ20は遊転自在に支持して、単にデフレクタロール
19に対し接離操作できるようにする。緊張装置1とデ
フレクタロール19との間の搬送経路に、ストリップS
の移行速度を検知する速度センサー41を設ける。この
速度センサー41を必要時に限って作動させるために、
搬送経路の上下に一対のロール42・43を配置し、上
方のロール42を図外の操作器で押圧ロール20と同様
に上下に変位操作する。さらに、上方のロール42の一
側端に速度センサー41を配設し、ロール42の回転数
からストリップSの移行速度を知る。
【0031】上方のロール42は、始端センサー3がス
トリップSの搬送前端を検知したときの出力信号に基づ
いて押し下げ操作され、ストリップSに外接して速度セ
ンサー41を作動させる。以後は速度センサー41から
の出力信号に基づき、モータ40の駆動回転数をストリ
ップSの移行速度に同期させる。かかる巻取装置によれ
ば、デフレクタロール19の周速度がストリップSの移
行速度に完全に同期するので、たとえ、ストリップSの
デフレクタロール19に対する巻付角が小さい場合でも
デフレクタロール19とストリップSとの間にスリップ
を生じない。つまり、スリップに伴うストリップSの処
理表面の擦過傷を確実に防止できる。
トリップSの搬送前端を検知したときの出力信号に基づ
いて押し下げ操作され、ストリップSに外接して速度セ
ンサー41を作動させる。以後は速度センサー41から
の出力信号に基づき、モータ40の駆動回転数をストリ
ップSの移行速度に同期させる。かかる巻取装置によれ
ば、デフレクタロール19の周速度がストリップSの移
行速度に完全に同期するので、たとえ、ストリップSの
デフレクタロール19に対する巻付角が小さい場合でも
デフレクタロール19とストリップSとの間にスリップ
を生じない。つまり、スリップに伴うストリップSの処
理表面の擦過傷を確実に防止できる。
【0032】また、始端センサー3および終端センサー
36としては、光センサー以外にイメージセンサー、赤
外線センサー、磁気センサーなどの各種のセンサーを適
用できる。ベルトラッパー4は図示した機構以外の形態
を採ることができ、要はストリップ先端を巻芯26に自
動的に巻き込み操作する機能があればよい。上下の巻掛
機構8・9のうち、下方の巻掛機構9、あるいは上下双
方を操作器10で接離操作して、バックテンションを調
整してもよい。いずれか一方の巻掛機構のみ、例えばフ
レーム7に固定支持される下方の巻掛機構9のみを駆動
機構45で回転駆動してもよい。
36としては、光センサー以外にイメージセンサー、赤
外線センサー、磁気センサーなどの各種のセンサーを適
用できる。ベルトラッパー4は図示した機構以外の形態
を採ることができ、要はストリップ先端を巻芯26に自
動的に巻き込み操作する機能があればよい。上下の巻掛
機構8・9のうち、下方の巻掛機構9、あるいは上下双
方を操作器10で接離操作して、バックテンションを調
整してもよい。いずれか一方の巻掛機構のみ、例えばフ
レーム7に固定支持される下方の巻掛機構9のみを駆動
機構45で回転駆動してもよい。
【図1】巻取装置を概念的に示す原理説明図である。
【図2】巻取装置の概略正面図である。
【図3】緊張装置の要部の縦断正面図である。
【図4】図3におけるA−A線矢視図である。
【図5】巻取装置の別実施例を示す概略正面図である。
1 緊張装置 3 始端センサー 4 ベルトラッパー 5 巻取機 8・9 巻掛機構 10 操作器 19 デフレクタロール 20 押圧ロール 26 巻芯 36 終端センサー 41 速度センサー 45 駆動機構 S 金属ストリップ
Claims (6)
- 【請求項1】 表面処理された金属ストリップSの搬送
経路に沿って、ベルトブライドル型の緊張装置1と、始
端センサー3と、デフレクタロール19と、ベルトラッ
パー4を備えた巻取機5とが順に配置してある巻取装置
であって、 緊張装置1は、金属ストリップSを挟持する上下一対の
巻掛機構8・9と、両機構8・9の少なくとも一方を他
方の側へ向かって接離操作する操作器10とを含んでお
り、 両巻掛機構8・9のそれぞれが、プーリ軸11に固定し
た左右一対のプーリ15・15、および両プーリ15・
15間に巻き掛けた摩擦ベルト16を一組とする多数組
の巻掛要素と、金属ストリップSに接触する摩擦ベルト
16群の内面を受け止めるガイド体13とを備えてお
り、 両巻掛機構8・9の少なくとも一方を駆動機構45で金
属ストリップSの搬送方向へ回転駆動することを特徴と
する表面金属ストリップ用の巻取装置。 - 【請求項2】 緊張装置1とデフレクタロール19との
間の搬送経路には、金属ストリップSの移行速度を検知
する速度センサー41が設けられており、 この速度センサー41の出力信号に基づいて、デフレク
タロール19を金属ストリップSの移行速度に同期させ
て回転駆動するよう構成した請求項1記載の表面処理金
属ストリップ用の巻取装置。 - 【請求項3】 デフレクタロール19に対して接離自在
に設けられた押圧ロール20を備えていて、 緊張装置1よりも金属ストリップSの搬送方向上手側に
は、金属ストリップSの後端を検知する終端センサー3
6が設けられており、 この終端センサー36の出力信号に基づいて、押圧ロー
ル20を金属ストリップSを介してデフレクタロール1
9に押圧接当させるよう構成した請求項1又は2記載の
表面処理金属ストリップ用の巻取装置。 - 【請求項4】 表面処理された金属ストリップSの搬送
経路に沿って、金属ストリップSを上下に挟んでバック
テンションを与える一対の巻掛機構8・9を含むベルト
ブライドル型の緊張装置1と、金属ストリップSの搬送
先端を検知する始端センサー3と、デフレクタロール1
9と、ベルトラッパー4を備えた巻取機5とが順に配置
されており、 始端センサー3が金属ストリップSの搬送先端を検知し
たときの出力信号に基づき、緊張装置1を作動させて、
上下の巻掛機構8・9を駆動機構45で回転駆動しなが
ら、両巻掛機構8・9で金属ストリップSを巻取機5に
向けて搬送し、巻き取りを始めると金属ストリップSに
バックテンションを付与して巻き取ることを特徴とする
表面処理金属ストリップ用の巻取方法。 - 【請求項5】 緊張装置1とデフレクタロール19との
間の搬送経路に、金属ストリップSの移行速度を検知す
る速度センサー41が設けられていて、この速度センサ
ー41の出力信号に基づいて、デフレクタロール19を
金属ストリップSの移行速度に同期して回転駆動させる
請求項4記載の表面処理金属ストリップ用の巻取方法。 - 【請求項6】 デフレクタロール19へ向かって接離操
作される押圧ロール20を備えており、緊張装置1より
も金属ストリップSの搬送方向上手側に金属ストリップ
Sの後端を検知する終端センサー36が設けられてい
て、終端センサー36の出力信号に基づき、押圧ロール
20を金属ストリップSを介してデフレクタロール19
に圧接させ、ストリップ後端の巻き取りを行う請求項4
又は5記載の表面処理金属ストリップ用の巻取方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7028838A JP2745391B2 (ja) | 1995-01-24 | 1995-01-24 | 表面処理金属ストリップ用の巻取装置とその巻取方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7028838A JP2745391B2 (ja) | 1995-01-24 | 1995-01-24 | 表面処理金属ストリップ用の巻取装置とその巻取方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08197134A true JPH08197134A (ja) | 1996-08-06 |
JP2745391B2 JP2745391B2 (ja) | 1998-04-28 |
Family
ID=12259520
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7028838A Expired - Fee Related JP2745391B2 (ja) | 1995-01-24 | 1995-01-24 | 表面処理金属ストリップ用の巻取装置とその巻取方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2745391B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109226335A (zh) * | 2018-11-08 | 2019-01-18 | 山东宏旺实业有限公司 | 一种钢带收卷系统 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4801788B1 (ja) * | 2010-10-07 | 2011-10-26 | 株式会社日本開発コンサルタント | 多条エンドレスベルト式帯板巻取り張力付与装置 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58162524A (ja) * | 1982-03-19 | 1983-09-27 | Nippon Suisan Kaisha Ltd | 抗潰瘍剤 |
JPH0256971A (ja) * | 1988-08-22 | 1990-02-26 | Ricoh Co Ltd | 縦型2重拡散mosfet |
JPH02303625A (ja) * | 1989-05-16 | 1990-12-17 | Mitsubishi Electric Corp | 熱間圧延機と巻取機間の張力制御装置 |
JPH04305315A (ja) * | 1991-03-29 | 1992-10-28 | Nisshin Steel Co Ltd | 金属帯の張力付与装置 |
-
1995
- 1995-01-24 JP JP7028838A patent/JP2745391B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58162524A (ja) * | 1982-03-19 | 1983-09-27 | Nippon Suisan Kaisha Ltd | 抗潰瘍剤 |
JPH0256971A (ja) * | 1988-08-22 | 1990-02-26 | Ricoh Co Ltd | 縦型2重拡散mosfet |
JPH02303625A (ja) * | 1989-05-16 | 1990-12-17 | Mitsubishi Electric Corp | 熱間圧延機と巻取機間の張力制御装置 |
JPH04305315A (ja) * | 1991-03-29 | 1992-10-28 | Nisshin Steel Co Ltd | 金属帯の張力付与装置 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109226335A (zh) * | 2018-11-08 | 2019-01-18 | 山东宏旺实业有限公司 | 一种钢带收卷系统 |
CN109226335B (zh) * | 2018-11-08 | 2023-12-01 | 山东宏旺实业有限公司 | 一种钢带收卷系统 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP2745391B2 (ja) | 1998-04-28 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |