JP4801788B1 - 多条エンドレスベルト式帯板巻取り張力付与装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】摩耗しやすいベルト押圧体又は長円型圧力付与体のベルト押圧面に金属性薄板の摩擦板を装着することにより、ベルト押圧面の摩耗を防いでベルト押圧面の摩耗に伴うベルト押圧体又は長円型圧力付与体の研磨作業やこれらの大がかりの交換作業を不要にする。
【解決手段】ベルト押圧面4a,5aとエンドレスベルト1のベルト内側表面1aとの間の滑りによる摩擦力でスリット帯板aに巻取り張力を付与する多条エンドレスベルト式帯板巻取り張力付与装置において、ベルト押圧体4,5と同等又はそれ以上の良好な熱伝導性を有する金属製薄板からなる摩擦板8をベルト押圧面4a,5aの表面に取り外し自在に装着した。
【選択図】 図1

Description

この発明は、幅広な金属製帯板コイル母材を帯板の長手方向に沿って複数条に連続的に裁断し再巻取りするスリッターラインで使用する技術に係り、特に、帯板のスリット後の巻取り作業において多条のすべてのスリット帯板に適正且つ均等な巻取り張力を付与する多条エンドレスベルト式帯板巻取り張力付与装置に関するものである。
当社の多条エンドレスベルト式帯板巻取り張力付与装置の先行技術である特許第2051421号、特許第3769730号及び特許第3947714号及び米国特許第3735937号のいずれの場合もベルト押圧部の構造は冷却水用の空洞が、上部ベルト押圧体にあってはその真上にまた下部ベルト押圧体にあってはその真下に、それぞれ一体型構造として設けられており、冷却水を外部に設けられたポンプにより循環するために完全な密閉箱形構造となっている。また、幅広の金属コイルを多条にスリットして巻取る際にすべてのスリット帯板の各条に均等且つ適正な張力を付与するために、上下からエンドレスベルトを介してスリット帯板を挟持する押圧体の撓みを最小限にするように縦型の補強板が箱型構造の空洞内部に構成されており、上記補強板は空洞内の冷却水と接する放熱板も兼ねていて強固な構造となっている。
この多条エンドレスベルト式帯板巻取り張力付与装置は表裏の摩擦係数に差があるように異種材を用いて積層構成した特殊エンドレスベルトの摩擦係数の大きなベルト外側表面側が摩擦係合によりスリット帯板に密着回転し、同時にエンドレスベルトのベルト内側表面と押圧体の押圧面との相対的な摩擦抵抗力によりスリット帯板に張力を発生しており、その張力発生の仕事量の大半が摩擦熱となり金属製の押圧面の温度を上昇させる。この摩擦熱を効率よく除去しないと押圧面の温度が上昇し、合成繊維素材と合成樹脂系素材などで積層構成されたエンドレスベルトが熱により損傷して使用不能となるのでこの摩擦熱を連続的に効率よく除去して押圧体の押圧面の温度上昇を抑制することが必要である。
エンドレスベルトが損傷するような過熱状態を防止して連続運転を可能とするために押圧面の真上や真下を冷却水室として、その内部には放熱板を兼ねた補強板を複数配置して冷却水を循環させることにより放熱板に冷却水が効果的に接する構成にして押圧体の押圧面とベルト内側表面との滑り摩擦により発生する摩擦熱を連続的に除去している。
押圧体の押圧面に生じる摩擦熱を冷却水室へ効率よく伝える目的及び押圧体の撓みを最小限にするという二つの目的のため、先行技術からも分かるように、この押圧体の構造はベルト内側表面に接する押圧面と冷却水室とを一体型の密閉された箱型構造に構成することが常識となっている。すなわち、摩擦熱の発生箇所は上下の押圧体に挟持された上下のベルト内側表面と上下の押圧面であり、その熱の大半は合成樹脂系素材のエンドレスベルトよりも熱伝導率が高い金属の押圧面を経由して押圧面の裏面側に移動し、さらには押圧面の裏面側及び放熱板を兼ねた補強板に接している冷却水に移動している。
この摩擦熱をできるだけ効率よく冷却水に伝えるためには押圧面と冷却水に接する押圧面の裏面側との間の厚みは薄いほど効果を発揮するが、上下の押圧体の撓みを最小限にして押圧面全面にわたって均等な面圧を与えて均一な摩擦力を発生するための強度、あるいは後述する摩擦により磨耗した際の押圧面の補修のための研磨代を見込んだ厚みも必要であり、これらの要求に応じる最小の厚みで設計されている。過去にこの押圧面とその裏面側との間の厚みを厚く設計した装置で実際に操業したときのことがあるが、夏季の暑い時期の連続運転時にエンドレスベルトの過熱損傷トラブルとなったことがあり、以後は出来るだけ押圧面とその裏面側との間の厚みは薄くする設計にしている。
また、この装置を長期間使用すると圧力を受けて摩擦走行するエンドレスベルトの接している押圧面が徐々に摩耗して凹凸が激しくなり多条スリット帯板の蛇行や張力不均一となり製品コイルの巻取り不良となるので、その場合には押圧面と一体となった冷却水室構造を含む押圧体全体構造を交換することになるが、冷却水用の空洞には押圧面からの熱を効率良く冷却するための放熱板や、多条にスリットされたスリット帯板に押圧力をエンドレスベルトを介して均等に伝えるため撓みのない剛性強度を持った押圧体及び押圧面には精巧な加工機械により均一な平面仕上げを施し、エンドレスベルトの摩擦による磨耗を少なくして寿命を長くするために耐磨耗性の硬質クロームメッキ被膜処理などの複雑且つ高度な精密加工を施しているので、この押圧体全体構造を交換する場合は高額な費用となり、且つ装置全体を分解しての交換は複雑な作業で維持費用も時間、労力もかかるためユーザの頭痛の種となっている。
摩耗量が少なくて押圧面の凹凸が比較的小さい場合は、取り外して専門工場にて機械による押圧面の表面研磨と硬質クロームメッキ仕上げなどを施工後に再組立復旧して利用可能となるが、この作業にも相当な日数が必要であり、その間ライン運転を停止となることができないので予備の押圧体構造全体を高額の費用をかけて予備部品として製作した上で交換し、更に磨耗した押圧体を修理した上で予備部品として保管することを余儀なくされている。
すべてのエンドレスベルトを均等に加圧して一定の摩擦力を発生させるために押圧面の表面の摩擦面は高度な平面仕上げと硬質クロームメッキ被膜を施しているが、乾燥状態の摩擦面ではエンドレスベルト内側表面との摩擦係数が不安定でありエンドレスベルトを介してのスリット帯板の張力が安定しない。且つ乾燥した押圧面の表面の摩擦面では摩擦係数が大き過ぎるので、エンドレスベルトのベルト外側表面とベルト内側表面の摩擦係数の差がとれなくなりベルト不転となりスリット帯板のスリップによる帯板表面のスリキズ発生と言う致命的なトラブルの原因となるので摩擦面への潤滑が必須であり、先行技術ではエンドレスベルト内側表面へ潤滑剤を付着させる別置きの潤滑剤塗布装置を配置してエンドレスベルトの回転途中で該ベルト内側表面に接することにより押圧面の表面の摩擦面を潤滑状態に保つように工夫している。
しかしながら、エンドレスベルトのベルト内側表面が接しているプーリ溝や長円ドラムの外周に潤滑剤成分が付着してしまうので肝心の押圧面の表面の摩擦面では潤滑不足や潤滑不均一となり、高負荷で連続運転されるスリッターラインでは押圧面の表面の摩擦面の過熱によりエンドレスベルトの損傷やスリット帯板とエンドレスベルトのスリップによる帯板表面キズや汚れ付着、あるいは張力不均一によるコイル(スリット帯板)の巻取り不良という深刻な問題点がある。この不具合をできるだけ避けるためにスリット運転中でもラインを頻繁に停止して潤滑剤を補給する必要があり生産性を著しく低下させている。
特許第2051421号 特許第3769730号 特許第3947714号 米国特許第3735937号
多条エンドレスベルト式帯板巻取り張力付与装置は押圧体の押圧面とエンドレスベルト内側表面の摩擦抵抗力を利用しているので、上下の押圧体構造により押圧されたエンドレスベルトが連続走行する押圧面の表面の摩擦面には寿命を長くするため耐磨耗性の硬質クロームメッキ被膜が施してあるが、前述したように、長期間使用すると徐々に摩耗現象が起こり平面であるべき摩擦面に凹凸の偏磨耗が生じて、コイルの蛇行現象や多条にスリットされた各スリット帯板の巻き取り張力不均一の不具合が生じる。磨耗による凹凸が進行したら交換が必要となるが、押圧体は前述のように摩擦熱除去のため冷却水室と一体の複雑強固な構造であり、且つ均等な面圧を得るための精密仕上げなので、装置の大小にもよるが1セットで100万円以上の高額な交換部品となっている。このような一体型の押圧体の交換作業は費用もさることながら、大がかりな交換作業となりその間はこの生産設備の一次休止となって生産性を阻害している(高額な交換部品、大がかりな交換作業)。
一般のスリッターラインは取り扱い金属素材コイル(帯板)の最大幅、例えば3フィート(900mm)型、4フィート(1200mm)型、5フィート(1500mm)型、6フィート(1800mm)型、或いは近年は2000mm幅を超えるものもあり、予想される最大コイル(帯板)幅に合わせてスリッターラインは設備されるが実際に通常スリット通板される大半のコイル(帯板)はそれより狭い幅の場合が多いため、多条エンドレスベルト式帯板巻取り張力付与装置のよく利用される中央部付近の押圧面部分の磨耗が激しく、あまり頻繁に使用しない両側部分の押圧面部分の磨耗は少ない状態となる。そのような偏磨耗の場合であっても、一体型に構成されている押圧体構造では一部分の磨耗による微小な凹凸でも押圧体全体を交換する必要が生じている(一部の微小な磨耗でも押圧体の全体交換)。
押圧体とエンドレスベルトの摩擦抵抗を安定させて高速連続操業を可能にするためには、押圧面の表面の摩擦面の潤滑が重要でありそのために特殊な潤滑剤をエンドレスベルト内側表面に接触させる構成が考案されているが、摩擦熱による高温下では流動性の潤滑油脂であるためにエンドレスベルト内側表面の潤滑油分が該ベルト両側端部からエンドレスベルトの回転中に遠心力によりエンドレスベルト外側表面側に流出飛散し、その結果該ベルト外側表面に接しているスリット帯板表面に潤滑油脂分が付着して高級表面仕上げのスリット帯板を汚してしまうことがあり、特に表面塗装コイルや高級メッキ仕上げコイル(帯板)では最悪の事態となっている。また、ライン運転中にこの潤滑油脂分が欠乏するとエンドレスベルト内側表面の過熱損傷となるので、スリット帯板巻取り中でも運転を中止して潤滑剤の補給やエンドレスベルト端部から流れ出る余分な潤滑油分の清掃などが必要となっており、この対策としては液状の潤滑油脂を使用せずに潤滑状態が一定に維持される装置の実現が熱望されている(保守点検の面倒な外部潤滑)。
この発明は、上記のような課題に鑑み、その課題を解決すべく創案されたものであって、その目的とするところは、摩耗しやすい長円型圧力付与体のベルト押圧面に金属製薄板の摩擦板を装着することにより、ベルト押圧面の摩耗を防いでベルト押圧面の摩耗に伴う長円型圧力付与体の研磨作業やこれらの大がかりの交換作業を不要にできる多条エンドレスベルト式帯板巻取り張力付与装を提供することにある。
以上の目的を達成するために、請求項1の発明は、多条の各スリット帯板を上下両面から挟圧する上下一対のエンドレスベルトをスリット帯板の幅方向に複数並設し、並設された上下のエンドレスベルトのベルト内側表面をスリット帯板の上下両面に向けてそれぞれ押圧し且つベルト押圧面で発生する摩擦熱を冷却する冷却水室を内部に有する長円型圧力付与体を上下のエンドレスベルトの内側にそれぞれ配置し、上記各長円型圧力付与体を、エンドレスベルトの内側表面を直接押圧する側断面が直線状のベルト押圧部と、ベルト押圧部の両端側に各々形成され側断面が弧状のベルト反転部とから構成し、該ベルト反転部に並設された各エンドレスベルトを分割ガイドするベルトガイド用突起を設け、上下の各エンドレスベルトのベルト外側表面の摩擦係数を上記ベルト内側表面の摩擦係数より大にし、巻取り側に移動する各スリット帯板との密着係合で各エンドレスベルトを駆動し、移動する各スリット帯板と一体となって各エンドレスベルトを独立して循環動させ、ベルト押圧面とエンドレスベルトのベルト内側表面との間の滑りによる摩擦力でスリット帯板に巻取り張力を付与する多条エンドレスベルト式帯板巻取り張力付与装置において、上記長円型圧力付与体と同等又はそれ以上の良好な熱伝導性を有する金属製薄板からなる摩擦板の両端部を嵌め込むための係合溝を、スリット帯板の移動方向に対応するベルト押圧部の前後両端側に接する上記各ベルト反転部にそれぞれ形成し、上部のベルト押圧部のベルト押圧面に上記摩擦板を装着する場合には摩擦板の水平向きの両端側を上向き傾斜方向に曲げその先端を上部の係合溝に嵌め込んで取り付け、下部のベルト押圧部のベルト押圧面に上記摩擦板を装着する場合には摩擦板の水平向きの両端側を下向き傾斜方向に曲げて下部の係合溝に嵌め込んで取り付けると共に、摩擦板の両端部を係合溝に嵌め込みやすいように、その先端部を一定の傾斜角度で加工し、摩擦板の両端部が嵌め込まれる上記先端部と対応する上下の各係合溝の溝端部にも一定の傾斜角度で嵌め込み溝加工し、各溝端部の傾斜角度を摩擦板の先端部の傾斜角度より0.5度〜2度程度大きい角度差にし、上記摩擦板を上記長円型圧力付与体のベルト押圧面の表面に取り外し自在に装着した手段よりなるものである。
また、請求項1の好ましい態様として、摩擦板をエンドレスベルト幅に合わせて複数に分割配列する構成とした。また、摩擦板の表面側に自己潤滑性成分を有する薄い被膜を形成した。
課題を解決するための手段よりなるこの発明によれば、金属製薄板をベルト押圧面に重ねて配置する摩擦板方式には次のような効果がある。
摩擦板は金属製薄板で且つ長円型圧力付与体の材質と同等かそれより良好なより熱伝導性有するので、重ねて配置しても速やかな熱伝導で冷却効果を低下させない。
摩擦板は金属製薄板なのでシアー切断やプレス折り曲げ加工などが容易なので安価な部品が実現できる。
摩擦板は金属製薄板なので摩擦板の両端部を曲げ加工することで容易にベルト内側表面を円滑に挟持部へ導入、送り出しできるのでエンドレスベルトの損傷防止対策となる。
円型圧力付与体は撓み強度を最小限にする必要性や冷却水用の密閉箱構造の溶接加工性の問題から従来の鋼製構造となるが、摩擦板の素材は長円型圧力付与体の材質と同等かそれより良好な熱伝導性を持つJIS規格の冷間圧延鋼板や銅及び銅合金板、アルミ板などの冷間圧延薄板材を市販の安価な素材から自由に選択が可能となる。
また、フッ素樹脂被膜鋼板やモリブデンやグラファイトなどの自己潤滑性成分の焼結層の被膜を持つ金属製薄板を利用すれば外部からの潤滑剤の供給が要らないので潤滑剤や潤滑材塗布装置も不要となり保守点検も極めて容易となる。
金属製薄板をベルト押圧面に重ねる方式なので、摩擦板をエンドレスベルト幅に応じた分割方式にすることが可能となり、磨耗が激しい摩擦部分のみに付いて部分的に簡単に交換が可能となるので保守管理費用も安価で短時間での交換が可能となり生産性の向上となる。
張力付与装置の大小にかかわらず金属製薄板の分割した摩擦板は小型軽量な共通標準部品としてストックされるので、世界中のユーザへの供給の利便性がある。
このように金属製薄板の摩擦板をベルト押圧面に重ねて配置することにより強度も熱効率も低下させることなく、簡単に交換可能な摩擦面を実現できることになる画期的なものである。摩擦面が磨耗した場合にはあらかじめ準備しておいた摩擦板と容易に短時間に交換が可能となり、生産活動を阻害することなく装置の維持管理が簡単迅速に可能となる。
またプレスによる曲げ加工が容易に可能な薄板金属板を長円型圧力付与体に重ね合わせることにより非常に安価な交換部品となる。あるいは、摩擦板の片面をフッ素樹脂被膜鋼板やモリブデン、グラファイトなどによる焼結層の被膜により自己潤滑機能を持たせることにより、押圧された摩擦面とベルト内側表面との潤滑が充分且つ均等となり蛇行や張力不均等の問題も解消される。従来の外部潤滑剤塗布装置が不要となれば、スリット運転途中でライン運転を停止して潤滑剤を点検補給する必要もないので生産性も格段に向上する。
また、ベルト内側表面に潤滑油脂を塗布する方式ではないので、ベルトに油脂分が付着することもなく、その結果スリット帯板表面を汚して製品ロスとなることもなく歩留まりと品質向上に大いに役立つことなる。
また、摩擦板をベルト各条幅、もしくは複数のベルト幅に相当する幅の分割方式にすることにより早期に磨耗した部分の摩擦板のみの交換で初期の性能を回復維持できるので保守管理も簡単、迅速且つ非常に安価な維持費用となる等、極めて新規的有益なる効果を奏するものである。
この発明を実施するための形態を示す長円型ドラム方式の多条エンドレスベルト式帯板巻取り張力付与装置の側断面図である。 この発明を実施するための形態を示す長円型ドラム方式の多条エンドレスベルト式帯板巻取り張力付与装置の一部切り欠き正面図である。 この発明を実施するための形態を示す長円型ドラム方式の多条エンドレスベルト式帯板巻取り張力付与装置の図1のA−A断面図である。 この発明を実施するための形態を示す長円型ドラム方式の多条エンドレスベルト式帯板巻取り張力付与装置の部分側断面図である。 図4の摩擦板の端部側のA部分の変形例を示す溝嵌め込み固定の場合の部分側断面図ある。 (A)〜(D)は図4の摩擦板の端部側のA部分の溝嵌め込み固定の場合の説明図で、(A)は摩擦板の端部側の部分側断面図、(B)は図6(A)のB部分における摩擦板の先端部の部分拡大側断面図、(C)は図6(A)のB部分における係合溝の部分拡大側断面図、(D)は図6(A)のB部分における係合溝に装着された摩擦板の先端部の部分拡大側断面図ある。 この発明を実施するための形態を示すもので、摩擦板を長円型圧力付与体のベルト押圧面に装着したときの部分断面図である。 この発明を実施するための形態を示すもので、自己潤滑性皮膜を表面側に形成した摩擦板を長円型圧力付与体のベルト押圧面に装着したときの部分断面図である。 この発明を実施するための形態を示すもので、(A)〜(E)は種々の幅の摩擦板とエンドレスベルトの部分断面図である。 従来のプーリ方式の多条エンドレスベルト式帯板巻取り張力付与装置の側断面図である。 従来の長円型ドラム方式の多条エンドレスベルト式帯板巻取り張力付与装置の側断面図である。
以下、図面に記載の発明を実施するための形態に基づいて、この発明をより具体的に説明する。
多条エンドレスベルト式帯板巻取り張力付与装置にはプーリのない長円型ドラム方式があるので、実施の形態では長円型ドラム方式について説明する。
図1〜図9において、長円型ドラム方式の多条エンドレスベルト式帯板巻取り張力付与装置は、図示しないスリット帯板巻取装置に巻き取られるスリット帯板aに所定の巻き取り張力を付与する装置で、図示しないスリット帯板巻取装置の手前側のスリット帯板aの移動通路の途中に設置されている。
長円型ドラム方式の多条エンドレスベルト式帯板巻取り張力付与装置は、上下に相対向して略長円形状態で循環動自在に保持され且つ幅方向に複数並設されたエンドレスベルト11と、上下のエンドレスベルト11が各々略長円形状態で循環動自在にその外周を周回し、且つエンドレスベルト11のベルト内側表面11aを押圧する一対の上部長円型圧力付与体20及び下部長円型圧力付与体30とから主に構成されている。なお、上記の上下一対の各長円型圧力付与体20,30は、図示しないスタンドに支持され、また、各長円型圧力付与体20,30による圧力の付与は同様に図示しない液圧シリンダなどによって行われる。
上部長円型圧力付与体20は上部側に配置されたエンドレスベルト11を下方に押圧し、一方、下部長円型圧力付与体30は下部側に配置されたエンドレスベルト11を上方に押圧する。上部長円型圧力付与体20と下部長円型圧力付与体30とは協働して、上下に相対向する各エンドレスベルト11同士の間を通過するスリット帯板aをエンドレスベルト11を介して間接的に上下から同一の押圧力で挟圧して、一定の張力を付与するものである。
エンドレスベルト11は、スリット帯板aの移動方向に循環動自在に配置され、これが横方向つまりスリット帯板aの移動方向に対して直交方向に複数並設して配置され、更にこれらが上下に相対向して配置されている。
上下に配置され且つ横方向に並設された各エンドレスベルト11は、無端状のベルトから構成され、上部側に配置された断面略長円形の上部長円型圧力付与体20の外周、及び下部側に配置された断面略長円形の下部長円型圧力付与体30の外周に、それぞれ独立して略長円形状態で循環動自在に装着されている。各エンドレスベルト11は独立してスリット帯板aの移動方向に循環動できるように装着されている。
エンドレスベルト11が装着された上部長円型圧力付与体20及び下部長円型圧力付与体30には、エンドレスベルト11を循環動させる駆動源は設けられてなく、エンドレスベルト11は移動するスリット帯板aとの摩擦係合で循環動する以外に、自力で循環動することがない。つまり、上部長円型圧力付与体20及び下部長円型圧力付与体30に各々装着されたエンドレスベルト11は、スリット帯板aと接触しない限り循環動することはない。
エンドレスベルト11のベルト外側表面11bは、スリット帯板aと一体となってスリット帯板aを移動させる機能を果たすものである。これに対し、エンドレスベルト11のベルト内側表面11aは、上部長円型圧力付与体20及び下部長円型圧力付与体30との間の滑りによる摩擦力で、スリット帯板aに張力を発生させる機能を果たすものである。このため、エンドレスベルト11のベルト内側表面11aはベルト外側表面11bより摩擦係数が小さく滑り易いようになっている。
エンドレスベルト11のベルト内側表面11aは、織布の各繊維間及び編み目の凹部に潤滑剤を含浸できるように合成繊維による織布とし、エンドレスベルト11のベルト外側表面11bは、摩擦係数の高い可撓性の材料で積層構成されている。
この織布をエンドレスベルト11のベルト内側表面11aに用いることで、織布の各繊維間及び編み目の凹部に潤滑剤をあらかじめ染み込ませて摩擦係数を小さく出来るし、織布は固体の板状の材質とは異なり可撓性が大きい特徴があるので、上下の各長円型圧力付与体20,30に装着されたエンドレスベルト11の回転抵抗が小さい。織布は合成繊維のポリエステルやビニロン、ナイロンなどの素材を利用できる。
また、エンドレスベルト11のベルト外側表面11bは、ベルト内側表面11aよりも摩擦係数の大なる材質で形成されている。つまり、エンドレスベルト11のベルト内側表面材は耐摩性の材料、例えば低い摩擦係数の軟質の合成樹脂系繊維材を使用し、外側表面材は高い摩擦係数を有する弾性体、例えばゴムや合成樹脂シート材等を用いて積層構成されている。さらに、エンドレスベルト11のベルト内側表面11aと上部長円型圧力付与体20及び下部長円型圧力付与体30の滑り面に潤滑剤を塗布する方法を用いて、エンドレスベルト11のベルト内側表面11aの摩擦係数がベルト外側表面11bの摩擦係数より小さくなるように構成してもよい。
前記上部長円型圧力付与体20は上部側に配置された多数のエンドレスベルト11の内側を挿通する状態で配設されている。このような状態で配設された上部長円型圧力付与体20は、エンドレスベルト11のベルト内側表面11aを下向きに押圧する側断面が直線状のベルト押圧部21と、ベルト押圧部21の上方に平行に設けられ側断面が直線状のベルトガイド部22と、上部のベルトガイド部22及び下部のベルト押圧部21の両端側に各々形成され側断面が、弧状例えば半円弧状のベルト反転部23とから一体的に構成されている。
上部長円型圧力付与体20は、上部のベルトガイド部22及び下部のベルト押圧部21、その両端側の例えば半円弧状のベルト反転部23によって、例えば断面長円形状に形成されている。ベルト反転部23は半円弧状の形状以外の形状、部分楕円弧状或いは部分放物線状の形状も考えられ、この場合には上部長円型圧力付与体20は断面略長円形状となる。上部長円型圧力付与体20はその長手方向がスリット帯板aの移動方向に対して直交方向に配設され、又エンドレスベルト11の内側を挿通している。
横方向に複数並設された各エンドレスベルト11は略長円形断面の上部長円型圧力付与体20の外周を独立して循環動する。上部長円型圧力付与体20の周回り表面は長円形状に仕上げられ、各エンドレスベルト11が上部長円型圧力付与体20の回りをスムーズに長円形状態で循環動できるようになっている。
ベルト押圧部21の下面のベルト押圧面21aは、スリット帯板aの移動方向に対して一定の長さを有する面圧でエンドレスベルト11を介してスリット帯板aを押圧して、スリット帯板aに巻き取り張力を付与する部分である。このため、ベルト押圧部21及びその下面のベルト押圧面21aは、通過するスリット帯板aに平行になるようにスリット帯板aの移動方向に対して一定の長さを有する直線状に形成されている。又横方向に複数並設された各エンドレスベルト11のベルト内側表面11aを均一に押圧できるように形成されている。
ベルト押圧部21によってベルト内側表面11aが押圧されてベルト外側表面11bがスリット帯板aと直に接触するエンドレスベルト11は、ベルト外側表面11bがスリット帯板aに密着して滑ることなくスリット帯板aと一体となって同一速度で循環動する。ベルト押圧部21は、エンドレスベルト11と接触する表面が平坦面に形成されていて、また、エンドレスベルト11のベルト内側表面11aとの間の摩擦が小さくなるように仕上げられている。
上部長円型圧力付与体20の外周には、横方向に複数並設された各エンドレスベルト11を分割ガイドする複数のベルトガイド用突起24がその周方向に一定間隔を隔てて突設されている。ベルトガイド用突起24は各エンドレスベルト11が幅方向に蛇行や変動するのを防ぐものである。ベルトガイド用突起24は両ベルト反転部23に適当間隔で複数設けられるが、必要に応じてベルトガイド部22にも設けられる。このベルトガイド用突起24には通常ピンが使用されるが、ピン以外に例えば板状のものが使用されることもある。
ベルト押圧部21のベルト押圧面21aをその下面に有する上部長円型圧力付与体20の内部には冷却水室25が各エンドレスベルト11を横断する方向に設けられている。冷却水室25は上部長円型圧力付与体20の外周を循環動しながら周回するエンドレスベルト11が摩擦熱により過熱するのを防ぐためのものである。つまり、発生する摩擦熱をベルト押圧面21aを通じて冷却水室25に逃がすことでエンドレスベルト11が過熱するのを防ぐのである。
前述したようにこの摩擦熱をできるだけ効率よく冷却水室25の冷却水に伝えるために、ベルト押圧面21aと冷却水に接する冷却水室25の底面側となるベルト押圧面裏面側21bとの間の厚みは、押圧力に耐える範囲内で可能な限り薄くなっている。
冷却水室25の内部は補強板25aによって補強され仕切られている。この補強板25aは摩擦板40からベルト押圧面21aを介して伝わる熱を冷却水室25内に放熱する放熱板の機能も果たす。上部長円型圧力付与体20の内部の冷却水室25を補強する補強板25aは、内部が冷却水室25によって空洞となる上部長円型圧力付与体20の形状保持の機能を果たす。即ち、エンドレスベルト11を下向きに押圧する上部長円型圧力付与体20には上下方向に圧縮力が作用するが、補強板25aがこれに抵抗して上部長円型圧力付与体20がその長手方向に撓んだり湾曲したりするのを防ぐ機能を果たす。
上部長円型圧力付与体20のベルト押圧部21の下面のベルト押圧面21aは、前述したように、徐々に摩耗して凹凸が激しくなり多条スリット帯板aの蛇行や張力不均一となり製品コイルの巻取り不良となる。そこで、このベルト押圧面21aの表面には後述の摩擦板40が取り外し自在に装着されている。
前記下部長円型圧力付与体30は下部側に配置された多数のエンドレスベルト11の内側を挿通する状態で配設されている。このような状態で配設された下部長円型圧力付与体30は、エンドレスベルト11のベルト内側表面11aを上向きに押圧する側断面が直線状のベルト押圧部31と、ベルト押圧部31の下方に平行に設けられ側断面が直線状のベルトガイド部32と、上部のベルト押圧部31及び下部のベルトガイド部32の両端側に各々形成され側断面が、弧状例えば半円弧状のベルト反転部33とから一体的に構成されている。
下部長円型圧力付与体30は、上部のベルト押圧部31及び下部のベルトガイド部32、その両端側の例えば半円弧状のベルト反転部33によって、例えば断面長円形状に形成されている。ベルト反転部33は半円弧状の形状以外の形状、部分楕円弧状或いは部分放物線状の形状も考えられ、この場合には下部長円型圧力付与体30は断面略長円形状となる。下部長円型圧力付与体30はその長手方向がスリット帯板aの移動方向に対して直交方向に配設され、又エンドレスベルト11の内側を挿通している。
横方向に複数並設された各エンドレスベルト11は略長円形断面の下部長円型圧力付与体30の外周を独立して循環動する。下部長円型圧力付与体30の周回り表面は長円形状に仕上げられ、各エンドレスベルト11が下部長円型圧力付与体30の回りをスムーズに長円形状態で循環動できるようになっている。
ベルト押圧部31の上面のベルト押圧面31aは、スリット帯板aの移動方向に対して一定の長さを有する面圧でエンドレスベルト11を介してスリット帯板aを押圧して、スリット帯板aに巻き取り張力を付与する部分である。このため、ベルト押圧部31及びその上面のベルト押圧面31aは、通過するスリット帯板aに平行になるようにスリット帯板aの移動方向に対して一定の長さを有する直線状に形成されている。又横方向に複数並設された各エンドレスベルト11のベルト内側表面11aを均一に押圧できるように形成されている。
ベルト押圧部31によってベルト内側表面11aが押圧されてベルト外側表面11bがスリット帯板aと直に接触するエンドレスベルト11は、ベルト外側表面11bがスリット帯板aに密着して滑ることなくスリット帯板aと一体となって同一速度で循環動する。ベルト押圧部31は、エンドレスベルト11と接触する表面が平坦面に形成されていて、また、エンドレスベルト11のベルト内側表面11aとの間の摩擦が小さくなるように仕上げられている。
下部長円型圧力付与体30の外周には、横方向に複数並設された各エンドレスベルト11を分割ガイドする複数のベルトガイド用突起34がその周方向に一定間隔を隔てて突設されている。ベルトガイド用突起34は各エンドレスベルト11が幅方向に蛇行や変動するのを防ぐものである。ベルトガイド用突起34は両ベルト反転部33に適当間隔で複数設けられるが、必要に応じてベルトガイド部32にも設けられる。このベルトガイド用突起34には通常ピンが使用されるが、ピン以外に例えば板状のものが使用されることもある。
ベルト押圧部31のベルト押圧面31aをその上面に有する下部長円型圧力付与体30の内部には冷却水室35が各エンドレスベルト11を横断する方向に設けられている。冷却水室35は下部長円型圧力付与体30の外周を循環動しながら周回するエンドレスベルト11が摩擦熱により過熱するのを防ぐためのものである。つまり、発生する摩擦熱をベルト押圧面31aを通じて冷却水室35に逃がすことでエンドレスベルト11が過熱するのを防ぐのである。
前述したようにこの摩擦熱をできるだけ効率よく冷却水室35の冷却水に伝えるために、ベルト押圧面31aと冷却水に接する冷却水室35の底面側となるベルト押圧面裏面側31bとの間の厚みは、押圧力に耐える範囲内で可能な限り薄くなっている。
冷却水室35の内部は補強板35aによって補強され仕切られている。この補強板35aは摩擦板40からベルト押圧面31aを介して伝わる熱を冷却水室35内に放熱する放熱板の機能も果たす。下部長円型圧力付与体30の内部の冷却水室35を補強する補強板35aは、内部が冷却水室35によって空洞となる下部長円型圧力付与体30の形状保持の機能を果たす。即ち、エンドレスベルト11を上向きに押圧する下部長円型圧力付与体30には上下方向に圧縮力が作用するが、補強板35aがこれに抵抗して下部長円型圧力付与体30がその長手方向に撓んだり湾曲したりするのを防ぐ機能を果たす。
下部長円型圧力付与体30のベルト押圧部31の下面のベルト押圧面31aは、前述したように、徐々に摩耗して凹凸が激しくなり多条スリット帯板aの蛇行や張力不均一となり製品コイルの巻取り不良となる。そこで、このベルト押圧面31aの表面には次の摩擦板40が取り外し自在に装着されている。
摩擦板40は、上部長円型圧力付与体20のベルト押圧部21及び下部長円型圧力付与体30のベルト押圧部31と同等又はそれ以上の良好な熱伝導性を有する金属製薄板からなり、ベルト押圧部21,31のベルト押圧面21a,31aの表面に取り外し自在に装着されている。摩擦板40は、上下のベルト押圧面21a,31aに代わってエンドレスベルト1のベルト内側表面1aに直に接触して、上部のベルト押圧部21の下面側及び下部のベルト押圧部31の上面側をそれぞれ一体的に構成する各ベルト押圧面21a,31aが直に磨耗するのを阻止する機能を果たす。
摩擦板40は、ベルト押圧面21a,31aの表面に密着するように装着される。さらにスリット帯板aへの押圧時にはその押圧力により金属製薄板の摩擦板40はベルト押圧面21a,31aの表面に強く密着するので、エンドレスベルト1のベルト内側表面1aと摩擦板40との間で発生した摩擦熱はその密着により摩擦板40からベルト押圧面21a,31aにスムーズに伝達される。また、摩擦板40のベルト押圧面21a,31aの表面への装着は図5に図示するように、溝嵌め込み固定で行われる。
また、溝嵌め込み固定(図5参照)の場合には、スリット帯板aの移動方向に対応するベルト押圧部21の前後両端側に接するベルト反転部23の下部側及びベルト押圧部31の前後両端側に接するベルト反転部33の上部側に、摩擦板40の両端部を嵌め込むための係合溝23a,33aがそれぞれ形成されている。そして、上部のベルト押圧面21aに摩擦板40を装着する場合には摩擦板40の水平向きの両端側をわずかに上向き傾斜方向に曲げその先端をこの係合溝23aに嵌め込んで取り付ける。同様に下部のベルト押圧面31aに摩擦板40を装着する場合には摩擦板40の水平向きの両端側をわずかに下向き傾斜方向に曲げてこの係合溝33aに嵌め込んで取り付ける。摩擦板40をわずかに曲げても金属製薄板の弾性範囲内なので、装着後は上下のベルト押圧面21a,31aに密着することになる。
図6に図示するように、摩擦板40の両端部は係合溝23a,33aに嵌め込みやすいように、その先端部40dには一定の傾斜角度θ1(例えば45度)で加工されている(図6(B)参照)。傾斜角度θ1としては30度〜60度の範囲が好ましい。また、これに対応して、摩擦板40の両端部が嵌め込まれる上記先端部40dと対応する上下の各係合溝23a,33aの溝端部23b,33bにも同様の一定の傾斜角度θ2(例えば45度よりわずかに大)で嵌め込み溝加工されている(図6(C)参照)。この溝端部23b,33bの傾斜角度θ2は先端部40dの傾斜角度θ1より例えば0.5度〜2度程度大きい角度差θ3になっている(図6(D)参照)。
つまり、傾斜角度θ2>傾斜角度θ1であり、
且つ、角度差θ3=θ2−θ1=0.5度〜2度程度
である。摩擦板40が容易に上下の各係合溝23a,33aに係合装着されて確実に固定されるためにはこの角度差θ3が必要なのである。
上下の長円型圧力付与体20,30の撓み強度を低下させることなく且つ摩擦熱を冷却水室25、35へ移動するための熱伝導性も低下させることもなくベルト押圧部21,31のベルト押圧面21a,31aの表面の偏磨耗による保守管理を容易にする手段として、ベルト押圧面21a,31aの表面の摩擦面に板厚数ミリ(例えば0.5mmから2.5mm程度)の薄い金属板からなる摩擦板40を重ねて配置したのである。
前述の〔背景技術〕でも述べたように、ベルト押圧面21a,31aと冷却水に接する冷却水室25、35に接するベルト押圧面裏面側21b,31bとの間の厚みは熱伝達と撓み強度および磨耗に備えた研磨代(通常は3mm程度まで)などを見込んで設計しているが、エンドレスベルト11の過熱トラブルを防止して連続運転を可能にするためには、これまでと同様な厚みに止めるべきである。そこでこの研磨代に着目し、従来の上下の長円型圧力付与体20,30よりも研磨代の範囲内で薄く設計し、その分に相当する金属製薄板の摩擦板40を重ねて配置することに思い至った。また、プレス曲げ加工などの加工性や上下の長円型圧力付与体20,30に薄板の摩擦板40を重ねて配置することによる摩擦熱の伝達損失を考慮して、重ねて配置する金属製薄板の摩擦板40は板厚0.5mm〜2.5mm程度に限定すべきである。
摩擦板40として利用する金属製薄板の素材としては、例えば、熱伝導性の良好なJIS規格(JIS G 3141)の冷間圧延鋼板及び鋼帯やJIS規格(JIS H 3100)の銅及び銅合金板、JIS規格(JIS H 4000)のアルミニウム及びアルミニウム合金板などの冷間圧延材が利用できるが、いずれの場合も滑らかに仕上げた圧延ロールにより平滑仕上げされたブライト仕上げ材が好ましく、また磨耗防止の観点から硬質仕上げの調質材が好ましい。勿論この場合も必要に応じて設けられる後述の潤滑剤50があり、エンドレスベルト1のベルト内側表面1aに付着した潤滑剤50が摩擦板40の表面を潤滑するが、長期間の使用により徐々に磨耗に起因する張力不均一など生じたときには簡単にこの磨耗した金属製薄板の摩擦板40のみを交換することができることになる。
摩擦板40は板厚が上述のように例えば0.5mm〜2.5mm程の金属製薄板からなり、摩擦熱を発生する上部長円型圧力付与体20の下面側つまりベルト押圧面21aとベルト押圧面裏面側21bとの間の厚み及びそこに重ねた摩擦板40の合計厚みは従来のベルト押圧面21aとベルト押圧面裏面側21bとの間の厚みと同等若しくはそれ以下になっている。同様に、摩擦熱を発生する下部長円型圧力付与体30の上面側つまりベルト押圧面31aとベルト押圧面裏面側31bとの間の厚み及びそこに重ねた摩擦板40の合計厚みは従来のベルト押圧面31aとベルト押圧面裏面側31bとの間の厚みと同等若しくはそれ以下になっている。
エンドレスベルト1のベルト内側表面11aの摩擦力による巻取り張力を発生するために上下の長円型圧力付与体20,30で挟持圧着されたこの金属製薄板の摩擦板40はベルト押圧面21a,31aの表面に容易に密着状態となるので、スリット帯板aの巻取り作業により発生する摩擦熱を従来の一体型の構造の場合と同様に長円型圧力付与体20,30の内部の冷却水室25、35側へと伝熱するので冷却効果も低下することもない。
また従来の長円型圧力付与体20,30の研磨代に相当する厚みを減じるだけの必要強度は確保した設計であり、同様の押圧体箱形構造の表面に金属製薄板の摩擦板8を重ねる構成なので長円型圧力付与体20,30の剛性強度が不足することもない。
そして、エンドレスベルト11のベルト内側表面11aと直に接する摩擦板40の表面が磨耗したときには、冷却水室25,35と一体化した複雑高価な長円型圧力付与体20,30の構造全体の交換ではなく簡単に金属製薄板の摩擦板40のみの交換で済むことになり、しかも短時間の簡単な作業でこの装置の保守作業が可能となる。
ところで、上下のエンドレスベルト11は上下の長円型圧力付与体20,30により圧着挟持された状態でスリット帯板aに引かれて連続回転するが、長円型圧力付与体20,30の角部でベルト内側表面11aが損傷しないようにエンドレスベルト11の入り側と出側の長円型圧力付与体20,30の角には丸みが必要である。この場合、板厚がわずか数ミリ厚の金属製薄板からなる摩擦板40は簡単にプレスによる曲げ加工が可能なので、この摩擦板40の両側には丸みを持った曲り部40dを設けてベルト内側表面11aの損傷を防止できる。
また、摩擦板40は、その表面に装着するベルト押圧面21aの上部のベルト押圧部21及びベルト押圧面31aの下部のベルト押圧部31と同等又はそれ以上の良好な熱伝導性を有する材質から構成されている。この場合、上下のベルト押圧部21,31は撓み強度を最小限にする必要性や冷却水用の密閉箱構造の溶接加工性の問題から鋼製の構造となるが、摩擦板40の素材は上下のベルト押圧部21,31の材質と同等かそれより良好な熱伝導性を持つJIS規格の冷間圧延鋼板や銅及び銅合金板、アルミ板などの冷間圧延薄板材を市販の安価な素材から自由に選択が可能となる。
また、エンドレスベルト11とスリット帯板aのスリップや蛇行現象の原因のひとつである摩擦面の潤滑不均一や潤滑不足は、現在のベルト内側表面11aへの潤滑剤50の配置や方法の宿命的な問題があり、折角ベルト内側表面11aに塗布された潤滑成分が長円形のドラム外周にベルト内側表面11aが接触回転するときに潤滑成分が排除されてしまい潤滑が必要な肝心の摩擦面に十分な潤滑効果が得られていないので、摩擦板40自体またはその表面側40bのみを潤滑効果のある材料で構成する。
すなわち、摩擦板40の材料として自己潤滑効果のある物質、例えばモリブデンやグラファイトあるいはフッ素樹脂のような自己潤滑成分を含む薄い被膜(例えば0.5mm厚程度)を形成した金属製薄板により摩擦板40を構成することにより、別置きのベルト内側表面11aの潤滑剤50を用いることなく押圧された摩擦面に直接的に潤滑効果を生むようにすることもできる。
摩擦板40は上下のベルト押圧部21,31の長手方向全体に重なるような広幅な1枚板でもよいが(図9(A)参照)、各エンドレスベルト1幅に相当する幅か(図9(B)参照)、複数のエンドレスベルト1幅に相当する幅に分割する方式(図9(C)〜(E)参照)にすれば、頻繁に利用する一部のエンドレスベルト1に相当する摩擦板40が偏磨耗したときには、その該当部分の摩擦板40のみを交換すればよいことになるので、安価で簡便な保守管理が実現する。
上部長円型圧力付与体20の上部のベルトガイド部22の中央にはエンドレスベルト11のベルト内側表面11aを潤滑する潤滑剤50が必要に応じて設けられている。同様に、下部長円型圧力付与体30の下部のベルトガイド部32の中央にはエンドレスベルト11のベルト内側表面11aを潤滑する潤滑剤50が必要に応じて設けられている。
上部のエンドレスベルト11のベルト内側表面11aを直に潤滑する潤滑剤50は、ベルトガイド部22の中央に形成された凹状の潤滑剤ホルダー22aに上向きに収容されている。潤滑剤50は、潤滑剤ホルダー22aから上向きに突出するその上部がベルトガイド部22の上側を周回するエンドレスベルト11のベルト内側表面11aに接触するように収容されている。
また、下部のエンドレスベルト11のベルト内側表面11aを直に潤滑する潤滑剤50は、ベルトガイド部32の中央に形成された凹状の潤滑剤ホルダー32aに下向きに収容されている。潤滑剤50は、潤滑剤ホルダー32aから下向きに突出するその下部がベルトガイド部32の下側を周回するエンドレスベルト11のベルト内側表面11aに接触するように収容されている。
即ち、常温では固形体で高温になると融点を超えて液状になるパラフィンを棒状に形成した不織布又は多孔性の発泡体に含浸させた潤滑剤50をエンドレスベルト11のベルト内側表面11a側に接触配置し、エンドレスベルト11の回転による摩擦熱により内部の含浸したパラフィンが溶出してエンドレスベルト11のベルト内側表面11aを潤滑して摩擦係数を低下させる。エンドレスベルト11はこの潤滑剤50によって回転中、そのベルト内側表面11aが潤滑されるため、頻繁にラインを止めてベルト内側表面11aを潤滑する必要もなく、潤滑剤50は生産性の向上に寄与する。
次に、上記発明を実施するための形態の構成に基づく作用について以下説明する。
長円型ドラム方式の多条エンドレスベルト式帯板巻取り張力付与装置を構成する上部長円型圧力付与体20の下部に設けられたベルト押圧部21の下面に位置するベルト押圧面21aの表面には、摩擦板40が装着されている。同様に、下部長円型圧力付与体30の上部に設けられたベルト押圧部31の上面に位置するベルト押圧面31aの表面には、摩擦板40が装着されている。
摩擦板40の装着は前述したような溝嵌め込み固定で行われる。また、装着される摩擦板40はスリット帯板aの幅の大きさに応じて、広幅な1枚板であったり、エンドレスベルト1の1本分ごとに分割されていたもの或いはエンドレスベルト1の複数本分ごとに分割されていたものであったりする。摩擦板40が広幅な1枚板の場合は、装着作業は一回で済む。摩擦板40が分割された板の場合は、摩擦板40の磨耗による交換の際、磨耗している摩擦板40のみを交換すればよく、材料費が安くつく。
スリット帯板aの巻取りを開始すると、移動するスリット帯板aの表裏面と上下のエンドレスベルト11のベルト外側表面11bとの密着摩擦により、上下の各エンドレスベルト11は各一対の上部長円型圧力付与体20及び下部長円型圧力付与体30の外周を略長円形状態で循環動して周回する。このとき、上下のエンドレスベルト11は移動する各スリット帯板aと滑りを生じることなく一体となって同速度で各々独立して循環動する。
その一方で、上記長円型圧力付与体20に押圧されるベルト押圧部21のベルト押圧面21aの表面に装着した摩擦板40及び下部長円型圧力付与体30に押圧されるベルト押圧部31のベルト押圧面31aの表面に装着した摩擦板40の各表面と上下のエンドレスベルト11のベルト内側表面11aとの間の滑りによる摩擦力により、つまり、移動するスリット帯板aとの摩擦係合で略長円形状態で循環動するエンドレスベルト11のベルト内側表面11aを押圧するベルト押圧部21,31が所謂ブレーキ的な機能を果たして、スリット帯板巻取装置とこの長円型ドラム方式の多条エンドレスベルト式帯板巻取り張力付与装置との間に位置する各スリット帯板aに必要な巻き取り張力を発生させるのである。
また、上部のベルト押圧部21のベルト押圧面21aに装着した摩擦板40と上部のエンドレスベルト11のベルト内側表面11aとの摩擦で発生する摩擦熱は、摩擦板40を通じて上部のベルト押圧部21のベルト押圧面21aからベルト押圧面裏面側21bに伝わり、さらにその一部は冷却水室25の補強板25aに伝わる。ベルト押圧面裏面側21bは上部のベルト押圧部21側の内部に設けられた冷却水室25の底面側となっており、また補強板25aは冷却水室25の放熱板を兼ねているので、冷却水室25を流れる冷却水によって摩擦熱は冷却される。
同様に、下部のベルト押圧部31のベルト押圧面31aに装着した摩擦板40と下部のエンドレスベルト11のベルト内側表面11aとの摩擦で発生する摩擦熱は、摩擦板40を通じて下部のベルト押圧部31のベルト押圧面31aからベルト押圧面裏面側31bに伝わり、さらにその一部は冷却水室35の補強板35aに伝わる。ベルト押圧面裏面側31bは下部のベルト押圧部31側の内部に設けられた冷却水室35の天井面側となっており、また補強板35aは冷却水室35の放熱板を兼ねているので、冷却水室35を流れる冷却水によって摩擦熱は冷却される。
このようにして、上下のベルト押圧部21,31のベルト押圧面21a,31aに装着した各摩擦板40と上下の各エンドレスベルト11のベルト内側表面11aとの摩擦で発生する摩擦熱は、各摩擦板40を通じて上下のベルト押圧部21,31の内部にそれぞれ設けられた冷却水室25,35を流れる冷却水によって放熱されて、エンドレスベルト11は過熱損傷トラブルの発生が防止される。
また、エンドレスベルト11のベルト内側表面11aを直に押圧することによって摩擦板40が磨耗すると、その磨耗した摩擦板40を上部のベルト押圧部21のベルト押圧面21a或いは下部のベルト押圧部31のベルト押圧面31aから取り外し、新しい摩擦板40をベルト押圧面21a或いはベルト押圧面31aに装着する。この交換作業は上部長円型圧力付与体20或いは下部長円型圧力付与体30を本体構造から取り外すことなく行うことができるので、従来のような交換作業の手間と時間、そして交換の掛かるコストを大幅に削減することが可能となる。
金属製薄板を曲げ加工した摩擦板40をベルト押圧面21a,31aに重ねて配置することが可能であり、さらにこの摩擦板40の表面側40bを自己潤滑機能を有する素材による焼結層で形成した金属製薄板を利用すれば摩擦部自体に潤滑効果があるので別置きのベルト内側表面11aの潤滑剤50も不要となり、ラインを一次停止しての潤滑剤50の保守作業も無用となる。また流動化した液状の潤滑油脂分もないので、エンドレスベルト11およびスリット帯板aの汚損事故も解消される。
図9に示すようにエンドレスベルト数条ごとに分割された金属製薄板製の摩擦板40をベルト押圧面21a,31aに重ねて装着する方式とすれば摩擦板40は小型の標準部品として量産化することが可能となり交換部品の大幅なコストダウンとなるし、一般的には巻取り装置の中央部付近の使用頻度が高いので中央部付近の摩擦板40の磨耗の激しいが、磨耗した任意の場所の摩擦板40のみを個別に交換が可能となり保守管理面でのメリットも大きいものとなる。
11 エンドレスベルト
11a ベルト内側表面
11b ベルト外側表面
20 上部長円型圧力付与体
21 ベルト押圧部
21a ベルト押圧面
21b ベルト押圧面裏面側
22 ベルトガイド部
22a 潤滑剤ホルダー
23 ベルト反転部
23a 係合溝
23b 溝端部
24 ベルトガイド用突起
25 冷却水室
25a 補強板
30 下部長円型圧力付与体
31 ベルト押圧部
31a ベルト押圧面
31b ベルト押圧面裏面側
32 ベルトガイド部
32a 潤滑剤ホルダー
33 ベルト反転部
33a 係合溝
33b 溝端部
34 ベルトガイド用突起
35 冷却水室
35a 補強板
40 摩擦板
40a 表面側
40c 先端部
40d 曲り部
50 潤滑剤
a スリット帯板
θ1 摩擦板の先端部の傾斜角度
θ2 係合溝の溝端部の傾斜角度
θ3 θ1とθ2との角度差

Claims (3)

  1. 多条の各スリット帯板を上下両面から挟圧する上下一対のエンドレスベルトをスリット帯板の幅方向に複数並設し、並設された上下のエンドレスベルトのベルト内側表面をスリット帯板の上下両面に向けてそれぞれ押圧し且つベルト押圧面で発生する摩擦熱を冷却する冷却水室を内部に有する長円型圧力付与体を上下のエンドレスベルトの内側にそれぞれ配置し、上記各長円型圧力付与体を、エンドレスベルトの内側表面を直接押圧する側断面が直線状のベルト押圧部と、ベルト押圧部の両端側に各々形成され側断面が弧状のベルト反転部とから構成し、該ベルト反転部に並設された各エンドレスベルトを分割ガイドするベルトガイド用突起を設け、上下の各エンドレスベルトのベルト外側表面の摩擦係数を上記ベルト内側表面の摩擦係数より大にし、巻取り側に移動する各スリット帯板との密着係合で各エンドレスベルトを駆動し、移動する各スリット帯板と一体となって各エンドレスベルトを独立して循環動させ、ベルト押圧面とエンドレスベルトのベルト内側表面との間の滑りによる摩擦力でスリット帯板に巻取り張力を付与する多条エンドレスベルト式帯板巻取り張力付与装置において、上記長円型圧力付与体と同等又はそれ以上の良好な熱伝導性を有する金属製薄板からなる摩擦板の両端部を嵌め込むための係合溝を、スリット帯板の移動方向に対応するベルト押圧部の前後両端側に接する上記各ベルト反転部にそれぞれ形成し、上部のベルト押圧部のベルト押圧面に上記摩擦板を装着する場合には摩擦板の水平向きの両端側を上向き傾斜方向に曲げその先端を上部の係合溝に嵌め込んで取り付け、下部のベルト押圧部のベルト押圧面に上記摩擦板を装着する場合には摩擦板の水平向きの両端側を下向き傾斜方向に曲げて下部の係合溝に嵌め込んで取り付けると共に、摩擦板の両端部を係合溝に嵌め込みやすいように、その先端部を一定の傾斜角度で加工し、摩擦板の両端部が嵌め込まれる上記先端部と対応する上下の各係合溝の溝端部にも一定の傾斜角度で嵌め込み溝加工し、各溝端部の傾斜角度を摩擦板の先端部の傾斜角度より0.5度〜2度程度大きい角度差にし、上記摩擦板を上記長円型圧力付与体のベルト押圧面の表面に取り外し自在に装着したことを特徴とする多条エンドレスベルト式帯板巻取り張力付与装置。
  2. 摩擦板をエンドレスベルト幅に合わせて複数に分割配列する構成とした請求項1記載の多条エンドレスベルト式帯板巻取り張力付与装置。
  3. 摩擦板の表面側に自己潤滑性成分を有する薄い被膜を形成した請求項1又は請求項2に記載の多条エンドレスベルト式帯板巻取り張力付与装置。
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