JPH08193345A

JPH08193345A - 防水パン構造

Info

Publication number: JPH08193345A
Application number: JP2098295A
Authority: JP
Inventors: Hiroyuki Moriki; 啓之森木
Original assignee: Inax Corp
Current assignee: Inax Corp
Priority date: 1995-01-13
Filing date: 1995-01-13
Publication date: 1996-07-30

Abstract

(57)【要約】【目的】部材の搬送・搬入はもとより、後付施工の浴
槽の設置およびその給排水管施工を容易に行う。【構成】浴槽設置台部１０は防水性を有する表層体２
０とこれを嵌込み支持するフレーム構造体１１の２部材
より形成するとともに、設置場所において洗い場床パン
２とフレーム構造体１１とを一体状に連設して浴室ユニ
ットの壁体、扉、天井等の区画壁３２を建付け、かつフ
ロア側に排水管および給水・湯管を配設し、フレーム構
造体１１に表層体２０を嵌込み、同表層体２０上に浴槽
を設置する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、建造物における浴室
ユニットの床部を構成する防水パン構造に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の建造物における浴室ユニ
ットは防水床パンと壁パネル、天井パネルとより構成さ
れ、この浴室ユニットの基板である防水床パンは、浴槽
を設置する浴槽載置部と、洗い場の床となる洗い場部と
で構成され、これら従来における浴槽載置部および洗い
場部は防水性の面からＦＲＰやステンレス鋼板等により
分離または一体的に形成されていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この浴
室ユニットの施工と同浴室に対する浴槽の設置およびそ
の給排水管施工は後付施工となるものであるが、特に、
浴槽載置部は上方開口状のボックス形状に形成され、そ
の外周が壁パネルで包囲されることから浴槽に対する給
排水管の施工が、特に建築物構造壁に浴室ユニットが囲
まれている場合、極めて困難で工数を要する問題点があ
った。本発明は、上記従来の問題点を解決するためにな
されたもので、部材の搬送・搬入はもとより、後付施工
の浴槽の設置およびその給排水管施工を容易に行うこと
のできる防水パン構造を提供することを目的とするもの
である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記技術課題
を解決するため、洗い場床パンと浴槽設置台部と、この
浴槽設置台部上に浴槽を載置する構成において、前記浴
槽設置台部は防水性を有する表層体とこれを嵌込み支持
するフレーム構造体の２部材より形成するとともに、設
置場所において前記洗い場床パンとフレーム構造体とを
一体状に連設して浴室ユニットの壁体、扉、天井等の区
画壁を建付け、かつフロア側に排水管および給水・湯管
を配設し、前記フレーム構造体に表層体を嵌込み、同表
層体に浴槽を設置する構成とした防水パン構造である。

【０００５】

【作用】浴槽設置台部を、防水性を有する表層体とこれ
を嵌込み支持するフレーム構造体の２部材より形成する
構成としたものであるから、特に、このフレーム構造体
の空間部を利用することでレベルだしおよび配管施工が
容易となる。

【０００６】

【実施例】次に、本発明の一実施例を図面にしたがって
説明すると、先ず、図１は浴室ユニットの防水パンを構
成する洗い場床パン２の斜視図であり、図２は図１のＡ
ーＡ断面を示すもので、この洗い場床パン２はＦＲＰ、
ステンレス鋼板等からなるもので、浴室の所定のスペー
スに納め可能な略長方形状に形成され、同洗い場床パン
２は底部３とその四周に上設される縁部４とにより断面
略皿形状に形成され、この縁部４の上端には断面略Ｌ形
状の受け縁５が形成されている。また、底部３の下面側
の短尺方向には所定の間隔で桁材（角パイプ）６が平行
に取付けられ、同桁材６には所定の間隔で高さ調節可能
に調節ねじ脚部７が取付けられ、また、同底部３の一隅
角部には排水ます部８が開設されている。

【０００７】この洗い場床パン２と浴槽設置台部１０と
より防水パンは構成されており、浴槽設置台部１０は、
図３に斜視図で、図４にＢーＢ断面で示すフレーム構造
体１１と、このフレーム構造体１１内に納められる図５
に斜視図で示す表層体２０との２部材からなるもので、
この図３に斜視図で、図４にＢーＢ断面で示すフレーム
構造体１１は、洗い場床パン２とともに浴室の所定のス
ペースに納め可能に略長方形状の枠体に形成されるもの
で、角パイプ材１２ａ，１２ｂにより枠組み形成された
下部枠体１２と、同じく角パイプ材１３ａ，１３ｂによ
り枠組み形成された上部枠体１３とが所定の高さを有す
る複数本の縦支持枠１４により支持連結されて箱枠状に
枠組み形成され、この下部枠体１２の角パイプ１２ａ間
には所定の間隔で横桁材１５，１５が横架されるととも
に、この横桁材１５と角パイプ材１２ｂとの間に形成さ
れる方形状の枠部１１ａの内法面には断面略Ｌ形状の支
持部材１６が取付けられて、同枠部１１ａにはそれぞれ
浴槽を受ける配管孔１７ａを有する補強支持板１７を支
持可能に設けられている（図８参照）。

【０００８】また、この横桁材１５の下面側には所定の
間隔で高さ調節可能に調節ねじ脚部１８がそれぞれ取付
けられ、また、上部枠体１３の四周には縁プレート１９
が立上り状に取付けられている。

【０００９】また、図５に斜視図で示す表層体２０は例
えばＡＢＳ，ＦＲＰ等の樹脂成型品から形成され、同表
層体２０はフレーム構造体１１に納め可能に形成される
もので、その断面形状は略Ｕ字形状に形成され、図１０
に示すように、補強支持板１７に接置される水平状の底
部２１と、この底部２１より湾曲状に立上がって上部枠
体１３の角パイプ材１３ａに内設される左右の側部２２
と、この断面略Ｕ字形状の左右の側部２２を閉止する側
板２３とより上方に開口する略かまぼこ形状に形成され
ている。また、この底部２１の中央部には流し場床パン
２側へ傾斜する流し凹溝２４が所定の幅で凹設され、同
下傾端部には排水孔２５が貫設されている。また、この
底部２１の左右の対応する所定の位置には所定の大きさ
で略方形状に膨出する給水・湯管３３の立上る枝管３７
を取付ける配管取付部２６が形成されている。

【００１０】上記のように形成された浴室ユニット各部
材により浴室を施工する場合について説明する。先ず、
浴室設置部に洗い場床パン２を搬入し、図６に示すよう
に建造物の床Ｆに形成された支台２７に載置し、調節ね
じ脚部７により室内フロア（図示せず）に対しレベル調
整する。次に、フレーム構造体１１を搬入して床Ｆに載
置し、図６に示すように洗い場床パン２に近接した状態
で調節ねじ脚部１８を調節して、上部枠体１３の角パイ
プ材１３ａ，１３ｂの上面を洗い場床パン２の受け縁５
の段部５ａと同位となるように調整する。そして、この
隣接する段部５ａと角パイプ材１３ａの上面に沿ってシ
ールパッキン２８を添設し、その上方より、受け縁５の
立上り片５ｂおよび縁プレート１９を冠状に覆うアルミ
ニウム等の軽合金材を押出し形成した断面略皿形状の接
合部材２９を介して相互にビス３０により接合する（図
７参照）。

【００１１】このように洗い場床パン２とフレーム構造
体１１を接合した後、排水管施工が施される。この排水
管３１は、図１に示すように洗い場床パン２の排水ます
部８に接続される排水管３１ａと、この排水ます部８よ
り表層体２０の排水孔２５に接続する略Ｌ形状の排水管
３１ｂが配設される。この配設においては浴槽設置台部
１０側がフレーム構造体１１で形成されていることか
ら、その空間部を利用して室内側からも配管施工を容易
に行うことができる。そして、この洗い場床パン２とフ
レーム構造体１１の四周に対し浴室ユニットの壁体、扉
および天井等３２が建付けられるとともに、フロアＦ側
には、さらに図１１に示すように、枕材３４を介して給
水・湯管３３が配設される。

【００１２】しかる後、フレーム構造体１１の下部枠体
１２の両側に形成された枠部１１ａには図８，図９に示
すように、支持部材１６を介して補強支持板１７を載置
する。そして、この両補強支持板１７上には表層体２０
が嵌込まれ、図１０に示すように、この表層体２０の側
部２２と側板２３との上部外側面とフレーム構造体１１
の上部枠体１３の内側面との間にはシーリング部材３５
が介装されてビス３０により止着される。

【００１３】この表層体２０をフレーム構造体１１に嵌
め込み固定した状態で、表層体２０に形成した配管取付
部２６は図１１に示すように補強支持板１７に貫設した
配管孔１７ａとほぼ整合されている。なお、この場合、
上述した給水・湯管３３は何れか一方の配管孔１７ａ側
に配設されている。このように配設された給水・湯管３
３の配管端部にはエルボ３６が取付けられるとともに、
表層体２０の配管取付部２６には図１１および図１２に
示すように、給水管・給湯管３３の枝管３７ａ，３７ｂ
の挿通孔３８がそれぞれ貫設され、この挿通孔３８には
枝管３７ａ，３７ｂが挿通されるとともに、防水パッキ
ン３９および例えばステンレス製の押え板４０がビス着
されて枝管３７ａ，３７ｂの四周および挿通孔３８周囲
はシーリングＣで防水される。そして配水管３１ｂは表
層体２０の排水孔２５に接続される。このように給水・
湯管３３および排水管３７を接続した表層体２０上には
浴槽が載置される。

【００１４】このように本例防水パン１は、洗い場床パ
ン２と浴槽設置台部１０とこの浴槽設置台部１０上に浴
槽を載置する構成において、浴槽設置台部１０を防水性
を有する表層体２０とこれを嵌込み支持するフレーム構
造体１１の２部材より形成するとともに、設置場所にお
いて洗い場床パン２とフレーム構造体１１とを一体状に
連設して浴室ユニットの壁体、扉、天井３２等の区画壁
を建付け、かつフロアＦ側に排水管３１ａ，３１ｂおよ
び給水・湯管３３を配設し、フレーム構造体１１に表層
体２０を嵌込み、さらに、表層体２０上に浴槽を設置す
る構成としたものである。したがって、浴槽設置台部１
０を防水性を有する表層体２０とこれを嵌込み支持する
フレーム構造体１１の２部材より形成する構成としたも
のであるから、特に、このフレーム構造体１１の空間部
を利用することにより、洗い場床パン２とフレーム構造
体１１とのレベルだしが容易となるとともに、排水管３
１ａ，３１ｂおよび給水・湯管３３の配管およびその接
続を容易に行うことができるので、浴室施工を省力的に
行うことができ、施工工数を低減することができる。

【００１５】尚、フレーム構造体１１は、図１３のよう
な構造に形成することもでき、図１３では、下部角パイ
プ材１２の外周に鉄板の側板５０を立設固定させて、所
定の高さを有する箱枠状に枠組み形成したもので、側板
５０には、補強支持板１７を載置する下段部５０ａと、
壁パネル３２を載置する上段部５０ｂを一体形成させた
ものであり、表層体２０を側板５０，５０間に良好に嵌
込み支持できるものである。

【００１６】

【発明の効果】本発明は、上記したように浴槽設置台部
を防水性を有する表層体とこれを嵌込み支持するフレー
ム構造体の２部材より形成する構成としたものであるか
ら、このフレーム構造体の空間部を利用することによ
り、洗い場床パンとフレーム構造体とのレベルだしが容
易となるとともに、排水管および給水・湯管の配管およ
びその接続を容易に行うことができるので、浴室施工を
省力的に行うことができ、施工工数を低減することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】防水パンを構成する洗い場床パンの斜視図であ
る。

【図２】図１のＡ−Ａ線断面図である。

【図３】防水パンを構成するフレーム構造体の斜視図で
ある。

【図４】図３のＢ−Ｂ線断面図である。

【図５】表層体の斜視図である。

【図６】フレーム構造体と洗い場床パンを接続した断面
図である。

【図７】図６における接続部の拡大斜視図である。

【図８】フレーム構造体と補強支持板の分解図である。

【図９】フレーム構造体に補強支持板を載置した状態の
要部斜視図である。

【図１０】フレーム構造体に表層体を嵌込み載置した断
面図である。

【図１１】補強支持板の配管孔と表層体の配管取付部に
おける配管説明図である。

【図１２】図１１の配管取付部の拡大斜視図である。

【図１３】フレーム構造体の変形例を示す一部斜視構成
図である。

【符号の説明】

１防水パン２洗い場床パン１０浴槽設置台部１１フレーム構造体２０表層体３１ａ，３１ｂ排水管３２壁体、扉、天井（区画壁）３３給水・湯管Ｆフロア

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】洗い場床パン２と浴槽設置台部１０と、
この浴槽設置台部１０上に浴槽を載置する構成におい
て、前記浴槽設置台部１０を、防水性を有する表層体２
０とこれを嵌込み支持するフレーム構造体１１の２部材
より形成するとともに、設置場所において前記洗い場床
パン２とフレーム構造体１１とを一体状に連設して浴室
ユニットの壁体、扉、天井３２等の区画壁を建付け、か
つフロアＦ側に排水管３１ａ，３１ｂおよび給水・湯管
３３を配設し、前記フレーム構造体１１に表層体２０を
嵌込み、同表層体２０上に浴槽を設置する構成とした防
水パン構造。