JPH08190186A - ローラ構造 - Google Patents

ローラ構造

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JPH08190186A
JPH08190186A JP26625291A JP26625291A JPH08190186A JP H08190186 A JPH08190186 A JP H08190186A JP 26625291 A JP26625291 A JP 26625291A JP 26625291 A JP26625291 A JP 26625291A JP H08190186 A JPH08190186 A JP H08190186A
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JP
Japan
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resin layer
shaft end
roller
end member
shaft
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JP26625291A
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English (en)
Inventor
Kenji Inoue
井上  健治
Ietsugu Kawakado
家嗣 川角
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Fuji Kiki Kogyo KK
Original Assignee
Fuji Kiki Kogyo KK
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  • Photographic Processing Devices Using Wet Methods (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 密封性の優れたローラ構造を得る。 【構成】 ローラ10のローラ本体12は、アルミニウ
ムパイプによる芯金部16及び芯金部の外周に成形され
た樹脂層18により構成されている。樹脂層は芯金部よ
り軸方向の外側へ延出されている。このローラ本体に
は、軸方向の端部に軸端部材20が配設されている。軸
端部材は、外周面が樹脂層の芯金部から延出した樹脂層
の内面へ緊密に接触する軸端本体22、軸端本体と同軸
的に配置され樹脂層の軸方向の端面に当接するフランジ
28及び軸端本体と同軸的にフランジと反対方向の端部
に設けられた小径部26により構成されている。この軸
端部材は、軸端本体、フランジ及び小径部が一体成形さ
れると共に、シャフト14が同軸的に射出成形されてい
る。ローラ本体へ小径部から挿入される軸端部材は、樹
脂層18とフランジ28とを超音波溶接により接合する
と共に、軸端本体の外周面と樹脂層の内面とを溝24内
に充填された接着剤により接着され接合されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感光材料の現像処理装置
等に用いられるローラ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】感光材料の現像処理装置には、感光材料
を挟持し搬送するためにローラを用いたものがある。こ
のローラは、感光材料を挟持搬送する際、感光材料のロ
ーラとの接触面に傷をつけたり、あるいは、感光材料の
ローラと接触した表面にローラ目をつけないように、外
径、振れ等の寸法精度が要求されている。
【0003】例えば、図5に示すローラ90では、ステ
ンレスパイプあるいは鋼管等を所定の長さに切断した芯
金部92へフェノール樹脂を含浸させた紙を加熱加圧さ
せながら巻付けることで樹脂層91を形成している。芯
金部92の軸端部は、内径が拡径された拡径部93が形
成されている。
【0004】このローラ90の軸方向の端部には、軸端
部材94が設けられている。軸端部材94は、芯金部9
2の拡径部93へ挿入密着可能な略円柱状に形成され、
インサート成形によりシャフト95が同軸的に配設され
ている。また、この軸端部材94には、シャフト95側
の端部に同軸的に形成され樹脂層91の外径と同じ径で
フランジ96が一体に成形されている。また、軸端部材
94の外周面には、複数のリング状の溝97が形成され
ている。
【0005】この軸端部材94のローラ90への接合
は、軸端部材94の外周面及びフランジ96のシャフト
95と反対側の端面にエポキシ系の接着剤を塗布し、芯
金部92へ挿入する。この接着剤によって軸端部材94
が芯金部92及び樹脂層91の軸方向の端部へ接着され
ている。この接着の際、軸端部材94の溝97が接着剤
溜まりとなって、接着剤の塗布ムラ等による軸端部材9
4と芯金部92との接合不良を防止している。
【0006】このローラ90では、芯金部92の拡径部
93へ軸端部材94を挿入することによって、ローラ本
体とシャフト95との同軸度を確保するようになってい
る。
【0007】また、このローラ90では、芯金部92に
ステンレスパイプあるいは鋼管等を用いているため、こ
のローラ90を多数配置した場合、ローラ90の重量が
問題となってくる。即ち、ローラ90が多数組み込まれ
たラックが現像処理装置へ用いられると、このラックを
収容するタンクとして強度の大きいものが必要となり、
また、メンテナンス時の取扱が不便となる。なお、芯金
を使わない樹脂パイプは多種あるが、剛性が悪いため寸
法精度が出ない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】接着剤により軸端部材
を接着したローラ90では、8〜10年間使用すると現
像処理装置の現像液、定着液、水洗水等の処理液が内部
に浸透しているものがある。ローラ90は芯金部92に
ステンレスパイプあるいは鋼管等を使用しているため、
処理液がローラ90の内部に浸透しても実際上の問題は
生じていない。
【0009】ここで、芯金部92にアルミニウムパイプ
を使って軽量化を図ろうとしても、アルミニウムは両性
金属であるため現像処理装置の処理液によって侵され易
いという問題がある。したがって、ローラ本体と軸端部
材との接合部分のシール性、即ち、ローラ内部の密封性
が要求される。
【0010】本発明は上記事実を考慮して、ローラの軽
量化を図ると共にローラ内部の密封性に優れたローラ構
造を得ることが目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
ローラ構造は、円筒状の芯金部と、前記芯金部の外周を
覆い芯金部の軸方向の両端から延出された樹脂層と、前
記芯金部から延出された前記樹脂層内面に挿入され外周
面が前記樹脂層の内面へ密着すると共に接着剤により前
記樹脂層へ接着される軸端部材と、前記軸端部材と一体
に成形され前記芯金部から延出された前記樹脂層の軸方
向の端面へ当接させた状態で前記樹脂層と超音波溶接に
より接合されるフランジと、前記軸端部材の軸方向の端
部に前記軸端部材と同軸的に一体に成形され前記芯金部
の軸方向の端部の内面へ挿入される小径部と、前記軸端
部材の前記小径部とは反対側に前記樹脂層と同軸的に突
出されたシャフトと、を有することを特徴とする。
【0012】本発明の請求項2に係るローラ構造は、請
求項1のローラ構造であって、前記芯金部の材質をアル
ミニウムとすることを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明の請求項1のローラ構造では、ローラ本
体へ挿入される軸端部材に、ローラ本体とシャフトとの
同軸度を保つための小径部を設けると共に、ローラ端部
の樹脂層の端面へ超音波溶接により接合するフランジが
一体に成形されている。また、芯金部はローラの両端に
おいて表面の樹脂層より短くされており、樹脂層が芯金
部から軸方向に沿って延出されている。
【0014】このローラ両端部に軸端部材を挿入し樹脂
層の芯金部より長くされた部分及び芯金部と軸端部材と
を接着している。ここで、ローラの端部は、超音波溶接
と接着剤による接合とにより二重に接合されている。
【0015】軸端部材のフランジと樹脂層との接合部
は、処理液等がローラの内部へ浸入する場合の浸入経路
となる恐れがあるが、この部分を超音波接合により接合
しているため、接合部分のシール性を略完全にすること
ができる。万一、超音波接合による接合部分のシール欠
陥があっても、軸端部材と樹脂層との間の接着剤、特に
軸端部材に設けた接着剤溜まり付近の接着剤により、ロ
ーラ内部への処理液浸入を防止することができる。これ
によって、ローラ内部の密封性を維持することができ
る。即ち、現像処理装置において、ローラ内部の芯金部
に処理液が浸入、接触することが防止でき、芯金部に処
理液等の薬品により腐食を受け易いアルミニウム等の金
属の適用が可能となる。
【0016】本発明の請求項2のローラ構造では、芯金
部をアルミニウムとしている。芯金部にアルミニウムを
適用することによって、ローラの軽量化を図ることがで
きる。
【0017】また、本発明のローラ構造では、樹脂層と
フランジとを超音波接合することによって、シャフトか
らローラへ伝達される回転トルクに対しても、十分な強
度を得ることができる。
【0018】超音波溶接は、全ての熱可塑性樹脂に適用
でき、局部的な摩擦による発熱によって熱可塑性樹脂を
溶着させるものであり、同じ種類の樹脂同志の方が強い
溶着力を得ることができる。
【0019】
【実施例】図1には、X線フイルムあるいは印刷用フイ
ルム等の感光材料を処理する現像処理装置に用いられる
本発明が適用されたローラ10が示されている。
【0020】ローラ10は、外形が円筒状のローラ本体
12の軸方向の両端にシャフト14が突出状態で同軸的
に設けられている。
【0021】このシャフト14は、図示しない軸受手段
により軸支される、また、シャフト14には、図示しな
いローラ駆動手段が連結される。このローラ駆動手段の
駆動力がシャフト14を回転させることによりローラ1
0が回転される。
【0022】先ず、ローラ10の製造方法について説明
する。図2には、ローラ10の要部断面図が示されてい
る。ローラ本体12は、芯金部16及び樹脂層18によ
って形成されている。
【0023】芯金部16には、アルミニウムパイプが適
用されている。このアルミニウムパイプは真円度、振れ
等の精度の良い肉厚0.5mm〜5mm(好ましくは約1.
0mm〜2.0mm)程度のものが適用でき、長さ1.0m
〜10.0m (好ましくは2.0m 〜5.0m )のもの
を一定の長さに切断して使用することができる。この芯
金部16の軸方向の端部は、旋盤等によって外周面から
半径方向の内側に向けて傾斜面16Aが形成されてい
る。なお、このアルミニウムパイプは、陽極酸化等によ
って耐蝕性皮膜を設けたものであってもよい。
【0024】また、樹脂層18の厚さは約0.3mm〜
3.0mm(好ましくは約1.0mm〜2.0mm)とするこ
とができる。例えば、定尺3. 0m、厚さ1.5mm、外
径22mmのアルミニウムパイプを、厚さ1.6mmの硬質
ポリ塩化ビニル樹脂(例えば三菱化成ビニル(株)製、
商品名ビニカコンパウンドT−20 BK3)の層で被
覆する。この際、樹脂層厚の許容誤差範囲は、約0+
0.05mmとしている。
【0025】この樹脂層18の樹脂材18Aとしては、
比較的安価な硬質ポリ塩化ビニル樹脂やノリル樹脂等が
適用でき、他の材料の適用も可能であるが、熱可塑性樹
脂が好ましい。
【0026】この樹脂層18はアルミニウムパイプ(以
下「芯金部」という)16の外周に、芯金部16と同軸
的に押し出し成形により形成することができる。また、
樹脂層18は、芯金部16の軸方向の両端に延出して形
成されている。即ち、芯金部16の軸方向に沿った長さ
が、樹脂層18の軸方向に沿った長さより短くなってい
る。この樹脂層18の軸方向に沿った長さが略ローラ1
0の長さとされている。
【0027】図4Aに示されるように、芯金部16は軸
芯が押出し成形機70の加熱筒86の軸と直角に対向し
て配置される。芯金部16は、パイプ供給装置64によ
り約150°Cから230°C好ましくは約190°C
から215°Cの範囲で加熱手段76によって予熱する
予熱域78へ供給される。加熱手段76は、電気加熱器
又は高周波発生器等である。高周波発生器は約300,
000Hzの高周波を発生する。芯金部16を予熱するこ
とによって、ダイス80内における樹脂材18Aの凝固
又は樹脂層18のクラック発生を防ぐことができる。次
に芯金部16は、加熱筒86に設けられたダイス80内
の通路へ搬送される。これは、樹脂被覆されている芯金
部16が通過できるような大きさである。ダイス80は
図示しない加熱手段によって約160°Cから約230
°C、好ましくは約195°Cから215°Cの範囲で
加熱されるので樹脂材18Aは凝固しない。芯金部16
は、パイプ供給装置64により供給され押出し成形機7
0の加熱筒86の軸と直角水平方向(矢印A方向)に移
動される。
【0028】押出し成形機70では、ホッパ82より投
入される樹脂材18Aが、加熱筒86で加熱軟化され
る。この加熱軟化された樹脂材18Aは、モータ84に
よって駆動されるスクリュー72で加圧され、加熱筒8
6の先端からダイス80へ押出される。加熱筒86内
で、ホッパ82から加熱筒86の先端部への温度勾配
は、約165°Cから190°Cである。こうして、芯
金部16の外周に樹脂層18が形成される。
【0029】なお、ダイス80の近傍には、芯金部16
とダイス80との位置を調節する位置決め装置60が設
けられている。この位置決め装置60には、調整コロ6
2が設けられており、この調整コロ62が芯金部16の
外周とダイス80の内円周面との間隔を一定に保持する
ように、芯金部16のダイス80への挿入角度を調整保
持し、図4A又は図4Bに示されるように、芯金部16
の外周面に均一な厚みの樹脂層18を形成するようにな
っている。
【0030】この位置決め装置60は、芯金部16の押
出し方向(矢印A方向)に対して垂直または水平方向へ
調節可能とされ、これによって、芯金部16の軸芯をダ
イス80の軸芯と一致させる構成となっている。ダイス
80には、芯金部16を通過させる円孔80Aが形成さ
れている。この円孔80Aの内径を拡大する状態で成形
円溝80Bが形成され、加熱筒86を通過してくる溶融
樹脂の充填部となっている。この成形円溝80Bは、ダ
イス80の図4A右側に形成されている。従って、ダイ
ス80を通過する芯金部16は、この充填された溶融樹
脂が外周へ形成される。この押出し成形機70には樹脂
の押出し成形に用いる一般的な成形機が適用可能であ
る。
【0031】樹脂層18が被覆された芯金部16は、エ
ア・フロー又はウォーター・ミスト等によって除冷され
る(図示せず)ので、樹脂層18のクラックは発生しな
い。この後、芯金部16は一定の長さに切断され、さら
に、旋盤等によって、芯金部16の軸方向の両端部のみ
が一定長さ削り取られると共に、削り取られた端面に傾
斜面16Aが形成されて、ローラ本体12が形成され
る。芯金部16の軸方向の両端面に形成された傾斜面1
6Aは、芯金部16の内径を徐々に拡径するように形成
されている。
【0032】図1及び図2に示すように、このローラ本
体12の軸方向の両端部には、シャフト14と一体とさ
れた軸端部材20が配設される(図2では一方のみ図
示)。この軸端部材20は樹脂層18と同属の硬質塩化
ビニルによって形成され、シャフト14がインサートさ
れた射出成形による一体成形品とされている。
【0033】軸端部材20の軸端本体22は略円柱状と
されている。この軸端本体22は、ローラ本体12の端
部の樹脂層18及び芯金部16内へ挿入密着可能とされ
ている。また、この軸端本体22の外周面には、円周に
沿って複数の溝24が形成されている。
【0034】この軸端本体22の軸方向の一端には、円
柱状の小径部26が同軸的に配置されている。小径部2
6は、ローラ本体12の芯金部16内へ緊密に挿入可能
とされている。軸端本体22から小径部26への縮径に
よって軸端本体22の小径部26側の端面26Aは傾斜
されている。この端面26Aの傾斜は、芯金部16の端
部の傾斜面16Aに沿った形状とされている。
【0035】芯金部16へ挿入された小径部26は、シ
ャフト14と同軸的に配置されローラ本体12とシャフ
ト14との同軸度を保持するようになっている。即ち、
小径部26が芯金部16に同軸的に挿入されることによ
りローラ本体12とシャフト14との同軸度が保たれ、
また、樹脂層18とシャフト14とが同軸的に配置され
ることになる。これによって、ローラ本体12はシャフ
ト14と同軸的に回転可能となる。
【0036】軸端本体22の小径部26と反対側の端部
には、フランジ28が形成されている。フランジ28
は、ローラ本体12の樹脂層18の外径と同一外径とさ
れ、軸端本体22と同軸的に配置される。また、図3に
示すように、フランジ28と軸端本体22との境界部分
には、軸端本体22の外周面から円周に沿って突起30
が形成されている。この突起30はフランジ28の端面
から突出された形状とされている。この突起30は、後
述するフランジ28を、樹脂層18の軸方向の端面へ超
音波溶着する際の溶けしろとされる。
【0037】この軸端部材20は小径部26側からロー
ラ本体12へ挿入される。この挿入により、芯金部16
の軸方向の端部と、軸端本体22の小径部26側の端面
との間には若干の隙間が形成されている。この隙間は、
軸端部材20をローラ本体12へ挿入することにより、
樹脂層18の軸方向の端面とフランジ28とを確実に当
接させるためのものであり、さらに、この隙間は、接着
剤溜まりの1つで、万一、フランジ28と樹脂層18の
端面の間から処理液が浸入する場合の防波堤の役割をす
るものである。
【0038】次に、ローラ10の組付けについて説明す
る。図3に示すように、軸端部材20は小径部26側か
らローラ本体12の軸方向の端部へ挿入する(矢印B方
向へ挿入する)。この際、軸端本体22の外周面には、
エポキシ系等の接着剤が塗布される。この接着剤として
は、短時間で硬化するものではなく比較的長時間(約1
時間程度)で硬化するものが好ましい。
【0039】軸端部材20の外周面に接着剤を塗布しロ
ーラ本体12へ軸端部材20を挿入した後、ローラ本体
12を支持架台34によって固定すると共に、軸端部材
20のフランジ28には、シャフト14側の端面に工具
ホーン32を押しあて、ローラ本体12と軸端部材20
とを超音波溶接によって接合する。
【0040】この工具ホーン32は、図示しない超音波
溶接装置から加えられる超音波振動を、接合する部材の
接触部へ最適な状態で伝達する形状とされている。本実
施例に用いられる工具ホーン32は、フランジ28の突
起30近傍へ効率よく超音波振動を伝達するようになっ
ている。
【0041】超音波溶接は、工具ホーン32によって軸
端部材20のフランジ28を矢印B方向、即ち、ローラ
本体12の樹脂層18の端面へ向けてフランジ28を押
圧しながら図示しない超音波溶接装置から超音波振動を
加える。この押圧によって、樹脂層18の端面へ軸端本
体22に形成された突起30が加圧接触することにな
る。これによって、ローラ本体12の樹脂層18と軸端
部材20のフランジ28の間に配置された突起30へ超
音波振動が伝達される。
【0042】フランジ28が樹脂層18側へ押圧されて
いるため、突起30が溶融した後は、フランジ28と樹
脂層18の端面とが当接するようになる。突起30に
は、超音波振動による摩擦熱が発生し、この摩擦熱によ
って突起30が溶融する。この突起30の溶融によっ
て、樹脂層18の軸方向の端面とフランジ28の端面と
の間に溶融した突起30、即ち、硬質塩化ビニルが介在
し硬化して樹脂層18とフランジ28が接合される。
【0043】また、この突起30が溶融することによ
り、軸端部材20はローラ本体12へ確実に挿入され固
定される。芯金部16の傾斜面16Aと軸端本体22の
端面26Aとの間に隙間が設けられているため、樹脂層
18の軸方向の端面とフランジ28とは、緊密に接合さ
れる。
【0044】また、軸端本体22の外周に塗布された接
着剤は硬化に時間を要するため、この超音波溶接が終了
する前に硬化することがない。超音波溶接した後に硬化
する接着剤によって、さらに、樹脂層18と軸端本体2
2とが、軸端本体22の外周面と樹脂層18の内面との
間で接合されることになる。この際、溝24は接着剤溜
まりとなり、樹脂層18と軸端本体22とがさらに緊密
に接着される。
【0045】このように組付けられたローラ10は、真
円度及び振れ等を測定し、必要に応じて樹脂層18の外
周を削ることにより、必要な真円度を得ることができ
る。
【0046】本実施例では、接合する樹脂層18とフラ
ンジ28を同属の樹脂により形成しており、これによっ
て、超音波溶接の効果を高めることができる。
【0047】尚、本実施例では、軸端本体22の外周面
にフランジ28の端面に接して突起30を設けたが、こ
の突起30は樹脂層18の端面と相対するフランジ28
の面に例えばシャフト14を中心に間隔を持って同心円
に配置されるものであってもよい。この場合、突起30
は超音波溶接を行う際、溶融部分にブローホールが発生
しない形状及び配置とすることが好ましい。
【0048】また、芯金部16を樹脂層18より短く
し、芯金部16と樹脂層18の端部との間で、樹脂層1
8と軸端本体22とを接着剤により接着している。超音
波溶接と接着剤による接着との二重構造で樹脂層18及
び芯金部16と軸端部材20とを接合しているため、こ
の接合部分のシール性が良くなりローラ10の内部の密
封性が格段に向上されている。なお、万一ローラ10の
内部へ処理液等が浸入する場合、樹脂層18とフランジ
28との接合部分から浸入することになるが、ローラ1
0は芯金部16が樹脂層18より短くされて浸入経路が
長くされ、さらに樹脂層18と軸端部材20との間に接
着剤が介在さているので、芯金部16に処理液等が触れ
ることがない。
【0049】さらに、超音波溶接によって樹脂層18と
軸端部材20とが略一体構造となるため、シャフト14
に伝達された図示しない駆動手段による回転トルクをロ
ーラ本体12へ確実に伝達することができる。
【0050】本発明が適用されたローラ10は、樹脂層
18と軸端部材20との超音波溶接及び接着剤による接
着によってローラ本体12の内部の密封性が向上され、
これによって、芯金部16にアルミニウム等の薬品に侵
され易い金属の適用が可能となる。また、芯金部16に
アルミニウムパイプを用いることにより、ローラ10の
軽量化が可能となる。
【0051】このローラ10は現像装置の処理液中での
感光材料の搬送用のみならず、現像装置の乾燥部等の他
の部分においての適用も可能である。即ち、乾燥部で
は、感光材料を乾燥することによって、処理液に起因す
る腐食性ガスが生じているが、ローラ10の内部の密封
性が向上されているため、腐食性ガスがローラ10の内
部に浸入して芯金部16を侵すことがない。
【0052】尚、本実施例に係るローラ10は、ローラ
内部の密封性を確保する必要のある全てのローラについ
て適用が可能である。本実施例では、感光材料を現像処
理する現像処理装置に適用されるローラ10として説明
したが、これに限らず、液体中あるいは気体中に用いら
れるローラであって、ローラの内部の密封性を確保する
必要のあるローラにおいて適用が可能である。
【0053】また、本実施例では、樹脂層18及び軸端
部材20に硬質塩化ビニルを使用したが、ローラの使用
状況に応じた他の熱可塑性樹脂の適用が可能なことは当
然である。
【0054】尚、本実施例では、押出成形機70によっ
てアルミニウムパイプの芯金部16の外周面を樹脂層1
8で被覆したが、他の方法で被覆してもよい。例えば、
予め樹脂層18を円筒状に形成しておき、この円筒状の
樹脂層18を加熱軟化させながら樹脂層18内へ芯金部
16を圧入するようにしてもよい。
【0055】また、アルミニウムパイプ供給装置640
代わりに、アルミニウム押出成形機を配置し、アルミニ
ウムの塊をアルミニウム押出成形機によって芯金部16
(アルミニウムパイプ)を押し出し成形したのち、連続
して押出成形機70によって樹脂層18を形成するよう
にしてもよい。
【0056】
【発明の効果】以上説明した如く本発明に係るローラ構
造は、ローラの樹脂層と軸端部材とを超音波溶接によっ
て接合することにより、樹脂層と軸端部とを略一体構造
とすることができる。また、樹脂層と軸端部材とを接着
剤によって接着している。これによって、この接合部分
のシール性をよくし、ローラ内部の密封性を向上させる
優れた効果が得られる。また、アルミニウムを芯金とす
ることで、従来のものと比較してローラの軽量化を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係るローラを示す概略斜視図であ
る。
【図2】図1に示す2−2線に沿った要部断面図であ
る。
【図3】本実施例に係るローラの組付けを示す要部側面
図である。
【図4】(A)は本実施例に係る押出し成形機を示す概
略平面図、(B)は本実施例に係る押出し成形機を示す
要部概略断面図である。
【図5】従来例を示すローラの要部断面図である。
【符号の説明】
10 ローラ 14 シャフト 16 芯金部 18 樹脂層 20 軸端部材 22 軸端本体 26 小径部 28 フランジ 32 工具ホーン 60 位置決め装置 64 パイプ供給装置 70 押出し成形機

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状の芯金部と、前記芯金部の外周を
    覆い芯金部の軸方向の両端から延出された樹脂層と、前
    記芯金部から延出された前記樹脂層内面に挿入され外周
    面が前記樹脂層の内面へ密着すると共に接着剤により前
    記樹脂層へ接着される軸端部材と、前記軸端部材と一体
    に成形され前記芯金部から延出された前記樹脂層の軸方
    向の端面へ当接させた状態で前記樹脂層と超音波溶接に
    より接合されるフランジと、前記軸端部材の軸方向の端
    部に前記軸端部材と同軸的に一体に成形され前記芯金部
    の軸方向の端部の内面へ挿入される小径部と、前記軸端
    部材の前記小径部とは反対側に前記樹脂層と同軸的に突
    出されたシャフトと、を有することを特徴とするローラ
    構造。
  2. 【請求項2】 前記芯金部の材質をアルミニウムとする
    ことを特徴とする請求項1のローラ構造。
JP26625291A 1991-10-15 1991-10-15 ローラ構造 Pending JPH08190186A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030024956A (ko) * 2001-09-19 2003-03-28 성광모 자동 필름현상기용 롤러
KR100850756B1 (ko) * 2006-11-09 2008-08-06 김춘만 컨베이어 로울러용 복합소재 실린더 및 그 실린더의제조방법, 그 실린더를 구비한 컨베이어 로울러
CN113370662A (zh) * 2021-07-06 2021-09-10 博罗县振基精密五金电子制品有限公司 打印机用三叉管铝轴芯

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