JPH0819001B2 - コレステロール吸収を抑制する薬剤、食物製品及び組成物 - Google Patents

コレステロール吸収を抑制する薬剤、食物製品及び組成物

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JPH0819001B2
JPH0819001B2 JP2506819A JP50681990A JPH0819001B2 JP H0819001 B2 JPH0819001 B2 JP H0819001B2 JP 2506819 A JP2506819 A JP 2506819A JP 50681990 A JP50681990 A JP 50681990A JP H0819001 B2 JPH0819001 B2 JP H0819001B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は人の腸におけるコレステロール吸収を減少さ
せるための方法に関し、特に膵臓のコレステロールエス
テラーゼが触媒する、天然に存在し、かつ摂取されるコ
レステロールエステルの加水分解を抑制する非被吸収性
合成硫酸多糖類の経口投与によるコレステロール及び脂
肪酸の経腸吸収を抑制又は減少させることに関する。本
発明は(1)コレステロールエステルから誘導されたコ
レステロールが遊離コレステロールに較べて優先的に吸
収されかつ(2)コルステロールエステラーゼが遊離コ
レステロールの吸収を高めるという我々の驚ろくべき発
見により、コレステロールエステラーゼが従来思われて
いたより総合的な食物コレステロール吸収に対して寄与
する重要なものであるという我々の発見を基礎とする。
このようにして、コレステロールエステラーゼ抑制の驚
くべき有用性はコレステロールエステラーゼの強力な
(5μMより小さいKi)抑制剤に関する新しい必要性を
示した。本発明は我々の発見と、コレステロール及び脂
肪酸の経腸吸収の促進に関与する酵素である、人膵臓コ
レステロールエステラーゼの強力な抑制剤である非被吸
収性、非減成性硫酸化多糖類の合成を基礎とする。この
発明は同様にそのような薬剤は安定であり、ビスケツト
のような焼き菓子中に添加する時腸管に生物適用性であ
り、従つて食品中で投与可能であるという我々の観察に
も基づく。同様にこの発明はコレステロールエステラー
ゼの強力な非被吸収性抑制剤の他のクラスのものはコレ
ステロールエステラーゼに対する抗体であるということ
を基礎とする。
アテローム性動脈硬化症は米国における主要な死因と
なつており、かつ高血清コレステロール濃度は致命的な
アテローム性動脈硬化症の危険の増大と関連している、
JAMA、1985年、第235巻、第2094頁(NIH Consensus Pan
el Report)。1988年、NIHで専門家のコンセンサスパネ
ルは多数の人々の健康にもつとも重要なことはコレステ
ロールの減少であり、かつ最先端の療法の目標は、より
少量のコレステロールを食べることにより、又はコレス
テロールレベルを減少するために腸管中で作用する薬剤
を使用することにより、コレステロールの経腸吸収を減
ずるべきであると述べている、Arch.Int.Med.、1988
年、第148巻、第36頁(Consensus Full Report)。
しかしながら、誰も食物コレステロールエステルが重
要であると思わなかつたし、又コレステロールエステラ
ーゼを抑制することによつてコレステロールを減少させ
ようともしなかつたし、こうして腸管からのコレステロ
ール吸収を阻止する薬剤は現在存在しない。現在は、腸
管内でコレステロールを減少させるために作用する重要
な薬剤はコレストリアミン(cholestryamine)、担汁酸
隔離剤である;“過脂肪血清治療用剤”、The AMA Drug
Evaluations、第6改訂版、第903頁。この薬剤は腸管
内で胆汁塩を結合し、生じた結合体を糞便中に排出す
る。担汁酸は再吸収されないので、肝臓はより多くの胆
汁酸を合成するために付加的なコレステロールを使用
し、体中でのステロール濃度を効果的に低下させる。胆
汁塩隔離剤はコレステロール低下に効果的であるが、こ
れはめつたに15%より多くのコレステロールを減少せ
ず、かつ患者にあまり認容性ではない。多量のこのイオ
ン変換樹脂を摂取しなければならず(15g以上)、この
ことは味覚的にも腸機能にも攻撃的である。通常の副作
用は便秘及び鼓腸である;JAMA、1985年、第253巻、第20
95頁。
コレステロールエステラーゼは食事の後膵臓により分
泌され、かつ摂取された食物コレステロールのエステル
の加水分解に作用する。遊離コレステロールの吸収にお
いて役割は認められていないが、この酵素はコレステロ
ールエステルから誘導されるコレステロールの吸収に関
しては重要なものとして認められていた。酵素活性が膵
液から除去されれば、コレステロールオレエートからの
コレステロール吸収は全く生じない。コレステロールエ
ステラーゼ活性が回復すると、コレステロールの吸収が
生じる、Borja等著、1964年、AM.J.Physiol、第206巻、
第223頁、Vahouny及びTreydwell著、1964年、Proc.J.Ex
p.Biol.及びMed.第116巻、第496頁。吸収される脂肪酸
は1部コレステロールエステルから来るし、かつ脂肪酸
はアテローム性動脈硬化に寄与するので、酵素コレステ
ロールエステラーゼはアテローム性動脈硬化を2つの方
法で補強するのであろう。
この情報及び腸からのコレステロール吸収減少の計略
を目標としたNIHの報告にもかかわらず、人膵臓コレス
テロールエステラーゼの薬理学的阻止に関する研究は全
く実行されていない。事実、ほんの少こしの研究のみが
人酵素に焦点をあわせているにすぎず、最も大きな注目
は他の哺乳動物の酵素(ラツト、豚及び牛)に向けられ
た、Calame等著、1975年、Arch.Biochem.Biophys.、第1
68巻、第57頁;Van den Bosch等著、1973年、Biochem.Bi
ophys.Acta、第286巻、第94頁、Monsen等著、1977年、B
iochem.Biophys.Acta、第486巻、第103頁、Guy等著、19
81年、Eur.J.Biochem.、第117巻、第457頁、Sutton等
著、1986年、Biochem.Biophys.Res.Comm.、第134巻、第
386頁、及びBorgstrom著、1988年、Biochem.Biophys.Ac
ta、第962巻、第308頁、唯一の研究がコレステロールエ
ステラーゼ抑制剤が動物におけるコレステロール吸収を
減少させることができることを示した、Fernandez等
著、1989年、Biochem.Biophys.Acta、第1001巻、第249
頁。しかしながら、この薬剤は水溶性基質を必要とする
他のコレステロールエステラーゼ活性の弱い抑制剤であ
り(Ki 100μM)、かつ他の報告書はそれがコレステロ
ールエステラーゼを全く抑制しないということを主張し
ている、Hadvary等著、1987年、Int.J.Obesity第11巻、
補遺2、21.更に、この薬剤は30%吸収されかつ代謝さ
れる。このようにして、飲食物からのコレステロールの
総合的な吸収への寄与においてコレステロールエステル
の重要性への正しい評価の欠乏がコレステロールエステ
ラーゼの抑制剤の開発を妨げ、かつ非被吸収性抑制剤に
関するどんな興味の集中も得られなかつた。
このエステルの優先的な吸収に関する我々の発見及び
コレステロールエステラーゼが遊離コレステロールの吸
収を刺激することができるという予期しなかつた観察の
ために、今や人膵臓コレステロールエステラーゼの抑制
剤、特に強力で(Kiは5μMより小さい)、非被吸収性
で、かつ非減成性である抑制剤を開発することが著しく
必要とされている。種々の硫酸化多糖類の薬理学が調査
された。Cook及びCammarata、1963年、Arch.Int.Pharma
codyn.第144巻、第1頁。特に硫酸化アミロペクチンは
米国特許第4150110号明細書において抗潰瘍剤として教
示されているが、コレステロールの吸収を減少させる、
コレステロールエステラーゼ抑制剤としての性質は認め
られなかつた。低分子量の硫酸化デキストランは過脂肪
血症の治療に使用するために、かつ経口投与される抗凝
結剤として認められている、英国特許第953626号明細
書、腸管からのその強調された吸収特性に関して開発さ
れたこれらの低分子量の(7000〜8000、7〜8kDa)硫酸
化デキストランは血流酵素、リボプロテインリパーゼを
活性化することによつて、1800mg/日の投与量で血清コ
レステロールレベルを減ずることを示している(Goro等
著、1987.J.Clin.Biochem.Nutr.:55)。しかしなが
ら、コレステロールエステラーゼを抑制するための、又
はコレステロール吸収を抑制するためのその弱い活性は
認められなかつた。更に、これらは食品添加物として使
用されなかつた。高分子量デキストランスルフエートは
その吸収性の欠失及びそれに伴なう血清リポブロテイン
リパーゼ活性化の欠落により発展から除外されていた。
低分子量デキストランスルフエートはその吸収性のゆえ
に人における血液凝固システムの完全な状態に変化、長
期使用において危険な副作用を引き起こす、日本の薬剤
(Ethical Drugs、第10改訂版、1986年及びMDS Kowa錠
剤、Kowa Co.、名古屋、日本に関する製品挿入書を参
照。
発明の要約 本発明は合成非被吸収性及び非減成化合物、及び膵臓
コレステロールエステラーゼを抑制するための有効量で
合成非被吸収成硫酸化多糖類を経口的に投与することに
より、又はコレステロールエステラーゼへの抗体を投与
することにより、今や吸収を仲介することにおいて必要
とされているキー酵素であることが本発明により認めら
れている、人膵臓コレステロールエステラーゼを抑制す
ることによりコレステロール及び脂肪酸の経腸吸収を減
少させるための方法である。
図面の説明 第1図は種々のアルギン酸の硫酸化誘導体の合成を示
し、 第2図は種々の硫酸化アルギン酸によるコレステロー
ルエステラーゼの抑制を示し、 第3図は種々の、かつ特定の環位で硫酸化されたキト
サンの合成を示し、 第4a及びb図はそれぞれエステル化及び遊離コレステ
ロールの細胞吸収の硫酸セルロースによる抑制を示す。
第5図はコレステロールオレエートを飼料とする兎に
対する硫酸セルロースの効果を示す。
第6a図はコレステロール及びコレステリルオレエート
の食物効果を示す。
第6b図は標識付けしたコレステロールオレエート食物
及びコレステロール食物からのC14−コレステロールの
血清回収を示す。
第6c図は標識付けコレステロール食物及びコレステロ
ールからの三重水素含有コレステロールの血清回収を示
す。
第7図はコレステロールエステルを飼料とする兎の血
清コレステロールに関する硫酸セルロースの効果を示
す。
有利な実施態様の説明 本発明により、我々は血清コレステロールのレベルを
減少させ、アテローム性動脈硬化の発生を減少させるた
めに、腸からのコレステロール吸収を抑制する方法に関
する確実な発見をした。従来、食物中でのコレステロー
ルエステルの役割に関する理解の欠除がコレステロール
エステラーゼ抑制剤の開発を妨げた。コレステロールエ
ステルは吸収される全食物コレステロールのわずか10〜
15%であると考えられていた;Dietschy著、Intestinal
Lipid Absorption in Physiooogy of the Gastro intes
tinal Tract、第2巻、第1170頁、1981年、Ravan Press
社、N.Y.。当時、コレステロールエステルはあまり重要
でないという一般的に受け入れられた論題のために、コ
レステロールエステルの腸からの吸収を抑制しようとす
る試みはあまりなされなかつた。
コレステロールエステラーゼの抑制剤を開発すること
への抗しがたい必要性に導びく我々の驚ろくべき発見は
コレステロールエステルの食物寄与が著しく重大であ
る、ある食物においては45%に達する、ということであ
る。過去の誤認の理由は、コレステロールエステルが遊
離コレステロールに比べて優先的に、80%を上回つて、
吸収されるということである。更に、他の実験はコレス
テロールエステラーゼが遊離のコレステロールの吸収を
も促進するということを示している。これら2つの新し
い観察はコレステロールエステラーゼが全コレステロー
ル吸収に著しく寄与していることを示す。この驚ろくべ
き結論のために、人膵臓コレステロールエステラーゼの
抑制剤を開発する重大な必要性がある。こうして、この
従来顧みられなかつた薬剤設計の目標は今や重要な研究
課題である。
生体内での使用に不適である蛋白質群の非特異的共有
結合変更に使用される反応性化合物、Lambardo等著、19
82年、Biochemi.Biophys.Acta第67巻、第74頁とは別
に、人膵臓コレステロールエステラーゼの抑制剤は全く
記載されていない。ラツト膵臓コレステロールエステラ
ーゼにより触媒された、コレステロールエステルの加水
分解を抑制するためのテトラヒドロリブスタチン(Tetr
ahydrolipstatin)の能力は示されていない。この薬剤
は52kDa人膵臓トリグリセリドリパーゼの強力な抑制剤
であり(Ki 0.1μM)、かつこれがコレステロールエス
テラーゼを抑制しないということが報告されている、Ho
gan等著、1987年、Int.J.Obesity II、補遺、第3巻、
第35〜42頁及びHadvary等著、1987年、Int.J.Obsesity
II、補遺第2巻、第21頁。他の報告書はこの薬剤がラツ
トからのコレステロールエステラーゼの弱い抑制剤であ
る(Ki 100μM)ことを報告している、Borgstrom、198
8年、Biochem.Biophys.Acta、第962巻、第308頁。しか
しながら、この研究において使用されたアツセイはコレ
ステロールエステルのかわりに水溶性人工の比色定量用
基質を用いて実施された。これらは非特異的基質である
ので、ワーシントン酵素マニユアル、Worthington Cor
p.Lilian Decker出版、1977年、引き出された結果には
問題がある。他の研究は同様に水溶性基質を用いる膵臓
エステラーゼの抑制剤に関して報告している、オガワ等
著、1987年、Chem.Pharm.Bull.、第35巻、第4130頁;オ
ガワ等著、1986年、Chem.Pharm.Bull.、第34巻、第1118
頁;オガワ等著、1987年、Chem.Pharm.Bull.、第35巻、
第3276頁。どんなアツセイも、コレステロールオレエー
トの加水分解の抑制が生じるということを示すように行
なわれていない。アツセイのエステラーゼ基質、メチル
ブチレート、N−アセチルチロシンエチルエステル及び
N−トシルアルギニンメチルエステルはトリブシン及び
トリグリセリドリパーゼをも包含する多数の膵臓酵素に
よつて加水分解される。従つて、いずれのデータもコレ
ステロールエステルの加水分解を触媒するコレステロー
ルエステラーゼを抑制する能力を示していない。これら
の薬剤はすべて小さい分子量で、かつ吸収される、オガ
ワ等著、1986年、Chem.Pharm.Bull.、第34巻、第1118
頁。コレステロールエステラーゼ抑制剤に関する他の報
告書も水溶性基質を使用した、Sutton等著、1986年、Bi
ochem.Biophys.Res.Comm.、第134巻、第386頁。我々の
実験室における研究は報告されたボロン酸(Boronic ac
id)誘導体がコレステロールエステラーゼが触媒するコ
レステロールエステルの加水分解を抑制しないというこ
とを示した。トリグリセリドリパーゼは水溶性基質の加
水分解のために分離した活性位を有し、これはリピド加
水分解位とは遠い、Winkler等著、1990年、Nature、第3
43巻、第771頁、という最近の発見を考慮すると、水溶
性基質の抑制剤がコレステロールエステル加水分解の抑
制に関して教示するということは理解できない。エステ
ラスチンはコレステロールエステラーゼ、リソソーム酸
エステラーゼの細胞内形成を抑制するが、この酵素は分
泌された膵臓酵素と同じではなく、かつエステラスキン
は膵臓コレステロールエステラーゼの抑制剤としては認
められていなかつた、Morin等、1989年、Biochem.Bioph
ys.Acta、第1004巻、第139頁。経口投与によつて達成さ
れない高濃度(100μM)でのテトラヒドロリプスタチ
ンの胃内注入は、コレステロールの源がコレステロール
オレエートである場合ラツト中へのコレステロール吸収
を明らかに抑制することができる。しかしながら、これ
らの研究者は、この薬剤の濃度がリパーゼ抑制に関する
Kiを1000倍を越えてもトリグリセリドリパーゼの抑制を
観察しなかつた。この薬剤は同様に30%吸収され、かつ
代謝され、Fernandez等著、1989年、Biochem.Biophys.A
cta、第1001巻、第249頁、潜在的毒性に導びく。結局、
この結果はイン・ビツト(in Vito)における前記コレ
ステロールエステル加水分解の抑制の欠乏と矛盾し、こ
うしてこの薬剤は酵素抑制とは異なる機構により働いて
いると思われる。
コレステロールエステラーゼはヘパリンによつて刷子
縁膜上の結合位から移される、Bosner等著、1988年、PN
AS、85巻、第7438頁。従来技術においては、アテロイド
のような天然に生じるヘパリン様化合物の経口投与は未
知の機構によつて血清コレステロールを減少させること
を教示している、Seethanathan等著、1975年、Mol.Cel
l.Biochem.第8巻、第177頁。10000〜20000で変化する
低分子量のヘパリンは被吸収性薬剤としても教示されて
いる、Folkman等著、1983年、Science、第221巻、第719
頁。硫酸ヘパリンのような天然に生じるヘパリンは高価
であり、1kgあたり10,000ドルであり、コレステロール
エステラーゼとの結合相互作用はわずかに10-6Mであ
る。他の硫酸化多糖類である、天然に生じる硫酸コンド
ロイタンはコレステロールエステラーゼと相互作用しな
い、Bosner等著、1988年、PNAS85、7438。ヘパリンのコ
レステロールエステラーゼとの相互作用の能力の欠乏
は、これが高価であり吸収され、副作用を伴なうので慢
性疾患に関して人への使用が制限される。
本発明は、我々が定義する構造上の特徴を有する合成
多糖類が(1)ヘパリンのような酵素を抑制する、我々
が発見した天然に生じる化合物より明らかに強力であ
る、非常に強力なコレステロールエステラーゼの抑制剤
(米国特許出願第168424号明細書、1988年3月15日提
出)であり、(2)腸から非被吸収であり、(3)安価
(約100ドル/kg)であり、かつ(4)(1)及び(2)
の効力において腸内酵素とのより連続して接触する、と
いうことを示すことにより従来技術を越える特記すべき
改良を教示する。
本発明によれば、我々は人膵臓コレステロールエステ
ラーゼの、非常に大きな硫酸化多糖類抑制剤(分子量
(100000より大)の構造特徴に関する発見をし、我々は
これをアツセイとしてコレステロールオレエート加水分
解活性を用いて均質に精製した。これはサブナノモル抑
制定数を有する高い特異性の誘導体を供給する硫酸化多
糖類の合成及び特性に関しての発明をも包含する。これ
らの薬剤の多くは非哺乳動物及び非バクテリア多糖類か
ら製造され、これはその大きなサイズにより多糖類を非
被吸収性及び非減成性とし、こうしてより少ない副作用
を伴なう。より小さいサイズの薬剤に関しては、重合す
るか、又は不活性ポリマーに結合し、より有効なものに
することができる。これらの薬剤はコレステロールエス
テラーゼ(100kDA人膵臓酵素)により触媒される、天然
に生じるコレステロールエステル、例えばコレステロー
ルオレエート、パルミテート、リノレート、ステアレー
ト及びアラキドネートの加水分解を抑制するためにも特
異的である。これらの薬剤は人膵臓トリグリセリドリパ
ーゼ(52kDa)を阻害しない。これらの薬剤は人膵臓コ
レステロールエステラーゼをその刷子縁膜上の結合位か
ら追放することもできる、Bosner等著、1988年、PNAS、
第85巻、第7438頁。こうして、これらの硫酸化多糖類は
少なくとも2つの機構−コレステロールエステルの酵素
的分解の抑制及び酵素を腸管細胞上のその結合位から追
放によつて、コレステロールエステラーゼが促進するコ
レステロールの吸収を減少させるように働らく。更に、
これらの薬剤は、テトラヒドロリブスタチンと異なり、
動物に投与される有効量において脂肪便症を引き起こさ
ない。
更に、我々のコレステロールエステラーゼの抑制剤は
トリグリセリドリパーゼの抑制剤と共に投与することが
できる。多量の脂肪酸吸収がトリグリセリドリパーゼの
作用を介して生じるので、その抑制は著るしい脂肪便症
に導びくであろう。低い度合のリパーゼ抑制はコレステ
ロールエステラーゼ抑制剤の投与と組み合わせて脂肪酸
吸収、アテローム性動脈硬化症の発生を減少させること
ができる。こうして副作用を最少にすることができる。
該分野の専門家は種々のトリグリセリドリパーゼ抑制
剤、例えばアテローム動脈硬化症を減少させるために本
発明の硫酸化多糖類抑制剤と組み合わせることのでき
る、例えばテトラヒドロリプスタチンを認識している。
低分子量硫酸化デキストラン(MDS−T)は日本にお
いて血清コレステロールレベルを減少させるために使用
されている、ゴロー等著、1987年、J.Clin.Biochem.Nut
r.、第2巻、第55〜70頁。このバクテリアデキストラン
の分子量は7〜8kDaの間である。この低分子量は炭素−
14標識付け研究により示されるように、硫酸デキストラ
ンが腸において吸収されることを許す。(製品挿入書、
MDSコーワ、コーワ社、名古屋、日本からの注射及び錠
剤(Ethical Drvgs、第10改訂版、1986年)参照)。請
求項において示したように腸管吸収のこの特性に関して
は、この薬剤の静脈内投与により血清リピドにおけるよ
り迅速な減少が血漿リポプロテインリパーゼの活性化に
よる脂肪血症の一掃と共に獲得されうるということが明
らかになつた。明らかに投与のこのルートは腸管中のコ
レステロールエステラーゼ抑制に関する効果に導びかな
い。MDSの吸収は種々の副作用、特に、注意されなけれ
ばならない抗凝集効果に導びくことがある。該調剤はコ
レステロールエステラーゼを抑制することに関しては知
られていないし、かつそれは任意に、かつ種々の環位で
硫酸化されている。
著しく増大する抑制活性は多糖類の増大する分子量及
び特定の位置での硫酸化から実現化される;増大する効
果及び減少する副作用は抑制剤の減少する吸収において
達せられる。コレステロールエステラーゼの刷子縁膜上
の結合位からの増大する追放も同様に達せられる、Bosn
er等著、1988年、PNAS、第85巻、第7438頁。従つて、本
発明はコレステロールエステラーゼの活性を抑制するの
に使用するための20000(20kDa)より大きな分子量を有
する非被吸収性硫酸化多糖類を包含する。本発明は抑制
された方法で3位で硫酸化された硫酸化多糖類でもあ
る。
我々の研究は、天然に存在する種々の多糖類ポリマー
を硫酸化し、人膵臓コレステロールエステラーゼの強力
な水溶性抑制剤を製造することができるということを示
した。こうして、我々は種々の豊富で、かつ安いが、水
に不溶性の非被吸収性多糖類、例えばアルギン酸(海草
から、分子量240000)、ペクチン(野菜及びフルーツか
ら、分子量200000)、キチン及びキトサン(軟体動物か
ら分子量300000)、セルロース(植物及び木から、分子
量500000)及び高分子量デキストラン(バクテリアか
ら、分子量500000)を制御された方法で反応させて、す
べて分子量が100000より大きい硫酸化誘導体を製造し
た。これらの誘導体はすべて腸管から非被吸収性であ
る。これらは同様に人によつて非減成性である。硫酸化
はこれらの多糖類を水溶性で、酵素に到達可能で、かつ
こうしてコレステロールエステラーゼの重要な抑制剤に
し、この際出発材料はあまり水溶性でなく、かつ抑制作
用を有していないか、又はあまり抑制作用を有していな
い。更に、硫酸化アミロペクチンはコレステロールエス
テラーゼの効果的な抑制剤であり、新規な使用は米国特
許第4150110号及び同第4066829号明細中に記載された薬
剤としてのその使用の中では教示されていない。薬剤と
しての硫酸デキストランの使用はAm.J.Surgery著、1967
年、第13巻、第27頁中に論議されている。これらの開示
は引例を参照されたい。
更に、藻類から抽出及び硫酸化の後、寒天は人膵臓コ
レステロールエステラーゼの著しく強力な抑制剤であ
る。寒天は交替するD−ガラクトース及び3,6−アンヒ
ドロ−L−ガラクトース単位からなる線状多糖類であ
る。市販のガムアガー(gum agar)の処理は水に可溶性
であるゲルになる。この水溶液は人膵臓コレステロール
エステラーゼを3.3×10-11M(MW=300000)のIC50で抑
制する。これとは反対に、天然の寒天は非常に弱いコレ
ステロールエステラーゼの抑制剤であり、3×10-8MのI
C50を有する。この抑制はほとんどの市販用の寒天調剤
の微量不純物である寒天の硫酸化型であるアガロペクチ
ンの存在によるものであろう。
すべての硫酸化多糖類がコレステロールエステラーゼ
を抑制するわけではない。相当数の構造特徴が抑制の度
合を変えることができるので、3−スルフエートの存在
が著しく抑制を強めるということ、及びすべての多糖類
がコレステロールエステラーゼを抑制するわけではない
ということは予期されない、例えば3位がすでにグリコ
シド結合に占められている硫酸コンドロイテン。糖の環
上の3−スルフエートの存在は人膵臓コレステロールエ
ステラーゼに対する種々の多糖類における抑制活性を生
産するために必要かつ十分である。しかしながら、2−
スルフエートの存在は抑制を減少し、一方6−スルフエ
ートは不必要である。
硫酸化多糖類のコレステロール吸収を低げることの効
果は、腸管からの多糖類の吸収を下げ、こうしてその酵
素との接触を長くすることにより増大する。高分子量硫
酸化多糖類は非被吸収性であり、従つてコレステロール
の吸収を抑制するために必要かつ十分である。増大する
分子量は同様に多糖類の阻害活性を増大し、硫酸化は溶
解性を増し、かつ酵素に接近し、より大きな抑制を生産
する。例えば分子量5000(5kDa)の硫酸デキストランは
20nMのIC50で抑制し、一方分子量500,000(500kDa)の
硫酸デキストランのIC50は0.02nMであつた。
従つて、本発明は分子量20kDaより大の一般式: 〔式中、R1はCOCH3又は−SO3Naを表わす〕の化合物、分
子量20kDaより大の 又は分子量、20kDaより大の を包含する。
本質的に、我々の発見はしばしば不要なものとして認
められる天然に生じる多糖類ポリマーを、少量で十分に
認容性の量で可溶性薬剤として投与することのできる、
一連の著しく強力で、安価で、非被吸収性で、かつ非毒
性及び非減成性の、コレステロール及び脂肪酸の抑制剤
に変換する実用的な方法に導びく。該分野の専門家はコ
レステロールエステラーゼとの接触を増大させるために
抑制剤を腸管中で分散及び/又は強化又は延長するため
の方法がコレステロールの吸収を更に増大するというこ
とを認めている。
これらの硫酸化多糖類は同様に動物膵臓コレステロー
ルエステラーゼの抑制剤でもある。例えば、硫酸セルロ
ースは酵素の由来が牛(Ki 0.1μM)、豚、ラツト又は
兎の膵臓である場合、コレステロールエステラーゼで触
媒されるコレステロールオレエートの加水分解を抑制す
る。コレステロールオレエートを飼料とする兎へ硫酸セ
ルロースを投与すると、コレステロール吸収が70%をう
わまわつて減少し、一方遊離コレステロールも同様に減
少する。
これらの抑制剤はACAT、脂肪アシルコレステロールo
−アシルトランスフエラーゼの抑制剤と組合わせて投与
することもできる。これらの化合物は低級コレステロー
ルであるが、吸収され、かつ不活性ではないので多くの
毒性副作用を有する。副作用はその投与量を減らし、か
つ吸収されないコレステロールエステラーゼ抑制剤と組
み合わせて効果を保持することにより低くすることがで
きる。
該分野における専門家は、例えばHeider等著、1983
年、J.Lipid Res、第24巻、第1127頁に記載されている
ような種々のACAT抑制剤をコレステロールの血清レベル
を減少するために本発明の硫酸化多糖類と組合わせるこ
とができることを認める。
これらのコレステロールエステラーゼの硫酸化多糖類
抑制剤は錠剤、カプセル、液剤及び粉末のような医薬投
与剤形で投与することができる。同様に、これらはビス
ケツトやクツキーのような食物製品に取り入れることも
できる。本質的には、硫酸化多糖類をコレステロール及
び脂肪酸吸収を、特に予期できない程大きな利点が得ら
れるであろうコレステロールエステル豊富な食物から減
少させるために食物追加物として使用することができ
る。食物及び医薬の分野の専門家は硫酸化多糖類を投与
するための広く変化に富んだ形及び手段を認める。有利
に、硫酸化多糖類は食物と共に、又はほぼ食物摂取の時
間に、かつ特にコレステロールエステルが豊富な食物と
共に投与される。
更に、これらのコレステロールエステラーゼの硫酸化
多糖類抑制剤はコレステロール合成遮断剤と組合わせて
投与することもできる。コレステロール合成遮断剤の治
療を受ける患者は種々の毒性副作用を経験する。この毒
性は患者に投与するコレステロール合成遮断剤の投与量
を減少させることにより減少させることができる。従つ
て、腸管において吸収され、内生的なコレステロール合
成を遮断する薬剤と組合わせて、本発明の硫酸化多糖類
を投与すると、同じ最終的結果を得るためにコレステロ
ール合成遮断剤の投与量の減少が許される。コレステロ
ール合成遮断剤と関連する毒性を効果的に減少すること
ができ、一方血清コレステロールレベルは減少したまま
である。
該分野の専門家は、コレステロールの血清レベルを減
少させるために本発明の硫酸化多糖類と組合わせること
のできる種々のコレステロール合成遮断剤、例えばロバ
スタチン(lovastatin)を承知している。
コレステロールエステラーゼの硫酸化非被吸収性抑制
剤の関連した群は硫酸化イオン交換樹脂のグループであ
り、これらはモノ−S(フアルマシア社)、セフアデツ
クス−SP(シグマ社)及びS−セフアロース(フアルマ
シア社)のような不溶性のものである。これらの薬剤は
すべてコレステロールエステラーゼと密に結合し、その
機能を抑制する。
コレステロールエステラーゼの非被吸収性抑制剤の他
の群は酵素に対して生じた、経口的に投与される抗体で
ある。これらの抗体は胃のpHで、及びコレステロールエ
ステラーゼへの結合において安定であり、彼らは酵素を
抑制することにより吸収されるコレステロールの量を減
少させる。該分野の専門家は乳やモノクローナル抗体を
生産する種々の細胞中に抗体を分泌する牛のような種々
の動物を含めて、そのような抗体の種々の生産法が存在
することを認める。更に、そのような抗体の種々の調剤
が腸内でのコレステロールエステラーゼとのその接触を
強化するために製造されうる。
更に、次の実施例につき、本発明を説明するが、これ
らは、本発明の範囲及び思想をそこに記載の特定の方法
に限定することを意図しているものではない。
例1 マクロシステイス・ピリフエラ(Macrocystis Pyrife
ra(Kelp))からのアルギン酸を、1mg/mlの濃度で水中
に溶かした。この貯蔵溶液を、10-5mg/mlまで低下する
種々の他糖類濃縮物の製造のために使用した。ヒト膵臓
コレステロールエステラーゼをボスネル(Bosner)等の
Proc.Nat′1 Acad.Sci.85,7438(1988)に記載の方法で
精製した。アルギン酸によるコレステロールエステラー
ゼ阻害を測定するために、コレステリンエステラーゼ
(10μg/ml)50μ、ホスフアチジルコリンベシクルス
(コレステリル14C−オレエート1mM/2000CPM/nモルを含
有)75μ、100mMタウロコレート25μ、150mMトリス
(pH7.5)120μ及び試験アルギン酸溶液30μを37℃
で15分間恒温保持した。反応容器を4℃の氷浴中に配置
し、0.3N NaOH0.6ml及びベンゼン/クロロホルム/メタ
ノール(0.1/1.2/0.5)3mlの添加により、この検定を静
止させた(quenched)。この静止された反応物を30秒間
渦動させ、3000gで15分間遠心し、上部水相の1mlを6NHC
l0.025mlを有するアクアソル(Aquasol)−2(DuPon
t)7mlに添加した。この混合物を1分間渦動させ、14C
−オレエートを計測した。この計測を、コレステロール
エステラーゼを含有するがアルギン酸を含有しない試料
と比較して、阻害率を測定した。
この検定法に従つて、アルギン酸を10-1mg/ml〜10-4m
g/mlの阻害に関して試験した。第1表に記載のように、
この多糖類は、4μg/ml又は20nM(分子量240kDaと仮
定)のIC50を有した。
例2 アルギン酸の硫酸化は、種々の硫酸化(sulfated)誘
導体の製造(第1図)及びそのコレステロールエステラ
ーゼ阻害剤としての試験により示されているように、著
るしくその阻害能力を高める。
化合物2 アルギン酸ナトリウム(150mg)を、室温で、氷酢酸
(5cc)で2時間処理し、濾過しかつN,N−ジメチルホル
ムアミド(5ml)中に再懸濁させた。この撹拌溶液に、
室温で30分間にわたつて三酸化硫黄−ピリジン複合体
(1.5g)を添加し、生じた混合物を1晩(16時間)撹拌
した。次いで無水ピリジン(5ml)を添加し、硫酸化ア
ルギン酸をアセトン−メタノール(9:1)混合物100mlで
沈殿させた。この沈殿をH2O(50ml)中に溶かし、この
溶液のpH値を1N NaOHでpH8に調節した。アセトン−メタ
ノール(9:1)混合物(〜200ml)での再沈殿により、硫
酸化アルギン酸のナトリウム塩が得られた。この化合物
を、前記のように、コレステロールエステラーゼ阻害に
関して試験すると、これは、0.25μg/ml又は1.0nMのIC
50を有した(第1表及び第2図)。
化合物5 アルギン酸ナトリウム(1g)を脱イオン水100ml中に
溶かし、0.1M臭素溶液60mlを、撹拌しながら添加した。
混合物を室温で24時間撹拌し、引続き、この溶液のpH値
を、1N NaOHで8.0に調節した。分子量3500のカツト・オ
フ膜(cut−off membrane)を用いて、48時間、水(6
×4)に対する透析の後に、溶液を凍結乾燥させる
と、酸化生成物(第1表の化合物3)810mgが得られ
た。
水中の化合物3 575mgに、酢酸アンモニウム8g及びシ
アノホウ水素化ナトリウム8gを、撹拌しながら添加し
た。この混合物のpH値を0.1NHClにより6.0に調節し、40
℃で48時間撹拌を続けた。混合物を室温まで冷却の後
に、この溶液のpH値を1N HClを用いて4.0に調節し、室
温で更に2時間撹拌を続けた。この還元的アミノ化生成
物を無水エチルアルコールの添加により沈殿させた。こ
の沈殿を水(200cc)中に溶かし、2N NaOH溶液を用いて
pH値を9に調節した。エチルアルコール−アセトン(1:
1)500ccでのこの溶液の処理により、ゼラチン様物質が
得られたので、これを遠心により集めた。生じた混合物
を無水アルコール及びアセトンで数回洗浄し、凍結乾燥
させると、還元生成物(第1表の化合物4)532mgが得
られた。
化合物4の硫酸化を、前記の方法(化合物2参照)
で、三酸化硫黄−ピリジン複合体を用いて行なつた。こ
の硫酸化アルギン酸(第1表の化合物5)を、コレステ
ロールエステラーゼ阻害に関して試験すると、これは0.
025μg/ml又は0.10nMのIC50を有した(第1表及び第2
図)。
化合物6 酸化されたアルギン酸(500mg、化合物3)を、氷酢
酸(25ml)で2時間処理し、残分を、DMF(25ml)中に
懸濁させ、三酸化硫黄−ピリジン複合体5gを30分かかつ
て添加し、その間DMF溶液を4℃で撹拌した。反応混合
物を放置して室温まで昇温させ、これを、更に24時間撹
拌した。この反応混合物にピリジン(25ml)を加え、硫
酸化生成物を、この溶剤混合物(500cc)へのアセト
ン:メタノール(9:1)の添加により沈殿させた。残分
を水60ml中に溶かし、これを、1N NaOH溶液を用いてこ
の溶液のpH値を8に調節することにより、ナトリウム塩
に変えた。この溶液を、分子量3500のカツト・オフ膜を
用い、水(4×6)に対して48時間にわたつて透析さ
せ、凍結乾燥させると、硫酸化アルギン酸(第1表及び
第2図の化合物6)520mgが得られた。この化合物は、
0.06μg/ml又は0.025nMのIC50でコレステロールエステ
ラーゼを阻害した。
化合物7 文献(Larm,O.Larsson.,Scholander,E.Anderson,L.
G.,Holmes,E.及びSonderstrom.G.,1979,Carbohydrate R
esearch73;332)の記載に従つて、硫酸化アルギン酸
(第1表の化合物7)を製造した。この化合物は、0.10
μg/ml又は0.42nMのIC50で、コレステロールエステラー
ゼを阻害した。
アルギン酸のこの全ての硫酸化誘導体は、この天然と
多糖類と比べて、優れた阻害剤である。これらの結果
を、次表に挙げ、硫酸化が、阻害を20〜200倍高めるこ
とを示す。
第 1 表 試 料 IC50(nM) 増大係数 アルギン酸 20.0 1.0 化合物 2 1.0 20.0 化合物 5 0.10 200.0 化合物 6 0.25 80.0 化合物 7 0.42 48.0 例3 他の通常の多糖類も、硫酸化されると、コレステロー
ルエステラーゼの有効な阻害剤である。
ペクチン(2g)を氷酢酸で処理し、この多糖類をN,N
−ジメチルホルムアミド(25ml)中に再懸濁させ、撹拌
懸濁液を氷浴で0℃に冷却することにより、硫酸化ペク
チンを製造した。三酸化硫黄−ピリジン複合体(10g,Al
drich)を添加し、溶液の温度を、室温に達成させた。
更に3時間撹拌の後に、ピリジン(20ml)を加え、95%
エチルアルコール(〜300ml)で、この硫酸化多糖類を
沈殿させた。この沈殿を水中に溶かし、1N水酸化ナトリ
ウムでpH値を7.5に調節した。95%エタノールでの再沈
殿により、硫酸ペクチンのナトリウム塩1.8gが得られた
(測定値:C34.53;H4.54;O47.21;S0.77;Na8.31)。
この化合物をコレステロールエステラーゼ阻害に関し
て試験すると、これは、0.6μg/ml又は3.0nM(分子量20
0kDaと仮定)のIC50を有した。天然の硫黄化されていな
いペクチンは、コレステロールエステラーゼを阻害せ
ず、有効な阻害を得るためには硫黄化が重要であること
を示している。
生来のペクチンは、天然には、(1→4)結合D−ポ
リガラクツロネート配列の部分メチルエステルとして生
じる。このメチルエステルを、ペクチンエステラーゼで
の処理により遊離酸に変えた。詳細には、ペクチン1gを
0.1M NaCl100ml中に溶かした。pHを7.5に調節し、ペク
チンエステラーゼ(1.4mg、250単位、シグマ)を添加し
た。0.1N水酸化ナトリウム溶液を用いて、この反応混合
物のpH値を7.5に保持した。もはやpH値が変化しなくな
つたら(約2時間)、溶液を透析管に移し、水(4×
4)に対して1晩透析させた。この透析された溶液の凍
結乾燥により、加水分解されたペクチン820mgが得られ
た。メチルエステル分解生成物を、天然ペクチンに関す
る前記と同様な方法で硫酸化した。この硫酸化されたペ
クチンは、コレステロールエステラーゼを、0.04μg/ml
又は0.2nMのIC50で阻害した。
キチン(他の天然由来多糖類)も、硫酸化のための潜
在部位を有する。従つて、キチン300mgを、室温で氷酢
酸5mlで2時間処理し、不溶のキチンを集め、DMF10ml中
に再懸濁させた。三酸化硫黄−ピリジン複合体(3g)を
室温で添加し、この反応混合物を撹拌した。80時間後に
ピリジン5mlを添加し、溶液を更に30分間撹拌した。硫
酸化キチンを95%エチルアルコール(100ml)の添加に
より沈殿させ、固体を水100cc中に懸濁させ、この溶液
のpH値を、7.5に調節した。次いで、このキチン溶液を
水に対して48時間透析させた。この溶液を濾過し、澄明
な濾液を凍結乾燥させると、硫酸化キチン48mgが得られ
た。硫酸キチンは、ヒトコレステロールエステラーゼ
を、0.3nMのIC50(分子量300kDaと仮定)で阻害した。
キチンは、不溶であるので、キトサンを出発物質とし
て用いて、硫酸化された物質の量を増大させた。キトサ
ン(1g)を、室温で、氷酢酸20mlで2時間処理し、残分
をN,N−ジメチルホルムアミド25ml中に懸濁させた。こ
の撹拌溶液に、三酸化硫黄−ピリジン複合体(10g)を
室温で添加した。生じた混合物を2時間撹拌し、室温で
72時間保持した。ピリジン(20ml)を添加し、硫酸化キ
トサンをアセトン−メタノール(9:1)で沈殿させた。
次いで、これを水200ml中に溶かし、この溶液のpH値を2
N水酸化ナトリウム溶液で7.5に調節した。95%エチルア
ルコールでの再沈殿により、硫酸キトサンのナトリウム
塩を生じるから、これを水200ml中に再溶解させた。こ
の多糖類溶液を水(6×4)に対して48時間透析さ
せ、次いで凍結させると、硫酸キトサンのナトリウム塩
1.12gが得られた。コレステロールエステラーゼの阻害
剤として試験する際に、これは、0.3nMのIC50を示し
た。
他の市場で入手しうる硫酸化多糖類も阻害能力に関し
て試験した。従つて、硫酸セルロース(分子量約500kD
a)は、0.02nMのIC50を有し、硫酸デキストラン(分子
量500000)も0.02nMのIC50を有した。低分子量の硫酸デ
キストラン(分子量5000)は、著るしく弱い20nMのKiを
有した。これらの全ての硫酸化化合物に関するIC50を次
の第2表中にまとめる: 第 2 表 化合物 IC50(nM) 硫酸ペクチン 3.0 硫酸ペクチン(加水分解された) 0.2 硫酸キチン 0.16 硫酸キトサン 0.16 硫酸セルロース 0.02 硫酸デキストラン(a) 0.02 硫酸デキストラン(b) 20.0 (a) 分子量500000の硫酸デキストラン (b) 分子量5000の硫酸デキストラン 更に、以下の記載のようにして製造された硫酸アミロ
ペクチンは、コレステロールエステラーゼの阻害剤とし
ての作用をする。
機械的撹拌のための装置を備え、軟化(脱イオンさ
れ、蒸溜された又は水道水も使用できる)1100部を含有
するジヤケツト付き反応容器中に、ジヤガイモデンプン
から分別されたアミロペクチン275部を、撹拌しながら
添加した。30分の撹拌の後に、25(w)%NaOH水少量宛
で、pH値を約10.5〜11.0に調節した。温度は80゜Fであ
つた。
トリメチルアミン−三酸化硫黄複合体620部を1.5時間
にわたつてゆつくり添加した。同時に、pH値を11.0に保
持するように設計されたプログラム添加装置により25%
NaOH溶液を更に導入した。このプログラム添加を全反応
にわたつて保持した。
全てのトリメチルアミン−三酸化硫黄付加生成物の添
加の後に、この容器を閉じ、反応の間に形成されたいく
らかのトリメチルアミンの除去を開始するために12″水
柱の真空を施こした。同時に、1.5時間にわたつて連続
的に苛性アルカリの連続的ブログラム添加により、温度
を徐々に122゜Fまで高めた。pH11.0を保持するようにプ
ログラムされた苛性アルカリ添加を伴なう122゜Fでの11
時間後に反応は完結した。
次いで、真空を27″水銀柱まで高め、25%NaOH溶液の
プログラム添加によりpHを11に保持しながら、ストリツ
ピングによりトリメチルアミンを除去した。大体のトリ
メチルアミンが除去された後に、pHを約11に保持しなが
ら、水1150部を用いて水ストリツピングを開始した。
遊離のトリメチルアミン含分が100ppm以下まで減少し
た後に、真空を解除し、固体を25(w)%の濃度に、pH
を10.8〜11.0に調節した。次いで、生じた溶液を、連続
的に、膜としてのパーチメントを用いて軟水に対して透
析させて、デンプン固体に対して5%のNa2SO4の塩含分
にした。
この段階でのpH値は、約8であつた。次いで、生成物
を、入口温度450゜F、出口温度210゜Fを用いてスプレー
乾燥させた。
生じたスプレー乾燥された硫酸アミロペクチンは白色
粉末状であり、未反応のトリメチルアミンの痕跡残分の
存在から生じる臭い又は味がまつたくなかつた。
例4 ここに記載の硫酸化多糖類も、ヒト100kDaコレステロ
ールエステラーゼによるトリオレインの加水分解を阻害
する(第I部に記載と同じ検定法を用いたが、コレステ
アリルオレエートの代りにトリオレインを使用した)。
次の表に示されているように、トリオレイン加水分解の
阻害に関するIC50は、コレステリルオレエート加水分解
に関するそれとほぼ近似している。これらのデータは、
これらの化合物が、脂肪の吸収を遮断する有用な薬剤で
あることを示しており、同様にコレステロールの吸収に
関しても第3表に挙げる。
例5 ここに記載の硫酸化多糖類は、高められた温度で、そ
の阻害作用を長時間保持する。この特性は、それらを、
焼成条件下で安定にし、その適用のための有利なベヒク
ルを提供する。例えば、硫酸セルロース109mgをコーン
・マフイン・ミツクス(Gold Medel)198g(7oz)に添
加し、固体成分を充分に混合した。卵1個及びカツプ1/
3のミルクの添加の後に、このマフインミツクスを15回
撹拌した。この混合物を9個のマフイン容器中に入れ、
400゜のオーブン中で15分間焼いた。次の日に、1個の
マフインを粉砕し、水100mlを加え、15分間放置した。
この混合物を遠心し、澄明上澄みをコレステロールエス
テラーゼ阻害の有無に関して検定した。この溶液のIC50
は、この溶液を103〜104倍希釈の際に達成された。これ
らのデータは、この阻害剤が焼成条件下で安定であり、
焼成された物質から溶液中に放出されうることを示して
いる。
例6 まず、市販の寒天2gを、N,N−ジメチルホルムアミド
(25ml)中に懸濁させ、氷浴を用いて撹拌懸濁液を0℃
に冷却することにより、市販寒天から硫酸化寒天を製造
した。三酸化硫黄−ピリジン複合体(10g,Aldrich)を
添加し、放置して、この溶液の温度を室温に達成せしめ
た。更に3時間撹拌の後に、ピリジン(20ml)を添加
し、この硫酸化多糖類を95%エチルアルコール(〜300m
l)で、沈殿させた。この沈殿物を水中に溶かし、1N水
酸化ナトリウムでpH値を7.5に調節した。95%エチルア
ルコールを用いる再沈殿により、硫酸化寒天が得られ
た。
ボスネル(Bosner)等のProc.Natl.Acad.Sci.85、743
8(1988)の記載の従つて、ヒト膵臓コレステロールエ
ステラーゼを精製した。硫酸化寒天による膵臓コレステ
ロールエステラーゼ阻害を測定するために、膵臓コレス
テロールエステラーゼ(10μg/ml)50μ、コレステリ
14C−オレエート(1mM,2000CPM/nモル)を含有するホ
スフアチジルコリン ベシクル(vesicles)75μ、10
0mMタウロコレート25μ、150mMトリス(pH7.5)120μ
及び試験硫酸化寒天溶液30μを37℃で15分間恒温保
持した。反応容器を4℃氷浴中に配置し、0.3N NaOH0.6
ml及びベンゼン/クロロホルム/メタノール(1.0/1.2/
0.5)3mlの添加により、この検定を静止させた。静止さ
れた反応物を30秒間渦動させ、3000gで15分間遠心し、
上部水相1mlを、エクアソル(Aguasol)−2(DuPont)
7mlに、6N HCl0.025mlと共に添加した。この混合物を1
分間渦動させ、14C−オレエートに関して計測した。こ
の計測値を、コレステロールエステラーゼを含有するが
硫酸化寒天を含有しない試料と比較して、阻害率を測定
した。
この検定法に従つて、硫酸化寒天は、ヒト膵臓コレス
テロールエステラーゼに対する3.3×10-11M又は0.33nM
(分子量300kDaに対して)のIC50を有することが測定さ
れた。
このIC50は天然(非硫酸化)寒天に関しては3×10-8
M又は30nMであることが測定された。この阻害は、寒天
のアガロペクチンによる僅かな(<0.1%)汚染に依る
らしく、寒天の硫酸化された形は、大抵の寒天の市販製
品中に認められた。
例7 キトサンにより提示されたヒト膵臓コレステロールエ
ステラーゼの潜在阻害(0.3nM、例III)に関する構造的
基本を、多糖類環上の種々の位置で硫酸化された多数の
キトサン誘導体の製造により測定した(第3図)。第4
表に記載の要素を用いて5種の化合物を合成し、それら
の阻害活性を、前記の例6に記載の検定により測定し
た。5種の硫酸化された多糖類に関する構造活性関係を
次にまとめた。
データが示しているように、3−スルフエートの存在
は、ヒト膵臓コレステロールエステラーゼに対する、こ
れら多糖類による阻害活性を得るために必要かつ充分で
ある。しかしながら、2−位の硫酸化は、活性を低下
し、6−硫酸化は不必要である。
例8 結腸線癌(Colonic adenocarcinoma)細胞(CaCo−
2、ATCC)を、リポ蛋白質欠乏血清10(v/v)%を含有
するデユルベツコ・モデイフアイド・イーグル培地(Du
lbecco′s Modified Eagle′s Medium)中の25mMカバー
スリツプ上で、2×106細胞の密度に生長させた。この
カバースリツプを燐酸緩衝食塩水(PBS)で洗浄し、PBS
1.0ml、タウロコレート2mM及び牛血清アルブミン1%を
含有する35mmウエルに移した。次いでこの細胞を37℃
で、3Hコレステロール0.01uCi及び14C−コレステリルオ
レエート0.01uCi(これらは、ホスフアチジルコリンベ
シクル中に埋封された)と共に恒温保持した。対照ウエ
ルは、コレステロールエステラーゼを収容せず、実験セ
ツトは、牛72kDaコレステロールエステラーゼを収容し
た。種々の恒温保持時間で、カバースリツプを取り出
し、PBSで3回洗浄し、細胞をスクレーピングにより集
め、SDS0.1%を含有する250mMトリスグリシン緩衝液(p
H8.8)で洗浄する。細胞を遠心により集め、ペレツトを
100℃で5分間加熱し、次いで10分間音波処理をした。
遊離ステロールから又はコレステリルオレエートからの
コレステロールの吸収を、3H又は14Cに関するシンチレ
ーシヨン計測により測定した。第4図に示されているよ
うに、コレステロールエステラーゼは、コレステリルオ
レエートから誘導されたコレステロールの吸収に触媒作
用をし(第4a図)、これは、遊離コレステロールの吸収
にも触媒作用をした(第4b図)。双方の場合に、硫酸セ
ルロースは、著るしく細胞によるコレステロール吸収を
阻害する(第4a図及び第4b図、ロ)。
例9 硫酸セルロースを用いて、遊離コレステロールから又
はコレステリルオレエートからのコレステロール吸収の
阻害を生体内で試験した。6週間コレステリルオレエー
トを与えたウサギを12時間絶食させ、その胃内に経鼻胃
腸管を挿入した。トリス緩衝液中の硫酸セルロース溶液
(100mg/ml)5mlを添加し、引続きホスフアチジルコリ
ンベシクル中に混入された3Hコレステロール20uCi10ml
及び14Cコレステリルオレエートの20uCi10mlを添加し
た。次に、この経鼻胃腸管に付加的な硫酸セルロース溶
液(100mg/ml)5mlを流した。この管を取り除いた後に
耳静脈から採血し、時間及び血漿100μの関数とし
て、14C及び3Hに関して計測した。図から明らかなよう
に、硫酸セルロースは、遊離コレステロール又はコレス
テロールオレエートから誘導されたコレステロールの双
方の吸収を85%阻害する(第5図)。
例10 9匹のニユージイランド白ウサギ(2〜2.5kg)を、
通常のウサギ飼料で保持し、酵素的比色法(Wako Pure
Chemical Industries,Limited)を用いて測定する際
に、それらの血清コレステロールは21から66mg/dlに変
動することが判明した。次いで、これらのウサギを、各
3匹ずつの3群に分けた。1群に通常飼料を与え、第2
群にコレステロール飼料(5g/kg、ステロール中0.5%)
を与え、第3群にコレステリルオレエート飼料(8.66g/
kg、ステロール中0.5%)を与えた。1週間間隔で、耳
静脈から採血し(1.0〜1.5ml)、10μ試料中の血清コ
レステロールを2回測定した。第6a図に示されているよ
うに、通常飼料のウサギは、5週間の試験期間にわたつ
て血清コレステロールの変化を示さなかつた。他方、コ
レステロール飼料を与えたウサギは、同じ期間にわたつ
て、その血清コレステロール値は35倍の増加を経験し
た。この増加は、コレステリルオレエートを与えたウサ
ギではより顕著であつた(70倍)。これらのデータは、
コレステリルエステルから誘導されたコレステロール
が、遊離コレステロールよりも優先的に吸収されること
を示している(第6a図)。
この優先的吸収を第2の方法で開示した。前記の3群
の各々からの1匹のウサギを12時間絶食させた。この試
験ウサギに経鼻胃腸管を挿入し、ホスフアチジルコリン
ベシクル中に混入された3H−コレステロール20uCiの懸
濁液を含有するトリス緩衝液10mlを添加した。これに引
続き直ちに、同様な方法で14C−コレステリルオレエー
ト20uCiの10mlを添加した。次いで耳静脈から採血し、
血漿100μを14C及び3Hに関して計測した。図から明ら
かなように、放射能ラベルされたコレステリルオレエー
ト(第6b図)又は放射能ラベルされたコレステロール
(第6c図)は、コレステリルオレエートダイエツトで保
持されたウサギにおいて、優先的に吸収されている。
例11 ニユージイランド白ウサギ1匹を通常ウサギ飼料で保
持した。実験開始の2日前に、動物に、硫酸セルロース
を最終濃度0.5%を示すように添加した飼料を与えた。
次いで通常飼料で12時間後に、前記のように14C−コレ
ステリルオレエートを適用して実験を開始した。次い
で、常法で通常飼料を飲食させた。耳静脈から採血し、
放射能ラベルされたコレステロールを、シンチレーシヨ
ン計測により測定した。第7図に示されているように、
この実験過程にわたり、血清コレステロールの濃度は、
対照ウサギのそれと比較する際に硫酸セルロースを与え
たウサギにおいては50%低下した。更に、このラベルの
適用後4時間までは、実験動物の血清中にコレステロー
ルは現われなかつた。これとは対照的に、対照動物にお
いては、その適用後僅かに2時間でラベルが現われる。
例12 10mM NaCl、10mMトリス(pH7.2)中の市販の牛膵臓コ
レステロールエステラーゼを、同じ緩衝液で平衡化され
たヘパリン−セフアロース(1.5×10cm)に施与した。
更に、この樹脂を、100mMトリス(pH7.2)で洗浄するこ
とにより展開させると、全ての適用された蛋白質が実質
的に溶離されても、これら優先的工程のいずれにおいて
も活性は殆んど又は全く認められなかつた。280nmにお
ける吸収が0になつたら、この樹脂を、先の緩衝液と同
じ導電率を与えるのに充分な塩化ナトリウムを含有する
20mMタウロコール酸ナトリウムで洗浄した。この全活性
を数フラクシヨン中に溶離させた。この1精製工程で、
典型的に50〜100−倍の精製度で60〜80%の収率を提供
し、SDS−PAGE上で、67kDaで単一バンドを与える。
この均一な67kDa蛋白質500μgを、フロインドの完全
アジユバント中で乳化させ、ニユージイランド白ウサギ
に皮下注射した。21日後に、10mM燐酸ナトリウム、150m
M NaCl(pH7.1)の1ml中に溶かした蛋白質250μgの腹
腔内注射で追加免疫させた。10日後に、このウサギから
採血し、オクテルロニイプレート上で抗−コレステロー
ルIgGの存在を測定した。
この抗体の存在下に、ウシ72kDaコレステロールエス
テラーゼを検定した。典型的な検定において、コレステ
リル(14C)−オレエートベシクル75μ、稀釈された
抗体25μ、100mMタウロレート25μ、150mMトリス
(pH7.5)175μを試験管内で混合し、この反応混合物
に、37℃で酵素25μを添加することにより加水分解を
開始させた。5分後に、0.3N NaOH600μ及びベンゼン
/メタノール//クロロホルム(1/1.2/0.5)3mlの添加に
より、この反応を静止させた。混合の後に、この試料
を、遠心し、澄明水相1mlを取り出し、放射能を計測し
た。対照活性は、添加抗体の不在下で測定した。この報
告によれば、67kDaコレステロールエステラーゼに対す
る抗体を含有する血清は、ウシ72kDa酵素の潜在阻害剤
であることが判明した。従つて、この血清の105倍稀釈
は、50%阻害を生じた。
前記のことから、説明の目的で、本発明の特定の態様
がここに記載されているが、本発明の思想及び範囲を逸
脱することなく、種々の変更が可能である。従つて、本
発明は、請求の範囲による以外は限定されるものではな
い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 39/395 D // C12N 9/99 (72)発明者 スピルバーグ,カーティス エイ. アメリカ合衆国 ミズーリ 63017 チェ スターフィールド ウィロー リッジ レ イン 2230

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非被吸収性コレステロールエステラーゼ抑
    制剤を含有することを特徴とするコレステロールの腸管
    吸収を抑制する薬剤。
  2. 【請求項2】膵臓コレステロールエステラーゼを抑制す
    るための合成非被吸収性硫酸化多糖類の有効量を含有す
    ることによりなるコレステロールの吸収を減少させるた
    めの請求項1記載の薬剤。
  3. 【請求項3】非被吸収性多糖類が3−硫酸化非被吸収性
    多糖類である請求項2記載の薬剤。
  4. 【請求項4】3−硫酸化非被吸収性多糖類が合成非被吸
    収性3−硫酸化アルギン酸、ペクチン、アミロペクチ
    ン、キチン、デキストラン、セルロース、寒天又はキト
    サンである請求項3記載の薬剤。
  5. 【請求項5】硫酸化したセルロース、寒天、アミロペク
    チン、キチン、キトサン、ペクチン又はアルギン酸の有
    効量を含有することを特徴とするコレステロール吸収を
    減少させる薬剤。
  6. 【請求項6】硫酸デキストラン(分子量200000より大)
    の有効量を含有することを特徴とするコレステロール吸
    収を減少させる薬剤。
  7. 【請求項7】脾臓コレステロールエステラーゼを抑制す
    るための分子量が20kDaより大きい合成非被吸収性硫酸
    化多糖類の有効抑制量を含有することを特徴とするコレ
    ステロールの吸収を減少させる薬剤。
  8. 【請求項8】合成非被吸収性コレステロールエステラー
    ゼ抑制剤の有効量を含有することを特徴とするコレステ
    ロールの吸収を減少させる摂取可能な食物製品。
  9. 【請求項9】消化管中で膵臓コレステロールエステラー
    ゼを抑制するために20kDaより大きい分子量を有する合
    成非被吸収性3−硫酸化多糖類の有効量を含有する請求
    項8記載の摂取可能な食物製品。
  10. 【請求項10】合成非被吸収性3−硫酸化多糖類が合成
    非被吸収性3−硫酸化アルギン酸、ペクチン、アミロペ
    クチン、キチン、デキストラン、セルロース、寒天又は
    キトサンである請求項8記載の摂取可能な食物製品。
  11. 【請求項11】消化管中で膵臓コレステロールエスラー
    ゼを抑制するために有効量の合成非被吸収性3−硫酸化
    セルロース、ペクチン、アルギン酸、寒天、キチン、キ
    トサン、アミロペクチン又はデキストランを含有するこ
    とを特徴とするコレステロールの吸収を減少させる摂取
    可能な食物製品。
  12. 【請求項12】有効量の合成非被吸収性硫酸化多糖類を
    有効量の被吸収性コレステロール合成遮断剤と組合せて
    含有することを特徴とする血清コレステロールレベルを
    低下させる医薬組成物。
  13. 【請求項13】有効量の合成非被吸収性硫酸化多糖類を
    有効量のトリグリセリドリパーゼ抑制剤と組合せて含有
    することを特徴とする血清コレステロールレベルを低下
    させる医薬組成物。
  14. 【請求項14】有効量の合成非被吸収性硫酸化多糖類を
    有効量の脂肪アシルコレステロールO−アシルトランス
    フェラーゼ抑制剤と組合せて含有することを特徴とする
    血清コレステロールレベルを低下させる医薬組成物。
  15. 【請求項15】コレステロールエステラーゼに対する抗
    体の有効量を含有することよりなるコレステロールの吸
    収を減少させる請求項1記載の薬剤。
  16. 【請求項16】硫酸化イオウ交換樹脂の有効量を含有す
    ることよりなるコレステロールの吸収を減少させる請求
    項1記載の薬剤。
  17. 【請求項17】10000ダルトンより大きい分子量を有す
    る3−硫酸化多糖類の有効抑制量を含有することを特徴
    とする膵臓コレステロールエステラーゼ阻止剤。
  18. 【請求項18】3−硫酸化多糖類が100000ダルトンより
    大きい分子量を有する請求項17記載の薬剤。
  19. 【請求項19】3−硫酸化多糖類が500000ダルトンより
    大きい分子量を有する請求項17記載の薬剤。
  20. 【請求項20】3−硫酸化多糖類が3−硫酸化アルギン
    酸、ペクチン、アミロペクチン、キチン、デキストラ
    ン、セルロース、寒天又はキトサンである請求項17記載
    の薬剤。
  21. 【請求項21】少なくとも1種の非被吸収性のコレステ
    ロールエステラーゼ抑制剤と少なくとも1種のトリグリ
    セリドリパーゼとからなる、コレステロールの腸管吸収
    を抑制する摂取可能な組成物。
  22. 【請求項22】少なくとも1種の非被吸収性のコレステ
    ロールエステラーゼ抑制剤と少なくとも1種の脂肪アシ
    ルコレステロール−O−トランスフェラーゼの抑制剤と
    からなる、コレステロールの腸管吸収を抑制する摂取可
    能な組成物。
  23. 【請求項23】少なくとも1種の非被吸収性のコレステ
    ロールエステラーゼ抑制剤と少なくとも1種のコレステ
    ロール合成遮断剤とからなる、コレステロールの腸管吸
    収を抑制する摂取可能な組成物。
JP2506819A 1989-04-20 1990-04-20 コレステロール吸収を抑制する薬剤、食物製品及び組成物 Expired - Lifetime JPH0819001B2 (ja)

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