JP2002223727A - 機能性食品 - Google Patents

機能性食品

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JP2002223727A
JP2002223727A JP2001024458A JP2001024458A JP2002223727A JP 2002223727 A JP2002223727 A JP 2002223727A JP 2001024458 A JP2001024458 A JP 2001024458A JP 2001024458 A JP2001024458 A JP 2001024458A JP 2002223727 A JP2002223727 A JP 2002223727A
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hyaluronic acid
fucoidan
functional food
test
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JP2001024458A
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English (en)
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Yasunori Takiguchi
靖憲 滝口
Shiro Rikitake
史朗 力武
Tomohiro Yamagata
知広 山形
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Libatape Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Libatape Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒアルロン酸及びフコイダンの有用な作用効
果を著しく向上させる。 【解決手段】 鶏冠より抽出された、又は発酵法で製造
されたヒアルロン酸と褐藻類より抽出されたフコイダン
を有効成分として含有する機能性食品。 【効果】 本発明の機能性食品は血清中の全コレステロ
ール、中性脂肪を低下させ、HDL-コレステロールを増加
させる等の栄養増強効果、又有用腸内細菌であるラクト
バチルス菌、ビフィズス菌等の乳酸菌を増加させ便秘解
消、優れた体調調節機能や、美肌促進の効果等を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は機能性食品に関する
ものであり、より具体的にはヒアルロン酸及びフコイダ
ンを含むことを特徴とする機能性食品に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】最近の健康促進ブームにより、色々な生
理的作用を有する機能性食品が市販されており、これら
の中でも腸内細菌フローラーの改善等のためにオリゴ
糖、食物繊維等の糖類の利用が最近盛んになっている。
【0003】又、機能性食品の中には、特開平5-11
1367号公報、特開2000-102362号公報に
示す如く、化粧品の原料として従来使用されていた酸性
ムコ多糖類のヒアルロン酸を含有成分としたものもあ
る。上記公報に示す食品は、ヒアルロン酸等を食品とし
て経口摂取し、種々の活性化作用により同じ美肌効果を
だそうとするものであり、これらの発明の食品では高分
子量のヒアルロン酸は腸管吸収されないので高温、高圧
処理、或いは酵素処理で低分子化して腸管吸収をしやす
くしている。ここで、ヒアルロン酸は関節液、臍帯、皮
膚、眼の硝子体等に含まれ、その機能は細胞間隙に水を
保持したり、組織内にジエリー状のマトリックスを形成
して細胞を保持したり、皮膚の保湿性を維持して柔軟性
を保持したりし、更にヒアルロン酸は加齢とともに減少
するため皮膚の潤いを保つ保湿目的の化粧品として利用
されてきた。
【0004】更に、機能性食品の中には、特開平7-1
38166号公報、特開平10-165114号公報、
再公表特許W097/47208号公報、特開平10-2
87571号公報、特開平11-228602号公報に
示す如くフコイダンを利用することがあり、フコイダン
は、アポトーシス(癌細胞を殺す)、食感がよくなる、
ヘリコバクター・ピロリ菌の胃粘膜上皮細胞への接着を
阻害する、免疫力強化等の生理的効果が確認されてい
る。ここで、フコイダンは、褐藻類に含有される多糖類
成分の総称で部分的に硫酸化されたフコースを主構成成
分とするものであり、フコイダンの1つは一部硫酸化さ
れたフコースからなり、一部ウロン酸を含む構造式が示
されている(Glycoconjugate Journal 16 19 (199
9))。又昆布由来のフコイダンとしてウロン酸を含まな
いF-フコイダンやウロン酸を含むU-フコイダンが示され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、経口摂
取したヒアルロン酸及びフコイダンが動物の体内で利用
されるという確証あるデーターは殆どなく、しかも、種
々の有用な作用効果を一層高めることが求められてい
た。
【0006】本発明は、種々の有用な作用効果を著しく
向上させることを目的としてなされた機能性食品であ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の機能
性食品は、ヒアルロン酸及びフコイダン含有物を含むも
のである。
【0008】本発明の請求項2の機能性食品は、全体の
1の重量に対して、ヒアルロン酸の重量比を0.04〜
0.60、フコイダンの重量比を0.005〜0.36
0にしたものである。
【0009】本発明の請求項3の機能性食品は、ヒアル
ロン酸の分子量を60万から200万にしたものであ
る。
【0010】本発明の請求項4の機能性食品は、ヒアル
ロン酸が鶏冠より抽出されたものからなるものである。
【0011】本発明の請求項5の機能性食品は、ヒアル
ロン酸が、Streptococcus zoopidemicus、Streptococcu
s equisimilisの少なくとも一方の微生物の発酵により
製造されたものからなるものである。
【0012】本発明の請求項6の機能性食品は、フコイ
ダン含有物が、褐藻類のオキナワモズク属、イシモズク
属、モズク属、コンブ属、カジメ属、アラメ属、ワカメ
属、ヒバマタ属のうち少なくとも1種以上より抽出され
たものからなるものである。
【0013】本発明の機能性食品を経口摂取した際に
は、ラクトバチルス菌やビフィズス菌の乳酸菌の増加に
よる便秘の防止や大腸癌の予防、血清中のコレステロー
ルの低減及びHDLコレステロール(善玉コレステロー
ル)の増加による血管の動脈効果の予防、肌荒れの防止
や小皺の改善等の美容作用を生じる。
【0014】この中で、ラクトバチルス、ビフィズス菌
等の乳酸菌が増殖していることはヒアルロン酸及びフコ
イダンが乳酸菌により代謝を受け何らかの物質に変化さ
れ腸管より消化、吸収されることを示唆しており、具体
的には、ヒアルロン酸、フコイダンの高分子化合物は消
化酵素によって消化されず、そのまま大腸に到達し、そ
こでラクトバチルス菌、ビフィズス菌等の乳酸菌に利用
され、これらの乳酸菌の増殖を促進し、酢酸、乳酸等の
脂肪酸を生成すると考えられる。従って、これらの脂肪
酸は腸内のpHを酸性にして便秘の防止、大腸癌等を予防
し、腐敗菌等の有害菌の増殖を阻止し、腸内環境を浄化
する等の働きがあり、次のようにいわれているプレバイ
オテイクスに該当する。「結腸内の有用菌の増殖を促進
したり、或いは有害菌の増殖を抑制し、その結果、腸内
浄化作用によって宿主の健康に有利に作用する難消化性
食品成分―プレバイオテイクス」(光岡知足;腸内フロ
ーラと健康 p171, 学会センター)。
【0015】又、血清中の総コレステロールが低下する
ことは、血清中のコレステロールを胆汁酸へ代謝するよ
うヒアルロン酸及びフコイダンが胆汁酸の排泄作用を促
進している可能性が示唆される。
【0016】更に、肌あれの防止、小皺の改善効果等の
美容作用は、前述の如き腸内細菌の改善による便秘の改
善、体調の好調維持等と共に皮膚中のヒアルロン酸の増
加が一因になっている可能性が考えられる。
【0017】更に又、ヒアルロン酸とフコイダンとの相
乗効果の作用は、両者ともかなりの高分子の多糖類でヒ
アルロン酸はN-アセチルグルコサミン基をフコイダンは
硫酸基を有するポリアニオンであることから、この両ア
ニオン基の相互作用により腸内フローラの代謝活性が改
善され、特に腸内フローラのバランスの改善が著しくさ
れたものと推察される。又、両者の分解物も代謝系に良
い結果を与え結果的に総コレステロールの低下等の効果
をだしていると考えられる。
【0018】以上のことから、本発明の機能性食品を経
口摂取した際には、ヒアルロン酸及びフコイダンの成分
の相乗効果により、各成分の個々の効果を足したものよ
りも、便秘の防止や大腸癌の予防、血管の動脈効果の予
防、肌荒れの防止や小皺の改善等の種々の有用な作用効
果を著しく高めることができる。
【0019】更に、ヒアルロン酸の分子量を60万から
200万にすると、50万以下の低分子量のものに比べ
て腸内のラクトバチルス菌、ビフィズス菌を増加させる
ので種々の有用な作用を一層高めることができる。
【0020】ヒアルロン酸を鶏冠より抽出し若しくは微
生物の発酵により製造させると、従来、ヒアルロン酸を
50万以下の分子量にするために必要であった高圧、高
温、酵素の処理を不要にし、製造コストを低減すること
ができる。
【0021】フコイダン含有物が、褐藻類のオキナワモ
ズク属、イシモズク属、モズク属、コンブ属、カジメ
属、アラメ属、ワカメ属、ヒバマタ属のうち少なくとも
1種以上より抽出されたものからなると、種々の有用な
作用を更に一層高めることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の機能性食品を実施
する形態例を説明する。
【0023】本発明の機能性食品を製造する場合には、
始めにヒアルロン酸、フコイダン含有物、賦形剤等を準
備する。
【0024】ここで、準備されるヒアルロン酸は、鶏冠
を生の状態で細断してリパーゼとプロテアーゼ等の酵素
により処理し、鶏冠に含有される脂肪を分解することに
よって、分子量60万から200万で高純度に製造され
ており、Streptococcus zoopidemicus、Streptococcus
equisimilis等の微生物の発酵により製造させてもよ
い。なお、ヒアルロン酸は当然に安全性が高く、食品添
加物の規格に合格したものである。ここで、表1には本
発明の実施例で採用した鶏冠由来のヒアルロン酸の分析
値を示す。
【0025】ヒアルロン酸の分析値
【表1】
【0026】又、準備されるフコイダン含有物は、水、
酸性水、アルカリ水或いは親水性有機溶液等の溶媒を単
独もしくは様々に組合せることにより、褐藻類のオキナ
ワモズク属、イシモズク属、モズク属、コンブ属、カジ
メ属、アラメ属、ワカメ属、ヒバマタ属等の少なくとも
1つを約50℃〜100℃で攪拌して抽出製造されてお
り、粗抽出物を精製する場合はイオン交換樹脂、ゲルろ
過等のクロマト法、塩化セチルピリジウム、カルシウム
等の塩による沈殿法、ケイソウ土等による吸着法等を用
いている。ここで、表2には、本発明の実施例で採用し
た、オキナワモズクから抽出のフコイダンの分析値を示
す。なお、採用するフコイダン含有物は、粗抽出物を用
いても良いし、粗抽出物からの精製物を用いてもよい。
又、フコイダン含有物を得る方法は特に限定するもので
なく、他の手段でもよい。
【0027】フコイダン含有物の分析値
【表2】
【0028】更に、賦形剤は、デキストリン、コーンス
ターチ、乳糖、還元麦芽等水飴、ショ糖エステル、パラ
チノース、ゼラチン、セルロース等、エリスリトール、
グルコース、キシリトール、マンニトール等から選択さ
れるものを用い、又、適宜、クエン酸、酒石酸等のpH調
節剤、種々の香料、ソルビン酸等の保存料、乳化剤等を
使用する。
【0029】ヒアルロン酸、フコイダン含有物、賦形剤
等を準備した後には所定量に秤量して攪拌器により混合
し、混合物を打錠器により打錠して所定の形状にし、衣
を付けるよう下掛け及び中掛けを行って乾燥及び選別
し、上掛け、コーティング、風乾等の処理を経て美容食
品の錠剤を完成させる。なお、機能性食品は、錠剤のみ
ならず、顆粒剤、細粒剤、散剤、カプセル剤、トローチ
剤等の固形製剤、乳剤、シロップ剤、懸濁剤等の液製剤
等にすることもできる。
【0030】ここで、機能性食品に含まれるヒアルロン
酸、フコイダンの各成分等の重量比は、全体の1の重量
に対してヒアルロン酸を0.04〜0.60、好ましく
は0.10〜0.30と、全体の1の重量に対してフコ
イダンを0.005〜0.360、好ましくは0.03
〜0.20としている。なお、フコイダンの重量比は、
フコイダン含有物中のフコイダン含量を基準にしてい
る。
【0031】次に、本発明の機能性食品を用いた各試験
について説明するが、本発明はこれら試験に限定されな
い。なお、試験での配合割合は特に断らないかぎり重量
%で表示される。
【0032】《試験1》試験1は、ラットを用いたヒア
ルロン酸の消化吸収試験である。 1)試験区と試験方法 ラットを用いたヒアルロン酸(以下HA)の消化吸収試験
を次の様にして行った。初体重65g(0.64N)内
外のウィスター系雄ラットを供試動物とし一群10匹を
用いた。試験区は表3に示す組成の飼料を用いた。
【0033】飼料組成(%)
【表3】
【0034】試験区1はセルロース粉末2%を添加した
対照食区と、試験区2はセルロース粉末の代りに鶏冠由
来の分子量約100万の高分子HAを2%添加の高分子HA
食2%区と、試験区3は分子量5〜10万の低分子HAを
2%添加の低分子HA食2%区と、試験区4はフコイダン
を2%添加のフコイダン食区と、試験区5は分子量約1
00万の高分子HA1%とフコイダン1%の混合食区とし
た。各群とも一週間予備飼育をした後、各試験食で飼育
した。飼料及び飲料水は自由に摂取させた。
【0035】2)消化試験 飼育開始後3週齢目に実施した。結果を表4に示す。数
値は平均値±標準偏差で示している。糞中のHAの定量は
次の様にして行った。(糞中よりの抽出方法)乾燥粉末
糞500mg(4.9×10-3N)を精秤し、クロロホル
ム:メタノール=2:1の混液で、更にエタノールで脱
脂した。これを蒸留水に懸濁させ更に除蛋白のためにト
リクロロ酢酸を加え冷却した後4℃で遠心分離し上澄液
を透析し、透析内液を試験液とした。 (電気泳動法)上記試験液を畑・木幡の方法(Anal.Che
m.,45 462(1972))に準じてセルロースアセテ
ート膜による電気泳動法でヒアルロン酸を分析した。ヒ
アルロン酸を各々0.10mg/ml、0.25mg/ml、0.
50mg/mlの濃度に溶解し標準液として3μl をスポッ
トして電気泳動を行い各標準液の濃度をデンシトメター
で測定し標準曲線を作製する。試験液も3μlをスポッ
トして同様な泳動を行い標準曲線よりヒアルロン酸の濃
度を算出した。
【0036】
【表4】 試料摂取量は試験区1はセルロース、試験区2、3はヒ
アルロン酸としての摂取量を示している。
【0037】分析一日あたりの飼料摂取量はヒアルロン
酸食区は対照区と大差はなかった。排泄糞量はヒアルロ
ン酸区は対照区よりも明らかに低かった。これは対照区
のセルロースが消化されなくて排泄されたのに対しヒア
ルロン酸は消化されているのでトータル排泄糞量は少な
くなったと考えられる。糞中のヒアルロン酸量は1.4
〜2.5mg/日であった。これより計算すると摂取され
たヒアルロン酸は殆ど何らかの形で消化されていること
が明らかである。吸収率ではヒアルロン酸の分子量によ
る差はなかった。この結果よりヒアルロン酸は分子量に
関係なく消化吸収され食品として利用されることが明ら
かになった。水分量が対照区が多いのは排泄されたセル
ロースが水分を抱き込む形になっているものと推定され
る。
【0038】《試験2》試験2は、腸内細菌に及ぼす本
発明品の影響について代表的な腸内細菌であるラクトバ
チルス菌とビフィズス菌に関して検討したものある。表
3の試験区1より試験区5までの飼料組成で飼育し飼育
開始より45日目にメンブタール麻酔下、心臓から採血
した。直ちに内容物を含む盲腸を摘出し氷冷下盲腸内容
物1gを9mlの嫌気性希釈液に混和した。これを10-1
希釈液とし順次10倍希釈を行い10-1〜10-8希釈液
を調整した。盲腸内の細菌フローラーの測定には光岡の
方法に従って行った。ラクトバチルス菌の培養はGAMブ
イヨン(日水製)を用い、ビフィズス菌の場合は簡易嫌
気培養法としてガスパウチ法で行った。
【0039】菌数は盲腸内容物1g当りの常用対数(例
えば8は108を表す)で表し、結果を表5に示す。各
測定値は菌数の平均値±標準偏差で示している。
【0040】腸内細菌の変遷
【表5】
【0041】ラクトバチルス菌の場合は高分子ヒアルロ
ン酸食区では明らかに対照区に比較して10倍以上の増
加であった。低分子ヒアルロン酸食区は有意差は認めら
れないが、フコイダン食区はやや増加した。高分子ヒア
ルロン酸1%とフコイダン1%の混合食区はどの区より
も増加が大であり、相乗効果が現れた。一方、ビフィズ
ス菌の場合は高分子ヒアルロン酸食区では明らかに対照
区に比較して70倍位の増加であった。低分子ヒアルロ
ン酸食区とフコイダン食区は10倍以上の増加であっ
た。高分子ヒアルロン酸1%とフコイダン1%の混合食
区はどの区よりも増加が大であり、相乗効果が現れた。
【0042】《試験3》試験3は、血清コレステロール
の代謝に及ぼす影響について同じ様にラットで検討した
ものである。表3の飼料組成にコレステロールを0.5
%添加した飼料で45日間飼育した。一群は5匹であ
る。飼育終了後心臓採血後血清を分離し、直ちに肝臓と
他の臓器を摘出し分析するまで−80℃に保存した。血
清中の総コレステロール、遊離コレステロール、HDL-コ
レステロール、トリアシルグリセロール(中性脂肪)及
びリン脂質を市販テストワコーで測定した。結果を表6
に示す。
【0043】血清脂肪組成(mg/dl)
【表6】
【0044】血清中の総コレステロールはヒアルロン酸
食区、フコイダン食区とも対照食区に比較して明らかに
低下していた。特に高分子ヒアルロン酸食区の低下は著
しかった。高分子ヒアルロン酸1%とフコイダン1%の
混合食区は同じ添加量のどの区よりも効果が大きく、相
乗効果が顕著に現れている。遊離コレステロールでも同
じ傾向であった。HDL-コレステロール(善玉コレステロ
ール)はヒアルロン酸食区では低下するがフコイダン食
区は増加し、ヒアルロン酸1%とフコイダン1%の混合
食区は更に増加し、相乗効果が顕著に現れている。トリ
シアシルグリセロールについては大きな変化は見られな
かった。リン脂質はヒアルロン食区では影響はなかった
がフコイダン食区では低下し、ヒアルロン酸1%とフコ
イダン1%の混合食区では総コレステロールの場合と同
様に相乗効果が現れた。
【0045】《試験4》試験4は、本発明品をパネルリ
ストに用いた際における肌の状態と便通の美容作用の有
無を示すものである。表7に示す配合割合の成分を混和
後常法により顆粒化した試作品及び本発明品の食品組成
物を調製した。各試験区の食品組成物を各区30人の女
性パネラーに50日間、毎日4g(39.2×10
-3N)ずつ摂取してもらい肌の状態と便通の変化を観察
した。50日後の結果を表8に示す。
【0046】食品配合割合(%)
【表7】
【0047】パネルテスト結果(人/30人)
【表8】
【0048】ヒアルロン酸、フコイダン単独食区でも肌
の改善、便秘の改善はみられたが、ヒアルロン酸とフコ
イダンの混合食区の改善の効果は著しく相乗効果が現れ
ていることを示している。なお、本発明品の機能性食品
の摂取量は0.02〜20g/kg・日が望ましい。
【0049】試験1〜試験4に示すように、本発明の機
能性食品は、経口摂取することにより、腸内に対して有
用なラクトバチルス菌及びビフィズス菌等の乳酸菌を増
加させることを初めて明らかにし、又、血清中のコレス
テロールを低減させると共にHDLコレステロール(善
玉コレステロール)を増加させることを見出し、更に、
アポトーシス(癌細胞を殺す)、食感がよくなる、ヘリ
コバクター・ピロリ菌の胃粘膜上皮細胞への接着を阻害
する、免疫力強化等のフコイダンの生理的作用をヒアル
ロン酸との相乗効果により一層高めることも分かった。
更に又、ヒアルロン酸の分子量は今まで利用性から考え
て50万以下の低分子のものが適当とされてきたが、本
発明により100万前後のものでも十分にヒアルロン酸
は腸内で利用されることが判明し、むしろ高分子のもの
が低分子のものより腸内のラクトバチルス菌、ビフィズ
ス菌の増加に効果を発揮し、美容作用をパネリストの肌
の触感テストや便秘テストのみならず科学的に立証し
た。
【0050】従って、本発明の機能性食品を経口摂取し
た際には、ヒアルロン酸及びフコイダンの成分の相乗効
果により、各成分の個々の効果を足したものよりも、便
秘の防止や大腸癌の予防、血管の動脈効果の予防、肌荒
れの防止や小皺の改善等の種々の有用な作用効果を著し
く高めることができる。
【0051】本発明の機能性食品は、全体の1の重量に
対して、ヒアルロン酸の重量比を0.04〜0.60、
フコイダンの重量比を0.005〜0.360とする
と、便秘の防止や大腸癌の予防、血管の動脈効果の予
防、肌荒れの防止や小皺の改善等の種々の有用な作用を
確実に得ることができる。ここで、全体の1の重量に対
して各成分の重量比を上記範囲より大きくすると、有用
な作用が低減する傾向にあると共に製造コストが増加す
るという問題があり、全体の1の重量に対して各成分の
重量比を上記範囲未満にすると、有用な作用が著しく低
減する。ちなみに全体の1の重量に対してヒアルロン酸
の重量比を0.10〜0.30、フコイダンの重量比を
0.03〜0.20にした場合には、特に優れた有用な
作用を得ることができる。
【0052】ヒアルロン酸の分子量を60万から200
万にすると、50万以下の低分子量のものに比べて腸内
のラクトバチルス菌、ビフィズス菌を増加させるので種
々の有用な作用を一層高めることができる。
【0053】ヒアルロン酸を鶏冠より抽出し若しくは微
生物の発酵により製造させると、従来、ヒアルロン酸を
50万以下の分子量にするために必要であった高圧、高
温、酵素の処理を不要にし、製造コストを低減すること
ができる。
【0054】フコイダン含有物が、褐藻類のオキナワモ
ズク属、イシモズク属、モズク属、コンブ属、カジメ
属、アラメ属、ワカメ属、ヒバマタ属のうち少なくとも
1種以上より抽出されたものからなると、種々の有用な
作用を更に一層高めることができる。
【0055】なお、本発明の機能性食品は、上述の形態
例のみ限定されるものではなく、他の機能材を加えても
よいこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内に
おいて種々変更を加え得ることは勿論である。
【0056】
【発明の効果】本発明の機能性食品によれば、下記の如
き種々の優れた効果を奏し得る。
【0057】(I)本発明の機能性食品を経口摂取した
際には、ヒアルロン酸及びフコイダンの成分の相乗効果
により、各成分の個々の効果を足したものよりも、便秘
の防止や大腸癌の予防、血管の動脈効果の予防、肌荒れ
の防止や小皺の改善等の種々の有用な作用効果を著しく
高めることができる。
【0058】(II)ヒアルロン酸の分子量を60万か
ら200万にすると、50万以下の低分子量のものに比
べて腸内のラクトバチルス菌、ビフィズス菌を増加させ
るので種々の有用な作用を一層高めることができる。
【0059】(III)ヒアルロン酸を鶏冠より抽出し
若しくは微生物の発酵により製造させると、従来、ヒア
ルロン酸を50万以下の分子量にするために必要であっ
た高圧、高温、酵素の処理を不要にし、製造コストを低
減することができる。
【0060】(IV)フコイダン含有物が、褐藻類のオ
キナワモズク属、イシモズク属、モズク属、コンブ属、
カジメ属、アラメ属、ワカメ属、ヒバマタ属のうち少な
くとも1種以上より抽出されたものからなると、種々の
有用な作用を更に一層高めることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 35/80 A61K 35/80 Z A61P 1/10 A61P 1/10 3/06 3/06 9/10 101 9/10 101 17/00 17/00 35/00 35/00 (72)発明者 山形 知広 熊本県鹿本郡植木町岩野45番地 リバテー プ製薬株式会社内 Fターム(参考) 4B018 MD33 MD67 MD69 MD85 ME04 ME11 MF01 MF13 4C086 AA01 AA02 EA20 EA25 MA02 MA04 MA52 NA05 ZA45 ZA66 ZA69 ZA72 ZA89 ZB26 ZC33 ZC75 4C087 BB33 BC61 CA14 CA34 MA02 MA52 NA05 ZA45 ZA66 ZA69 ZA72 ZA89 ZB26 ZC33 ZC75 4C088 AA13 AC05 BA12 CA02 CA03 MA04 MA52 NA05 ZA45 ZA66 ZA69 ZA72 ZA89 ZB26 ZC33 ZC75

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒアルロン酸及びフコイダン含有物を含
    むことを特徴とする機能性食品。
  2. 【請求項2】 全体の1の重量に対して、ヒアルロン酸
    の重量比を0.04〜0.60、フコイダンの重量比を
    0.005〜0.360にした請求項1記載の機能性食
    品。
  3. 【請求項3】 ヒアルロン酸の分子量を60万から20
    0万にした請求項1又は2記載の機能性食品。
  4. 【請求項4】 ヒアルロン酸が鶏冠より抽出されたもの
    からなる請求項1、2又は3記載の機能性食品。
  5. 【請求項5】 ヒアルロン酸が、Streptococcus zoopid
    emicus、Streptococcus equisimilisの少なくとも一方
    の微生物の発酵により製造されたものからなる請求項
    1、2又は3記載の機能性食品。
  6. 【請求項6】 フコイダン含有物が、褐藻類のオキナワ
    モズク属、イシモズク属、モズク属、コンブ属、カジメ
    属、アラメ属、ワカメ属、ヒバマタ属のうち少なくとも
    1種以上より抽出されたものからなる請求項1又は2記
    載の機能性食品。
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