JP2816726B2 - 腸内環境改善用組成物 - Google Patents

腸内環境改善用組成物

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、肝性脳症及び/又は大腸癌を治療/予防す
るうえで重要な働きをしている腸内の環境を改善する剤
に関するものである。
更に詳細には、本発明は、腸管内全域に亘り腸管内pH
及び腐敗産物を効率よく低下せしめ、もって肝性脳症及
び/又は大腸癌の治療、予防及び/又はその症状を緩和
するものである。
したがって本発明に係る剤は、栄養食品、保健剤、機
能性食品ないし医薬としてきわめて有用である。
(従来の技術及び問題点) ヒトの腸管内には多種類の細菌が存在し、いわゆる善
玉菌、悪玉菌といわれる菌種(属)が存在することは既
によく知られているところである。
善玉菌の代表であるビヒドバクテリウム(Bifidobact
erium)属菌は大腸内にて乳酸、酢酸を生成し、大腸内
のpHを下げている。pHの低下は、病原菌の感染を防ぎ、
またぜん動運動を亢進させる。また悪玉菌の発育が抑制
され、その結果アンモニア、フェノール類、インドール
類、ニトロソ化合物等の発がん物質等の腐敗産物の生成
が抑制され、またそれら腐敗産物の吸収も低下されると
されている。これらの物質は、直接的には腸管内膜を刺
激して発癌の一因となり、間接的には吸収されて血液に
て運搬され、肝、腎、脳等の臓器における刺激あるいは
負荷を増大していると考えられている。
これらの物質の内、例えば血中のアンモニア、低級脂
肪酸(イソ酪酸、イソ吉草酸等)は、腸管内細菌によっ
て生成され肝性脳症惹起因子となることが知られている
(「消化器外科セミナー」17:117〜138(1984);「臨
床医」9〔12〕22:2248〜24:2450(1983))。
また大腸癌は、発癌物質による腸管壁の直接的刺激が
主因であると考えられていることは言うまでもない。大
腸の病気には他にも潰瘍性大腸炎、クローン病、大腸憩
室病があり、これらは原因不明の難病とされている。だ
が、惹起因子は不明であるが、いずれも腸管内環境と密
接な関係にあることが予想されている。
したがって、いずれの疾患においても、可及的速やか
に腸管内の有害な物質を抑制することが当業界において
要望されている。
しかるに、Bifidobacterium属菌の増殖によって腸管
内環境のpHが低下することは上記のとおりであり、そこ
で、悪玉菌には利用されずにBifidobacterium属菌に可
及的特定的に利用される物質が求められ、いくつかのオ
リゴ糖がBifidobacterium属増殖因子ないしはビヒズス
因子として既に市販されている。これらのオリゴ糖は、
たしかに、程度の差はあるものの効率よくBifidobacter
ium属菌に資化されてpHを低下させるとともに、腐敗産
物等を生成する悪玉菌の増殖も抑制している。
しかしながら本発明者等の研究の結果、難消化性オリ
ゴ糖は通常盲腸部から上行結腸部において消費され、大
腸下部まで残存しにくいことが判明した。その上生産さ
れた乳酸、酢酸は大腸を通過する間に吸収され、またNa
HCO3で中和されたりすることなどにより、滞留が著るし
い場合は腸内内容物のpHは上昇してしまうことが判っ
た。従ってオリゴ糖のみが摂取されたとしても、(勿論
小腸で吸収されることなくそのまま通過することが前提
であるが)、腸全体、特に大腸下部までのpH低下を常に
コントロールすることは難しいことが判った。
一方、腸内環境を改善するものとして、オリゴ糖の他
に、食物繊維が知られている。食物繊維を摂取すること
により糞便量が増加し、ぜん動運動が亢進され、腸内内
容物の腸内通過時間が短縮するため、腸管内特に大腸に
て生成される腐敗産物や発がん物質の生成が減少し、且
つ腸管膜と接触する時間が減少するため発がん抑制され
ることが知られている。
従来、食物繊維は人の消化酵素で分解されない難消化
性高分子化合物であるとされてきたが、人の消化酵素を
考慮するのみでは不充分であることが近年判明した。即
ち、食物繊維も、ヒトの腸管内に存在する細菌群により
資化、分解されることが明らかになったのである。特に
可溶性食物繊維として、従来食物繊維の分子量を小さく
分解した場合には、腸内細胞に資化、分解されやすくな
る。
したがって食物繊維に関して、どのような腸内細菌が
これを利用して、どのような食物繊維が有用菌の増殖栄
養源となるのか、これを究明する必要がでてくる。特
に、悪玉菌の栄養となる食物繊維は好ましくない。それ
は、たとえ腸内通過時間における長所が発揮されても、
悪玉菌に利用されてしまい、腸管壁に悪影響を与える物
質が生産されることになるのであれば、本来の効果が薄
れてしまうことになるからである。
このように、ヒトの腸内環境の改善は総合的な見地か
ら考慮しなければならないのであるが、これに成功した
例は従来知られていない。わずかに、オリゴ糖と可食性
食物繊維との混合物からなる整腸増進健康食品が知られ
てはいるが(特開昭63−63366号)、この食品は、「食
物繊維単独のもつ食味、口当りの不足分をオリゴ糖で補
い、少なくともオリゴ糖単独の食味及び口当りに近づけ
て食品として実用性のあるものにできる」(同第4頁右
下カラム)にすぎず、食物繊維が本来有している整腸や
便通効果という従来からの効果以上のものを奏するもの
ではない。
これに対して本発明は、オリゴ糖と食物繊維を併用す
ることによって、腸管内、特に小腸下部及び大腸全域に
わたりpHを積極的且つ効率的に低下させ、腸内環境を改
善させるとともに、腐敗産物も低下減少させ、肝性脳
症、大腸癌の治療、予防及び/又は症状緩和に資するこ
とに成功したものであるが、このようなことは従来全く
知られておらず、極めて有用ないわゆる第2用途を新規
に開発したものである。
(問題点を解決するための手段) 肝性脳症、大腸癌および前述の大腸疾患の予防、治療
のため、大腸全域に亘りpHを効率的に低下させ、腸内環
境を改善させるとともに腐敗産物を低下減少せしめる目
的で、本発明はなれたものであって、各物質が保有して
いる長所を、充分にないしはそれ以上相乗的に効果が発
揮できるよう、総合的に検討した結果、全く予期せざる
ことに、オリゴ糖と食物繊維との併用によって大腸全域
に亘ってビヒドバクテリウム属菌が生存繁殖し腸内環境
が改善されるという新規にして有用な知見を得た。
本発明は、この新知見に基づいてなされたものであっ
て、オリゴ糖の持つ機能と食物繊維が持つ機能をそれぞ
れ機能分担させた剤に係るものであり、善玉菌に特異的
に資化されるオリゴ糖と食物繊維好ましくは悪玉菌には
資化されない食物繊維よりなる剤に関するものである。
本発明に係る剤は、後記するところからも明らかなよ
うに日常生活において腸内環境を改善するのに非常に有
効である。また、本発明に係る剤は、大腸癌及び肝性脳
症を予防ないし治療する剤としての用途にも非常に適し
ている。
本発明に係る剤を適用することによって、大腸上部に
おいて善玉菌が旺盛に生育し、乳酸、酢酸が充分に生成
され、腸内の内容物のpHが低下する。そして、pH低下し
た内容物は、適当なpHを保ち、人体に有害な腐敗産物が
可及的に抑制された状態のもとで、結腸、直腸まで行き
わたり、大腸全体の環境を良好な状態に保持することが
できるのである。
善玉菌は、既に成書でも種々報告され、一概に定義で
きないが、本発明でいう善玉菌とはBifidobacterium属
及びLactobacillus属等のことをいい、より具体的に
は、B.longum、B.breve、B.bifidum、B.adolescentis、
B.infantis、L.salivarius、L.acidophilus、L.gasseri
等をいう。
本発明でいう悪玉菌とは、Clostridium属、及びEsche
richia属といった腸内細菌科(Enterobacteriacea)等
をいい、具体的には、C.perfringens、C.difficile、C.
paraputrificum、E.coli等をいう。
本発明では、これ等の菌による資化性をマーカーとし
てオリゴ糖及び食物繊維の良否の判定をおこなうもので
ある。
資化性は常法により調べることができる。たとえば、
Pepton−Yeast−Fildes solution半流動寒天培地に被検
物質を0.5%添加し、供試菌を接種したのち、37℃、96
時間嫌気培養を行う。そして培地のpHがどれだけ低下し
たかにより資化性の有無を判定する。あるいは、吸光度
を測定したりする既知の方法によって適宜判定すること
ができる。
本発明でいうオリゴ糖とは、善玉菌に特異的あるいは
選択的に利用されて悪玉菌には可及的に資化されにくい
オリゴ糖をいう。その例としては、ラフィノース、スタ
キオース等に代表されるガラクトオリゴ糖、フラクトオ
リゴ糖、マルトトリオース、マルトテトラオース、マル
トペンタオース等及びこれらの混合物が挙げられる。こ
れらのうち善玉菌は、ガラクトースから構成されている
オリゴ糖を好んで資化し易く、ガラクトオリゴ糖たとえ
ば、スタキオース、ラフィノース又はこれらの混合物
が、悪玉菌の全般に亘ってこれを資化する菌種が少ない
点で、特に好適である。
オリゴ糖の本発明の剤中での含量は、当該剤の用途に
よって使い分けられる。すなわち、1日当りの摂取する
量を1回あるいは複数回摂取するかにより含量は異な
る。従って成人(60Kgとして)1日あたりの合計摂取量
として、一般に1.0〜10gが好ましい。
オリゴ糖自体は安全性が高い食品であるため、使用に
おける上限はない。しかし予防として、飲食品タイプと
して、あるいは錠剤等医薬品タイプとして摂取する場
合、取扱い容易性、味覚等の面からおのずと配合量は制
限されてくるものである。用途として効果を早急に期待
したい場合には、より多量を用いることも可能で、例え
ば15〜20gを用いることもできる。但し多量を過ぎると
下痢等の望ましくない作用を発現する場合もある。要
は、組成物の1日当りの摂取回数及び容量、重量等を考
慮してそれぞれの使用濃度を決定することが肝要であ
る。数回に分けて摂取投与する場合には、1日に2〜4
回が通常である。
本発明でいう食物繊維とは、人間の消化酵素、特に小
腸における消化酵素により消化されない食物中の高分子
化合物をいい、植物性や動物性のものが包含される。ま
た、食物繊維の物性として、分子量を低下させ、水系に
可溶性としたものや、粘度を低下させたものも使用でき
る。可溶性食物繊維は、飲料タイプ等の形態を有する剤
とする場合には、取扱いに便利であり、好ましい材料で
ある。
本発明において食物繊維としては、セルロース、ヘミ
セルロース等のセルロース系多糖類、ペクチン類、リグ
ニン、キチン、グァーガム等のガム類、アルギン酸等の
海藻由来多糖類、ガラクトマンナン、グリコマンナン、
等、あるいは化学的に修飾、合成された化工デンプン、
ポリデキストロース、メチルセルロース等が例示され、
悪玉菌に資化されないものが用いられる。特に好ましく
は、悪玉菌に資化されないものをいい、例えばセルロー
ス、ヘミセルロース、ポリデキストロース、リグニン、
ハイメトキシペクチン等の食物繊維の分子量を小さくし
て可溶性としたものが挙げられる。
ここでいう可溶性とは水に均一に分散し、長時間放置
しても沈殿を生じない性質をいう。
使用する繊維の本発明の剤中での含量は、当該剤の形
態、用途によって適宜決めることができる。飲料形態を
する剤では、粘度や取扱いの面から自ずと含量の上限が
決定される。錠剤形態をとる剤では、含量は、より多く
することが可能であるため、食感が含量の上限に大きな
影響を与える。
一般に、成人1日あたり平均20〜35gの繊維を摂取す
ることが必要であるといわれている。日頃の摂取量によ
り異なるが、本発明でいうオリゴ糖との併用において、
成人1日あたり1〜10gが好ましい。繊維単独の場合よ
りも腸管内容物の通過速度が高められるため、10g以上
であると下痢症状を呈し易くなる。
本発明に係る剤を日常的な健康に対する配慮や肝性脳
症、大腸菌の予防として用いる場合には、低目の含量と
するのが好ましい。また速やかに腸内環境の改善を期待
する場合には、多目の含有量とするのが好ましい。従っ
て1日あたりに摂取する回数と剤の形態等を考慮して剤
の含量を適宜決定することができる。
本発明に係る剤は、オリゴ糖と食物繊維を有効成分と
して含有するものであり、これらの成分を直接摂取して
もよいが、他の原料を配合して各種飲食品の形態ないし
は栄養剤、医薬の剤型に製剤化してもよい。なお、オリ
ゴ糖及び食物繊維は、精製することなく粗製のまま使用
してもよいし、それらの含有物を使用してもよい。
そのためには、上記他の原料として、甘味料、増粘
剤、結着剤、賦形剤、果汁、野菜ジュース、コーヒー抽
出物、その他動植物抽出物、香料、着色料、調味料等医
薬や栄養剤、飲食品の調製に常用される各種成分を使用
し、常法にしたがって製剤化ないし各種飲食品の形態に
調製すればよい。また、ドリンク剤やその他飲用として
使用する場合には、ブドウ糖、ショ糖、液糖、乳糖、人
工甘味料、アミノ酸、蛋白質、ビタミン、乳酸菌飲料、
植物抽出物、香料等一般に使用される原料を更に添加し
てもよい。
以下、本発明の実験例及び実施例について述べる。
実験例1 代表的な繊維について腸内細菌による資化性を調べ
た。
供試菌株をEG寒天培地で純粋培養し、変法GAMブイヨ
ン、嫌気培養37℃、24時間2回植え継いだ。この培養液
をPYF半流動寒天培地に各種被検繊維を最終濃度0.5%に
なるように添加し、滅菌したのち、1.5mlあたり0.03ml
接種した。37℃で4日間嫌気培養したのち、pHを測定し
た。
資化性の判定は、pHがどれだけ低下したかで資化性の
有無、又は強弱を判定した。判定基準は、以下の通りで
ある。
pH6.0≦pH − 5.5≦pH<6.0 ± 5.0≦pH<5.5 + 4.5≦pH<5.0 ++ pH<4.5 +++ 代表的な被検繊維として、セルロース、MC(メチルセ
ルロース)、HC(ヘミセルロース)、PD(ポリデキスト
ロース)、GG(グァーガム分解物)、GM(ガラクトマン
ナン分解物)、DX(難消化性デキストリン)、AA(アル
ギン酸)を用いた。
その結果を表1に示したが、本実験により、セルロー
ス、メチルセルロース、ヘミセルロース、ポリデキスト
ロースが悪玉菌には特に資化されないことが判った。
実験例2 チャールズリバーより入手したCDラット(3週令、
雄)を各6匹づつ4区に分けた。基礎飼料として食物繊
維を除いたカゼイン23.0%、スターチ61.7%、グラニュ
ー糖5.0%、大豆油5.0%、ビタミン混合1.0%、ミネラ
ル混合4.0%、DL−メチオニン0.3%の組成の粉末飼料を
用いた。
この粉末飼料をそのまま用いた区を対照区(CNT)と
した。上記組成において、ヘミセルロース1.6%分をス
ターチ同量分と置き換えた区を食物繊維単独添加区(H
C)とした。同様に大豆オリゴ糖粉末(スタキオース23
%、ラフィノース7%、ショ糖44%、ブドウ糖、果糖13
%、その他糖10%、水分3%)を7.0%スターチと置き
換えた区を大豆オリゴ糖単独添加区(SOE)とした。
又、同様にヘミセルロース1.6%、大豆オリゴ糖7.0%を
混合して添加した区を混合区(MIX)とした。
これら4種類の飼料をそれぞれ用いて、ラットを1週
間飼育したのち、屠殺し、腸管を取出し、盲腸内容物及
び大腸下部内容物のpH値を測定した。結果を第1図に示
す。
図から明らかな如く、MIX区において大腸管内全体
(斜線部)が他区と比較し、pH値が総合的に低下してい
ることが判る。
実験例3 本発明の剤の効果を健常人にてしらべた。
すなわち、大豆オリゴ糖粉末6.6g(うち有効オリゴ糖
約2g)及び可溶性ヘミセルロース2gを混合して1パック
とし、22〜52才の健康な男子4名と女子2名に、1日当
り1パックづつ10日間連続して摂取してもらった。10日
間後に大便を採取し、以下の測定を行った。なお、同一
人につき摂取前に予じめ大便を採取し、同項目の分析を
行い、対照とした。
アンモニアはイオンメーターにて測定した。p−クレ
ゾールは、サンプルをpH8.0としたのち、水蒸気蒸留を
行い、得られた留分をSE−30(14%クロモソルブW、AW
−DMC:60−80メッシュ、ガスクロ工業社製)を担体とし
たガスクロマトグラフィーにて定量分析した。有機酸
(イソ酪酸(iC4)、イソ吉草酸(iC5))は、PEG−600
0(80−100メッシュ、ガスクロ工業社製)を担体とした
ガスクロマトグラフィーにて定量分析した。その結果を
表2に示す。
表2から明らかなように、本発明でいう剤を摂取した
あとは、大便のpHが低下し、有害腐敗産物であるアンモ
ニア、p−クレゾール、iso butylic acid、iso valeri
c acidが顕著に減少していることが判った。
実施例1 ブリックス5.8%液糖100mlに対し、スタキオース1.4
%、可溶性ヘミセルロース1.5%、シュークロース1.9
%、L−アスコルビン酸0.1%、クエン酸(結晶)0.23
%、クエン酸ナトリウム0.04%、タウリン1000mgを溶解
せしめた。この飲料タイプ組成物は、肝臓及び大腸内部
に疾患のある者又はそのおそれのある者に対する水剤と
して有用である。
実施例2 ポリデキストロース1.25重量部、スタキオース1.0重
量部、ラフィノース0.5重量部、ビフィズス菌末0.1重量
部、アスコルビン酸0.15重量部、粉末シュークロース0.
5重量部を粉末混合機にて充分に均一に混合したのち、
3.5gづつラミネートスティックに充填した。このものは
肝性脳症を惹起するおそれのある者に用いる1日あたり
複数回摂取するための粉末タイプの組成物として有用で
ある。
(発明の効果) 本発明は、オリゴ糖と食物繊維との併用によって、従
来の単なる整腸作用とは全く相違する用途、つまり、腸
管内の全域に亘ってpHを低下させて腸内環境を改善する
とともに腐敗産物を低下減少させるという全く新規な用
途を開発することに成功したものである。
したがって本発明に係る剤は、肝性脳症、大腸癌およ
び他の大腸疾患の治療、予防及び/又は症状緩和を目的
とする機能性飲食品、栄養飲食品、医薬等に広範且つ安
全に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、各飼料を給餌したラットの盲腸及び大腸内容
物のpH値を示したものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/715 ADQ A61K 31/715 ADQ ADU ADU // A23C 9/152 A23C 9/152 (72)発明者 水谷 潤 東京都渋谷区恵比寿南2丁目4番1号 カルピス食品工業株式会社研究開発セン ター内 (72)発明者 白柳 覚 東京都渋谷区恵比寿南2丁目4番1号 カルピス食品工業株式会社研究開発セン ター内 (72)発明者 加藤 康仁 東京都渋谷区恵比寿南2丁目4番1号 カルピス食品工業株式会社研究開発セン ター内 (72)発明者 池田 なぎさ 東京都渋谷区恵比寿南2丁目4番1号 カルピス食品工業株式会社研究開発セン ター内 (56)参考文献 特開 昭63−63366(JP,A) 特開 昭62−220169(JP,A) 特開 昭63−254961(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23L 1/30 A23L 1/308 A61K 31/715

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オリゴ糖及び可溶性食物繊維を混合してな
    ることを特徴とする腸内有害腐敗産物低減剤。
  2. 【請求項2】オリゴ糖がガラクトオリゴ糖であることを
    特徴とする第1項記載の腸内有害腐敗産物低減剤。
  3. 【請求項3】ガラクトオリゴ糖がラフィノースあるいは
    /およびスタキオースであることを特徴とする第2項記
    載の腸内有害腐敗産物低減剤。
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