JP2802077B2 - 飲食品 - Google Patents
飲食品Info
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- JP2802077B2 JP2802077B2 JP63222520A JP22252088A JP2802077B2 JP 2802077 B2 JP2802077 B2 JP 2802077B2 JP 63222520 A JP63222520 A JP 63222520A JP 22252088 A JP22252088 A JP 22252088A JP 2802077 B2 JP2802077 B2 JP 2802077B2
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- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は飲食品、殊に生体調節機能を有する飲食品に
係る。
係る。
本明細書において言及される「飲食品」とは、ヒトを
対象とする「飲料及び食品」のみならず、ペット動物、
家禽、家畜等の「飼料」をも指称するものである。
対象とする「飲料及び食品」のみならず、ペット動物、
家禽、家畜等の「飼料」をも指称するものである。
(従来の技術) 近年、庶糖の過剰摂取に伴い虫歯発生の増加が目立
ち、又欧米型食生活の普及や運動不足とストレスの増加
に伴い腸炎、腸癌等の腸疾患並びに肥満、糖尿、虚血性
心疾患等の代謝性疾患が増加する傾向を有しており、こ
のために虫歯になり難い糖類であり、腸内有用菌の活性
化に寄与し、又便性の改善を促すイソマルトオリゴ糖等
の機能特性を利用した飲食品や、栄養効果を有さず且つ
便性の改善等をもたらす食物繊維の機能特性を利用した
飲食品が生産されるに至っている。
ち、又欧米型食生活の普及や運動不足とストレスの増加
に伴い腸炎、腸癌等の腸疾患並びに肥満、糖尿、虚血性
心疾患等の代謝性疾患が増加する傾向を有しており、こ
のために虫歯になり難い糖類であり、腸内有用菌の活性
化に寄与し、又便性の改善を促すイソマルトオリゴ糖等
の機能特性を利用した飲食品や、栄養効果を有さず且つ
便性の改善等をもたらす食物繊維の機能特性を利用した
飲食品が生産されるに至っている。
ここで用語「イソマルトオリゴ糖」とは、単糖類であ
るブドウ糖分子が2−10個α−1,6結合しているオリゴ
糖、例えばイソマルトース、パノース、イソマルトトリ
オース等を含む糖類を総称している。
るブドウ糖分子が2−10個α−1,6結合しているオリゴ
糖、例えばイソマルトース、パノース、イソマルトトリ
オース等を含む糖類を総称している。
このイソマルトオリゴ糖は酵母により資化されない、
所謂非醗酵性のオリゴ糖として清酒、ミリン、味噌等の
我国における伝統的醗酵食品中に存在し、単に甘味を呈
する糖としてのみならず、塩馴れ効果、旨味、コク等を
もたらす成分として古くから知られていた。
所謂非醗酵性のオリゴ糖として清酒、ミリン、味噌等の
我国における伝統的醗酵食品中に存在し、単に甘味を呈
する糖としてのみならず、塩馴れ効果、旨味、コク等を
もたらす成分として古くから知られていた。
近年に至って、イソマルトオリゴ糖についての研究が
進み、その結果ラットの小腸粘膜ホモジネートを用いた
消化試験において加水分解を受け消化されるので、難消
化性の糖とは云えないが、ラット及びヒトによる摂取試
験においてビフィズス因子特性、即ちビフィズス菌の選
択的増殖効果を明らかに有していることが認められ(第
40回日本栄養・食糧学会における報告、昭和61年5月3
日)、ビフィズス菌の増殖に伴い酢酸や乳酸の生産量が
増加するために、腸の蠕動運動が促進されて便性の改善
に顕著な効果を有していることが認められ(第33回日本
栄養改善学会における報告、昭和61年11月14日)、又イ
ソマルトオリゴ糖の構成糖であるイソマルトース、パノ
ース、イソマルトトリオース等は、虫歯発生の主原因で
あるストレプトコッカス・ミュータンス菌による非水溶
性グルカンの生成を抑制し、菌体凝集をもたらさず、酸
の生成も起こし難い性質を有しているために、虫歯をも
たらし難い糖であることが判明している。
進み、その結果ラットの小腸粘膜ホモジネートを用いた
消化試験において加水分解を受け消化されるので、難消
化性の糖とは云えないが、ラット及びヒトによる摂取試
験においてビフィズス因子特性、即ちビフィズス菌の選
択的増殖効果を明らかに有していることが認められ(第
40回日本栄養・食糧学会における報告、昭和61年5月3
日)、ビフィズス菌の増殖に伴い酢酸や乳酸の生産量が
増加するために、腸の蠕動運動が促進されて便性の改善
に顕著な効果を有していることが認められ(第33回日本
栄養改善学会における報告、昭和61年11月14日)、又イ
ソマルトオリゴ糖の構成糖であるイソマルトース、パノ
ース、イソマルトトリオース等は、虫歯発生の主原因で
あるストレプトコッカス・ミュータンス菌による非水溶
性グルカンの生成を抑制し、菌体凝集をもたらさず、酸
の生成も起こし難い性質を有しているために、虫歯をも
たらし難い糖であることが判明している。
一方、「食物繊維」とは、ヒトの消化酵素によって消
化されない、食物中の難消化性成分を総称するものであ
り、いずれも高分子化合物であって、その内の幾つかの
ものは低カロリー食品の素材として添加使用されている
に至っている。この食物繊維の生理作用としては、例え
ば下記の事柄が知られている。
化されない、食物中の難消化性成分を総称するものであ
り、いずれも高分子化合物であって、その内の幾つかの
ものは低カロリー食品の素材として添加使用されている
に至っている。この食物繊維の生理作用としては、例え
ば下記の事柄が知られている。
a) 満腹感を与えるが栄養とならないので、肥満の予
防をもたらす。
防をもたらす。
b) 血糖値の急激な上昇を抑制するので、糖尿病の予
防や治療に有効である。
防や治療に有効である。
c) 摂取した食物の腸内通過所要時間を短縮させるこ
とによりコレステロール値の低下をもたらすので、動脈
硬化のリスクファクタを軽減する。
とによりコレステロール値の低下をもたらすので、動脈
硬化のリスクファクタを軽減する。
d) 腸内菌叢のバランスを整えることにより、発癌性
物質の腸内での産生を抑制する。
物質の腸内での産生を抑制する。
(発明が解決しようとする課題及び発明の目的) 便性の改善を目的としてイソマルトオリゴ糖を摂取さ
せる場合に、その最小有効摂取量には可成りの個人差が
あり、数回行った試験結果によれば、成人に対し一般に
4−8g/日であるが、悪性の便秘患者については20−30g
/日に及ぶ場合もある。これらの場合に摂取量を高める
と腹が緩くなる傾向があり、一過性ではあるが、場合に
より下痢の発生することもある。
せる場合に、その最小有効摂取量には可成りの個人差が
あり、数回行った試験結果によれば、成人に対し一般に
4−8g/日であるが、悪性の便秘患者については20−30g
/日に及ぶ場合もある。これらの場合に摂取量を高める
と腹が緩くなる傾向があり、一過性ではあるが、場合に
より下痢の発生することもある。
一方、同様に、便通の改善等の種々の目的で食物繊維
を摂取させる場合には、食物繊維の種類により生理作用
に差があり、又大量摂取では体に必要なミネラル分(カ
ルシウム、鉄、銅、亜鉛等)も同時に排泄されてしまう
ので、その不足が懸念される。更に、食物繊維の大量摂
取を目的とする市販の飲食物は食品自体としての風味や
テクスチャーに疑問を有するものがあり、従って嗜好性
において低く、継続的摂取に適するものとは必ずしも云
えないのが実情である。
を摂取させる場合には、食物繊維の種類により生理作用
に差があり、又大量摂取では体に必要なミネラル分(カ
ルシウム、鉄、銅、亜鉛等)も同時に排泄されてしまう
ので、その不足が懸念される。更に、食物繊維の大量摂
取を目的とする市販の飲食物は食品自体としての風味や
テクスチャーに疑問を有するものがあり、従って嗜好性
において低く、継続的摂取に適するものとは必ずしも云
えないのが実情である。
従って、本発明の主たる目的は虫歯になり難く、コレ
ステロール値を低下させ且つ便性改善効果を有する飲食
品を提供することにある。本発明の付随的な目的は風味
やテクスチャーを損なうことがなく、従って継続的な摂
取が可能な飲食品を提供することにある。
ステロール値を低下させ且つ便性改善効果を有する飲食
品を提供することにある。本発明の付随的な目的は風味
やテクスチャーを損なうことがなく、従って継続的な摂
取が可能な飲食品を提供することにある。
(課題を解決し、目的を達成する手段及び作用) 本発明によれば、上記の課題は、イソマルトオリゴ糖
と食物繊維とを含有している飲食品により解決されると
共に、上記の目的が達成される。
と食物繊維とを含有している飲食品により解決されると
共に、上記の目的が達成される。
本発明による飲食品において、イソマルトオリゴ糖と
は既述のものであることができ、又食物繊維としてはセ
ルロース、ヘミセルロース、キチン、リグニン、ペクチ
ン、植物性ガム、天然糊料及び粘物質、海藻多糖類、ポ
リデキストロースの内の少なくとも1種類の物質である
ことができる。これらの内で、植物性ガムとしてはグア
ーガム、ローカストビーンガム等を挙げることができ、
天然糊料及び粘物質としてはコンニャク・マンナン、ゼ
ラチン、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロース
等を挙げることができ、海藻多糖類としては寒天、アル
ギン酸、カラギーナン等を挙げることができる。
は既述のものであることができ、又食物繊維としてはセ
ルロース、ヘミセルロース、キチン、リグニン、ペクチ
ン、植物性ガム、天然糊料及び粘物質、海藻多糖類、ポ
リデキストロースの内の少なくとも1種類の物質である
ことができる。これらの内で、植物性ガムとしてはグア
ーガム、ローカストビーンガム等を挙げることができ、
天然糊料及び粘物質としてはコンニャク・マンナン、ゼ
ラチン、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロース
等を挙げることができ、海藻多糖類としては寒天、アル
ギン酸、カラギーナン等を挙げることができる。
本発明による飲食品において、イソマルトオリゴ糖と
食物繊維との併用比率は10:1乃至1:10の範囲内が好適で
あるが、これに限られず更に広汎な範囲内で併用比率を
変更することができる。何故ならば、イソマルトオリゴ
糖は既述のように虫歯をもたらし難く且つ優れた便性改
善作用を有する機能性糖質材料であり、又食物繊維も、
同様に、虫歯をもたらし難く、コレステロール低下作用
を有し且つ便性改善作用を有する物質であるために、そ
れぞれ単独使用においても或る程度の効果を示すのみな
らず、後述の試験例に示されているように、併用使用に
よる相乗効果が広範囲の併用比率において認められたか
らである。
食物繊維との併用比率は10:1乃至1:10の範囲内が好適で
あるが、これに限られず更に広汎な範囲内で併用比率を
変更することができる。何故ならば、イソマルトオリゴ
糖は既述のように虫歯をもたらし難く且つ優れた便性改
善作用を有する機能性糖質材料であり、又食物繊維も、
同様に、虫歯をもたらし難く、コレステロール低下作用
を有し且つ便性改善作用を有する物質であるために、そ
れぞれ単独使用においても或る程度の効果を示すのみな
らず、後述の試験例に示されているように、併用使用に
よる相乗効果が広範囲の併用比率において認められたか
らである。
本発明による飲食品はイソマルトオリゴ糖と食物繊維
とを必須成分として含有するものであるが、更に他の成
分を含有していても何等差し支えない。又、飲食品とし
て供される場合の形態は固状、半固状、液状等の何れで
あることもできる。
とを必須成分として含有するものであるが、更に他の成
分を含有していても何等差し支えない。又、飲食品とし
て供される場合の形態は固状、半固状、液状等の何れで
あることもできる。
(実施例等) 次に、試験例及び製造例により、本発明を更に詳細に
説明する。
説明する。
試験例1(虫歯発生の抑制) a) 目的 虫歯が発生するメカニズムは主要原因菌であるストレ
プトコッカス・ミュータンスが産生する酵素であるグル
コシルトランスフェラーゼの作用により、庶糖等の糖を
基質として粘着性の非水溶性グルカンが生成され、この
グルカンが歯の表面に虫歯菌を強固に付着させてプラー
ク(歯垢)を形勢し、次いで虫歯菌の生成する有機酸
(主として乳酸)が上記のプラークに蓄積してプラーク
に接する歯のエナメル質を破壊するためであるとされて
いる。
プトコッカス・ミュータンスが産生する酵素であるグル
コシルトランスフェラーゼの作用により、庶糖等の糖を
基質として粘着性の非水溶性グルカンが生成され、この
グルカンが歯の表面に虫歯菌を強固に付着させてプラー
ク(歯垢)を形勢し、次いで虫歯菌の生成する有機酸
(主として乳酸)が上記のプラークに蓄積してプラーク
に接する歯のエナメル質を破壊するためであるとされて
いる。
即ち、虫歯発生の要因は非水溶性グルカンにあると考
えられるので、その生成について調べる。
えられるので、その生成について調べる。
b) 試薬等 i) 日水溶性グルカン合成用の粗酵素: ストレプトコッカス・ミュータンス6715株をブレイン
・ハート・インフュージョン・ブロス(Brain Heart In
fusion Broth、日本製薬株式会社製)の3.5%水溶液培
地において37℃で18時間静置培養し、次いで遠心処理し
て得た上清を50%飽和硫安で塩析し、この塩析物を0.1M
燐酸塩緩衝液(pH6.0)にて透析したもの。
・ハート・インフュージョン・ブロス(Brain Heart In
fusion Broth、日本製薬株式会社製)の3.5%水溶液培
地において37℃で18時間静置培養し、次いで遠心処理し
て得た上清を50%飽和硫安で塩析し、この塩析物を0.1M
燐酸塩緩衝液(pH6.0)にて透析したもの。
この粗酵素の活性は、1分間に1μモルのグルコース
を庶糖から非水溶性グルカンに転移させる活性を1単位
とする。
を庶糖から非水溶性グルカンに転移させる活性を1単位
とする。
ii) イソマルトオリゴ糖: 「イソマルト500」(昭和産業株式会社製:イソマル
トオリゴ糖含量が固形分ベースで50%)のブドウ糖分を
分画除去したものであって、下記の糖分組成を有するも
の(以下「イソマルト900」と称する)。
トオリゴ糖含量が固形分ベースで50%)のブドウ糖分を
分画除去したものであって、下記の糖分組成を有するも
の(以下「イソマルト900」と称する)。
ブドウ糖 1.8(%) マルトース 5.1 イソマルトオリゴ糖 93.1 (内訳 イソマルトース 48.8 パノース他 10.6 イソマルトトリオース他 18.5 イソマルトテトラオース他 15.2) iii) 食物繊維: ポリデキストロース(ファイザー株式会社からの市販
のもの)。
のもの)。
c) 試験方法 0.1M燐酸塩緩衝液(pH6.0)3ml中に、非水溶性グルカ
ン合成用の粗酵素25ミリ単位の庶糖1%を添加したもの
を対照区とし、この対照区に更にイソマルトオリゴ糖
(イソマルト900)及び(又は)食物繊維(ポリデキト
ロース)を添加したものを試験区とし、それぞれ37℃に
おいて18時間反応させ、各反応液を1cmセルに入れて分
光光度計により550nmで吸光度を測定して非水溶性グル
カンの生成量を求める。
ン合成用の粗酵素25ミリ単位の庶糖1%を添加したもの
を対照区とし、この対照区に更にイソマルトオリゴ糖
(イソマルト900)及び(又は)食物繊維(ポリデキト
ロース)を添加したものを試験区とし、それぞれ37℃に
おいて18時間反応させ、各反応液を1cmセルに入れて分
光光度計により550nmで吸光度を測定して非水溶性グル
カンの生成量を求める。
d) 結果及び考察 対照区における非水溶性グルカンの生成量を100%と
して、各試験区における生成量を比較した結果は下記の
表1に示される通りであった。
して、各試験区における生成量を比較した結果は下記の
表1に示される通りであった。
上記の表に示される結果から、非水溶性グルカンの生
成抑制は主としてイソマルトオリゴ糖によりもたらされ
るが、食物繊維を併用することにより抑制効果が向上す
ること、即ち相乗効果のもたらされることが判明した。
成抑制は主としてイソマルトオリゴ糖によりもたらされ
るが、食物繊維を併用することにより抑制効果が向上す
ること、即ち相乗効果のもたらされることが判明した。
尚、試験区において使用されたイソマルト900及びポ
リデキトロースは庶糖と併用しない場合には、いずれも
非水溶性グルカンを生成しなかった。
リデキトロースは庶糖と併用しない場合には、いずれも
非水溶性グルカンを生成しなかった。
試験例2(コレステロール低下作用) a) 目的 ラットに食物繊維及び(又は)イソマルトオリゴ糖を
与えた場合に、これらがコレステロール値を及ぼす影響
を調べる。
与えた場合に、これらがコレステロール値を及ぼす影響
を調べる。
b) 試験方法 ラットに高コレステロール飼料を給餌し、試験区にお
いては食物繊維(ペクチン又はコンニャク・マンナン)
及び(又は)イソマルトオリゴ糖(昭和産業株式会社製
の「イソマルト500」、イソマルトオリゴ糖の含有量は
固形分ベースで50%)を飼料に対して全量で5%与え、
又対照区においては上記の飼料のみで飼育し、経時的に
尾静脈から採血して血清コレステロール値を測定する。
いては食物繊維(ペクチン又はコンニャク・マンナン)
及び(又は)イソマルトオリゴ糖(昭和産業株式会社製
の「イソマルト500」、イソマルトオリゴ糖の含有量は
固形分ベースで50%)を飼料に対して全量で5%与え、
又対照区においては上記の飼料のみで飼育し、経時的に
尾静脈から採血して血清コレステロール値を測定する。
c) 結果及び考察 結果は下記の表2に示される通りであり、食物繊維を
摂取させることによりコレステロール値が有意に低下す
ること並びにイソマルトオリゴ糖を併用して摂取させる
ことにより相乗効果のもたらされることが判明した。
摂取させることによりコレステロール値が有意に低下す
ること並びにイソマルトオリゴ糖を併用して摂取させる
ことにより相乗効果のもたらされることが判明した。
尚、コレステロール値の抑制に関する作用機序につい
ては、現在の処、解明されるに至っていないが、食物繊
維により腸管内での滞留時間が短縮されて吸収阻害と同
様な状態が生起すること並びにイソマルトオリゴ糖によ
り腸内菌叢が整えられることが関与しているものと推定
された。
ては、現在の処、解明されるに至っていないが、食物繊
維により腸管内での滞留時間が短縮されて吸収阻害と同
様な状態が生起すること並びにイソマルトオリゴ糖によ
り腸内菌叢が整えられることが関与しているものと推定
された。
試験例3(便性改善作用) 健常であるが、便性において便秘、硬い又は普通の男
女ボランティア30名(23−61歳、平均年齢42歳)を被験
者として、各1週間単位で下記条件の摂取テストを実施
して便性の変化をアンケートにより求めた。
女ボランティア30名(23−61歳、平均年齢42歳)を被験
者として、各1週間単位で下記条件の摂取テストを実施
して便性の変化をアンケートにより求めた。
第1週 イソマルト500を毎日20g(イソマルトオリゴ糖として
4g) 第2週 DE65のブドウ糖溶液を毎日20g(イソマルト500と甘味
度において同等) 第3週 毎日イソマルト500を16gと低メトキシルペクチン4g 第4週 毎日DE65のブドウ糖16gと低メトキシルペクチン4g 結果は下記の表3に示される通りであった。
4g) 第2週 DE65のブドウ糖溶液を毎日20g(イソマルト500と甘味
度において同等) 第3週 毎日イソマルト500を16gと低メトキシルペクチン4g 第4週 毎日DE65のブドウ糖16gと低メトキシルペクチン4g 結果は下記の表3に示される通りであった。
上記の表に示される結果から、イソマルトオリゴ糖
(イソマルト500)の摂取により便性の改善されること
並びに食物繊維である低メトキシルペクチンの同時摂取
により相乗効果がもたらされることが判明した。尚、別
途に行われた試験によれば、低メトキシルペクチンを単
独で摂取させた場合に、便性改善効果が生じないことが
判明した。
(イソマルト500)の摂取により便性の改善されること
並びに食物繊維である低メトキシルペクチンの同時摂取
により相乗効果がもたらされることが判明した。尚、別
途に行われた試験によれば、低メトキシルペクチンを単
独で摂取させた場合に、便性改善効果が生じないことが
判明した。
イソマルトオリゴ糖と食物繊維とを併用した場合に、
便性改善効果が相乗的に発現する理由についての詳細は
解明されるに至っていないのが、一般に食物繊維を摂取
した場合には、胃における食物の滞留時間を延長させる
と共に腸管における滞留時間を短縮させ且つ糖類の吸収
を遅延させることが知られているので、食物繊維の同時
的摂取によりイソマルトオリゴ糖の消化・吸収が抑制さ
れ、腸管下部に棲息するビフィズス菌等の腸内有用細菌
と増殖と活性化が生じるためと推測された。
便性改善効果が相乗的に発現する理由についての詳細は
解明されるに至っていないのが、一般に食物繊維を摂取
した場合には、胃における食物の滞留時間を延長させる
と共に腸管における滞留時間を短縮させ且つ糖類の吸収
を遅延させることが知られているので、食物繊維の同時
的摂取によりイソマルトオリゴ糖の消化・吸収が抑制さ
れ、腸管下部に棲息するビフィズス菌等の腸内有用細菌
と増殖と活性化が生じるためと推測された。
製造例1(ポーションパック) イソマルト 500とポリデキストロースとを固形分比1:
1で混合し、水分を25%に調整して常法により20g入りの
ポーションパックを製造した。
1で混合し、水分を25%に調整して常法により20g入りの
ポーションパックを製造した。
この製品はイソマルトオリゴ糖として約4g、食物繊維
として約5g含有しており、甘味度は庶糖小匙2杯分(約
4g)に相当する。
として約5g含有しており、甘味度は庶糖小匙2杯分(約
4g)に相当する。
このポーションパックを1日1個宛ボランティアに摂
取させた処、数日後より便性改善効果が認められた。
取させた処、数日後より便性改善効果が認められた。
製造例2(コーヒーゼリー) 粉末ゼラチン10g(大匙1杯)、インスタントコーヒ
ー粉末4g(小匙2杯)及び水約330g(カップ1 1/2強)
を用いてコーヒーゼリーを調製した。
ー粉末4g(小匙2杯)及び水約330g(カップ1 1/2強)
を用いてコーヒーゼリーを調製した。
即ち、先ず粉末ゼラチンに水30gを添加してふやか
し、一方インスタントコーヒー粉末を少量の熱湯にて溶
解させる。次に、水300gを採取して加熱し、ふやけた上
記のゼラチンを添加する。ゼラチンが溶解したならば、
上記のコーヒー溶液を添加して撹拌し、このコーヒー含
有ゼラチン溶液を4個の容器に分納し、冷蔵庫内で冷却
して固化させることによりコーヒーゼリー(4人分)を
得た。
し、一方インスタントコーヒー粉末を少量の熱湯にて溶
解させる。次に、水300gを採取して加熱し、ふやけた上
記のゼラチンを添加する。ゼラチンが溶解したならば、
上記のコーヒー溶液を添加して撹拌し、このコーヒー含
有ゼラチン溶液を4個の容器に分納し、冷蔵庫内で冷却
して固化させることによりコーヒーゼリー(4人分)を
得た。
イソマルト500を48−60g(大匙3−4杯)を上記のコ
ーヒーゼリーにかけてデザートとして供する。
ーヒーゼリーにかけてデザートとして供する。
このコーヒーゼリーデザートを1日1個宛ボランティ
アに喫食させた処、数日後より便性改善効果が認められ
た。
アに喫食させた処、数日後より便性改善効果が認められ
た。
(発明の効果) 本発明による飲食品はイソマルトオリゴ糖と食物繊維
とを含有しており、これら成分は虫歯の発生抑制、コレ
ステロール値の低下及び便性の改善に関連して相乗効果
をもたらす。
とを含有しており、これら成分は虫歯の発生抑制、コレ
ステロール値の低下及び便性の改善に関連して相乗効果
をもたらす。
尚、上記の両成分は、飲食品自体が有するべき本来の
風味やテクスチャーを損なうことがなく、従って本発明
による飲食品は継続摂取を可能にするものである。
風味やテクスチャーを損なうことがなく、従って本発明
による飲食品は継続摂取を可能にするものである。
本発明による飲食品は、便性の改善効果において殊に
顕著であるので、便秘勝ちな人々に対して安全にして有
効な健康維持対策をもたらす上で極めて適している。
顕著であるので、便秘勝ちな人々に対して安全にして有
効な健康維持対策をもたらす上で極めて適している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/715 ABX A61K 31/715 ABX ACQ ACQ
Claims (2)
- 【請求項1】イソマルトオリゴ糖と食物繊維とを含有し
ていることを特徴とする、飲食品。 - 【請求項2】食物繊維がセルロース、ヘミセルロース、
キチン、リグニン、ペクチン、植物性ガム、天然糊料及
び粘物質、海藻多糖類、ポリデキストロースの内の少な
くとも1種類の物質であることを特徴とする、請求項
(1)に記載の飲食品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63222520A JP2802077B2 (ja) | 1988-09-07 | 1988-09-07 | 飲食品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63222520A JP2802077B2 (ja) | 1988-09-07 | 1988-09-07 | 飲食品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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