JPH08184599A - オートラジオグラフィ画像解析装置 - Google Patents

オートラジオグラフィ画像解析装置

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JPH08184599A
JPH08184599A JP6339567A JP33956794A JPH08184599A JP H08184599 A JPH08184599 A JP H08184599A JP 6339567 A JP6339567 A JP 6339567A JP 33956794 A JP33956794 A JP 33956794A JP H08184599 A JPH08184599 A JP H08184599A
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JP6339567A
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English (en)
Inventor
Makiko Fukushima
眞喜子 福島
Masahiro Matsushita
昌弘 松下
Motoko Kawasaki
素子 川崎
Keiji Mori
啓司 森
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 簡単で、精度良く、関心領域に所望の演算を
施すオートラジオグラフィ画像解析装置の提供。 【構成】 オートラジオグラフィ画像データ用画像デー
タ記憶部52から読みだされた所定の画像データに基づく
複数の画像を表示するCRT60と、CRT60に表示され
た画像の関心領域を画定する図形に対応する図形データ
生成部104 と、画定された領域にそれぞれ含まれる画像
データに、演算を施す定量処理部108 と、複数の画像の
画像位置合わせ手段とを有するオートラジオグラフィ画
像解析装置である。図形データ生成部104 が、複数の画
像の一方に関心領域を画定するための第1の図形データ
生成と、画像の他方に、一方の画像の関心領域に対応す
る位置に、第2の図形データを生成するように構成さ
れ、定量処理部108 が、第1及び第2夫々の図形データ
に対応する図形により画定された関心領域に関連する画
像データとの間で、所定の演算を施すように構成されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オートラジオグラフィ
画像解析装置に関するものであり、さらに詳細には、位
置合わせのされた複数のオートラジオグラフィ画像に所
望の関心領域を画定し、関心領域に対して所定の演算を
施すオートラジオグラフィ画像解析装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】放射性標識を付与した物質を、生物体に
投与した後、その生物体あるいはその生物体の組織の一
部を試料とし、この試料を、高感度X線フィルムなどの
放射線フィルムに一定時間重ね合わせることによって、
放射線フィルムを感光させあるいは露光し、放射線フィ
ルムの感光された部位に基づき、試料中における放射性
標識物質の位置情報を得るようにしたオートラジオグラ
フィ測定法が知られている。このオートラジオグラフィ
は、たとえば、生物体における投与物質の代謝、吸収、
排泄の経路、状態などを詳しく研究するために利用され
ており、また、放射性標識を付与された生物体の組織お
よび/または生物体由来の物質を含む媒体における放射
性標識物質の位置情報を得るためにも利用されている。
たとえば、蛋白質、核酸などのような生物体由来の高分
子物質に放射性標識を付与し、その放射性標識を付与さ
れた高分子物質、その誘導体、あるいは、その分解物な
どをゲル電気泳動などの分離操作にかけて、ゲル状支持
体において分離し、そのゲル状支持体を、高感度X線フ
ィルムなどの放射線フィルムに一定時間重ね合わせるこ
とによって、放射線フィルムを感光させ、放射線フィル
ムの感光された部位から得られる放射性標識物質の位置
情報に基づき、高分子物質の分離、同定、あるいは、高
分子物質の分子量、特性の評価などをおこなう方法が開
発されて、一般に利用されている。さらに、オートラジ
オグラフィは、DNAなどの核酸の塩基配列の決定にも
効果的に利用されている。
【0003】しかしながら、従来のオートラジオグラフ
ィにおいては、放射性標識物質の放射線強度が微弱であ
るのに対して、高感度X線フィルムなどの放射線フィル
ムの感度が十分に高くはないため、露光操作に、数日な
いし数週間のように、きわめて長い時間を要し、効率的
でないという問題があった。このような問題を少しでも
改善するため、放射線フィルムの感度を向上させる方法
として、化学カブリによる画質の低下を防止するため
や、さらには、蛍光増感紙を用いて増感露光をおこなう
場合に、増感紙からの発光の輝度が低く、室温のような
比較的高い温度では、潜像を形成しにくいという銀塩の
特性に対応するために、放射線フィルムの露光操作は、
たとえば、0℃〜−80℃のように、低温でおこなわな
ければならず、特別の設備を必要とするという問題もあ
った。そこで、特公平1−60784号公報、特公平1
−60782号公報、特公平4−3952号公報など
は、従来の放射線フィルムに代えて、放射線が照射され
ると、放射線のエネルギーを吸収して蓄積し、その後
に、可視光、赤外光などの電磁波を用いて励起すると、
照射された放射線エネルギーの量に応じた光量の輝尽光
を発する特性を有する輝尽性蛍光体を含む輝尽性蛍光体
層が形成された蓄積性蛍光体シートを、放射性標識物質
の位置情報を得るための検出材料として用いることによ
り、従来のオートラジオグラフィ測定法の問題点を解決
したオートラジオグラフィ測定法を提案している。
【0004】この方法は、生物体の組織、および、生物
体の組織および/または生物体由来の物質を含む媒体か
らなる群より選ばれる試料に含まれる放射性標識物質の
位置情報を、試料と、輝尽性蛍光体を結合剤中に分散し
てなる輝尽性蛍光体層を有する蓄積性蛍光体シートと
を、一定時間重ね合わせることにより、試料中の放射性
標識物質から放射される放射線エネルギーの少なくとも
一部を、蓄積性蛍光体シートに吸収させた後、蓄積性蛍
光体シートを電磁波によって走査して、蓄積性蛍光体シ
ートに蓄積されている放射線エネルギーを輝尽光として
放出させ、放出した輝尽光を検出することにより、試料
中の放射性標識物質の位置情報を得るものである。放射
性標識物質の位置情報を得るための検出材料として、蓄
積性蛍光体シートを用いるこのオートラジオグラフィ測
定法においては、従来の放射線フィルムを用いるオート
ラジオグラフィ測定法に比して、著しく短時間で、露光
をすることができるだけでなく、室温あるいはその近傍
の温度条件下で、露光をしても、得られる試料中の放射
性標識物質の位置情報を測定精度が低下することがな
く、効率的にかつ簡易な操作で、オートラジオグラフィ
測定が可能になるという利点を有している。
【0005】さらに、この方法は、蓄積性蛍光体シート
を電磁波によって走査する際に、蓄積性蛍光体シートか
ら放出される輝尽光を、光電的に検出して、試料から蓄
積性蛍光体シートに転写された放射性標識物質の位置情
報を電気信号に変換することができるから、所望の信号
処理を施すことにより、放射性標識物質の位置情報を精
度良く得るのに適した画像を、写真フィルム上にあるい
はCRTの画面上に再生することができるという利点も
有している。この方法を利用して、放射性標識物質を与
えられた実験動物の組織から得られたオートラジオグラ
フィ画像を読み取り、これに基づいて画像データを生成
し、解析する画像読み取り装置および画像形成/解析装
置が提案されている。たとえば、生化学的な研究分野に
おいては、レセプターの存在の有無などを調べるため
に、上述した方法により、オートラジオグラフィ画像を
生成し、解析する画像形成/解析装置が利用されてい
る。レセプターの存在の有無を調べる実験においては、
まず、脳の切片を、緩衝液に浸して、プレインキュベー
ションした後に、反応液に標識リガンドを加えて、イン
キュベーションし、その後に、この切片を、洗浄および
乾燥する。次いで、この切片を、蓄積性蛍光体シートに
重合わせて、輝尽性蛍光体層を露光する。その後、画像
読み取り装置を用いて、蓄積性蛍光体シートを、レーザ
光によって走査して、蓄積性蛍光体シートから放出され
る輝尽光を、光電的に検出し、試料から蓄積性蛍光体シ
ートに転写された放射性標識物質の位置情報を電気信号
に変換して、データを生成する。画像形成/解析装置
は、このデータを受信し、データ記憶装置に記憶させる
ことにより、蓄積性蛍光体シートに転写された放射性標
識物質の位置情報を含む画像データを記憶する。さら
に、画像形成/解析装置は、データ記憶装置に記憶され
た画像データから所望のデータを選択し、これに所望の
信号処理を施し、放射性標識物質の位置情報を精度良く
得るのに適した画像をCRTの画面上に再生する。ま
た、画像形成/解析装置は、画像の所望の領域に関心領
域を画定し、蓄積性蛍光体シートからの発光量を、画像
データの関心領域に含まれる画像を構成する画素の濃度
に数値化して、その総和を求める処理、すなわち、定量
処理を施す。
【0006】さらに、画像形成/解析装置は、比較すべ
き複数の画像の間の放射線量の差を算出するサブトラク
ション処理、あるいは、双方の画像の放射線量の和を算
出する加算処理を施すことができるように構成されてい
る。このサブトラクション処理或いは加算処理が施され
る画像は、同一の脳の切片から得られるものとは限らな
いため、これら脳切片の画像の形状や大きさは必ずしも
一致せず、また、脳切片を、蓄積性蛍光体シートに重合
わせて、露光する際に、脳切片が歪み、あるいは、薬品
により脳切片が拡大、縮小する場合があるため、これら
脳切片から形状あるいは大きさの一致した複数の画像を
得ることが困難であった。したがって、特開平5−29
8417号公報は、各画像から3つの対応する特徴点を
抽出し、この特徴点をそれぞれ一致させることにより、
位置合わせを行なう方法が提案されている。このような
方法を用いて、複数の画像の位置を合わせることによ
り、精度よく、画像間のサブトラクション処理或いは加
算処理を行なうことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】位置合わせがなされた
複数の画像間で、サブトラクション処理或いは加算処理
を行う際に、脳切片に対応する画像の一部を選択して、
これを関心領域として画定し、各画像の対応する関心領
域にサブトラクション処理或いは加算処理を施すことが
求められる場合がある。しかしながら、かかる場合に、
従来の画像形成/解析装置にあっては、たとえば、画像
上に表示された一つの画像に、関心領域を画定するため
の図形を形成し、画面上に透明なラップを重ねて、画面
上に表示された一つの画像の関心領域を、筆記用具を用
いて写し取り、このラップを他方の画像が表示された画
面上に重ねて、これと同一の図形を、他の画像に、マウ
スなどの入力装置を用いて描く必要があり、煩雑な手順
を要するだけでなく、正確に対応した関心領域を設定す
ることができず、適切なサブトラクション処理或いは加
算処理ができないという問題点があった。
【0008】
【発明の目的】本発明は、煩雑な手順を要することな
く、精度良く、関心領域に所望の演算を施すことのでき
るオートラジオグラフィ画像解析装置を提供することを
目的とするものである。
【0009】
【発明の構成】本発明のかかる目的は、試料中の放射性
標識物質の位置情報を電気信号に変換して得られたデー
タに基づいて生成されたオートラジオグラフィ画像の画
像データを記憶する画像データ記憶手段と、前記画像デ
ータ記憶手段から選択され、所定の処理が施された画像
データに基づいて、複数の画像を表示する表示手段と、
前記表示手段に表示された画像の関心領域を画定するた
めの図形に対応する図形データを生成する図形データ生
成手段と、前記図形データに基づく図形により画定され
た領域にそれぞれ含まれる画像に対応する画像データ
に、所定の演算を施す演算手段と、前記複数の画像の位
置合わせをする画像位置合わせ手段とを有するオートラ
ジオグラフィ画像解析装置であって、前記図形データ生
成手段が、前記複数の画像の少なくとも一つに関心領域
を画定するための第1の図形データを生成するととも
に、前記複数の画像のうちの他の画像に、前記少なくと
も一の画像の関心領域に対応する位置に、第2の図形デ
ータを生成するように構成され、前記演算手段が、前記
一の画像の前記第1の図形データに対応する図形により
画定された関心領域に含まれる画像に対応する画像デー
タと、前記他の画像の前記第2の図形データに対応する
図形により画定された関心領域に含まれる画像に対応す
る画像データとの間で、所定の演算を施すように構成さ
れたことを特徴とするオートラジオグラフィ画像解析装
置により達成される。
【0010】本発明の好ましい実施態様においては、前
記演算手段が、前記関心手段に含まれる画像を構成する
画素の濃度データ間で、所定の演算を施すように構成さ
れている。本発明のさらに好ましい実施態様において
は、さらに、前記演算手段による演算の結果を前記表示
手段に表示するための表に対応する表データを生成する
表データ生成手段を備えている。本発明のさらに好まし
い実施態様においては、前記画像データが、蓄積性蛍光
体シートを用いて生成されている。また、本発明におい
て使用される蓄積性蛍光体シートに用いられる輝尽性蛍
光体としては、米国特許第 3859527号、特開昭55-12143
号公報、特開昭55-12144号公報、特開昭55-12145号公
報、特開昭55−160078号公報、特開昭55−116777号公
報、特開昭57-23673号公報、特開昭57-23675号公報、特
開昭58-69281号公報、特開昭58−206678号公報、特開昭
59-27980号公報、特開昭59-47289号公報、特開昭59-564
79号公報、特開昭59-56480号公報、特開昭59-75200号公
報などに記載された輝尽性蛍光体が挙げられる。
【0011】
【発明の作用】本発明によれば、位置合わせされた複数
の画像のうち、一の画像に関心領域を画定するための図
形が生成されると、他の画像にも、一の画像に生成され
る図形に対応する図形が生成されるため、煩雑な手順を
経ることなく、正確に、複数の画像に、対応する関心領
域を画定することが可能となり、関心領域間の演算を精
度良く行なうことが可能となる。
【0012】
【実施例】以下、添付図面に基づいて、本発明の実施例
につき、詳細に説明を加える。図1は、本発明の実施例
にかかるオートラジオグラフィ画像解析装置のための画
像データを生成する画像読み取り装置の一例を示す略斜
視図である。図1において、蓄積性蛍光体シート1に
は、マウスなどの実験動物の脳の切片(図示せず)に含
まれている放射性標識物質の位置情報が、放射線エネル
ギーの形で、蓄積されている。本実施例においては、レ
セプターの存在の有無を調べるために、標識リガンドに
よって標識された脳の切片を転写した画像を表す放射線
エネルギーが、蓄積性蛍光体シート1に蓄積記録されて
いる。図2は、レセプターの存在の有無を調べるための
実験の手順を示すフローチャートである。図2に示され
るように、まず、マウスなどの実験動物の脳を所定の厚
みにスライスし、脳の切片をスライド上に配置する。こ
うして、脳の切片が配置された複数のスライドを、あら
かじめ実験的に、その種類および濃度などが決定された
緩衝液に浸して、脳切片に内在するリガンドを除去する
ために、プリインキュベーションを行なう。次いで、ス
ライドを二つの群に分割し、一方の群に含まれるスライ
ドを、放射性標識物質を含む標識リガンドが付加された
緩衝液に浸して、インキュベーションし、標識リガンド
とレセプターとを結合させる(トータルバインディン
グ)。他方の群に含まれるスライドを、標識リガンドと
放射線標識物質を含まない非標識リガンドとを混合した
リガンドが添加された緩衝液に浸して、インキュベーシ
ョンし、標識リガンドとレセプターとを結合させる(ノ
ンスペシフィックバインディング)。前者において、標
識リガンドは、レセプターと特異的結合をするだけでな
く、非特異的結合により、その一部が脳切片に吸着す
る。また、後者においては、標識リガンドと非標識リガ
ンドとを混合する割合は、脳脳切片中に含まれるレセプ
ターのほとんどが、非標識リガンドと結合し、標識リガ
ンドはすべて、非特異的結合により脳切片に吸着するよ
うに、あらかじめ実験的に決定される。このように、二
つの群のスライドを、それぞれ、インキュベーションす
ることによって、一方の群においては、脳切片中に含ま
れるレセプターが、標識リガンドと結合するとともに、
一部の標識リガンドが、非特異的結合により脳切片に吸
着し、他方の群においては、脳切片中に含まれるレセプ
ターのほとんどが、非標識リガンドと結合し、標識リガ
ンドが、非特異的結合によって脳切片に吸着する。
【0013】インキュベーションが終了した二つの群の
スライドは、それぞれ、緩衝液により、次いで、水によ
り洗浄され、その後、乾燥される。乾燥されたスライド
は、蓄積性蛍光体シート1と、一定時間重ね合わされ、
その結果、切片に含まれている放射線標識物質の位置情
報が、蓄積性蛍光体シート1に転写される。こうして脳
切片中の放射性標識物質の位置情報が蓄積記録された蓄
積性蛍光体シート1を、レーザ光2により、走査して、
励起し、輝尽光を発生させる。レーザ光2は、レーザ光
源3により発生され、フィルタ4を通過することによ
り、レーザ光2による励起によって蓄積性蛍光体シート
1から発生する輝尽光の波長領域に対応する波長領域の
部分がカットされる。次いで、レーザ光2は、ビーム・
エクスパンダ5により、そのビーム径が正確に調整さ
れ、ガルバノミラー等の光偏向器6に入射する。光偏向
器6によって偏向されたレーザ光2は、fθレンズ7を
介して、平面反射鏡8により反射され、蓄積性蛍光体シ
ート1上に、一次元的に入射する。fθレンズ7は、蓄
積性蛍光体シート1上を、レーザ光2により走査すると
きに、つねに、均一のビーム速度で、走査がなされるこ
とを保証するものである。
【0014】このようなレーザ光2による走査と同期し
て、蓄積性蛍光体シート1は、図1において、矢印Aの
方向に移動され、その全面が、レーザ光2によって走査
されるようになっている。蓄積性蛍光体シート1は、レ
ーザ光2が照射されると、蓄積記録していた放射線エネ
ルギーに比例する光量の輝尽光を発光し、発光した輝尽
光は、導光性シート9に入射する。導光性シート9は、
その受光端部が直線状をなし、蓄積性蛍光体シート1上
の走査線に対向するように近接して配置され、また、そ
の射出端部は、円環状をなし、フォトマルチプライアな
どの光電変換型の光検出器10の受光面に接続されてい
る。この導光性シート9は、アクリル系合成樹脂などの
透明な熱可塑性樹脂シートを加工して作られており、受
光端部から入射した光が、その内面で、全反射を繰り返
しながら、射出端部を経て、光検出器10の受光面に伝
達されるように、その形状が定められている。したがっ
て、レーザ光2の照射に応じて、蓄積性蛍光体シート1
から発光した輝尽光は、導光性シート9に入射し、その
内部で、全反射を繰り返しながら、射出端部を経て、光
検出器10によって受光される。
【0015】光検出器10の受光面には、蓄積性蛍光体
シート1から発光される輝尽光の波長領域の光のみを透
過し、レーザ光2の波長領域の光をカットするフィルタ
が貼着されており、光検出器10は、蓄積性蛍光体シー
ト1から発光された輝尽光のみを光電的に検出するよう
に構成されている。光検出器10によって光電的に検出
された輝尽光は、電気信号に変換され、所定の増幅率を
有する増幅器11によって、所定のレベルの電気信号に
増幅された後、A/D変換器12に入力される。電気信
号は、A/D変換器12において、信号変動幅に適した
スケールファクタで、ディジタル信号に変換され、ライ
ンバッファ13に入力される。ラインバッファ13は、
走査線1列分の画像データを一時的に記憶するものであ
り、以上のようにして、走査線1列分の画像データが記
憶されると、そのデータを、ラインバッファ13の容量
よりもより大きな容量を有する送信バッファ14に出力
し、送信バッファ14は、所定の容量の画像データが記
憶されると、画像データを、オートラジオグラフィ画像
形成/解析装置に出力するように構成されている。図3
は、本発明の実施例にかかるオートラジオグラフィ画像
形成/解析装置および画像読み取り装置のブロックダイ
アグラムである。
【0016】図3において、オートラジオグラフィ画像
形成/解析装置30は、蓄積性蛍光体シート1に蓄積記
録され、画像読み取り装置20により読み取られて、デ
ィジタル信号に変換された脳切片に含まれる放射性標識
物質の位置情報を含む画像データを受理し、画像データ
に、たとえば、濃度、色調、コントラストなどが適正
で、観察解析特性に優れた可視画像を再生し得るよう
に、信号処理を施すとともに、画像データの一部分に所
望の関心領域を画定し、関心領域に含まれる画像の濃度
などを算出する信号処理手段40と、画像読み取り装置
20から信号処理手段40に入力された画像データを一
時的に記憶するとともに、信号処理後の画像データを記
憶する画像データ記憶手段50と、脳切片に含まれる放
射性標識物質の位置情報を含む画像データを画像として
再生するCRT60と、操作者が信号処理手段40に所
定の指示を与えるための入力装置70とを備えている。
オートラジオグラフィ画像形成/解析装置30は、受信
バッファ41と制御部42とを備えており、画像読み取
り装置20の送信バッファ14に、一次的に記憶された
画像データは、オートラジオグラフィ画像形成/解析装
置30の信号処理手段40の受信バッファ41に入力さ
れて、一時的に記憶される。この受信バッファ41内
に、所定量の画像データが記憶されると、制御部42の
指令に基づき、記憶された画像データが、画像データ記
憶手段50の画像データ一時記憶部51に出力され、記
憶される。このようにして、画像読み取り装置20の送
信バッファ14から、信号処理手段40の受信バッファ
41に送られ、一時的に記憶された画像データは、さら
に、受信バッファ41から、画像データ記憶手段50の
画像データ一時記憶部51に記憶される。こうして、蓄
積性蛍光体シート1の全面を、レーザ光2によって走査
して得られた画像データが、画像データ記憶手段50の
画像データ一時記憶部51に記憶されると、信号処理手
段40の制御部42は、画像データ一時記憶部51から
所定の画像データを読み出し、画像データ記憶部52に
記憶する。
【0017】オートラジオグラフィ画像形成/解析装置
30の信号処理手段40は、画像データ記憶部52に記
憶された画像データを読みだし、これに所定の処理を施
してCRT60に出力する画像形成/解析部43を備え
ている。図4は、本実施例にかかるオートラジオグラフ
ィ画像形成/解析装置30の画像形成/解析部43およ
びその周辺回路を詳細に示したブロック図である。図4
に示されるように、画像形成/解析部43は、操作者が
入力装置70を操作することにより、画像データ記憶部
52から読みだされた画像データに所定の処理を施し、
CRT60に表示すべき画像の表示画像データを生成す
る表示画像データ生成部102と、CRT60の画面上
に表示される画像の関心領域を取り囲むための円、矩
形、折れ線に囲まれた図形などの図形データを生成し、
これを図形データ記憶部106に出力する図形データ生
成部104と、図形データを記憶する図形データ記憶部
106と、図形データ記憶部106に記憶された図形デ
ータと、表示画像データ生成部102により生成された
表示画像データとを比較して、CRT60の画面上に表
示される図形に含まれる画像の濃度などを示す定量デー
タを生成する定量処理部108と、定量処理部108に
より生成された定量データを記憶する定量データ記憶部
110と、図形データ記憶部106および定量データ記
憶部110に記憶されたデータに基づいて、表データを
生成する表データ生成部112と、表示画像データ、図
形データおよび表データを合成する画像合成部114
と、画像合成部114により生成された合成画像データ
を一時的に記憶し、これをCRT60に出力するウィン
ドウメモリ118とを備えている。
【0018】表示画像データ生成部102は、操作者が
入力装置70を操作することによって、画像データ記憶
部52から選択されて読みだされた画像データに、操作
者が入力した所定の拡大率或いは回転角に基づいて、拡
大/縮小処理あるいは回転処理を施して、所望の倍率
で、拡大または縮小され、あるいは、回転された表示画
像データを生成する。また、表示画像データ生成部10
2は、選択された複数の画像データを読みだすことがで
きるように構成されており、複数の画像データに対応す
る画像の位置合わせをする位置合わせ手段(図示せず)
を備えている。位置合わせ手段は、特開平5−2984
17号公報に記載されたように、複数の画像データを、
それぞれ、画像を構成する画素の濃度データが所定のし
きい値を超えるデータからなる簡易画像データに変換す
る変換手段と、簡易画像データに対応する簡易画像上に
三角形を表示する多角形表示手段と、各簡易画像上の三
角形の各々を移動させる移動手段と、ある一つの簡易画
像上の三角形を変形させるとともに、これに伴って、他
の簡易画像上の三角形を変形させる変形手段と、他の簡
易画像上の三角形を回転させる回転手段と、他の簡易画
像上の三角形を拡大/縮小させる拡大縮小手段とを有し
ている。
【0019】表示画像データ生成部102の位置合わせ
手段は、変換手段により生成された簡易画像データに対
応する簡易画像の各々の特徴点と、多角形表示手段によ
り生成された三角形の頂点とを、変形手段、回転手段お
よび拡大縮小手段を用いて合致させ、その後、これら三
角形を一致させることにより、複数の画像の位置合わせ
を行っている。図形データ生成部104は、CRT60
の画面上に表示された画像の関心領域を画定するため
に、操作者がマウス(図示せず)を操作することにより
与えられた情報に基づいて、メモリ(図示せず)に予め
記憶された図形データの形状を選択し、選択された形状
の図形をCRT60の画面上に表示するために、図形デ
ータを画像合成部114に出力するとともに、これに、
図形ナンバーを与え、その図形の図形種を示す図形種デ
ータと、その図形の位置を示す座標データとを、図形デ
ータとして、図形データ記憶部106の所定の領域に記
憶する。また、表示画像データ生成部102により複数
の表示画像データが生成され、CRT60の画面上に、
これらに対応する複数の画像が表示されている場合に、
図形データ生成部104は、その一方の画像に図形が形
成され、これに対応する図形データが生成されるのに伴
って、他方の画像の対応する位置に、一方の画像に形成
された図形と同一の図形を生成し、これに対応する図形
データを生成することができるように構成されている。
【0020】図形データ記憶部106は、図形データベ
ースを備え、操作者により選択された形状を有し、所望
の位置に配置された各種図形の図形データを、図形ごと
に記憶している。前述したように、図形データは、それ
ぞれ、すくなくとも、図形の種類を示す図形種データお
よび図形の位置を示す座標データを備えている。本実施
例においては、図形種には、たとえば、円、矩形、折れ
線により囲まれた図形などが含まれる。定量処理部10
8は、入力装置70から入力された情報にしたがって、
CRT60の画面上に表示された図形に含まれる画像を
構成する画素の濃度に対応する濃度データおよび図形の
面積を示す面積データからなる定量データを生成し、こ
れを定量データ記憶部110の所定の領域に記憶する。
この濃度データは、図形に含まれる領域に対応する蓄積
性蛍光体シート1上の領域が受けた放射線量を示すPS
L値に対応している。定量データ記憶部110は、定量
データベースを備えており、定量データベースには、図
形ごとに、定量処理部108により生成された濃度値デ
ータおよび面積データからなる定量データが記憶されて
いる。
【0021】このように構成されたオートラジオグラフ
ィ画像形成/解析装置30は、以下のようにして、画像
を形成し、解析する。まず、操作者が、入力装置70を
操作することにより、画像データ記憶部52から所定の
画像データが読みだされて、表示画像データ生成部10
2に出力される。前述したように、本実施例において
は、表示画像データ生成部102は、複数の画像データ
を読みだすことができ、操作者が入力した情報にしたが
って、それぞれの画像データを所定の倍率で、拡大ある
いは縮小した表示画像データを生成する。こうして生成
された表示画像データは、画像合成部114およびウィ
ンドウメモリ118を介して、CRT60の画面に表示
される。図5には、CRT60の画面上に表示された画
像の例が示されている。図2を参照して説明したよう
に、本実施例では、レセプターが標識リガンドと結合し
た脳切片より得られたオートラジオグラフィ画像に対応
する画像データと、ほとんどのレセプターが非標識リガ
ンドと結合した脳切片より得られたオートラジオグラフ
ィ画像に対応する画像データとが、画像データ記憶部5
2に記憶され、それぞれが、表示画像データ生成部10
2に与えられ、所定の処理が施されている。したがっ
て、CRT60の画面500上には、標識リガンドが、
レセプターと特異的結合をするだけでなく、非特異的結
合により、その一部が脳切片に吸着した画像であるトー
タルバインディング画像501と、脳脳切片中に含まれ
るレセプターのほとんどが、非標識リガンドと結合し、
標識リガンドがすべて、非特異的結合により脳切片に吸
着した画像であるノンスペシフィック画像502とが表
示されている。
【0022】操作者が、入力装置70に所望の情報を入
力すると、表示画像データ生成部102は、入力された
情報にしたがって、位置合わせ手段を用いて、ノンスペ
シフィック画像502の位置を、トータルバインディン
グ画像501の位置に合わせる。このような位置合わせ
がなされた後に、操作者は、マウス(図示せず)などを
用いて、トータルバインディング画像501に、所望の
関心領域を画定するための図形を設定する。図形データ
生成部104は、操作者により、CRT60の画面50
0上に表示された画像に図形が設定されるのに伴って、
その図形種を示す図形種データおよび座標データからな
る図形データを生成する。他方、図形データ生成部10
4は、ノンスペシフィック画像502の対応する位置
に、トータルバインディング画像501上に形成された
図形と同一の図形を形成するため、第2の図形データを
生成する。たとえば、図6に示すように、折れ線によ
り、トータルバインディング画像501内の関心領域を
画定するための図形601−1が形成された場合、図形
データ生成部104は、トータルバインディング画像5
01に関する図形データを生成するとともに、ノンスペ
シフィック画像502に関する第2の図形データを生成
し、この図形データを画像合成部114に出力する。し
たがって、CRT60の画面に表示されたノンスペシフ
ィック画像502にも、対応する図形601−2が形成
される。
【0023】図形データ生成部104により生成された
図形データおよび第2の図形データは、図形データ記憶
部106の図形データベースの図形ナンバーに対応する
領域に記憶される。このような操作および処理を繰り返
すことにより、たとえば、図7に示すように、CRT6
0の画面500上のトータルバインディング画像501
には、図形601−1ないし605−1が形成され、こ
れに対応して、ノンスペシフィック画像502には、図
形601−2ないし605−2が形成される。次いで、
操作者が、入力装置70を操作して、トータルバインデ
ィング画像501或いはノンスペシフィック画像502
上に形成された所定の図形を指定し、該図形に含まれる
領域を定量処理する旨を指示すると、定量処理部108
が、図形データ記憶部106の図形データベースから、
所定の図形データおよび第2の図形データを読みだし、
また、表示画像データ生成部102から、該図形データ
および第2の図形データに、それぞれ対応する図形に含
まれる画像データの領域を読みだし、これら図形の面積
および該図形に含まれる画像を構成する画素の濃度を、
それぞれ算出し、これらを定量データとして、定量デー
タベース内の所定の領域、すなわち、図形データの図形
ナンバーに対応する領域に記憶する。
【0024】たとえば、トータルバインディング画像5
01に形成された図形601−1が指定された場合に、
定量処理部108は、図形データ記憶部106の図形デ
ータベースから、この図形データの図形種データおよび
座標データを読みだし、この図形に含まれる表示画像デ
ータの領域を画定し、その面積およびこの領域に含まれ
る画素の濃度を算出する。同様に、定量処理部108
は、図形データ記憶部106の図形データベースから、
ノンスペシフィック画像502に形成された図形601
−2に関する第2の図形データの図形種データおよび座
標データを読みだし、この図形に含まれる表示画像デー
タの領域を画定し、その面積およびこの領域に含まれる
画素の濃度を算出する。このように算出された面積およ
び濃度は、それぞれ、面積データおよび濃度データとし
て、定量データ記憶部106の定量データベースに記憶
される。さらに、操作者が、入力装置70を操作して、
定量処理の結果を表示する旨を指示すると、表データ生
成部112は、定量データ記憶部106の定量データベ
ースから、面積データおよび濃度データからなる定量デ
ータの各々を読みだし、トータルバインディング画像お
よびノンスペシフィック画像に形成された図形に含まれ
る領域の単位面積当たりの濃度値を示す単位濃度データ
と、トータルバインディング画像に形成された図形に関
する単位濃度データとノンスペシフィック画像に形成さ
れた対応する図形に関する単位濃度データとの差を示す
濃度差データとを生成する。次いで、表データ生成部1
12は、面積データ、単位濃度データ、濃度差データか
らなる表データを、画像合成部114に出力する。
【0025】画像合成部114は、表示画像データ、図
形データおよび表データを合成し、合成された画像デー
タをウィンドウメモリ118に展開する。ウィンドウメ
モリ118に展開された画像データは、CRT60に与
えられ、CRT60の画面上に、表データに対応する表
を含む画像が表示される。図7は、CRT60の画面5
00上のトータルバインディング画像501に形成され
た図形601−1ないし605−1、および、ノンスペ
シフィック画像502に形成された対応する図形601
−2ないし605−2に関する表データが表示された図
である。図7に示すように、領域610には、図形ナン
バー1が付与された図形601−1、601−2ないし
図形ナンバー5が付与された図形605−1、605−
2のそれぞれの面積、トータルバインディング画像の単
位面積当たりの濃度、ノンスペシフィック画像の単位面
積当たりの濃度、単位面積当たりの濃度の差分値が表示
されている。この単位面積当たりの濃度の差分値は、非
特異的結合により吸着した標識リガンドの放射線量が除
去され、レセプターと特異的結合をした標識リガンドの
放射線量を示している。このように、画面500上に表
示された複数の画像の一方に図形を形成することによ
り、これと対応する図形が他方の画像に形成され、これ
らの図形に含まれる画素の濃度がそれぞれ算出され、さ
らに、濃度の差が算出される。したがって、簡単な手順
で、精度よく、画定された関心領域間のサブトラクショ
ン処理をすることができる。
【0026】さらに、操作者が、入力装置70に、実験
において、リガンド量1fmolあたり何μCiの放射線を与
えたかを示す比放射線量hi を入力し、レセプターに結
合したリガンドの量を示すリガンド量を算出すべき旨の
指示を与えると、表データ生成部112は、濃度データ
から、単位重量あたりの放射線量Ri (μCi/g) を算出
し、この単位重量あたりの放射線量Ri および比放射線
量hi から、図形に含まれる領域のリガンド量Ri /h
i を、それぞれ算出する。表データ生成部112は、さ
らに、対応する図形のリガンド量の差分値を算出する。
表データ生成部112は、面積データ、および、表デー
タ生成部112により生成されたリガンド量に対応する
リガンド量データならびにリガンド量の差分値に対応す
るリガンド量差データからなる表データを画像合成部1
14に与える。画像合成部114は、表示画像データ、
図形データおよび表データを合成し、合成された画像デ
ータをウィンドウメモリ118に展開する。ウィンドウ
メモリ118に展開された画像データは、CRT60に
与えられ、CRT60の画面上に、表データに対応する
表を含む画像が表示される。図8は、CRT60の画面
500上に表示されたトータルバインディング画像50
1に形成された図形601−1ないし605−1、およ
び、ノンスペシフィック画像502に形成された対応す
る図形601−2ないし605−2に関する表データが
表示された図である。図8に示すように、領域611に
は、図形ナンバー1が付与された図形601−1、60
1−2ないし図形ナンバー5が付与された図形605−
1、605−2のそれぞれの面積、トータルバインディ
ング画像のリガンド量、ノンスペシフィック画像のリガ
ンド量、リガンド量の差分値が表示されている。このリ
ガンド量の差分値は、非特異的結合により吸着した標識
リガンドのリガンド量が除去され、レセプターと特異的
結合をした標識リガンドのリガンド量を示している。
【0027】図形に含まれる濃度が表示される場合と同
様に、画面500上に表示された複数の画像の一方に図
形を形成することにより、これと対応する図形が他方の
画像に形成され、これらの図形に含まれる画素の濃度が
それぞれ算出され、さらに、濃度の差が算出算出され
る。したがって、簡単な手順で、精度よく画定された領
域間のサブトラクション処理をすることができる。な
お、表データ生成部102は、対応する図形に含まれる
画素の濃度或いはリガンド値の差分値を生成するサブト
ラクション処理だけではなく、これらの和を生成する加
算処理を行なうことも可能である。本実施例によれば、
表示画像データ生成部102の位置合わせ手段によって
位置合わせのされた複数の画像の一方に、所望の図形が
形成されるのに伴って、他方の画像の対応する位置に、
一方の画像に形成された図形と同一の図形が形成され、
定量処理部108および表データ生成部112により、
それぞれの画像に形成された図形に関する定量処理、サ
ブトラクション処理および加算処理が実行されるため、
簡単な操作で、精度よく、二つの画像の関心領域間に所
望の演算を施すことが可能になる。
【0028】本発明は、以上の実施例に限定されること
なく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々
の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含さ
れるものであることがいうまでもない。たとえば、前記
実施例においては、表示データ生成部102の位置合わ
せ手段が、変換手段により生成された簡易画像データに
対応する簡易画像の各々の特徴点と、多角形表示手段に
より生成された三角形の頂点とを、変形手段、回転手段
および拡大縮小手段を用いて合致させ、その後、これら
三角形を一致させることにより、複数の画像の位置合わ
せを行っているが、これに限定されるものではなく、脳
切片とともに、所定の位置に設けられたマーカーを、蓄
積性蛍光体シートに重ね合わせて露光し、このマーカー
に関する位置情報を含むオートラジオグラフィ画像を形
成し、位置合わせ手段が、マーカーに関する位置情報を
使用して位置合わせをするように構成してもよい。ま
た、前記実施例においては、標識リガンド或いは非標識
リガンドを与えてインキュベーションした脳切片を転写
した蓄積性蛍光体シート1を読み取った画像に対応する
画像データから、画像解析を行っているが、本発明は、
かかるオートラジオグラフィに限定されることなく、た
とえば、サザン・ブロッティング法によるハイブリタイ
ゼーション法を利用した遺伝子のオートラジオグラフ
ィ、ポリアクリルアミドゲル電気泳動法によって、蛋白
質の分離、同定、あるいは、分子量、特性の評価などを
おこなうオートラジオグラフィなどの他のオートラジオ
グラフィにも適用することができる。
【0029】さらに、前記実施例においては、蓄積性蛍
光体シート1を用いて、試料中の放射性標識物質の位置
情報を電気信号に変換して得た画像データを、CRT6
0の画面上に、画像として表示しているが、蓄積性蛍光
体シート1に代えて、放射線フィルムを用いて、一旦、
可視画像を形成し、この可視画像を光電的に読み取り、
電気信号に変換した画像データに対して、同様の処理を
おこなうことも可能である。また、本明細書において、
手段とは、必ずしも物理的手段を意味するものではな
く、各手段の機能が、ソフトウエアによって実現される
場合も包含する。また、一つの手段の機能が二以上の物
理的手段により実現されても、二以上の手段の機能が一
つの物理的手段により実現されてもよい。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、煩雑な手順を要するこ
となく、精度良く、関心領域に所望の演算を施すことの
できるオートラジオグラフィ画像解析装置を提供するこ
とが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施例にかかるオートラジオ
グラフィ画像形成/解析装置のための画像データを生成
する画像読み取り装置の一例を示す略斜視図である。
【図2】図2は、レセプターの存在の有無を調べるため
の実験手順を示す図である。
【図3】図3は、本発明の実施例にかかるオートラジオ
グラフィ画像形成/解析装置および画像読み取り装置の
ブロックダイアグラムである。
【図4】図4は、本実施例にかかるオートラジオグラフ
ィ画像形成/解析装置の画像形成/解析部およびその周
辺回路を詳細に示したブロック図である。
【図5】図5は、CRTの画面上に表示された画像の例
を示す図である。
【図6】図6は、CRTの画面上に表示された画像の例
を示す図である。
【図7】図7は、CRTの画面上に表示された画像の例
を示す図である。
【図8】図8は、CRTの画面上に表示された画像の例
を示す図である。
【符号の説明】
1 蓄積性蛍光体シート 2 レーザ光 3 レーザ光源 4 フィルタ 5 ビーム・エクスパンダ 6 光偏向器 7 fθレンズ 8 平面反射鏡 9 導光性シート 10 光検出器 11 増幅器 12 A/D変換器 13 ラインバッファ 20 画像読み取り装置 30 オートラジオグラフィ画像形成/解
析装置 40 信号処理手段 41 ラインバッファ 42 制御部 43 画像形成/解析部 50 画像データ記憶手段 51 画像データ一時記憶部 52 画像データ記憶部 60 CRT 70 入力装置 102 表示画像生成部 104 図形データ生成部 106 図形データ記憶部 108 定量処理部 110 定量データ記憶部 112 表データ生成部 114 画像合成部 118 ウィンドウメモリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 啓司 東京都港区西麻布2丁目26番30号 富士写 真フイルム株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料中の放射性標識物質の位置情報を電
    気信号に変換して得られたデータに基づいて生成された
    オートラジオグラフィ画像の画像データを記憶する画像
    データ記憶手段と、前記画像データ記憶手段から選択さ
    れ、所定の処理が施された画像データに基づいて、複数
    の画像を表示する表示手段と、前記表示手段に表示され
    た画像の関心領域を画定するための図形に対応する図形
    データを生成する図形データ生成手段と、前記図形デー
    タに基づく図形により画定された領域にそれぞれ含まれ
    る画像に対応する画像データに、所定の演算を施す演算
    手段と、前記複数の画像の位置合わせをする画像位置合
    わせ手段とを有するオートラジオグラフィ画像解析装置
    であって、 前記図形データ生成手段が、前記複数の画像の少なくと
    も一つに関心領域を画定するための第1の図形データを
    生成するとともに、前記複数の画像のうちの他の画像
    に、前記少なくとも一の画像の関心領域に対応する位置
    に、第2の図形データを生成するように構成され、前記
    演算手段が、前記一の画像の前記第1の図形データに対
    応する図形により画定された関心領域に含まれる画像に
    対応する画像データと、前記他の画像の前記第2の図形
    データに対応する図形により画定された関心領域に含ま
    れる画像に対応する画像データとの間で、所定の演算を
    施すように構成されたことを特徴とするオートラジオグ
    ラフィ画像解析装置。
  2. 【請求項2】 前記演算手段が、前記関心領域に含まれ
    る画像を構成する画素の濃度データ間で、所定の演算を
    施すように構成されていることを特徴とする請求項1に
    記載のオートラジオグラフィ画像解析装置。
  3. 【請求項3】 さらに、前記演算手段による演算の結果
    を前記表示手段に表示するための表に対応する表データ
    を生成する表データ生成手段を備えたことを特徴とする
    請求項1または2に記載のオートラジオグラフィ画像解
    析装置。
  4. 【請求項4】 前記画像データが、蓄積性蛍光体シート
    を用いて生成されたものであることを特徴とする請求項
    1ないし3の何れか一項に記載のオートラジオグラフィ
    画像形成装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6687394B1 (en) * 1999-04-08 2004-02-03 Fuji Photo Film Co. Ltd. Method and apparatus for quantifying image

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6687394B1 (en) * 1999-04-08 2004-02-03 Fuji Photo Film Co. Ltd. Method and apparatus for quantifying image

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