JPH08179482A - ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

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JPH08179482A
JPH08179482A JP32261894A JP32261894A JPH08179482A JP H08179482 A JPH08179482 A JP H08179482A JP 32261894 A JP32261894 A JP 32261894A JP 32261894 A JP32261894 A JP 32261894A JP H08179482 A JPH08179482 A JP H08179482A
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JP
Japan
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silver halide
fixing
water
sensitive material
acid
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Application number
JP32261894A
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English (en)
Inventor
Harumi Watanabe
晴美 渡辺
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】水洗水量を大幅に削減し、水洗廃液の環境への
放出を0にした処理方法を提供する。 【構成】露光されたハロゲン化銀写真感光材料を自動現
像機を用いて処理する方法において、該自動現像機が2
段以上好ましくは3段以上の向流多段水洗槽を有してお
り、かつ水洗補充量が定着補充量以下であって、該水洗
排水を定着補充液の調液に使用することを特徴とするハ
ロゲン化銀写真感光材料の処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀写真感光
材料(以下、感光材料という。)の処理方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀黒白写真感光材料は露光
後、現像、定着、水洗、乾燥という工程で処理される。
【0003】近年、環境保全の観点から処理剤の低補充
化が進められているが、水洗水についても特に夏期の水
不足が例年深刻な問題となっていることから、その使用
量を減らすことが強く望まれている。しかしながら水洗
水の補充量を減らすと、定着成分や銀濃度、色素濃度が
増加蓄積し、処理感材の仕上がりに支障を来すばかりで
なく、水洗廃水のCOD、BOD、沃素消費量等が高く
なり、一般河川はもちろんのこと下水道への排出も不可
能になる。これらの問題を解決するために、水洗層を多
段にして水洗効率を高くし大幅に水洗水量を削減できる
ことが知られており、すでにそのような自現機が開発さ
れている。ところが依然として廃水の環境への負荷が大
きいためこれらの廃水は回収されているのが現状であ
る。ユーザーにとっては回収が必要な廃液が新たに増え
ることとなり、回収費用が余計にかかるため、その改善
が望まれている。
【0004】さらに、節水化が進んでくると水洗水の滞
留時間が長くなり、水洗層に水垢が発生して自現機や感
材を汚染する。これにはたとえば過酸化水素の様な酸化
剤を添加することにより水垢の発生を抑える方法が知ら
れているが、チオ硫酸塩や銀イオンが反応して酸化銀や
硫化銀が沈澱し自現機や感材を汚染するため充分な方法
とは言えない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、水洗水量を大幅に削減し、水洗廃液の環境への放出
を0にした処理方法を提供することである。第2の目的
は大幅な節水条件においても充分に水垢の発生を防止し
た処理方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記(1)〜(4)の発明によって達成された。
【0007】(1)露光されたハロゲン化銀写真感光材
料を自動現像機を用いて処理する方法において、該自動
現像機が2段以上好ましくは3段以上の向流多段水洗層
を有しており、該水洗排水を定着補充液の調液に使用す
ることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処理方
法。 (2)(1)における水洗水に一般式1に示す化合物を
含有させることを特徴とする請求項1記載の処理方法。
【0008】
【化2】
【0009】(3)(1)、(2)における定着補充液
を固形剤(粉状、粒状、顆粒状、塊状、錠剤、ペースト
状等)を溶解して調液することを特徴とする処理方法。 (4)(1)〜(3)において定着液および水洗水の補
充量が485ミリリットル/m2以下、好ましくは260
ミリリットル/m2以下であることを特徴とするハロゲン
化銀写真感光材料の処理方法。
【0010】以下に本発明をさらに詳しく説明する。本
発明における定着液の定着剤としては、特に限定はない
が、チオ硫酸アンモニウムソーダ、チオ硫酸アンモニウ
ム、チオ硫酸ナトリウムが好ましく使用できる。これら
のチオ硫酸塩の使用量は使用液濃度で0.8モル/リッ
トル以上である。
【0011】本発明における定着液は、硬膜剤をあらか
じめ含有していても良いし、必要に応じて別添加しても
良い。硬膜剤としては水溶性アルミニウム塩が好まし
く、たとえば塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硝
酸アルミニウム、塩素酸アルミニウム、乳酸アルミニウ
ム、アンモニウムみょうばん、カリみょうばんなどがあ
る。これらの使用液における濃度は、アルミニウムイオ
ンとして0.01〜0.15モル/リットルが好まし
い。
【0012】また、定着液には所望により保恒剤(たと
えば、亜硫酸塩、重亜硫酸塩など)、pH緩衝剤(たと
えば、酢酸、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水
素ナトリウム、りん酸、こはく酸、アジピン酸など)p
H調整剤(たとえば、水酸化ナトリウム、アンモニア、
硫酸など)、アルミニウム安定化能や、硬水軟化能のあ
る化合物(たとえば、グルコン酸、イミノジ酢酸、5−
スルホサリチル酸、グルコヘプタン酸やこれらの誘導
体、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、シュウ酸、マレイン
酸、グリコール酸、安息香酸、サリチル酸、タイロン、
アスコルビン酸、グルタル酸、アスパラギン酸、グリシ
ン、システイン、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレン
トリアミン五酢酸、1,3−プロパンジアミン四酢酸、
ニトリロ三酢酸、糖類、ほう酸など)、特開昭62−7
8551号に記載の化合物、界面活性剤、湿潤剤、定着
促進剤、などを含むことができる。界面活性剤として
は、たとえば硫酸化物、スルフォン酸化物などのアニオ
ン界面活性剤、ポリエチレン系界面活性剤、特開昭57
−6840号記載の両性界面活性剤があげられ、公知の
消泡剤を使用することもできる。湿潤剤としては、たと
えばアルカノールアミン、アルキレングリコールなどが
ある。定着促進剤としては、たとえばアルキルおよびア
リル置換されたチオスルホン酸およびその塩や、特公昭
45−35754号、同58−122535号、同58
−122536号記載のチオ尿素誘導体、分子内に3重
結合を有するアルコール、米国特許第4126459号
記載のチオエーテル化合物、特開昭64−4739号、
特開平1−4739号、同1−159645号および同
3−101728号に記載のメルカプト化合物、同4−
170539号に記載のメソイオン化合物、チオシアン
酸アンモニウムを含むことができる。定着使用液のpH
は4.0以上、好ましくは4.6〜5.6である。
【0013】本発明における定着用固形剤は公知の形態
(粉状、粒状、顆粒状、塊状、錠剤、ペースト状等)が
使用できる。これらの固形剤は、接触して互いに反応す
る成分を分離するために、成分を水溶性のコーティング
剤でコーティングしても良い。コーティング剤として
は、市販のものが使用できるが、ポリビニルピロリド
ン、ポリエチレングリコール、ポリスチレンスルホン酸
や、ビニル系化合物が好ましい。
【0014】本発明の固形処理剤の溶解および補充の方
法としては、攪はん機能を有する溶解装置で一定量を
溶解し補充する方法、溶解部分と完成液をストックす
る部分とを有する溶解装置で溶解し、ストック部から補
充する方法、自動現像機の定着液循環系に処理に応じ
て処理剤を投入して溶解・補充する方法、溶解槽を内
蔵する自動現像機で溶解・補充する方法等があるが、こ
の他の公知のいずれの方法を用いることもできる。
【0015】定着濃縮液の希釈および/または固形定着
剤の溶解には、水洗排水を使用する。水洗排水は多段水
洗槽の最終段(定着槽から出た感光材料が最初に入る水
洗槽)からのオーバーフロー液として排出される。この
オーバーフロー液を上記の溶解装置、の溶解部分、
の循環系、の溶解膜に導いて定着濃縮液の希釈およ
び/または固形定着剤の溶解に用いる。上記において、
必要に応じて水洗排水のストックタンクを設けてもよ
い。水洗水の補充量および定着液への補充量は485ミ
リリットル/m2以下が好ましく特に260ミリリットル
/m2〜60ミリリットル/m2が好ましい。本発明では水
洗水の補充量は定着液の補充量を超えないことが必要で
ある。
【0016】本発明の現像処理には、公知の方法のいず
れを用いることもてきるし、現像処理液には公知のもの
を用いることができる。本発明に使用する現像液に用い
る現像主薬には特別な制限はないが、ジヒドロキシベン
ゼン類や、アスコルビン酸誘導体を含むことが好まし
く、さらに現像能力の点で、ジヒドロキシベンゼン類
や、アスコルビン酸誘導体と1−フェニル−3−ピラゾ
リドン類の組み合わせまたはジヒドロキシベンゼン類や
アスコルビン酸誘導体とp−アミノフェノール類との組
み合わせが好ましい。本発明に用いるジヒドロキシベン
ゼン現像主薬としてはハイドロキノン、クロロハイドロ
キノン、イソプロピルハイドロキノン、メチルハイドロ
キノンなどがあるが、特にハイドロキノン類が好まし
い。本発明に用いるアスコルビン酸誘導体現像主薬とし
ては、アスコルビン酸およびイソアスコルビン酸とそれ
らの塩がある。本発明に用いる1−フェニル−3−ピラ
ゾリドン又はその誘導体の現像主薬としては1−フェニ
ル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4,4−ジメチ
ル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−4
−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドンなどがある。本
発明に用いるp−アミノフェノール系現像主薬としては
N−メチル−p−アミノフェノール、p−アミノフェノ
ール、N−(β−ヒドロキシエチル)−p−アミノフェ
ノール、N−(4−ヒドロキシフェニル)グリシン等が
あるが、なかでもN−メチル−p−アミノフェノールが
好ましい。ジヒドロキシベンゼン系現像主薬は通常0.
05モル/リットル〜0.8モル/リットルの量で用い
られるのが好ましい。またジヒドロキシベンゼン類と1
−フェニル−3−ピラゾリドン類もしくはp−アミノフ
ェノール類の組合せを用いる場合には前者を0.05モ
ル/リットル〜0.5モル/リットル、後者を0.06
モル/リットル以下の量で用いるのが好ましい。
【0017】本発明に用いる保恒剤としては亜硫酸ナト
リウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸リチウム、亜硫酸アン
モニウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウ
ム、ホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウムなどがある。
亜硫酸塩は0.20モル/リットル以上、特に0.3モ
ル/リットル以上用いられるが、余りに多量添加すると
現像液中で沈澱して液汚染を引き起こすので、上限は
1.2モル/リットルとするのが望ましい。pHの設定
のために用いるアルカリ剤には通常の水溶性無機アルカ
リ金属塩(例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウム)を用いることができ
る。上記の以外に用いられる添加剤としては、臭化ナト
リウム、臭化カリウムの如き現像抑制剤;エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ジメチルホルムアミドの如き有機溶剤;ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミ
ン、イミダゾール又はその誘導体等の現像促進剤;1−
フェニル−5−メルカプトテトラゾール等のメルカプト
系化合物、5−ニトロインダゾール等のインダゾール系
化合物、ベンゾトリアゾール系化合物をカブリ防止剤又
は黒ポツ(black pepper)防止剤として含みさらに必要
に応じて色調剤、界面活性剤、消泡剤、硬水軟化剤、硬
膜剤等を含んでもよい。また、現像ムラ防止剤として特
開昭62−212651号記載の化合物、溶解助剤とし
て特開昭62−267759号記載の化合物を用いるこ
とができる。
【0018】本発明に用いられる現像液には、緩衝剤と
して特開昭62−186259号に記載のホウ酸、特開
昭60−93433号に記載の糖類(例えばサッカロー
ス)、オキシム類(例えばアセトオキシム)、フェノー
ル類(例えば5−スルホサリチル酸)、第3リン酸塩
(例えばナトリウム塩、カリウム塩)などが用いられ
る。 処理液の輸送コスト、廃包材の減量、省スペース
等の目的で、処理液を濃縮化し、本発明の定着処理材と
同様に固形化し、使用時に希釈または溶解して用いるこ
とは好ましいことである。現像液の濃縮化のためには、
現像液に含まれる塩成分をカリウム塩化することが有効
である。
【0019】現像および定着が済んだ感光材料は次いで
水洗処理される。本発明ではこの水洗処理を2段以上の
水洗槽で行う。ここで2段以上の水洗槽で水洗すると
は、水洗槽を2つ以上に区切ることにより、後段のより
塩濃度の低い水洗水で水洗することである。また水洗槽
を区切る方法としては通常の隔壁によるものが最も好ま
しいが、特開平5−247455号に記載のブレードや
特開平5−119457号に記載の水に不溶の液体を用
いることもできる。さらに水洗水の補充は各水洗槽に独
立に行ってもよいが、より好ましくは最後段に補充して
向流多段にするのがよい。向流多段水洗の方式、装置は
公知であり、例えば特開昭57−8543号、同58−
14834号、同60−228345号、同61−40
55号等の記載を参考にして容易に実施することができ
る。
【0020】本発明の水洗水には、好ましくは一般式1
の化合物を0.002モル/リットル以上、特に好まし
くは0.003モル/リットル以上を含有させる。この
化合物は水溶液として供給しても良いし、固形剤として
供給しても良い。さらに硬水軟化能のあるキレート剤と
併用することは、本発明の態様としては特に好ましい。
また、水洗水はあらかじめこれらの化合物を含有したも
のを供給しても良いし、これらの化合物を水洗水の補充
に同期させて添加しても良い。ところで特開昭60−2
35133号には安定化処理液のオーバーフロー液を定
着液の調液に使用することが開示されているが、これは
実質的に水洗水を使用しない系であり、本発明とは異な
る。しかも本発明においては前記の一般式1の化合物を
水洗水に添加する事により水垢の発生を著しく抑える事
に成功しているが、この水洗排水を定着液の調液に使用
する事で、定着促進されることも明らかとなった。以下
に一般式1の化合物の具体例を挙げるが、本発明の化合
物はこれらに限定されるものではない。
【0021】
【化3】
【0022】
【化4】
【0023】本発明の現像処理では、現像および定着時
間が40秒以下、好ましくは6秒〜35秒、各液の温度
は25℃〜50℃が好ましく、30℃〜40℃がより好
ましい。水洗または安定浴温度及び時間は0〜50℃で
40秒以下が好ましい。本発明の方法によれば、現像、
定着及び水洗(又は安定化)された写真材料は水洗水を
しぼり切るスクイズローラーを経て乾燥してもよい。乾
燥は約40℃〜約100℃で行なわれ、乾燥時間は周囲
の状態によって適宜変えられる。
【0024】上記の現像、定着、水洗、乾燥の一連の工
程は自動現像機を用いて行なわれるのが好ましい。特に
ローラー搬送型の自動現像機が好ましい。ローラー搬送
型の自動現像機については米国特許第3025779号
明細書、同第3545971号明細書などに記載されて
いる。ローラー搬送型プロセッサーは現像、定着、水洗
及び乾燥の四工程からなっており、本発明の方法も、他
の工程(例えば、停止工程)を除外しないが、この四工
程を踏襲するのが最も好ましい。また、乾燥方法として
は一般に用いられている温風乾燥方式のほか、搬送ロー
ラー自体を加熱して乾燥させるヒートローラー方式や、
温風乾燥とヒートローラー乾燥とを組み合わせて行って
もよい。
【0025】本発明に用いられる処理液は特開昭61−
73147号に記載された酸素透過性の低い包材で保管
することが好ましい。また固形処理剤は、湿度透過性、
酸素透過性の低い包材で保管することが好ましい。補充
量を低減する場合には処理槽の空気との接触面積を小さ
くすることによって液の蒸発、空気酸化を防止すること
が好ましい。
【0026】本発明の感光材料に用いるハロゲン化銀乳
剤には、ハロゲン化銀として、臭化銀、沃臭化銀、塩化
銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀等の通常のハロゲン化銀乳剤
に使用される任意のものを用いることができ、好ましく
は、ネガ型ハロゲン化銀乳剤として60モル%以上の塩
化銀を含む塩臭化銀またはポジ型ハロゲン化銀として6
0モル%以上の臭化銀を含む塩臭化銀、臭化銀、沃臭化
銀である。ハロゲン化銀粒子は、酸性法、中性法及びア
ンモニア法のいずれで得られたものでもよい。ハロゲン
化銀粒子は、粒子内において均一なハロゲン化銀組成分
布を有するものでも、粒子の内部と表面層とでハロゲン
化銀組成が異なるコア/シェル粒子であってもよく、潜
像が主として表面に形成されるような粒子であっても、
また主として粒子内部に形成されるような粒子でもよ
い。本発明に係るハロゲン化銀粒子の形状は任意のもの
を用いることができる。好ましい1つの例は、{10
0}面を結晶表面として有する立方体である。又、米国
特許4,183,756号、同4,225,666号、
特開昭55−26589号、特公昭55−42737号
等や、ザ・ジャーナル・オブ・フォトグラフィック・サ
イエンス(J.Photogr.Sci.)、21〜39(1973)
等の文献に記載された方法により、8面体、14面体、
12面体等の形状を有する粒子をつくり、これを用いる
こともできる。更に、双晶面を有する粒子を用いてもよ
い。本発明に係るハロゲン化銀粒子は、単一の形状から
なる粒子を用いてもよいし、種々の形状の粒子が混合さ
れたものでもよい。本発明において、単分散乳剤が好ま
しい。単分散乳剤中の単分散のハロゲン化銀粒子として
は、平均粒径γを中心に±10%の粒径範囲内に含まれ
るハロゲン化銀重量が、全ハロゲン化銀粒子重量の60
%以上であるものが好ましい。
【0027】本発明の乳剤に用いられるハロゲン化銀粒
子は、粒子を形成する経過及び/又は成長させる過程
で、カドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イリジ
ウム塩又は錯塩、ロジウム塩又は錯塩、鉄塩又は錯塩を
用いて金属イオンを添加し、粒子内部に及び/又は粒子
表面に包含させる事ができる。本発明で用いる写真乳剤
は、硫黄増感、金・硫黄増感の他、還元性物質を用いる
還元増感法:貴金属化合物を用いる貴金属増感法などを
併用することもできる。感光性乳剤としては、前記乳剤
を単独で用いてもよく、二種以上の乳剤を混合してもよ
い。本発明の実施に際しては、上記のような化学増感の
終了後に、例えば、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,
3,3a,7−テトラザインデン、5−メルカプト−1
−フェニルテトラゾール、2−メルカプトベンゾチアゾ
ール等を始め、種々の安定剤も使用できる。更に必要で
あればチオエーテル等のハロゲン化銀溶剤、又はメルカ
プト基含有化合物や増感色素のような晶壁コントロール
剤を用いてもよい。本発明において、特に印刷用感光材
料の場合テトラゾリウム化合物、ヒドラジン化合物、あ
るいはポリアルキルオキサイド化合物等のいわゆる硬調
化剤、を添加した感光材料に対して好ましい効果を示
す。
【0028】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
おいて写真乳剤は、増感色素によって比較的長波長の青
色光、緑色光、赤色光または赤外光に分光増感されても
良い。用いられる色素には、シアニン色素、メロシアニ
ン色素、複合シアニン色素、複合メロシアニン色素、ホ
ロポーラーシアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル
色素、及びヘミオキソノール色素等が包含される。これ
らの増感色素は単独で用いてもよく、又、これらを組合
せて用いてもよい。増感色素の組合せは特に、強色増感
の目的でしばしば用いられる。本発明に係るハロゲン化
銀写真感光材料には、親水性コロイド層にフィルター染
料として、あるいはイラジエーション防止、ハレーショ
ン防止その他種々の目的で水溶性染料を含有してよい。
このような染料には、オキソノール染料、ヘミオキソノ
ール染料、スチリル染料、メロシアニン染料、シアニン
染料及びアゾ染料等が包含される。中でもオキソノール
染料;ヘミオキソノール染料及びメロシアニン染料が有
用である。用い得る染料の具体例は西独特許616,0
07号、英国特許584,609号、同1,117,4
29号、特公昭26−7777号、同39−22069
号、同54−38129号、特開昭48−85130
号、同49−99620号、同49−114420号、
同49−129537号、PBレポート74175号、
フォトグラフィック・アブストラクト(Photo.Abstr.)
128('21)等に記載されているものである。特に明
室返し感光材料においてはこれらの染料を用いるのが好
適である。また、特願平5−244717号の23〜3
0頁に記載の染料の固体微粒子分散体を使用してもよ
い。本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料において、
親水性コロイド層に染料や紫外線吸収剤等が包含される
場合に、それらはカチオン性ポリマー等によって媒染さ
れてもよい。
【0029】上記の写真乳剤には、ハロゲン化銀写真感
光材料の製造工程、保存中或いは処理中の感度低下やカ
ブリの発生を防ぐために種々の化合物を添加することが
できる。又、ポリマーラテックスをハロゲン化銀乳剤
層、バッキング層に含有させ、寸法安定性を向上させる
技術も、用いることができる。これらの技術は、例えば
特公昭39−4272号、同39−17702号、同4
3−13482号、等に記載されている。本発明に用い
る感光材料のバインダーとしてはゼラチンを用いるが、
ゼラチン誘導体、セルロース誘導体、ゼラチンと他の高
分子のグラフトポリマー、それ以外の蛋白質、糖誘導
体、セルロース誘導体、単一或いは共重合体の如き合成
親水性高分子物質等の親水性コロイドも併用して用いる
ことができる。
【0030】本発明の感光材料には、更に目的に応じて
種々の添加剤を用いることができる。これらの添加剤
は、より詳しくは、リサーチディスクロージャー第17
6巻Item 17643(1978年12月)及び同18
7巻Item 18716(1979年11月)に記載され
ており、その該当箇所を後掲の表にまとめて示した。 添加剤種類 RD17643 RD18716 1.化学増感剤 23頁 648頁右欄 2.感度上昇剤 同 上 3.分光増感剤 23〜24頁 649頁右欄〜 強色増感剤 649頁右欄 4.増 白 剤 24頁 5.かぶり防止剤 24〜25頁 649頁右欄 及び安定剤 6.光吸収剤、フィルター 25〜26頁 649頁右欄〜 染料、紫外線吸収剤 650左欄 7.ステイン防止剤 25頁右欄 650頁左〜右欄 8.色素画像安定剤 25頁 9.硬 膜 剤 26頁 651頁左欄 10.バインダー 26頁 同 上 11.可塑剤・潤滑剤 27頁 650頁右欄 12.塗布助剤・表面活性剤 26〜27頁 同 上 13.スタチック防止剤 27頁 同 上
【0031】本発明の感光材料に用いられる支持体に
は、α−オレフィンポリマー(例えばポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレン/ブテン共重合体)等をラミネ
ートした紙、合成紙等の可撓性反射支持体、酢酸セルロ
ース、硝酸セルロース、ポリスチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、
ポリアミド等の半合成又は合成高分子からなるフィルム
や、これらのフィルムに反射層を設けた可撓性支持体、
金属などが含まれる。中でもポリエチレンテレフタレー
トが特に好ましい。本発明に用いることかできる下引き
層としては特開昭49−3972号記載のポリヒドロキ
シベンゼン類を含む有機溶剤系での下引き加工層、特開
昭49−11118号、同52−104913号、等に
記載の水系ラテックス下引き加工層が挙げられる。
【0032】又、該下引き層は通常、表面を化学的ない
し物理的に処理することができる。該処理としては薬品
処理、機械的処理、コロナ放電処理、などの表面活性化
処理が挙げられる。本発明は、印刷用、X−レイ用、一
般ネガ用、一般リバーサル用、一般ポジ用、直接ポジ用
等の各種感光材料に適用することができる。
【0033】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0034】実施例1 下記に示す現像および定着剤を使用し、表1に示すロー
ラー搬送型自動現像機を用いて富士写真フイルム社製ス
キャナーフイルムLSAを黒化率30%で像様露光した
ものを処理した。現像温度35度、定着温度34度、現
像時間30秒、現像および定着液の補充量は260ミリ
リットル/m2とした。このとき水洗槽の数を1段、2
段、3段に変化させ、水洗水の補充量を表2に示すよう
に変化させた。水洗廃水はストックタンクにストック
し、定着液の調液に使用した。1日15m2の量の感光材
料を2カ月間(40日稼働)処理を行った。 現像液1 KOH 45.8g Na2 2 5 55.3g ジエチレントリアミン五酢酸 2g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.16g 2−メルカプトベンツイミダゾール−5− スルホン酸ナトリウム 0.2g KBr 3.3g K2 CO3 61.5g ハイドロキノン 40g 4−ヒドロキシメチル−4−メチル−1− フェニル−3−ピラゾリドン 0.45g エリソルビン酸ナトリウム 4.6g 水を加えて 1リットル pH 10.55 現像剤2 ブレンド1 ハイドロキノン 40g ブレンド2 ジエチレントリアミン五酢酸 2g 臭化カリウム 3.3g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.16g 2−メルカプトベンツイミダゾール−5− スルホン酸ナトリウム 0.2g 4−ヒドロキシメチル−4−メチル−1− フェニル−3−ピラゾリドン 0.45g エリゾルビン酸ナトリウム 4.6g ブレンド3 K2 2 5 64.6g ブレンド4 K2 CO3 61.5g ブレンド5 NaOH 43g 使用液1リットル分の処方である。 定着剤1 チオ硫酸アンモニウム 359.1g エチレンジアミン四酢酸 2Na 2水塩 2.26g チオ硫酸ナトリウム 5水塩 32.8g 亜硫酸ナトリウム 75g NaOH(純分で) 37.2g 氷酢酸 87.3g 酒石酸 8.76g グルコン酸ナトリウム 5.2g 硫酸アルミニウム 25.3g pH(硫酸または水酸化ナトリウムで調整) 4.85g 水を加えて 1リットル 使用時は、定着剤1部に対して水2部を加える。 定着剤2 チオ硫酸ナトリウム 369.6g Na2 2 5 50g NaOH(97%) 4.7g 水を加えて 1リットル pH 5.4 使用時は、定着剤1部に対して水1部を加える。 定着剤3 ブレンド1 チオ硫酸アンモニウム 95.2g チオ硫酸ナトリウム 56.1g ブレンド2 グルコン酸ナトリウム 1.74g 酢酸ナトリウム 32.7g Na2 2 5 18.8g EDTA・2Na・2H2 O 0.03g ブレンド3 アンモニウム明礬 22.3g こはく酸 3.3g クエン酸 4g 使用液1リットル分の処方である。 定着剤4 ブレンド1 チオ硫酸アンモニウム 95.2g チオ硫酸ナトリウム 56.1g Na2 SO3 7.2g ブレンド2 Na2 2 5 18.8g 使用液1リットル分の処方である。 現像剤2および定着剤3、4は、ブレンド毎に2.5mm
の粒度の押し出し造粒法により造粒した顆粒を真空乾燥
型パンコーティング装置の回転ドラム内に投入し、ドラ
ム内で動転する顆粒に10%ケミスタット(三洋化成
製)液をスプレーして被覆した。処理した感材を12mm
×12cmに裁断し、その半分の部分を下記A〜C液でそ
れぞれ1分ずつ室温で処理した後、感材全体を流水で3
分水洗し、乾燥した。 A液 硝酸銀 10g 氷酢酸 30ミリリットル 蒸留水を加えて 1リットル B液 NaCl 45g 蒸留水を加えて 1リットル C液 Na2 2 5 ・5H2 O 45g 亜硫酸ナトリウム 15g 蒸留水を加えて 1リットル A〜C液で処理した部分の濃度D2と、未処理部分の濃
度D1をMacbeth TD904のBlueフィル
ターを用いて測定し、D2−D1を残留ハイポ濃度とし
て比較した。結果を表2に示した。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】実施例2 実施例1の3段水洗型自動現像機において、最後段の水
洗槽に水洗水の補充に同期させて本発明の化合物(1)
の20%水溶液(エチレンジアミン四酢酸・2ナトリウ
ム塩3%含有)を2ミリリットル/リットルとなるよう
に添加して、同様の処理を行った。水洗槽における水垢
の発生を化合物(1)を使用しない場合と比較した。結
果を表3に示す。
【0038】
【表3】
【0039】実施例3 実施例2において水洗排水で調液した定着液を新たに定
着槽に満たして、未露光の富士写真フイルム社製コンタ
クトフイルムVU−100を定着液の補充無しに処理
し、定着能力を測定した。定着能力は定着不良を起こす
枚数であらわし、本発明の化合物1を未使用の場合と比
較した。結果を表4に示した。
【0040】
【表4】
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、大幅な節水ができるば
かりでなく、水洗水の廃水がまったく生じない、きわめ
て環境に優しいシステムを提供することができる。さら
に本発明の化合物を水洗水に含有させることにより、水
垢の発生を抑えることができる。また驚くべきことに、
この化合物を含有した水洗廃水を定着液の調液に使用す
ることにより、定着促進効果が得られた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光されたハロゲン化銀写真感光材料を
    自動現像機を用いて処理する方法において、該自動現像
    機が2段以上の向流多段水洗槽を有しており、該水洗排
    水を定着補充液の調液に使用することを特徴とするハロ
    ゲン化銀写真感光材料の処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において一般式1に示す化合物
    を含有した水で水洗することを特徴とする請求項1記載
    の処理方法。 【化1】
  3. 【請求項3】 請求項1または2における定着補充液を
    固形剤を溶解して調液することを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3において定着液お
    よび水洗水の補充量が485ミリリットル/m2以下であ
    ることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処理方
    法。
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