JPH08176826A - Cvd法による薄膜の堆積装置及び堆積方法並びに該堆積装置又は該堆積方法で用いられるcvd原料及び液体原料容器 - Google Patents

Cvd法による薄膜の堆積装置及び堆積方法並びに該堆積装置又は該堆積方法で用いられるcvd原料及び液体原料容器

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JPH08176826A
JPH08176826A JP6326971A JP32697194A JPH08176826A JP H08176826 A JPH08176826 A JP H08176826A JP 6326971 A JP6326971 A JP 6326971A JP 32697194 A JP32697194 A JP 32697194A JP H08176826 A JPH08176826 A JP H08176826A
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Akimasa Yuki
昭正 結城
Takaaki Kawahara
孝昭 川原
Tetsuo Makita
哲郎 蒔田
Mikio Sankou
幹雄 山向
Koichi Ono
高一 斧
Tomohito Okudaira
智仁 奥平
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基板上に、DRAMのキャパシタの絶縁膜と
して適切な電気特性を備えた薄膜を形成することができ
る手段を得ることを目的とする。 【構成】 本発明にかかるCVD装置においては、ガス
ヘッド36及び加熱ランプ33の下で、基板17が成膜
処理されつつ移動させられ、これによって成膜初期、中
期、終期の各ステップにおいて、最適な熱雰囲気で成膜
が行われ、優れた電気特性を備えた薄膜が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、CVD(Chemical Va
por Deposition、化学気相堆積)法による薄膜の堆積装
置及び堆積方法並びに該堆積装置又は該堆積方法で用い
られるCVD原料及び液体原料容器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体メモリーやデバイスの集積
化が急速に進んでおり、例えばダイナミックランダムア
クセスメモリー(以下、これをDRAMという)では、こ
の3年間にビット数が4倍になるといった急激なペース
で開発が進められている。これはデバイスの高速化、低
消費電力化、低コスト化等を図るといった目的を達する
ためである。しかしながら、これらの集積度がいかに向
上しても、DRAMの構成要素であるキャパシタは一定
の容量をもたなければならない。このため、キャパシタ
用材料の膜厚を薄くする必要があるが、従来よりキャパ
シタ材料として用いられているSiO2では薄膜化に限界
がある。しかしながら、SiO2に代えて誘電率の高いキ
ャパシタ用材料を用いれば、同じ膜厚で容量を大きくす
ることができるので、高誘電体(高誘電率)材料をメモリ
ーデバイス用として利用するための研究が最近注目を集
めている。
【0003】このようなキャパシタ用材料に要求される
特性としては、上記のように誘電率が高くかつ膜厚を薄
くすることができることと、リーク電流が小さいことと
が最も重要である。すなわち、高誘電率材料を用いると
ともに、できる限り膜厚を薄くし、かつリーク電流を最
小にする必要がある。一般的には、膜厚をSiO2換算膜
厚で1nm以下にし、1.65V印加時のリーク電流密度
を10-8A/cm2のオーダー以下にすることが大まかな
開発目標とされている。また、段差のあるDRAMのキ
ャパシタ用電極上に薄膜を形成する場合、複雑な形状の
物体への付き周り性が良好なCVD法による成膜が可能
であることがプロセス上非常に有利である。このような
観点から、酸化タンタル、チタン酸ジルコン酸鉛[PZ
T]、チタン酸ジルコン酸ランタン鉛[PLZT]、チタ
ン酸ストロンチウム又はチタン酸バリウム等の酸化物系
誘電体膜を各種成膜法を用いて成膜するといった手法が
検討されている。しかしながら、CVD法によって成膜
することが最も有利であるのにもかかわらず、現時点で
は安定でかつ良好な気化特性を有するCVD原料が存在
しないことが大きな問題となっている。これは、主とし
てCVD原料として多用されているβ−ジケトン系のジ
ピバロイルメタン[DPM]化合物の加熱による気化特性
が良好でないことに起因する。かくして、このような原
料に起因する欠点のため、性能が良好でかつ作製再現性
のよい誘電体薄膜を製造する技術は現時点では確立され
ていない状況にある。
【0004】このような状況下において、本発明者らの
一部は、従来より用いられている固体原料をテトラヒド
ロフラン[THF]という有機溶剤に溶解させた溶液から
なる、気化性が飛躍的に高められたCVD原料を提案し
ている(特願平4−252836号)。しかしながら、本
発明者らがこのCVD原料を用いて、SiO2膜作製用等
の従来のCVD法による薄膜の堆積装置(溶液原料用)で
誘電体膜の作製を試みたところ、装置およびプロセス上
の種々の問題点があることが判明した。
【0005】以下、このようなCVD原料を使用した従
来例を、キャパシタ用のチタン酸バリウムストロンチウ
ム[BST]膜をCVD法で成膜するようにしたCVD法
による薄膜の堆積装置ないしは堆積方法について説明す
る。ここにおいて、Ba系及びSr系のCVD原料として
は、有機金属錯体であるBa及びSrのジピバロイルメタ
ン[DPM]化合物を0.01〜1mol/lの濃度でテトラ
ヒドロフラン[THF]に溶解させた溶液を使用してい
る。またTi系のCVD原料としては、チタンテトライ
ソプロポキシド[TTIP]を使用している。
【0006】図12は、従来より知られている液体原料
用のCVD法による薄膜の堆積装置の概略構造を示す模
式図である。図12において、1はアルゴンなどのキャ
リアガスを供給するキャリアガス供給管であり、2はマ
スフローコントローラ等のキャリアガス量調整器であ
り、3は気化器4への接続管である。また、5は液体の
CVD原料を保持する液体原料容器であり、6は計量ポ
ンプ等の液体原料供給器(液体原料流量コントローラ)で
あり、42はCVD原料を圧送するための加圧管であ
り、7は液体のCVD原料を微粒化するためのノズルで
ある。ここで、各液体原料容器5の材質は耐腐食性の高
いSUS314とされている。そして、8は気化器4の
加熱ヒーターであり、この加熱ヒーター8は温度検出セ
ンサー(図示せず)の出力に基づいて気化器4を一定温度
に加熱・保持するようになっている。なお気化器4の壁
温分布を均一にするために、気化器壁はアルミニウム等
の熱伝導度の高い金属材料で形成されている。また、ノ
ズル7は、その先端がキャリアガスの流速が最大になる
接続管3の絞り部9に位置するよう配置され、該ノズル
先端部は供給されたCVD原料の微粒化が効率よく行え
るよう斜めにカットされている。
【0007】そして、10は原料ガス輸送管であり、1
1は上記原料ガス輸送管10を保温するための加熱ヒー
ターであり、12は原料ガス供給孔であり、13は反応
ガス供給管である。ここで、反応ガス供給管13は、酸
化剤を供給する。14は反応室15の加熱ヒータであ
り、この加熱ヒーター14は反応器壁を加熱することに
よりCVD原料の再凝縮や粉付着を防止する。16はシ
リコン等の薄膜形成用基板17(成膜基板)の基板加熱機
構(加熱ステージ)である。28はゲート29(ゲートバ
ルブ)を介して反応室15と接続されたロードアンロー
ド室であり、27は反応室15とロードアンロード室2
8との間で基板17を移動させるハンドラ(基板ハンド
ラ)である。
【0008】図13は、シリコン基板17の表面に形成
されたDRAMのメモリセル断面を拡大して示した模式
図である。図13に示すように、このDRAMにおいて
は、トランジスタ18のドレイン端が、シリコン酸化膜
等の絶縁膜からなる層間絶縁膜20に開孔するコンタク
トホールに導電性のドープトポリシリコン等が堆積され
てなるプラグ19に接続されている。さらに、このプラ
グ19は、例えば窒化チタン[Ti34]膜などの緻密で
導電性を有する薄膜からなるバリアメタル26を介し
て、平坦な層間絶縁膜20の上に形成された、Ptある
いは酸化ルテニウム膜[RuO2]からなるストレイジノー
ド21に接続されている。ここで、22はCVD法で形
成されたBST膜であり、このBST膜の上に順次、夫
々後工程でつくられるセルプレート23と、上部層間絶
縁膜24と、アルミ配線25とが形成されている。
【0009】このようなCVD原料及び薄膜堆積装置を
使用したCVD法による薄膜の堆積手順(CVDプロセ
ス)は以下のとおりである。すなわち、まず気化器4と
原料ガス輸送管10と反応室15とが、各々のヒーター
8、11、14、16により所定温度になるまで加熱さ
れ、この後基板17がロードアンロード室28からハン
ドラ27によりゲート29を通して基板加熱機構16の
上に移送される。そして、基板17が加熱されて所定温
度になると、キャリアガスボンベ(図示せず)が開放さ
れ、希釈用のキャリアガスがキャリアガス供給管1か
ら、キャリアガス量調整器2と接続管3の絞り部9とを
介して気化器4内に導入される。
【0010】次に、それぞれBa(DPM)2、Sr(DP
M)2およびTiO(DPM)2がTHFに溶解させられた各
溶液が、BST膜22の成膜を行うための液体のCVD
原料として、各液体原料供給器6、6'、6''からそれ
ぞれ一定流量で気化器側に供給され、これらの各CVD
原料がノズル7の先端部で周囲の高速のキャリアガス流
によって大まかに微粒化され、さらに気化器4の内壁の
広い範囲に衝突して瞬時に気化する。その際、気化しつ
つある液体表面をキャリアガスが高速で流れるので、C
VD原料の気化及び混合が促進される(掃気効果)。そし
て、原料ガス輸送管10内で気化したCVD原料ガスと
キャリアガスとの混合が更に促進され、原料ガス供給孔
12から反応室15に導入された混合ガスによりCVD
反応で基板17の表面にBST膜が形成(堆積)される。
【0011】このとき、基板17の表面を微細に見る
と、ストレージノード21の上面及び側面並びに層間絶
縁膜20の表面にBST膜が堆積される。そして、所定
の時間が経過した後、CVD原料の供給が停止され、基
板17が再びハンドラ27によりロードアンロード室2
8へ移送され、今回の成膜が完了する。
【0012】なお、原料としてストロンチウムジピバロ
イルメタナート[Sr(DPM)2]のTHF溶液と、TiO
(DPM)2のTHF溶液又はTTIPとを使用し、酸化
剤としてO2を使用してチタン酸ストロンチウム[SrTi
3]膜を成膜する場合も、図12に示すような堆積装置
を用いて薄膜が形成される。ここで、常温で液体であり
蒸気圧が高いTTIPはバブリングで供給されることも
ある。この場合、気化器4が加熱ヒーター8により25
0℃程度の所定温度になるまで加熱された後、キャリア
ガス量調整器2により一定流量の希釈用の不活性キャリ
アガスがノズル7周辺から気化器4内に噴出させられ
る。そして、液体原料供給器6から液体のCVD原料で
あるSr(DPM)2及びTiO(DPM)2のTHF溶液が一
定流量で気化器側に供給され、これらのCVD原料がノ
ズル7の先端のエッジ部で周囲の高速のキャリアガス流
によって大まかに微粒化され、さらに気化器4の内壁の
広い範囲に衝突して瞬時に気化する。気化したCVD原
料ガスは原料ガス輸送管10を通して反応室15側に輸
送され、酸化ガス(例えば、O2、N2O)と混合される。
混合ガスは、一定圧力に保たれた反応室15に導入さ
れ、基板加熱機構16により加熱された基板17の表面
に、CVD反応によりSrTiO3膜が形成される。TiO
(DPM)2の代わりにTTIPを用いてSrTiO3膜が成
膜される場合は、バブリングによりガス化したTTIP
が反応ガス供給管13を通して供給される。なお、薄膜
形成に寄与しなかった混合ガスは、排気ラインより真空
ポンプを介して外部に排出される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のCVD法による薄膜の堆積手法においては、
次のような問題があった。 (1)このようなCVD法による薄膜堆積システムを用い
て成膜を行う場合、成膜初期におけるBa、Sr、Ti比
はCVD原料の気化特性で決まるので、BST膜の電気
特性を支配する結晶性を改善するために重要なBa、S
r、Tiの組成を成膜初期に精密に制御することができな
い。
【0014】(2)このようなCVD法による薄膜堆積シ
ステムを用いて成膜を行う場合、成膜初期のBST結晶
の質が全体のBST膜の電気特性を支配するが、結晶性
を改善するために有効な熱処理を行うと、昇降温に時間
がかかるためスループットが低下してしまう。
【0015】(3)CVDには原料の分解に特有の下地選
択性があり、微視的に見た場合、層間絶縁膜20の表面
で異常なモフォロジが発生したり、基板17上の層間絶
縁膜20の表面に近いストレージノード21側面のBS
T膜中のBa、Sr、Ti組成がずれたりするため、電気
特性の劣る薄膜が形成されてしまう。
【0016】(4)キャパシタ絶縁膜としての役割を果た
すためストレージノード21では高い誘電率と低いリー
ク電流密度とが要求されるのに対し、層間絶縁膜20の
表面上では隣接するストレージノード間での独立性を高
めるために低い誘電率が要求されるが、ある程度厚くB
ST膜22を積むと層間絶縁膜20の表面上のBST膜
22も結晶化してしまい、誘電率が増大してしまう。
【0017】(5)SrTiO3膜の所望の電気特性を得る
ためにSr/Tiの原子数比にして±0.3%以内の極め
て厳密な組成制御が必要である。しかしながら、液体の
CVD原料の単位時間あたり供給量が非常に少量である
ため液体原料供給器2でこのような微少流量を精密制御
することが困難であり、また液体原料供給器2の応答性
が遅いため成膜の開始時にバルブを開けると流量がオー
バーシュートしその分気化ガス量が増大してしまうの
で、一定の組成の膜を精度良く形成するのが困難であ
る。
【0018】(6)気化器4内は、Sr(DPM)2の気化効
率をあげるために高温(約250℃)かつ低圧(約30To
rr)に保たれているが、ノズル7及びその配管は、気化
器4と連通しているためその内部が低圧となる。また、
その圧力は、気化器内圧力の変動と連動するため、独立
に制御することができない。このような状況では蒸気圧
の高い溶媒(例えば、THF)は非常に気化しやすく、他
方蒸気圧の低いSr(DPM)2が取り残されるため、配管
内の原料濃度が上昇してその粘度が高くなり、このため
CVD原料の流量が減少し、さらには詰まりが生じるこ
とがある。
【0019】(7)複数の液体原料供給器6からそれぞれ
CVD原料を気化器4に供給する場合、CVD原料が均
一に供給されず、このため均一な膜質が得られない。
【0020】(8)SrTiO3を成膜する場合には、Sr原
料よりもTi原料の選択が膜質を左右することがわかっ
ている。すなわち、基板17に対する付着確率が高いT
TIPを用いた場合、下地によらず平坦かつ均一な組織
のSrTiO3膜が得られる。ただし、高さがサブμm〜1
μm程度の立体構造を有する超LSIの製造用基板に成
膜する場合は、成膜温度が結晶化に必要な500℃以上
になると、最初にCVD原料が到達する段差部上面で成
膜反応が進行してCVD原料が消費されてしまい、段差
部側面の膜厚が薄くなる。すなわち、段差被覆性が悪く
なるという欠点がある。逆に基板17に対する付着確率
が低いTiO(DPM)2を用いた場合は、段差被覆性が良
好であるものの、下地材料によっては析出性が低くな
り、とくに酸化シリコン上への析出性が悪くなるっとい
う欠点がある。この欠点は、成膜温度が低い場合に顕著
であり、550℃以下ではCVD反応による初期核の発
生密度が低く、薄膜が基板面内で均一に成長せず、様々
な粒径のあるいは粒界が定かでない、組織構造が不均一
な薄膜が形成されるという成膜温度の制約がある。
【0021】本発明は、上記の各問題点を解決するため
になされたものであって、DRAMのキャパシタ絶縁膜
として適切な組成及び結晶性を備えたBST膜を形成す
るとができる手段を得ること等を目的とする。また、本
発明は、上記従来のCVD法による薄膜堆積装置を使用
して成膜を行う場合、とくに有機金属化合物を用いる場
合における欠点を解消するためになされたものであっ
て、液体のCVD原料の供給配管内でのCVD原料溶液
からの固体の析出による配管閉塞を防止することがで
き、気化器に供給されるCVD原料溶液の供給制御性を
高めることができ、成膜速度、膜中元素組成の再現性及
び制御性の向上を図ることができるとともに、段差被覆
性が良く膜質が均一なCVD膜を形成することができる
手段を得ること等を目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達するた
め、本発明の第1の態様は、液体のCVD原料を保持す
る液体原料容器と、該液体原料容器内のCVD原料を液
体のままで気化部へ供給する液体原料供給器と、該液体
原料供給器から供給された液体のCVD原料を高温にし
て気化させる気化器と、気化したCVD原料を用いて基
板上に薄膜を形成する反応室とを有するCVD法による
薄膜の堆積装置において、一列に並べられ独立に原料噴
出速度を調節することができる複数のガスヘッド及び昇
温用のランプ加熱機構の下で、上記基板を薄膜形成処理
を施しつつ移動させて薄膜を形成するようになっている
ことを特徴とする。
【0023】本発明の第2の態様は、液体のCVD原料
を保持する液体原料容器と、該液体原料容器内のCVD
原料を液体のままで気化部へ供給する液体原料供給器
と、該液体原料供給器から供給された液体のCVD原料
を高温にして気化させる気化器と、気化したCVD原料
を用いて基板上に薄膜を形成する反応室とを有するCV
D法による薄膜の堆積装置において、上記液体原料容器
が、テトラヒドロフラン[THF]にチタニルジピバロイ
ルメタナート[TiO(DPM)2]、バリウムジピバロイル
メタナート[Ba(DPM)2]、ストロンチウムジピバロイ
ルメタナート[Sr(DPM)2]又はチタンテトライソプロ
ポキシド[TTIP]が0.01〜1.0モル/リットルの
濃度で溶解している溶液を含む液体のCVD原料を10
0〜5000cc保持することができるようになってい
て、一列に並べられ独立に原料噴出速度を調節すること
ができる複数のガスヘッド及び昇温用のランプ加熱機構
の下で、上記基板を薄膜形成処理を施しつつ移動させて
チタン酸バリウムストロンチウム[BST]膜を形成する
ようになっていることを特徴とする。
【0024】本発明の第3の態様は、液体のCVD原料
を保持する液体原料容器と、該液体原料容器内のCVD
原料を液体のままで気化部へ供給する液体原料供給器
と、該液体原料供給器から供給された液体のCVD原料
を高温にして気化させる気化器と、気化したCVD原料
を用いて基板上に薄膜を形成する反応室とを有するCV
D法による薄膜の堆積装置において、上記基板との係合
面が凸状に膨出してその最大膨出長が10〜100μm
となるような形状とされ、薄膜形成時に上記基板を反っ
た状態で保持する基板受け皿が設けられていることを特
徴とする。
【0025】本発明の第4の態様は、有機金属錯体が溶
媒に溶解している溶液を含む液体のCVD原料を保持す
る液体原料容器と、該液体原料容器内のCVD原料を定
量供給する液体原料供給器と、該液体原料供給器から供
給された液体のCVD原料を加熱して気化させる気化器
と、気化したCVD原料を用いて基板上に薄膜を形成す
る反応室とを有するCVD法による薄膜の堆積装置にお
いて、上記液体原料供給器として定量ディスペンサが用
いられ、かつ薄膜形成終了後に上記定量ディスペンサを
溶媒で置換・洗浄する洗浄手段が設けられていることを
特徴とする。
【0026】本発明の第5の態様は、有機金属錯体が溶
媒に溶解している溶液を含む液体のCVD原料を保持す
る液体原料容器と、該液体原料容器内のCVD原料を定
量供給する液体原料供給器と、該液体原料供給器から供
給された液体のCVD原料を加熱して気化させる気化器
と、気化したCVD原料を用いて基板上に薄膜を形成す
る反応室とを有するCVD法による薄膜の堆積装置にお
いて、液体のCVD原料を気化器内に供給するための配
管に、圧力モニタと圧力調整機構とが設けられているこ
とを特徴とする。
【0027】本発明の第6の態様は、有機金属錯体が溶
媒に溶解している溶液を含む液体のCVD原料を保持す
る複数の液体原料容器と、各液体原料容器毎に個別に設
けられ該液体原料容器内のCVD原料を定量供給する複
数の液体原料供給器と、該液体原料供給器から供給され
た液体のCVD原料を加熱して気化させる気化器と、気
化したCVD原料を用いて基板上に薄膜を形成する反応
室とを有するCVD法による薄膜の堆積装置において、
気化器へのCVD原料供給経路に、各液体原料供給器か
ら気化器に供給される複数の液体のCVD原料を均一に
混合する撹拌混合機構が設けられていることを特徴とす
る。
【0028】本発明の第7の態様は、有機金属錯体が溶
媒に溶解している溶液を含む液体のCVD原料を保持す
る液体原料容器と、該液体原料容器内のCVD原料を定
量供給する液体原料供給器と、該液体原料供給器から供
給された液体のCVD原料を加熱して気化させる気化器
と、気化したCVD原料を用いて基板上に薄膜を形成す
る反応室とを有するCVD法による薄膜の堆積装置にお
いて、予め溶媒が混入された不活性ガスを定常流れで気
化器に定常供給する定常供給手段と、上記液体原料供給
器から気化器側に供給される液体のCVD原料を上記定
常流れに合流させる合流手段とが設けられていることを
特徴とする。
【0029】本発明の第8の態様は、液体原料容器に保
持された液体のCVD原料を、液体原料供給器を用いて
液体のままで気化器に供給し、該気化器内で液体のCV
D原料を高温にして気化させ、気化したCVD原料を用
いて反応室内で基板上に薄膜を形成するようにしたCV
D法による薄膜の堆積方法において、一列に並べられ独
立に原料噴出速度を調節することができる複数のガスヘ
ッド及び昇温用のランプ加熱機構の下で、上記基板を薄
膜形成処理を施しつつ移動させて上記基板上に薄膜を形
成することを特徴とする。
【0030】本発明の第9の態様は、液体原料容器に保
持された液体のCVD原料を、液体原料供給器を用いて
液体のままで気化器に供給し、該気化器内で液体のCV
D原料を高温にして気化させ、気化したCVD原料を用
いて反応室内で基板上に薄膜を形成するようにしたCV
D法による薄膜の堆積方法において、CVD原料とし
て、テトラヒドロフラン[THF]にチタニルジピバロイ
ルメタナート[TiO(DPM)2]、バリウムジピバロイル
メタナート[Ba(DPM)2]、ストロンチウムジピバロイ
ルメタナート[Sr(DPM)2]又はチタンテトライソプロ
ポキシド[TTIP]が0.01〜1.0モル/リットルの
濃度で溶解している溶液を含む液体のCVD原料を用
い、上記液体原料容器を、上記液体のCVD原料を10
0〜5000cc格納することができるように形成し、一
列に並べられ独立に原料噴出速度を調節することができ
る複数のガスヘッド及び昇温用のランプ加熱機構の下
で、上記基板を薄膜形成処理を施しつつ移動させて上記
基板上にチタン酸バリウムストロンチウム[BST]膜を
形成することを特徴とする。
【0031】本発明の第10の態様は、液体原料容器に
保持された液体のCVD原料を、液体原料供給器を用い
て液体のままで気化器に供給し、該気化器内で液体のC
VD原料を高温にして気化させ、気化したCVD原料を
用いて反応室内で基板上に薄膜を形成するようにしたC
VD法による薄膜の堆積方法において、上記基板とし
て、トランジスタを覆う層間絶縁膜の表面にSrTiO3
膜が堆積され、その上にストレージノードが形成されて
いる基板を用いることを特徴とする。
【0032】本発明の第11の態様は、液体原料容器に
保持された液体のCVD原料を、液体原料供給器を用い
て液体のままで気化器に供給し、該気化器内で液体のC
VD原料を高温にして気化させ、気化したCVD原料を
用いて反応室内で基板上に薄膜を形成するようにしたC
VD法による薄膜の堆積方法において、上記基板とし
て、トランジスタを覆う層間絶縁膜の表面に20〜10
0オングストロームの厚さのシリコン膜が形成され、そ
の上にストレージノードが形成されている基板を用いる
ことを特徴とする。
【0033】本発明の第12の態様は、液体原料容器に
保持された液体のCVD原料を、液体原料供給器を用い
て液体のままで気化器に供給し、該気化器内で液体のC
VD原料を高温にして気化させ、気化したCVD原料を
用いて反応室内で基板上に薄膜を形成するようにしたC
VD法による薄膜の堆積方法において、上記薄膜の形成
に先立ち、上記基板表面にエタノールを吹き付けること
を特徴とする。
【0034】本発明の第13の態様は、液体原料容器に
保持された、有機金属錯体が溶媒に溶解している溶液を
含む液体のCVD原料を、液体原料供給器を用いて液体
のままで気化器に定量供給し、該気化器内で液体のCV
D原料を加熱して気化させ、気化したCVD原料を用い
て反応室内で基板上に少なくともチタンを含む金属酸化
物薄膜を形成するようにしたCVD法による薄膜の堆積
方法において、上記有機金属錯体として、チタンの有機
金属錯体であるチタンテトライソプロポキシド[TTI
P]とチタニルジピバロイルメタナート[TiO(DP
M)2]とを併用することを特徴とする。
【0035】本発明の第14の態様は、液体原料容器に
保持された、有機金属錯体が溶媒に溶解している溶液を
含む液体のCVD原料を、液体原料供給器を用いて液体
のままで気化器に定量供給し、該気化器内で液体のCV
D原料を加熱して気化させ、気化したCVD原料を用い
て反応室内で基板上に少なくともチタンを含む金属酸化
物薄膜を形成するようにしたCVD法による薄膜の堆積
方法において、薄膜形成初期にはチタンテトライソプロ
ポキシド[TTIP]溶液を供給して薄膜を形成し、次に
アニール処理を施し、この後チタニルジピバロイルメタ
ナート[TiO(DPM)2]溶液を用いて薄膜を形成すること
を特徴とする。
【0036】本発明の第15の態様は、チタンの有機金
属錯体が溶媒に溶解している溶液を含む、CVD法によ
り基板上にチタンを含む金属酸化物誘電体薄膜を形成す
るために用いられるCVD原料であって、上記チタンの
有機金属錯体に、チタンテトライソプロポキシド[TT
IP]、チタンジイソプロポキシジピバロイルメタナー
ト[Ti(O−i−Pr)2(DPM)2]、チタニルジピバロイ
ルメタナート[TiO(DPM)2]、チタン(III)ジピバロ
イルメタナート[Ti(DPM)3]又はこれらの誘電体のう
ちの少なくとも2つが含まれることを特徴とする。
【0037】本発明の第16の態様は、それぞれチタン
の有機金属錯体が溶媒に溶解している複数の溶液を含
む、CVD法により基板上にチタンを含む金属酸化物誘
電体薄膜を形成するために用いられるCVD原料であっ
て、上記のすべてのチタン有機金属錯体溶液が、所定の
金属酸化物組成が得られるような混合比で予め混合され
て均一な溶液となっていることを特徴とする。
【0038】本発明の第17の態様は、上記第16の態
様にかかるCVD原料において、上記チタンの有機金属
錯体に、チタンジイソプロポキシジピバロイルメタナー
ト[Ti(O−i−Pr)2(DPM)2]、チタニルジピバロイ
ルメタナート[Ti(DPM)2]、チタン(III)ジピバロイ
ルメタナート[Ti(DPM)3]又はこれらの誘電体のうち
の少なくとも1つが含まれることを特徴とする。
【0039】本発明の第18の態様は、複数の有機金属
錯体が溶媒に溶解している溶液を含む、CVD法により
基板上に薄膜を形成するために用いられるCVD原料を
保持する液体原料容器であって、容器内空間部に、上記
CVD原料を撹拌する撹拌機構が設けられていることを
特徴とする。
【0040】本発明の第19の態様は、液体原料容器に
保持された、有機金属錯体が溶媒に溶解している溶液を
含む液体のCVD原料を、液体原料供給器を用いて液体
のままで気化器に定量供給し、該気化器内で液体のCV
D原料を加熱して気化させ、気化したCVD原料を用い
て反応室内で基板上に少なくともチタンを含む金属酸化
物薄膜を形成するようにしたCVD法による薄膜の堆積
方法において、薄膜形成初期にはスパッタによりBST
薄膜を形成し、次にアニール処理を施し、この後チタニ
ルジピバロイルメタナート[TiO(DPM)2]溶液を用い
て薄膜を形成することを特徴とする。
【0041】
【作用】本発明の第1の態様によれば、成膜初期、中
期、終期の各ステップにおいて最適な熱雰囲気で成膜が
行われる。
【0042】本発明の第2の態様によれば、成膜初期、
中期、終期の各ステップにおいて最適な原料、組成、熱
雰囲気で成膜が行われる。
【0043】本発明の第3の態様によれば、下地Ptの
格子定数が薄膜例えばBST膜の格子定数に近づく。
【0044】本発明の第4の態様によれば、定量ディス
ペンサ方式の液体原料供給器によって、1回の成膜に必
要な量のCVD原料溶液が一定速度で気化器に送り込ま
れる。また、1回の成膜毎に、液体原料供給器及びその
配管系並びにノズル内部に残っているCVD原料溶液が
溶媒で置換されて排出される。
【0045】本発明の第5の態様によれば、圧力調整機
構によって配管内の圧力が低下し、溶媒のみが気化し、
固体の原料が析出するのが防止される。
【0046】本発明の第6の態様によれば、撹拌混合機
構(スワーラ)によって複数のCVD原料溶液がその内部
で均一に混合される。
【0047】本発明の第7の態様によれば、予め溶媒が
混入された不活性ガスが気化器に定常供給され、この定
常流れに液体原料供給器から供給されるCVD原料溶液
が合流してゆく。
【0048】本発明の第8の態様によれば、成膜初期、
中期、終期の各ステップにおいて最適な熱雰囲気で成膜
が行われる。
【0049】本発明の第9の態様によれば、成膜初期、
中期、終期の各ステップにおいて最適な原料、組成、熱
雰囲気で成膜が行われる。
【0050】本発明の第10の態様によれば、層間絶縁
膜の上のSrTiO3[ST]膜によって薄膜例えばBST
膜の結晶化が促進される。
【0051】本発明の第11の態様によれば、隣接した
ストレージノード間の層間絶縁膜の上のシリコン膜によ
って薄膜例えばBST膜がアモルファス化される。
【0052】本発明の第12の態様によれば、エタノー
ルの吸着により層間絶縁膜の表面への薄膜例えばBST
膜のプリカーサの吸着が促進される。
【0053】本発明の第13の態様によれば、析出性に
優れたTTIPと段差被覆性に優れたTiO(DPM)2
2つの成分に基づく酸化膜が同時に堆積されてゆく。
【0054】本発明の第14の態様によれば、成膜初期
にはTTIP溶液による膜質が緻密で均一な膜厚を有す
る下地膜が形成される。次にアニール処理により結晶化
が進行する。その上にTiO(DPM)2溶液による酸化膜
が連続的に成長していく。
【0055】本発明の第15の態様によれば、CVD原
料に基板に対する析出性及び段差被覆性が異なる複数の
チタン金属錯体が含まれるので、このCVD原料を用い
ると成膜時にこれらのチタン金属錯体が同時に供給され
る。
【0056】本発明の第16の態様によれば、CVD原
料中の成膜種である全ての金属錯体が単一の溶液となっ
ているので、このCVD原料を用いると上記溶液が1つ
の原料供給系を通して気化器に輸送され、常に混合時点
の組成比を保ったままでCVD原料が供給される。
【0057】本発明の第17の態様によれば、CVD原
料に、相互に配位子の置換反応が起こらない有機金属錯
体が含まれるので、このCVD原料を用いると各金属錯
体が単体として長期に渡って安定に保存される。
【0058】本発明の第18の態様によれば、液体原料
容器にCVD原料溶液を撹拌する機能が備えられている
ので、比重が異なる有機金属錯体が常に均一に混合され
た状態となる。
【0059】本発明の第19の態様によれば、成膜初期
にはスパッタによりBST薄膜が形成される。次にアニ
ール処理により結晶化が進行する。その上にTiO(DP
M)2溶液による酸化膜が連続的に成長していく。
【0060】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。 <第1実施例>図1は、本発明の第1実施例にかかる、
CVD法によるBST成膜プロセス用の薄膜の堆積装置
(以下、これをCVD装置という)の概略構造を示す模式
図である。なお、図1において、図12に示す従来のC
VD装置と共通の部材には図12の場合と同一の番号を
付している。図1に示すように、この本発明にかかるC
VD装置には、b〜iの8個の反応室が設けられている。
なお、aは基板17の搬入位置であり、jは基板17の搬
出位置である。図1において、1と13とは、それぞれ
アルゴンなどのキャリアガスを供給するキャリアガス供
給管と、酸素やN2O等の酸化剤を供給する反応ガス供
給管とである。2(複数)はマスフローコントローラ等の
キャリアガス量調整器である。なお、図1中では紙面の
都合上、一部のキャリアガス量調整器への付番は省略さ
れている。5、5、5、5はそれぞれTiO(DPM)2
Ba(DPM)2とSr(DPM)2とTTIPとをTHFに溶
解させた溶液(CVD原料)を100〜5000cc保持
(蓄積)することができる液体原料容器であり、6(複数)
は計量ポンプや液体マスフローコントローラ等の液体原
料供給器(液体原料定量供給器)であり、4(複数)は気化
器であり、35(複数)はCVD原料蒸気と酸化剤とを混
合して基板17に吹き付けるガスヘッドである。なお、
図1中では紙面の都合上、一部の気化器及びガスヘッド
への付番は省略されている。
【0061】30は矢印P方向に回転して基板17を搬
送するベルトコンベアタイプの移動型サセプタである。
31は基板17よりやや厚手のスペーサであり、このス
ペーサ31は下面に不活性ガスの吹き出し孔を有する反
応室の仕切り36と対向して、ガスの拡散する隙間を1
mm以下に小さくする。33(複数)は基板17の加熱用ラ
ンプであり、34はエタノール蒸気発生装置である。な
お、図1中では紙面の都合上、一部のスペーサ、仕切り
及び加熱用ランプへの付番が省略されている。32は反
応室と同じ真空度の真空室であり、27はハンドラ(基
板ハンドラ)であり、29はゲート(ゲートシャッタ)で
あり、28はロードアンロード室である。
【0062】図2は、移動型サセプタ30に設けられ
る、シリコン基板17を保持するための石英製の基板受
け皿40の断面図である。この基板受け皿40の表面
(基板17との係合面)は凸状に膨出した形状とされ、そ
の最大膨出長が10〜100μmとされている。そし
て、押え部材41により、基板17が基板受け皿40の
表面に押しつけられ反って(歪んで)固定されることにな
る。
【0063】図4は、シリコン基板17の表面のDRA
Mのストレージノードまわりの断面を示す模式図であ
る。図4において、19は導電性のドープトポリシリコ
ンなどでできたプラグであり、26は例えば窒化チタン
[Ti34]膜などの緻密で導電性を有する薄膜でできた
バリアメタルであり、21はPtや酸化ルテニウム膜[R
uO2]でできたストレージノードであり、37は層間絶
縁膜20の表面に形成された改質層であり、22a〜2
2eはこのCVD装置の反応室b〜iで形成されたBST
膜である。
【0064】以下、上記のようなCVD原料及びCVD
装置を使用した、CVD法による薄膜の堆積プロセスに
ついて説明する。ベルトコンベアタイプの移動型サセプ
タ30は反時計回り方向(矢印P方向)に回転している。
そして、気化器4と原料ガス輸送管10と反応室b〜iと
が各々の加熱ヒーター8、11、14、16により所定
温度になるまで加熱された後、基板17が、ロードアン
ロード室28からハンドラ27によりゲート29を通し
てベルトコンベアタイプの移動型サセプタ30の右端上
部(a位置)に移送され、加熱用ランプ33により所定の
温度(400〜600℃)になるまで加熱されながら反応
室bに運ばれる。
【0065】反応室bでは、エタノール蒸気発生装置3
4からエタノール蒸気がキャリアガスとともに基板表面
に吹き付けられ、該エタノール蒸気が基板上の層間絶縁
膜20の表面に吸着され、変質層が形成される。層間絶
縁膜20の表面は元来親水性であり疎水性の原料蒸気を
安定に吸着しないが、該表面にエタノールを吸着するこ
とにより疎水性になり原料蒸気の吸着が容易となる。
【0066】反応室cではSr(DPM)2とTTIPとが
供給され、50〜100オングストロームの初期チタン
酸ストロンチウム[ST]膜22aが形成される。TTI
Pを原料とするST膜はBST膜よりも容易に異種基板
上で結晶化するため、比較的薄い膜厚で結晶性の優れた
ペロブスカイト初期膜が得られる。
【0067】反応室dでは成膜は行われず、基板17は
赤外線加熱ランプ33dにより高温(700〜800℃)
に加熱される。700〜800℃の範囲でBST系のペ
ロブスカイト結晶の構造変化が起こるので、初期ST膜
22aの結晶化が促進される。
【0068】反応室eでは、基板温度が成膜温度(400
〜600℃)まで下げられ、それぞれTiO(DPM)2
Ba(DPM)2とSr(DPM)2とがTHFに溶解している
溶液が気化器4で気化させらて供給され、Srに比べBa
の多いBST膜22bが50〜100オングストローム
の厚さで形成される。この層22bは後工程での熱処理
時に下地ST層にBaの供給を行い、下地層の電気特性
の改善を行う。
【0069】反応室f〜hでは、基板温度が成膜温度(4
00〜600℃)とされ、同じくそれぞれTiO(DPM)
2とBa(DPM)とSr(DPM)2とがTHFに溶解してい
る溶液が気化器4で気化させられて供給され、SrとBa
の比が1:1の割合のBST膜22c〜22eがそれぞれ
の反応室f〜hで50〜100オングストロームの厚さで
形成され、合計で150〜300オングストロームの薄
膜が形成される。Ti系原料としてTiO(DPM)2を用
いることにより、ストレージノード21の側面部へのコ
ンフォーマルな成膜が期待される。
【0070】最後の反応室iでは成膜は行われず、基板
17はより高温(700〜800℃)になるまで加熱さ
れ、これにより堆積したBST膜の結晶化が促進され
る。
【0071】このとき、図2に示すように、基板17は
基板受け皿40の反りに従って曲げられており、これに
より下地白金の格子定数(111面で2.26A)が拡張
されてBSTのバルク値(111面で2.32A、110
面で2.86A)に近づくので、BSTの結晶化が容易に
なる。
【0072】図3に、BST膜が堆積された6インチの
基板(6インチウエハ)の反り(歪み)を示す。下地が、シ
リコンの表面側にだけSiO2膜が5000オングストロ
ームの厚さで堆積されさらにこの上にPt膜が700オ
ングストロームの厚さで堆積されている状態にある場合
は、中央部が20μmの高さまで反って(歪んで)いる
が、これにBST膜を堆積すると反り幅は10μmまで
減少する。これは、BST膜に引っ張り応力が作用して
いることを示している。応力の働く原因として、シリコ
ン基板との熱膨張係数の違いと、下地白金とBST膜の
格子定数の違いとが考えられる。
【0073】このとき、基板17の表面を微細に見る
と、ストレージノード21の上面及び側面並びに層間絶
縁膜20の表面に、結晶化されたBST膜が堆積され
る。ベルトコンベアタイプの移動型サセプタ30の左端
上部(j位置)に到達した基板17は再び、ハンドラ27
によりロードアンロード室28へ移送され、成膜が完了
する。
【0074】このとき、各反応室b〜i内には、図1の前
後方向に設けられた排気通路(図示せず)への排気流が形
成され、その圧力が均一に維持される。さらに、スペー
サ31と反応室の仕切り36との隙間が小さく設定され
ており、かつ仕切り36の下面からはN2が吹き出され
てその両側の反応室へ向かうN2の流れが形成されるの
で、反応室相互間での原料蒸気の移動は抑制される。
【0075】第1実施例によれば、成膜初期、中期、終
期終盤の各ステップにおいて最適な原料、組成及び熱雰
囲気で成膜を行うことができ、優れた電気特性のBST
膜の形成を充分なスループットで実現することができ
る。
【0076】反応室b,cは初期膜を成長させるものであ
るが、ここで、CVDではなく、BST膜のスパッタ法
により形成した反応室dでアニールを行なっても優れた
初期膜を形成することができる。
【0077】<第2実施例>以下、本発明の第2実施例
を説明する。図5は、シリコン基板17の表面のDRA
Mのストレージノードまわりの断面の模式図である。図
5において、19は導電性のドープトポリシリコンなど
でできたプラグ19であり、26は例えば窒化チタン
[Ti34]膜などの緻密で導電性を有す薄膜でできたバ
リアメタルであり、21はPtや酸化ルテニウム膜[RuO
2]でできたストレージノードであり、38は層間絶縁膜
20の表面に予め堆積しておいたチタン酸ストロンチウ
ム[ST]膜であり、22は本発明にかかるCVD装置で
形成されたBST膜である。
【0078】この第2実施例にかかるDRAMにおいて
は、CVDBST膜の結晶性は下地に大きく影響される
が、層間絶縁膜20の表面のST膜38は成膜後アニー
ル等の熱処理により結晶化されており、したがって、そ
の上に形成されるBST膜の結晶性が改善される。同時
にストレージノード側面下端のBST膜結晶性も改善さ
れる。
【0079】第2実施例によれば、CVD層間絶縁膜2
0の表面にST膜38が堆積されるとともに、コンタク
トホール開孔とプラグ19とが形成され、その上にスト
レージノードが形成された基板が用いられるので、スト
レージノード側面下端のBST膜の結晶性が改善され、
より高い電気容量が確保され、リーク電流が低減され、
信頼性の向上が期待される。
【0080】<第3実施例>以下、本発明の第3実施例
を説明する。図6は、シリコン基板17の表面のDRA
Mのストレージノードまわりの断面の模式図である。図
6において、19は層間絶縁膜20に形成されたコンタ
クトホールを導電性のドープトポリシリコンなどを堆積
させてできたプラグであり、26は例えば窒化チタン
[Ti34]膜などの緻密で導電性を有す薄膜で出来たバ
リアメタルであり、21はPtや酸化ルテニウム膜[Ru
2]でできたストレージノードであり、39は層間絶縁
膜20の表面に残存するプラグ19を形成したシリコン
膜であり、22は本発明にかかるCVD装置により形成
されたBST膜である。
【0081】この第3実施例においては、層間絶縁膜2
0に形成されたコンタクトホールにドープトポリシリコ
ン膜などが堆積させられ、次いでエッチバックにより層
間絶縁膜20の表面のポリシリコン膜を除去する際にド
ープトポリシリコン膜が残されている。そして、残存ポ
リシリコン膜39の上に、バリアメタル26と、Ptや
RuO2等の電極材料が堆積されてなるストレージノード
21とが形成されている。このとき、ストレージノード
加工時のオーバーエッチにより、残存するポリシリコン
膜39は50オングストローム以下になる。ボリシリコ
ン膜39は、アイランド状に点在するのが望ましい。こ
の基板17上にBSTのペロブスカイト結晶を比較的高
いウエハ温度条件(500〜650℃)で成長させると、
ストレージノード表面のBST膜22の誘電率が容易に
向上する一方、層間絶縁膜20の表面にはシリコン膜が
ありBST膜の成膜時にシリコンがBST膜中に拡散し
てペロブスカイト結晶化を阻害することになり、層間絶
縁膜20上のBST膜のみがアモルファス化される。同
時にポリシリコン膜539が酸化されてSiO2となるの
で、隣接するストレージノード間でのショートの心配は
ない。第3実施例によれば、ストレージノード上層間絶
縁膜20上のBST膜22のみがアモルファス化される
ため、誘電率が低下し、ストレージノード間の独立性が
改善される。
【0082】<第4実施例>以下、本発明の第4実施例
を説明する。以下の実施例では、有機金属錯体原料とし
てSr(DPM)2とTTIP又はTiO(DPM)2とを使用
し、これらを溶解する溶媒としてTHFを使用し、酸化
剤としてO2を使用してSrTiO3を成膜する例を示す。
なお、以下の実施例では、図12に示す従来のCVD装
置と共通の部材には図12の場合と同一の番号を付し、
従来技術での記載と重複する点については適宜その説明
を省略する。
【0083】図7は、本発明の第4実施例にかかる溶液
原料を用いるCVD装置の概略を示す模式図である。図
7において、46は定量ディスペンサであり、47は溶
媒供給管49でもって定量ディスペンサ46と接続され
た溶媒容器でありその中にはTHFが保持されている。
48は液体原料容器でありこの第4実施例ではその中に
はSr(DPM)2をTHFに溶解させた溶液が入れられて
いる。その他については、図12に示す従来のCVD装
置と同様である。
【0084】次に動作について説明する。通常の成膜に
おいては予め気化器4をヒーター8により250℃程度
の所定温度まで加熱しておき、キャリアガス量調整器2
により一定量の希釈用の不活性なキャリアガスを供給し
てノズル7周辺より該キャリアガスを噴出させる。定量
ディスペンサ46には一度の成膜に必要なCVD原料溶
液が充填される。そして、定量ディスペンサ46よりC
VD原料溶液[Sr(DPM)2+THF]を一定速度で押し
出す。なお、定量ディスペンサ46は押し出し速度が安
定かつ高精度に制御できることが必要である。CVD原
料溶液はノズル7の先端のエッジ部に到達すると周囲の
高速のキャリアガス流によって大まかに微粒化され、気
化器4の内壁の広い範囲に衝突して瞬時に気化する。後
は従来技術と同様に、TTIP原料ガスと酸化ガス(例
えば、O2、N2O)とを混合し、基板加熱機構16によ
り加熱された成膜基板17表面にCVD反応によりチタ
ン酸ストロンチウム薄膜を形成する。
【0085】成膜が終了すれば定量ディスペンサ46に
溶媒容器47より溶媒が充填され、これを排出すること
により定量ディスペンサ46内と原料供給配管内と微粒
化用ノズル7内とに残留しているCVD原料溶液を洗い
流し、これらの原料供給系内にCVD原料が残留・析出
して詰まりが生じるのを防止する。
【0086】第4実施例にかかるCVD装置では、液体
供給手段として必要量のみを一定速度で供給することが
できる定量ディスペンサ46を使用しているので、CV
D原料溶液供給量を一定にすることができる。このた
め、膜厚、膜組成のばらつきが小さくなり、使用量の無
駄がない原料供給が可能となる。また、1回の成膜終了
後は定量ディスペンサ46内を溶媒で置換し、該溶媒を
溶液原料供給系を通じて排出するシーケンスを採用して
いるので、原料供給系に詰まりが発生せず、メンテナン
スなしでのCVD成膜の長期稼動が可能となる。
【0087】<第5実施例>以下、本発明の第5実施例
を図8を用いて説明する。図8において、50は圧力モ
ニタであり、51は圧力モニタ50と連動する圧力調整
機構であり、49は溶媒供給管である。圧力調整機構5
1は例えば不活性ガスあるいは溶媒の導入流量を変える
ことにより圧力を調節するものである。その他は図12
に示す従来のCVD装置と同様である。
【0088】次に動作について説明する。気化器4がヒ
ーター8により250℃程度の所定温度まで加熱された
後、キャリアガス量調整器2により一定量の希釈用の不
活性なキャリアガスを供給してノズル7周辺より該キャ
リアガスを噴出させる。ここで、液体原料供給器6(液
体流量コントローラ)より一定量の液体のCVD原料を
供給すると、このCVD原料はノズル7の先端から噴出
させられた後、直ちに周囲の高速希釈ガス流によって大
まかに微粒化され、気化器4の内壁の広い範囲に渡って
衝突して瞬時に気化する。その際、圧力調整機構51は
圧力モニタ50の出力値に応じて、配管内が一定圧力
(陽圧)となるよう溶媒供給量と調節することにより圧力
を自動的に制御する。これにより溶媒が先行気化するの
を防ぐことができ、長期にわたって配管・ノズルの詰ま
りがなく安定した原料気化が可能となる。
【0089】第5実施例にかかるCVD装置では、CV
D原料溶液を気化器4内に供給する配管に圧力モニタ5
0と圧力調整機構51とを設置しているので、配管内の
圧力が低下せずCVD原料溶液中の溶媒が先行気化しな
い。このため、配管内に詰まりが発生せず、長期にわた
り安定な稼動が可能となる。
【0090】<第6実施例>以下、本発明の第6実施例
にかかるCVD装置を図9を用いて説明する。図9にお
いて、53は液体原料容器5とは別のCVD原料溶液が
入った第2の溶液原料容器であり、54は第2の液体原
料供給器(液体流量コントローラ)であり、55は撹拌混
合機構(スワーラ)である。その他の部分は、図12に示
す従来のCVD装置と同様である。
【0091】次に動作について説明する。気化器4がヒ
ーター8により250℃程度の所定温度まで加熱された
後、キャリアガス量調整器2により一定量の希釈用の不
活性なキャリアガスを供給してノズル7周辺より該キャ
リアガスを噴出させる。液体原料供給器6及び第2の液
体原料供給器54よりそれぞれ一定量の液体のCVD原
料がスワーラ55に供給され、これらのCVD原料が均
一に混合された後、ノズル7の先端から噴出させられ、
この後直ちに周囲の高速のキャリアガス流によって大ま
かに微粒化され、気化器4の内壁の広い範囲に衝突して
瞬時に気化する。気化ガスは2つの原料が均一に混じっ
た混合ガスとして反応室15に導かれる。
【0092】第6実施例にかかるCVD装置では、気化
器4の前段に複数の原料を均一に混合するためのスワー
ラ55を設けているので、複数のCVD原料溶液がその
内部で均一に混合された後気化されて反応室15に供給
され、組成・膜質が均一なCVD膜を得ることができ
る。
【0093】<第7実施例>次に、本発明の第7実施例
にかかるCVD装置を図10を用いて説明する。図10
において、56はベースガス導入管であり、57はベー
スガス量調整器であり、58は溶媒容器であり、59は
溶媒流量コントローラである。その他の部分は、図12
に示す従来のCVD装置と同様である。
【0094】次に動作について説明する。ベースガス導
入管56より導入した不活性ガスをベースガス量調整器
57により流量制御してノズル7に供給する。これにま
ず溶媒流量コントローラ59により流量制御した溶媒を
混合し、定常的なベースフロー(定常流れ)を形成する。
このベースフローに液体原料供給器6よりそれぞれ流量
制御された液体のCVD原料を合流させてノズル7の先
端から噴出させると、これが直ちに大まかに微粒化し、
気化器4の内壁の広い範囲に衝突して瞬時に気化する。
このようなフロー構成とすることでCVD原料溶液が気
化器4までの配管内で滞留することがなくなり、配管詰
まりを防ぐことができる。また、供給される不活性ガス
中には予め溶媒が混入されているため、CVD原料溶液
と不活性ガスとの混合部でCVD原料溶液中の溶媒が先
行気化することがなくなり、溶質が析出することがなく
なる。
【0095】第7実施例にかかるCVD装置では、予め
溶媒を混入した不活性ガスを気化器4に定常供給し、こ
の定常流れに液体原料供給器6からのCVD原料溶液を
合流させる構成としているので、原料が局所的に滞留せ
ず、溶液原料供給系に詰まりが発生しない。このため、
長期にわたって安定な原料気化が可能となる。
【0096】<第8実施例>次に、本発明の第8実施例
にかかるCVDプロセスを図9を用いて説明する。図9
において、5はSr(DPM)2のTHF溶液を保持する液
体原料容器であり、53はTiO(DPM)2のTHF溶液
を保持する第2の液体原料容器である。そして、6はS
r(DPM)2のTHF溶液の流量をコントロールす,る液
体原料供給器であり、54はTiO(DPM)2のTHF溶
液の流量をコントロールする液体原料供給器である。1
3は酸化剤及びバブリングにより発生したTTIPガス
を供給する反応ガス供給管である。また、17は表面に
サブμm〜1μm程度の段差形状を有する超LSI作製用
基板である。
【0097】次に、プロセスフローについて説明する。
気化器4がヒーター8により250℃程度の所定温度ま
で加熱された後、キャリアガス量調整器2により一定量
の希釈用の不活性なキャリアガスを供給してノズル7周
辺より該キャリアガスを噴出させる。ここで2つの液体
原料供給器6、54からそれぞれSr(DPM)2のTHF
溶液とTiO(DPM)2のTHF溶液とを一定量供給する
と、液体のCVD原料はノズル7の先端から噴出した
後、直ちに周囲の高速のキャリアガス流によって大まか
に微粒化され、気化器4の内壁の広い範囲に衝突して瞬
時に気化する。気化ガスは原料ガス輸送管10を通して
反応室15側に輸送される。他方、TTIPは窒素など
の不活性ガスによりバブリングしてガス化し(図示せ
ず)、酸化ガス(例えば、O2、N2O)とともに反応ガス
供給管13を通して反応室15に導入する。一定圧力に
保たれた反応室15に導入されたこれらの混合ガスは、
基板加熱機構16(加熱ステージ)により加熱された成膜
基板17の表面に吹き付けられ、CVD反応により基板
上にSrTiO3が堆積してゆく。その際、析出性に優れ
たTTIPと段差被覆性に優れたTiO(DPM)2の2つ
の成分が相補的に作用し、成膜後の薄膜は段差被覆性と
膜質の均一性とを兼ね備えたSrTiO3膜となる。な
お、TiO(DPM)2単独では薄膜の組織が極めて不均一
となった。450〜500℃の低温では膜質の改善効果
が顕著である。なお、この例ではTTIPをバブリング
供給する場合について説明したが、TiO(DPM)2と同
様に溶媒に溶解して溶液として気化供給しても良い。ま
た、ここではSrTiO3膜を例にとって説明したが、Ti
を含む他のペロブスカイト構造を有する金属酸化物ある
いはその固溶体、例えばPbTiO3、Pb(Zr,Ti)O3
BaTiO3、(Ba,Sr)TiO3等であっても同様な効果が
得られる。
【0098】第8実施例にかかるCVDプロセスでは、
チタン有機錯体として析出性に優れたTTIPと段差被
覆性に優れたTiO(DPM)2とを併用しているので、2
つの成分に基づく酸化膜が同時に堆積してゆき、成膜後
の薄膜は段差被覆性と膜質の均一性を兼ね備えたCVD
膜となる。
【0099】<第9実施例>以下、本発明の第9実施例
にかかるCVDプロセスを図9を用いて説明する。図9
において、5はSr(DPM)2のTHF溶液を保持する原
料容器であり、53はTiO(DPM)2のTHF溶液を保
持する液体原料容器であり、6はSr(DPM)2のTHF
溶液用の液体原料供給器であり、54はTiO(DPM)2
のTHF溶液用の液体原料供給器である。13は酸化剤
及びバブリングにより発生したTTIPガスを供給する
反応ガス供給管であり、17は表面にサブμm〜1μm程
度の段差形状を有する超LSI作製用基板である。
【0100】次にプロセスフローについて順を追って説
明する。気化器4がヒーター8により250℃程度の所
定温度まで加熱された後、キャリアガス量調整器2によ
り一定量の希釈用の不活性なキャリアガスを供給してノ
ズル7周辺より該キャリアガスを噴出させる。ここで、
液体原料供給器6からSr(DPM)2のTHF溶液を一定
量供給すると、この液体のCVD原料はノズル7の先端
から噴出した後、直ちに周囲の高速希釈ガス流によって
大まかに微粒化され、気化器4の内壁の広い範囲に衝突
して瞬時に気化する。気化ガスは原料ガス輸送管10を
通して反応室15に輸送される。一方、TTIPは窒素
などの不活性ガスによりバブリングしてガス化し、酸化
ガス(例えば、O2、N2O)とともに反応ガス供給管13
を通して反応室15に導入する。一定圧力に保たれた反
応室15に導入されたこれらの混合ガスは、基板加熱機
構16(加熱ステージ)により加熱された成膜基板17の
表面に吹き付けられ、CVD反応によりSrTiO3膜が
成長する。ここで基板加熱機構16を450〜500℃
の比較的低温に設定すると、結晶化は不十分にしか進行
せず、粒径が極めて小さい多結晶膜、あるいは非晶質膜
が生成する。このままTTIPを供給しながらSrTiO
3膜を成長させた場合、十分な粒成長を伴わず多結晶膜
あるいは非晶質膜としかなり得ないので、膜厚が10〜
30nmに達した時点でいったん原料の供給を絶って成膜
を止め、例えば赤外線ランプを使用して、700℃で1
0秒程度のアニールを行って結晶成長を進行させる。こ
の時点で、粒径10〜300nmの結晶核が基板17の段
差上面及び段差側面に均一に分散した状態となってい
る。なお、アニール法は薄膜の結晶化を進める方法であ
ればとくには限定されず、レーザアニール、UVアニー
ルなどのアニール手段の他、酸素雰囲気、オゾン雰囲気
などの酸化雰囲気を選択しても良い。この後、液体原料
供給器6からSr(DPM)2のTHF溶液を供給し、液体
原料供給器54からTiO(DPM)2のTHF溶液を供給
し、TiO(DPM)2によるSrTiO3膜を成長させる。
この場合、下地にはSrTiO3の結晶核があるためTiO
(DPM)2の親和性が高くなり、成膜はこの結晶核を中
心として連続的に進行する。また、その際、TiO(DP
M)2を用いているので段差側面でも成膜が進行するのは
いうまでもない。以上の成膜プロセスを経ることによ
り、段差被覆性に優れ、均一な膜厚・膜質を備えたSr
TiO3膜が得られる。なお、TiO(DPM)2単独では薄
膜の組織が極めて不均一となった。450〜500℃の
低温では膜質の改善効果が顕著である。なお、この例で
はTTIPをバブリング供給する場合について説明した
が、TiO(DPM)2と同様に溶媒に溶解して溶液として
気化供給しても良い。また、ここではSrTiO3膜を例
に取り説明してきたが、Tiを含む他のペロブスカイト
構造を有する金属酸化物あるいはその固溶体、例えばP
bTiO3、Pb(Zr,Ti)O3、BaTiO3、(Ba,Sr)Ti
3等であっても同様の効果が得られる。
【0101】第9実施例にかかるCVDプロセスによれ
ば、予め結晶成長の初期核を形成し、その上に段差被覆
性の良い材料を使って成膜するので、比較的低温で段差
被覆性と膜質の均一性を兼ね備えたCVD膜が得られ
る。
【0102】<第10実施例>以下、本発明の第10実
施例を図9を用いて説明する。図9において、5はSr
(DPM)2のTHF溶液を保持する液体原料容器であ
り、53はTiO(DPM)2及びTTIPの混合THF溶
液を保持する液体原料容器であり、6はSr(DPM)2
THF溶液用の液体原料供給器であり、54はTiO(D
PM)2及びTTIPの混合THF溶液用の液体原料供給
器である。13は酸化剤を供給する反応ガス供給管であ
り、17は表面にサブμm〜1μm程度の段差形状を有す
る超LSI作製用基板である。TTIP及びTiO(DP
M)2の混合溶液は、それぞれの金属錯体を50:50の
モル比でTHFに溶解させてその濃度がTi換算で0.5
mol/lとなるように調整した。
【0103】次にプロセスフローについて説明する。気
化器4がヒーター8により250℃程度の所定温度まで
加熱された後、キャリアガス量調整器2により一定量の
希釈用の不活性なキャリアガスを供給してノズル7周辺
より該キャリアガスを噴出させる。ここで2つの液体原
料供給器6、54からSr(DPM)2のTHF溶液とTi
O(DPM)2及びTTIPの混合THF溶液とをそれぞ
れ一定量供給すると、液体のCVD原料はノズル先端7
から噴出した後、直ちに周囲の高速希釈ガス流によって
大まかに微粒化され、気化器4の内壁の広い範囲に衝突
して瞬時に気化する。気化ガスは原料ガス輸送管10を
通して反応室15に輸送される。酸化ガス(例えば、
2、N2Oなど)は反応ガス供給管13を通して反応室
15に導入される。一定圧力に保たれた反応室15に導
入されたこれらの混合ガスは、基板加熱機構16により
加熱された成膜基板17の表面に吹き付けられ、CVD
反応により基板上にSrTiO3が堆積していく。その
際、析出性に優れたTTIPと段差被覆性に優れたTi
O(DPM)2の2つの成分が相補的に作用し、成膜後の
薄膜は段差被覆性と膜質の均一性を兼ね備えたSrTiO
3膜となる。なお、TiO(DPM)2単独では膜の組織が
極めて不均一となった。450〜500℃の低温では膜
質の改善効果が顕著である。
【0104】このような成膜特性の違いをもたらしてい
る原因は、主に成膜種である有機金属錯体の基板17に
対する付着確率であると考えられる。すなわち、付着確
率が大きい有機金属錯体は、最初に原料が到達する段差
部上面で成膜反応が進行して原料が消費されてしまい、
段差部側面の膜厚が薄くなる、すなわち段差被覆性が悪
くなると考えられる。逆に基板17に対する付着確率が
低い場合は、原料が段差側壁部にも十分な濃度で供給さ
れるため、段差被覆性が良好である一方、粒成長のきっ
かけとなる初期核の発生密度が低いので、均一に層状に
成長するのは困難であり、さまざまな粒径を有する不均
一な薄膜となる。このような付着確率の違いは、有機金
属錯体の配位子の性質によるところが大きいものと思わ
れる。例えば、アルコキシ基の1つであるO−i−Pr基
はシリコン基板に対し比較的大きな親和性に有するのに
対し、β−ジケトンの1つであるDPMはこのような親
和性が低いものと推定される。
【0105】付着確率は、TTIP>Ti(O−i−Pr)2
(DPM)2>TiO(DPM)2>Ti(DPM)3の順である
ことがわかっている。ここではチタン原料としてTTI
PとTiO(DPM)2を混合したものを使用した場合につ
いて説明したが、これら4つのTi原料を組み合わせる
ことで種々の段差被覆性、膜質を実現することが可能で
ある。
【0106】なお、ここではSrTiO3膜を例にとり説
明してきたが、Tiを含む他の金属酸化物あるいはその
固溶体、例えばPbTiO3、Pb(Zr,Ti)O3、BaTiO
3、(Ba,Sr)TiO3等のペロブスカイト構造を有する複
酸化物、Bi3Ti47等の他の複酸化物であっても同様
の効果が得られる。
【0107】第10実施例にかかるCVDプロセスで
は、チタン有機錯体として析出性と段差被覆性とが異な
る原料を併用しているので、それぞれの成分に特有な酸
化膜が同時に堆積してゆき、成膜後の薄膜は段差被覆性
と膜質の均一性を兼ね備えたCVD膜となる。
【0108】<第11実施例>以下、本発明の第11実
施例を図12を利用して説明する。ただし、この第11
実施例においては、液体原料容器、液体原料供給器及び
加圧管は1つづつ設けられるだけである。図12におい
て、5(1つ)はBa(DPM)2、Sr(DPM)2及びTTI
Pを溶質とする混合THF溶液を保持する液体原料容器
であり、6(1つ)はこれらの混合THF溶液用の液体原
料供給器である。13は酸化剤を供給する反応ガス供給
管であり、17は表面にサブμm〜1μm程度の段差形状
を有する超LSI作製用基板である。Ba(DPM)2、S
r(DPM)2及びTTIPの混合THF溶液は、各金属錯
体が1:1:1のモル比でTHFに溶解され、上記各成分
の濃度が0.5mol/lとなるように調整されたものであ
る。
【0109】次に、プロセスフローについて説明する。
気化器4をヒーター8により250℃程度の所定温度ま
で加熱した後、キャリアガス量調整器2により一定量の
希釈用の不活性なキャリアガスを供給して該キャリアガ
スをノズル7周辺より気化器4内に噴出させる。ここ
で、液体原料供給器6から混合THF溶液をCVD原料
として一定速度で供給すると、該CVD原料がノズル7
の先端から噴出した後直ちに周囲の高速のキャリアガス
流によって大まかに微粒化され、気化器4の内壁の広い
範囲に衝突して瞬時に気化する。その際、気化ガス中の
Ba(DPM)2とSr(DPM)2とTTIPの比率は元の原
料の混合比のまま保持される。気化ガスは、原料ガス輸
送管10を通して反応室15に輸送される。酸化ガス
(例えば、O2、N2O)は反応ガス供給管13を通して反
応室15に導入される。一定圧力に保たれた反応室15
に導入されたこれらの混合ガスは、基板加熱機構16に
より加熱された成膜基板17の表面に吹き付けられ、C
VD反応により基板上に(BaSr)TiO3が堆積してゆ
く。得られた(BaSr)TiO3の元素組成比を蛍光X線分
析法により求めたところ、10回連続で成膜した場合の
元素組成比(Ba+Sr)/Tiの変動は、各元素を個別に
供給した場合は±5%であるのに対し、混合原料を用い
た場合は±2%に改善されていることがわかった。
【0110】なお、ここではSrTiO3膜を例にとり説
明してきたが、Tiを含む他の金属酸化物あるいはその
固溶体、例えばPbTiO3、Pb(Zr,Ti)O3、BaTiO
3、(Ba,Sr)TiO3等のペロブスカイト構造を有する複
酸化物、Bi3Ti47等の他の複酸化物であっても同様
の効果が得られる。
【0111】上記実施例では、チタン系原料としてTT
IPを使用した場合について説明したが、このような混
合溶液を2ケ月間にわたり使用した場合、気化器4内に
発生する気化残渣量が約20%増加し、Ba及びSrの含
有率が低下するといった現象がみられた。TTIP中の
O−i−Pr基が、Ba(DPM)2及びSr(DPM)2中のD
PM配位子と置換反応を起こし、Ba(O−i−Pr)2、S
r(O−i−Pr)2などの低蒸気圧物質が生成されているこ
とが確認された。このため、チタン系原料としてO−i
−Pr基を含まないTiO(DPM)2又はTi(DPM)3
用いたところ、各原料を個別に供給した場合と同等の気
化残渣量となり、Ba及びSrの含有率が低下するといっ
た異常が解消された。なお、Ti(O−i−Pr)2(DPM)
2を混合した場合についても実用上問題はないことが確
認されている。
【0112】このような本発明の第16の態様にかかる
CVD原料を用いると、成膜種である全ての金属錯体が
単一の溶液となっていて、1つの原料供給系を通して気
化器に輸送されるので、常に混合時点での組成比が保た
れたまま原料が供給され、繰り返し成膜した場合の組成
再現性を向上させることができる。また、本発明の第1
7の態様にかかる原料選択を行うことにより、長期にわ
たり安定して原料を使用することができる。
【0113】<第12実施例>以下、本発明の第12実
施例にかかる液体原料容器について説明する。図11
は、本発明にかかるCVD原料容器の断面図である。図
11において60はVCR継ぎ手であり、61は開閉バ
ルブであり、62は圧送ガス導入管であり、63は液体
原料排出用配管であり、64はシール用Oリングであ
り、65は固定ネジであり、66は液体のCVD原料で
あり、67はスターラであり、68は容器蓋であり、6
9は液体原料容器本体である。
【0114】この容器中には、Ba(DPM)2とSr(DP
M)2とTTIPとをそれぞれ1:1:1のモル比でTHF
に溶解させた溶液が保持されている。各成分の濃度は
0.5mol/lとなるように調整されている。この原料容
器を、図12に示すようなCVD装置に接続し、スター
ラ67でCVD原料を撹拌しつつ、(Ba,Sr)TiO3
成膜し、10回連続して成膜を行ったときの組成の変動
を調べた。成膜手順及び分析手段は第5実施例の場合と
同様である。原料を撹拌した場合は、原料を撹拌しない
場合に比べて、元素組成比(Ba+Sr)/Tiの変動が約
半分に改善され、±1%以内に抑制されることがわかっ
た。
【0115】このような液体原料容器を用いると、成膜
中に原料が撹拌されているので、比重の異なる有機金属
錯体が均一に混合され、供給される原料の成分比、ひい
ては成膜されるCVD膜の元素組成比の変動が抑制され
る。
【0116】
【発明の効果】本発明の第1の態様によれば、成膜初
期、中期、終期の各ステップにおいて最適な熱雰囲気で
成膜が行われるので、優れた電気特性の薄膜が形成され
る。
【0117】本発明の第2の態様によれば、成膜初期、
中期、終期の各ステップにおいて最適な原料、組成、熱
雰囲気で成膜が行われるので、優れた電気特性のBST
膜の形成が充分なスループットで実現される。
【0118】本発明の第3の態様によれば、下地Ptの
格子定数が薄膜例えばBST膜の格子定数に近づくの
で、結晶化が促進される。
【0119】本発明の第4の態様によれば、定量ディス
ペンサ方式の液体原料供給器によって、1回の成膜に必
要な量のCVD原料溶液が一定速度で気化器に送り込ま
れる。また、1回の成膜毎に、液体原料供給器及びその
配管系並びにノズル内部に残っているCVD原料溶液が
溶媒で置換されて排出されるので、これらのCVD原料
供給系内にCVD原料溶液が残留しない。
【0120】本発明の第5の態様によれば、圧力調整機
構によって配管内の圧力が低下するのが防止されるの
で、CVD原料溶液中の溶媒が先行気化しない。
【0121】本発明の第6の態様によれば、撹拌混合機
構(スワーラ)によって複数のCVD原料溶液がその内部
で均一に混合されるので、薄膜が均質化される。
【0122】本発明の第7の態様によれば、予め溶媒が
混入された不活性ガスが気化器に定常供給され、この定
常流れに液体原料供給器から供給されるCVD原料溶液
が合流してゆく。このためCVD原料が局所的に滞留せ
ず、配管に詰まりが発生しない。
【0123】本発明の第8の態様によれば、成膜初期、
中期、終期の各ステップにおいて最適な熱雰囲気で成膜
が行われるので、優れた電気特性の薄膜が形成される。
【0124】本発明の第9の態様によれば、成膜初期、
中期、終期の各ステップにおいて最適な原料、組成、熱
雰囲気で成膜が行われるので、優れた電気特性のBST
膜の形成が充分なスループットで実現される。
【0125】本発明の第10の態様によれば、層間絶縁
膜の上のSrTiO3[ST]膜によって薄膜例えばBST
膜の結晶化が促進されるので、ストレージノード側面下
端の薄膜の結晶性が改善される。
【0126】本発明の第11の態様によれば、層間絶縁
膜の上のシリコン膜によって薄膜例えばBST膜がアモ
ルファス化されるので、層間絶縁膜の表面上の異常モフ
ォロジの発生が抑制される。
【0127】本発明の第12の態様によれば、エタノー
ルの吸着により層間絶縁膜の表面への薄膜例えばBST
膜のプリカーサの吸着が促進されるので、層間絶縁膜の
表面上の異常モフォロジの発生が抑制される。
【0128】本発明の第13の態様によれば、析出性に
優れたTTIPと段差被覆性に優れたTiO(DPM)2
2つの成分に基づく酸化膜が同時に堆積されてゆくの
で、成膜後の薄膜に段差被覆性と膜質の均一性とが兼ね
備えられる。
【0129】本発明の第14の態様によれば、成膜初期
にはTTIP溶液による膜質が緻密で均一な膜厚を有す
る下地膜が形成される。次にアニール処理により結晶化
が進行する。その上にTiO(DPM)2溶液による酸化膜
が連続的に成長していく。このため、下地膜に対する親
和性が高く、下地膜の膜組織を保持した結晶性の高いC
VD膜が形成される。
【0130】本発明の第15の態様によれば、CVD原
料に基板に対する析出性及び段差被覆性が異なる複数の
チタン金属錯体が含まれるので、このCVD原料を用い
ると成膜時にこれらのチタン金属錯体が同時に供給さ
れ、成膜後の薄膜に段差被覆性と膜質の均一性とが兼ね
備えられる。
【0131】本発明の第16の態様によれば、CVD原
料中の成膜種である全ての金属錯体が単一の溶液となっ
ているので、このCVD原料を用いると上記溶液が1つ
の原料供給系を通して気化器に輸送され、常に混合時点
の組成比を保ったままでCVD原料が供給される。
【0132】本発明の第17の態様によれば、CVD原
料に、相互に配位子の置換反応が起こらない有機金属錯
体が含まれるので、このCVD原料を用いると各金属錯
体が単体として長期に渡って安定に保存される。
【0133】本発明の第18の態様によれば、液体原料
容器にCVD原料溶液を撹拌する機能が備えられている
ので、比重が異なる有機金属錯体が常に均一に混合され
た状態となる。
【0134】本発明の第19の態様によれば、成膜初期
にはスパッタによりBST薄膜が形成される。次にアニ
ール処理により結晶化が進行する。その上にTiO(DP
M)2溶液による酸化膜が連続的に成長していく。このた
め、下地膜に対する親和性が高く、下地膜の膜組織を保
持した結晶性の高いCVD膜が形成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す、CVD装置の概略
構造の模式図である。
【図2】 図1中の移動型サセプタに設けられる基板受
け皿の縦断面構造を示す模式図である。
【図3】 本発明の一実施例の作用を説明するための、
基板の反り(歪み)の測定値の一例である。
【図4】 本発明の一実施例を示す、基板の表面付近の
縦断面構造の模式図である。
【図5】 本発明の一実施例を示す、基板の表面付近の
縦断面構造の模式図である。
【図6】 本発明の一実施例を示す、基板の表面付近の
縦断面構造の模式図である。
【図7】 本発明の一実施例を示す、CVD装置の概略
構造の模式図である。
【図8】 本発明の一実施例を示す、CVD装置の概略
構造の模式図である。
【図9】 本発明の一実施例を示す、CVD装置の概略
構造の模式図である。
【図10】 本発明の一実施例を示す、CVD装置の概
略構造の模式図である。
【図11】 本発明の一実施例を示す、液体原料容器の
縦断面構造の模式図である。
【図12】 従来のCVD装置のシステム構成を示す模
式図である。
【図13】 従来の基板の表面付近の縦断面構造を示す
模式図である。
【符号の説明】
1 キャリアガス供給管、2 キャリアガス量調整器、
3 接続管、4 気化器、5 液体原料容器、5' 液
体原料容器、5'' 液体原料容器、6 液体原料供給
器、6 液体原料供給器、6' 液体原料供給器、6''
液体原料供給器、7 ノズル、8 加熱ヒーター、9
絞り部、10 原料ガス輸送管、11 加熱ヒータ
ー、12 原料ガス供給孔、13 反応ガス供給管、1
4 加熱ヒーター、15 反応室、16 基板加熱機
構、17 基板、18 トランジスタ、19 ポリシリ
コンプラグ、20 層間絶縁膜、21 ストレージノー
ド、22 BST膜、26 バリアメタル、27 ハン
ドラ、28 ロードアンロード室、29 ゲート、30
移動型サセプタ、31 スペーサ、33 加熱ラン
プ、34 エタノール蒸気発生装置、35 ガスヘッ
ド、36 仕切り、37 改質層、38 ST膜、39
シリコン膜、40 基板受け皿、41 押え部材、4
2 加圧管、46 定量ディスペンサ、47 溶媒容
器、49 溶媒供給管、50 圧力モニタ、51 圧力
調整機構、53 液体原料容器、54 液体原料供給
器、55 スワーラ、56 ベースガス導入管、57
ベースガス量調整器、59 溶媒流量コントローラ。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 27/108 21/8242 (72)発明者 山向 幹雄 兵庫県尼崎市塚口本町八丁目1番1号 三 菱電機株式会社半導体基礎研究所内 (72)発明者 斧 高一 兵庫県尼崎市塚口本町八丁目1番1号 三 菱電機株式会社半導体基礎研究所内 (72)発明者 奥平 智仁 兵庫県伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機 株式会社ユー・エル・エス・アイ開発研究 所内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体のCVD原料を保持する液体原料容
    器と、該液体原料容器内のCVD原料を液体のままで気
    化部へ供給する液体原料供給器と、該液体原料供給器か
    ら供給された液体のCVD原料を高温にして気化させる
    気化器と、気化したCVD原料を用いて基板上に薄膜を
    形成する反応室とを有するCVD法による薄膜の堆積装
    置において、 一列に並べられ独立に原料噴出速度を調節することがで
    きる複数のガスヘッド及び昇温用のランプ加熱機構の下
    で、上記基板を薄膜形成処理を施しつつ移動させて薄膜
    を形成するようになっていることを特徴とするCVD法
    による薄膜の堆積装置。
  2. 【請求項2】 液体のCVD原料を保持する液体原料容
    器と、該液体原料容器内のCVD原料を液体のままで気
    化部へ供給する液体原料供給器と、該液体原料供給器か
    ら供給された液体のCVD原料を高温にして気化させる
    気化器と、気化したCVD原料を用いて基板上に薄膜を
    形成する反応室とを有するCVD法による薄膜の堆積装
    置において、 上記液体原料容器が、テトラヒドロフラン[THF]にチ
    タニルジピバロイルメタナート[TiO(DPM)2]、バリ
    ウムジピバロイルメタナート[Ba(DPM)2]、ストロン
    チウムジピバロイルメタナート[Sr(DPM)2]又はチタ
    ンテトライソプロポキシド[TTIP]が0.01〜1.0
    モル/リットルの濃度で溶解している溶液を含む液体の
    CVD原料を100〜5000cc保持することができる
    ようになっていて、 一列に並べられ独立に原料噴出速度を調節することがで
    きる複数のガスヘッド及び昇温用のランプ加熱機構の下
    で、上記基板を薄膜形成処理を施しつつ移動させてチタ
    ン酸バリウムストロンチウム[BST]膜を形成するよう
    になっていることを特徴とするCVD法による薄膜の堆
    積装置。
  3. 【請求項3】 液体のCVD原料を保持する液体原料容
    器と、該液体原料容器内のCVD原料を液体のままで気
    化部へ供給する液体原料供給器と、該液体原料供給器か
    ら供給された液体のCVD原料を高温にして気化させる
    気化器と、気化したCVD原料を用いて基板上に薄膜を
    形成する反応室とを有するCVD法による薄膜の堆積装
    置において、 上記基板との係合面が凸状に膨出してその最大膨出長が
    10〜100μmとなるような形状とされ、薄膜形成時
    に上記基板を反った状態で保持する基板受け皿が設けら
    れていることを特徴とするCVD法による薄膜の堆積装
    置。
  4. 【請求項4】 有機金属錯体が溶媒に溶解している溶液
    を含む液体のCVD原料を保持する液体原料容器と、該
    液体原料容器内のCVD原料を定量供給する液体原料供
    給器と、該液体原料供給器から供給された液体のCVD
    原料を加熱して気化させる気化器と、気化したCVD原
    料を用いて基板上に薄膜を形成する反応室とを有するC
    VD法による薄膜の堆積装置において、 上記液体原料供給器として定量ディスペンサが用いら
    れ、かつ薄膜形成終了後に上記定量ディスペンサを溶媒
    で置換・洗浄する洗浄手段が設けられていることを特徴
    とするCVD法による薄膜の堆積装置。
  5. 【請求項5】 有機金属錯体が溶媒に溶解している溶液
    を含む液体のCVD原料を保持する液体原料容器と、該
    液体原料容器内のCVD原料を定量供給する液体原料供
    給器と、該液体原料供給器から供給された液体のCVD
    原料を加熱して気化させる気化器と、気化したCVD原
    料を用いて基板上に薄膜を形成する反応室とを有するC
    VD法による薄膜の堆積装置において、 液体のCVD原料を気化器内に供給するための配管に、
    圧力モニタと圧力調整機構とが設けられていることを特
    徴とするCVD法による薄膜の堆積装置。
  6. 【請求項6】 有機金属錯体が溶媒に溶解している溶液
    を含む液体のCVD原料を保持する複数の液体原料容器
    と、各液体原料容器毎に個別に設けられ該液体原料容器
    内のCVD原料を定量供給する複数の液体原料供給器
    と、該液体原料供給器から供給された液体のCVD原料
    を加熱して気化させる気化器と、気化したCVD原料を
    用いて基板上に薄膜を形成する反応室とを有するCVD
    法による薄膜の堆積装置において、 気化器へのCVD原料供給経路に、各液体原料供給器か
    ら気化器に供給される複数の液体のCVD原料を均一に
    混合する撹拌混合機構が設けられていることを特徴とす
    るCVD法による薄膜の堆積装置。
  7. 【請求項7】 有機金属錯体が溶媒に溶解している溶液
    を含む液体のCVD原料を保持する液体原料容器と、該
    液体原料容器内のCVD原料を定量供給する液体原料供
    給器と、該液体原料供給器から供給された液体のCVD
    原料を加熱して気化させる気化器と、気化したCVD原
    料を用いて基板上に薄膜を形成する反応室とを有するC
    VD法による薄膜の堆積装置において、 予め溶媒が混入された不活性ガスを定常流れで気化器に
    定常供給する定常供給手段と、上記液体原料供給器から
    気化器側に供給される液体のCVD原料を上記定常流れ
    に合流させる合流手段とが設けられていることを特徴と
    するCVD法による薄膜の堆積装置。
  8. 【請求項8】 液体原料容器に保持された液体のCVD
    原料を、液体原料供給器を用いて液体のままで気化器に
    供給し、該気化器内で液体のCVD原料を高温にして気
    化させ、気化したCVD原料を用いて反応室内で基板上
    に薄膜を形成するようにしたCVD法による薄膜の堆積
    方法において、 一列に並べられ独立に原料噴出速度を調節することがで
    きる複数のガスヘッド及び昇温用のランプ加熱機構の下
    で、上記基板を薄膜形成処理を施しつつ移動させて上記
    基板上に薄膜を形成することを特徴とするCVD法によ
    る薄膜の堆積方法。
  9. 【請求項9】 液体原料容器に保持された液体のCVD
    原料を、液体原料供給器を用いて液体のままで気化器に
    供給し、該気化器内で液体のCVD原料を高温にして気
    化させ、気化したCVD原料を用いて反応室内で基板上
    に薄膜を形成するようにしたCVD法による薄膜の堆積
    方法において、 CVD原料として、テトラヒドロフラン[THF]にチタ
    ニルジピバロイルメタナート[TiO(DPM)2]、バリウ
    ムジピバロイルメタナート[Ba(DPM)2]、ストロンチ
    ウムジピバロイルメタナート[Sr(DPM)2]又はチタン
    テトライソプロポキシド[TTIP]が0.01〜1.0モ
    ル/リットルの濃度で溶解している溶液を含む液体のC
    VD原料を用い、 上記液体原料容器を、上記液体のCVD原料を100〜
    5000cc格納することができるように形成し、 一列に並べられ独立に原料噴出速度を調節することがで
    きる複数のガスヘッド及び昇温用のランプ加熱機構の下
    で、上記基板を薄膜形成処理を施しつつ移動させて上記
    基板上にチタン酸バリウムストロンチウム[BST]膜を
    形成することを特徴とするCVD法による薄膜の堆積方
    法。
  10. 【請求項10】 液体原料容器に保持された液体のCV
    D原料を、液体原料供給器を用いて液体のままで気化器
    に供給し、該気化器内で液体のCVD原料を高温にして
    気化させ、気化したCVD原料を用いて反応室内で基板
    上に薄膜を形成するようにしたCVD法による薄膜の堆
    積方法において、 上記基板として、トランジスタを覆う層間絶縁膜の表面
    にSrTiO3膜が堆積され、その上にストレージノード
    が形成されている基板を用いることを特徴とするCVD
    法によるキャパシタ誘電体薄膜の堆積方法。
  11. 【請求項11】 液体原料容器に保持された液体のCV
    D原料を、液体原料供給器を用いて液体のままで気化器
    に供給し、該気化器内で液体のCVD原料を高温にして
    気化させ、気化したCVD原料を用いて反応室内で基板
    上に薄膜を形成するようにしたCVD法による薄膜の堆
    積方法において、 上記基板として、トランジスタを覆う層間絶縁膜の表面
    に20〜100オングストロームの厚さのシリコン膜が
    形成され、その上にストレージノードが形成されている
    基板を用いることを特徴とするCVD法によるキャパシ
    タ誘電体薄膜の堆積方法。
  12. 【請求項12】 液体原料容器に保持された液体のCV
    D原料を、液体原料供給器を用いて液体のままで気化器
    に供給し、該気化器内で液体のCVD原料を高温にして
    気化させ、気化したCVD原料を用いて反応室内で基板
    上に薄膜を形成するようにしたCVD法による薄膜の堆
    積方法において、 上記薄膜の形成に先立ち、上記基板表面にアルコール蒸
    気を吹き付けることを特徴とするCVD法による薄膜の
    堆積方法。
  13. 【請求項13】 液体原料容器に保持された、有機金属
    錯体が溶媒に溶解している溶液を含む液体のCVD原料
    を、液体原料供給器を用いて液体のままで気化器に定量
    供給し、該気化器内で液体のCVD原料を加熱して気化
    させ、気化したCVD原料を用いて反応室内で基板上に
    少なくともチタンを含む金属酸化物薄膜を形成するよう
    にしたCVD法による薄膜の堆積方法において、 上記有機金属錯体として、チタンの有機金属錯体である
    チタンテトライソプロポキシド[TTIP]とチタニルジ
    ピバロイルメタナート[TiO(DPM)2]とを併用するこ
    とを特徴とするCVD法による薄膜の堆積方法。
  14. 【請求項14】 液体原料容器に保持された、有機金属
    錯体が溶媒に溶解している溶液を含む液体のCVD原料
    を、液体原料供給器を用いて液体のままで気化器に定量
    供給し、該気化器内で液体のCVD原料を加熱して気化
    させ、気化したCVD原料を用いて反応室内で基板上に
    少なくともチタンを含む金属酸化物薄膜を形成するよう
    にしたCVD法による薄膜の堆積方法において、 薄膜形成初期にはチタンテトライソプロポキシド[TT
    IP]溶液を供給して薄膜を形成し、次にアニール処理
    を施し、この後チタニルジピバロイルメタナート[TiO
    (DPM)2]溶液を用いて薄膜を形成することを特徴とす
    るCVD法による薄膜の堆積方法。
  15. 【請求項15】 チタンの有機金属錯体が溶媒に溶解し
    ている溶液を含む、CVD法により基板上にチタンを含
    む金属酸化物誘電体薄膜を形成するために用いられるC
    VD原料であって、 上記チタンの有機金属錯体に、チタンテトライソプロポ
    キシド[TTIP]、チタンジイソプロポキシジピバロイ
    ルメタナート[Ti(O−i−Pr)2(DPM)2]、チタニル
    ジピバロイルメタナート[TiO(DPM)2]、チタン(II
    I)ジピバロイルメタナート[Ti(DPM)3]又はこれらの
    誘電体のうちの少なくとも2つが含まれることを特徴と
    するCVD原料。
  16. 【請求項16】 それぞれチタンの有機金属錯体が溶媒
    に溶解している複数の溶液を含む、CVD法により基板
    上にチタンを含む金属酸化物誘電体薄膜を形成するため
    に用いられるCVD原料であって、上記のすべてのチタ
    ン有機金属錯体溶液が、所定の金属酸化物組成が得られ
    るような混合比で予め混合されて均一な溶液となってい
    ることを特徴とするCVD原料。
  17. 【請求項17】 上記チタンの有機金属錯体に、チタン
    ジイソプロポキシジピバロイルメタナート[Ti(O−i−
    Pr)2(DPM)2]、チタニルジピバロイルメタナート[T
    i(DPM)2]、チタン(III)ジピバロイルメタナート[Ti
    (DPM)3]又はこれらの誘電体のうちの少なくとも1つ
    が含まれることを特徴とする請求項16に記載されたC
    VD原料。
  18. 【請求項18】 複数の有機金属錯体が溶媒に溶解して
    いる溶液を含む、CVD法により基板上に薄膜を形成す
    るために用いられるCVD原料を保持する液体原料容器
    であって、 容器内空間部に、上記CVD原料を撹拌する撹拌機構が
    設けられていることを特徴とする液体原料容器。
  19. 【請求項19】 液体原料容器に保持された、有機金属
    錯体が溶媒に溶解している溶液を含む液体のCVD原料
    を、液体原料供給器を用いて液体のままで気化器に定量
    供給し、該気化器内で液体のCVD原料を加熱して気化
    させ、気化したCVD原料を用いて反応室内で基板上に
    少なくともチタンを含む金属酸化物薄膜を形成するよう
    にしたCVD法による薄膜の堆積方法において、 薄膜形成初期にはスパッタによりBST薄膜を形成し、
    次にアニール処理を施し、この後チタニルジピバロイル
    メタナート[TiO(DPM)2]溶液を用いて薄膜を形成す
    ることを特徴とするCVD法による薄膜の堆積方法。
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