JPH08176344A - 樹脂組成物および成形品 - Google Patents
樹脂組成物および成形品Info
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- JPH08176344A JPH08176344A JP27011995A JP27011995A JPH08176344A JP H08176344 A JPH08176344 A JP H08176344A JP 27011995 A JP27011995 A JP 27011995A JP 27011995 A JP27011995 A JP 27011995A JP H08176344 A JPH08176344 A JP H08176344A
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Abstract
イト類化合物を、熱可塑性樹脂100重量部に対し、
0.01〜5重量部配合させた樹脂組成物およびそれか
らの成形品。 【解決手段】 耐熱性および耐候性が改良された樹脂組
成物およびそれからの成形品が提供される。
Description
び耐候性を有する樹脂組成物およびそれからの成形品に
関する。さらに詳しくは、成形時の加熱や高い温度での
使用に対して熱安定性が改善され、しかも屋外での使用
に対して優れた安定性を有する樹脂組成物およびそれか
らの成形品に関する。また、本発明はハロゲン化樹脂成
形品の表面の白化現象に対する耐チョーキング効果の優
れた樹脂組成物およびそれからの成形品にも関する。
よびポリアミド樹脂等の樹脂は、一般に熱や光に対して
不安定であり、特に加熱溶融成形時あるいは高い温度で
の使用により熱により劣化または分解が起こり、そのた
め成形品が着色や変質したり、また機械的強度が底下す
る等の不利益を生じる。このような熱や光に対して樹脂
組成物を安定化するために多くの安定剤が提案されてい
る。
成形品に比べて熱および光に対して安定性が低く、例え
ば熱によって脱ハロゲンが起こり、劣化および分解が顕
著に起こり、その上屋外で使用すると成形品の表面が白
化する、チョーキングという現象が発生する。このハロ
ゲン化樹脂組成物の安定化のために、従来例えばCd−
Ba系、Pb系、Ba−Zn系等の熱安定剤が利用さ
れ、その目的を果たしてきた。しかしながら、近年、安
定剤の毒性が社会的問題になりつつあり、Sn系または
Ca−Zn系を主眼においた開発がなされるようになっ
た。
を制限されると共に、高価である欠点がある。またさら
に熱安定性を向上させるため特開昭60−79049号
公報にSn系安定剤と、例えばMg0.7Al0.3(OH)
2(CO3)0.15・0.57H20で示されるハイドロタル
サイト類の併用が示されている。一方、Ca−Zn系安
定剤は、毒性も極めて少なく、安価である利点がある
が、これらは熱安定性の改善効果が低い欠点がある。以
上のような背景にあって、ハイドロタルサイト類を主成
分とする安定剤を樹脂に添加すると(特公昭58−46
146号公報参照)、得られた樹脂組成物は毒性も極め
て少なく、透明性、熱安定性にも優れていることが知ら
れている。
化樹脂組成物は屋外での使用においてチョ−キングを生
じる場合があり、これらを改善することが望まれてい
た。また、塩化第一銅、塩化第二銅、硫酸銅、塩基性炭
酸銅および炭酸銅等の無機銅化合物を使用する方法(特
開昭59−102942号公報参照)、あるいは銅を含
有するハイドロタルサイト類化合物およびグリシン銅よ
り選ばれる一種または二種を使用する方法(特開平2−
187442号公報参照)が提案されているが、ハロゲ
ン化樹脂の熱安定性を悪くしたり、耐チョ−キング性ま
たは耐候性が不十分であったり、また劇物であったりし
て、その使用範囲が限定され、その改善が要望されてい
た。
化銅、ハロゲン化銅、炭酸銅のような無機銅化合物と、
ハイドロタルサイト類化合物を併用して配合し、耐候性
および耐チョーキング性を改善した樹脂組成物が特開平
3−111440号公報に提案され、また塩素化樹脂に
対して、塩化第2銅や硫酸銅の如き無機銅化合物の水溶
液で処理し、次いで炭酸アルカリで再処理したハイドロ
タルサイト類化合物を配合して、耐熱性、耐候性および
耐チョーキング性を改良した樹脂組成物が特開平4−8
8041号公報に提案されている。これらの樹脂組成物
は、耐熱性、耐候性および耐チョーキング性の改良効果
は、未だ充分満足すべきものではない。
は、塩素化樹脂に対して下記(i)および(ii)の成分
を添加して熱安定性およびチョーキング性を改善した樹
脂組成物が提案されている。 (i)(a)酸化銅、水酸化銅、ハロゲン化銅、硫酸
銅、酢酸銅の如き銅化合物およびハイドロタルサイト類
化合物、または(b)ハイドロタルサイト類化合物のマ
グネシウムイオンの一部を銅イオンに置換した銅含有ハ
イドロタルサイト化合物および (ii)特定構造の有機リン酸亜鉛化合物、前記特開平7
−118473号公報記載の樹脂組成物は、熱安定性お
よび耐チョーキング性の効果も充分とは云えず、その上
高価な有機リン酸亜鉛を使用しなけらばならないという
問題を有している。
候性または耐熱性の向上に関しても、下記の提案がなさ
れている。特開平6−256588号公報には、ポリオ
レフィン樹脂に対して、酸化銅、水酸化銅、塩化銅、硫
酸銅の如き無機銅化合物およびハイドロタルサイト類化
合物とを併用して配合し、耐候性の改良された樹脂組成
物が提案されている。この樹脂組成物は、耐候性に関し
てはある程度改良されるものの、耐熱性に関しては銅化
合物単独の添加に比べて実質的に改善されない。
アミド樹脂に対して酸化銅、水酸化銅、ハロゲン化銅、
硫酸、酢酸銅の如き銅化合物およびハイドロタルサイト
類化合物とを配合した耐熱性等の安定性に優れた樹脂組
成物が提案されている。このポリアミド樹脂組成物は、
熱安定性が改良されているが、その効果は未だ充分満足
すべきものとは云えない。
えばハロゲン化樹脂に配合した場合、耐チョーキング効
果がほとんど無いとされているにもかかわらず、本発明
者の研究によれば、酸化銅はハロゲン化樹脂に対する耐
チョーキング性を僅かながらも有し、しかも熱劣化性が
あまり大きくないことが判った。しかしながら、市販の
酸化第二銅は、乾式法、湿式法、電解法にて製造された
もので、いずれも結晶が大きく成長し、二次凝集粒子も
大きく分散性が悪いため充分な効果が達成されなかっ
た。
樹脂の耐熱性および耐候性いずれも極めて優れた樹脂組
成物を提案することにある。本発明の第2の目的は、酸
化銅を含む熱可塑性樹脂であって、耐熱性および耐候性
が共に優れ、且つその効果が安定した樹脂組成物を提供
することにある。本発明の第3の目的は、熱可塑性樹脂
がハロゲン化樹脂である場合、耐熱性および耐候性が共
に優れているばかりでなく、耐チョーキング性も優れた
樹脂組成物を提供することにある。
種々研究を進めた結果、粒子が小さく且つ分散性のよい
ハイドロタルサイト類化合物の結晶表面上に微結晶の酸
化銅を析出させたものは、樹脂分散性が良好であり、し
かも結晶粒子が極めて小さい酸化銅がその表面上に極め
て多数分散しており、しかも安定であって、酸化銅とし
ての安定効果が最大限に発現されるこのを見出し本発明
に到達したものである。
結晶の酸化銅を表面に有するハイドロタルサイト類化合
物を、熱可塑性樹脂中に含有させた樹脂組成物およびそ
れから形成された成形品である。以下、本発明の樹脂組
成物および成形品についてさらに具体的に説明する。
るハイドロタルサイト類化合物は、その表面に微結晶の
酸化銅を有している。このハイドロタルサイト類化合物
の表面上に存在する微結晶の酸化銅の結晶サイズは、5
00オングストロング以下、特に450オングストロン
グ以下である。この酸化銅の結晶サイズは、回析X線装
置を用いて測定された回析線の半価巾を基にして、Sche
rrerの式を用いて算出された値である。
ハイドロタルサイト類化合物は、銅を含有するハイドロ
タルサイト類化合物から酸化銅を析出させることによっ
て得ることができる。具体的には、下記式(1)で表さ
れる銅を含有するハイドロタルサイト類化合物を110
〜200℃、好ましくは120〜170℃にて水熱熟成
することによって得ることができる。その際水熱熟成す
る時間は限定されるわけではないが、生産性の点で2〜
24時間、好ましくは4〜15時間が適当である。
ましくは0.3≧z≧0.05、0.25≦x≦0.5、m
は正の数を満足する。また、M2+はMg2+あるいは[M
g2+およびZn2+]の混合を表し、M2+が[Mg2+およ
びZn2+]の混合を表す場合、Mg2+>Zn2+の範囲を
満足するものとする。
タルサイト類化合物は公知の方法により合成することが
できる。例えば特公昭48−29477号公報に示され
た方法により容易に合成できる。第二銅イオンは一つに
は、John-Teller効果により8面体配位において歪みを
持っており、そのためハイドロタルサイト型結晶構造に
おいてマグネシウムイオンのような8面体配位が整然と
並んだブル−サイト構造を保つにはやや不安定であるこ
と、もう一つは、水酸化銅は水溶液中において比較的低
温で酸化物に移行しやすいことの理由で、銅を含有する
ハイドロタルサイト類化合物は水熱熟成過程で銅を容易
に酸化銅として表面に析出するものと考えられる。
表面に分散して有するハイドロタルサイト類化合物の平
均二次粒子径は、0.2〜7ミクロン、好ましくは0.4
〜4ミクロンの範囲であって、熱可塑性樹脂に対して良
好な分散性を有する微粉体である。前記ハイドロタルサ
イト類化合物の表面に存在する酸化銅の量は、前記式
(1)のハイドロタルサイト類化合物の水熱熟成によっ
て析出する量に相当し、通常微結晶の酸化銅を表面に有
するハイドロタルサイト類化合物を基準にして、酸化銅
(CuO)として2〜45重量%、好ましくは4〜40
重量%の範囲である。酸化銅の量が前記範囲よりも少な
い場合は、樹脂に対して耐候性改良効果が不充分とな
り、一方、前記範囲を超えると熱安定性が悪くなること
がある。
ルサイト類化合物は、熱可塑性樹脂中における分散性は
良好であるが、その分散性を一層よくするためアニオン
系界面活性剤、シラン系カップリング剤、チタン系カッ
プリング剤、多価アルコ−ルの脂肪酸エステル等で表面
を被覆して用いることもできる。また得られた該化合物
を200〜300℃の温度範囲で加熱脱結晶水処理した
ものを用いても良い。
表面に有するハイドロタルサイト類化合物は、熱可塑性
樹脂100重量部に当り0.01〜5重量部、好ましく
は0.1〜3重量部の範囲で配合される。
類化合物を配合して種々の安定性を改良する熱可塑性樹
脂は、通常成形用樹脂として使用されているものであれ
ばよい。特に、前記ハイドロタルサイト類化合物は、微
結晶の酸化銅を表面に有していることから、その酸化銅
の安定効果を発現する樹脂がより効果的に使用される。
かかる熱可塑性樹脂としては、ハロゲンもしくはハロゲ
ン化合物を含有しているものが一層有利である。このハ
ロゲンもしくはハロゲン化合物とは、触媒、難燃剤、安
定化剤、帯電防止剤、殺菌剤等の各種添加剤あるいはこ
れら添加剤から発生したもののみならず、樹脂の構成成
分として使用されるハロゲン含有モノマーも包含され
る。
化樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウ
レタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂等が
挙げられる。これらのうち好ましいのは、ハロゲン化樹
脂、ポリオレフィン樹脂およびポリアミド樹脂であり、
最も好ましいのはハロゲン化樹脂である。以下、これら
の樹脂の具体例について簡単に説明する。
用されるハロゲン化樹脂であり、例えばハロゲン化ビニ
ル、ハロゲン化ビニリデン等の単量体の重合により得ら
れる単独および共重合体並びにこれらの共重合が可能な
化合物との共重合体、例えば塩化ビニル−エチレン共重
合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−
スチレン共重合体、塩化ビニル−ウレタン共重合体およ
び塩化ビニル−メタクリル酸エステル共重合体等を挙げ
ることができる。さらにポリエチレン、ポリプロピレン
等のポリオレフィン樹脂をハロゲン化して得られた樹
脂、例えば塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン
等の塩素化ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。また、
ハロゲン化樹脂とハロゲンを含まない樹脂、例えばAB
S、MBS、EVA、ブタジエン樹脂、ウレタン樹脂、
酢酸ビニル樹脂等とのポリマ−ブレンドにも本発明は適
用できる。
度もしくは低密度のポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リブテン−1、ポリ−3−メチルペンテン、エチレン−
プロピレン共重合体等のα−オレフィンの単独重合体も
しくは共重合体;これらα−オレフィンと共役ジエン、
非共役ジエン、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル
酸エステルまたは酢酸ビニル等との共重合体;エチレン
−プロピレン共重合体エラストマー、エチレン−プロピ
レン−ジシクロペンタジエン共重合体エラストマー、エ
チレン−ブタジエン共重合体エラストマー等のエラスト
マーが挙げられ、これらは混合重合体であってもよい。
ルボン酸およびジアミン酸を原料として重合して得られ
るものであり、通常工業的に製造されているものが使用
できる。例えばε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタ
ム、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン
酸、p−アミノ安息香酸の如きラクタムまたはアミノカ
ルボン酸;エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、
テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ウ
ンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、m
−キシリデンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−
フェニレンジアミンの如きジアミン;アジピン酸、セバ
シン酸、ドデカンニ酸、テレフタル酸、イソフタル酸、
ナフタレン−2,6−ジカルボン酸等のジカルボン酸を
モノマーとして挙げることができる。具体的なポリアミ
ドとしては、ナイロン6、ナイロン12、ナイロン4
6、ナイロン66等が挙げられる。
樹脂およびポリアミド樹脂以外の樹脂、例えばポリウレ
タン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂等も同
様に熱可塑性樹脂として使用することができる。
の安定剤を添加することができる。例えばカルシウム系
安定剤、亜鉛系安定剤、マグネシウム系安定剤、バリウ
ム系安定剤、錫系安定剤、鉛系安定剤およびこれらの複
塩、非金属有機系安定剤等が挙げられる。具体的には、
金属の有機酸塩、酸化物、水酸化物、塩基性無機酸塩
類、通常のハイドロタルサイト類化合物、有機ホスファ
イト化合物、有機燐酸金属塩、ポリオール類およびポリ
オールの有機酸エステル類、含窒素非金属化合物、酸化
防止剤、紫外線および光安定剤、β−ジケトン化合物、
エポキシ化合物、有機錫系安定剤およびこれらの複合安
定剤等が挙げられる。これらの安定剤は熱可塑性樹脂1
00重量部に対し、0.01〜5重量部添加するのが好
ましい。
料、強化剤、加工助剤、滑剤、難燃剤、発泡剤、帯電防
止剤、蛍光剤、防黴剤、殺菌剤等の樹脂添加物として知
られた添加剤を添加することができる。
記ハイドロタルサイト類化合物とを必要により他の添加
物とを通常の方法で混合して得ることができる。また、
組成物は、通常の知られた方法、例えば射出成形法、押
縮成形法等の方法により成形し成形品とすることができ
る。
明するが、それは説明であって、本発明はこれらの実施
例によって限定されるものではない。
の調製]出発物質である銅を含有するハイドロタルサイ
ト類化合物は、例えばマグネシウム、銅、亜鉛、アルミ
ニウムの各硫酸塩の1モル/L水溶液を所定の組成比と
なるように混合したA液と、各1モル/L水溶液の炭酸
ナトリウムおよび水酸化ナトリウムのA液に見合った必
要量の混合液Bを常温、常圧でpH9〜10.5を保つ
ように両者を調節しながら反応層へ滴下する。また上記
金属の塩化物、硝酸塩等でも同様に反応することができ
る。得られた反応物は充分に水洗する。このようにして
得られた銅を含有するハイドロタルサイト類化合物は、
各温度で水熱熟成し、80℃でステアリン酸ナトリウム
2%処理後、脱水、洗浄、乾燥、粉砕して本発明の安定
剤試料とした。
熱熟成条件、X線強度および平均二次粒子径を表1に示
す。なお、X線強度とは、管電圧、電流を35KV、1
5mAで測定したときの酸化第二銅(2θ=35.6
度)のピ−ク強度を示した。
の配合により、190℃で3分間8インチロ−ルで混練
し、シ−トを作成した。得られた塩化ビニル樹脂(PV
C)シ−トを5cm×3cmに切取り熱安定性のテスト
ピ−スとした。熱安定性テストは190℃ギヤオ−ブン
中で行ない10分毎に取り出し黒変するまでの時間を測
定した。
/cm2にて5分間プレスし、1mmの厚みのプレスシ-
トを得た。このプレスシ−トにて屋外暴露テストを行な
い、6か月後のチョ−キング(白化)性の評価を行なっ
た。暴露方法は30度に傾斜したステンレス板にプレス
シ−トを貼付た。その結果を表2に示した。チョ−キン
グ性は、樹脂表面の光沢性、変色性を、東京電色製の光
沢計、色差計により比較した。
のPVC用耐衝撃強化剤であり、呉羽化学工業(株)の
製品である。“PA−20”は、アクリル系のPVC用
加工性改良剤であり、鐘淵化学工業(株)の製品であ
る。
れぞれ下記のものを意味する。 *1=味の素(株)多価アルコールの部分エステル *2=和光純薬 試薬(化学用)酸化第二銅(X線測定
による結晶子は4100オングストローム、レーザー回
析法による平均二次粒子径は6.3μm) *3=和光純薬 試薬一級 塩化第二銅をエタノールに
溶解させたもの
合組成を下記のとおりとする以外は、実施例1〜6と同
様にしてテストピースを作成した。その熱安定性および
光沢性を同様にして測定した結果を表3に示した。表3
中、Cu含量は、全組成物当りのCu含量を示す。
2]エチレン・プロピレンブロックコポリマー(M1=
3.0、Cl=30ppm)100重量部にペンタエリ
スリトール・テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品
名:Irganox 1010)を0.05重量部、サイクリックネ
オペンタンテトライルビス(2,4−ジ−t−ブチルフ
ェニル)フォスファイト(商品名:Ultranox 626)を
0.05重量部を表4に示す安定剤と共に二軸混練押出
機を用いて230℃、130rpmにてペレットを作
成。得られたペレットは120℃、2Hrs乾燥後、2
30℃にて射出成形し、4mm厚のIZOD試験片を作
成した。この試験片を150℃ギアオーブンに入れ、1
20Hrs後の劣化度をIZODおよび変色値△Eで表
した。一方、耐候性はサンシャインウェザーメータによ
る促進試験600Hrs後のIZOD(kgf・cm/
cm2)および変色値△Eで表した。比較例12におい
て使用した炭酸銅は、和光純薬製の試薬(化学用)であ
る。
5]ナイロン6(UNICHIKA社のEX-1222)100重量部
に、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)0.1重
量部デカブロモジフェニルオキサイド15.0重量部、
三酸化アンチモン5.0重量部を表5に示す安定剤と共
に単軸混練押出機を用いて250℃、80rpmにてペ
レットを作成。得られたペレットは70℃、16Hrs
真空乾燥後250℃にて射出成形し、4mm厚のIZO
D試験片を作成した。この試験片の耐候性は、サンシャ
インウェザーメータによる促進試験300Hrs後のI
ZODおよび変色値△Eで表5に示した。
ハイドロタルサイト類化合物を配合した熱可塑性樹脂お
よびその成形品は、耐熱性および耐候性において優れて
いる。また、ハロゲン化樹脂の場合には、さらに優れた
耐チョ−キング性を示す。また、ハイドロタルサイト類
化合物の表面に存在する酸化第二銅は毒物、劇物にも指
定されておらず、取り扱いが安全である。
Claims (9)
- 【請求項1】 微結晶の酸化銅を表面に有するハイドロ
タルサイト類化合物を、熱可塑性樹脂中に含有させた樹
脂組成物。 - 【請求項2】 該ハイドロタルサイト類化合物は、結晶
サイズが500オングストロング以下の酸化銅を表面に
有している請求項1記載の樹脂組成物。 - 【請求項3】 該ハイドロタルサイト類化合物は、微結
晶の酸化銅を表面に析出させたハイドロタルサイト類化
合物である請求項1記載の樹脂組成物。 - 【請求項4】 熱可塑性樹脂100重量部当り、該ハイ
ドロタルサイト類化合物を0.01〜5重量部含有する
請求項1記載の樹脂組成物。 - 【請求項5】 該ハイドロタルサイト類化合物は、酸化
銅を3〜45重量%含有する請求項1記載の樹脂組成
物。 - 【請求項6】 熱可塑性樹脂は、ハロゲン化樹脂、ポリ
オレフィン樹脂およびポリアミド樹脂よりなる群から選
ばれた少なくとも一種である請求項1記載の樹脂組成
物。 - 【請求項7】 熱可塑性樹脂は、ハロゲン化樹脂である
請求項1記載の樹脂組成物。 - 【請求項8】 熱可塑性樹脂は、ハロゲンまたはハロゲ
ン化合物を含有している請求項1記載の樹脂組成物。 - 【請求項9】 請求項1記載の樹脂組成物より形成され
た成形品。
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JP26363094 | 1994-10-27 | ||
JP6-263630 | 1994-10-27 | ||
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JP27011995A Expired - Fee Related JP3190548B2 (ja) | 1994-10-27 | 1995-10-18 | 樹脂組成物および成形品 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009096597A1 (ja) * | 2008-01-31 | 2009-08-06 | Kyowa Chemical Industry Co., Ltd. | 選択吸着剤およびその製造方法 |
WO2012023408A1 (ja) * | 2010-08-20 | 2012-02-23 | 株式会社Adeka | 塩化ビニル系樹脂組成物 |
-
1995
- 1995-10-18 JP JP27011995A patent/JP3190548B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2012041484A (ja) * | 2010-08-20 | 2012-03-01 | Adeka Corp | 塩化ビニル系樹脂組成物 |
CN103068902A (zh) * | 2010-08-20 | 2013-04-24 | 株式会社Adeka | 氯乙烯系树脂组合物 |
US9187615B2 (en) | 2010-08-20 | 2015-11-17 | Adeka Corporation | Vinyl chloride resin composition |
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JP3190548B2 (ja) | 2001-07-23 |
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