JPH05247297A - 塩素含有樹脂組成物 - Google Patents

塩素含有樹脂組成物

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JPH05247297A
JPH05247297A JP4843592A JP4843592A JPH05247297A JP H05247297 A JPH05247297 A JP H05247297A JP 4843592 A JP4843592 A JP 4843592A JP 4843592 A JP4843592 A JP 4843592A JP H05247297 A JPH05247297 A JP H05247297A
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zinc
weight
chlorine
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resin composition
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JP4843592A
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Masashi Shoji
昌司 庄司
Seiji Wakagi
誠治 若木
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Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
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Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明の塩素含有樹脂組成物は、塩素含有樹脂
100重量部当たり、亜鉛変性ハイドロタルサイト化合
物 0.01〜30重量部、β−ジケトン及びβ−ケト酸
エステルの少なくとも1種 0.001〜5.0重量部、及
び融点が10乃至60℃のカルボン酸の亜鉛塩 0.05
〜5.0重量部を含有していることを特徴とする。 【効果】ポリ塩化ビニル等の塩素含有樹脂の耐熱持続
性、着色防止性及び加工性を著しく向上させ、着色防止
性と耐熱持続性を両立させることができないというこれ
らの樹脂の従来からの欠点や、金型汚染性を有効に改善
することができた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に耐熱性及び加工時
における着色防止性に優れた塩素含有樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【従来技術】一般に、塩化ビニル樹脂等の塩素含有樹脂
の安定剤として、アルカリ金属、アルカリ土類金属ある
いは遷移金属の脂肪酸塩類、ポリオール類、β−ジケト
ン化合物等が知られている。これらの安定剤は、低毒性
乃至無毒性で安価であり、これらが配合された塩素含有
樹脂組成物は、比較的加工性に優れているという利点を
有している。然しながら、この樹脂組成物は、加熱加工
に際して、加工初期から中期にわたっての着色傾向が強
いという問題を有しており、加工時における着色傾向が
抑制された塩素含有樹脂組成物が要求されているのが現
状である。
【0003】かかる着色傾向を防止するための安定剤と
して、例えば特公昭58−36012 号公報には、β−ジケト
ン、β−ジケトン金属塩及び下記式:
【数2】Mg1-a Ala (OH)2 (CO3 a/2 ・m
2 O 〔式中、aは、0<a<1を満足する数、mは、正数で
ある〕で表されるハイドロタルサイトが提案されている
が、未だ十分に加工時の着色を有効に防止し得るに至っ
ていない。
【0004】また特開昭63−118374号公報には、BET
比表面積が30m2 /g以下の亜鉛変性ハイドロタルサ
イトから成る安定剤が記載されており、この安定剤に
は、β−ジケトン化合物を併用することも開示されてい
る。然しながら、この安定剤が配合された樹脂組成物
は、ある程度初期着色性は防止されるものの、未だその
着色防止効果は十分でなく、また耐熱性も満足する程向
上していない。
【0005】更に、特開平2−251551号公報には、亜鉛
変性ハイドロタルサイトと金属石ケンとを併用した安定
剤が記載されているが、この安定剤を使用した場合に
も、熱加工時における着色防止及び耐熱性向上の何れを
も両立させるに至っていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、塩化ビニル等の塩素含有樹脂の耐熱性向上と、熱加
工時の初期から後期までの全段階にわたっての着色が有
効に防止された塩素含有樹脂組成物を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を達成するための手段】本発明によれば、塩素含
有樹脂100重量部当たり、亜鉛変性ハイドロタルサイ
ト化合物 0.01〜30重量部、β−ジケトン及びβ−
ケト酸エステルの少なくとも1種 0.001〜5.0重量
部、及び融点10〜60℃の飽和乃至不飽和カルボン酸
の亜鉛塩 0.05〜5.0重量部を含有していることを特
徴とする塩素含有樹脂組成物が提供される。
【0008】
【作用】本発明の樹脂組成物においては、安定剤とし
て、(a)亜鉛変性ハイドロタルサイト化合物,(b)
β−ジケトン及びβ−ケト酸エステルの少なくとも1種
及び(c)低融点飽和乃至不飽和カルボン酸の亜鉛塩を
上述した量割合で組み合わせで使用することが顕著な特
徴であり、これにより塩素含有樹脂の耐熱性及び加工時
における着色防止性、移行防止性、ゲル化促進性等の性
能を顕著に向上せしめることに成功したものである。
【0009】本発明において使用するこれら(a)乃至
(c)の各成分は、個々には、塩素含有樹脂の安定剤に
使用される成分として公知のものである。しかし、これ
らを単独で使用した場合、あるいは本発明の組み合わせ
から何れかの成分を欠いた場合には、例えば着色防止性
のみをとっても満足する結果が得られないのに対し、後
述する実施例及び比較例の結果から明らかな通り、本発
明によれば、これら成分を上記の量割合で組み合わせ使
用することによってのみ、着色防止性及び耐熱性が顕著
に向上するのである。本発明において、このような組み
合わせにより、これらの特性が顕著に改善される理由は
明らかではないが、おそらく各成分が以下のように相乗
的に作用するためと考えられる。
【0010】まず(c)成分の亜鉛の有機酸塩として、
低融点(10〜60℃)のカルボン酸を使用することに
よって、着色性と耐熱持続性が著しく改善される。即
ち、低融点カルボン酸の亜鉛塩を使用することにより、
用いる安定剤の単位重量当たりの亜鉛濃度が高められ、
しかも該亜鉛塩が低融点且つ低分子量であるが故に樹脂
との相溶性も向上する。この結果として、アルカリ乃至
アルカリ土類金属との補色効果及び塩素含有樹脂主鎖に
対するカルボン酸根のエステル効果が向上し、さらに
(b)成分のケトン類の亜鉛錯体形成傾向が促進され、
かくして着色防止と耐熱持続性とが向上するものと考え
られる。例えば、ステアリン酸等の融点が70℃以上のカ
ルボン酸の金属塩類を用いた場合には、このような着色
防止性及び体熱持続性の向上は達成されない。
【0011】また本発明においては、比較的即効性のカ
ルボン酸金属塩類を使用しているにもかかわらず、成形
時の加熱樹脂中に溶解せずに分散している無機成分
(a)との組み合わせにより、耐熱持続性が増強され
る。即ち、無機成分(a)は、その結晶構造中に、塩素
含有樹脂の熱履歴による発色に対して補色作用による消
色効果を有するMg−Zn成分を含んでおり、同時にイ
オン交換能により脱離塩素を吸収し無害化する炭酸アニ
オンも含んでいる。また無機成分(a)は、(b)成分
と、亜鉛−βジケトン錯体を形成する。従って、これら
の諸効果が、(c)成分等の低融点且つ低分子量のカル
ボン酸金属塩類の存在下において、樹脂の加熱加工後期
に発揮されるため、長期間にわたって着色の抑制と耐熱
性の持続とが発現するものと考えられる。
【0012】さらに本発明によれば、無機質粒子の
(a)成分は、その表面に物理吸着能を有しており、こ
れにより、移行性で過剰滑性の有機質を固定することに
より金型汚染を防止し、且つゲル化を促進させるという
加工上の利点を付与する。上述した種々の作用によっ
て、本発明の組成物は、塩素含有樹脂に効果的且つ高度
な安定系を形成する。
【0013】
【発明の好適態様の説明】塩素含有樹脂 本発明において、塩素含有樹脂としては、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル/塩化ビニリデン
共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、塩素化ポ
リエチレン、塩素化ポリプロピレン等が使用されるが、
特に初期着色性及び耐熱性を改善するという見地から、
塩化ビニルのホモポリマー乃至コポリマーが最も好適に
使用される。
【0014】(a)亜鉛変性ハイドロタルサイト化合物 本発明において、亜鉛変性ハイドロタルサイト化合物
は、前記塩素含有樹脂100重量部当たり、0.01〜3
0重量部、好ましくは0.05乃至3.5重量部の割合で使
用される。この使用量が上記範囲よりも少ない場合には
耐熱性の改善効果が不十分であり、また上記範囲よりも
多い場合には、亜鉛バーニングによる着色を生じやす
い。
【0015】かかる亜鉛変性ハイドロタルサイト化合物
は、下記一般式: 「数1」 〔Mgy Znz 1-x Alx (OH)2 x/n ・mH2
O 〔式中、Aは2価乃至1価のアニオン、y,z及びx
は、0.15<z/(y+z)<0.4,0<x<0.6の条
件を満足する数であり、nは、アニオンAの価数であ
り、mは、正数である〕で表される。ここで2価乃至1
価のアニオンAとしては、例えばCl- ,Br-
- ,NO3 - ,ClO4 - ,SO4 2-,CO3 2-,H
PO4 2-,HBO3 2-,PO4 3-,Fe(CN)6 3-
Fe(CN)4 2-,CH3 COO- ,C6 4 (OH)
COO- ,(OOC−COO)2-,C6 4 (CO
- 2 ,C107 SO3 - 等を例示することができ
る。この亜鉛変性ハイドロタルサイト化合物は、通常の
ハイドロタルサイトと同様の方法で合成することがで
き、例えば炭酸ソーダ等の上記アニオンに対応する水溶
性化合物及び苛性ソーダを含有する水性媒体中に、水溶
性アルミニウム塩、水溶性マグネシウム塩及び水溶性亜
鉛塩を前記式「数1」を満足するような原子比で添加し
て反応させ、反応熟成して結晶サイズをコントロールす
ることによって得ることができる。反応は、オートクレ
ーブ処理のような水熱合成で行ってもよいが、一般に
は、常温、常圧の合成で十分である。得られた亜鉛変性
ハイドロタルサイト化合物は、水洗し、ろ過乾燥し、必
要により粉砕分級して使用に供される。
【0016】本発明においては、特に前記反応系のpH
を10.0乃至10.5に保持し、原料マグネシウム/亜鉛
の原子比を4.0以下に調整して合成したものが好適であ
る。また、亜鉛変性ハイドロタルサイト化合物は、それ
自体公知の表面処理を行って使用することもできる。こ
のような表面処理は、例えばステアリン酸、オレイン酸
等の脂肪酸を、上記反応液中に添加し、これらをナトリ
ウム塩の形で被覆することによって行うことができる。
これら脂肪酸等の表面処理剤の使用量は、ハイドロタル
サイト化合物当たり1乃至10重量%の割合とすること
が好適である。
【0017】(b)β−ジケトン及びβ−ケト酸エステ
本発明においては、β−ジケトン及びβ−ケト酸エステ
ルの少なくとも1種が、前記塩素含有樹脂100重量部
当たり、0.001〜5.0重量部、好ましくは0.05乃至
1.0重量部の割合で使用される。これらの配合量が、上
記範囲よりも少ない場合には、初期及び中期の着色防
止、並びに耐熱持続の点で不満足となり、また上記範囲
よりも多量に使用されてもそれ以上の効果は発現せず、
逆に経済的に不利となる。
【0018】かかるβ−ジケトンとしては、例えばジベ
ンゾイルメタン、ステアロイルベンゾイルメタン、2−
アセチルシクロヘキサノン、アセチルテトラロン、α−
アセチル−γ−ブチロラクトン等を例示することができ
る。またβ−ケト酸エステルとしては、プロピオニル酢
酸エチル、ベンゾイル酢酸エチル、アセト酢酸プロピ
ル、ピバロイル酢酸エチル等を挙げることができる。
【0019】(c)亜鉛の有機酸塩 本発明においては、上記(a)及び(b)成分に加えて
亜鉛の有機酸塩を、前記塩素含有樹脂100重量部当た
り、0.05〜5.0重量部、好ましくは 0.5乃至3.0重
量部の割合で使用することが特に重要である。この配合
量が、上記範囲よりも少ない場合には、初期着色性等の
点で不満足となり、また上記範囲よりも多量に使用され
ると亜鉛バーニングを生じ、耐熱持続の点で不満足とな
る。
【0020】かかる亜鉛の有機酸塩としては、融点10
〜60℃の飽和乃至不飽和カルボン酸の亜鉛塩が使用さ
れる。ここで融点10〜60℃の飽和カルボン酸の亜鉛
塩としては、具体的には炭素数2乃至15の飽和カルボ
ン酸の亜鉛塩、例えばミリスチン酸亜鉛、ラウリン酸亜
鉛、オクチル酸亜鉛等を例示することができる。また融
点10〜60℃の不飽和カルボン酸の亜鉛塩としては、
具体的には炭素数3乃至18の不飽和カルボン酸亜鉛、
例えばオレイン酸亜鉛、ステアロール酸亜鉛、エルカ酸
亜鉛、イソクロトン酸亜鉛、アクリル酸亜鉛等が例示さ
れる。
【0021】(d)その他の配合剤 本発明の樹脂組成物においては、上記(a)乃至(c)
の配合剤以外に、必要により、アルカリ金属乃至アルカ
リ土類金属の有機酸塩を、前記塩素含有樹脂100重量
部当たり、10重量部以下、特に0.5乃至3.0重量部の
割合で配合することが好適である。これにより、塩化ビ
ニル樹脂等の塩素含有樹脂の耐熱性及び初期着色性をさ
らに改善することができるとともに、ブリードアウト等
の成形物汚染を有効に防止でき、またプレートアウト、
ゲル化遅延等の加工性の低下等の弊害も有効に回避する
ことが可能となる。
【0022】かかるアルカリ金属乃至アルカリ土類金属
の有機酸塩としては、例えば融点が10〜75℃の飽和
乃至不飽和カルボン酸の塩、例えばステアリン酸バリウ
ム、ステアリン酸カルシウム、オクタン酸カルシウム、
オクタン酸バリウム、ラウリン酸リチウム、カプリル酸
カルシウム、プロピオール酸マグネシウム等を例示する
ことができる。本発明において、最も好適なものは、バ
リウムの有機酸塩である。
【0023】また本発明によれば、初期着色性、耐熱性
等の特性が損なわれない限りにおいて、酸化防止剤、多
価アルコール類、燐酸エステル、亜燐酸エステル、可塑
剤、ゴム充填剤、加工助剤、光安定剤等の公知の樹脂配
合剤、及び塩素含有樹脂以外の他の熱可塑性樹脂等を配
合することもできる。
【0024】本発明の塩素含有樹脂組成物は、耐熱性及
び初期着色性に顕著に優れており、例えば非移行性、非
汚染性のパイプ、プレート、チューブ、シート乃至フィ
ルムとして実用に供される。
【0025】実施例1 亜鉛変性ハイドロタルサイトとして、下記式:
【数3】〔Mg0.47Zn0.280.25Al0.25(OH)2
(CO3 0.125 ・0.5H2 Oで表されるZn/Mg原
子比が0.6のものを使用し、下記処方、 塩化ビニル樹脂(重合度1050) 100重量部 亜鉛変性ハイドロタルサイト 1.5重量部 ジベンゾイルメタン 0.1重量部 ミリスチン酸亜鉛(ミリスチン酸の融点58℃) 0.5重量部 ステアリン酸バリウム(ステアリン酸の融点72℃) 1重量部 により、3.5インチのデファレンシャル・ロールミルを
用いて170℃でこれらを混練した(尚、上記処方は、
表1にも示した)。次いで、180℃にて5分間加圧
し、1mm厚のプレスシートを作成した。このシートにつ
いて、下記の試験を行い、結果を表2に示した。
【0026】初期着色防止性:供試シートを185℃の
オーブンで15分間加熱し、着色したシート表面の色相
のY値(黄色度)を、日本電色工業製の色差計 Model 1
001DP を用いて測定した。このY値が小さいほど、初期
着色防止性能が優れている。
【0027】耐熱性:供試シートを185℃のオーブン
中で加熱し続け、熱劣化するまでの時間を測定した。こ
の時間が長いほど、耐熱性が優れている。
【0028】耐プレートアウト性:前記配合組成物を1
70℃のロールで混練するに際し、5分間混練後に、ロ
ール表面の汚れを目視判定し、次の判断基準でプレート
アウト性を評価した。 ◎ … プレートアウトが全く認められない。 △ … プレートアウトが若干認められる。 × … プレートアウトが多量に認められる。
【0029】実施例2 亜鉛変性ハイドロタルサイトとして、下記式:
【数4】〔Mg0.56Zn0.190.75Al0.25(OH)2
(CO3 0.125 ・0.5H2 O で表されるZn/Mg原子比が0.35のものを使用した
以外は、実施例1と全く同様にしてシートを作成し、同
様の試験を行った。配合処方を表1に示し、実験結果を
表2に示した。
【0030】実施例3 亜鉛変性ハイドロタルサイトとして、下記式:
【数5】〔Mg0.625 Zn0.125 0.75Al0.25(OH)2
(CO3 0.125 ・0.5H2 O で表されるZn/Mg原子比が0.2のものを使用した以
外は、実施例1と全く同様にしてシートを作成し、同様
の試験を行った。配合処方を表1に示し、実験結果を表
2に示した。
【0031】実施例4 亜鉛変性ハイドロタルサイトの配合量を2重量部とした
以外は、実施例2と全く同様にしてシートを作成し、同
様の試験を行った。配合処方を表1に示し、実験結果を
表2に示した。
【0032】実施例5 亜鉛変性ハイドロタルサイトの配合量を10重量部、ジ
ベンゾイルメタンの配合量を0.3重量部、ミリスチン酸
亜鉛及びステアリン酸バリウムの配合量をそれぞれ2重
量部に変更した以外は、実施例2と全く同様にしてシー
トを作成し、同様の試験を行った。配合処方を表1に示
し、実験結果を表2に示した。
【0033】実施例6 亜鉛変性ハイドロタルサイトの配合量を0.5重量部、ミ
リスチン酸亜鉛の配合量を1重量部、及びステアリン酸
バリウムの配合量を2重量部にそれぞれ変更した以外
は、実施例2と全く同様にしてシートを作成し、同様の
試験を行った。配合処方を表1に示し、実験結果を表2
に示した。
【0034】比較例1 亜鉛変性ハイドロタルサイトの代わりに、下記式:
【数6】Mg0.75Al0.25(OH)2 (CO3 0.125
・0.5H2 O で表される未変性のハイドロタルサイトを使用した以外
は、実施例1と全く同様にしてシートを作成し、同様の
試験を行った。配合処方を表1に示し、実験結果を表2
に示した。
【0035】比較例2 ミリスチン酸亜鉛を配合しなかった以外は、実施例1と
全く同様にしてシートを作成し、同様の試験を行った。
配合処方を表1に示し、実験結果を表2に示した。
【0036】比較例3 ジベンゾイルメタン(β−ジケトン)を配合しなかった
以外は、実施例1と全く同様にしてシートを作成し、同
様の試験を行った。配合処方を表1に示し、実験結果を
表2に示した。
【0037】比較例4 亜鉛変性ハイドロタルサイトを配合しなかった以外は、
実施例1と全く同様にしてシートを作成し、同様の試験
を行った。配合処方を表1に示し、実験結果を表2に示
した。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】実施例7〜12及び比較例5〜10 亜鉛変性ハイドロタルサイトとして実施例1で用いたも
のを使用し、β−ジケトンとしてジベンゾイルメタン、
及びβ−ケト酸エステルとしてベンゾイル酢酸エチルを
使用し、表3に示す処方で実施例1と同様にシートを作
成し、同様の試験を行った。実験結果を表4に示した。
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、前記(a)乃至(c)
成分を組み合わせて使用することにより、ポリ塩化ビニ
ル等の塩素含有樹脂の耐熱持続性、着色防止性及び加工
性を著しく向上させ、着色防止性と耐熱持続性を両立さ
せることができないというこれらの樹脂の従来からの欠
点を改善することができた。またこれら樹脂の金型汚染
性も有効に改善することができた。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年3月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】また本発明によれば、初期着色性、耐熱性
等の特性が損なわれない限りにおいて、酸化防止剤、多
価アルコール類、燐酸エステル、亜燐酸エステル、可塑
剤、ゴム充填剤、加工助剤、光安定剤等の公知の配合
剤、ゼオライト、金属イオン置換型ゼオライト、各種ケ
イ酸塩等の無機配合剤、及び塩素含有樹脂以外の他の熱
可塑性樹脂等を配合することもできる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 5/10 KGY 7167−4J

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩素含有樹脂100重量部当たり、亜鉛変
    性ハイドロタルサイト化合物 0.01〜30重量部、β
    −ジケトン及びβ−ケト酸エステルの少なくとも1種
    0.001〜5.0重量部、及び融点10〜60℃の飽和乃
    至不飽和カルボン酸の亜鉛塩 0.05〜5.0重量部を含
    有していることを特徴とする塩素含有樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記亜鉛変性ハイドロタルサイト化合物
    が、下記一般式: 【数1】〔Mgy Znz 1-x Alx (OH)2 x/n
    ・mH2 O 〔式中、Aは2価乃至1価のアニオン、 y,z及びxは、0.15<z/(y+z)<0.4,0<
    x<0.6の条件を満足する数であり、 nは、アニオンAの価数であり、 mは、正数である〕で表される請求項1に記載の塩素含
    有樹脂組成物。
  3. 【請求項3】アルカリ金属乃至アルカリ土類金属の有機
    酸塩が、さらに10重量部以下の量で配合されている請
    求項1に記載の塩素含有樹脂組成物。
  4. 【請求項4】前記アルカリ金属乃至アルカリ土類金属の
    有機酸塩が、融点10〜75℃の飽和乃至不飽和カルボ
    ン酸の塩である請求項4に記載の塩素含有樹脂組成物。
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