JP3306222B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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  • Polymerisation Methods In General (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた透明性を有し、
かつ着色劣化が抑制された塩化ビニル系重合体からな
り、とくに食品包装用として好適な樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、塩化ビニル単量体を懸濁重合させ
て塩化ビニル重合体を製造する際に、ハイドロタルサイ
トを添加することが知られている。例えば、特開昭61
−207号公報には懸濁安定剤として、また特開平5−
170806号には亜鉛溶出の抑制剤等としてハイドロ
タルサイトを添加する塩化ビニル系樹脂の製造技術が開
示されている。
【0003】また、食品包装用塩化ビニル系樹脂組成物
にハイドロタルサイトが添加されている例としては、特
開平3−41142号公報に透明性などを改善するため
に特定量のハイドロタルサイト化合物をポリ塩化ビニル
系樹脂に他成分と共に含有させた樹脂組成が示されてお
り、ハイドロタルサイト化合物としては表面をステアリ
ン酸などの高級脂肪酸類、オレイン酸アルカリ金属塩な
どの高級脂肪酸金属塩類、ドデシルベンゼンスルホン酸
アルカリ金属塩などの有機スルホン酸金属塩類、高級脂
肪酸アミド類、高級脂肪酸エステル類またはワックスな
どで被覆したものも使用できると記載されている。特開
平4−359946号公報には、塩素含有樹脂に他成分
と共に結晶水が0.3以下の合成ハイドロタルサイト化
合物を添加して高温での押出成形加工時における着色劣
化及び目ヤニ、プレートアウトなどの発生を防止すると
ともに、透明性を改善した食品包装用樹脂組成物が提案
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ハイドロタ
ルサイトの結晶水は185〜230℃以上で焼成するこ
とにより結晶中から脱離するが、このようにして焼成し
たハイドロタルサイトは水に接触したり吸湿すると結晶
水が容易に結晶中に再び取り込まれることが知られてい
る。このため、水を媒体とする塩化ビニル単量体の懸濁
重合過程でハイドロタルサイト焼成物を添加しても透明
性や着色劣化を改善することは不可能と考えられてお
り、食品包装用を目的とする従来の塩化ビニル系樹脂組
成物はいずれもポリ塩化ビニル樹脂にハイドロタルサイ
トを添加することにより製造されている。しかし、塩化
ビニル単量体を水性懸濁重合の段階でハイドロタルサイ
トが安定して添加することができれば、透明性に優れる
食品包装用として好適な樹脂組成物を工業的に得る方法
として極めて有用性が高い技術となる。
【0005】本発明者らは、上記の点に着目して鋭意研
究を重ねたところ、特定のハイドロタルサイト粒子に高
級脂肪酸を含む有機質物で表面被覆を施し、このハイド
ロタルサイトの存在下に塩化ビニル単量体を水性懸濁重
合させて得られる塩化ビニル重合体は特に食品包装用と
して好適な透明性を保有することを確認した。
【0006】本発明は、かかる知見に基づいて完成され
たもので、その目的は食品包装材として好適な透明性を
備え、初期着色の少ない塩化ビニル系の樹脂組成物を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明による食品包装用樹脂組成物は、下記の一般
式(1) で示され、かつ粒子表面を高級脂肪酸類、高級脂
肪酸金属塩類、有機スルホン酸金属塩類、高級脂肪酸ア
ミド類、高級脂肪酸エステル類およびワックスから選ば
れた有機質物をハイドロタルサイト100重量部に対し
て0.1〜10重量部で被覆処理されたハイドロタルサ
イトを、重合転換率20%に達する以前の段階に添加し
て、塩化ビニル系単量体を水性懸濁重合して得られる塩
化ビニル系重合体からなることを構成上の特徴とする。 M2+ 1-x 3+ x (OH)2 n- x/n ・mH2 O・・・(1) 但し、(1) 式において、M2+は2価金属イオン、M3+
3価金属イオン、An-はCO3 2- またはSO4 2- 等のn
価の陰イオン、xは0<x<0.5、nは1〜4の正
数、mは0または0.3以下の正数を示す。
【0008】本発明に用いられるハイドロタルサイトは
上記の一般式(1) で示されるものであるが、M2+の2価
金属がはMgまたは/およびZnで、M3+の3価金属が
Alの組成が一般的である。しかし、結晶水mは0また
は0.3以下の範囲にあることが重要で、mが0.3を
越える場合には得られる樹脂組成物の透明性が損なわ
れ、初期着色が著しく発現するようになる。ハイドロタ
ルサイトは平均粒子径が0.01〜1μm の範囲にある
微粉であることが好ましく、この範囲中でも可及的に平
均粒子径が小さい方が光散乱が起こり難く、透明性の付
与に有利となる。
【0009】一般式(1) の組成をもつハイドロタルサイ
ト粒子は、予め表面に高級脂肪酸類、高級脂肪酸金属塩
類、有機スルホン酸金属塩類、高級脂肪酸アミド類、高
級脂肪酸エステル類およびワックスから選ばれた有機質
物が被覆処理される。高級脂肪酸類としてはステアリン
酸、高級脂肪酸金属塩類としてはオレイン酸アルカリ金
属塩、有機スルホン酸金属塩類としてはドデシルベンゼ
ンスルホン酸アルカリ金属塩などを挙げることができ、
それぞれ好適に用いられる。ハイドロタルサイトの表面
処理量は、ハイドロタルサイト100重量部に対して
0.1〜10重量部、好ましくは1〜5重量部の範囲で
ある。このような結晶水mが0〜0.3で有機質物によ
り表面処理が施されたハイドロタルサイト粉末は、例え
ば協和化学工業(株)製の“アルカマイザー2”、“ア
ルカマイザー4−2”、“アルカマイザー7−2”、
“DHT4A−2”等の市販品があり、これらを使用す
ることもできる。
【0010】上記のハイドロタルサイトは、塩化ビニル
系単量体を水性懸濁重合させる重合系に添加される。重
合する塩化ビニル系単量体は、塩化ビニル単量体単独ま
たは該単量体を主成分とする単量体混合物である。塩化
ビニル単量体と併用し得る単量体としては、塩化ビニリ
デン等のハロゲン化ビニル単量体、ブチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、メチルアクリレート等のアク
リル酸エステル、メチルメタクリレート、グリジシルメ
タクリレート等のメタクリル酸エステル、酢酸ビニル等
のカルボン酸ビニル、セチルビニルエーテル、イソブチ
ルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテルが挙げら
れ、これらは全単量体の30重量%以下の範囲で配合さ
れる。
【0011】重合系に加えるハイドロタルサイトの好ま
しい添加時期は、重合転換率が20%に達する以前の段
階、特に好ましくは重合開始前に添加することである。
その添加量は、塩化ビニル系単量体の仕込み重量に対し
て10〜1000ppm 、好ましくは20〜500ppm 、
より好ましくは40〜500ppm の範囲に設定する。1
000ppm を越えるハイドロタルサイトの使用は、得ら
れる塩化ビニル系重合体組成物の透明性を損ねる原因と
なり、一方、10ppm 未満であると得られる塩化ビニル
系重合体組成物の初期着色が発現する。
【0012】水性懸濁重合は常法によって行われる。重
合条件は、通常、塩化ビニル系単量体と水媒体の比率は
単量体100重量部に対して水80〜300重量部であ
り、重合温度は35〜70℃が適当である。重合にあた
っては懸濁安定剤、重合開始剤などが添加される。
【0013】好ましい懸濁安定剤としては、ポリビニル
アルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、メチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびヒドロ
キシプロピルメチルセルロース等が挙げられ、これらは
単独でまたは2種以上を組み合わせて使用される。懸濁
安定剤の好ましい使用量は、塩化ビニル系単量体の仕込
み重量に対して300〜5000ppm 、好ましくは40
0〜3500ppm 、より好ましくは500〜2000pp
m の範囲である。懸濁安定剤の使用量が300ppm 未満
であると重合が不安定になり易く、5000ppm を越え
ると得られる重合体粒子が細かくなり過ぎる。
【0014】重合開始剤としては、ジイソプロピルパー
オキシジカーボネート、ジ(エトキシエチル)パーオキ
シジカーボネート、ジシクロヘキシルパーオキシジカー
ボネート、t−ブチルパーオキシネオデカネート、クミ
ルパーオキシネオデカネートおよびt−ブチルパーオキ
シピバレート等が使用できる。
【0015】懸濁重合によって得られる塩化ビニル系重
合体は、性状として平均粒径が100〜150μm の範
囲にあることが好ましく、重合度に関しては700〜1,
500であることが好ましい。
【0016】上記の本発明による塩化ビニル系重合体か
らなる樹脂組成物を食品包装材とする場合には、次のよ
うにして形成される。まず、塩化ビニル重合体に、無毒
性のカルシウム−亜鉛系熱安定剤のほか、例えば炭素数
6〜10の脂肪族のアルコールとアジピン酸とのエステ
ルからなる可塑剤、比較的多量のエポキシ化大豆油、ノ
ニオン系界面活性剤のような防曇剤、例えば高級脂肪酸
系ワックスなどの滑剤を添加して配合組成物を調製す
る。その他の安定化助剤および添加助剤として、例えば
ステアロイルベンゾイルメタン、パルミトイルベンゾイ
ルメタンのようなβ−ジケトン化合物を添加することも
できる。これら成分の好ましい配合割合は、塩化ビニル
系重合体の100重量部に対し、熱安定剤は0.05〜
5重量部、可塑剤は20〜80重量部、その他の添加剤
は熱安定性、加工性または透明性のより一層の改善を目
的として適宜の量比で使用される。
【0017】ついで、これらの配合組成物は、例えばヘ
ンシェルミキサーのような加熱ジャケットを装備した高
速ミキサーを用い、100〜150℃程度の温度で5〜
40分混合する操作によって樹脂組成物を得、最終的に
押出成形法、カレンダー成形法などの成形手段を適用し
て所望の食品用包装材を形成する。
【0018】
【作用】本発明で適用する一般式:M2+ 1-X 3+ X (O
H)2 n- X/n ・mH2 O(但し、式中、M2+は2価金
属イオン、M3+は3価金属イオン、An-はCO3 2-また
はSO4 2-等のn価の陰イオン、xは0<x<0.5、
nは1〜4の正数、mは0または0.3以下の正数)で
示され、かつ粒子表面を高級脂肪酸類、高級脂肪酸金属
塩類、有機スルホン酸金属塩類、高級脂肪酸アミド類、
高級脂肪酸エステル類およびワックスから選ばれた有機
質物により被覆処理されたハイドロタルサイトは、水中
で極めて安定であり、塩化ビニル系単量体を水性懸濁重
合する過程で添加しても結晶水が再吸着されて透明性を
損ねたり初期着色を招く現象が効果的に抑制される。こ
の安定化の作用がハイドロタルサイト本来の透明性付与
機能と相俟って、従来不可能視されていた塩化ビニル系
単量体の水性懸濁重合系への添加によって優れた透明性
と着色劣化のない樹脂組成物として得ることが可能とな
る。
【0019】したがって、本発明によれば塩化ビニル系
重合体からなり、優れた透明性と初期着色のない食品包
装用として好適な樹脂組成物を提供することができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比して具
体的に説明する。なお、樹脂組成物の評価は食品包装材
として評価しているが、本発明の用途はこれに限定され
るものではない。
【0021】実施例1 (1)塩化ビニル重合体の調製;内容積5リットルのオー
トクレーブに脱イオン水2700g、合成ハイドロタル
サイト1.0g(塩化ビニル単量体に対し500ppm)、
ケン化度が78〜82モル%で4%水溶液の20℃にお
ける粘度が37〜45cps のポリビニルアルコール0.
4g、ケン化度が76〜80モル%で4%水溶液の20
℃における粘度が11〜15cps のポリビニルアルコー
ル1.4g、クミルパーオキシネオデカノエート0.2
g、ジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネー
ト0.5gを仕込んだ。
【0022】合成ハイドロタルサイトとしては、下記の
化学式(2) に示す組成を有し、粒子表面にハイドロタル
サイト100重量部に対し2重量部の処理量でステアリ
ン酸を被覆処理した平均粒子径0.6μm の微粉末を用
いた。 Mg0.69Al0.31(OH)2 (CO3)0.155 0.1H2 O …(2)
【0023】オートクレーブ内の空気を真空ポンプで除
去した後、塩化ビニルモノマー2000gを挿入し、撹
拌下57℃で重合を開始した。重合開始後8時間で、オ
ートクレーブの内圧力が2kg/cm2減少したので重合反応
を停止した。ついで、未反応モノマーを排出し、重合体
のスラリーを脱水乾燥して塩化ビニル重合体1650g
を得た。
【0024】(2)食品包装材としての評価 得られた塩化ビニル重合体1500gを用い、表1に示
す配合組成物を作成した。配合組成物を加熱したヘンシ
ェルミキサー中に投入し、温度110℃になるまで十分
に混合してドライブレンドを行った。混合物をラボプラ
ストミル〔東洋精機製作所製、単軸押出機D20−2
5〕により、次の条件で押出成形した。 スクリュー:直径20mm、長さ500mm ダイス :Tダイ(幅150mm、厚さ0.1mm) 温 度 :C1/C2/C3 / ダイス=170/175/180/19
【0025】
【表1】
【0026】成形されたシートについて、透明性および
初期着色性を評価した。透明性は、巻芯に25mmの厚さ
シートに卷き、透明で卷芯がよく見えるものを「極めて
良好」、若干巻芯が霞んで見えるときを「良好」、卷芯
が霞んで見えないときを「非常に悪い」とする基準で判
定した。また、初期着色性はシートから試験片を裁断
し、これを金型上に30枚重ねてプレス成形機により1
70℃、100kg/cm2、5分間の条件でプレス成形し、
得られた厚さ3mmののプレス板をを用いて初期着色の度
合を判定した。その結果を、表2に示した。
【0027】実施例2 合成ハイドロタルサイトの添加量を2.0g(塩化ビニ
ル単量体に対し1000ppm)に変え、その他は実施例1
と同一条件で塩化ビニル重合体1640gを得た。この
塩化ビニル重合体につき、実施例1と同様にして透明性
および初期着色性を評価した。その結果を表2に併載し
た。
【0028】実施例3 合成ハイドロタルサイトとして、下記の化学式(3) に示
す組成を有し、粒子表面にハイドロタルサイト100重
量部に対し2重量部の処理量でステアリン酸を被覆処理
した平均粒子径0.6μm の微粉末を用いた。 Mg0.69Al0.31(OH)2 (CO3)0.155 0.3H2 O …(3)
【0029】その他は実施例1と同一条件で塩化ビニル
重合体1640gを得、実施例1と同様にして透明性お
よび初期着色性を評価した。その結果を表2に併載し
た。
【0030】実施例4 合成ハイドロタルサイトとして、下記の化学式(4) に示
す組成を有し、粒子表面にハイドロタルサイト100重
量部に対し2重量部の処理量でステアリン酸を被覆処理
した平均粒子径0.6μm の微粉末を用いた。 Mg0.50Zn0.17Al0.33(OH)2 (CO3)0.165 0.1H2 O…(4)
【0031】その他は実施例1と同一条件で塩化ビニル
重合体1645gを作製し、実施例1と同様にして透明
性および初期着色性を評価した。結果を表2に併載し
た。
【0032】比較例1 合成ハイドロタルサイトを添加せず、その他は実施例1
と同一条件で塩化ビニル重合体1630gを作製し、実
施例1と同様にして透明性および初期着色性を評価し
た。その結果を表2に併載した。
【0033】比較例2 合成ハイドロタルサイトとして、下記の化学式(5) に示
す組成を有し、粒子表面にハイドロタルサイト100重
量部に対し2重量部の処理量でステアリン酸を被覆処理
した平均粒子径0.6μm の微粉末を用いた。 Mg0.69Al0.31(OH)2 (CO3)0.155 0.54H2 O …(5)
【0034】その他は実施例1と同一条件で塩化ビニル
重合体1635gを作製し、実施例1と同様にして透明
性および初期着色性を評価した。結果を表2に併載し
た。
【0035】比較例3 合成ハイドロタルサイトとして、下記の化学式(6) に示
す組成を有し、粒子表面にハイドロタルサイト100重
量部に対し2重量部の処理量でステアリン酸を被覆処理
した平均粒子径0.6μm の微粉末を用いた。 Mg0.50Zn0.17Al0.33(OH)2 (CO3)0.165 0.54H2 O…(6)
【0036】その他は実施例1と同一条件で塩化ビニル
重合体1630gを作製し、実施例1と同様にして透明
性および初期着色性を評価した。得られた結果を表2に
併載した。
【0037】比較例4 ステアリン酸を被覆処理したハイドロタルサイトの平均
粒子径が0.4μm の微粉末を用いたほかは、比較例2
と同様にして塩化ビニル重合体を作製した。得られた塩
化ビニル重合体につき実施例1と同様にして透明性およ
び初期着色性を評価した。その結果を表2に併載した。
【0038】比較例5 比較例1と同様にハイドロタルサイトを添加することな
く重合して得た重合体のスラリーを脱水乾燥したのち、
実施例1と同一条件でステアリン酸を被覆処理したハイ
ドロタルサイトを実施例1と同等量添加した。得られた
塩化ビニル重合体につき実施例1と同様にして透明性お
よび初期着色性を評価した。その結果を表2に併載し
た。
【0039】
【表2】
【0040】表2の結果から、実施例の塩化ビニル樹脂
組成物はいずれも優れた透明性を有し、初期着色が認め
られなかったが、実施例2は合成ハイドロタルサイトの
添加量が多いため若干透明性が減退する結果を示した。
これに対し、合成ハイドロタルサイトを添加しない比較
例1は透明性は良好であるが初期着色を呈し、結晶水m
が0.3を越える比較例2〜4では透明性または初期着
色性が劣化する。また塩化ビニル重合体にステアリン酸
を被覆処理したハイドロタルサイトを配合した比較例5
では、透明性が確保できなかった。
【0041】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば高級脂肪
酸を含む有機質物を被覆した特定組成のハイドロタルサ
イト微粉末を塩化ビニル系単量体の水性懸濁重合過程で
重合系に添加して得られる塩化ビニル系重合体からな
り、優れた透明性と初期着色のない樹脂組成物を提供す
ることができる。したがって、これを所望の形状に成形
することにより高品質の食品包装材を生産することが可
能となる。
フロントページの続き (72)発明者 浅田 直則 愛知県名古屋市港区船見町1番地の1 東亞合成化学工業株式会社 名古屋総合 研究所内 (56)参考文献 特開 平4−359946(JP,A) 特開 昭61−207(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 27/06 C08F 2/44

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(1) で示され、かつ粒子表
    面を高級脂肪酸類、高級脂肪酸金属塩類、有機スルホン
    酸金属塩類、高級脂肪酸アミド類、高級脂肪酸エステル
    類およびワックスから選ばれた有機質物をハイドロタル
    サイト100重量部に対して0.1〜10重量部で被覆
    処理されたハイドロタルサイトを、重合転換率20%に
    達する以前の段階に添加して、塩化ビニル系単量体を水
    性懸濁重合して得られる塩化ビニル系重合体からなるこ
    とを特徴とする食品包装用樹脂組成物。 M2+ 1-x 3+ x (OH)2 n- x/n ・mH2 O・・・(1) 但し、(1) 式において、M2+は2価金属イオン、M3+
    3価金属イオン、An-はCO3 2- またはSO4 2- 等のn
    価の陰イオン、xは0<x<0.5、nは1〜4の正数
    を、mは0または0.3以下の正数を示す。
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