JPH08176128A - チアゾール酢酸の製造方法 - Google Patents

チアゾール酢酸の製造方法

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JPH08176128A
JPH08176128A JP6314674A JP31467494A JPH08176128A JP H08176128 A JPH08176128 A JP H08176128A JP 6314674 A JP6314674 A JP 6314674A JP 31467494 A JP31467494 A JP 31467494A JP H08176128 A JPH08176128 A JP H08176128A
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JP
Japan
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acid
group
thiazoleacetic
acetic acid
thiazole acetic
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Application number
JP6314674A
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English (en)
Inventor
Shinichiro Koyanagi
信一郎 小柳
Shozo Tsuchiya
正三 土屋
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】下記式(II) 【化1】 (但し、R1は水素原子またはアルコキシカルボニル基
である。)で示されるチアゾール酢酸を簡単な操作で、
高純度且つ高収率で得る。 【構成】下記式(I) 【化2】 (但し、R1は水素原子またはアルコキシカルボニル基
であり、R2は水酸基の保護基であり、R3はカルボキシ
ル基の保護基である。)で示されるチアゾール酢酸エス
テルを塩基の存在下、加水分解して上記式(II)で示さ
れるチアゾール酢酸の塩の水溶液を得、次いで、この水
溶液を酸で中和して該チアゾール酢酸を析出させ、析出
した該チアゾール酢酸を固液分離することを特徴とする
チアゾール酢酸の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チアゾール酢酸を工業
的に有利に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】下記式(II)
【0003】
【化3】
【0004】(但し、R1は水素原子またはアルコキシ
カルボニル基である。)で示されるチアゾール酢酸、例
えば2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ヒ
ドロキシイミノ酢酸及びその誘導体は、医薬品製造の中
間体として有用であり、例えばセフェム系、セファロス
ポリン系等の抗生物質の側鎖として用いられる重要な化
合物である。上記化合物は、β−ラクタム系化合物、例
えば7−アミノセファロスポラン酸等とアミド化反応に
よって結合され、抗生物質の基本骨格が作られる。
【0005】こうしたチアゾール酢酸を製造する方法と
しては、2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−ヒドロキシイミノ酢酸エチルをジ−t−ブチルジカー
ボネートと反応させて得た2−(2−t−ブトキシカル
ボニルアミノチアゾール−4−イル)−2−t−ブトキ
シカルボニルオキシイミノ酢酸エチルを、水酸化ナトリ
ウム水溶液中で加水分解する方法が知られている(特開
平5−59066号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記方法
は、反応終了後、得られた上記チアゾール酢酸の塩が溶
解する水溶液を塩酸によって中和した後、該水溶液から
このチアゾール酢酸を酢酸エチルで抽出し、次いで抽出
液を水洗、乾燥、濃縮している。そして、更に残った結
晶を水洗、乾燥し、エーテルで洗浄して目的のチアゾー
ル酢酸を得ている。こうした方法の場合、生成するチア
ゾール酢酸は酢酸エチル等の有機溶媒に溶けにくいた
め、抽出溶媒を大量に使用しなければ、該チアゾール酢
酸を十分な収率で取り出すことができなかった。また、
抽出操作や濃縮操作が煩雑であり、工業的に満足できる
プロセスではなかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の従
来技術の欠点を補う新しい技術の開発を鋭意検討してき
た。その結果、チアゾール酢酸エステルを加水分解した
水溶液を酸で中和した際に、目的とするチアゾール酢酸
が液中に析出し、これを固液分離すれば該チアゾール酢
酸を簡単に高収率、高純度で得られることを見いだし、
本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明は、下記式(I)
【0009】
【化4】
【0010】(但し、R1は水素原子またはアルコキシ
カルボニル基であり、R2は水酸基の保護基であり、R3
はカルボキシル基の保護基である。)で示されるチアゾ
ール酢酸エステルを塩基の存在下、加水分解して下記式
(II)
【0011】
【化5】
【0012】(但し、R1は式(I)と同じである。)
で示されるチアゾール酢酸の塩の水溶液を得、次いで、
この水溶液を酸で中和して上記チアゾール酢酸を析出さ
せ、析出した該チアゾール酢酸を固液分離することを特
徴とするチアゾール酢酸の製造方法である。
【0013】本発明において、上記式(I)で示される
チアゾール酢酸エステルにおけるR1は、水素原子また
はアルコキシカルボニル基である。
【0014】本発明において好適に用いられるアルコキ
シカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エト
キシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、t−
ブトキシカルボニル基等のアルコキシ基部の炭素数が1
〜4のものを挙げることができる。中でも保護反応の簡
便さ、及び脱保護後の精製の容易さを考慮すると、t−
ブトキシカルボニル基を好適に採用することができる。
【0015】上記式(I)において、R2で示される水
酸基の保護基は、加水分解によって脱離可能な基であれ
ば、通常使用される水酸基の保護基を制限なく採用でき
る。例えば、アシル基、アルコキシカルボニル基、アル
キルシリル基等を挙げることができる。これらの基をよ
り具体的に説明すると、例えば、アシル基はホルミル
基、アセチル基、ピバロイル基等の炭素数が1〜5の基
が好適であり、アルコキシカルボニル基はメトキシカル
ボニル基、エトキシカルボニル基、i−プロポキシカル
ボニル基、t−ブトキシカルボニル基等のアルコキシ基
部の炭素数が1〜4の基が好適であり、アルキルシリル
基はトリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基
等の炭素数が3〜6の基が好適である。中でも保護反応
の簡便さ、及び脱保護後の精製の容易さを考慮すると、
アルコキシカルボニル基を好適に採用することができ
る。
【0016】上記式(I)において、R3で示されるカ
ルボキシル基の保護基は、エステル、活性エステル等の
カルボン酸誘導体を形成し、脱離可能な基であれば何等
差し支えない。例えば、アルキル基、アルケニル基、ア
ラルキル基、置換されていてもよいアリール基またはN
−置換スクシンイミド基等を挙げることができる。これ
らの基をより具体的に説明すると、例えば、アルキル基
はメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル
基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基等の炭
素数が1〜4の低級アルキル基が好適であり、アルケニ
ル基はプロペニル基、アリル基、ヘキセニル基等の炭素
数が3〜6の基が好適であり、アラルキル基はベンジル
基、p−メトキシベンジル基、トリフェニルメチル基等
の炭素数が7〜19の基が好適であり、置換されていて
もよいアリール基はフェニル基、トリル基、キシリル
基、p−ニトロフェニル基等の炭素数が6〜8の基が好
適であり、N−置換スクシンイミド基はN−ヒドロキシ
スクシンイミド基が好適である。中でも脱離の容易さ、
及び取扱いの容易さを考慮すると、アルキル基を好適に
採用することができる。
【0017】本発明に用い得る上記一般式(I)で示さ
れるチアゾール酢酸エステルを具体的に例示すると、例
えば、2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−
メトキシカルボニルオキシイミノ酢酸エチル、2−(2
−アミノチアゾール−4−イル)−2−エトキシカルボ
ニルオキシイミノ酢酸エチル、2−(2−アミノチアゾ
ール−4−イル)−2−i−プロポキシカルボニルオキ
シイミノ酢酸エチル、2−(2−アミノチアゾール−4
−イル)−2−t−ブトキシカルボニルオキシイミノ酢
酸エチル、2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−
2−t−ブチルジメチルシロキシカルボニルオキシイミ
ノ酢酸エチル、2−(2−メトキシカルボニルアミノチ
アゾール−4−イル)−2−ホルミロキシイミノ酢酸エ
チル、2−(2−メトキシカルボニルアミノチアゾール
−4−イル)−2−メトキシカルボニルオキシイミノ酢
酸エチル、2−(2−メトキシカルボニルアミノチアゾ
ール−4−イル)−2−t−ブトキシカルボニルオキシ
イミノ酢酸エチル、2−(2−エトキシカルボニルアミ
ノチアゾール−4−イル)−2−ホルミロキシイミノ酢
酸エチル、2−(2−エトキシカルボニルアミノチアゾ
ール−4−イル)−2−メトキシカルボニルオキシイミ
ノ酢酸エチル、2−(2−エトキシカルボニルアミノチ
アゾール−4−イル)−2−t−ブトキシカルボニルオ
キシイミノ酢酸エチル、2−(2−i−プロポキシカル
ボニルアミノチアゾール−4−イル)−2−ホルミロキ
シイミノ酢酸エチル、2−(2−i−プロポキシカルボ
ニルアミノチアゾール−4−イル)−2−メトキシカル
ボニルオキシイミノ酢酸エチル、2−(2−i−プロポ
キシカルボニルアミノチアゾール−4−イル)−2−t
−ブトキシカルボニルオキシイミノ酢酸エチル、2−
(2−t−ブトキシカルボニルアミノチアゾール−4−
イル)−2−メトキシカルボニルオキシイミノ酢酸エチ
ル、2−(2−t−ブトキシカルボニルアミノチアゾー
ル−4−イル)−2−エトキシカルボニルオキシイミノ
酢酸エチル、2−(2−t−ブトキシカルボニルアミノ
チアゾール−4−イル)−2−i−プロポキシカルボニ
ルオキシイミノ酢酸エチル、2−(2−t−ブトキシカ
ルボニルアミノチアゾール−4−イル)−2−t−ブト
キシカルボニルオキシイミノ酢酸メチル、2−(2−t
−ブトキシカルボニルアミノチアゾール−4−イル)−
2−t−ブトキシカルボニルオキシイミノ酢酸エチル、
2−(2−t−ブトキシカルボニルアミノチアゾール−
4−イル)−2−t−ブトキシカルボニルオキシイミノ
酢酸アリル、2−(2−t−ブトキシカルボニルアミノ
チアゾール−4−イル)−2−t−ブトキシカルボニル
オキシイミノ酢酸ベンジル、2−(2−t−ブトキシカ
ルボニルアミノチアゾール−4−イル)−2−t−ブト
キシカルボニルオキシイミノ酢酸トリル、2−(2−t
−ブトキシカルボニルアミノチアゾール−4−イル)−
2−t−ブチルジメチルシロキシカルボニルオキシイミ
ノ酢酸エチル等を挙げることができる。
【0018】本発明では、まず、上記式(I)で示され
るチアゾール酢酸エステルを塩基の存在下加水分解する
ことにより、前記一般式(II)で示されるチアゾール酢
酸の塩を得る。
【0019】ここで、上記式(II)中、R1は一般式
(I)と同様である。上記式(II)で示されるチアゾー
ル酢酸を具体的に例示すると、2−(2−メトキシカル
ボニルアミノチアゾール−4−イル)−2−ヒドロキシ
イミノ酢酸、2−(2−エトキシカルボニルアミノチア
ゾール−4−イル)−2−ヒドロキシイミノ酢酸、2−
(2−i−プロポキシカルボニルアミノチアゾール−4
−イル)−2−ヒドロキシイミノ酢酸、2−(2−t−
ブトキシカルボニルアミノチアゾール−4−イル)−2
−ヒドロキシイミノ酢酸等を挙げることができる。
【0020】なお、上記式(I)及び(II)で示される
チアゾール酢酸エステル及びチアゾール酢酸において、
オキシイミノ基に関して理論的にシンおよびアンチの両
異性体が存在し得るが、本発明においては両者とも同様
に用いることができる。
【0021】本発明において、上記式(I)で示される
チアゾール酢酸エステルの加水分解反応は、水溶液中で
実施すれば良いが、該化合物の水への溶解性が小さいた
め、一般には、水と供に水と相溶しうる有機溶媒を共存
させ、そのような有機溶媒と水との混合溶媒中で反応を
実施するのが好ましい。この場合、混合する有機溶媒の
量は、加水分解反応に供する上記チアゾール酢酸エステ
ルの種類によっても異なるが、一般には、水に対する有
機溶媒の容量比が0.1〜10の範囲から採用すること
ができる。
【0022】上記のような有機溶媒としては、水と任意
の割合で相溶しうる有機溶媒であれば特に制限されずに
使用される。具体的には、アセトニトリル等のニトリル
類;1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエー
テル類;アセトン等のケトン類;N,N−ジメチルホル
ムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;メタノ
ール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール類
等を使用するのが好ましい。加水分解反応によって、ア
ルコールが生成する場合は、上記有機溶媒の中でも生成
するアルコールと同じものを使用すれば、有機溶媒の回
収が容易になるので好ましい。これらの有機溶媒は、単
一で使用してもよく、また、2種類以上の混合溶媒で使
用しても全く差し支えない。
【0023】水溶液中におけるチアゾール酢酸エステル
の濃度としては特に制限されないが、攪拌の良好さや生
産効率を勘案すると、一般には、液中において該化合物
の濃度が0.1〜80重量%、好ましくは1〜70重量
%、更に好ましくは5〜50%の範囲であるのが好まし
い。
【0024】本反応における加水分解反応の反応温度は
特に制限されないが、あまり温度が低いと反応速度が小
さくなり、逆に温度が高いと生成物が分解するため、通
常−20〜100℃、好ましくは0〜50℃で行うのが
よい。
【0025】反応は常圧、加圧、減圧のいずれの場合も
実行可能であり、反応に要する時間は、反応温度、溶媒
の種類によっても異なるが、通常は0.1〜30時間の
反応で十分である。
【0026】本発明における加水分解反応において好適
に使用しうる塩基は、有機、無機を問わず公知の塩基を
何等制限なく採用することができる。具体的には、有機
塩基としては、例えばトリエチルアミン、ジ−i−プロ
ピルエチルアミン等のアミン類が好適であり、また、無
機塩基としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム等のアルカリ金属水酸化物;水酸化カルシウム、水
酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属水酸化物;炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩が好適である。こ
れらの塩基の中でも、反応後の処理の容易さ等を考慮す
ると、特にアルカリ金属水酸化物を使用することが好ま
しい。これらの塩基はそのまま用いてもよいし、水ある
いは有機溶媒中に溶解あるいは懸濁させて用いてもよ
い。
【0027】塩基の使用量としては、上記チアゾール酢
酸エステルとの等量反応であることから、該チアゾール
酢酸エステルに対して1.0〜30倍当量、好ましくは
1.0〜10倍当量の範囲から選べばよい。
【0028】このような加水分解反応で生成した一般式
(II)で示されるチアゾール酢酸は、反応液中に塩の形
で溶解している。本発明では、上記加水分解反応に次い
で、このチアゾール酢酸の塩の水溶液を酸で中和する。
それにより、チアゾール酢酸が液中に析出する。本発明
は、かかる中和によりチアゾール酢酸が液中に析出する
ことに着目し、該チアゾール酢酸を固液分離することに
より、溶剤抽出等の煩雑な分離精製操作を施すことなく
簡単に該化合物を単離する点に最大の特徴を有するもの
である。そして、この方法によれば、製造されたチアゾ
ール酢酸の上記析出は、極めて高析出率であるため、良
好な収率で該化合物を得ることが可能になる。また、得
られたチアゾール酢酸の純度も良好である。
【0029】本発明において、中和に用いる酸として
は、公知の酸を特に制限されず用いることができる。好
適に使用し得る酸を具体的に例示すると、塩酸、硫酸、
硝酸、リン酸等の無機酸;ギ酸、酢酸、クエン酸、トリ
フルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸等を
挙げることができる。これらの酸の中でも、反応後の処
理の容易さ等を考慮すると特に、塩酸を使用することが
好ましい。
【0030】酸の使用量は、反応に使用された塩基を中
和するに十分な濃度及び量であればよい。一般に、その
水溶液中のpHが1〜6、好ましくは1.5〜5の範囲
となるような量であることが、pHの低過ぎによる生成
したチアゾール酢酸の分解を防止できるために好まし
い。
【0031】ここで、析出したチアゾール酢酸の結晶の
固液分離方法は、公知の方法が特に制限なく採用され、
例えば、自然濾過、加圧濾過、減圧濾過等の濾過方法、
デカンテーション、あるいは遠心分離等の方法が挙げら
れる。
【0032】なお、本発明では、上記中和された反応液
中へのチアゾール酢酸の析出を十分に行うため、チアゾ
ール酢酸の固液分離の前に、該反応液を冷却することが
好ましい。冷却温度は、通常溶液の凝固点〜15℃、更
には0℃〜10℃の範囲から採用することが好ましく、
冷却時間は、通常10分〜100時間、更には30分〜
10時間の範囲から採用することが好ましい。
【0033】このようにして、固液分離されたチアゾー
ル酢酸は、適宜、公知の乾燥処理を施せば良い。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、チアゾール酢酸エステ
ルを加水分解した水溶液を酸で中和した後、析出したチ
アゾール酢酸を固液分離する簡単な操作により、該チア
ゾール酢酸を高収率、且つ良好な純度で得ることができ
る。また、水溶液からのチアゾール酢酸の単離に際し、
抽出溶媒を使用しないために、コスト面でも節約でき
る。
【0035】
【実施例】以下、実施例および比較例を掲げて本発明を
説明するが、本発明はこれら実施例に制限されるもので
はない。
【0036】実施例1 攪拌器、温度計を備えた四つ口フラスコに、2−(2−
t−ブトキシカルボニルアミノチアゾール−4−イル)
−2−t−ブトキシカルボニルオキシイミノ酢酸エチル
83.09g(0.2mol)及びエタノール150m
Lを加え、内温が10℃以下になるように保ちながら水
酸化ナトリウム32g及び水150mLを加え、氷浴を
外して15時間攪拌を行った。反応終了後、反応液を氷
水500mLにあけ、濃塩酸70mLを内温が10℃以
下になるようにゆっくり滴下した。反応液は薄い肌色の
スラリーとなった。このスラリーを減圧濾過し、水で洗
浄した後、乾燥して2−(2−t−ブトキシカルボニル
アミノチアゾール−4−イル)−2−ヒドロキシイミノ
酢酸48.33gを得た(収率84.1%)。高速液体
クロマトグラフィー(以下HPLCと略する)で定量し
たところ、純度は99.9%であった。
【0037】比較例1 実施例1と同様の反応、及び酸による中和を行った後、
得られたスラリーに酢酸エチル800mLを加え、結晶
を完全に溶解させた。溶解後、酢酸エチル層と水層を分
離し、水層を更に酢酸エチル200mLで2回抽出した
後、酢酸エチル層をすべて併せ、硫酸マグネシウムで乾
燥させた。酢酸エチルを留去した後、氷冷して結晶を析
出させ、減圧濾過によって結晶を濾別した。得られた結
晶を冷エーテルで洗浄した後、乾燥して2−(2−t−
ブトキシカルボニルアミノチアゾール−4−イル)−2
−ヒドロキシイミノ酢酸43.10gを得た(収率7
5.0%)。得られた結晶をHPLCで定量したとこ
ろ、純度は99.6%であった。
【0038】実施例2〜14 表1に示した各種の原料を使用したこと以外は実施例1
と同様に操作し、その結果を表1に示した。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】実施例15〜18 表2に示した各種の酸を使用したこと以外は実施例1と
同様に操作し、その結果を表2に示した。
【0042】
【表3】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(I) 【化1】 (但し、R1は水素原子またはアルコキシカルボニル基
    であり、R2は水酸基の保護基であり、R3はカルボキシ
    ル基の保護基である。)で示されるチアゾール酢酸エス
    テルを塩基の存在下、加水分解して下記式(II) 【化2】 (但し、R1は式(I)と同じである。)で示されるチ
    アゾール酢酸の塩の水溶液を得、次いで、この水溶液を
    酸で中和して上記チアゾール酢酸を析出させ、析出した
    該チアゾール酢酸を固液分離することを特徴とするチア
    ゾール酢酸の製造方法。
JP6314674A 1994-12-19 1994-12-19 チアゾール酢酸の製造方法 Pending JPH08176128A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101817835A (zh) * 2010-05-10 2010-09-01 郝志艳 一种头孢地尼化合物及其新制法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101817835A (zh) * 2010-05-10 2010-09-01 郝志艳 一种头孢地尼化合物及其新制法

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