JPH08173878A - スリットダイコータ口金およびそれを用いた塗膜の製造方法 - Google Patents

スリットダイコータ口金およびそれを用いた塗膜の製造方法

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JPH08173878A JP32297594A JP32297594A JPH08173878A JP H08173878 A JPH08173878 A JP H08173878A JP 32297594 A JP32297594 A JP 32297594A JP 32297594 A JP32297594 A JP 32297594A JP H08173878 A JPH08173878 A JP H08173878A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】塗料吐出用のスリットを設けたスリットダイコ
ータ口金であって、該スリットのマニホールドおよび/
またはランド部の水に対する接触角が、該スリットの塗
料接触面であるリップ先端部の水に対する接触角よりも
大きいことを特徴とするスリットダイコータ口金。 【効果】塗膜の厚み均一性および再現性が向上し、また
塗料がポリマ、顔料、溶剤から主としてなる場合におい
ても顔料の凝集、沈着による塗膜すじの発生を抑制する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コーティング技術に用
いられるスリットダイコータ口金に関するものであり、
さらに詳しくは、塗料を比較的短尺の基体に塗工し塗膜
を得る枚葉塗工装置に用いられるスリットダイコータ口
金に関する。
【0002】
【従来の技術】カラーフィルタ製造などの分野において
は、塗工方向の長さが比較的短尺の基体に塗料を薄くか
つ均一に塗工することが求められる。この要請に対し
て、1枚づつ基体を供給して、塗工を繰り返すいわゆる
枚葉塗工装置が用いられる。
【0003】枚葉塗工装置に採用される方法としては、
一般的にスピンコータ、ロールコータ、バーコータが挙
げられる。
【0004】スピンコータは、回転する基体に塗料を滴
下し、回転数や塗料の濃度、流動特性によって基体上に
均一な塗膜を形成する方法である。この方法は、塗膜と
して基体上に残る塗料に対して20〜30倍の塗料を使
用し塗料の使用効率に劣る問題がある。また、裏回りと
よばれる基体裏面への塗料の付着が避けられず、品質上
問題がある。
【0005】ロールコータは、ゴムロールや金属ロール
を介して塗料を基体に転写する方法であり、ゴムロール
や金属ロールの模様がでやすい問題がある。また、ロー
ルコータにおいて塗料はパンとよばれる開放型の塗料溜
めに収容されて使用されていくので、基体に塗工される
までの空気との接触が長く、吸湿、酸化、溶媒の蒸発に
よる変質をきたしやすい。さらに開放型の塗料溜めであ
ることから、塗膜欠陥となる異物が混入しやすい問題も
ある。
【0006】バーコータは、ロッドとよばれる金属棒に
細い金属ワイヤを巻いたバーを用いて基体上に塗膜を形
成する方法である。この方法では、ワイヤが基体または
基体上の塗膜に接触するため、基体または基体上の塗膜
に傷がはいりやすかったり、塗膜にすじがはいりやすい
問題がある。
【0007】スリットダイコータは、塗工ヘッドに設け
られたスリットから所定間隔離して基体を設置し、スリ
ットから塗料を吐出しつつ塗工ヘッドと基体とを相対的
に走行させて塗膜を形成する方法である。この方法によ
れば、ほとんど塗料を無駄にすること無く、裏回りの問
題もない。塗料の供給経路も密閉系にできる。また、基
体と口金は所定の間隙を保って相対的に移動するので基
体または塗膜に傷をつけることもない。しかしながら、
スリットダイコータは本来、数m以上の長尺基体に連続
的に塗膜を形成する方法であって、枚葉塗工装置には不
向きとされてきた。また、塗料がポリマ、顔料、溶剤か
ら主としてなる場合、間隙が数十μmと狭いスリット内
側のランド部において、剪断応力などのため顔料が凝
集、沈着して、塗膜にすじが発生する原因になることが
あった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、塗料
使用効率、塗料溜めの密閉性などの特徴を有するスリッ
トダイコータを枚葉塗工装置へ適応させること、さらに
は塗膜にすじなどの欠点を発生しにくいスリットダイコ
ータ口金を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、次の構成を有
する。
【0010】すなわち、塗料吐出用のスリットを設けた
スリットダイコータ口金であって、該スリットのマニホ
ールドおよび/またはランド部の水に対する接触角が、
該スリットの塗料接触面であるリップ先端部の水に対す
る接触角よりも大きいことを特徴とするスリットダイコ
ータ口金である。
【0011】次に本発明のスリットダイコータ口金につ
いて図面に従って説明する。
【0012】図1は、本発明のスリットダイコータ口金
の断面構造の一例を示したものである。一般的に、スリ
ットダイコータ口金は、塗工上流側(これから塗布され
ていく側)のバックアップリップ1と塗工下流側(既に
塗布された側)のドクタ−リップ2が組み合わされてな
る。スリット3の内側には、供給を受けた塗料をスリッ
ト幅方向へ拡散させることを目的としたマニホールド4
と間隙が通常数十μmに設定されるランド部5がある。
ランド部を経て押し出された塗料7は、塗料接触面であ
るリップ先端部(リップ先端面)6a、6bを濡らしな
がら基体に塗布される。リップ先端面の前後にはリップ
外側面8a、8bがある。
【0013】塗料がポリマ、顔料、溶剤から主としてな
る場合、間隙が数十μmと狭いランド部において、剪断
応力などのため顔料が凝集、沈着して、塗膜にすじが発
生することがある。顔料のランド部表面への沈着を抑制
するために、表面エネルギーが小さい材料をランド部に
用いることが有効であることが、本発明者らの検討で明
らかになった。一方、リップ先端面は、基体に運び去ら
れようとする塗料を表面張力でもって一定量保持し、塗
工方向および幅方向にわたって均一な塗膜厚みを実現す
る必要があり、表面エネルギーがあまり小さいことは好
ましくない。メッキや焼き付けなどの金属表面加工手法
の特徴から、スリットの内側だけでなく外側にも同様に
表面加工した方が容易であるが、リップ先端面まで表面
エネルギーが小さい材料にした口金を使用した場合、塗
膜厚みが塗工方向および幅方向で変動しやすかった。
【0014】本発明において水に対する接触角をもって
表面エネルギーの大小を定義する。すなわち、水に対す
る接触角が大きい方が、表面エネルギーが小さいことを
表す。本発明において、マニホールドおよび/またはラ
ンド部、好ましくは両者の水に対する接触角が、リップ
先端面の水に対する接触角よりも大きいことが重要であ
る。
【0015】リップ先端面の前後のリップ外側面に塗料
が付着するとリップ先端面と基体の間に保持されている
塗料の状態が不安定になるため、リップ外側面の表面エ
ネルギーは小さい方が好ましい。すなわち、リップ外側
面の水に対する接触角が、リップ先端面の水に対する接
触角よりも大きいことが好ましい。
【0016】口金には剛性や精度の点から通常ステンレ
ス鋼が採用される。リップ先端面はこのステンレス鋼が
表面を形成していることが、機械的精度でもって基体と
リップ先端面のクリアランスを口金の幅方向にわたって
均一に保持するうえで好ましい。マニホールドとランド
部またはマニホールド、ランド部およびリップ外側面の
水に対する接触角を大きくする方法としては、口金を形
作るステンレス鋼への焼き付け、焼き入れ、コーテイン
グ、メッキ、プラズマ処理などの表面処理が挙げられ
る。表面処理で形成される材料としては、リップ先端面
材料よりも水に対する接触角が大きければ特に限定され
ないが、テフロンなどの弗素樹脂、ポリプロピレン樹
脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン
樹脂などの樹脂やクロムが好適に採用される。中でもテ
フロンなどの弗素樹脂やクロムが効果が大きい点や硬度
が高い点で好ましい。また、基材との接着力を確保する
ために、これらの材料と基材との間に他の層を挿入する
ことは適宜許される。表面処理で形成された材料の厚み
は特に限定されないが、2μmから5mmの範囲が好ま
しい。2μm未満では耐久性に欠け、5mm以上では凹
凸が大きくなって平坦化が難しくなる。
【0017】図1には示されていないが、本発明のスリ
ットダイコータ口金に、リップ先端面と基体の間に保持
されている塗料に対して、上流側または下流側から加圧
または減圧を与えるための機構が付加されることは適宜
許される。
【0018】本発明のスリットダイコータ口金による塗
工は、あらゆる塗料の塗布に好適に用いられるが、特
に、ポリマ、顔料、溶剤からなる着色膜用ペーストの塗
工において顔料の凝集、沈着がないという顕著な効果を
発揮する。以下、本発明のスリットダイコータ口金によ
る塗工について着色膜用ぺーストの塗工を一例にして説
明するがこれに限定されるものではない。
【0019】着色膜用ペーストとしては、例えば顔料分
散ポリイミド前駆体組成物を用いることができる。この
作製方法としてはあらかじめ溶媒中に顔料を分散した分
散液とポリイミド前駆体溶液とを混合する方法と、ポリ
イミド前駆体溶液中で顔料を分散する方法がある。どち
らの方法でも、顔料を溶媒に分散させるが、分散方法に
は特に限定はなく、ボールミル、サンドグラインダー、
3本ロールミル、高速度衝撃ミルなど、種々の方法をと
りうる。
【0020】着色膜用ペーストが塗布される基体として
は通常、ソーダガラス、無アルカリガラスであるバリウ
ム硼珪酸ガラスやアルミニウム硼珪酸ガラス、石英ガラ
スなどのガラス、透明プラスチック基板が用いられる。
ナトリウムを含むソーダガラスの場合は、ナトリウムの
溶出を防ぐための酸化珪素膜などのバリア層が表面にコ
ーティングされているものが好ましい。
【0021】図2に示した塗料供給装置を備えたスリッ
トダイ装置を一例にして以下説明するがこれに限定され
るものではない。
【0022】着色膜用ぺースト9を塗料溜め10に仕込
み、密閉する。図示されていない基体と口金とを相対的
に走行させる機構によって、基体の塗工開始位置を口金
の下に移動させる。着色膜用ぺーストをポンプ11によ
ってスリットダイ口金に送り、所定の時間経過させるこ
とによってリップ先端面12と基体13との間に、塗工
開始後からなるべく短距離で塗工定常部に近い膜厚を実
現させるために好ましい量の塗料を保持させる。該時間
経過が短く塗料の量が十分でないと、塗工開始から数c
mの範囲で塗膜厚みが不足し、該時間経過が長すぎると
塗工開始から数cmの範囲で塗膜厚みが波打つ現象が見
られる。
【0023】次いで、口金に対し基体を送っていきつ
つ、口金のスリットを通して基体上に塗料を塗布し塗膜
14を形成する。塗工終了位置でポンプを停止して塗料
の吐出を終わる。
【0024】該ポンプとしてはギアポンプ、ダイアフラ
ムポンプ、ピストン型ポンプなどが採用できる。また、
塗料供給手段はポンプに限定されず、圧空等であっても
良い。スリットの間隙は、10μmから500μmの範
囲の所定の値に調整する。スリット間隙が10μm未満
では、塗料吐出の圧力損失が大きくポンプに過負荷がか
かったり、ポンプの動きに対して塗料吐出の応答に遅れ
があり枚葉塗工として好ましくなかったりする。スリッ
ト間隙が500μmを越えると、口金幅方向の塗料の吐
出量の均一性が確保しにくい。基体とリップ先端面との
間隙であるクリアランスは、塗膜厚みの数十倍以下から
選ばれることが均一塗布のために好ましいので通常10
μmから500μmの範囲の所定の値に設定する。クリ
アランスが10μm未満では、基体のうねりや基体と口
金とを相対的に走行させる機構の精度のため基体とリッ
プ先端面との接触を避けることが難しい。
【0025】着色膜用ぺーストを、前記のような方法で
透明基板上に塗布した後、風乾、加熱乾燥、真空乾燥な
どにより、ポリイミド前駆体着色膜を形成する。加熱乾
燥の場合、オーブン、ホットプレートなどを使用し、5
0℃から180℃の範囲で1分から3時間おこなうこと
が好ましい。次に、このようにして得られたポリイミド
前駆体着色膜に、通常の湿式エッチングによりパターン
を形成する。まず、ポリイミド前駆体着色膜上にポジ型
フォトレジストを塗布し、フォトレジスト膜を形成す
る。続いて該フォトレジスト膜上にマスクを置き、露光
装置を用いて紫外線を照射する。露光後、ポジ型フォト
レジスト用アルカリ現像液により、フォトレジスト膜と
ポリイミド前駆体着色膜のエッチングを同時に行う。エ
ッチング後、不要となったフォトレジスト膜を剥離す
る。
【0026】ポリイミド前駆体着色膜は、その後、加熱
処理することによって、ポリイミド着色膜に変換され
る。加熱処理は通常、空気中、窒素雰囲気中、あるい
は、真空中などで、段階的に昇温するか温度範囲を選び
連続的に昇温しながら5分から5時間実施する。熱処理
の温度範囲は150℃から450℃、好ましくは180
℃から350℃である。
【0027】以上の工程を赤、緑、青の3色の着色膜用
ぺーストおよび必要に応じて黒色の着色膜用ペースト
(ブラックマトリクス用ぺースト)について行なうこと
により、カラーフィルタを得ることができる。着色膜
(含ブラックマトリクス)の膜厚は0.2μmから5μ
mの範囲から選ばれる。
【0028】本発明のスリットダイコータ口金を用いた
塗工は、このような着色膜用ペーストの塗工の他、カラ
ーフィルタの保護膜形成用塗料の塗工にも好適に用いら
れる。
【0029】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明するがこれらに限定されるものではない。
【0030】[特性の測定・評価方法] (1)膜厚ムラの評価 塗膜中央から10mmピッチで塗工方向および塗工方向
とは直角方向に膜厚を測定する。ただし、塗膜端部から
10mmは対象外とする。測定点すべての平均値を算出
し、最大値/平均値×100(%)および最小値/平均
値×100(%)をもって膜厚ムラの評価とする。すな
わち、これらの値が100%に近いほうが膜厚ムラが小
さいことを表わし、色ムラの点から95〜105%の範
囲であることが好ましい。
【0031】実施例1 SUS304を基材とし、スリット内側のマニホール
ド、ランド部をクロムメッキした図1のスリットダイ口
金を用意した。クロムメッキ部分の水に対する接触角は
30度、SUS部分の水に対する接触角は20度であっ
た。スリット間隙は、60μmとした。
【0032】温度計および乾燥窒素導入口と攪拌装置を
付した3000mlの4つ口フラスコに、3,3´,
4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物147
gをγ−ブチロラクトン525g、N−メチル−2−ピ
ロリドン220gと共に仕込み、4,4´−ジアミノジ
フェニルエ−テル95.1g、ビス−3−(アミノプロ
ピル)テトラメチルジシロキサン6.2gを添加し、乾
燥窒素流入下、60℃で3時間攪拌してポリアミック酸
溶液を得た。
【0033】ピグメントレッド177:5.25g、ピ
グメントイエロー83:0.75g、γ−ブチロラクト
ン83.7gをガラスビ−ズ90gと共にホモジナイザ
に投入し、7000rpmで30分分散後、ガラスビ−
ズを濾過し除去して赤顔料分散液を得た。
【0034】該顔料分散液47gに該ポリアミック酸溶
液25gをγ−ブチロラクトン25gで希釈した溶液を
添加混合し、赤着色膜用ペ−ストを得た。
【0035】基体を300mm×350mm×1.1m
mのOA−2ガラス(日本電気硝子(株)製)とした。
【0036】図2の塗料溜めに該赤着色膜用ペ−ストを
仕込み、密閉した。基体とリップ先端面の間隙であるク
リアランスは80μmに設定した。図示されていない基
体と口金とを相対的に走行させる機構によって、基体の
塗工開始位置を口金の下に移動した。着色膜用ぺースト
をギアポンプによってスリットダイ口金に送り、ギアポ
ンプ駆動後0.5秒してから基体の搬送を再開した。口
金のスリットを通して基体上に塗料を塗布しつつ基体を
送っていき、塗膜を形成する。次いで、塗工終了位置で
ポンプを停止しして塗料の吐出を終わるとともに口金を
上昇して基体から遠ざけ、塗工を終了した。該赤着色膜
用ペ−ストの吐出量は、加熱後ポリイミドになったとき
の膜厚が1.6μmになるように調整した。
【0037】該赤着色膜用ペ−ストを塗布したのち、1
30℃で20分乾燥し、さらに窒素雰囲気中290℃で
40分加熱してポリイミド膜に転換させた。同様にして
全部で50枚の基体に赤着色膜を形成した。かくして得
られた赤着色膜にはすじ状の欠点は見られず、また膜厚
ムラは2つの試料を除き平均値の95%〜105%の範
囲に収まり良好であった。2つの試料では、それぞれ膜
厚が平均値の88%と110%の点が測定された。
【0038】実施例2 SUS304を基材とし、スリット内側のマニホール
ド、ランド部、リップ外側面をクロムメッキした図1の
スリットダイ口金を用意した。
【0039】実施例1と同様にして全部で50枚の基体
に赤着色膜を形成した。かくして得られた赤着色膜には
すじ状の欠点は見られず、また膜厚ムラはすべての試料
で平均値の95%〜105%の範囲に収まり良好であっ
た。
【0040】実施例3 SUS304を基材とし、スリット内側のマニホール
ド、ランド部、リップ外側面にテフロンコーティングし
た図1のスリットダイ口金を用意した。テフロンコーテ
ィング部分の水に対する接触角は104度、SUS部分
の水に対する接触角は20度であった。
【0041】実施例1と同様にして全部で50枚の基体
に赤着色膜を形成した。かくして得られた赤着色膜には
すじ状の欠点は見られず、また膜厚ムラはすべての試料
で平均値の95%〜105%の範囲に収まり良好であっ
た。
【0042】比較例1 SUS304を基材とし、表面加工をおこなわなかった
図1のスリットダイ口金を用意した。
【0043】実施例1と同様にして全部で50枚の基体
に赤着色膜を形成した。かくして得られた赤着色膜には
顔料が凝集したことによる塗工方向に拡がる色むらすじ
状の欠点が30枚塗布以降の試料に見られた。また膜厚
ムラは28枚の試料で平均値の95%〜105%の範囲
に収まり、それ以外の試料では95%〜105%の範囲
を越える点が測定された。
【0044】
【発明の効果】本発明のスリットダイコータ口金は、マ
ニホールドおよび/またはランド部の水に対する接触角
が、リップ先端面の水に対する接触角よりも大きいこと
を特徴とするので、塗膜の厚み均一性および再現性が向
上し、また塗料がポリマ、顔料、溶剤から主としてなる
場合においても顔料の凝集、沈着による塗膜すじの発生
を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスリットダイコータ口金の断面構造の
一例を示したものである。
【図2】本発明のスリットダイ口金による塗工を行なう
装置の一例を示したものである。
【符号の説明】
1:バックアップリップ 2:ドクタ−リップ 3:スリット 4:マニホールド 5:ランド部 6:リップ先端面 7:塗料 8:リップ外側面 9:着色膜用ぺースト 10:塗料溜め 11:ポンプ 12:リップ先端面 13:基体 14:塗膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井戸 英夫 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ株 式会社滋賀事業場内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塗料吐出用のスリットを設けたスリットダ
    イコータ口金であって、該スリットのマニホールドおよ
    び/またはランド部の水に対する接触角が、該スリット
    の塗料接触面であるリップ先端部の水に対する接触角よ
    りも大きいことを特徴とするスリットダイコータ口金。
  2. 【請求項2】該スリットダイコータ口金のスリットのリ
    ップ外側面部分の水に対する接触角が、該スリットの塗
    料接触面であるリップ先端部の水に対する接触角よりも
    大きいことを特徴とする請求項1記載のスリットダイコ
    ータ口金。
  3. 【請求項3】少なくともマニホールドとランド部が、樹
    脂または金属により被覆されていることを特徴とする請
    求項1記載のスリットダイコータ口金。
  4. 【請求項4】さらにリップ外側面部分が樹脂または金属
    により被覆されていることを特徴とする請求項3記載の
    スリットダイコータ口金。
  5. 【請求項5】テフロン樹脂またはクロムにより被覆され
    ていることを特徴とする請求項3または4記載のスリッ
    トダイコータ口金。
  6. 【請求項6】基体上にスリットダイコータ口金を用いて
    塗料を塗布し、塗膜を製造する方法において、該スリッ
    トダイコータ口金として請求項1〜5のいずれかに記載
    のスリットダイコータ口金を用いることを特徴とする塗
    膜の製造方法。
  7. 【請求項7】塗料が着色膜用ペーストであることを特徴
    とする請求項6記載の塗膜の製造方法。
  8. 【請求項8】着色膜用ペーストが顔料分散ポリイミド前
    駆体組成物であることを特徴とする請求項7記載の塗膜
    の製造方法。
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