JPH08229496A - コーティング形成方法 - Google Patents

コーティング形成方法

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JPH08229496A
JPH08229496A JP7338884A JP33888495A JPH08229496A JP H08229496 A JPH08229496 A JP H08229496A JP 7338884 A JP7338884 A JP 7338884A JP 33888495 A JP33888495 A JP 33888495A JP H08229496 A JPH08229496 A JP H08229496A
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    • B05DPROCESSES FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05D1/00Processes for applying liquids or other fluent materials
    • B05D1/26Processes for applying liquids or other fluent materials performed by applying the liquid or other fluent material from an outlet device in contact with, or almost in contact with, the surface
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05CAPPARATUS FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05C5/00Apparatus in which liquid or other fluent material is projected, poured or allowed to flow on to the surface of the work
    • B05C5/02Apparatus in which liquid or other fluent material is projected, poured or allowed to flow on to the surface of the work the liquid or other fluent material being discharged through an outlet orifice by pressure, e.g. from an outlet device in contact or almost in contact, with the work
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 揮発性液体キャリヤーに溶解されたフィルム
形成結合剤の溶液に分散される顔料粒子を含むコーティ
ング組成物による押し出しコーティングにおいて、コー
ティング組成物の凝集を除去する。 【解決手段】 押し出しダイの入口を介し、ダイのマニ
ホールドを介し、押し出しダイの出口スロットを介して
コーティング組成物を基体上へ送り基体上にコーティン
グ層を形成する間に、前記コーティング組成物を少なく
とも約10逆数秒の平均剪断速度の状態で乱流に維持
し、コーティングが硬化するまで乱されない状態でコー
ティング層のコーティング組成物を維持する間にコーテ
ィングから揮発性液体を迅速に取り除く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、押し出しコーティ
ング技術によってフィルム形成結合剤の顔料粒子のコー
ティングを付着する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】基体上にコーティング組成物の層を形成
するために、数々の技術が考案されてきた。これらの技
術のうちの1つは、コーティング組成物を基体上に押し
出す押し出しダイの使用を含む。ウェブタイプの柔軟な
電子写真画像形成部材の加工のために、押し出しダイは
数マイクロメートルから数十マイクロメートルの範囲の
極度に精密でクリティカルな公差にかなう非常に薄いコ
ーティングを付着しなくてはならない。更に、柔軟な電
子写真画像形成部材に従来用いられる3層に到る押し出
しコーティングを付着するには、複数のダイが必要とな
る場合がある。完成した電子写真画像形成部材が5層も
の異なるコーティングを含むことができるように、非押
し出しコーティング技術によって付着される追加のコー
ティングを柔軟な電子写真画像形成部材が含む場合もあ
る。押し出しダイは通常離間される壁を含み、その各々
は互いに向き合う表面を有する。これらの離間される壁
は共に、狭く細長い通路を形成する。一般に、コーティ
ング組成物はリザーバによって入口を介してマニホール
ドへ供給され、マニホールドはコーティング組成物を通
路の一方の側に送り、コーティング組成物は通路を介し
てリザーバと反対の側の出口スロットへ移動する。ダム
が通路の両端部に設けられ、コーティングがリザーバか
ら出口スロットへ移動する際にコーティング組成物を通
路内に閉じ込める。
【0003】特定の有機顔料のコーティング分散液は、
特により高い顔料濃度においてはけ目の縞や波形模様な
ど可視の欠点をしばしば示す押し出しコーティングを形
成することがわかっている。
【0004】従って、一般の押し出しシステムの特性
は、精密な公差及び品質の要件を有するコーティング商
品を製造するためのプロセス上の欠点を示している。
【0005】米国特許第5,273,583号では、電
荷搬送溶液を基体に連続コーティングして電子写真画像
形成部材を形成する装置が開示されている。該装置は第
1の高濃度にドープされた電荷搬送溶液を流動させるポ
ンプ及び第2のドープされていない又は低濃度にドープ
された電荷搬送溶液を流動させるポンプを含み、2つの
溶液は所定の速度で流動して共通の合流点へ達し、この
合流点でこれらのフローは互いに接触した際に混じり合
って共通のフローになり、2つのポンプ手段を共通の合
流点に接続する管を含み、合流点と結合したミキサーデ
バイスを含んで共通のフローがミキサーデバイスを介し
て移動する間にそのフローを連続的に混合させ、該ミキ
サーデバイスは、溶液がミキサー手段を介して移動する
間に共通のフローの混合を実質的に終えるのに十分な、
約200cmよりも少ない短いスパイラルフロー経路を
溶液のために有する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、揮発
性液体キャリヤーに溶解されたフィルム形成結合剤の溶
液に分散される顔料粒子を含むコーティング組成物から
コーティングを形成する方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】該方法は、押し出しダイ
の入口を介し、ダイのマニホールドを介し、押し出しダ
イの出口スロットを介してコーティング組成物を基体上
へ送り基体上にコーティング層を形成する間に、少なく
とも約10逆数秒の平均剪断速度の状態の、最も好まし
くは少なくとも約50逆数秒の最小平均剪断速度のフロ
ー状態にコーティング組成物を維持し、コーティングが
硬化するまで乱されない状態でコーティング層のコーテ
ィング組成物を維持する間に、コーティングから揮発性
液体を迅速に取り除くことを含む。
【0008】この方法は、ウェブ、シート、プレート、
ドラム及び同等のものを含む種々の構成の支持部材の表
面をコーティングするのに用いられうる。支持部材は所
望に応じて柔軟、剛性、非コーティング、又はプリコー
トであってもよい。支持部材は、単一の層を含んでもよ
いし、複数の層から成ってもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】付随の図面を参照することによっ
て、本発明の方法及び装置をより完全に理解することが
できる。図面は従来技術及び本発明の略図にすぎない。
これらは押し出しダイ又はその構成要素の相対サイズ及
び寸法を示すことを意図としない。
【0010】図1及び2を参照すると、参照番号10で
示されるダイアセンブリが図示される。押し出しダイ
は、コーティング組成物を支持材料へ押し出すのに用い
られる。押し出しダイは、例えば開示内容全体が参照に
よって本文中に組み込まれている米国特許第4,52
1,457号において公知でありかつ述べられている。
ダイアセンブリ10は、クランプフランジ14及び16
を備えたダイ本体12を含む。ダイ本体12は上部本体
18及び下部本体20を含み、これらは互いに離間され
て平坦な狭い通路22を形成する(図2を参照)。通路
22にはコーティング組成物が送り込まれ、該コーティ
ング組成物は入口24を介してダイ本体12に入り、マ
ニホールド25及び通路22を介して出口スロット26
へ送られ、コーティング組成物は出口スロット26を介
し、移動するウェブ基体(図示せず)上にリボン状のス
トリームとして押し出される。リボン状ストリームの幅
及び厚さ等は、コーティング組成物の粘性、望まれるコ
ーティングの厚さ、コーティング組成物が付着されるウ
ェブ基体の幅などの要因によって変えられることができ
る。端部ダム30及び32(図1を参照)はダイ本体1
2の上部本体18及び下部本体20の両端部に取り付け
られ、コーティング組成物をダイ本体12の両端部内に
閉じ込める。通路22の長さは層流を確保するのにも十
分な長さであるべきである。コーティングされる基体か
らの出口スロット26の距離の制御によって、コーティ
ング組成物の粘性及び流量に依存してコーティング組成
物が出口スロット26と移動する基体との間のギャップ
(空隙)をブリッジすることが可能になる。クランプフ
ランジ14及び16はねじ穴(複数)を含み、止めねじ
40及び42がねじ穴に締められ、端部ダム30及び3
2はダイ本体12の開口端部に抗して取り付けられる。
ねじ43、ボルト、スタッド、クランプ(図示せず)な
どのあらゆる適切な手段が、上部リップ18及び下部リ
ップ20を互いに締めるのに用いられることができる。
【0011】図3及び4では、本発明のダイアセンブリ
の実施の形態50が示されている。本発明のダイアセン
ブリ50は図1及び2に示されるダイアセンブリと形状
が類似しているが、入口52、マニホールド54及び通
路56のサイズ及び形状が異なる。入口52の断面領域
が著しく減少されている。マニホールド54は、図2に
示されるマニホールド25の大きな涙滴形の断面の形状
の代わりに、非常に小さな円形の断面の形状を有する。
入口52及びマニホールド54の断面領域を減少するこ
とによって、押し出しダイ内のコーティング物質の滞留
時間も減少される。これらの変化は、液体キャリヤー内
に分散される顔料粒子の凝集を防ぐ。例えば、ベンゾイ
ミダゾールペリレンの粒子は、低い剪断状態において分
散液から凝集する傾向にあることが見出されている。し
かし、いくつかの分散粒状物質は、低い剪断状態におい
て規則化又は凝集をしない。低い剪断状態において凝集
せず比較的安定した分散液を形成する粒状物質の一例
は、無機で三方晶系のセレン粒子を含む。
【0012】図5は従来の構成を示しており、該構成に
おいてコーティング組成物はリザーバ(図示せず)から
ライン60を介して従来のポンプ62又はガス圧力シス
テム(図示せず)などの他の適切な公知の手段へ供給さ
れ、ポンプ62は送り込みライン64を介してダイ本体
68の入口66へコーティング組成物を圧力下で送り込
む。
【0013】図6は類似する構成を示しているが、ニー
ドル弁70がポンプ62とダイ本体68の入口66との
間の送り込みライン64に配置されている。ニードル弁
は、コーティング組成物がニードル弁を通過する際に、
流れるコーティング組成物の圧力低下を得るように調節
される。課された圧力低下はエネルギーをコーティング
組成物に伝え、更にあらゆる凝集を解体する。ニードル
弁70は、コーティング組成物の粘性変化などの異なる
状態を補償するように調節可能である。一般に、剪断速
度が100秒-1よりも大きくなるような圧力低下に従っ
て、混合値が与えられる。
【0014】あらゆる適切な剛性材料が主要ダイ本体に
用いられることができる。一般的な剛性材料は、例え
ば、ステンレススチール、クロムめっきスチール、セラ
ミック又は精密な機械公差の維持が可能なあらゆる他の
金属又はプラスチックを含む。摩耗特性が長くかつ精密
な機械公差の維持が可能なため、ステンレススチール
と、ニッケルめっきされた中間コーティング及びクロム
めっきされた外部コーティングを有するめっきスチール
とが好ましい。主要ダイ本体は、分離した上部及び下部
セクションを含んでもよい。電子写真画像形成部材のコ
ーティングに望まれる、極めて精密なコーティング厚プ
ロファイル及び優れた表面品質の要件を達成するため
に、ダイの仕上げ研削は、ダイの幅全体、例えば155
センチメートル(60インチ)の高さもの幅にわたって
常に高い公差制約下で成し遂げられるべきである。
【0015】本発明の押し出しダイを用いて、あらゆる
適切なコーティング組成物が基体に付着されることがで
きる。一般にコーティング組成物は、揮発性液体キャリ
ヤーに溶解されたフィルム形成結合剤の溶液に分散され
る顔料粒子を含む。あらゆる適切な液体キャリヤーが用
いられうる。液体キャリヤーは、コーティング混合物に
用いられるフィルム形成結合剤のための溶剤である。揮
発性液体キャリヤーは、フィルム形成重合体を溶解する
溶剤であってもよい。一般的な溶剤又は液体キャリヤー
は、例えば塩化メチレン、テトラヒドロフラン、トルエ
ン、メチルエチルケトン、イソプロパノール、メタノー
ル、シクロヘキサノン、ヘプタン、他の塩化溶剤、水等
を含む。あらゆる適切なフィルム形成重合体が使用され
ることができる。一般的なフィルム形成重合体は、例え
ばポリカーボネート、ポリエステル、ポリビニルブチラ
ール、VMCH等を含む。満足のゆく結果は、コーティ
ング内のフィルム形成結合剤が最終的に、乾燥コーティ
ングの総量の約10容量パーセント〜約90容量パーセ
ントの間の量で存在する場合に達成される。約30容量
パーセント〜約80容量パーセントの間のフィルム形成
結合剤が乾燥コーティングに存在することが好ましい。
【0016】あらゆる適切な有機顔料粒子がコーティン
グ組成物に使用されうる。一般的な有機顔料粒子は、例
えばヒドロキシ−ガリウム、バナジル、チタニル、無金
属X型などのフタロシアニン又はベンゾイミダゾールペ
リレンなどのペリレンを含む。満足のゆく結果は、平均
顔料粒子サイズが約1マイクロメートルよりも小さい場
合に達成される。平均顔料粒子サイズは約0.5マイク
ロメートルよりも小さいことが好ましい。一般に、本発
明の方法に用いられるコーティング組成物の顔料濃度
は、コーティング組成物の総量の約20容量パーセント
〜約80容量パーセントの間である。
【0017】低い剪断速度状態で凝集するコーティング
の分散液が基体上に押し出しコーティングされると、付
着されたコーティングははけ目模様を示すことが見出さ
れている。はけ目は、ペイントブラシを用いるコーティ
ングの付着によって形成されるものに類似する薄黒い縞
に見え、裸眼で可視である。受光体上のこれらのはけ目
は、トナー画像のベタ領域における光学濃度のばらつき
として実際にプリントされる。はけ目は、表面の見地か
らも好ましくないものである。はけ目を含む受光体は、
良品質画像を形成するのに不適切なため、廃棄される。
【0018】凝集が生じると、顔料粒子の大きな連鎖又
は集塊形状のかたまりが形成される。これらのかたまり
はダイ押し出しシステムの入口、マニホールド及び押し
出しスロットに存在する。
【0019】本発明の方法では、混合物がダイ入口、ダ
イのマニホールド、ダイスロットを通過する間及びコー
ティングされる基体上にコーティングとして乾燥する
間、コーティング組成物を少なくとも10逆数秒の平均
剪断速度、好ましくは50逆数秒を上回る平均剪断速度
で高い剪断フロー状態に維持することによって、流動混
合物における凝集は避けられる。一般に、従来技術のダ
イスロットへの入口での平均剪断速度は約2逆数秒であ
り、又はそれよりも少ない。対照的に、本発明の方法に
おけるダイスロットへの入口での一般的な平均剪断速度
は120逆数秒である。本発明の方法に用いられる分散
液のフロープロファイルは、少なくとも約50逆数秒の
剪断速度を有することが好ましい。
【0020】剪断が増加すると、剪断減粘現象が生じ
る。非ニュートン状態である剪断減粘は、コーティング
組成物が押し出しダイを通過する際に維持されるべきで
ある。剪断は、流動計によって測定されることができ
る。一般に、流動計は測定される分散液を含むカップ及
び分散液に浸漬される回転シリンダーを含む。凝集が生
じると、顔料物質のかたまりが裸眼で可視である。かた
まりは3次元の網状構造を有するのに対し、非ニュート
ン分散液は2次元構造を有する。剪断減粘分散液は、降
伏点を有する。本発明の方法に用いられるコーティング
条件下では、分散液は十分な剪断減粘を受けて降伏点を
上回るように維持される。降伏点を越える前のかたまり
のサイズは、約200マイクロメートル又はそれよりも
大きい平均サイズを有するのに対し、降伏点を上回るよ
うに維持された平均粒子サイズ及びコーティング組成物
は約10マイクロメートル又はそれよりも小さい平均粒
子サイズを有する。一般に、本発明の方法に用いられる
コーティング組成物はまた、混合弁にわたって少なくと
も10psiの圧力低下を受ける。一般的な入口チャネ
ルは、約0.5ミリメートルよりも小さい断面領域を有
する。一般的な入口チャネル長は、長さ数ミリメートル
から数センチメートルに及ぶ。
【0021】一般に、本発明のコーティング分散液は、
押し出しダイを介して分散液が押し出しノズルから現れ
る点まで激しい剪断を受ける。押し出しプロセスによっ
て形成されるコーティングは、溶剤が取り除かれる間乱
されない状態に維持される。指数関数的特性及び降伏点
により、凝集が生じうる前に液体キャリヤーが取り除か
れるため、本発明の方法によって新しく形成された粒子
及びコーティングは凝集に関係せず、凝集を形成しな
い。従って、付着したコーティングがかたまりが形成さ
れる前に乾燥することも重要である。高揮発性の液体キ
ャリヤーは、かたまりを避けることを容易にする。
【0022】押し出しダイのマニホールドに沿って及び
入口チャネルにおいて高い剪断状態が維持される所でさ
えも、入口チャネルがダイのマニホールドと結合する点
に対向する領域のコーティングにおいて「すじのある/
まだらの」バンド模様が時折形成されうることも見出さ
れている。この問題を取り除くため、コーティング分散
液供給リザーバと、ダイのマニホールドにつながる入口
チャネルとの間に配置される、大きな圧力低下を生じる
手段が望ましい。短距離にわたる大きな圧力低下及び少
なくとも約100逆数秒の平均剪断速度を生じるあらゆ
る適切な手段が用いられうる。圧力低下を生じる一般的
な手段は、例えばニードル弁及びオリフィスプレート、
玉弁、ジェットノズル、短毛管等を含む。例えば、10
psiで動作する1/8インチのニードル弁は、これを
達成する。ニードル弁は、顔料の濃度、距離、粘性のコ
ーティング混合物等の変化に適応するように調節可能で
あるため、特に好ましい。圧力低下を生じるデバイス
も、高い平均剪断と関連している。しかし、米国特許第
5,273,583号において使用されるようなスタテ
ィックなミキサーは、約20逆数秒よりも大きな平均剪
断速度を生じない。
【0023】狭いダイ通路及び出口スロットの高さの選
択は、一般に流体の粘性、フローレート、支持部材の表
面までの距離、ダイと基体との間の相対運動及び望まれ
るコーティングの厚さなどの要因に依存する。一般に、
満足のゆく結果は、約75マイクロメートル〜約400
マイクロメートルの間の狭い通路及び出口スロットの高
さによって達成されることができる。優れたコーティン
グ結果は、約100マイクロメートル〜約200マイク
ロメートルの間のスロットの高さによって達成されてい
る。コーティングの均一性及びエッジ同士の接触の最適
な制御は、約125マイクロメートル〜約150マイク
ロメートルの間のスロットの高さによって達成される。
狭いダイ通路の天井、側面及び床は、層流を得ることを
確実にするために平行かつ滑らかであることが好まし
い。
【0024】出口スロットに隣接するダイ外部リップ表
面と、コーティングされる基体の表面との間のギャップ
の距離は、コーティング物質の粘性、コーティング物質
の速度及び狭い押し出し通路の支持部材の表面との相対
角度などの変数に依存する。一般的には、より低いフロ
ーレートにはより小さなギャップが望ましい。用いられ
る技術に関わらず、フローレート及び距離は、コーティ
ング物質のはね、滴下、攪拌(puddling)及び掻き取り
(doctoring)を避けるために調節されるべきである。
【0025】コーティングダイと基体の表面との間の相
対速度が約100フィート/分までテストされている。
しかし、望みに応じてより大きな相対速度が用いられる
ことができる。相対速度は、コーティング物質のリボン
状ストリームの流速に従って制御されるべきである。
【0026】コーティング物質のリボン状ストリームの
ための狭いダイ通路の単位幅あたりの流速又はフローレ
ートは、連続するストリームが基体の表面に移動する際
にダイを充填して滴下を防ぎかつギャップをブリッジす
るのに十分であるべきである。しかし、流速は、コーテ
ィング組成物のはね又は攪拌によって非均一なコーティ
ングの厚さが得られる点を越えるべきではない。ダイと
基体表面の距離及びダイと支持部材表面の相対速度を変
えることは、高い又は低いコーティング組成物の流速を
補償するのに役立つ。
【0027】本発明のコーティング技術は、水の粘性に
相当する粘性から溶融ワックス及び溶融熱塑性樹脂の粘
性に到るまで、広範囲のコーティング組成物の粘性を収
容することができる。一般に、コーティング組成物の粘
性がより低いとより薄いウェットコーティングを形成す
る傾向にあり、高い粘性を有するコーティング組成物は
より厚いウェットコーティングを形成する傾向にある。
明らかに、用いられるコーティング組成物が溶液、分散
液又は乳濁液の形態である場合、ウェットコーティング
の厚さは薄いドライコーティングを形成する。
【0028】狭いダイ通路を介してコーティング組成物
を押し出すのに用いられる圧力は、通路のサイズ及びコ
ーティング組成物の粘性に依存する。
【0029】コーティング付着プロセスにおいて、あら
ゆる適切な温度が用いられることができる。一般に、溶
液のコーティングを付着するには周囲温度が好ましい。
しかし、ホットメルトコーティングなどのコーティング
を付着するには、より高い温度が必要になりうる。
【0030】実施例I コーティング組成物は、約0.2ミリメートルの粒子サ
イズを有する約280グラムの有機光伝導性ペリレン顔
料、約320グラムのポリカーボネート結合剤樹脂及び
約9400グラムの揮発性溶剤を含有して調製された。
この組成物は約105cpの粘度を有し、(図1及び2
に示されるダイに類似する)押し出しダイによって、ポ
リエステルコーティングでコーティングされたメタライ
ズされたポリエチレンテレフタル酸塩のフィルムに付着
された。
【0031】押し出しダイの設計は、0.5インチ(1
2.7ミリメートル)の入口直径、0.71インチ(1
8ミリメートル)のマニホールド直径及び0.005イ
ンチ(0.127ミリメートル)の通路の高さを組み込
んだ。幾何学的平均剪断速度は2秒-1か又はそれより少
なく、コーティング組成物の滞留時間は約16秒であ
り、押し出しダイ内のフローレートは200cc/分で
あった。
【0032】フィルムは約21メーター/分でダイアセ
ンブリの下に搬送された。ダイの狭い押し出し通路の長
さ、幅及び高さはそれぞれ約28mm、410mm及び
0.127mmであった。付着されたコーティングは、
143℃の最大温度でマルチゾーン乾燥機において乾燥
された。付着された乾燥コーティングは、はけ目、縞及
び斑点に似た可視の非均一なまだら模様を示した。
【0033】実施例II 実施例Iに述べられた手順が繰り返されたが、(図3及
び4に示されるダイに類似する)異なるダイの設計が用
いられた。
【0034】押し出しダイの設計は、0.19インチの
入口直径、0.1875インチ(4.8ミリメートル)
のマニホールド直径及び0.005インチ(0.127
ミリメートル)の通路の高さを組み込んだ。入口におけ
るマニホールドへの幾何学的平均剪断速度は100秒-1
か又はそれよりも高く、コーティング組成物の滞留時間
は2.6秒であり、押し出しダイ内のフローレートは2
00cc/分であった。
【0035】フィルムは約21メーター/分でダイアセ
ンブリの下に搬送された。ダイの狭い押し出し通路の長
さ、幅及び高さはそれぞれ約28mm、410mm及び
0.127mmであった。付着されたコーティングは1
43℃の最大温度でマルチゾーン乾燥機において乾燥さ
れた。付着された乾燥コーティングは、ダイ入口に対向
するコーティングの中央以外は可視のはけ目、縞又は斑
点を示さなかった。コーティングの中央において、幅5
〜10cmのすじのある/まだらのバンドが観察され
た。この欠点は実施例IIIに記載のように解決され
た。
【0036】実施例III 実施例IIに述べられた手順が繰り返されたが、ニード
ル弁がダイの入口の送り込みラインに設置された。ニー
ドル弁は、弁にわたり10psigの圧力低下を達成す
るように調節された。付着された乾燥コーティングは、
ダイの入口の対向領域において可視のはけ目、縞又は斑
点を示さず、すじのある/まだらのバンドも示さなかっ
た。
【0037】実施例IV 約0.2マイクロメートルの粒子サイズを有する約23
6gの有機光伝導性フタロシアニン顔料、約266gの
ポリカーボネート結合剤樹脂及び約9911gの揮発性
溶剤を含有するコーティング組成物に対し、実施例Iに
述べられた手順が繰り返された。この組成物は約12c
pの粘度を有し、(図1及び2に示されるダイに類似す
る)押し出しダイによって、ポリエステルコーティング
でコーティングされたメタライズされたポリエチレンテ
レフタル酸塩のフィルムに付着された。
【0038】押し出しダイの設計は、0.5インチ(1
2.7ミリメートル)の入口直径、0.71インチ(1
8ミリメートル)のマニホールド直径及び0.005イ
ンチ(0.127ミリメートル)の通路の高さを組み込
んだ。幾何学的平均剪断速度は2秒-1か又はそれより少
なく、コーティング組成物の滞留時間は約16秒であ
り、押し出しダイ内のフローレートは200cc/分で
あった。
【0039】フィルムは約21メーター/分でダイアセ
ンブリの下に搬送された。ダイの狭い押し出し通路の長
さ、幅及び高さはそれぞれ約28mm、410mm及び
0.127mmであった。付着されたコーティングは1
43℃の最大温度でマルチゾーン乾燥機において乾燥さ
れた。付着された乾燥コーティングは、はけ目、縞及び
斑点に似た可視の非均一なまだら模様を示した。
【0040】実施例V 実施例IVに述べられた手順が繰り返されたが、(図3
及び4に示されるダイに類似する)実施例IIのダイの
設計が用いられた。
【0041】フィルムは約21メーター/分でダイアセ
ンブリの下に搬送された。ダイの狭い押し出し通路の長
さ、幅及び高さはそれぞれ約28mm、410mm及び
0.127mmであった。付着されたコーティングは1
43℃の最大温度でマルチゾーン乾燥機において乾燥さ
れた。付着された乾燥コーティングは、ダイ入口に対向
するコーティングの中央以外は可視のはけ目、縞又は斑
点を示さなかった。コーティングの中央において、幅5
〜10cmのすじのある/まだらのバンドが観察され
た。この欠点は実施例IIIに記載のように解決され
た。
【0042】実施例Vに述べられた手順が繰り返された
が、ニードル弁がダイの入口の送り込みラインに設置さ
れた。ニードル弁は、弁にわたり10psigの圧力低
下を達成するように調節された。付着された乾燥コーテ
ィングは、ダイの入口の対向領域に可視のはけ目、縞又
は斑点を示さず、すじのある/まだらのバンドも示さな
かった。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、入口チャネル、マニホ
ールド及び押し出し通路を狭くし、ニードル弁を送り込
みラインに取り入れることにより、押し出しコーティン
グにみられるはけ目の縞や波形模様などの欠点を解消で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】幅広な入口チャネル、幅広なマニホールド及び
幅広な押し出し通路を含む従来技術の押し出しダイを示
す略平面図である。
【図2】図1の2−2の方向での押し出しダイの略断面
端面図である。
【図3】狭い入口チャネル、狭いマニホールド及び狭い
押し出し通路を含む本発明の押し出しダイを示す略平面
図である。
【図4】図3の4−4の方向での押し出しダイの略断面
端面図である。
【図5】ポンプを押し出しノズルに結合する送り込みラ
インの略部分等角図である。
【図6】ポンプを押し出しノズルに結合する送り込みラ
インにおけるニードル弁の略部分等角図である。
【符号の説明】
50 ダイアセンブリ 52 入口 54 マニホールド 56 通路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 揮発性液体キャリヤーに溶解されたフィ
    ルム形成結合剤の溶液に分散される顔料粒子を含む凝集
    するコーティング組成物からコーティングを形成する方
    法であって、押し出しダイの入口を介し、ダイのマニホ
    ールドを介し、押し出しダイの出口スロットを介して前
    記コーティング組成物を基体上へ送り基体上にコーティ
    ング層を形成する間に、前記コーティング組成物を少な
    くとも約10逆数秒の平均剪断速度の状態で乱流に維持
    し、コーティングが硬化するまで乱されない状態でコー
    ティング層のコーティング組成物を維持する間にコーテ
    ィングから揮発性液体を迅速に取り除くことを含む、コ
    ーティング形成方法。
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