JP2002346455A - 塗布ノズルおよびこれを用いた塗布装置 - Google Patents
塗布ノズルおよびこれを用いた塗布装置Info
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Abstract
の全域にわたってムラのない均一な厚さで塗布液を塗布
することが可能な塗布ノズルを提供することを課題とす
る。 【解決手段】 塗布液を被塗布基板上に吐出させる塗布
ノズルであって、水平方向に帯状に形成され、前記塗布
液が吐出されるスリットと、該スリットから傾斜して延
在する傾斜面を有し、吐出された塗布液を平坦化するノ
ズルリップ部とを具備し、前記傾斜面のプロピレングリ
コールモノメチルエーテルアセテートに対する接触角が
5〜40°である塗布ノズルにより上記課題を解決す
る。
Description
布液を塗布する塗布装置および塗布方法に関するもので
あり、詳しくは、大型のガラス基板やプラスチック基板
等の枚葉タイプの被塗布基板上に塗布液を均一かつ効率
的に塗布するための塗布装置および塗布方法に関するも
のである。
quid crystal display)用カラーフィルター等の大型ガ
ラス基板に塗布液を塗布する方式としては、スピン塗布
方式が多く採用されており、この方式には大気開放型と
密閉カップ式とがある。
いても、その塗布液の使用効率が10%程度と低いもの
であった。すなわち、残りの90%の塗布液は飛散して
しまい有効に再利用されないだけでなく、塗布装置周辺
に付着、乾燥、飛散して異物不良の原因にもなってい
た。また、被塗布基板の回転中心部と周辺部の塗布膜厚
がその中間部分に比べて厚くなりすぎるという欠点もあ
った。このため、例えば、塗布厚膜が数μm±3%の範
囲であることが要求される場合、スピン塗布方式により
形成した塗布膜をそのまま使用することが困難であり、
被塗布基板の回転中心部分と周辺部分との中間領域の塗
布膜厚が比較的均一な部分のみを使用せざるを得なかっ
た。このように、スピン塗布方式は、塗布液の使用量、
被塗布基板の有効利用等の点で満足のいくものではなか
った。
を解消して、枚葉タイプの被塗布基板上に塗布液の物性
等の影響を受けることなく安定した状態で均一な塗膜を
形成することのできる方式として、ダイ塗布方式やエク
ストルージョン塗布方式、ビード塗布方式が提案されて
いる(特願平6−524109号参照)。
は、例えば、被塗布基板上に塗布ノズルの直線上スリッ
トから塗布液を吐出し、これと同時に被塗布基板を一定
速度でスライドさせることにより、被塗布基板上に塗膜
を形成するものが挙げられる。このとき、塗布ノズルに
は、塗布液供給機構から連続して塗布液の供給が行わ
れ、塗布ノズルから吐出される塗布液の吐出量が一定に
保たれるようになっている。なお、被塗布基板上に塗膜
が形成されるとき、塗布ノズルと被塗布基板との間には
一定量のビードが形成され、そのうちの一定量が被塗布
基板上に塗布される。
布方法は塗布ノズルから吐出した塗布液がスリットに隣
接するノズルリップ側面に付着し易く、被塗布基板への
初期ビード形成の際、ノズル側面への周り込みが生じや
すい。このため、初期ビードの形成に際し、初期ビード
形成に本来必要とされる量よりも多めの量の塗布液を吐
出しなければならないことから、塗り始めの塗膜の膜厚
が正規の値から外れてしまい、不良部分が発生してしま
うという問題がある。
乾燥することにより、膜厚精度が劣ったり、縦方向のス
ジムラが発生したり、乾燥した塗布液が剥離し被塗布基
板に付着することによる異物不良が発生するおそれがあ
る等の問題も考えられる。このような問題を解決するた
めに塗布ノズル洗浄などの対策が採られているが、スル
ープットの低下、ノズルの洗浄性等の点で満足のいくも
のではなかった。
塗布液の周り込みや付着を抑えるために金属メッキを行
ったり、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)コー
ト等の表面処理を行うことも一案として考えられる。し
かしながら、金属メッキでは膜硬度および化学的安定性
の点で不充分であり、また、塗布ノズルの材料として多
く用いられているステンレス鋼との比較で濡れ性の差異
を付けるのが困難であり、メッキが剥がれやすくなった
り、あるいは従来の塗布液乾燥により縦方向のスジムラ
が発生し得るという問題がある。また、ノズルリップ部
のPTFE処理では、塗布液の表面自由エネルギーと比
較しノズルリップ部の表面自由エネルギーが小さすぎる
ためリップ部の濡れ性が著しく劣化し、ビードメニスカ
スのノズルリップとの接触点が不安定化し、その結果塗
布ムラを引き起こすおそれがある。
であり、ノズル洗浄の負担を軽減しつつ、被塗布基板の
全域にわたってムラのない均一な厚さで塗布液を塗布す
ることができる塗布ノズル、およびこれを用いた塗布装
置を提供することを課題とする。
決するためになされたものであり、塗布液を被塗布基板
上に吐出させる塗布ノズルであって、水平方向に帯状に
形成され、前記塗布液が吐出されるスリットと、該スリ
ットから傾斜して延在する傾斜面を有し、吐出された塗
布液を平坦化するノズルリップ部とを具備し、前記傾斜
面のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
トに対する接触角が5〜40°であることを特徴とす
る、塗布ノズルを提供する。
塗布ノズルに塗布液を供給する塗布液供給手段と、前記
塗布ノズルを被塗布基板に対向させた状態で前記塗布ノ
ズルと前記被塗布基板とを水平方向に相対移動させる塗
布用移動機構とを有してなることを特徴とする、塗布装
置を提供する。
これを用いた塗布装置の一例について具体的に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。塗布ノズル 本発明における塗布ノズルとは、塗布液を被塗布基板上
に吐出させるものであって、より好ましくは、塗布ノズ
ルを被塗布基板に対向させた状態で塗布ノズルと被塗布
基板とを水平方向に相対移動させる方式の塗布装置に用
いられるものである。
布液は、特に制限はなく、溶剤系感光性樹脂、水系感光
性樹脂、または、これらの感光性樹脂に顔料等の着色剤
を分散させた着色感光性樹脂、各種接着剤、保護膜等を
形成するための樹脂、各種インキ等を対象とすることが
できる。
能な被塗布基板としては、特に制限は無く、例えば、L
CDカラーフィルタ用のガラス基板等のような大面積基
板に対しても基板の全域にわたって均一な塗布膜を形成
することが出来る。
側面図を示す。図1に示される塗布ノズル10は、塗布
ノズル本体12と、スリット14と、ノズルリップ部1
6とを有する。塗布ノズル本体12は、塗布装置から供
給される塗布液をスリット14に供給可能に連通してな
る供給ポート18と、この供給ポートを通過する塗布液
を一時的に貯留するマニホールド20とを有する。これ
により、スリット14に塗布液が効率的に供給される。
この塗布ノズル本体12は、結果としてスリット14に
塗布液を供給するような構成であれば特に限定されず、
種々の構成のものが使用可能である。
口であり、水平方向に帯状に形成される。図1に示され
るスリット14は、塗布ノズル本体12の下端部に突出
させ、かつ塗布液供給ポート18と連通するように形成
される。これにより、水平方向に搬送される被塗布基板
上に塗布液を均等に吐出させることができる。
2からスリット14に向かってテーパー状に突出して形
成された部分であって、スリット14の外縁を形成する
平坦面16aと、この平坦面を介して傾斜して延在する
傾斜面16bとを有する。なお、本発明のノズルリップ
部16は少なくとも傾斜面16bを有していればよく、
平坦面16aを有していなくてもよい。
部の、塗布作業中における様子を示す。図2に示される
ように、スリット14から吐出された塗布液Aは、塗布
ノズル10と被塗布基板Bとを水平方向に相対移動させ
ることにより、ノズルリップ部の傾斜面16bによって
効率的に平坦化され、膜厚が均一化される。
ているステンレス鋼製のノズルリップでは、ノズル洗浄
の負担が大きく、また、被塗布基板の全域にわたってム
ラのない均一な厚さで塗布液を塗布することが困難であ
った。
斜面16bにおける、プロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート(以下、PGMEAという)に対す
る接触角を5〜40°、好ましくは5〜20°、より好
ましくは10〜15°、とした。すなわち、少なくとも
ノズルリップ傾斜面16bを上記範囲内の接触角を有す
る材料で形成する。これにより、ノズル洗浄の負担が軽
減されると同時に、被塗布基板の全域にわたってムラの
ない均一な厚さで塗布液を塗布することが可能になる。
なお、本発明における接触角は、図3に示されるよう
に、被膜が形成された基材22と、PGMEAの液滴2
4と、外気26との3相の接触点で液滴24に引いた接
線と基材22とのなす角のうち、液体を含む方の角度θ
をいうものとする。
越える場合には、表面自由エネルギーが小さすぎてしま
い、ノズルリップ部が塗布液で均一に濡れにくくなり、
塗布ムラが発生しやすくなる。一方、接触角が5°未満
の場合には、表面自由エネルギーが大きすぎてしまい、
ノズルリップ部傾斜面16bが塗布液で過度に濡れやす
くなり、ノズルリップ部側面に塗布液が周り込んだり、
付着したりし易くなる。このため、初期ビードが形成さ
れにくくなって塗布開始直後の膜が不均一になりやすい
とともに、塗布液が付着した塗布ノズルの洗浄が容易に
は行えなくなる。したがって、ノズルリップ部の表面を
上記接触角となるようにすることで、ノズルリップ部側
面への塗布液の付着しにくさと、塗布品質の両方を兼ね
そろえた塗布ノズルを得ることができる。そして、この
ようなノズルを用いることにより、被塗布基板の全域に
わたって、所望の膜厚を有した塗布品質の良い塗膜を形
成することができる。
こととしたのは、この溶剤は感光性樹脂の溶剤として多
く用いられている安全な溶剤であり、カラーフィルタを
主用途の一つとする本発明において、濡れ性を評価する
指標として最も適切であると考えたためである。
の接触角を有する材料としては、特に限定されるもので
はなく、上述した接触角測定方法に従い種々の材料を選
択することができる。
ップ傾斜面16bを金属窒化物、金属酸化物、および金
属シアノ化物からなる群より選択される少なくとも1種
で表面被覆することができる。これらの金属化合物は、
膜の硬度、加工性、表面処理膜厚の制御、化学的安定性
などに優れた特徴を持つことから、ノズルリップ部に好
適である。このような化合物の好ましい例としては、T
iN,CrN,TiO,TiCN,CrCNおよびそれ
らの組合せなどが挙げられるが、これに限定されず、前
記以外の金属の金属窒化物、金属酸化物、または金属シ
アノ化物であってもよい。また、このような表面被覆処
理は、スパッタリング、イオンプレーティングなどのP
VD法、CVD法、ディッピング、スプレー、ハケ塗
り、スピンコート等の既存のコーティング法により行う
ことができ、特に限定されるものでない。
ば、ノズルリップ傾斜面16bを高分子樹脂で表面被覆
処理することができる。好ましい高分子樹脂の例として
は、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエス
テル樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、およびそ
れらの組合せなどが挙げられる。また、このような表面
被覆処理は、ディッピング、スプレー、ハケ塗り、スピ
ンコート、蒸着重合法などで行うことができ、特に限定
されるものではない。
ステンレス鋼製のノズルリップを基材として、その傾斜
面16bとして上記接触角の材料がさらに表面被覆され
てなるものである。すなわち、本発明の塗布ノズルは、
既存のノズルリップを表面処理するだけで低コストでか
つ簡便に得ることができるという利点がある。この場
合、ノズルリップ平坦面16aのPGMEAに対する接
触角が5°未満となっている。これにより、高水準に加
工されたノズル先端の精度を保持するとともに、ノズル
リップ平坦面16aおよびノズルリップ傾斜面16bに
おける塗布液の濡れ性に差異をつけてノズルリップ16
bまで塗布液が上昇するのを抑え、ビード形状を安定化
することができる。なお、基材としてのノズルリップ
は、ステンレス鋼以外にも、超鋼、チタン、セラミック
ス等、種々の材料ですることができるが、PGMEAに
対する接触角が5°未満であるのが平坦面16aとノズ
ルリップ傾斜面16bとの濡れ性に差異が出るので好ま
しい。また、傾斜面16aのみならずノズルリップ16
の全体を上記接触角の材料で形成してもよい。なお、本
発明はこれに限定されず、例えば、ノズルリップ16全
体や、スリット14の内面にも表面処理を施し、所定の
接触角を付与する構成としてもよいのは勿論である。
概略側面図である。図4に示されるように、塗布装置3
0は、被塗布基板B上に塗布液Aを塗布するものであ
り、前述した塗布ノズル10を備えている。
4が、被塗布基板Bが載置されるステージ36のスライ
ド(移動)方向(図4の左右方向)と直交する方向(図
4の紙面に直交する方向)に延在するように配置され、
塗布液供給機構(図示せず)から供給される塗布液Aを
スリット14を介して下方に吐出することができるよう
になっている。
対する塗布ノズル10の水平状態を調整することが可能
なダイホルダ38に支持されている。ダイホルダ38
は、昇降機構42を介して支柱44に取り付けられてお
り、被塗布基板Bに対する塗布ノズル10の高さを任意
に調整することができるようになっている。なお、支柱
44は基台32上に固定されている。
介してステージ36上に載置されており、基板ホルダ4
0の上面にて真空吸着により保持されるようになってい
る。ここで、ステージ36は、エアースライドリニアモ
ータ(塗布用移動機構)34を介して基台32上にてス
ライド(移動)自在に設置されており、塗布ノズル10
のスリット14を被塗布基板Bに対向させた状態で塗布
ノズル10と被塗布基板Bとを水平方向に相対移動させ
ることができるようになっている。
布作業は以下のようにして行われる。まず、ステージ3
6上に配設された基板ホルダ40上にて真空吸着により
被塗布基板Bを保持するとともに、ステージ36上に配
設された被塗布基板Bの端部近傍に塗布ノズル10のス
リット14がくるようにステージ36の左右方向の位置
を調整する。なお、このとき、被塗布基板Bに対する塗
布ノズル10の平行度および高さはそれぞれダイホルダ
38および昇降機構42により調整される。
から塗布液を塗布ノズル10に連続して供給させなが
ら、塗布ノズル10のスリット14から下方に塗布液A
を吐出する。また、同時に、エアースライドリニアモー
タ34によりステージ36を水平方向(図4では右方
向)にスライドさせる。こうして、塗布液Aが被塗布基
板B上に均一にムラなく塗布される。その後、被塗布基
板Bの全面に亘って塗布液Aを塗布した後、エアースラ
イドリニアモータ34によりステージ36を図4の左方
向にスライドさせ、初期の位置へ戻す。
は、塗布ノズル10のスリット14が下方に向かって開
口した状態で固定されており、この塗布ノズル10に対
して(被塗布基板Bが固定された)基板ホルダ40が移
動して塗布を行うものであるが、本発明はこれに限定さ
れず、塗布ノズルと被塗布基板とを水平方向に相対移動
させることができるものであれば種々の構成が採用可能
である。例えば、スリット14が上方に向かって開口し
た状態で塗布ノズル10を固定し、(被塗布基板Bが保
持された)基板ホルダ40を移動するような構成であっ
てもよい。また、固定されている被塗布基板Bに対し
て、スリット14が下方に向かって開口した塗布ノズル
10が移動して塗布を行う構成でもよいし、あるいは固
定されている被塗布基板Bに対して、スリット14が上
方に向かって開口した塗布ノズル10が移動して塗布を
行うような構成であってもよい。
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
て、塗布状態および得られた塗布ノズルの評価方法は以
下の通りとした。 評価1:接触角の測定 まず、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ートに対する、塗布ノズル表面の接触角を測定するため
に、塗布ノズルとは別個に接触角測定用の板状試験片を
作製した。次いで、塗布ノズルを表面被覆する場合と同
様の方法により、被膜を形成した。得られた試験片につ
いて、接触角を接触角計CA−D型(協和界面科学株式
会社製)で測定した。
塗布基材に到達するまでの間、塗布液がスリット直下で
球状に溜まった状態となるが、これをビードという。こ
のビードが形成されやすいほど、定常時よりも多めの塗
布液が必要とされる塗布供給開始時において適量の塗布
液を供給することができ、直ちに均一な膜厚が得られる
という利点がある。そこで、このビードの形成のしやす
さを目視にて観察し、以下に示される○および×の2段
階で評価した。 ○:リップ側面への塗布液の付着(周り込み)が少なく
良好な結果であった。すなわち、ビードが形成されやす
かったことを意味する。 ×:塗液供給開始後ノズル側面へ周り込みが起きている
ため若干のタイムラグの後基板との間にビードが形成さ
れていた。すなわち、ビードが形成されにくかったこと
を意味する。
液が乾燥して付着していく。このため、安定して均質な
塗布作業を行うためには、定期的(例えば15分に1回
程度)に塗布ノズル表面を洗浄する必要がある。したが
って、塗布ノズル表面の洗浄を容易に行える程、生産効
率が高くなる。そこで、この塗布ノズル表面をPGME
Aにより洗浄した際の塗布液の除去のしやすさを、以下
に示される○および×の2段階で評価した。 ○:ノズルリップ部に塗布液の付着が少なく、ノズル洗
浄により容易に洗浄できるものであった。すなわち、塗
布液を短時間で除去できたことを意味する。 ×:ノズルリップ部への塗布液の付着状況を確認したと
ころ、塗布液が塗布ノズルリップ部にびっしりと付着し
て乾燥しており、ノズル洗浄を行ってもは容易に付着液
を取ることができなかった。すなわち、塗布液の除去に
長時間を要したことを意味する。
とにより塗布ムラがあるかどうかを、以下に示される
○、△および×の3段階で評価した。 ○:縦スジムラの発生など一切無く良好な塗膜を得るこ
とが出来た。 △:ノズルリップとビードメニスカスの接触点の不安定
性の影響が出始め、若干の膜厚変動があったがおおむね
良好な塗膜を得ることが出来た。 ×:ノズルリップとビードメニスカスの接触点の不安定
性の影響が極めて大きく、幅方向の膜厚変動が大きく良
好な塗膜を得ることが出来なかった。
される形状(スリットのサイズ:300mm×0.08
mm)の、市販される塗布ノズル(東洋刃物社製、商品
名;ダイヘッド、ステンレス鋼製)を用意した。このス
テンレス鋼製の塗布ノズルにイオンプレーティング法に
より厚さ2μmのCrN膜を形成して、表面被覆塗布ノ
ズルを得た。図4に示されている塗布装置に、表面被覆
塗布ノズルをセットするとともに、塗布液であるポジレ
ジスト(クラリアントジャパン(株)製、TFP−21
0K(5c.P.))を塗布液供給手段の所定のタンク
(図示せず)に充填した。一方、被塗布基板として、大
きさ300×400×0.7mmのガラス板を50枚用
意した。次に、連続塗工テストとして、50枚の全ての
被塗布基板に塗布液の塗布を行った。このとき、塗布乾
燥後の膜厚が1.0μmになるように塗布液供給レー
ト、塗布速度等のパラメータを設定した。連続塗工テス
トに関して、前述した評価1〜4を行った。結果を表1
に示す。
より厚さ2μmのTiN膜を形成させたこと以外は、実
施例1と同様にして、塗布液の塗布および評価1〜4を
行った。結果を表1に示す。
い、厚さ5μmのポリイミド膜を形成させたこと以外
は、実施例1と同様にして、塗布液の塗布および評価1
〜4を行った。結果を表1に示す。
厚さ20μmのポリイミド膜を形成させたこと以外は、
実施例1と同様にして、塗布液の塗布および評価1〜4
を行った。結果を表1に示す。
さ10μmのETFE(テトラフルオロエチレン−エチ
レン共重合体)を形成させたこと以外は、実施例1と同
様にして、塗布液の塗布および評価1〜4を行った。結
果を表1に示す。
ったこと以外は、実施例1と同様にして、塗布液の塗布
および評価1〜4を行った。結果を表1に示す。
厚さ15μmのPTFE(ポリテトラフルオロエチレ
ン)被膜を形成させたこと以外は、実施例1と同様にし
て、塗布液の塗布および評価1〜4を行った。結果を表
1に示す。
ルおよびこれを用いた塗布装置によれば、ノズル洗浄の
負担を軽減しつつ、被塗布基板の全域にわたってムラの
ない均一な厚さで塗布液を塗布することができる。
ある。
業中における様子を示す拡大図を示す。
る。
一例を示す概略側面図である。
Claims (9)
- 【請求項1】塗布液を被塗布基板上に吐出させる塗布ノ
ズルであって、 水平方向に帯状に形成され、前記塗布液が吐出されるス
リットと、 該スリットから傾斜して延在する傾斜面を有し、吐出さ
れた塗布液を平坦化するノズルリップ部とを具備し、 前記傾斜面のプロピレングリコールモノメチルエーテル
アセテートに対する接触角が5〜40°であることを特
徴とする、塗布ノズル。 - 【請求項2】前記接触角が5〜20°である、請求項1
に記載の塗布ノズル。 - 【請求項3】前記塗布ノズルを被塗布基板に対向させた
状態で前記塗布ノズルと前記被塗布基板とを水平方向に
相対移動させる方式の塗布装置に用いられるものであ
る、請求項1または2に記載の塗布ノズル。 - 【請求項4】前記ノズルリップ部の傾斜面が、金属窒化
物、金属酸化物、および金属シアン化物からなる群より
選択される少なくとも1種で形成されている、請求項1
〜3のいずれか一項に記載の塗布ノズル。 - 【請求項5】前記金属窒化物、金属酸化物、および金属
シアン化物が、TiN、CrN、TiO、TiCN、お
よびCrCNからなる群より選択される少なくとも1種
である、請求項4に記載の塗布ノズル。 - 【請求項6】前記ノズルリップ部の傾斜面が高分子樹脂
で形成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載
の塗布ノズル。 - 【請求項7】前記高分子樹脂が、ポリプロピレン樹脂、
ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹
脂、およびポリイミド樹脂からなる群より選択される少
なくとも1種である、請求項6に記載の塗布ノズル。 - 【請求項8】前記ノズルリップ部が、前記スリットの外
縁を形成する平坦面を有し、該平坦面を介して、前記傾
斜面が延在してなり、かつ、 前記ノズルリップの平坦面のプロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテートに対する接触角が5°未満で
ある、請求項1〜7のいずれか一項に記載の塗布ノズ
ル。 - 【請求項9】請求項1〜8のいずれか一項に記載される
塗布ノズルと、 前記塗布ノズルに塗布液を供給する塗布液供給手段と、 前記塗布ノズルを被塗布基板に対向させた状態で前記塗
布ノズルと前記被塗布基板とを水平方向に相対移動させ
る塗布用移動機構とを有してなることを特徴とする、塗
布装置。
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