JPH081696U - スイッチキャビネットのフレームに用いられる中空成形体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 横断面を著しく単純化し、１つの断裁片から
の製造をも可能にし、しかも良好な当接性およびシール
性を維持する。 【解決手段】 互いに直交した２つの成形体面１１，１
２が固定収容部２０，２１を備えていて、キャビネット
内側に向けられており、両成形体面１１，１２が外側で
当接脚部に移行しており、該当接脚部が、対応する成形
体面に対して直角に位置していて、互いに交差する方向
に向けられており、中空成形体１０が、前記両当接脚部
の間で、該当接脚部に結合された閉鎖壁によって閉鎖さ
れており、少なくとも一方の当接脚部が当接区分１３，
１４として、内室の方に向かって直角に延びる移行区分
１７，１８を介して、結合区分１５として形成された閉
鎖壁に移行している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、スイッチキャビネットのフレームに用いられる中空成形体であって 、互いに直交した２つの成形体面が、固定収容部を備えていて、キャビネット内 側に向けられており、前記両成形体面が外側で当接脚部に移行しており、該当接 脚部が、対応する成形体面に対して直角に位置していて、互いに交差する方向に 向けられており、中空成形体が、前記両当接脚部の間で、該当接脚部に結合され た閉鎖壁によって閉鎖されており、しかも一方の当接脚部が当接区分として、前 記閉鎖壁に一体に移行している形式のものに関する。

【０００２】

【従来の技術】

このような形式の公知の中空成形体では、閉鎖壁が別個の部分として構成され ており、この部分は両長辺で折り曲げられた固定フランジを保持している。折り 曲げられた当接脚部を備えた両成形体面は第２の部分を形成しており、この第２ の部分は閉鎖壁を形成する部分と結合されて中空成形体を形成する。この場合に 、閉鎖壁に設けられた固定フランジは当接脚部の内側に当て付けられて、この当 接脚部と結合される。

【０００３】 このような中空成形体の製造は２つの別個の部分を必要とする。これらの部分 は複数の作業行程で製造されて、さらに別の作業行程で互いに結合される。した がって、このように製造される中空成形体は高価となる。

【０００４】 ドイツ連邦共和国特許第３３４４５９８号明細書に開示されているように、中 空成形体を唯一つの断裁片から製造することも知られている。フレームの並設と 、キャビネット扉および後壁の密な閉鎖とを可能にする目的で、中空成形体の外 側には当接ウェブもしくはシールウェブが必要となる。当接ウェブもしくはシー ルウェブは本来の中空成形体から突出した成形脚部として構成されている。した がって、このような成形脚部を備えた中空成形体の製造は、中空成形体の各区分 の部分的な重畳を有する多数の屈曲成形部を必要とする。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の課題は、冒頭で述べた形式の中空成形体を改良して、横断面が著しく 単純化されていて、１つの断裁片からも製造可能であり、それにもかかわらず公 知の中空成形体のような当接可能性およびシール可能性が提供されているような 中空成形体を提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この課題を解決するために本考案の構成では、少なくとも一方の当接区分が、 内室の方に向かって直角に延びる移行区分を介して、結合区分として形成された 閉鎖壁に移行しているようにした。

【０００７】

【考案の効果】

本考案によれば、一方の当接区分だけが結合区分と一体に結合されている場合 には、中空成形体を１つの断裁片から製造することもできる。この場合、他方の 当接区分は公知の形式で結合区分の端区分と結合されている。また両当接区分が 、結合区分と一体に結合されている場合には、もはやウェブの突設されていない 完全に閉じた中空成形体が得られる。それにもかかわらず、並設可能性とシール 可能性とが当接区分を介して与えられている。この場合でも、中空成形体は１つ の断裁片から製造され得る。この場合、端区分は結合区分の範囲でオーバラップ して、互いに結合されていると有利である。

【０００８】 当接区分を極めて良好にカバーできるようにするために本考案の構成では、少 なくとも一方の当接区分が、内室の方に向かって直角に延びる移行区分を介して 結合区分に移行している。これにより、外縁部の範囲には、この場所で互いに当 接する側壁およびキャビネット扉または後壁のための極めて大きなスペースが得 られる。

【０００９】 結合区分の構成は、結合区分が移行区分の端部を平らな閉鎖壁として互いに結 合するか、または結合区分が、互いに直交している２つの部分区分を有して、該 部分区分が、当接脚部に対して内方にずらされた外縁部を形成するように実施さ れていてよい。

【００１０】 取付け具のための結合可能性は、成形体面が、同一の固定収容部の同一の列を 備えていて、両固定収容部が、両成形体面によって形成された内縁部に対して等 しい距離を有していることにより得られる。この場合に本考案の別の有利な構成 では、中空成形体の前記内縁部が斜めに面取りされており、この斜めに面取りさ れた区分に、固定収容部、有利には一列の固定収容部の列が加工成形されている 。

【００１１】 本考案のさらに別の有利な構成では、当接区分が、少なくとも数個の固定収容 部を備えており、該固定収容部が、当接区分に対して平行に延びる成形体面の固 定収容部と整合している。これにより、単純なねじ結合を用いて隣接し合うフレ ームを互いに結合することができる。

【００１２】 結合区分が端区分に移行しており、この端区分が、この端区分に面した対応す る当接区分の内面に接触していて、該当接区分と結合されており、該当接区分と 前記端区分とが、固定収容部を備えており、中空成形体が１つの断裁片から曲げ 加工されて製造されているか、または両当接区分が、それぞれ結合区分と一体に 結合されており、両結合区分が、互いにオーバラップして互いに結合されている と、中空成形体を１つの断裁片から簡単に製造することができる。

【００１３】 両当接区分が、共通の結合区分と一体に結合されていると、別の製造法が可能 となり、この場合、中空成形体は押出しプレス成形体として製造される。

【００１４】

【考案の実施の形態】

以下に、本考案の実施の形態を図面につき詳しく説明する。

【００１５】 図１に示した中空成形体１０では、両成形体面１１，１２が内縁部２５を形成 している。この内縁部２５は、スイッチキャビネットのためのフレームの組立て 時にキャビネット内室に向けられる。両成形体面１１，１２には、同一の固定収 容部２０，２１の同一の列が加工成形されている。これらの固定収容部２０，２ １は内縁部２５に対して等しい距離で位置している。これによって、取付け具を スイッチキャビネットに収納する目的で、２つの方向において充分な固定可能性 が与えられている。成形体面１１は当接区分１３を形成するために直角に折り曲 げられており、それに対して成形体面１２は当接区分１４を形成するために直角 に折り曲げられ、さらに、直角に内方に向けられた移行区分１７を介して、閉鎖 壁として働く結合区分１５に一体に移行している。結合区分１５は端区分１６に 移行しており、この端区分１６は当接区分１３の内面に接触していて、この当接 区分１３と結合されている。当接区分１４は複数の固定収容部２３を備えており 、これらの固定収容部２３は成形体面１１に設けられた固定収容部２０と整合し ている。当接区分１３と端区分１６とは同じく固定収容部を備えていてもよいの で、隣接し合う２つのフレームが、重なり合わされた２つの当接区分１３を介し て互いに直接にねじ締結され得る。当接区分１４はキャビネット扉のシールスト リップと共にシールウェブとして使用され得る。しかし、シールストリップは当 接区分１４と結合されていてもよい。

【００１６】 内縁部２５に対角線方向で向かい合って位置する外縁部の範囲では、中空成形 体１０が自由となっているので、折り曲げられた縁部を備えた側壁と、キャビネ ット扉と、後壁とは、互いに当接した結合を得るための充分なスペースを得る。

【００１７】 中空成形体１０は１つの断裁片から打抜き・曲げ加工部分として製造される。 曲げ加工の前に、固定収容部２０，２１，２３が打抜き加工される。当接区分１ ３と端区分１６とは付加的に互いに溶接され得る。

【００１８】 図２に示した第２実施例では、両当接区分１３，１４が、それぞれ直角に内方 に向けられた移行区分１７，１８を介して結合区分１５に移行している。両結合 区分１５は重なり合って位置していて、たとえば溶接により互いに結合されてい る。両当接区分１３，１４は固定収容部２２，２３を備えており、これらの固定 収容部２２，２３は中空成形体１０の成形体面１１，１２に設けられた固定収容 部２０，２１と整合している。当接区分１３，１４は隣接し合うフレームを並設 するために簡単に使用され得る。このためには、単純なねじ結合を用いることが できる。

【００１９】 図３に示した第３実施例におけるように、中空成形体１０は押出しプレス成形 体としても製造され得る。この場合、互いに直交して位置する２つの部分区分１ ５．１，１５．２から成る結合区分１５は外縁部２４を形成しており、この外縁 部２４は当接区分１３，１４に対して内方にずらされている。

【００２０】 全ての実施例において、内縁部２５は斜めに面取りされていてもよい。斜めに 面取りされた区分は成形体面１１，１２と同じ固定収容部の別の同一列を備えて いてもよい。中空成形体１０の当接区分１３，１４に設けられた固定収容部２２ ，２３の横断面積が中空体面１１，１２に設けられた固定収容部２０，２１の横 断面積よりも小さく形成されていると、成形体面１１，１２の固定収容部２０， ２１を通じて固定手段を挿入して、隣接し合うフレームの重なり合った当接区分 １３；１４を互いにねじ締結することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例による中空成形体を示す斜
視図である。

【図２】本考案の第２実施例による中空成形体を示す斜
視図である。

【図３】本考案の第３実施例による中空成形体を示す斜
視図である。

【符号の説明】

１０ 中空成形体、 １１，１２ 成形体面、 １３，
１４ 当接区分、 １５ 結合区分、 １５．１，１
５．２ 部分区分、 １６ 端区分、 １７，１８ 移
行区分、 ２０，２１，２２，２３ 固定収容部、 ２
４ 外縁部、 ２５ 内縁部

Claims (10)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 スイッチキャビネットのフレームに用い
   られる中空成形体であって、互いに直交した２つの成形
   体面が、固定収容部を備えていて、キャビネット内側に
   向けられており、前記両成形体面が外側で当接脚部に移
   行しており、該当接脚部が、対応する成形体面に対して
   直角に位置していて、互いに交差する方向に向けられて
   おり、中空成形体が、前記両当接脚部の間で、該当接脚
   部に結合された閉鎖壁によって閉鎖されており、しかも
   一方の当接脚部が当接区分として、前記閉鎖壁に一体に
   移行している形式のものにおいて、少なくとも一方の当
   接区分（１３，１４）が、内室の方に向かって直角に延
   びる移行区分（１７，１８）を介して、結合区分（１
   ５）として形成された閉鎖壁に移行していることを特徴
   とする、スイッチキャビネットのフレームに用いられる
   中空成形体。
2. 【請求項２】 結合区分（１５）が、前記移行区分（１
   ７，１８）の両端部を平らな閉鎖壁として互いに結合し
   ている、請求項１記載の中空成形体。
3. 【請求項３】 結合区分（１５）が、互いに直交してい
   る２つの部分区分（１５．１，１５．２）を有してお
   り、該部分区分が、当接脚部（１３，１４）に対して内
   方にずらされた外縁部（２４）を形成している、請求項
   １記載の中空成形体。
4. 【請求項４】 成形体面（１１，１２）が、同一の固定
   収容部（２０，２１）の同一の列を備えており、両固定
   収容部が、両成形体面（１１，１２）によって形成され
   た内縁部（２５）に対して等しい距離を有している、請
   求項１から３までのいずれか１項記載の中空成形体。
5. 【請求項５】 中空成形体の前記内縁部が、斜めに面取
   りされており、この斜めに面取りされた区分に、一列の
   固定収容部が加工成形されている、請求項１から４まで
   のいずれか１項記載の中空成形体。
6. 【請求項６】 当接区分（１３，１４）が、少なくとも
   数個の固定収容部（２２，２３）を備えており、該固定
   収容部が、当接区分（１３，１４）に対して平行に延び
   る成形体面（１１，１２）の固定収容部（２０，２１）
   と整合している、請求項４または５記載の中空成形体。
7. 【請求項７】 結合区分(１５)が端区分（１６）に移行
   しており、該端区分が、該端区分に面した対応する当接
   区分（１３）の内面に接触していて、該当接区分（１
   ３）と結合されており、該当接区分（１３）と前記端区
   分（１６）とが、固定収容部を備えており、中空成形体
   （１０）が１つの断裁片から曲げ加工されて製造されて
   いる、請求項１から６までのいずれか１項記載の中空成
   形体。
8. 【請求項８】 両当接区分（１３，１４）が、それぞれ
   結合区分（１５）と一体に結合されており、両結合区分
   (１５)が、互いにオーバラップして、かつ互いに結合さ
   れている、請求項１から６までのいずれか１項記載の中
   空成形体。
9. 【請求項９】 両当接区分（１３，１４）が、共通の結
   合区分（１５）と一体に結合されており、中空成形体
   （１０）が、押出しプレス成形体として製造されてい
   る、請求項１から８までのいずれか１項記載の中空成形
   体。
10. 【請求項１０】 両当接区分（１３，１４）に設けられ
    た固定収容部（２２，２３）の横断面積が、中空体面
    （１１，１２）に設けられた固定収容部（２０，２１）
    の横断面積よりも小さく形成されている、請求項１から
    ９までのいずれか１項記載の中空成形体。