JP3534936B2 - アルミボックス - Google Patents
アルミボックスInfo
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Description
する。すなわち、内部に種々の物品を収納して保管,運
搬する、アルミボックスに関するものである。 【0002】 【従来の技術】図3,図4は、この種従来例のアルミボ
ックスを示し、図3の(1)図は外観斜視図、図3の
(2)図は分解斜視図であり、図4は要部の縦断面図で
ある。これらの図面にも示したように、この種従来例の
アルミボックスは、前後,左右の4面・4枚の各サイド
パネル1,2,3,4とフロアパネル5とで本体部を構
成し、この本体部の開放された上面がリッドLにて開閉
可能となっていた。そして、この種従来例のアルミボッ
クスは、各々平板状をなし折曲箇所等も存しないサイド
パネル1,2,3,4やフロアパネル5が用いられると
共に、これらが、4隅の各縦コーナー部に縦に配される
4本のピラー6や、周隅部に配される略台座枠状のフロ
ア型材7等を介し、スポット溶接にて一体的に組付けら
れていた。又、図4に示したように、サイドパネル1,
2,3,4やフロアパネル5と、ピラー6やフロア型材
7との当接,スポット溶接P箇所付近、つまりそれぞれ
の端縁間の境目について、シーリング材Sが縦,横にわ
たり全周的に塗布され,介装されていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来例にあっては、次の問題が指摘されていた。第1
に、シーリング材Sの塗布は、直線的かつ均一に実施す
ることを要するので、一般的にその塗布作業が容易でな
く、更にシーリング材Sは、塗布された後に自然硬化の
ための時間を要する。そして、この種従来例のアルミボ
ックスにあっては、このようなシーリング材Sの塗布,
介装箇所が縦,横にわたると共に数が多く、位置的にも
シーリング材Sを塗布,介装しにくかった。このよう
に、シーリング材Sの塗布,介装作業に手間取り、もっ
てこの種従来例のアルミボックスは、製作時の作業性が
悪く長時間の作業時間を要する、という問題が指摘され
ていた。 【0004】第2に、この種従来例のアルミボックス
は、4面・4枚のサイドパネル1,2,3,4、フロア
パネル5,4本のピラー6,フロア型材7等を、スポッ
ト溶接Pにて組付けることにより構成されていた。そこ
で、その組付け工数がかさみ、もってこの面からも、こ
の種従来例のアルミボックスは、製作時の作業性が悪く
長時間の作業時間を要する、という問題が指摘されてい
た。 【0005】第3に、図4に示したように、各サイドパ
ネル1,2,3,4やフロアパネル5と、フロア型材7
や各ピラー6との当接,スポット溶接P箇所は、一端側
の境目にシーリング材Sが塗布,介装されると共に、他
端側の境目が外部Aに露出していた。そこで、外部Aと
シーリング材S間の水の浸入経路が直線的で短く、外部
Aから水が浸入しやすいという指摘があった。このよう
に、この種従来例のアルミボックスにあっては、シール
性・気密性・防水性に問題が指摘されていた。 【0006】第4に、落下等により外部荷重を受けた場
合に、各サイドパネル1,2,3,4、特にフロアパネ
ル5が損傷,屈曲,変形等しやすく、もって、内部Bに
収納された物品に悪影響を及ぼすことがあった。 【0007】本発明は、このような実情に鑑み、上記従
来例の課題を解決すべくなされたものであって、サイド
パネルの下側周端部とフロアパネルの縦折曲周端部間を
当接,スポット溶接すると共に、その上下にそれぞれシ
ーリング材を配し、かつ、サイドパネルの下側周端部よ
り上とフロア型材の縦周延出部間を当接,スポット溶接
すると共に、フロアパネルの縦折曲周端部の内側寄りと
フロア型材の折曲された横周延出部間を、当接,スポッ
ト溶接した構造を採用してなる。もって本発明は、第1
に、シーリング材の塗布,介装が容易であり、第2に、
簡単な構成よりなり、第3に、シール性・気密性・防水
性も向上し、第4に、更に剛性・強度面にも優れてな
る、アルミボックスを提案することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】この目的を達成する本発
明の技術的手段は、次のとおりである。すなわち、この
アルミボックスは、内部Bに種々の物品を収納して保
管,運搬する。そして、このアルミボックスは、折曲加
工されて4面を形成し側端どうしが無端状に接合された
角筒状のサイドパネル8と、該サイドパネル8上を開閉
可能なリッドLと、下方にフランジ状に折曲加工された
縦折曲周端部10を備えたフロアパネル9と、次のフロ
ア型材16と、を有してなる。該フロア型材16は、該
サイドパネル8の下側周端部11の下端および該フロア
パネル9の縦折曲周端部10の下端が、塗布され溜めら
れたシーリング材Sに上方から当て込まれる周溝部12
が形成されると共に、該周溝部12の外側から更に縦上
方に延出された縦周延出部13が形成され、更に、該周
溝部12下付近から横内方に突設された後に縦上方に折
曲され更に端部15が横内方に折曲された横周延出部1
4が形成されてなる。該フロア型材16の縦周延出部1
3は、下側周端部11より若干上位のサイドパネル8と
当接するまで、面一に延出立設されている。又、該フロ
ア型材16の横周延出部14は、内部上部に空間17を
形成しつつ途中に折曲や迂回箇所が形成されている。該
サイドパネル8の下側周端部11と該フロアパネル9の
縦折曲周端部10との間、および、該サイドパネル8の
下側周端部11の若干上位と該フロア型材16の縦周延
出部13との間、更に、該フロアパネル9の縦折曲周端
部10より若干内側寄りと該フロア型材16の横周延出
部14の端部15との間、がそれぞれ、当接されると共
にスポット溶接Pされている。かつシーリング材Sが、
該サイドパネル8の下側周端部11と該フロアパネル9
の縦折曲周端部10との間の当接箇所上の境目の直交箇
所に、全周にわたり一本の環状に塗布,介装されてい
る。そこで、該サイドパネル8の下側周端部11と、該
フロアパネル9の縦折曲周端部10との当接箇所が、相
互の直交箇所に配された上位の該シーリング材Sと、相
互の下端に配された前述した下位のシーリング材Sと
で、上下で2重にシールされていること、を特徴とす
る。 【0009】このように、このアルミボックスは、角筒
状のサイドパネル8と、サイドパネル8上のリッドL
と、縦折曲周端部10を備えたフロアパネル9と、周溝
部12や縦周延出部13や折曲された横周延出部14を
備えたフロア型材16と、を有してなる。そして、サイ
ドパネル8の下側周端部11とフロアパネル9の縦折曲
周端部10との間を、当接,スポット溶接Pしてなると
共に、その上位に塗布,介装されたシーリング材Sと、
その下位が当て込まれる周溝部12のシーリング材Sと
で、その上下をシールしてなる。 又、サイドパネル8
の下側周端部11上とフロア型材16の縦周延出部13
間を、当接,スポット溶接Pしてなると共に、フロアパ
ネル9の縦折曲周端部10の内側寄りとフロア型材16
の折曲された横周延出部14の端部15との間を、当
接,スポット溶接Pしてなる。そして、このアルミボッ
クスは、リッドLを開閉することにより内部Bに物品を
収納して、保管,運搬される。そこで第1に、このアル
ミボックスでは、縦方向のシーリング材Sが廃止され、
しかも、この横方向のシーリング材Sは、サイドパネル
8の下側周端部11とフロアパネル9の縦折曲周端部1
0との間の当接箇所上に、一本の環状に塗布,介装され
ると共に、これらの下端が当て込まれるフロア型材16
の周溝部12に、塗布され溜められている。このよう
に、位置的にも直交箇所や周溝部12を対象とするの
で、シーリング材Sの塗布,介装,溜め込みが容易であ
る。第2に、このアルミボックスは、サイドパネル8と
フロアパネル9とフロア型材16とを、当接,スポット
溶接Pにて組付けると共に、シーリング材Sを塗布しリ
ッドLを付設してなり、簡単な構成よりなる。第3に、
このアルミボックスでは、縦方向のシールが存在しない
と共に、シーリング材Sが、サイドパネル8の下側周端
部11と、フロアパネル9の縦折曲周端部10との間の
当接箇所の上下に配され、2重のシールが実施されてい
る。更に、外部Aからサイドパネル8とフロア型材16
間を経由してシーリング材Sに至る水の浸入経路が長
く、又、外部Aからフロアパネル9とフロア型材16間
を経由してシーリング材Sに至る水の浸入経路には、途
中に空間17,折曲,迂回箇所等が形成されており、水
の浸入経路は極めて長い。そこでこのアルミボックス
は、外部Aに対する内部Bのシール性・気密性・防水性
に優れている。第4に、サイドパネル8の下側周端部1
1とフロアパネル9の縦折曲周端部10とが、当接,ス
ポット溶接Pされると共に、このような当接,スポット
溶接P箇所は、フロア型材16にて全体的に下側から覆
われ保護されている。特に、下端が周溝部12で受けら
れており、しかも、フロア型材16の横周延出部14に
は、折曲や空間17が形成されている。そこで、このア
ルミボックスは全体的な剛性・強度に優れている。 【0010】 【発明の実施の形態】以下本発明を、図面に示すその発
明の実施の形態に基づいて、詳細に説明する。図1,図
2は、本発明の実施の形態の説明に供し、図1は要部の
縦断面図、図2は全体の分解斜視図である。 【0011】このアルミボックスは、内部Bに種々の物
品を収納して保管,運搬するものであり、サイドパネル
8とフロアパネル9と蓋たるリッドLと、を備えてな
る。すなわち、このアルミボックスは、アルミニウムや
ジュラルミン等のアルミ合金製よりなり、箱状をなし、
内部Bに機器,機材,部品,医療品,貴重品,食品,そ
の他の物品が収納される。そして、サイドパネル8とフ
ロアパネル9とで本体部を構成し、この本体部の開放さ
れた上面が、リッドLにて開閉可能となっている。リッ
ドLは、サイドパネル8の一面上にヒンジにて取付けら
れるか、又は、サイドパネル8上とは分離可能で上方よ
り被せられるようになっており、適宜、閉鎖状態の固定
用のキャッチ金具が付設されている。サイドパネル8
は、折曲加工されて4面を形成する一体成形品よりな
り、側端どうしが無端状に接合され、もって角筒状をな
す。図示例のサイドパネル8は、1枚のアルミ平板を各
コーナーでそれぞれ90度ずつ内側に、プレス等により
折曲加工すると共に、縦の継ぎ目たる両側端を突き合わ
せてラップさせ、かつ図示例のスポット溶接Pを始め,
その他の溶接,リベット締め,折曲してかしめるヘミン
グ加工,接着等にて、接合してなる。次にフロアパネル
9は、アルミ平板の周端部を、下方に直角にフランジ状
に折曲加工した縦折曲周端部10を備え、もって、サイ
ドパネル8の内部に見合った広さよりなる。 【0012】そして次に、このアルミボックスはフロア
型材16を有してなる。すなわち、このようなサイドパ
ネル8の下側周端部11の下端およびフロアパネル9の
縦折曲周端部10の下端が、溜められたシーリング材S
に上方から当て込まれる周溝部12が形成されると共
に、周溝部12の外側から更に縦上方に延出された縦周
延出部13が形成され、更に、周溝部12下付近から横
内方に突設された後に縦上方に折曲され更に端部15が
横内方に折曲された横周延出部14が形成された、フロ
ア型材16を有してなる。 【0013】フロア型材16について、更に詳述する。
フロア型材16は、同一縦断面の略台座状に形成された
例えばアルミ押出材よりなり、継ぎ目たる両端縁が一体
的にスポット溶接P等にて接合されている。フロア型材
16の周溝部12は、予め当接,スポット溶接Pされた
サイドパネル8の下側周端部11の下端と、フロアパネ
ル9の縦折曲周端部10の下端とが、上方から当て込ま
れ嵌入されるに足る幅と深さを備えてなる。そして、こ
のような縦の周溝部12内には、予めシーリング材Sが
塗布され溜められており、シーリング材Sとしてはシリ
コンやゴム系のものが使用される。次に、フロア型材1
6の縦周延出部13は、周溝部12の外側から面一に上
方に延出立設されてなる。又、フロア型材16の横周延
出部14は、周溝部12下付近から内側上部に空間17
を形成しつつ直角に折曲形成され、端部15が横内方に
水平に折曲されてなる。 【0014】又、このアルミボックスにあっては、この
ようなサイドパネル8の下側周端部11とフロアパネル
9の縦折曲周端部10との間、および、サイドパネル8
の下側周端部11の若干上位とフロア型材16の縦周延
出部13との間、更に、フロアパネル9の縦折曲周端部
10より若干内側つまり中央寄りとフロア型材16の横
周延出部14の端部15との間、がそれぞれ当接され、
かつスポット溶接Pされてなる。そしてシーリング材S
が、サイドパネル8の下側周端部11とフロアパネル9
の縦折曲周端部10との間の当接箇所上の境目・分かれ
目に、全周にわたり塗布,介装されている。 【0015】さてそこで、このアルミボックスは、次の
ステップを辿り製作される。まず、サイドパネル8の下
側周端部11とフロアパネル9の縦折曲周端部10と
を、当接すると共にスポット溶接Pを実施する。これと
共に、フロア型材16の周溝部12に、シーリング材S
を塗布して溜めておく。それから、当接,スポット溶接
Pされたサイドパネル8の下側周端部11の下端と、フ
ロアパネル9の縦折曲周端部10の下端とを、このフロ
ア型材16の周溝部12に嵌入することにより、周溝部
12内に塗布され溜められたシーリング材Sの中に当て
込む。 【0016】そして、サイドパネル8の下側周端部11
の若干上位と、フロア型材16の縦周延出部13とを、
当接させると共にスポット溶接Pを実施する。又、フロ
アパネル9の縦折曲周端部10より若干内側つまり中央
寄りと、フロア型材16の横周延出部14の端部15と
を、当接させると共にスポット溶接Pを実施する。しか
る後、シーリング材Sを、サイドパネル8の下側周端部
11とフロアパネル9の縦折曲周端部10との間の当接
箇所上、つまり両者の境目・分かれ目上に、全周にわた
り塗布,介装する。そして、リッドLをサイドパネル8
上に配することにより、このアルミボックスは製作され
る。 【0017】本発明は、以上説明したように構成されて
いる。そこで以下のようになる。このアルミボックス
は、角筒状のサイドパネル8と、サイドパネル8上のリ
ッドLと、縦折曲周端部10を備えたフロアパネル9
と、周溝部12や縦周延出部13や横周延出部14を備
えたフロア型材16と、を有してなる。そして、サイド
パネル8の下側周端部11とフロアパネル9の縦折曲周
端部10間を、当接,スポット溶接Pしてなると共に、
その上位に塗布,介装されたシーリング材Sと、その下
位が当て込まれるフロア型材16の周溝部12のシーリ
ング材Sとで、上下をシールしてなる。 【0018】又、サイドパネル8の下側周端部11上
と、フロア型材16の縦周延出部13間を、当接,スポ
ット溶接Pしてなると共に、フロアパネル9の縦折曲周
端部10の内側寄りと、フロア型材16の横周延出部1
4の端部15間を、当接,スポット溶接Pしてなる。そ
して、このアルミボックスは、リッドLを開閉すること
により、内部Bに物品を収納して保管,運搬される。さ
てそこで、このアルミボックスは、次の第1,第2,第
3,第4のようになる。 【0019】第1に、このアルミボックスでは、縦のピ
ラー6(図3を参照)が廃止されているので、縦方向に
塗布されるシーリング材Sが廃止されている。そしてシ
ーリング材Sは、サイドパネル8の下側周端部11とフ
ロアパネル9の縦折曲周端部10との間の当接箇所上
に、一本の環状に塗布,介装されると共に、これらの下
端が当て込まれるフロア型材16の周溝部12に、塗布
され溜められている。このように、シーリング材Sの塗
布,介装箇所が削減されると共に、更に、位置的にも、
直交箇所や周溝部12を対象とするので、シーリング材
Sの塗布,介装,溜め込みが容易である。 【0020】第2に、このアルミボックスは、サイドパ
ネル8が一体の筒状をなすと共に、ピラー6(図3を参
照)は廃止されている。そして、サイドパネル8とフロ
アパネル9とフロア型材16とを、当接,スポット溶接
Pにて組付けると共に、シーリング材Sを塗布等し、リ
ッドLを付設してなる。このように、このアルミボック
スは簡単な構成よりなり、部品点数も少ない。 【0021】第3に、このアルミボックスでは、サイド
パネル8が筒状に一体化されており、縦の4本のピラー
6が存在しないので、縦方向のシールが存在しない。こ
れと共にシーリング材Sが、サイドパネル8の下側周端
部11と、フロアパネル9の縦折曲周端部10との間の
当接箇所の上下に配され、もって2重のシールが実施さ
れている。更に、外部Aからサイドパネル8とフロア型
材16間を経由してシーリング材Sに至る水の浸入経路
が長く、又、外部Aからフロアパネル9とフロア型材1
6間を経由してシーリング材Sに至る水の浸入経路に
は、途中に空間17,折曲,迂回箇所等が形成されてお
り、水の浸入経路は極めて長い。そこでこのアルミボッ
クスは、外部Aに対する内部Bのシール性・気密性・防
水性に優れている。 【0022】第4に、このアルミボックスでは、サイド
パネル8の下側周端部11とフロアパネル9の縦折曲周
端部10とが、当接,スポット溶接Pされると共に、こ
のような当接,スポット溶接P箇所は、フロア型材16
にて全体的に下側から覆われ保護されている。特に、こ
のような当接,スポット溶接P箇所の下端は、周溝部1
2で受けられており、しかも、フロア型材16の横周延
出部14には、折曲や空間17が形成されている。そこ
で、このアルミボックスは全体的な剛性・強度に優れて
おり、落下等により外部荷重を受けた場合、外部荷重は
まずフロア型材16に作用し、もってフロア型材16が
損傷,屈曲,変形等することはあっても、サイドパネル
8特にフロアパネル9の損傷,屈曲,変形等は防止され
る。 【0023】 【発明の効果】本発明に係るアルミボックスは、以上説
明したように、サイドパネルの下側周端部とフロアパネ
ルの縦折曲周端部間を当接,スポット溶接してなると共
に、その上下にそれぞれシーリング材を配し、かつ、サ
イドパネルの下側周端部上とフロア型材の縦周延出部間
を当接,スポット溶接してなると共に、フロアパネルの
縦折曲周端部の内側寄りとフロア型材の折曲された横周
延出部間を当接,スポット溶接してなる構造を採用した
ことにより、次の効果を発揮する。 【0024】第1に、位置的にシーリング材の塗布,介
装も容易である。すなわち、このアルミボックスにおい
ては、縦方向のシーリング材が廃止されると共に、シー
リング材は、サイドパネルの下側周端部とフロアパネル
の縦折曲周端部との上に、環状に塗布,介装されると共
に、それらの下端が当て込まれる周溝部に塗付され溜め
られている。そこで、前述したこの種従来例に比し、シ
ーリング材の塗布,介装箇所が直交箇所や周溝部を対象
とするので、位置的にもシーリング材の塗布,介装,溜
め込み等が容易である。もって、このアルミボックス
は、シーリング材の塗布,介装作業に手間取らず、製作
時の作業性が向上し、作業時間も短縮される。 【0025】第2に、構成が簡単である。すなわち、こ
のアルミボックスは、サイドパネルとフロアパネルとフ
ロア型材とを、当接,スポット溶接にて組付けると共
に、シーリング材を塗布しリッドを付設してなる。この
ように、このアルミボックスは簡単な構成よりなり、前
述したこの種従来例に比し、組付け工数が削減され、こ
の面からも、製作時の作業性が向上し作業時間も短縮さ
れる。 【0026】第3に、シール性・気密性・防水性が向上
する。すなわち、このアルミボックスにあっては、ま
ず、縦方向でのシールが存在しない。これと共に、シー
リング材がサイドパネルとフロアパネルの当接箇所の上
下に配され、2重のシールが実施されている。更に、外
部からサイドパネルやフロアパネルとフロア型材間を経
由してシーリング材に至る、水の浸入経路も長い。そこ
で、このアルミボックスは、前述したこの種従来例に比
し、シール性・気密性・防水性が向上し、外部から内部
への水の浸入が確実に防止される。 【0027】第4に、更に剛性・強度面にも優れてな
る。すなわち、このアルミボックスは、全体的な剛性・
強度に優れており、落下等により外部荷重を受けた場合
に、サイドパネル特にフロアパネルの損傷,屈曲,変形
等が防止され、もって、前述したこの種従来例のよう
に、内部に収納された物品への悪影響は回避される。こ
のように、この種従来例に存した課題が一挙にすべて一
掃される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大な
るものがある。
態の説明に供する、要部の縦断面図である。 【図2】同発明の実施の形態の説明に供する、全体の分
解斜視図である。 【図3】従来例のアルミボックスを示し、(1)図は外
観斜視図であり、(2)図は分解斜視図である。 【図4】同従来例のアルミボックスを示し、要部の縦断
面図である。 【符号の説明】 8 サイドパネル 9 フロアパネル 10 縦折曲周端部 11 下側周端部 12 周溝部 13 縦周延出部 14 横周延出部 15 端部 16 フロア型材 17 空間 B 内部 L リッド P スポット溶接 S シーリング材
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 内部Bに種々の物品を収納して保管,運
搬する、アルミボックスであって、 折曲加工されて4面を形成し側端どうしが無端状に接合
された角筒状のサイドパネル8と、該サイドパネル8上
を開閉可能なリッドLと、下方にフランジ状に折曲加工
された縦折曲周端部10を備えたフロアパネル9と、 該サイドパネル8の下側周端部11の下端および該フロ
アパネル9の縦折曲周端部10の下端が、塗布され溜め
られたシーリング材Sに上方から当て込まれる周溝部1
2が形成されると共に、該周溝部12の外側から更に縦
上方に延出された縦周延出部13が形成され、更に、該
周溝部12下付近から横内方に突設された後に縦上方に
折曲され更に端部15が横内方に折曲された横周延出部
14が形成されたフロア型材16と、を有してなり、該フロア型材16の縦周延出部13は、下側周端部11
より若干上位のサイドパネル8と当接するまで面一に延
出立設されており、又、該フロア型材16の横周延出部
14は、内部上部に空間17を形成しつつ途中に折曲や
迂回箇所が形成されており、 該サイドパネル8の下側周端部11と該フロアパネル9
の縦折曲周端部10との間、および、該サイドパネル8
の下側周端部11の若干上位と該フロア型材16の縦周
延出部13との間、更に、該フロアパネル9の縦折曲周
端部10より若干内側寄りと該フロア型材16の横周延
出部14の端部15との間、がそれぞれ、当接されると
共にスポット溶接Pされており、 かつシーリング材Sが、該サイドパネル8の下側周端部
11と該フロアパネル9の縦折曲周端部10との間の当
接箇所上の境目の直交箇所に、全周にわたり一本の環状
に塗布,介装されており、該サイドパネル8の下側周端部11と、該フロアパネル
9の縦折曲周端部10との当接箇所が、相互の直交箇所
に配された上位の該シーリング材Sと、相互の下端に配
された前述した下位の該シーリング材Sとで、上下で2
重にシールされていること、 を特徴とするアルミボック
ス。
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JP06197896A JP3534936B2 (ja) | 1996-02-23 | 1996-02-23 | アルミボックス |
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JP06197896A JP3534936B2 (ja) | 1996-02-23 | 1996-02-23 | アルミボックス |
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JP2008238252A (ja) * | 2007-03-29 | 2008-10-09 | Sumitomo Light Metal Ind Ltd | アルミニウム合金製の筺体の製造方法と該製造方法により製造される筺体 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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1996
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