JPH08165208A - 防菌、防カビ、防臭用噴霧剤 - Google Patents

防菌、防カビ、防臭用噴霧剤

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JPH08165208A
JPH08165208A JP6331478A JP33147894A JPH08165208A JP H08165208 A JPH08165208 A JP H08165208A JP 6331478 A JP6331478 A JP 6331478A JP 33147894 A JP33147894 A JP 33147894A JP H08165208 A JPH08165208 A JP H08165208A
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JP
Japan
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antimicrobial
antibacterial
antifungal
titanium dioxide
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Application number
JP6331478A
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English (en)
Inventor
Satoshi Takeuchi
聡 竹内
Zenichi Yamada
善市 山田
Masaaki Maekawa
正明 前川
Susumu Minowa
晋 蓑輪
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Sintokogio Ltd
Original Assignee
Sintokogio Ltd
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Publication date
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  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光がなくても長時間に亘って防菌、防カビ、
防臭効果に優れた噴霧剤を提供することを目的とする。 【構成】 平均粒子径が0.3μm以下のセラミックス
系抗菌剤0.1〜10重量%、平均粒子径が0.2μm
以下の二酸化チタン0.1〜10重量%、表面処理剤
0.01〜5重量%、分散媒4.79〜60重量%、及
び噴霧剤15〜95重量%からなる防菌、防カビ、防臭
用噴霧剤

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紳士・婦人靴、スポー
ツシューズ、剣道の防具、浴室の壁などに直接噴霧・塗
布することにより、長期間にわたって、人体に害を与え
ることなく、銀系無機抗菌剤の作用によりその部分の菌
やカビの増殖を防止すると共に、菌やカビの増殖に伴っ
て生じる悪臭を防止することができ、同時に含まれる二
酸化チタンの光触媒作用により、風呂などの壁・天井の
雑菌・カビの増殖防止、台所・風呂用品のぬめり防止、
トイレ臭の分解、事務所・家庭の部屋に付着したタバコ
臭の分解、キッチンの壁に飛散した油汚れの分解、換気
扇の油汚れの分解、テーブルクロスの汚れの分解、便器
・タイルの微生物による汚れ防止など生活空間の環境浄
化に広く利用できる防菌、防カビ、防臭用噴霧剤に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術と問題点】従来、各種セラミックスに抗菌
性物質を含ませた数多くのセラミックス系抗菌剤が提案
されている。その例を表1に示す。
【0003】
【表1】
【0004】表1に示すこれらセラミックス系抗菌剤
は、抗菌性物質が単独では効果の持続性、熱安定性、液
体だけでしか取扱えない不便性、他物質に対しての反応
安定性などで問題があり、これらの問題点を解決するた
めにセラミックスをマイクロカプセルとして利用してい
るものといえる。リン酸アルミニウムなどリン酸塩層間
化合物は、層間にチアゾールあるいは第4級アンモニウ
ムイオンなどを含ませたものであるが、一方銀イオン系
のセラミックス抗菌剤はイオン交換などによりイオンの
状態で保持している。
【0005】一方、特開昭63-250325号公報には、銀イ
オンをイオン交換で担持させた抗菌性ゼオライト、アル
コール、及び、噴射剤を含む抗菌性スプレーが開示され
ている。しかし、上述の銀系無機抗菌剤はすべて粒子が
大きく、直ぐに沈降し、長期間静置しておくとスプレー
缶の底で凝集・固化し、いざ使う段で噴射できなかった
り、噴射ノズルへの導入部分に凝集した粒子が詰まり、
ガス抜けを生じるなどの致命的な不具合があった。ま
た、本発明者らは、すでに、平成 5年特許願第 52943号
において、上記の問題に関連して平均粒子径が 0.3μm
以下の銀系無機抗菌剤微粒子、分散剤、及び、有機溶媒
よりなり、分散性に優れたことを特徴とする銀系無機抗
菌剤の微粒子懸濁液に関わる発明を開示し、更に平成 5
年特許願第249812号において、平均粒子径が 0.3μm以
下の銀系無機抗菌剤、分散媒、及び、噴射剤からなり、
噴射ノズルを閉塞することがない抗菌・防臭用噴霧剤を
提案している。 しかし、噴霧されたセラミックス系抗
菌剤の微粒子は、初期の防菌、防カビ、防臭効果は申し
分の無いものであったが、徐々に微生物の死骸、有機物
質の汚れが付着することにより、抗菌活性種である銀イ
オンなどを消耗するばかりでなく、隠蔽することにもな
り抗菌効果の持続性に問題があった。
【0006】また、水溶液に半導体の粉末を分散し、そ
の物質のバンドギャップ以上のエネルギーを持つ光を照
射すると、光励起により生成した電子と正孔が半導体粒
子表面に移動し、水溶液中のイオン種や分子種に作用し
て、水の分解など様々な反応を引き起こすことは、半導
体光触媒反応としてよく知られている。二酸化チタンは
バンドギャップが 3 eVと大きいことから、エネルギー
の大きな紫外光しか利用できないと考えられていたが、
最近になって、二酸化チタンの粒子径が小さくなるに連
れて活性が飛躍的に高まる(約 0.2μm以下で飽和)こ
とが分ってきた。その理由は粒子径が小さくなるに従っ
て、粒子内部で生成した電子と正孔が再結合する前に、
粒子表面に達しやすくなるからであると考えられてい
る。
【0007】このような微粒子の二酸化チタンに蛍光灯
や自然光などの弱い光を照射すれば、有機物質(微生
物、微生物によるぬめり、油汚れ、悪臭、有害化学物質
など)が速やかに分解されることを利用して、生活環境
の様々な場面における浄化が可能となる。例えば、トイ
レ臭の分解、事務所・家庭の部屋に付着したタバコ臭の
分解、キッチンの壁に飛散した油汚れの分解、換気扇の
油汚れの分解、風呂などの壁・天井の雑菌・カビの増殖
防止、台所・風呂用品のぬめり防止、テーブルクロスの
汚れの分解、便器・タイルの微生物による汚れ防止、院
内感染防止、空気中の細菌の殺菌などが挙げられる。し
かし、光がないと全く効果がなくなるという根本的な欠
点があった。
【0008】これら用途には微粉末の二酸化チタンでは
取扱が困難であるため、特開平6-65012号公報には、チ
タンのアルコキシドから二酸化チタンのゾルを作り、デ
ィップコーティング法によってガラス基板上にコーティ
ングした後、乾燥、焼成し、透明で耐水性、耐熱性、耐
久性に優れた二酸化チタン膜光触媒が提案されている
が、これはガラス・セラミックスなど無機物質にしか利
用できなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、セラミック
ス系抗菌剤に徐々に付着する微生物の死骸、有機物質の
汚れにより、抗菌効果が短期間で無くなってしまうとい
う問題を解決するものであり、かつ光がなくても長期間
に亘って防菌、防カビ、防臭効果に優れた噴霧剤を安価
に提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明における防菌防カビ防臭用噴霧剤は平均
粒子径が 0.3μm以下のセラミックス系抗菌剤 0.1〜10
重量%、平均粒子径が0.2μm以下の二酸化チタン 0.1
〜10重量%、表面処理剤0.01〜5重量%、分散媒4.79〜6
0重量%、及び噴射剤15〜95重量%からなることを特徴
とする。本発明に用いるセラミックス系抗菌剤の平均粒
子径は、長期間に亘って沈降せず分散性に優れた懸濁液
を得るために 0.3μm以下とすることが望ましい。平均
粒子径が 0.3μmを越えると短時間に沈降するようにな
り、安定した懸濁液が得られないので好ましくない。
本発明に用いるセラミックス系抗菌剤は、銀イオンを各
種の無機物質に担持した銀系無機抗菌剤、例えば、前述
の、抗菌・防カビ性リン酸塩、殺菌性ゼオライト組成
物、抗菌性ガラス、モンモリロナイト等の無機層状化合
物の層間にアンミン銀を担持させた抗菌剤、難溶性リン
酸塩や縮合リン酸塩に銀イオンを担持させた抗菌剤、リ
ン酸ジルコニウムにイオン交換により銀イオンを担持さ
せた抗菌剤、ハイドロキシアパタイトに銀イオンを吸着
保持させた後焼成して得た抗菌剤、及び、メタケイ酸ア
ルミン酸マグネシウムに銀イオンを担持させた抗菌剤な
どを制限なく利用できる。又、セラミックス系抗菌剤の
量は、噴霧剤に対して,0.1〜10重量%の範囲とすること
が望ましい。0.1重量%未満では、多量にスプレーしな
ければ抗菌効果が得られず、10重量%を越えると過剰に
付着し脱落しやすくなる。
【0011】本発明に係わる二酸化チタンは、平均粒子
径が 0.2μm以下のアナターゼ及びルチルの結晶形態の
ものを用いることができる。平均粒子径が小さいほど、
少量で大きな面積をカバーでき、表面に付着したとき目
立たないのでより望ましい。また、平均粒子径が 0.2μ
mを越えると活性が劣る。また、二酸化チタンの量は噴
霧剤に対して,0.1〜10重量%の範囲とすることが望まし
い。 0.1重量%未満では、抗菌剤を十分にリフレッシュ
できず、10重量%を越えると噴霧したとき二酸化チタン
粒子が抗菌剤を覆うことになり、逆に抗菌効果に悪い影
響を与える。
【0012】本発明に用いる平均粒子径が 0.3μm以下
の銀系無機抗菌剤微粒子の製造は、粉砕媒体を用いて湿
式で粉砕できる公知の媒体ミル、遊星ミル、振動ボール
ミル、ボールミル、などの湿式粉砕機を利用して行うこ
とができる。粉砕媒体の直径は 0.1〜5mmの範囲にある
ものが望ましく、粉砕媒体の材質については、ガラス、
アルミナ、ジルコニアなどがあるが、湿式粉砕する銀系
無機抗菌剤より硬い材質の粉砕媒体を用いるのがより望
ましい。なお、粉砕を促進させ、懸濁液を安定にするた
めに、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド系、アル
キルアミン塩系、ポリカルボン酸系、フッ素系などの界
面活性剤、トリエタノールアミンなどのポリアミン、メ
チルトリメトキシシランなどのシラン、ジメチルシリコ
ーンなどのシリコーンオイルなどの分散剤を添加しても
良い。なお、二酸化チタンの添加は、セラミックス系抗
菌剤の粉砕過程で加えても良いし、抗菌剤の懸濁液に後
から加えても良い。その際には二酸化チタンを抗菌剤の
懸濁液に分散させるために公知の湿式粉砕機、攪拌機、
超音波分散機などを利用することが望ましい。
【0013】本発明に係わる表面処理剤としては、イソ
プロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピ
ルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルトリクミ
ルフェニルチタネート、イソプロピルトリドデシルベン
ゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリ(ジオク
チルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N-
アミドエチル・アミノエチル)チタネート、イソプロピ
ルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート
イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネー
ト、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネー
ト、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイ
ト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホ
ススファイト)チタネート、テトラ(2,2-ジアリルオキ
シメチル-1-ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイ
トチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)
オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロ
ホスフェート)エチレンチタネート、ジクミルフェニル
オキシアセテートチタネート、ジイソステアロイルエチ
レンチタネートなどのチタネート系カップリング剤、ア
ルミニウムエチレート、アルミニウムイソプロピレー
ト、アルミニウムイソプロピレートモノセカンダリーブ
チレート、
【0014】アルミニウムセカンダリーブチレートなど
のアルミニウムアルコレート、アルミニウムアルキルア
セトアセテートジイソプロピレート、アルミニウムビス
エチルアセトアセテートモノアセチルアセトネートなど
のアルミニウムキレート剤、アルキルリン酸エステル
類、アスパラギン酸エステル類、ビニルトリクロルシラ
ン、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、ビニ
ルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビ
ニルトリアセトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン、β-(3,4エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメ
チルジエトキシシラン、N-β-(アミノエチル)-γ-アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、N-β-(アミノエチル)-
γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-β-(N-
ビニルベンジルアミノエチル)-γ-アミノプロピルトリ
メトキシシラン塩酸塩、γ-アミノプロピルトリエトキ
シシラン、N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシ
シラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、
γ-クロロプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメ
トキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ヘキサメチ
ルジシラザン、オクタデシルジメチル[3-(トリメトキ
シシリル)プロピル]アンモニウムクロライド、ポリメ
チルグリシジロキシプロピルシロキサン,ポリオキシエ
チレンポリアルキルシロキサン,ポリアルキルアルコキ
シシロキサン共重合体などのシラン系カップリング剤、
フッ素化炭素鎖含有アルミニウム化合物、及び、ポリフ
ルオロアルキルリン酸エステル類、パーフルオロアルキ
ルリン酸塩類、パーフルオロアルキルシラン類、パーフ
ルオロアルキルシラザン類、ポリヘキサフルオロプロピ
レンオキシド類、パーフルオロアルキル基含有直鎖状オ
ルガノシロキサン、パーフルオロアルキル基含有環状オ
ルガノシロキサン、パーフルオロポリエーテルなどのフ
ッ素油剤などが挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。これら表面処理剤は、親水性の表面を有する
セラミックス系抗菌剤、及び二酸化チタンとよく結合す
る加水分解性の親水性基部分と、対象とするプラスチッ
ク、金属、ガラス、セラミックス、紙、または繊維など
と親和性を持った官能基部分を有する表面処理剤を選定
することがより好ましい。また、表面処理剤は、粉砕す
る前の抗菌剤、または抗菌剤の懸濁液に添加する前の二
酸化チタンに直接加えて混合機などで表面処理してもよ
いし、粉砕時に加えても差し支えない。
【0015】本発明に係わる分散媒は、エタノール、メ
タノール、N-プロパノール、N-プロパノール、イソプロ
パノール、第二ブタノールなどのアルコール類、N-ヘキ
サン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素類、塩化メチ
レン、四塩化炭素、1,1,1-トリクロルエタン、フロン14
1b、フルオロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類、エ
チレングリコールなどの多価アルコール類、アセトン、
メチルエチルケトンなどのケトン類、酢酸エチルなどの
エステル類、ジメチルシリコーンオイルなどのシリコン
油類、及び水などが挙げられるが、これらに限定される
ものではない。本発明に用いる噴射剤としては、液化石
油ガス(LPG)、ジメチルエ−テル(DME)、及
び、フロン類等を使用することができ、噴射剤の量は、
噴射剤の単位重量当たりの気化気体の容積、粘度、比
重、及び、分散液の比重、粘度等によっても異なるが、
噴霧剤に対して、15〜95重量%の範囲とすることが必要
である。15%未満であると使用後の缶中に懸濁液が残る
恐れがあり、95%を越えると使用後の缶中に主として噴
射剤だけが残り、ほとんど噴射剤だけが噴射されること
になり意味がない。
【0016】
【作用】本発明は上記のような構成を採用することによ
り、セラミックス系抗菌剤に徐々に付着し、抗菌効果を
阻害する微生物の死骸、有機物質の汚れを、抗菌剤に付
着している二酸化チタン光触媒の作用により、光があた
っている間に、これら汚れが分解され、常にリフレッシ
ュされることにより、また二酸化チタンの強い酸化力に
より抗菌剤表面の銀イオンが光や有機物で還元されて、
抗菌力の著しく弱い金属銀になることも防止されるの
で、長期間に亘って優れた防菌、防カビ、防臭効果が得
られる噴霧剤を安価に提供するができる。
【0017】
【実施例】
1.セラミックス系抗菌剤の調製 [参考実施例1]抗菌・防カビ性リン酸塩の調製 25%リン酸水溶液 750mlを50℃に加熱し、攪拌しながら
酸化亜鉛(ZnO)194.7gを加えて反応させ、更に水酸化カ
ルシウム( Ca(OH)2 )35.4gを加えて反応させる。反応ス
ラリーを室温に冷却した後、 2lボールミルに移し、 6
時間練和してから硝酸銀( AgNO3 )25.2gを添加し、更に
4時間練和を続けた。得られた反応スラリーを水洗し、
濾過した後、250℃で乾燥し、粉砕して粉末(以下「粉
末1」という)とした。粉末1に担持された銀イオンの
含有量は、3.0重量%、平均粒径は2.7μmであった。
【0018】[参考実施例2]ゼオライトを担持体とし
た抗菌剤の調製 1/20M硝酸銀水溶液1500mlにナトリウムタイプのA型
ゼオライト(東ソー製トヨビルダー)の乾燥物 250gを
加え、室温にて 3時間攪拌してから濾過し、水洗して過
剰の銀イオンを除去した。これを 110℃で乾燥し、粉砕
して粉末(以下「粉末2」という)とした。粉末2に担
持された銀イオンの含有量は 3.1重量%、平均粒径は
3.1μmであった。
【0019】[参考実施例3]リン酸ジルコニウムを担
持体とした抗菌剤の調製 1/20M硝酸銀水溶液1500mlにリン酸ジルコニウム(IXE
-100;東亜合成化学製)の乾燥物 250gを加え、室温にて
3時間攪拌してから濾過し、水洗して過剰の銀イオンを
除去した。これを 110℃で乾燥し、粉砕して粉末(以下
「粉末3」という)とした。粉末3に担持された銀イオ
ンの含有量は 3.0重量%、平均粒径は0.72μmであっ
た。
【0020】2.噴霧剤の調製 [実施例1]エタノール 3kgにチタネート系カップリン
グ剤(味の素 製、品番KR TTS)11g、参考実施例1で
得た「粉末1」1kg、及び二酸化チタン( P25、デグサ
社製、平均粒子径 21nm) 200gを加え、ホモジナイザー
で10分間分散混合してから、媒体ミル( 1lパールミルP
MIRL-V型、アシザワ製)を用いて湿式粉砕した。2 mmφ
のアルミナ製の粉砕ビーズ(Vセラックス;新東工業
製)1150gを用い、1パス500ml/minの処理スピードで50
パス行った。得られた液をエタノールで希釈して抗菌剤
濃度 1重量%の液を調製した。その液120gをLPG155g
と共に充填して容量420mlのスプレー缶を得た(以下、
「噴霧剤A1」という)を得た。また、比較として二酸
化チタンを加えないで同様に粉砕して得たスプレー缶を
「噴霧剤A0」とする。
【0021】[実施例2]エタノール 3kgにチタネート
系カップリング剤(味の素 製、品番KR TTS)11g、参
考実施例2で得た「粉末1」1kg、及び二酸化チタン(
P25、デグサ社製、平均粒子径 21nm) 200gを加え、ホ
モジナイザーで10分間分散混合してから、媒体ミル( 1
lパールミルPMIRL-V型、アシザワ製)を用いて湿式粉砕
した。2 mmφのアルミナ製の粉砕ビーズ(Vセラック
ス;新東工業製)1150gを用い、1パス500ml/minの処理
スピードで50パス行った。得られた液をエタノールで希
釈して抗菌剤濃度 1重量%の液を調製した。その液120g
をLPG155gと共に充填して容量420mlのスプレー缶を
得た(以下、「噴霧剤B1」という)を得た。また、比
較として二酸化チタンを加えないで同様に粉砕して得た
スプレー缶を「噴霧剤B0」とする。
【0022】[実施例3]エタノール 3kgにチタネート
系カップリング剤(味の素 製、品番KR TTS)11g、参
考実施例2で得た「粉末1」1kg、及び二酸化チタン(
P25、デグサ社製、平均粒子径 21nm) 200gを加え、ホ
モジナイザーで10分間分散混合してから、媒体ミル( 1
lパールミルPMIRL-V型、アシザワ製)を用いて湿式粉砕
した。2 mmφのアルミナ製の粉砕ビーズ(Vセラック
ス;新東工業製)1150gを用い、1パス500ml/minの処理
スピードで50パス行った。得られた液をエタノールで希
釈して抗菌剤濃度 1重量%の液を調製した。その液120g
をLPG155gと共に充填して容量420mlのスプレー缶を
得た(以下、「噴霧剤C1」という)を得た。また、比
較として二酸化チタンを加えないで同様に粉砕して得た
スプレー缶を「噴霧剤C0」とする。
【0023】3.試験片の調製 [実施例4]実施例1〜3で得た噴霧剤(A0,A1,
B0,B1,C0,及びC1)を用いアクリル変性塩化
ビニルシート(カイダック1715、50mmx 50mm、筒中プラ
スチック製)に噴霧剤を1秒間噴霧した後、室温で乾燥
した。抗菌剤表面を汚すために、その上にニュートリエ
ントブロス培地 1 を噴霧し、乾燥した後、蛍光灯(10
0W)を12時間照射して試験片(それぞれ順に「試験片
A0」,「試験片A1」,「試験片B0」,「試験片B
1」,「試験片C0」,及び「試験片C1」)を得た。
【0024】4.防カビ試験 [実施例5]実施例4で得た試験片について防カビ試験
を行なった。あらかじめ滅菌しておいたポテトデキスト
ロース寒天培地をシャーレに入れ固化させた。その寒天
培地の上に試験片(25x50x2.5mm)を置いた。 0.005%
スルホコハク酸ジオクチルナトリウム水溶液10mlに別
途培養したアスペルギルス・ニガー(IFO 4414)を 5白金
耳取り、遠心分離により胞子を分離する。その胞子をG
PLP培地10mlに入れた菌液をシャーレのテストピー
スの上に噴霧し、室温で14日間培養した。その結果(表
2)から、二酸化チタンを添加していない試験片(A
0,B0,及びC0)は防カビ効果がほとんど無いが、
本発明の噴霧剤による試験片(A1,B1,及びC1)
は、顕著な防カビ効果が認められた。
【0025】
【表2】
【0026】5.抗菌性試験 [実施例6]実施例4で得た試験片を30mm×30mmに切り
直して抗菌性試験を行なった。試験菌は乾燥に強い黄色
ブドウ球菌(IFO 12732)を普通寒天培地に移植し、35±
1℃で16〜24時間培養(前培養)した菌を普通ブイヨン
培地に1白金耳移植し、35±1℃で16〜20時間静置培養
する。この静置培養した菌液 0.5mlを普通寒天培地50ml
に混合してから、滅菌シャーレに流し込んで平板状に固
化させ、35±1℃で16〜20時間培養する。次に、接種用
菌の培地表面に滅菌ビロ−ド布(直径28mm)を置き、
直ちにその上に重り(約30gシリコン栓)を乗せ、瞬
時に重りを取り去ることにより、ビロ−ド布に菌を付着
させる。菌が付着したビロ−ド布を、滅菌シャ−レに入
れた試験片(30mm×30mm)の上に置いた後、重りを
乗せて菌を試験片に転写(1〜5×105の菌が転写さ
れる)し、3時間後の試験片について、それぞれ試験片
に付着している菌をSCDLP培地10mlを用いて滅菌
シャ−レ中に十分に荒い出し、この荒い出し液中の生菌
数を、標準寒天培地を使用した寒天平板培地法(35〜
37℃で48時間培養)により測定した。その結果(表
3)から、本発明の噴霧剤による試験片(A1、B1及
びC1)は、顕著な抗菌性が認められた。
【0027】
【表3】
【0028】
【発明の効果】本発明による防菌、防カビ、防臭用噴霧
剤は、安全性が極めて高く蛍光灯や自然光などの弱い光
があれば、セラミックス系抗菌剤に付着した微生物の死
骸、有機物の汚れを速やかに分解することができ、また
二酸化チタンは抗菌剤表面の銀イオンを活性化するの
で、長期間に亘って優れた防菌、防カビ、防臭効果を発
揮でき、生活環境の浄化に資すること大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61L 9/01 E

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒子径が 0.3μm以下のセラミック
    ス系抗菌剤 0.1〜10重量%、平均粒子径が 0.2μm以下
    の二酸化チタン 0.1〜10重量%、表面処理剤0.01〜5重
    量%、分散媒4.79〜60重量%、及び噴射剤15〜95重量%
    からなる防菌、防カビ、防臭用噴霧剤
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