JPH08160655A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH08160655A
JPH08160655A JP33127994A JP33127994A JPH08160655A JP H08160655 A JPH08160655 A JP H08160655A JP 33127994 A JP33127994 A JP 33127994A JP 33127994 A JP33127994 A JP 33127994A JP H08160655 A JPH08160655 A JP H08160655A
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篤志 田中
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恒徳 芦邊
Akihiko Nakazawa
明彦 仲沢
Takashi Kusaba
隆 草場
Hiroyuki Kobayashi
廣行 小林
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 中抜け画像の発生もない良好な画像が得ら
れ、転写残トナーが少ないためクリーニング装置を小型
化でき、転写効率が高いため耐久によるフィルミングが
防止された画像形成装置を提供する。 【構成】 第1の画像担持体上に形成された画像を中間
転写体上に転写した後、第2の画像担持体上に更に転写
する画像形成装置において、該中間転写体の抵抗が1×
104 Ω以上、1×1010Ω未満であり、かつ該中間転
写体の静電容量が1×10-12 F以上である画像形成装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真方式を用いた画
像形成装置に関し、特に第1の画像担持体上に形成され
たトナー像を、一旦中間転写体上に転写させた後に第2
の画像担持体上に更に転写させ画像形成物を得る複写
機、プリンター、ファックス等の画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】中間転写体を使用した画像形成装置は、
カラー画像情報や多色画像情報の複数の成分色画像を順
次積層転写してカラー画像や多色画像を合成再現した画
像形成物を出力するカラー画像形成装置や多色画像形成
装置、またはカラー画像形成機能や多色画像形成機能を
具備させた画像形成装置として有効であり、各成分色画
像の重ね合わせズレ(色ズレ)のない画像を得ることが
可能である。
【0003】ローラ形状を有する中間転写体を用いた転
写装置である画像形成装置の1例の概略図を図1に示
す。
【0004】図1は電子写真プロセスを利用したカラー
画像形成装置(複写機あるいはレーザービームプリンタ
ー)である。中間転写体として中抵抗の弾性ローラ20
を使用している。
【0005】1は第1の画像担持体として繰り返し使用
される回転ドラム型の電子写真感光体(以下感光ドラム
と記す)であり、矢示の時計方向に所定の周速度(プロ
セススピード)をもって回転駆動される。
【0006】感光ドラム1は回転過程で、1次帯電器
(コロナ放電器)2により所定の極性・電位に一様に帯
電処理され、次いで矢図示の画像露光手段(カラー原稿
画像の色分解・結像露光光学系、画像情報の時系列電気
デジタル画素信号に対応して変調されたレーザービーム
を出力するレーザースキャナによる走査露光系等)によ
る画像露光3を受けることにより目的のカラー画像の第
1の色成分像(例えばマゼンタ成分像)に対応した静電
潜像が形成される。
【0007】次いで、その静電潜像が第1現像器41
(マゼンタ現像器)により第1色であるマゼンタトナー
Mにより現像される。この時第2〜第4の現像器42,
43,44(シアン、イエロー、ブラックの各現像器)
は作動−オフになっていて感光ドラム1には作用せず、
上記第1色のマゼンタトナー画像は上記第2〜第4の現
像器42〜44により影響を受けない。
【0008】中間転写体20は矢示の反時計方向に感光
ドラム1と同じ周速度をもって回転駆動されている。
【0009】本実施例の中間転写体20は、パイプ状の
芯金21と、その外周面に形成された弾性体層22から
なる。
【0010】感光ドラム1上に形成担持された上記第1
色のマゼンタトナー画像が、感光ドラム1と中間転写体
20とのニップ部を通過する過程で、中間転写体20に
印加される一次転写バイアスにより形成される電界によ
り、中間転写体20の外周面に順次中間転写されてい
く。
【0011】中間転写体20に対応する第1色のマゼン
タトナー画像の転写を終えた感光ドラム1の表面は、ク
リーニング装置14により清掃される。
【0012】以下、同様に第2色のシアントナー画像、
第3色のイエロートナー画像、第4色のブラックトナー
画像が順次中間転写体20上に重畳転写され、目的のカ
ラー画像に対応した合成カラートナー画像が形成され
る。
【0013】25は転写ローラで、中間転写体20に対
応し平行に軸受させて下面部に接触させて配設してあ
る。
【0014】感光ドラム1から中間転写体20への第1
〜第4色のトナー画像の順次重畳転写のための一次転写
バイアスは、トナーとは逆極性(+)でバイアス電源6
1から印加される。その印加電圧は例えば+2kV〜+
5kVの範囲である。
【0015】感光ドラム1から中間転写体20への第1
〜第4色のトナー画像の順次転写実行工程において、転
写ローラ25及び中間転写体クリーナ35は中間転写体
20から離間することも可能である。
【0016】中間転写体20上に重畳転写された合成カ
ラートナー画像の第2の画像担持体である転写材24へ
の転写は、転写ローラ25が中間転写体20に当接され
ると共に、給紙カセット9から中間転写体20と転写ロ
ーラ25との当接ニップに所定のタイミングで転写材2
4が給送され、同時に二次転写バイアスがバイアス電源
29から転写ローラ25に印加される。この二次転写バ
イアスにより中間転写体20から第2の画像担持体であ
る転写材24へ合成カラートナー画像が転写される。ト
ナー画像転写を受けた転写材24は定着器15へ導入さ
れ加熱定着される。
【0017】転写材24への画像転写終了後、中間転写
体20上の転写残トナーは中間転写体クリーナ35が当
接されクリーニングされる。
【0018】前述の中間転写体を用いた画像形成装置を
有するカラー電子写真装置は、従来の技術である転写ド
ラム上に第2の画像担持体を張り付け又は吸着せしめ、
そこへ第1の画像担持体上から画像を転写する画像形成
装置を有したカラー電子写真装置、例えば特開昭63−
301960号公報中で述べられたごとくの転写方法よ
りは以下の点で優れている。
【0019】(1)各色のトナー画像の重ね合わせ時の
色ズレが少ない。
【0020】(2)図1で示されるごとく、第2の画像
担持体になんら加工、制御(例えばグリッパーに把持す
る、吸着する、曲率をもたせる等)を必要とせずに中間
転写体から画像を転写することができるため、第2の画
像担持体を多種多様に選択することができる。例えば封
筒、ハガキ、ラベル紙など、薄い紙(40g/m2 紙)
から厚い紙(200g/m2 紙)まで、第2の画像担持
体の幅の広狭、長さの長短あるいは厚さの厚薄によらず
転写可能である。
【0021】(3)中間転写体の剛性が優れているた
め、繰り返しの使用によってへこみ、ひずみ、変形等の
寸法精度の狂いが生じにくいため、当該中間転写体の交
換頻度を少なくすることができる。
【0022】このように、中間転写体を用いることによ
る利点のため、すでに市場においてはこの画像形成装置
を用いたカラー複写機、カラープリンター等が稼働し始
めている。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらのカラ
ー電子写真装置は、前記の利点を充分に生かし、ユーザ
ーに対して真に期待され、かつ満足を与える装置として
は機能していないのが現状である。すなわち、この中間
転写体を用いた画像形成装置を実際に種々の環境でかつ
繰り返し使用する場合、次ぎのような問題点を未だ有し
ている。
【0024】(1)第1の画像担持体、例えば感光ドラ
ムから中間転写体への転写効率、及び中間転写体から第
2の画像担持体、例えば紙やOHPシートへの転写効率
が十分に高いものとなっていない。そのため、感光ドラ
ムや中間転写体に具備すべきクリーニング装置が不可欠
となりかつ、多量の転写残トナーをクリーニングするた
めに装置への負荷が大きくなり、当該クリーニング装置
が構成上かなり複雑となり、かつ高価なものとなってし
まう。
【0025】(2)中間転写体に転写された画像、及び
第2の画像支持体に転写された画像の一部が図6のごと
く転写されず、抜けたような画像(以後中抜け画像と称
す)となる場合がある。これは、(1)で述べたごとく
転写効率が100%達成してないことにより生ずるもの
である。この原因としては、中間転写体に使用する材
質、表面性、抵抗、または転写時の印加バイアスの大き
さ、そのタイミングまたは画像形成装置の機械構成等が
複合的に作用するものと思われるが、主たる原因は判明
していない。しかし、中間転写体の耐久が進むにつれ、
または低温低湿環境になるほど悪化することは分かって
いる。
【0026】(3)中間転写体を繰り返し使用し、耐久
が進むに連れ、当該中間転写体の表面性や抵抗が変化す
ることがある。はなはだしい場合は中間転写体の表面で
削れが生じ、初期に得られた良好な転写効率や、均質な
画像が維持できなくなってしまう。
【0027】(4)図1に示されるように、中間転写体
20には中間転写体クリーナ35が具備されている。こ
れは転写されなかったトナーを、次の一連の転写工程が
始まるまでに中間転写体から除去するための装置であ
る。このクリーニング方法としては、ブレードクリーニ
ング、ファーブラシクリーニング、またはその併用と種
々あるが、中間転写体20の表面でトナーを転写−付着
−離型というサイクルを数千回、または数万回繰り返す
と、前記のクリーナ35では除去しきれなかったトナー
が中間転写体20の表面に徐々に堆積し、いわゆるフィ
ルミングが形成されるようになる。このようになると第
1の画像担持体からのトナーの転写性が悪くなりフィル
ミングした部分の転写不良による斑点状の白く抜けたよ
うな画像となり画像品質を下げたり、または全体の転写
効率の低下を招く。
【0028】しかるに、本発明は、前述の問題を解決し
た中間転写体を用いた画像形成装置を提案するものであ
る。
【0029】本発明の目的は、第1の画像担持体から中
間転写体への転写効率、及び中間転写体から第2の画像
担持体への転写効率が非常に高い画像形成装置を提供す
るものである。別の目的は、第2の画像担持体である紙
やOHPシートの種類に依存せず画像の微小部分の転写
不良の発生しない、所謂中抜け画像のない、均一、均質
の画像品質が得られる画像形成装置を提供するものであ
る。また別の目的は、中間転写体の繰り返し使用による
苛酷な耐久使用を行っても変化がなく、初期と同様な特
性を維持し得る画像形成装置を提供するものである。ま
た別の目的は、中間転写体表面へのトナー付着によるフ
ィルミングの発生しない画像形成装置を提供するもので
ある。
【0030】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、第
1の画像担持体上に形成された画像を中間転写体上に転
写した後、第2の画像担持体上に更に転写する画像形成
装置において、該中間転写体の抵抗が1×104 Ω以
上、1×1010Ω未満であり、かつ該中間転写体の静電
容量が1×10-12 F以上であることを特徴とする画像
形成装置である。
【0031】以下、本発明を詳細に説明する。
【0032】中間転写体の転写効率は、該部材の抵抗値
に大きく依存する。すなわち、中間転写体の抵抗値が1
×104 Ω未満であると、中間転写体から第2の画像担
持体へのトナーの転写効率(以後二次転写効率と称す)
が低下し、1×1010Ω以上第1の画像担持体から中間
転写体へのトナーの転写効率(以後一次転写効率と称
す)が低下する。一次転写効率または二次転写効率の低
下は、総合転写効率(=一次転写効率×二次転写効率)
の低下を招き、画像濃度の低下、廃トナーの増大等につ
ながる。従って、一次転写効率、二次転写効率の双方を
高い値で満足させるためには、中間転写体の抵抗値を1
×104 Ω以上、1×1010Ω未満にする必要がある。
【0033】以上説明したように、前記中間転写体の抵
抗値を1×104 Ω以上、1×1010Ω未満に設定すれ
ば、高い総合転写効率が得られ、中抜け画像などの問題
もない、良好な画像を得ることができる。
【0034】尚、本発明の中間転写体の抵抗値は以下の
手順に従って求めた。
【0035】(1)中間転写体と金属ロール(Φ30)
を両者の軸が平行になるように線圧40g/cm2 で当
接させ、直流電源、抵抗器、電位差計をつなぐ(図
2)。
【0036】(2)上記金属ロールを駆動回転し、これ
に従動する中間転写体の回転数が2〜20rpmになる
ように調節する。
【0037】(3)直流電源から+1kVを回路に印加
し、中間転写体の下流側に挿入した適当な抵抗値を持つ
抵抗器の、両端の電位差Vr を電位差計にて読む。
【0038】(4)得られた電位差Vr から、回路に流
れる電流値Iを求め、電流値Iを印加電圧(1000
V)で除した値を中間転写体の抵抗値とする。
【0039】しかし、本発明では、総合転写効率を更に
高め、より高画質、かつより耐久性のある中間転写体を
得るためにの該部材の物性値として、静電容量に注目し
た。すなわち、前記の中間転写体において、該中間転写
体の静電容量を1×10-12F以上に設定することによ
り、上記の目的が達成される。静電容量を大きくするこ
とにより転写効率が向上する理由は以下のように考えら
れる。すなわち、第1の画像担持体と中間転写体との間
にかかる電界をE1、中間転写体と第2の画像担持体と
の間にかかる電界をE2とすると、E1,E2はそれぞ
れ次のように書ける。
【0040】 E1=(Vh1−Vc )/(dm /εm +dt1/εt +dc /εc +g1 ) …(1) E2=(Vh2−Vp )/(dc /εc +dt2/εt +dp /εp +g2 ) …(2) ただし、 Vh1:第1の画像担持体上にあるトナー層上の表面電位 Vc :中間転写体上の表面電位 Vh2:中間転写体上にあるトナー層上の表面電位 Vp :第2の画像担持体上の表面電位 dm :第1の画像担持体の記録層の厚み dt1:第1の画像担持体上のトナー層の厚み dc :中間転写体の弾性層及び被覆層の厚み dt2:中間転写体上のトナー層の厚み dp :第2の画像担持体の厚み εm :第1の画像担持体の記録層の比誘電率 εt :トナー層の比誘電率 εc :中間転写体の弾性層及び被覆層の比誘電率 εp :第2の画像担持体の比誘電率 g1 :第1の画像担持体と中間転写体との空隙幅 g2 :第2の画像担持体と中間転写体との空隙幅 トナーの静電転写における転写効率は、転写材とトナー
層との空隙にかかる電界Eに比例することが知られてい
る。そして、式(1)及び式(2)から明らかなよう
に、εc を大きくするとE1及びE2が大きくなること
が分かる。また、静電容量Cと比誘電率εはC=a×ε
(aは定数)という関係にある。従って、中間転写体の
静電容量Cを大きくすると、電界Eの値が大きくなり、
転写効率が向上することが分かる。
【0041】尚、本発明の中間転写体の静電容量は以下
の測定手順に従って求めた。
【0042】(1)中間転写体と金属ロール(Φ30)
を両者の軸が平行になるように線圧40g/cm2 で当
接させ、交流電源、抵抗器、電位差計をつなぐ(図
2)。
【0043】(2)上記金属ロールを駆動回転し、これ
に従動する中間転写体の回転数が2〜20rpmになる
ように調節する。
【0044】(3)外部交流電源にて中間転写体に50
0Vrmsの交流電圧(周波数95Hz)を印加する。
【0045】(4)中間転写体の下流側に挿入された適
当な抵抗値を持つ抵抗器の、両端の電位差を電位差計に
て測定し、回路(すなわちサンプル)に流れる電流を計
算する。得られた電流値を電流値I1 とする。
【0046】(5)外部交流電源にて中間転写体に50
0Vrmsの交流電圧(周波数105Hz)を印加す
る。
【0047】(6)中間転写体の下流側に挿入された適
当な抵抗値を持つ抵抗器の、両端の電位差を電位差計に
て測定し、回路(すなわちサンプル)に流れる電流を計
算する。得られた電流値を電流値I2 する。
【0048】(7)得られた値を下記の式に代入して、
中間転写体の静電容量Cを求める。 式:C={(I2 2/5002 −I1 2/5002 )/(1
052 −95)21/2/2π 本発明に用いる中間転写体は、例えば、円筒状の導電性
支持体上に少なくともゴム、エラストマー、樹脂よりな
る弾性層を有するローラ形状、さらには、その弾性層の
上層に一層以上の被覆層を有するローラ形状、または、
図6に示されるごとくのベルト形状と種々の態様を目
的、必要に応じて選択することができる。その例を図3
〜図6に示す。
【0049】画像の重ね合わせの色ズレ、繰り返しの使
用による耐久性を考慮すると、より好ましい本発明の態
様としてはローラ形状である。各図において、100は
剛体である円筒状導電性支持体、101は弾性層、10
2及び103は被覆層、また104は中間転写ベルトを
示す。
【0050】円筒状導電性支持体としては、アルミニウ
ム、鉄、銅及びステンレス等の金属や合金、カーボンや
金属粒子等を分散した導電性樹脂等を用いることがで
き、その形状としては、上述したような円筒状や、円筒
の中心に軸を貫通したもの、円筒の内部に補強を施した
もの等が挙げられる。
【0051】弾性層の膜厚は0.5mm以上、さらには
1mm以上、特には1mm〜5mmであることが好まし
い。また、被覆層の膜厚は、下層の弾性層の柔軟性をさ
らにその上の上層あるいは感光体表面に伝えるための薄
層にすることが好ましく、具体的には1mm以下、さら
には500μm以下、特には1μm〜200mmである
ことが好ましい。
【0052】本発明に用いる中間転写体の抵抗値は、1
4 〜1010に調整する必要があるが、該領域に抵抗を
制御するためには、場合によっては導電剤を添加する必
要がある。導電剤としては特に限定されるものではない
が、例えばカーボン、アルミニウム粉末、ニッケル粉末
等を用いることができる。また、樹脂に導電剤を分散さ
せるのではなく、導電性樹脂を用いることも考えられ
る。具体的には、4級アンモニウム塩含有ポリメタクリ
ル酸メチル、ポリビニルアニリン、ポリビニルピロー
ル、ポリジアセチレン及びポリエチレンイミン等が挙げ
られる。これらの中でも導電性のコントロールの点から
は、導電性粒子分散樹脂が好ましい。
【0053】また、本発明の中間転写体は静電容量を1
×10-12 F以上に調整する必要がある。そのために用
いる材料としては特に限定されるものではないが、ゴ
ム、樹脂、充填剤等のいずれかあるいは複数において、
誘電率の高い材料を用いることができる。
【0054】例えば誘電率の高いゴムとしてはスチレン
ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレンプロピレン
ゴム、クロロプレンゴム、クロオスルホン化ポリエチレ
ン、塩素化ポリエチレン、アクリルニトリルブタジエン
ゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム等が挙げられる。
【0055】また、誘電率の高い樹脂としては、ポリフ
ッ化ビニリデン、ポリアミド、塩化ビニル、塩化ビニリ
デン、ポリアミドイミド、ポリウレタン等が挙げられ
る。
【0056】また、誘電率の高い充填剤としては、チタ
ン酸カリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリ
ウム、酸化チタン等の無機化合物、ポリフッ化ビニリデ
ン等の有機化合物の微粉末を挙げることができる。これ
らの中でも、チタン酸カリウム、チタン酸ストロンチウ
ム、チタン酸バリウムを一度焼結した後に微粉末にした
ものは、比誘電率が数千〜1万数千という非常に高い値
を示すため、少量の添加で中間転写体の静電容量を大き
くすることができる。
【0057】もちろん、本発明の中間転写体を製造する
に当たって、上記の材料群の中から材料選択を行う必要
はなく、得られた中間転写体の抵抗値及び静電前容量が
本発明に示す範囲になるものであればよい。
【0058】以上のように、本発明の中間転写体は、一
次転写効率及び二次転写効率を高い値で両立することが
できる抵抗値領域に調整されており、該中間転写体の静
電容量を大きくしてあるために、転写効率を更に高める
ことができる。このため、本発明の中間転写体を用いた
画像形成装置は以下のような特徴を持つ。
【0059】(1)中抜け画像のない良好な画像を得る
ことができる。
【0060】(2)転写残トナーが少ない、従って中間
転写体のクリーニング装置の小型化が図れる。
【0061】(3)転写残トナーが少ない、従って中間
転写体を繰り返し使用し、耐久が進んでもフィルミング
が発生しにくく、良好な画像を保つことができる。
【0062】本発明の中間転写体は、例えば以下のよう
にして製造される。
【0063】まず、円筒状導電性支持体としての金属ロ
ールを用意する。ゴム、エラストマー、樹脂等を金属ロ
ール上に溶融成形、注入成形、浸漬塗工あるいはスプレ
ー塗工等により成形することによって弾性層を設ける。
次に、被覆層の材料を弾性層の上に溶融成形、注入成
形、浸漬塗工あるいはスプレー塗工等により成形するこ
とによって被覆層を設ける。
【0064】
【実施例】以下に実施例をもって本発明を詳細に説明す
る。 (実施例1)直径182mm、長さ320mm、厚み5
mmのアルミニウム製円筒状ローラ表面に下記配合のゴ
ムコンパウンドを金型を用いたトランスファー成形する
ことにより、弾性層を有するローラを得た。尚、下記の
チタン酸バリウムは、チタン酸バリウムの粉末を137
0℃にて2時間焼結し、その後微粉末(平均粒径5μ)
に粉砕したものを用いた。
【0065】 ゴム配合 SBRゴム 100部(重量部、以下同様) チタン酸バリウム 50部 酸化亜鉛 2部 導電性カーボンブラック 10部 ナフテン系オイル 40部 加硫剤 2部 加硫促進剤 3部 次に、下記処方にて塗料を作成し、前記弾性層の上層に
被覆層を得るための被覆層用塗料とした。
【0066】 被覆層用塗料配合 ポリウレタンプレポリマー 50部 アセチレンブラック 4部 トルエン 120部 硬化剤 50部 上記塗料を前記弾性層にスプレー塗布して、厚み50μ
mの被覆層を形成し、その後、85℃で1時間加熱する
ことにより残存溶剤を除去し、かつ被覆層に架橋を施
し、強靱な表面層を有する中間転写体を得た。この中間
転写体の抵抗は5×107 Ω、静電容量は5×10-11
Fであった。
【0067】この中間転写体を図1に示されるフルカラ
ー電子写真装置に装着し、感光体としてOPC感光ドラ
ムを用いて、80g/cm2 紙にフルカラー画像をプリ
ントし、以下のように転写効率を定義して、測定を行な
った。 一次転写効率(感光ドラムから中間転写体への転写効
率);中間転写体上の画像濃度/(感光ドラム上の転写
残画像濃度+中間転写体上の画像濃度)。 二次転写効率(中間転写体から紙への転写効率);紙上
の画像濃度/(紙上の画像濃度+中間転写体上の転写残
画像濃度)。
【0068】転写効率を測定した結果、一次転写効率は
93%、二次転写効率は94%であった。また、そのフ
ルカラープリント画像は中抜けのない文字、細線が得ら
れ、ベタ画像も均質な画質が得られた。1万枚の耐久試
験後も初期と同様な画質が得られ、二次転写効率も93
%とほとんど低下が見られなかった。
【0069】トナーによるフィルミングの有無は、光学
顕微鏡による観察にて判定した。本実施例1の中間転写
体の1万枚耐久後の表面を観察しても、トナーによるフ
ィルミングは観察されなかった。
【0070】以下に本実施例の作像条件を示す。
【0071】感光体:OPC感光ドラム 表面電位:−700V カラー現像剤(4色共):非磁性一成分トナー 一次転写電圧:+900V 二次転写電圧:+3400V プロセススピード:120mm/sec 現像バイアス:−500V (実施例2)直径182mm、長さ320mm、厚み5
mmのアルミニウム製円筒状ローラ表面に下記配合のゴ
ムコンパウンドを金型を用いたトランスファー成形する
ことにより、弾性層を有するローラを得た。
【0072】 次に、下記処方にて塗料を作成し、前記弾性層の上層に
被覆層を得るための被覆層用塗料とした。
【0073】 被覆層用塗料配合 N−メトキシメチル化ナイロン 10部 チタン酸カルシウム 5部 カーボンブラック 0.5部 メタノール 100部 クエン酸 0.3部 上記塗料を前記弾性層にスプレー塗布して、厚み30μ
mの被覆層を形成し、その後、120℃で1時間加熱す
ることにより残存溶剤を除去し、かつ被覆層に架橋を施
し、強靱な表面層を有する中間転写体を得た。
【0074】この中間転写体の抵抗は1×107 Ω、静
電容量は2×10-11 Fであった。実施例1と同様にし
て、転写効率の測定及び1万枚の耐久試験を行った。初
期より良好な画像を得ることができ、1万枚耐久後もフ
ィルミングの発生は見られなかった。結果を表1に示
す。 (実施例3)実施例1において弾性層塗料配合を以下の
様に変更した以外、実施例1と同様にして中間転写体を
作成し、静電容量の測定、転写効率の測定及び耐久試験
を行った。画質的には1万枚耐久後でも初期と変わらな
い良好なフルカラー画像が得られた。結果を表1に示
す。
【0075】 被覆層用塗料配合 アクリル変性ポリウレタン 50部 硬化剤 40部 ポリフッ化ビニリデン微粉末 30部 分散剤 1.5部 メチルエチルケトン 120部 (実施例4)実施例2で用いた被覆層用塗料を無端状の
ポリフッ化ビニリデンベルトの表面に塗布し、ベルト状
の中間転写体を得た。このベルトを図5で示されるフル
カラー電子写真装置を用い、抵抗値及び静電容量の測
定、転写効率の測定、及び耐久試験を行った。結果を表
1に示す。
【0076】なお、本実施例4の中間転写体の抵抗値及
び静電容量の測定に際しては、前記ベルトに直径182
mm、長さ320mm、厚み5mmのアルミニウム製円
筒状ローラを圧入してシリンダー形状とし、実施例1で
述べたのと同様の装置及び手 (実施例5)最外層にPTFEの微粉末をあると、感光
ドラム及び本発明実施例の中間転写体を図1で示される
フルカラー電子写真装置に装着し、転写効率の測定、耐
久試験を行った。実施例1と比較して、一次転写効率が
向上した。 (比較例1)実施例1のゴム配合において、導電性カー
ボンブラックの配合量を18部にした以外は実施例1と
同様にして中間転写体を作成し、実施例1と同様に抵抗
値、静電容量、転写効率の測定及び耐久試験を行った。
中間転写体の抵抗が高いために初期より一次転写効率が
悪く、中抜け画像も発生した。結果を表1に示す。
【0077】(比較例2)実施例1のゴム配合におい
て、チタン酸バリウムを添加しない以外は実施例1と同
様にして中間転写体を作成し、実施例1と同様に抵抗
値、静電容量、転写効率の測定及び耐久試験を行った。
静電容量が8×10-13 (F)と小さいために、二次転
写効率が悪かった。1万枚後もも良好な画像が得られた
が、該中間転写他の表面を顕微鏡で観察すると、軽微な
フィルミングが発生が見られた。中抜けの程度は初期、
1万枚耐久後共に良好であった。結果を表1に示す。
【0078】
【表1】
【0079】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明は、第1
の画像担持体上に形成された画像を中間転写体上に転写
した後、第2の画像担持体上に更に転写する画像形成装
置において、1×104 Ω以上、1×1010Ω未満であ
り、かつ該中間転写体の静電容量が1×10-12 F以上
であることを特徴としており、一次転写効率、二次転写
効率共に高い値を得ることができる。このため、本発明
の画像形成装置を用いると、以下のような効果が得られ
る。 (1)中抜け画像の発生もなく、良好な画像を得ること
ができる。 (2)転写残トナーが少なく、クリーニング装置の小型
化を図ることができる。 (3)転写効率が高いために、耐久によるフィルミング
の発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ローラ形状の中間転写体を用いたカラー画像出
力装置の概略図である。
【図2】本発明の中間転写体の抵抗値または静電容量の
測定回路図である。
【図3】弾性層を有する本発明のローラ形状の中間転写
体の断面図である。
【図4】弾性層の上に被覆層を有する本発明のローラ形
状の中間転写体の断面図である。
【図5】弾性層の上に複数の被覆層を有する本発明のロ
ーラ形状の中間転写体の断面図である。
【図6】中間転写ベルトを用いたカラー画像出力装置の
概略図である。
【図7】中抜け画像を例示する図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム 2 一次帯電器 3 像露光手段 9 給紙カセット 14 感光ドラムのクリーニング装置 15 定着器 20 中間転写体 21 芯金 22 弾性体層 24 転写材 25 転写ローラ 35 中間転写体クリーナ 41 マゼンタ色現像装置 42 シアン色現像装置 43 イエロー色現像装置 44 ブラック色現像装置 61 バイアス電源 100 芯金 101 弾性層 102 被覆層 103 被覆層 104 ベルト状中間転写体 200 金属ロール 201 抵抗器 202 電源 203 電位差計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 草場 隆 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 小林 廣行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の画像担持体上に形成された画像を
    中間転写体上に転写した後、第2の画像担持体上に更に
    転写する画像形成装置において、該中間転写体の抵抗が
    1×104 Ω以上、1×1010Ω未満であり、かつ該中
    間転写体の静電容量が1×10-12 F以上であることを
    特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記中間転写体が、弾性層を有するロー
    ラである請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記中間転写体が、少なくとも弾性層及
    び被覆層を有するローラである請求項1記載の画像形成
    装置。
  4. 【請求項4】 前記中間転写体がベルトである請求項1
    記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 第1の画像担持体が、導電性剛体ローラ
    上に感光層を有する感光ドラムであり、前記中間転写体
    が、弾性層を有する剛体ローラである請求項1から請求
    項4の何れか1項に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 第1の画像担持体が、導電性剛体ローラ
    上に感光層を有する感光ドラムであり、かつ該感光体ド
    ラムの少なくとも最外層に四フッ化エチレン樹脂粉末を
    含有しており、かつ前記中間転写体が、弾性層を有する
    剛体ローラよりなることを特徴とする請求項1記載の画
    像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020197571A (ja) * 2019-05-31 2020-12-10 コニカミノルタ株式会社 中間転写ベルト及び電子写真画像形成装置

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