JPH0815813B2 - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JPH0815813B2
JPH0815813B2 JP61134072A JP13407286A JPH0815813B2 JP H0815813 B2 JPH0815813 B2 JP H0815813B2 JP 61134072 A JP61134072 A JP 61134072A JP 13407286 A JP13407286 A JP 13407286A JP H0815813 B2 JPH0815813 B2 JP H0815813B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は一般式(I) 〔式中R1、R2は炭素数6以下のアルキル基を、X1、X2
水素原子、炭素数8以下のアルキル基又は炭素数8以下
のアルコキシ基を、X3は塩素原子を示し、R1とR2は連結
して複素環を形成する事も出来る。以下同符号は同じ意
味を有する。〕で表されるジビニルフタリド化合物と一
般式(I)、(II)、(III)及び(IV)で表わされる
前記ジビニルフタリド化合物とは異種の化合物から選ば
れる化合物の1種又は2種以上との混合物を発色剤とし
て使用した感熱記録材料に関するものである。
〔式中R3〜R8は炭素数6以下のアルキル基を示す。〕 〔式中R9〜R12は炭素数6以下のアルキル基を、X4は塩
素原子を示す。〕 〔式中R13〜R14は炭素数6以下のアルキル基又は炭素数
5〜7のシクロアルキル基を、X5は水素原子又は炭素数
4以下のアルキル基を、X6、X7は水素原子又は塩素原子
を示す。以下同符号は同じ意味を有する。〕 前記一般式(I)で表されるジビニルフタリド化合物
はそれ自体殆ど無色で大気中で極めて安定であり、昇華
性、自然発色性(地肌カプリ)が無く、有機溶剤に極め
て良く溶解する。そして顕色剤によつて速やかに黒色系
に発色し、発色画像の耐光性に優れている。さらに発色
画像は可視部の他700〜1000nmに強い吸収を有する為、
近赤外線を使用した光学式文字読み取り装置(OCR、OM
R)、バーコード読み取り装置による読み取りが可能と
いう特徴を有している。この為通常の黒発色記録材料の
他、近年急速に需要が増大しつつある赤外読み取り記録
材料用発色剤としても使用し得るものである。
又、一般式(II)、(III)の化合物も発色画像も発
色画像が近赤外部に吸収を有する発色剤である。一般式
(IV)の化合物は緑又は黒色に発色し、近赤外部に吸収
は無いが保存性、発色色調、発色濃度、耐光性の改善に
効果のあるフルオラン化合物である。
なお、感熱記録材料としては紙、合成紙あるいはフィ
ルムをベースとした感熱記録紙、通電感熱記録紙、転写
反応型感熱記録紙等がある。
「従来技術」と「本発明が解決しようとする問題点」 いわゆるロイコ染料を用いた感熱記録紙は普通紙様の
外観を有し、一次発色で定着が不要、無騒音で高速記録
が可能、装置が小型、軽量、安価でメンテナンスフリー
等の理由により、ファクシミリ、各種プリンター、レコ
ーダー用記録紙、POS(Point of sales 販売時点情報
管理)ラベル、鉄道切符等に巾広く使われ、急速に需要
が拡大している。
この様な感熱記録紙は地肌着色がなく、発色感度、発
色濃度、画像の耐光性、保存性(耐湿性、耐可塑剤性、
耐油性等)に優れていることが重要であり、近赤外吸収
感熱記録紙でも同様であるが満足出来るものが得られて
いないのが実情である。
本発明はこの点を改善すべく鋭意検討した結果到達し
たものである。
「問題点を解決する為の手段」と「作用」 即ち、本発明は前記一般式(I)のジビニルフタリド
化合物に、特定の構造を有する一般式(I)、(II)、
(III)及び(IV)で表わされる化合物から選ばれた化
合物を混合使用すると意外にも発色画像の保存性が大幅
に改善され、発色感度、画像耐光性も向上する事を見い
出し更に研究の結果到達したものである。
従来、発色画像の保存性を改善する為、2種以上の発
色剤を混合使用する事は例えば、特公昭59−53193、特
開昭56−105990、特開昭57−123085、特開昭58−7119
2、特開昭58−119892、特開昭61−76387号公報に記載さ
れ知られているが、何れもフルオラン化合物同志の混合
であり、本発明の様にフタリド化合物との混合で保存性
が改善されるという事は全く予想されなかった事であ
る。
次に本発明に使用される発色剤の具体例を挙げるがこ
れらに限定されるものでは無い。
一般式(I)で表わされる化合物 一般式(II)で表わされる化合物 一般式(III)で表わされる化合物 一般式(IV)で表わされる化合物 本発明の一般式(I)の化合物は、下式(V)のエチ
レン誘導体の2モルと下式(IV)のフタル酸誘導体の1
モルとを無水酢酸、硫酸等の脱水剤の存在下縮合させる
ことにより得られる。
尚、上式(V)のエチレン誘導体は、次のa、b、c
のグリニヤール反応の何れかにより合成することができ
る(式中Xはハロゲン原子である。)。
これらの発色剤を使用して感熱記録材料を製造するに
当っては例えば特公昭45−14039号、特開昭59−33186号
公報等に記載の公知の方法を採用する事が出来、発色剤
の混合は予め溶解又は溶融によって混合しても結晶を粉
砕前、或は粉砕後に混合しても良い。
又、発色色相、発色感度、発色濃度等をより完全にす
る為、一般式(I)〜(IV)以外の種々の色相に発色す
る発色剤も混合使用する事が出来る。
例えば3,3−ビス(アミノフェニル)−6−アミノフ
タリド、3,3−ビス(インドリル)フタリド、3−アミ
ノフルオラン、アミノベンゾフルオラン、スピロピラ
ン、フェノキサジン、ロイコオーラミン、カルバゾリル
メタン、3−インドリル−3−(アミノ)フェニルフタ
リド、3−インドリルー3−(アミノフェニル)アザフ
タリド等との併用である。
感熱記録材料を構造する際のバインダーとしてポリビ
ニルアルコール、メチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルローズ、カルボキシメチルセルローズ、アラビアゴ
ム、ゼラチン、カゼイン、デン粉、ポリビニルピロリド
ン、スチレン−無水マレイン酸共重合物等を使用する事
が出来、顕色剤としてはクレー、ベントナイト、活性白
土、塩化亜鉛、サリチル酸誘導体の亜鉛塩、p−フェニ
ルフェノールホルマリン樹脂、p−オクチルフェノール
ホルマリン樹脂及びそれらの亜鉛塩、4−ヒドロキシ安
息香酸メチル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、ビス
フェノールA、4,4′−チオジフェノール、ビス−(4
−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)サルファイド、4,
4′−ジヒドロキシジフェニールスルホン、4−ヒドロ
キシ−4′−メチルジフェニルスルホン、4−ヒドロキ
シ−4′−プロポキシジフェニルスルホン、4,4′−ジ
ヒドロキシ−3,3′−ジアリルジフェニルスルホン、1,5
−ジ(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3−オキサペン
タン、1,7−ジ(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3,5−
ジオキサヘプタン、1,8−ジ(4−ヒドロキシフェニル
チオ)−3,6−ジオキサオクタン、ビス(4−ヒドロキ
シ−3−メチルフェニル)サルファイド、ヒドロキシフ
タル酸ジメチル、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等
を使用する事が出来る。
感度向上剤として尿素、無水フタル酸、アセトアニリ
ド、パラフィンろう、カルナウバろう、高級脂肪酸、高
級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド、フタル酸エステ
ル、テレフタル酸エステル、4−ベンジルオキシ安息香
酸ベンジル、ナフトールベンジルエーテル、1,4−ジア
ルコキシナフタレン、m−ターフェニル、p−ベンジル
ビフェニル、ジベンジルベンゼン、1−ヒドロキシ−2
−ナフトエ酸エステル、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ
酸エステル、4,4′−ジアルコキシジフェニルスルホ
ン、ペンツアミド、ジフェニルアミン、ベンゼンスルホ
ンアミド、ベンゼンスルホンアニリド、カルバゾール、
ハイドロキノンジベンジルエーテル等を使用する事が出
来る。
その他画像の耐光性、保存性の向上の為種々の酸化防
止剤、劣化防止剤、紫外線吸収剤等の添加あるいは高分
子物質等のオーバーコートが有効である。
次に実施例を挙げ本発明を具体的に説明する。
実施例1 1)発色剤分散液(A液)の調整 3,3−ビス〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2
−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テ
トラクロロフタリド(化合物No.1) 3部 3,3−ビス〔2−(p−ピロリジノフェニル)−2−
(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テト
ラクロロフタリド(化合物No.3) 3部 カオリン 15部 10%ポリビニルアルコール水溶液 100部 水 85部 上記混合物をペイントシェーカー((株)東洋精機
製)で発色剤で平均粒子径が2ミクロンになるまで粉砕
した。
2)顕色剤分散液(B液)の調整 ビスフェノールA 15部 ステアリン酸亜鉛 10部 10%ポリビニルアルコール水溶液 150部 上記混合物をペイントシェーカーで平均粒子径が3ミ
クロンになるまで粉砕した。
3)感熱塗液の調整及び塗工 A液10部、B液6.5部を混合攪拌して感熱塗液を得
た。この塗液をワイヤーバーで紙に乾燥後の重量が6g/m
2となる様均一に塗布後乾燥して感熱記録紙を得た。こ
の感熱記録紙は地肌カプリが無く無色であり、熱ペン等
の加熱により速やかに濃い黒色に発色した。この発色像
は耐光性、耐湿性に優れており、この発色像は耐光性、
耐湿性に優れており、700−1000nmに強い吸収を有する
為OCRによる読み取りが可能であった。又、塗布面も耐
光性が優れており、日光照射によって着色は起こらなか
った。
実施例2〜21 化合物No.1 3部と化合物No.3 3部の代わりに表1
に示す発色剤を混合して使用した以外は実施例1と同様
に操作して感熱記録紙を得た。
これらの感熱記録紙も実施例1のものと同様に優れた
性能を有していた。
比較例1 発色剤としてNo.1の化合物6部を使用した以外は実施
例1と同様に操作して感熱記録紙を得た。
比較例2〜13 発色剤として表2に示す化合物を使用した以外は実施
例1と同様に操作して感熱記録紙を得た。
「比較試験」 上記の実施例および比較例で得た感熱記録紙の耐湿性
および耐可塑剤性を次の方法により試験した。結果を表
1および表2に示した。
(1)耐湿性試験 それぞれの感熱記録紙を感熱発色試験機(松下電子部
品(株)製)を使用し、印加電圧19V、パルス巾2.5ミリ
秒でペタ発色させた。この発色画像を40℃、相対温度90
%の雰囲気中に4日間放置した後、900nmにおける吸光
度を分光光度計((株)島津製作所製 UV 365型)を使
用して測定した。次式により画像残存率を求め耐湿性と
した。
但し一般式(IV)の化合物のみから成る比較例8,9,10
の試料は600nmで測定した。(耐可塑剤試験も同じ) (2)耐可塑剤試験 (1)と同じ条件で発色させた画像部に軟質塩ビシー
ト(コクヨ(株)製クケー64)をかぶせ4g/cm2の荷重を
かけて60℃の恒温槽内に3時間置いた。900nmにおける
吸光度を(1)と同様に測定し、次式により画像残存率
を求め耐可塑剤性とした。
以上の試験により本発明の感熱記録紙が耐湿性、耐可
塑剤性に優れている事が確認された。
「発明の効果」 本発明の感熱記録材料は、要望の多い黒色系の発色画
像であってしかも近赤外部に吸収を有する発色画像を達
成しうるばかりか、耐湿性、耐可塑剤性その他において
も優れた諸性能を発揮するものであり、OCR用感熱記録
紙等として産業上利用価値の高いものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無色〜淡色の発色剤と顕色剤から成る感
    熱記録材料に於いて発色剤が一般式(I) 〔式中R1、R2は炭素数6以下のアルキル基を、X1、X2
    水素原子、炭素数8以下のアルキル基又は炭素数8以下
    のアルコキシ基を、X3は塩素原子を示し、R1とR2は連結
    して複素環を形成する事も出来る。〕 で表されるジビニルフタリド化合物と一般式(I)、
    (II)、(III)及び(IV)で表わされる前記ジビニル
    フタリド化合物とは異種の化合物から選ばれる化合物の
    1種又は2種以上との混合物からなることを特徴とする
    感熱記録材料。 〔式中R3〜R8は炭素数6以下のアルキル基を示す。〕 〔式中R9〜R12は炭素数6以下のアルキル基を、X4は塩
    素原子を示す。〕 〔式中R13〜R14は炭素数6以下のアルキル基又は炭素数
    5〜7のシクロアルキル基を、X5は水素原子又は炭素数
    4以下のアルキル基を、X6、X7は水素原子又は塩素原子
    を示す。〕
JP61134072A 1986-04-15 1986-06-09 感熱記録材料 Expired - Lifetime JPH0815813B2 (ja)

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